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- Gudako
- 何なの、この霧……!
- からだの……力が、どんどん……抜けて、いく……
- Gudako
- それに…………
- Gudako
- さっきから……
- 何かが、ずっと……ずうっとあたしを[#追い掛けてる]!
- ???
- ごめんね。
- Gudako
- えっ……い、いつの間に……前、に……?
- あ、ああ……
- Gudako
- ……いや、いや……来ないで……
- Gudako
- あああ、いや、来ないでよぉ……
- あんたなんて知らない……何なの……何なのよ!
- ???
- ごめんね、おかあさん。
- ごめんね。
- ???
- でも帰りたい……
- 帰りたい、帰りたい、帰りたい、帰りたい、から……
- ???
- わたしたち……
- とっても、とっても……帰りたいから、ね……?
- Gudako
- ヒッ!
- いや、やめて
- やめてやめてやめてやめて!!
- Gudako
- 何よ、あなたの、その、[#手に持ってるもの]は!
- やめて……お願いだから、こっちに……来ないで……!!
- ???
- うん。ごめんね。
- Mashu
- おはようございます、先輩。
- ……顔色が、今朝はあまり優れないようですね。
- Mashu
- 眠れなかったのですか? いけません、
- カルデアにいるうちはきちんと眠っておかないと。
- Mashu
- 休息も作戦行動に含まれます。
- 以前も言った通り、わたしたちは
- ?1:……。
- Mashu
- 先輩?
- Mashu
- もしかして……
- 夢を、見たのでは……ありませんか……?
- ?2:怖い夢を見た
- Mashu
- …………夢を、見たんですね。
- ?!
- Mashu
- どういった夢、でしたか?
- もしかしてですが……それは、わたしの、その……
- ?!
- ?1:ホラーっぽい夢だった
- ?2:よく覚えていない
- ?!
- Mashu
- そうですか、
- 良かった……
- Mashu
- いえ。いいえ、何でもありません。
- ミーティングが始まりますから管制室へ行きましょう。
- Mashu
- 朝食は済ませていますよね。
- では、管制室へ。ドクターが待っています。
- Dr. Roman
- まずは前回得た情報の解析結果からいこうか。
- Mashu
- 七十二柱の魔神……そう呼ばれる召喚術を使ったという、
- ソロモン王の時代の観測、ですね?
- Dr. Roman
- そうだ。
- 結論からいうと、ソロモン王の時代に異変はなかった。
- Dr. Roman
- 紀元前10世紀頃に特異点は発生していない。
- これがどういう事かと言うと……
- Da Vinci
- まことに遺憾だけど、ロマニの言う通り、七十二柱の
- 魔神を名乗るモノたちとソロモン王は無関係という事さ。
- ?1:それはどうして?
- Da Vinci
- どうしてもこうしても、あれだよ。
- ミステリでいうなら不在証明が成立したという事だ。
- ?2:おはようダ・ヴィンチちゃん
- Da Vinci
- はいおはよう。んー、挨拶ができる
- [%1][&君:ちゃん]は実にいいマスターだね!
- ?!
- Dr. Roman
- もしソロモンが七十二柱の魔神を使役しているのなら、
- 必ずその痕跡が観測される。
- Dr. Roman
- 紀元前10世紀から未来に向けて使い魔を放っている、
- という流れがね。
- Dr. Roman
- でもソロモン王の時代には何の異常も見られない。
- つまり彼の時代は“正しい人類史”のままだ。
- Dr. Roman
- だから
- Da Vinci
- レフ・ライノールや魔神を名乗る連中は、
- まったく違う“何処かの時代”から現れている。
- Da Vinci
- なのでソロモン王と彼等は無関係だ。
- まあ、もっとも
- Mashu
- ……ソロモン王がサーヴァントとして
- 誰かに使役されていた場合は別、ですね?
- Da Vinci
- そうそう。[%1][&君:ちゃん]のように、
- 自分の時代でソロモンを使い魔にすればいい。
- Da Vinci
- そうすれば“七十二柱の魔神”も配下にできる。
- Dr. Roman
- はあ。七十二柱の魔神なんて使い魔が、
- 本当に実在するのなら、の話だろ、それは。
- Dr. Roman
- だいたいソロモン王が
- そんな悪事に荷担するとはボクは思えない。
- ?1:生前はそうでも……
- ?2:サーヴァントはマスターには……
- ?!
- Mashu
- お言葉ですがドクター。
- サーヴァントはマスターには従うものです。
- Mashu
- マスターが命令すれば、
- ソロモン王も従うしかないのではないですか?
- Dr. Roman
- そんな悪人にソロモンは呼べないよ。
- 冬木の聖杯戦争じゃあるまいし。
- Dr. Roman
- カルデアの召喚システムはマスターと英霊、
- 双方の合意があってはじめて成立するものだ。
- Da Vinci
- ああ、それはそうか。
- 私も同意したからカルデアに来たのだし。
- Da Vinci
- 当時の所長が優れた魔術師でね。
- 彼なら信用できると契約したんだ。
- Da Vinci
- 前にも言っただろ? 私はカルデアにおける、
- 記念すべき召喚成功例第三号だって。
- ?1:三人目、というコト?
- ?2:第一号は?
- ?!
- Da Vinci
- 第二号は君の目の前にいる。マシュちゃんだ。
- 第一号は……現段階では不明だね。
- Da Vinci
- 第一号と第二号は機密事項として扱われている。
- 詳細は先代所長しか知らなかった筈だよ。
- Mashu
- 先輩。わたしを助けてくれた英霊が第二号さんです。
- ……その真名も能力も、わたしにはわかりませんが。
- Fou
- フォウ……
- Dr. Roman
- 第一号に関してはマリー所長も知らなかったな。
- 先代所長は第一号のデータをひた隠しにしていた。
- Dr. Roman
- ……今にして思うと、先代所長の死は事故ではなく
- 殺人だったんだろう。
- Dr. Roman
- 第一号という成功例
- いや、英霊召喚システムを
- よく思わなかったレフが、殺めた可能性が高い。
- Da Vinci
- ああ。でも第一号は失敗だったと思うよ?
- だって二号であるマシュちゃんの英霊も不完全だし。
- Da Vinci
- カルデアにおいて、
- 英霊召喚の完全な成功は第三号である私からだ。
- Da Vinci
- いや、そもそも一号なんていたのかさえ怪しい。
- 一号の召喚はただの偶然だったんじゃないかな。
- Da Vinci
- なぜならフェイト……英霊召喚システムの基礎は、
- 第二号の協力でようやく実証
- Dr. Roman
- ゴホン! レオナルド君、そろそろレイシフトを
- 始めるから準備をしてくれないかな!
- Da Vinci
- おっと、こいつは口が滑った。
- ではでは、私はこれで~♪
- Dr. Roman
- ……さて。どうあれ、残り四つの特異点……
- このいずれかの時代に黒幕が潜んでいる可能性は高い。
- Dr. Roman
- なにしろ他の時代に異常はないんだ。
- 特異点を潰していけば必ず黒幕に遭遇するさ。
- Dr. Roman
- では今回のオーダーの詳細を説明しよう。
- 第四の特異点は十九世紀
- Dr. Roman
- 七つの中では最も現代に近い特異点と言えるだろう。
- けれど驚くに値しない。道理ではあるんだ。
- Dr. Roman
- すなわち文明の発展と隆盛。
- この時代に人類史は大きな飛躍を遂げることになる。
- Dr. Roman
- つまり、だ。産業革命さ!
- まさしく決定的な人類史のターニングポイントだ。
- Dr. Roman
- 消費文明としての観点から鑑みても、
- 人類史は、まさしくこの時期に現代への足がかりを得た。
- Dr. Roman
- 具体的な転移先は、
- 絢爛にして華やかなる大英帝国。
- Dr. Roman
- 珍しいことに、首都ロンドンに特定されている。
- うん。広範に渡っていたこれまでとは、些か異なるね。
- Dr. Roman
- 今回は足を棒にしなくても、良いかも知れないね。
- 何せ、馬車もあれば鉄道もある。
- Dr. Roman
- もっとも、まともに使えればの話だが……。
- 今回も異常は発生しているからね。
- Dr. Roman
- 遠からず、特異点たる十九世紀ロンドンは焼却される。
- 消滅だ。君たちにはそれを止めて貰う。
- Dr. Roman
- 聖杯を探し出し、
- 四つ目の特異点を修正して欲しい。
- Mashu
- 了解しました。
- 今回は、都市の内部が活動範囲なのですね。
- Dr. Roman
- うん、そうだね。
- ……いいなあロンドン。霧の都。
- Dr. Roman
- 可能なら、ボクも行ってみたかったなあ。
- シャーロック・ホームズに会ったらサインとか。
- Mashu
- ドクター。
- 旅行では、ありません。
- Dr. Roman
- う、うん。
- Mashu
- それと、もうひとつ。
- シャーロック・ホームズは架空の人物です。
- Mashu
- 恐らくですが、サインは難しいでしょう。
- 残念ではありますが諦めて下さい。
- Dr. Roman
- うん……。
- ん。マシュ、もしかして君も?
- Mashu
- はい?
- Dr. Roman
- ホームズのファンなのかな?
- いいよねえ世界最高の諮問探偵、灰色の脳細胞!
- Mashu
- それは、エルキュール・ポワロ。
- アガサ・クリスティが紡いだ作品の登場人物です。
- Dr. Roman
- あ……。
- そ、そうだった。うん。では、気を取り直して。
- Dr. Roman
- さあ、準備は良いね。
- 世界はまだ焼却なんてされない、未来を取り戻せ!
- ?1:作戦開始だ!
- ?2:今回は、慎重に行こう
- ?!
- Mashu
- はい、先輩。
- Announcement A
- アンサモンプログラム スタート。
- 霊子変換を開始 します。
- Announcement A
- レイシフト開始まで あと3、2、1……
- Announcement A
- 全工程 [#完了:クリア]。
- グランドオーダー 実証を 開始 します。
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