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- 103401-1_iTr7I [Prologue; used to be the intro for the "Battle Shamanesses of Kamihama" section]
- いろは: 『また、本に記録が刻まれていく…』
- いろは: 『これで過去に生きた魔法少女たちのことが またひとつ、残せるようになったね』
- うい: ―うい― これで、たどった時代も6つ目 少しずつ魔法少女の本が増えてきたね
- いろは: ーいろは― だけど、このペースで集めてると 灯花ちゃんとねむちゃんが倒れちゃうかも
- うい: ―うい― わたしたちは 空からみんなの様子を眺めてるだけで
- うい: ―うい― みんなの記録が本の中に書かれていくけど
- うい: ―うい― そこから整理するのはふたりだもんね
- いろは: ーいろは― 現代に生きる魔法少女たちの 記録だってまとめないといけないから
- いろは: ーいろは― 過去を巡るのは 少し控えた方がいいかも
- userName: ―userName― モッキュ、モッキュ!
- いろは: そうだね、鏡を通って帰ろっか
- いろは: …っ!?
- いろは: な、何…
- うい: お姉ちゃん!どうしたの!?
- いろは: わからない… けど、急に…意識が…
- うい: お姉ちゃん!
- userName: モッキュイ! モッキュ、モーッキュ!
- うい: そうだね
- うい: 頑張ってマギアレコードに戻って この状況を伝えないと…
- うい: 灯花ちゃん…!ねむちゃん…!
- ねむ: 灯花…そんな… 何があったって言うんだ…
- かごめ: この世界は奇跡で包まれている
- かごめ: 始まりは、ひとりの女の子が 妹を救う祈りを捧げて 魔法少女になる契約を交したこと
- かごめ: その救いを願う想いは 形を変えながら大きくなっていき 今では世界中の魔法少女が魔女になるのを防ぐ 自動浄化システムになった
- かごめ: だけど、この奇跡を得た代わりに 私たちの胸には 深い悲しみが刻まれている
- かごめ: 多くを救ってくれた“いろは”さんは 代償を払うように魂を削って この世界から姿を消してしまったから
- かごめ: それは一緒にみんなを救ってくれた 妹の“うい”ちゃんやuserName それに“灯花”ちゃんと“ねむ”ちゃんも同じ
- かごめ: 5人に思いをはせるように 私たちは時折“万年桜のうわさ”を訪れる なぜかそこからは “いろは”さんの魔力を感じ取れるから
- かごめ: そう、きっと5人は 桜の木の上で 今も空の上から私たちを見守っている
- かごめ: だけど…
- かごめ: あっ…
- やちよ: あら、かごめちゃん こんな所で会うなんて珍しいわね
- やちよ: いろはに会いに来たの?
- かごめ: はい…良くない噂を耳にして 心配で様子を見に来たんです…
- やちよ: もしかして、自動浄化システムが 正常に動いてない話…?
- かごめ: そうです!
- かごめ: ドッペルが出ても 浄化されるのが遅いって…
- やちよ: 実は、私も同じ話を聞いて ここに来てみたの
- やちよ: でも、いろはの魔力を 感じられないわ…
- かごめ: じゃあ、やっぱり何か…!
- かごめ: きゃっ…!
- やちよ: な…これは…いったい…
- 万年桜のウワサ: |やちよ、かごめ|
- やちよ: あなた、桜子…!
- やちよ: 今まで姿を出さないで どこにいたの…!?
- 万年桜のウワサ: |空の上 いろはたちと一緒にいた|
- やちよ: つまり、ういちゃんや 里見さんに柊さんも一緒…?
- 万年桜のウワサ: |そう|
- やちよ: …みんなは無事?
- 万年桜のウワサ: |ううん、問題が起きてる…|
- 万年桜のウワサ: |だから、救いを求めるために ここに現れた|
- かごめ: やっぱり、 何かあったんですね…!
- 万年桜のウワサ: |詳しい話は、この本の中にいる ねむが説明する|
- 万年桜のウワサの声: |ねむ、やっと来てくれたよ|
- ねむ: かごめにやちよお姉さん ふたりが訪れてくれて助かったよ
- かごめ: えっえっ… 本からねむちゃんが…
- ねむ: 久方振りの挨拶は飛ばして 君達に要件だけを伝える
- ねむ: どうか、いろはお姉さんと 僕達を助けて欲しい
- やちよ: ちょっと…! 順を追って説明して…!
- やちよ: 自動浄化システムの異変で 何か起きてるのはわかってたわ
- やちよ: だけど、いきなり要件だけを 言われても困るわよ
- ねむ: 僕が性格にも似合わず 焦燥感に駆られている証拠だよ
- ねむ: ただ、ふたりが言うことも もっともだからね
- ねむ: 簡単に経緯を説明するよ
- ねむ: 「まず、ふたりが知っている通り 僕達は自動浄化システムの一部として 魔法少女が魔女になるのを防いでいる」
- ねむ: 「実はそれと平行して僕達は 魔法少女たちの記録を集めていたんだ」
- ねむ: 「魔法少女の対象が過去にも及んだ結果 記録を編纂する僕や灯花に代わって 担当することになったのは 時を越える鏡を作れるお姉さんだった」
- ねむ: 「だけど、お姉さんのソウルジェムは 自動浄化システムと繋がっていて 複製はおろか移動させることもできない」
- ねむ: 「そこで僕達は、ソウルジェムを空間ごと 持ち運べる“魂の器”を作り出して 過去と現代の往来を可能な状態にしたんだ」
- ねむ: 「要はワープした先にソウルジェムを置いて そこに接続されたゲートを持ち運べば 魂と肉体の距離を誤魔化せると考えたんだ」
- ねむ: 「だけど、思いも寄らぬ事態が起きた…」
- ねむ: 「お姉さんは6回目の旅を終えて戻ってくると 途端に意識を失って倒れてしまったんだ」
- ねむ: 「これは僕の憶測でしかないけど 現在に魂を置いて過去で行動するという捻れが 環いろはという概念を不安定にさせてしまい 少しずつ崩れてしまったんだと思う」
- やちよ: ――っ!?
- やちよ: まさか、自動浄化システムが 不安定なのはその影響で!?
- ねむ: そう、お姉さんが消滅すれば 自動浄化システムも消滅する…!
- ねむ: だから皆で、お姉さんの概念を 回収してきて欲しいんだ…!
- かごめ: これ、ショックを受けてるような 場合じゃありません…!
- やちよ: ええ…
- やちよ: 急いでユニオンのメンバーに 連絡をとるわ
- かごめ: 私、アルちゃんたちに 神浜市を巡ってもらいつつ
- かごめ: 他のグループのみんなにも 連絡をとりますね…!
- ひめな: マジ…?
- ひめな: いろりんの概念が崩れてって ヤバみが深すぎるんだけど…
- ラビ: 自動浄化システムと一緒に 環さんも消滅するなんて…
- 静香: 崩れた概念を集める 必要があるのはわかったけど
- 静香: マギアレコードにいる 他のみんなは大丈夫なの…?
- 結菜: えぇ、あなたの本体や ういちゃんの状態も気になるわぁ
- 万年桜のウワサ: |今、この万年桜のうわさは マギアレコードの中と同じ状態|
- 万年桜のウワサ: |みんなには見えていないけど いろはたちはここにいる|
- フェリシア: うっそだろ…!? みんなここにいんのかよ!
- 鶴乃: いろはちゃんのソウルジェムを 持ち運びできるようにした
- 鶴乃: 空間を持ち運ぶ魂の器と 同じ仕組みだね
- さな: 空の上にも万年桜のうわさと 同じものが存在してる…?
- 鶴乃: だと思う
- ねむ: その通り、魂の器と同じ仕組みで ここにはみんなが存在している
- ねむ: 「魂の器がある所には ちょうどお姉さんが眠り続けていて 灯花も一緒に横たわっている」
- ねむ: 「灯花はお姉さんと紐付くウワサだから 影響を受けたのかもしれない…」
- ねむ: 「僕の本体はと言えば ういに紐付くウワサだから平気だけど 回収されるエネルギーや記録をさばくために ずっと動きまわっている状態だ」
- ねむ: 「それもあって、うわさを使ってまで 僕の分身を作って話しかけているんだよ」
- やちよ: それで、ういちゃんは…?
- ねむ: 「お姉さんの魂の器に手を添えて みんなが過去に行くのを待っているよ “回収”をサポートするためにね」
- かごめ: ういちゃんの“回収”で いろはさんの概念を集めるの…?
- ねむ: 明察だよ
- ねむ: 「ういが手を添えている魂の器は この空っぽの魂の器と繋がっていて お姉さんの概念を感知すると 自動的に回収するようになっている」
- ねむ: 「だから君達には、これを持って お姉さんが巡った6つの時代をなぞるように たどって欲しい」
- ねむ: 「そうすれば、歴史の改編など タイムパラドクスが起きることをしない限り 同じような時間をたどるだけで お姉さんの概念を捜さずとも回収されるからね」
- 結菜: …状況も、目的も、方法も ひとまず理解はできたわぁ
- 静香: 私たちが旅に出る準備は 済んでるなんて、抜け目がないわ
- ねむ: あとは協力してくれる人たちに この鏡をくぐってもらうだけ
- ねむ: 「僕達の責任で起きたことだから 恐縮することしかできない…」
- ねむ: 「こんな事態に巻き込んでしまって 皆には頭が上がらないけど」
- ねむ: 「どうか僕達に代わって お姉さんを助けて欲しい」
- ラビ: 私たちは、環さんやあなたたちに 日々救われているから
- ひめな: そうそう、こういう時ぐらいは 恩返しって考えた方がいいでしょ
- ひめな: キャハッ★
- 結菜: とりあえず、もうすぐ樹里たちも 到着すると思うから
- 結菜: 準備が整い次第 過去へ向かうことにするわぁ
- 結菜: 少々説明に 骨が折れそうだけどねぇ
- 静香: あ、そういえば! 言葉とか色々と大丈夫かしら…?
- 静香: 私なんて現代でも 困ることがいっぱいあるのに…
- ねむ: 6つの時代毎に本があるから それを持って行って欲しい
- ねむ: 中には僕と同じ分身が宿っていて 言語の補助や時代解説をするよ
- ねむ: ちなみに佐鳥かごめに憑いている 風の伝道師のウワサと同じく
- ねむ: 相手に好印象を持たれるような 力も発揮されるはずだから
- ねむ: 相手に敵対されるような状況は 減らせると思うよ
- 静香: それがわかっただけでも 少し心に余裕が出たわ
- フェリシア: じゃ、みかづき荘はそろってるし さっそく過去に行こうぜ!
- やちよ: 待って
- フェリシア: あ?
- やちよ: ねえ、柊さん
- ねむ: 何かな?
- やちよ: いろはの肉体は大丈夫なの?
- ねむ: …僕達も手一杯で そこまで手が回ってないんだ
- やちよ: 見えていないけど 私の魔力で支えられる…?
- ねむ: 恐らくとしか言えないけど 無駄にはならないと思うよ
- やちよ: …じゃあ、私はこの場に残って いろはを魔力で支えるわ
- フェリシア: …………んじゃオレも
- 鶴乃: えっ、いいの? 真っ先に飛び込もうとしてたのに
- フェリシア: 頭のいい鶴乃と 隠れられるさなの方がいいだろ
- フェリシア: オレだと迷惑かけるかも しれねーからな
- 鶴乃: おぉ、なんかフェリシアが ひとつ大人になってる…
- 鶴乃: そういうことなら わたしたちふたりで!
- さな: はい、行ってきますね…!
- ねむ: じゃあ、みんなお願いするよ
- 万年桜のウワサ: |残って良かったの?|
- やちよ: 現代でも動ける人がいないと
- やちよ: 私は私にできることをするわ
- 103402-1_XmpGk [Story 1]
- アルちゃん: <みんな大変だよー!>
- アルちゃん: <かごめちゃんのメッセージに 気づいたら急いで!>
- アルちゃん: <集合場所は万年桜のうわさ!>
- アルちゃん: <自動浄化システムと いろはさんが大ピンチだよ!>
- 十七夜: と、いった具合に
- 十七夜: 佐鳥君のマンドラゴラが テレパシーを飛ばしていたのでな
- 十七夜: 店長から暇をもらって 東の魔法少女を集めてきたぞ
- 御園 かりん: わたしも移動しながら みんなに連絡をとってきたの!
- 竜城 明日香: 私も同じくですが、 皆さん混乱されていましたね…
- 十七夜: 自分たちを救うために 己を削って姿を隠したのだから
- 十七夜: 当然と言えば当然だろう
- かごめ: それでも皆さん こんなすぐに来てくれるなんて…
- かごめ: まだ来てない人たちもいるけど 20人どころじゃないような…!
- みふゆ: たとえ混乱していても ワタシたちは集まりますよ
- みふゆ: いろはさんやういさん それに灯花とねむ
- みふゆ: ワタシたちは彼女たちから恩恵を 毎日授かってますから
- 月夜: 今はまず、詳しい話を 聞かせて欲しいでございます
- 月咲: 自分たちにできることを 知りたいから
- 月夜&月咲: ねーっ
- やちよ: それなら詳しい説明を 柊さんがしてくれるはずよ
- みふゆ: ねむ…ですか?
- ねむ: 久しぶりだね、みふゆ
- みふゆ: なっ!?
- みふゆ: ちょっとねむ! どうしたんです、その姿!
- ねむ: 追って説明するよ
- 竜城 明日香: やちよさんとフェリシアさんも 何に手をかざしてるんですか?
- 竜城 明日香: ソウルジェム…?
- フェリシア: 見たらわかるだろ? いろはの体を守ってんだ!
- 竜城 明日香: いやいや、わかりませんよ!? いろはさんの姿は見えませんし…
- フェリシア: あ、そっか
- フェリシア: 見えないけどいろはが居て 魔力を与えてるんだ
- やちよ: そう、体を維持するためにね…
- 御園 かりん: そもそも、万年桜のうわさも なんか様子がおかしいの…
- やちよ: 気になることが多いのはわかるわ
- やちよ: だから、まずは落ち着いて 話を聞いてちょうだい
- 十七夜: ふむ…事情は把握した…
- 御園 かりん: かえでちゃんにメッセージを もらったから来たのに
- 御園 かりん: 水波先輩と十咎先輩と一緒に 過去に行ってるなんて…
- 十七夜: 落ち込むな画伯 急ぐに越したことはない状況だ
- 十七夜: むしろ、現代に残った自分たちが 何をするかが課題だな
- みふゆ: それなら、まだ方策は 残ってるんじゃないでしょうか
- 十七夜: む…?
- 十七夜: …環君が倒れるより過去に行って 自分たちが食い止めるか?
- 十七夜: いや…概念の回収どころではなく 過去の改変が前提になるか…
- みふゆ: はい、なので ただ鏡を壊せばいいんですよ
- 月夜: なるほどでございます
- 月夜: この鏡を作る力が、 ミラーズの魔女と同じであれば…
- みふゆ: はい、鏡を作った本人が 確定しない限り
- みふゆ: 過去の改変は成立しません
- 月咲: 鏡を壊せば、環さんの状態も リセットされるってこと!?
- 月夜: それならすぐに ハッピーエンドでございます!
- 月夜&月咲: ねーっ!
- 十七夜: しかし、妙だな
- 十七夜: 柊君が思い至っていても おかしくない話だと思うが…
- ねむ: そうだね そして僕は難しいと判断したよ
- ねむ: 過去に概念をこぼれ落として 現代のお姉さんが倒れた
- ねむ: 確定のいかんに関係なく、 現代に影響を及ぼしたとなると
- ねむ: これは初めての事例になるから 鏡を壊すのは危険と判断したんだ
- みふゆ: う、そうですか…
- やちよ: ただ、みふゆが思いついたように 私たちにできることはある
- みふゆ: やっちゃんには 何か考えがあるんですか…?
- やちよ: だから、みんなが集まるまで 現代に残っていたのよ
- やちよ: 予想の域を出ない話だけど 私は、自分やみんなから…
- やちよ: …っ!
- フェリシア: お、おい! やちよ!?
- フェリシア: あ、れ…
- 月夜: おふたりとも どうしたんでございますか…!
- 月咲: つっ、月夜ちゃん、これ!
- ねむ: 魔力の消耗が激しい…
- ねむ: そうか…
- ねむ: お姉さんたちは世界を包む 自動浄化システムそのもの…
- ねむ: 支えるのに必要な魔力が 大きすぎたのかもしれない…
- 都 ひなの: で、あれば、 手の空いてるアタシらの出番だな
- 常盤 ななか: ええ
- 常盤 ななか: 過去に向かった皆さんが戻るまで 環さんを支えるのは必至
- 保澄 雫: いろはちゃんのためにも 救われているみんなのためにも…
- 都 ひなの: アタシらが入れ替わりで 対応できればなんとかなるだろ
- ???: 「んなもん、仲良くみんなで 倒れるんが関の山やろ」
- ???: 「私らに任せてもろた方が 間違いあれへんで」
- ヨヅル: はい、魔力の 扱いには長けています
- 月出里: ふむんむむ ふんむーふむんふむんむ
- ヨヅル: 私たちは調整屋さんだからねと 月出里も申しております
- かごめ: ピュエラケアの皆さん! 来てくれたんですか!?
- リヴィア: ちょうどええ タイミングやったみたいやな
- みかげ: すーたんが近くの町にいるって 知ってたからね
- みかげ: ミィも連絡してみたんだ!
- 那由他: それで、みたまさんも誘って 一緒に連れてきたんですの
- かごめ: ありがとうございます! でも、耐えられそうですか…?
- みたま: わたしたちも、みんなと同じで 長時間は耐えられないと思うわ…
- みたま: だけど、グリーフシードがあれば 浄化しながらでも支えられる
- みたま: 調整屋が蓄えている分は こういう時こそ使いどころね
- リヴィア: ほな、さっそく取りかかるで
- みたま: はい、先生
- 103403-1_Ax1vD [Story 2]
- リヴィア: ふぅ…
- リヴィア: 確かに体を維持するだけ言うても えらい魔力を持ってかれるわ…
- フェリシア: む…う…
- リヴィア: お、気づいたみたいやな
- みたま: やちよさん、大丈夫…?
- やちよ: う… 悪いわね、みたま…
- やちよ: 私たちが浄化してもらうなんて…
- みたま: 魔力の扱いに長けた調整屋でも 消耗してるんだから
- みたま: 謝ることじゃないわ
- やちよ: そう、 4人がかりでもキツイのね…
- みたま: 魔力のコントロールに長けた わたしたちなら
- みたま: 最小限の魔力の消耗で 済むと思ってたんだけど…
- みたま: それより、謝るのはわたしの方よ 来るのが遅れてごめんなさい…
- みかげ: 姉ちゃは他の人を調整して 助けてたんだから仕方ないよ…!
- ねむ: それに調整屋が来てくれるだけで 僕達としては嬉しい限りだよ
- ねむ: ただ、いくらグリーフシードを 調整屋が確保していたとしても
- ねむ: 今の状況だと底をつくのも 時間の問題かもしれない
- ヨヅル: はい、まだ余裕はありますが、 思ったより消費は激しいですね
- みかげ: 魔女を捜してグリーフシードを 集めた方がいいかもしれないね…
- 木崎 衣美里: じゃあ、今度こそあーしらの 出番っしょ!
- 都 ひなの: ああ、ちょっと足を伸ばしてでも 魔女を捜した方が良さそうだな
- 阿見 莉愛: でも、私たちも普段から だてに魔女と戦ってないわよ
- 阿見 莉愛: 捜したところで 見つからないかもしれないわ
- 胡桃 まなか: うーん…被害が出る以上は 放っておけませんからね
- 相野 みと: だけど! それでも頑張るのが私たち!
- 伊吹 れいら: みと、いいこと言った!
- 伊吹 れいら: 最初っから 諦めてなんていられないよね!
- 桑水 せいか: うんっ…!
- 毬子 あやか: んじゃあ、空振り三振覚悟で みんなで魔女さがしだー!
- やちよの声: 待って!
- 毬子 あやか: おわぁっ!
- やちよ: その前に試したいことがあるの
- やちよ: 柊さん
- やちよ: いろはの概念を回収するための 器があったわよね
- ねむ: まだ、現代の分が残ってるよ
- やちよ: 私たちを介して、 いろはの概念は回収されてない?
- みふゆ: ――っ!?
- みふゆ: まさか、やっちゃん
- みふゆ: さっき残った理由があるって 言ってましたけど…
- ねむ: そうか…
- ねむ: ここにいる魔法少女たちは、 お姉さんが自らを削って救った者
- ねむ: つまり、みんながいれば 概念が回収される可能性もある…
- やちよ: ここに居る魔法少女だけで、 当事者の半数以上はいるはずよ
- 十七夜: 現代も含めれば 環君の概念はすべてそろう…
- 十七夜: それで環君が復活する未来を 七海は思い描いたということか
- やちよ: ええ…
- やちよ: 私は間違いなく自分やみんなから いろはの存在を感じていた
- やちよ: でも、回収する方法がないから 考えあぐねていたのよ
- やちよ: だけど、過去からいろはの概念を 回収する話を聞いて
- やちよ: 現代でも回収することができる 千載一遇のチャンスを得た
- やちよ: だからお願い、柊さん
- やちよ: いろはの概念が 回収されているか確認して
- ねむ: …………
- ねむ: やちよお姉さんの気持ちに 理解は示すよ
- ねむ: ただ、残念だけど 現代で回収された様子はないね
- ねむ: 僕から確認できるのは 過去から回収された分だけだよ…
- 十七夜: 七海のアテも外れてしまったか…
- やちよ: いえ、まだよ
- フェリシア: そうだ! まだわかんねーぞ!
- やちよ: あなた、起きてたの!?
- フェリシア: おう、さっきな!
- フェリシア: みんなに、いろはのなんちゃらが ひっついてねーなら
- フェリシア: 他のところに 捜しに行けばいいだろ!
- フェリシア: たとえば、ミラーズの魔女と 戦ったところとかさ!
- フェリシア: だって、いろはが残ってるのは 間違いないだろ!?
- やちよ: ええ、フェリシアの言う通り
- やちよ: ここにはなくても いろはの概念は必ずある
- やちよ: だから、回収をするための 魂の器を持って
- やちよ: 次は魔女を捜しつつ いろはの概念を見つけましょう
- リヴィア: ミラーズの魔女言うたら 瀬奈みことも調べた方がええな
- 月出里: ふんむむ、ふんむーふむんむ ふむんふむんむ、ふむんむ
- ヨヅル: 月出里が言うように 環様の中には彼女がいる
- ヨヅル: それは私も彼女と接していると 流れ込んでくる気配です
- リヴィア: なんや知らんけど、 過去の魔法少女を救うとか
- リヴィア: 壮大な約束をしとるみたいや…
- みたま: それが果たされないことに やきもきして、また敵に回った?
- リヴィア: どうやろうな
- リヴィア: ただ、一番けったいなんは 瀬奈みことやろ
- リヴィア: 合わせて調べてみ
- ねむ: 桜子
- 万年桜のウワサ: |なに、ねむ|
- ねむ: 瀬奈みことの本を 取ってきてくれないかな?
- 万年桜のウワサ: |マギアレコードにある?|
- ねむ: 少し捜すのが大変だと思うけど 上の僕に聞けばいいよ
- 万年桜のウワサ: |わかった、行ってくるね|
- 十七夜: では、七海 自分たちは魔女を捜しにいこう
- みふゆ: フェリシアさんも 動けそうですか?
- フェリシア: おう!任せろ! 行こうぜ、やちよ!
- やちよ: ええ…
- やちよ: (必ず見つけるわ… いろはを…)
- 103404-1_cURCQ [Story 3]
- かごめ: みんな魔女を捜しに行ったけど 何体も見つかるのかな…
- みたま: 少し足を伸ばしてでも 見つけてくれないと困るわ
- みたま: 調整屋のグリーフシードも 数に限りがあるからね…
- リヴィア: それに、いろはちゃんのために 私らかて体を張ってるんや
- リヴィア: みんなにも頑張ってもらわへんと 割に合わへんわ
- かごめ: 体を張る…ですか…
- かごめ: そうですよね
- かごめ: 調整を受けていたとしても、 魔女との戦いは命掛けですし…
- みたま: もしかして、かごめちゃん
- みたま: 自分だけが楽をしてるって 思ってる?
- かごめ: えっ…!? あ、はい…図星です…
- みたま: アルちゃんと一緒に みんなを集めてくれたじゃない
- かごめ: だけど、 それで十分でしょうか…?
- みたま: ええ、もちろんよぉ
- ねむ: それに、心配しなくても 佐鳥かごめの役割は残ってるよ
- かごめ: えっ?
- 万年桜のウワサ: |ねむ、持って来たよ|
- 万年桜のウワサ: |空にいるねむが 瀬奈みことの本をくれた|
- ねむ: ありがとう桜子 続けて説明がしやすくなったよ
- かごめ: 役割って、 この本が関係してるんですか?
- ねむ: そうだね
- ねむ: 端的に言うと、瀬奈みことが お姉さんを裏切った記録があるか
- ねむ: 彼女の本を探って欲しいんだ
- 万年桜のウワサ: |それなら私でもできる|
- 万年桜のウワサ: |本の中に記載されてる内容なら 教えてくれるはずだよね?|
- ねむ: 本を開けば、 僕と同じように姿を現すはずだし
- ねむ: 記録は嘘をつけないからね
- ねむ: ただ、それでも佐鳥かごめの力が 必要になるかもしれないんだ
- かごめ: 私の…力…?
- ねむ: さっそく本を開いてみれば わかるはずだよ
- かごめ: じゃあ…
- かごめ: …あれ?
- かごめ: ふっ…んっ…
- かごめ: んーーー…ッ!
- かごめ: 開かない…
- かごめ: …ッ!
- ねむ: 大丈夫かな?
- かごめ: なんだか拒否された…?
- ヨヅル: 環いろはに触れていても なんとなく流れて来ますよ
- 月出里: ふむむむ、ふむんむむ ふんむむ、ふむむん
- ヨヅル: はい、誰にも心を開かないような 固く閉ざされた感じがします
- ねむ: 恐らく、アリナやお姉さん以外と 言葉を交す気がない
- ねむ: 予想通りの展開だね
- リヴィア: それで、かごめちゃんの能力か…
- ねむ: そう、情報を収集する力を使って 本から抜き出して欲しいんだ
- ねむ: 「お姉さんへの想いや考えを」
- かごめ: ――っ!?
- アルちゃん: <できるかな?>
- かごめ: わからないけど、 やってみるしかないと思う…
- アルちゃん: <相手は瀬奈みことだよ? 何が起きるかわからないけど…>
- かごめ: でも、これは私にしかできない 体の張り方だと思うから…
- かごめ: 覚悟を決めてやってみる…!
- ねむ: 恩に着るよ、佐鳥かごめ
- かごめ: ふぅ…
- かごめ: …………
- かごめ: (本の中を掻き分けるように…)
- かごめ: 何か…入ってくる…
- かごめ: う…なに…これ…
- かごめ: 深く探っちゃいけない…
- かごめ: 覗けば…呑まれる…
- かごめ: 見つけないと…いろはさんを…
- かごめ: いた…!
- かごめ: え…これは…
- かごめ: 「きゃぁあああああッ!!」
- かごめ: へ…ここって…
- かごめ: 瀬奈、みこと…さん?
- みこと: んふふっ 怖がらないで
- みこと: 私はマギアレコードに 力を与えられているただの記録
- みこと: 魔法で中を探るあなたの意識に 干渉しただけだから
- かごめ: それって…
- みこと: もう、無節操に私の中を 覗き回るのはやめてくれる?
- みこと: じゃないとあなたのこと
- みこと: 殺せないのに 殺したくなっちゃうから
- かごめ: …あ、ごめんなさい
- みこと: 早く用件を言って 何を知りたいの?
- かごめ: あ…えっと…
- かごめ: 実は、いろはさんが倒れたのは みことさんのせいじゃないかって
- かごめ: それで、何かしてないか 真相を確かめたくて…
- みこと: 私は何もしてない これで満足?
- かごめ: ……………
- みこと: 疑念の目を向けられても… 記録にウソはつけないもの
- かごめ: …じゃあ、もう少しだけ 詳しく教えてください
- みこと: 過去と未来の魔法少女も救うのが 環いろはが背負った約束
- みこと: 私はその無茶な約束が 果たされると信じているから
- みこと: 結末を迎えるまでは力を貸して 成り行きを見守るつもりなの
- かごめ: …信じて、いいですか?
- みこと: 矛盾するようなことは 私の記録にないから
- かごめ: わかりました ありがとうございます…!
- かごめ: あの… 今度からは乱暴に覗きません…
- かごめ: なので、次からは優しく 教えてくれると嬉しいです…
- みこと: それなら、環いろはの中にいる 本当の私と仲良くなって
- みこと: 私はあくまでこれまでの記録 この出来事も忘れてしまうから
- みこと: …ただ、怖がらせたお詫びに ひとつだけ教えてあげる
- かごめ: えっ
- みこと: みんな、そばに魔女がいること 気付いてる?
- かごめ: ――っ!?
- かごめ: どういうことですか!?
- みこと: 懐かしい… 何度も見た魔女の気配がするの…
- 103405-1_w71I8 [Story 4]
- やちよ: …………
- フェリシア: どうだ!?
- フェリシア: 今度こそ、いろはのヤツ 回収されたんじゃねーか!?
- やちよ: …いえ、ダメみたいね
- フェリシア: ぉぉ、マジかよ…
- フェリシア: 鏡の魔女と戦った場所だから ぜってーにあると思ったのに…
- 十七夜: ここで削られた環君の概念は 既に消えている…?
- やちよ: だとしても、 必ずどこかにあるはずよ!
- やちよ: だって私は、みんなの側で いろはを感じたもの…!
- 十七夜: 落ち着け七海
- やちよ: …っ
- やちよ: あの子が決めたことだとしても、 私が犠牲になれば良かった…
- やちよ: 何か絶大な力があれば…
- やちよ: いろはもういちゃんも 消えずに済んだかもしれない…
- フェリシア: ――っ!?
- フェリシア: い、いまさら んなこと言っても仕方ねーだろ
- フェリシア: それに、いろは以外に あんな力は手に入んねーよ
- やちよ: 私もそう思う… だけど、方法がある気がする…
- やちよ: いえ…“あったはず”なのよ…
- フェリシア: う…
- 十七夜: ふむ…
- 十七夜: 悪いが有り得ない可能性を 議論するのは不毛だ
- 十七夜: 今はできること考えよう
- 十七夜: 自分は、長期戦に備えて 食事を用意しに戻るつもりだが
- 十七夜: みんなはどうする
- 月夜: あ、私も月咲ちゃんのお家で おにぎりを作る予定でございます
- 月咲: ねー
- 伊吹 れいら: 少しだけグリーフシードも 集められたし…
- 伊吹 れいら: 私たちも団地に戻ろっか
- 桑水 せいか: うん、十七夜さんが言うように 長期戦になるかもしれないし…
- 相野 みと: 夜遅くなってもいいように、 お母さんにも言い訳しないとね
- フェリシア: じゃあ、オレたちは グリーフシードを持って戻ろうぜ
- やちよ: そうね
- やちよ: ごめんなさい 少し取り乱してしまったわ
- 十七夜: 気にするな 心情は察する
- フェリシア: 戻ったぞー!
- やちよ: 少ないけど、グリーフシードも いくつか確保できたわ
- ねむ: お帰り、助かるよ 他の人達はどうしたのかな?
- やちよ: 十七夜たちは長期戦に備えて 食事の用意をしに行ったわ
- やちよ: そっちは?
- ねむ: 佐鳥かごめが瀬奈みことから 話を聞いてるところ…
- かごめ: 皆さん大変です!
- ねむ: わっ…
- かごめ: はぁ…はぁ…
- ねむ: 起き抜けに ずいぶんな慌てようだね…
- かごめ: だって、近くに魔女が!
- やちよ: 魔女…?
- かごめ: ここで…万年桜のうわさで 魔女の気配がするって
- かごめ: みことさんが言ってたんです!
- やちよ: ――っ!?
- フェリシア: んん?
- フェリシア: みんな居たのに 気づかないわけがねーぞ
- かごめ: でも、魔女の気配がって…
- リヴィア: ちょいちょい!
- リヴィア: こっちはいろはちゃんに かかりっきりなんや!
- リヴィア: 倒すんやったら、 そっちでなんとかしたってや!
- かごめ: は、はいぃ!
- やちよ: とは言っても 魔女の気配なんて少しも…
- フェリシア: おう…やっぱ感じねーぞ…
- みたま: 待って、微弱だけど 感じるかも…
- ヨヅル: はい、集中して探ってみると 本当に微弱ですが魔女の反応が…
- 月出里: ふむ、ふんむむふむ
- ヨヅル: 月出里も同じようです…
- みたま: …………
- みたま: ――っ!?
- みたま: やちよさん、右の空間を切って!
- やちよ: ハァッ!!
- やちよ: …まさか、本当に!
- かごめ: 倒しに行きましょう! 私も手伝います!
- やちよ: ふぅ…
- ねむ: 魔女はいたのかな…?
- フェリシア: んにゃ、使い魔だけだったぞ
- ねむ: とはいえ、僕達が気づかなかった 理由はさっぱりわからないね…
- フェリシア: 戦った使い魔も、 よく見るようなヤツだしなー
- ねむ: 僕達が戦ったことがある相手 ということかな?
- フェリシア: おう
- フェリシア: みたまに調整してもらうときに 魔力の塊を使うだろ?
- フェリシア: あれをよく落とすヤツだよ 知ってるよな?
- みたま: いえ、まさか… 気づかなかった理由って…
- リヴィア: その、まさかちゃうか 私も同じことを考えとるわ
- フェリシア: な、なんだよ…
- みたま: 調整屋が、みんなの魔力を 底上げするときに使う魔力の塊…
- みたま: それが、私たちに 馴染んでしまっているとしたら…
- リヴィア: せやな…
- リヴィア: 特定の魔女の魔力反応に 気づけんくなってるかもしれん…
- やちよ: そんな…
- やちよ: キャッ…!
- フェリシア: おい、これって!
- ねむ: お姉さんの崩れた概念が 戻って来た…!
- かごめ: それって、あの使い魔が 持ってたっていうことですか!?
- やちよ: だとしたら…
- やちよ: みんなからいろはの概念を 回収できなかったのも
- やちよ: 鏡の魔女と戦った あの湖で回収できなかったのも…
- やちよ: すべては…
- ねむ: 僕達の知らないところで 奪われていたのかもしれない…
- 103406-1_zOfiW [Story 5]
- みたま: 使い魔がいろはちゃんの概念を 持っていたなんて…
- リヴィア: 私らに気づかれへんように 近づけるやろうし
- リヴィア: ほんま、知らん間に 取られとったんかもしれん…
- 月出里: ふむっむ、ふむんむむ ふんむーむむふんむむ…?
- ヨヅル: 先ほどの話だと、私たち調整屋に 責任があるかもしれませんね
- ねむ: 魔力の強化に使っていたものが 影響を及ぼすなんて想像できない
- ねむ: 責任の追及なんて馬鹿げているよ
- やちよ: 今は、いろはの概念を狙う標的が わかっただけでも前進よ
- フェリシア: つーか、早くさっきの使い魔を 捜しに行こうぜ!
- フェリシア: もっといろはの概念を 持ってるかもしんねーんだろ!?
- かごめ: はい、きっと
- かごめ: でも、魔女に挑むとしたら 気をつけないといけません…!
- ねむ: もしかして、瀬奈みことから まだ何か聞いているのかな…
- かごめ: はい…
- ねむ: 詳しく聞かせて欲しい…
- かごめ: …………
- かごめ: 『実は、さっき倒した使い魔は 古代から存在しているそうなんです…』
- かごめ: 『親の魔女も古くから存在していて 株分けの魔女も世界中で数を増やしながら 日本まで広がってきたそうです…』
- かごめ: 『それを可能にしたのは絶大な力ではなく 魔女の特異な能力…』
- かごめ: 『信じられない話ですけど… 親の魔女は株分けの魔女とは別に 子機となる自分の分体を作りだして その分体を操れるそうなんです…』
- かごめ: 『それも時間を飛び越えて…』
- ねむ: な…
- ねむ: それは灯花じゃなくてもわかる 到底有り得ない話だよ…
- ねむ: 1年前の自分や10年前の自分を 自在に操れるという話だよね…?
- かごめ: はい…
- かごめ: 『そうやって魔女は過去のパズルを繰り返して 自身が生き抜く力を 得ようとしているみたいなんです』
- かごめ: 『ただ、時間に干渉し続けて 力を消耗しているので 現代まで生き延びて数は増やしているものの 歴史を変えるほどの力はないそうです』
- ねむ: それでも、使い魔や分体を 量産しているともなれば
- ねむ: 生き抜く力を求めている以上 不穏さしか感じないよ
- かごめ: はい、古代から現代まで… 自己を残す執念を感じます…
- フェリシア: はやく、ぶっつぶそうぜ!
- フェリシア: あの使い魔に命令してる魔女が どっかに居るんだろ!?
- かごめ: それなら、この神浜市に… それも水名城の下にいます…!
- かごめ: 戦国時代から根を張って
- かごめ: 千鶴が倒しきれなかった 水名露の魔女を食らい
- かごめ: 今も力を蓄えているはずです…!
- やちよ: …っ、急いで水名城に行くわよ!
- やちよ: かごめちゃん 魔女の本来の強さはわかる?
- やちよ: 時間へ干渉していたとしても、 やめれば全力を出せるはずよ
- かごめ: 今のところ そのケースはないみたいです
- やちよ: 戦って確かめるしかなさそうね…
- フェリシア: んなもん関係ねーよ
- フェリシア: ズガンッとぶっ倒して 概念を全部回収すりゃいいだろ!
- やちよ: 猪突猛進も結構だけど 油断は大敵よ
- みたま: わたしたちは引き続き いろはちゃんを支えているから
- みたま: 概念の方はお願いね
- ねむ: 僕も皆を迎える時のために ここで待機しているよ
- やちよ: ええ、水名の方なら 他の魔法少女もいるから
- やちよ: みんなに声をかけてみるわ
- ねむ: あと、代わりに戦力として 桜子を連れて行ってくれるかな
- 万年桜のウワサ: |話なら聞いてた いろはを助けるんでしょ?|
- やちよ: 力を貸してくれる?
- 万年桜のウワサ: |4人のためなら当然|
- フェリシア: おい、これって いろはの概念だよな!?
- 万年桜のウワサ: |かごめが言ってた通り|
- 万年桜のウワサ: |あの魔女を倒したら いろはが戻ってくる?|
- やちよ: そうだけど、気をつけなさい…
- やちよ: 弱いとは聞いてたけど、 悠長に構えられる相手ではないわ
- ねむ: 旅立っていたみんなが 帰ってきたようだね
- 103407-1_ZFmlZ [Story 6]
- フェリシア: ふぅ…ふぅ…
- フェリシア: …っし! やった…やったぞ…!
- やちよ: 時間への干渉を続けてあの力… 全力を出さないとまずかったわ…
- かごめ: 桜子ちゃんも 手伝ってくれてありがとう
- 万年桜のウワサ: |ううん、 私はいろはが戻ればいいから|
- フェリシア: 魂の器はどうだ!? いろはは戻ってきたか!?
- かごめ: …特に反応は
- かごめ: ――っ!?
- かごめ: いえ、戻って…来ました…
- フェリシア: すげぇ…使い魔のときと比べたら めっちゃ光ってるぞ…
- やちよ: 現代で…私たちを救うために 削られたいろはの概念が
- やちよ: 戻って来たのよね…?
- ~~♪~~♪
- やちよ: ももこだわ…!
- ももこ: ただいま、やちよさん 無事に過去から戻ってきたよ
- ももこ: いろはちゃんの概念は バッチリ回収できたから安心しな
- やちよ: お疲れ様…それにありがとう… 大変だったでしょう?
- ももこ: そりゃあもうね…
- ももこ: 文化も違えば、 経過してる時間も違うんだから
- ももこ: それに向こうでの出来事が濃くて まだスッキリしないな
- やちよ: 何があったのか また、色々と聞かせてちょうだい
- ももこ: 他のみんなも戻って来てるから きっと話題には尽きないよ
- やちよ: みんなも…じゃあ…
- ももこ: ああ、過去に散らばった いろはちゃんの概念は集まった
- やちよ: すぐに戻るわ
- 竜城 明日香: なな、なんとっ! 過去組が戻って来たんですか!?
- 阿見 莉愛: 集めたグリーフシードは 使わず仕舞いで終わりそうだわ
- 若菜 つむぎ: ふぅぅ、気が抜けたら お腹がすいてきちゃったよぉ
- 胡桃 まなか: 気を抜くのが早すぎですよ! まだ何が起きるかわかりません!
- 常盤 ななか: 私たちを救うために削った概念も 回収できたみたいです
- 夏目 かこ: それってもう、いろはさんの ピースがそろったんじゃ…!
- 純 美雨: とは言っても 変な期待はしない方がいいネ
- 志伸 あきら: ま、期待が裏切られるとね… でもさ、望むぐらいはいいと思う
- 毬子 あやか: うおおおっ!
- 毬子 あやか: じゃあじゃあ、 いろはちゃん戻ってくるかも!?
- 木崎 衣美里: もしも帰ってきたら ろっはー再誕祭やんないとね!
- 都 ひなの: おい、はしゃぐな! 気が早すぎるぞ
- 保澄 雫: まずは、戻って確認しないと 安心はできないからね
- 鶴乃の声: ししょー!
- やちよ: …っ、おかえりなさい鶴乃
- 鶴乃: ただいまっ!!
- さな: フェリシアさんも、ただいま…!
- フェリシア: おう!
- フェリシア: いろはの概念 回収してくれてありがとな!
- やちよ: それに、他のみんなも…
- 結菜: 少しは恩を 返せたかもしれないわねぇ
- ひめな: ただ、いろりんへの恩返しは メンタルのダメージでかすぎ…
- ひめな: 最後にサガる真実を知って、 マジでヘコんでるんだけど…
- 静香: 私は結構スッキリしてるわよ 無事に魔法少女の呪縛を解いたし
- ラビ: こちらは歴史をなぞったとはいえ つらい結末ではあった…
- ねむ: 各時代の事情はどうあれ、 今回の一件では本当に救われたよ
- ねむ: いや、救われたのは 世界中の魔法少女と言っていい
- ねむ: 自動浄化システムが 失われずに済んだわけだからね
- かごめ: いろはさんの体は…
- みたま: 今は安定してるし大丈夫そうよ
- ヨヅル: 皆さんが戻って来られてから 私たちの負担もなくなりました
- 月出里: ふんむんむ、ふんむふむっむむ ふむむふむふむんむむ
- リヴィア: せやな、いろはちゃんの概念が 戻って来たって証拠やわ
- かごめ: きゃっ…!
- かごめ: 何か、急に魔力の反応が…
- かごめ: 「少ししか感じなかった魔力の反応が 一気に膨れあがってます!」
- いろは: …………
- いろは: う…あれ…私…
- 灯花: んにゃー…
- 灯花: なんか意識がとんでたんだけど 何が起きてたのー…?
- ねむ: よかった…
- うい: お姉ちゃんも灯花ちゃんも ずっと倒れてたんだよ
- うい: 過去を旅したせいで お姉ちゃんの概念が崩れたの…
- ねむ: その影響でお姉さんは さっきまで消滅しかけていて
- ねむ: 灯花も引っ張られる形で 倒れてしまったんだ…
- ねむ: だけど、みんなが助けてくれた 過去まで行ってくれてね
- 灯花: んー…
- 灯花: つまり、わたくしとねむの検証は 失敗しちゃったってこと?
- ねむ: そうなるけど…
- ねむ: 救ってくれた皆の前なんだよ 少しは悪びれてくれないかな…?
- いろは: あれ…もしかして… みんな、私のことが見えてる…?
- 十七夜: しっかり声も聞こえている
- 十七夜: 環君が現代で散らした概念を 七海が回収してくれたおかげだな
- ももこ: いろはちゃんと会う方法も ずっと調べてたからね
- いろは: …やちよさん
- やちよ: …おかえりなさい、いろは
- いろは: ただいま…
- いろは: 私もずっとみてました…
- いろは: やちよさんが桜の根元で 食事をする姿を見るたびに
- いろは: 隣に行って話しかけたいって いつも思ってました…!
- やちよ: 次は言葉を交す余裕をもって 消えてほしいわ…
- いろは: …居てほしいとは 言ってくれないんですか?
- やちよ: いじわるね
- やちよ: …これからも私たちのそばに 居てほしい…お願いよ…
- いろは: はい…
- いろは: 「あ゙ッ…!?うぅっ…」
- やちよ: いろは!? どうしたの!?
- いろは: …っ、わかり…ません
- やちよ: これ…うそ… ソウルジェムが…!
- いろは: 「あぁあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ッ!!」
- フェリシア: いろは!?やちよ!?
- さな: うそ… いろはさんとやちよさんが…
- 鶴乃: 魔女の体に取り込まれた…?
- 鶴乃: ま、まま、 まだ魔力の反応はあるよ…!
- 鶴乃: 生きてる!大丈夫!
- 灯花: とりあえずみんな 万年桜のうわさから出て行って!
- ねむ: いや、強制的に弾き出す…! ウワサの結界がもたなくなる…!
- 結菜: くっ…感傷に浸る余裕は まるでないわねぇ…
- 静香: 仕方がないわよ… それより魔女は…!?
- ラビ: あれは…鏡の魔女と同じぐらい…
- ひめな: さすがにヤバすぎでしょ… なんであんなのが出てくんの…?
- 十七夜: 自分には、あれが環君から 溢れ出たように見えたが…
- みたま: 見間違いじゃないわ…
- レナ: なんで…? 助かったんじゃないの…?
- ももこ: やちよさんまで…
- 万年桜のウワサ: |この結界、 さっき倒した魔女と同じ…|
- 万年桜のウワサ: |空一面が魔女の結界… 自動浄化システムが飲まれた?|
- かごめ: …だとしたら
- かごめ: あ、魔女が動きます!!
- かごめ: キャッ!!
- さな: ―さな― 待って…!
- さな: ―さな― いろはさんたちを 連れていかないでください…!
- 鶴乃: ―鶴乃― 向かってるのはどこ…? 中央区…?神浜市の中心…?
- 鶴乃: ―鶴乃― 違う…水名城…?
- フェリシア: ―フェリシア― オレたちが魔女を倒したとこじゃん!
- かごめ: ―かごめ― (でも、あの時と今の魔女の見た目は違う…)
- かごめ: もしも私たちが倒したの株分けの魔女で 本体が別に存在していたとしたら…
- かごめ: もしも私たちがさっき倒した魔女と同じように 過去にいた魔女も “いろはさんの概念を狙っていたら…”
- かごめ: 魔女は分体を操って私たちが気づかない間に いろはさんの概念と一緒に回収されて…
- かごめ: ―かごめ― だめ… そのまま…そのまま…行かせたら…!
- かごめ: ―かごめ― 分体の魔女たちがひとつになっちゃう!!
- ねむ: ―ねむ― これは、終末も秒読み…
- 灯花: ―灯花― 自動浄化システムが奪われて 世界中が結界と隣り合わせだからねー
- さな: ―さな― いろはさーーーーん!!
- フェリシア: ―フェリシア― やちよーーーー!!
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