Not a member of Pastebin yet?
Sign Up,
it unlocks many cool features!
- FILENAME: text_102805-1_KPw7G.txt
- かごめ: 二木市での熾烈な戦いがどうなったのか。 残念だけど、結末は私の記憶には残っていない。
- かごめ: 無我夢中でプロミストブラッドの人を守って、 目を覚ますと病院のベッドの上にいたから。
- かごめ: お母さんが泣いている姿を見て、 リィちゃんから話を聞いてはじめて、 私は本当に死にかけていたことを自覚すると、 申し訳ない気持ちで胸が締め付けられた。
- かごめ: ベッドの上で思うように体が動かせず みんなの状況を人づてに聞くことになったけど、 プロミストブラッドとの戦い以外にも 魔法少女たちには動きがあったみたいだった。
- かごめ: それは、魔法少女たちが 大きく2つのグループに分かれる原因で、 避けては通れない出来事。
- ラビ: プロミストブラッドにとって 存亡を賭けた戦いが二木で始まる
- うらら: そうなんよ
- うらら: キモチが決めたルールを無視して 戦える人たちがいるし
- うらら: 家やお金の問題もないから 最善の一手なんよ
- ラビ: また、起死回生を賭けた 最後の一手とも言える状況…
- うらら: うう…
- うらら: また死人がでてしまうかも しれないんよ…
- 旭: そうでありますな…
- 旭: 時女一族もプロミストブラッドを 潰せるならばと
- 旭: 二木行きを決めているであります
- アレクサンドラ: ねえ、ラビちゃん
- アレクサンドラ: また死人が出て状況が悪化すれば 時計の針は進みますよね…?
- ラビ: そう
- ラビ: そして針を進める者たちが、 まだ次に控えている
- アレクサンドラ: ネオマギウス…?
- ラビ: 彼女たちも犠牲を増やすことに 躊躇がない者たちである以上
- ラビ: 諦念への針は進み続ける
- ラビ: 加えて、里見灯花、里見那由他、 柊ねむ、佐鳥かごめが
- ラビ: 犠牲者の中に含まれていた場合は 0時を迎えたと判断して良い
- アレクサンドラ: 彼女たちが…ということは ひめちゃんも含まれますよね…?
- アレクサンドラ: 同じことをやろうとしてますし…
- ラビ: ええ
- ラビ: ちなみに、その藍家ひめなは、 ネオマギウスはどういう状況?
- アレクサンドラ: 1歩ずつ、着実に他のグループに 食指を動かしています…
- アレクサンドラ: 教官が入ってからは 動きが早くなっているので
- アレクサンドラ: 他のグループに影響が出るのは 時間の問題かもしれません
- ラビ: プロミストブラッドたちの戦いが 終わって
- ラビ: ネオマギウスが 本格的に動き出すときが来たら
- ラビ: そろそろ抜けた方がいい
- ラビ: ただ、決めるのはサーシャ あなたの自由だから
- アレクサンドラ: …………はい
- 旭: 今回の戦いで我が 深追いするのも自由でありますか
- うらら: ウチもピンチになったら 守りたい人がいるんよ
- ラビ: 私たちが自由に動くだけで 諦念の根源が揺らぐようであれば
- ラビ: こうして信じるに値はしない
- うらら: じゃあ
- ラビ: 私は止めないし みんなやめようとしなくていい
- ラビ: 己が思うままに動けばいい
- うらら: ありがとうなんよ
- ラビ: ただ、ひとつだけ ワガママを言わせて欲しい
- ラビ: 那由他だけは巻き込みたくない
- アレクサンドラ: さっき那由他ちゃんの名前も 出てましたけど
- アレクサンドラ: これから灯花ちゃんと 引き離すつもりですよね…?
- ラビ: ええ
- ラビ: 魔法少女の話を広めるために 里見灯花と手を組んだけど
- ラビ: 教授が捕まっててくれたおかげで その関係を崩す切っ掛けができた
- ラビ: 那由他には悪いけど 死から遠ざけるにはこれしかない
- 旭: ただ、こちらの最後の戦いが 終わるまでは動き辛いであります
- ラビ: その間に那由他を更に揺さぶる
- ラビ: 里見灯花が敵であるという疑念を 確信に変えるために…
- FILENAME: text_102805-2_KPw7G.txt
- 那由他: …………
- 那由他: (…夢じゃない)
- 那由他: (パパが伯父様に囚われたのは 事実なんですの…)
- 灯花の父: 「監禁だなんて人聞きが悪い 私の仕事が終わるのを待ってもらってるんです もう少し説得を続けたいのでね」
- 灯花の父: 「それに、世間を混乱させる恐れがある以上は 科学的な見地から説明するためにも いずれ私から世間に出ていく必要があります」
- 灯花の父: 「はい、詳しい話は後ほど会食の席で」
- 那由他: (伯父様がパパを監禁…?)
- 那由他: じゃあ、どうして パパを捕まえるんですの…?
- ラビ: …お父様の功績を ご自身のものにするために
- 那由他: え…?
- ラビ: 魔法少女の存在証明は、 天地をひっくり返すような衝撃
- ラビ: 夢物語でないと世間が認知すれば 伯父様は脚光を浴びるでしょう
- 那由他: でも、説明しようとしたら パパだって必要に
- ラビ: 民俗学をけなしていた伯父様には 都合が悪いんでしょう
- 那由他: ――っ!?
- ラビ: それに、那由他様は最近 従姉妹の灯花様と付き合いがある
- ラビ: 彼女は科学の申し子
- ラビ: もしも何かお願いされているなら 気をつけるのが得策ですね
- 那由他: (ラビさんの話を信じれば、 灯花は前と変わらない私の敵…)
- 那由他: (だけど、今はパパの話を信じて 魔法少女の話を広めることで)
- 那由他: (みんなを救う道筋を 作ろうとしてるんですの…)
- 那由他: (でも、それでパパや民俗学を 認めているとは限らない…)
- 那由他: (目指す先は同じでも 功績は奪うつもりなのかも…)
- 那由他: はぁ…
- みかげ: なーーーゆーーーたーーーん!
- みかげ: 今日もなゆたんパパを 探しに行こう!
- みかげ: ミィが活躍して見つかったら すっごいお菓子が欲しいなー
- みかげ: お小遣い1年分ぐらいのっ!
- 那由他: (みかげさんがいれば 変に悩まずに済みますのに…)
- 那由他: …………
- ふぁ~~~~ん
- 那由他: これは、 何やら美味しそうな香りですの…
- 那由他: (でも、私はちゃんと 自分の部屋で寝たはずですの…)
- 那由他: (というより、この香りは…)
- バッ!
- 那由他: ラザニア!
- ラビ: 正解です
- ラビ: もういい時間なので 早く食事にしましょう
- ラビ: そうやって布団にもぐっていても 答えなんて出ませんから
- FILENAME: text_102805-3_KPw7G.txt
- 那由他: ごちそうさまでした
- ラビ: それで那由他様としては どうなさるつもりなんですか?
- ラビ: お父様が囚われたのも、 それに灯花様が関わっているのも
- ラビ: 全ては推測の域を 出ない話なんですよね?
- 那由他: …本当だって言える証拠は どこにもないですの…
- ラビ: であれば、 することは簡単です
- ラビ: 今はご自身で確認する他に 手立てはないんじゃないですか?
- 那由他: 私もそう思いますの
- ラビ: では灯花様に…
- 那由他: いえ!
- 那由他: どうせなら伯父様の所から 事実を確認してみますの
- ラビ: またどうしてですか
- 那由他: 今、灯花と対面すると 要らないことも言ってしまうので
- ラビ: なるほど それなら正しい判断ですね
- 那由他: なのでパパについては 伯父様に直接会って確認しますの
- 那由他: どうせ電話だと忙しくて 出てくれないので
- ラビ: わかりました
- ラビ: 食器をさげますね
- 那由他: お願いしますの
- ラビ: (里見灯花が教授の監禁について 知っていれば)
- ラビ: (那由他との関係は崩れる…)
- ラビ: (知らなかったとしても 教授の監禁を証明できれば)
- ラビ: (那由他は里見灯花を 信用できなくなるはず…)
- ラビ: (それに里見灯花の父が 監禁を認めるとは思えない)
- ラビ: (なら…)
- ラビ: (彼が動き辛いタイミングで 教授を上手く逃がそう…)
- あの、先生
- 灯花の父: どうした、次のアポイントまでに 休憩を取りたいんだが…
- 実は先生の姪という方が お見えでして
- 普段ならお引き取り願うのですが 切羽詰まった様子でしたので…
- 灯花の父: …急に訪ねてくるなと 言ったとは思うが、仕方ないか
- 灯花の父: 普段は聞き分けの良い子だから 何か事情があるのかもしれないね
- 灯花の父: 通してくれ
- 灯花の父: あまり時間がないので 手短に頼むよ
- 那由他: …………
- 灯花の父: …落ち着かないね
- 那由他: 実はこの間 パパから連絡がありまして
- 那由他: 伯父様と話があるから 待ってるように言われましたの
- 灯花の父: 確かに、太助なら話があるって 尋ねて来たよ
- 灯花の父: それで、太助が どうかしたのかな…?
- 那由他: ここのロビーで待っていても パパから連絡がなくて
- 灯花の父: うん
- 那由他: 伯父様に話を伺おうと思って、 院長室の前まで行きましたの…
- 灯花の父: それで…?
- 那由他: 伯父様がパパを監禁しているのは 本当のことなんですの…?
- 灯花の父: な…………そうだな…
- 灯花の父: 何を聞いたのかはわからないが 監禁というのは人聞きが悪い
- 灯花の父: それは勘違いだよ
- 那由他: でもっ!
- 灯花の父: ただ、うちに居るのは本当だ
- 灯花の父: 実は、検査が必要でね 少し入院してもらっているんだ
- 那由他: え、どこか悪いんですの…!?
- 灯花の父: それはまだわからないが、 色々と放浪してきた影響かな…
- 灯花の父: 無理をしてるように見えて 検査を促してみたら
- 灯花の父: 少し気になる数値が出てたんだ
- 那由他: そう…ですの…
- 灯花の父: 那由他に知らせると 心配させるから黙っていたんだ
- 灯花の父: それでも、 大事はないから安心して欲しい
- 那由他: でも、おかしいですの…
- 那由他: 連絡手段すらないっていうのは、 どういうことなんですの…?
- 灯花の父: 検査を進める上で通信機器を 預かってただけだよ
- 那由他: もし、会ってもいいなら 会わせてほしいですの
- 灯花の父: …それはできない
- 那由他: 検査入院ぐらいでしたら 会わせてくれたっていいですの!
- 灯花の父: 駄目だ 会わせるわけにはいかない
- 灯花の父: 理由は伝えた通りだから 今日は帰るように
- 灯花の父: 誰か、彼女を外まで案内してくれ
- 那由他: 納得できないですの!
- 灯花の父: (今、太助の言葉を聞けば、 悲しむのは君なんだよ那由他…)
- FILENAME: text_102805-4_KPw7G.txt
- ラビ: ようやくプロミストブラッドとの 戦いも決着がついたと…
- リヴィア: ユニオンと時女一族の勝利 プロミストブラッドの敗北やな
- リヴィア: ほんま、あの惨状で死人が ひとりやったんは不幸中の幸い
- リヴィア: 4つのキモチがそろったら、 えげつない力を発揮するもんやで
- ラビ: うちの旭とうららは…
- リヴィア: 死んでへんよ
- リヴィア: うららちゃんは さくやちゃんを守ろうとして重傷
- リヴィア: 旭ちゃんも涼子ちゃんを守って 深手を負っとるけどな
- ヨヅル: 時女一族とプロミストブラッドが それぞれふたりを回収して
- ヨヅル: 連れて帰ってるはずです
- 月出里: ふむむむんむ、ふむむむんむ ふっむむ、ふんむんむむ
- ヨヅル: 有愛様は佐鳥様と一緒の病院に 入院していると申しています
- ラビ: そう、無事ならいい
- アレクサンドラ: あの、かごめちゃんもケガを…?
- ヨヅル: はい、私たちで守るはずでしたが 使命を果たせませんでした
- 月出里: ふむむむふんむふむっむむ ふんむむむふむむ…
- ヨヅル: そうですね
- ヨヅル: ウワサが付いてたから 生きていたようなものです
- リヴィア: まぁ、あんな急に飛び出されたら 守れるもんも守られへんわ…
- アレクサンドラ: ラビちゃん…
- アレクサンドラ: …かごめちゃんの生死も 状況を判断する要点ですよね…?
- ラビ: ええ…
- ラビ: ちなみにどういう決着の付き方 だったか聞いても…?
- ラビ: プロミストブラッドは長女の 紅晴結菜を中心にまとまっている
- ラビ: 彼女が折れない限りは グループの瓦解は有り得ない
- リヴィア: やったら答えは単純やろ 結菜ちゃんが折れただけや
- ラビ: 本当に…?
- ラビ: あれの神浜への恨みは 決して消えるものではないはず
- リヴィア: それでも、いろはちゃんと サシで戦って折れてしもたんや
- ラビ: …魔法少女の希望を守るために みんなの未来を守る
- ラビ: その幻想を実現するために 環いろはは争いを否定し続ける…
- ラビ: でもまさか…
- アレクサンドラ: 今回の被害がひとりで済んだのも 紅晴結菜が変化を見せたのも
- アレクサンドラ: 環いろはが影響した…
- アレクサンドラ: そう思うのは、 飛躍しすぎでしょうか…?
- ラビ: …ええ
- ラビ: 今、ユニオンと時女一族と プロミストブラッドは
- ラビ: 負った傷を癒すために 時間を費やす必要がある
- ラビ: それは、息を潜める ネオマギウスにとっては好機
- アレクサンドラ: どれだけ環いろはが 終末への針を止めようとしても
- アレクサンドラ: 今度はひめちゃんが 進めてしまう…
- リヴィア: …………
- リヴィア: 私は、あんたらの理念になってる 諦念を信用してへん
- リヴィア: せやけど、ほんまに実現したら エラいことになるな
- アレクサンドラ: きっと諦念に近付きますよ
- アレクサンドラ: 私がネオマギウスを去れば ひめちゃんは歯止めが効かない…
- 灯花の父: はい、ここまでくれば 私も腹はくくっているつもりです
- 灯花の父: 話を理解してもらうためです 明日の夕刻に弟を連れて行きます
- 灯花の父: 「なので、県連の会長には よろしくお伝えください」
- FILENAME: text_102805-5_KPw7G.txt
- 那由他: 確かに東西のニュースについては ショックでしたけど
- 那由他: みかげさんのお姉様が 堪えてくださって良かったですの
- みかげ: ミィもいじめられてないし 姉ちゃも安心したみたい
- みかげ: まだちょっと落ち込んでるけどね
- ラビ: このまま何事もないのを 祈るばかりですね
- ラビ: みかげさんも身の危険を感じたら いつでもうちに来てください
- みかげ: こども110番のおうちだねっ!
- ラビ: いいえ、対象者はひとりだけ みかげ110番のおうちです
- みかげ: でも、今助けてあげたいのは なゆたんパパだよね…?
- 那由他: そうですの…
- 那由他: 伯父様の話ですと 検査入院はウソだと思いますし
- 那由他: 本当にただ監禁されているだけ としか思えませんの
- 那由他: 理由はわかりませんけど…
- ラビ: 次は灯花様から話を聞くしか なさそうですね
- 那由他: …………
- ラビ: いらないことを言いそうなどと ためらってる場合じゃありません
- 那由他: …わかってますの! でも、どうにも自信がなくて…
- みかげ: わかった!
- みかげ: じゃあ、ミィが代わりに 聞いちゃえばいいんだよっ!
- みかげ: めいあんでしょ!?
- ラビ: 那由他様は隣にいるだけで 構わないと?
- みかげ: うんっ
- みかげ: なゆたんはミィにテレパシーで 言いたいことを伝えるの
- みかげ: それでミィが聞けば きっと平気だと思わない?
- ラビ: この際ですから、 手伝ってもらえばどうです?
- 那由他: …………
- 那由他: わかりましたの…! みかげさんお願いしますの…!
- みかげ: じゃあ、あした屋さんで なに買ってもらおっかなー
- 那由他: え、そんなの聞いてませんの!
- ラビ: いいじゃないですか 手伝ってくれるんですから
- 那由他: まぁ、高いものではないし 構わないんですけど…
- ラビ: …………
- ラビ: (教授が病院にいるのは、 ほぼ間違いない以上)
- ラビ: (私ひとりで教授の解放は 十分できるはず…)
- ラビ: (あとは那由他と灯花を 接触させるタイミング…)
- ラビ: (少し時間を空ければ うまくいくかもしれない…)
- FILENAME: text_102805-6_KPw7G.txt
- ラビ: (良かった…)
- ラビ: (派遣元との打ち合わせと称して お会いする度に)
- ラビ: (ペンに魔力を込めておいたのは 正解だった)
- ラビ: (まだ意識すればわかるぐらいは 私の魔力が残っている)
- ラビ: (那由他の魔力も微かにあるから 少し探るのが面倒だけど)
- ラビ: 教授の居場所を特定するのに、 そう時間はかからなさそう…
- 灯花: もー連絡が取れないと思ったら 急に連絡してくるしなんなのー?
- 灯花: わたくしだってヒマじゃないから 振り回さないでよね
- 那由他: …………
- 灯花: なにか言ってよ! 灯花ちゃん怒っちゃうよ!?
- みかげ: あのね、なゆたんの代わりに ミィが喋るから!
- 灯花: はぁ~?
- 灯花: お子ちゃまの伝言ゲームに 付き合うつもりなんてないし
- 灯花: そうする理由も理屈も 謎だらけでイミフメーだよ
- 灯花: っていうか誰なのー?
- みかげ: あ、はじめまして ミィはね、八雲みかげ
- みかげ: 調整屋さんの妹だよ!
- 灯花: ふーん?
- 灯花: で、みたまの妹がどーして 那由他の代わりに話すの?
- みかげ: えっと、なゆたんが なんか灯花ちゃんに怒ってるから
- みかげ: 変なこと言わないように してるんだよ
- 灯花: この時点で バカにされてる気がするにゃー…
- 那由他: …………
- みかげ: ケンカにならないためだって なゆたんがテレパシーで言ってる
- 灯花: まーいいけど… それで聞きたいことって何?
- みかげ: 灯花ちゃんはなゆたんのパパが 捕まってるって知ってる…?
- 灯花: え、捕まってるの?
- みかげ: …知らなさそう
- みかげ: なんか灯花ちゃんのお父さんにね 捕まってるかもって
- 灯花: 知らない知らない そんなの知らないよ!
- 灯花: わたくしがパパ様に聞いたのは、 叔父様が来てて
- 灯花: 意見をすり合わせる必要が あるって話ぐらいだし
- 灯花: なんならパパ様は叔父様の 魔法少女の話を信じて
- 灯花: 協力するって言ってるんだよ!?
- 那由他: …………
- みかげ: でも、なゆたんは伯父さんに ウソを吐かれたって…
- 灯花: なんて?
- みかげ: 検査入院だって言われたけど それはウソだったみたいでね
- みかげ: 問い詰めようと思ったら 無理矢理追い出されたって…
- 灯花: うーん…
- 灯花: わかった ちょっとパパ様と電話してくる
- 灯花: え、じゃあ那由他の言ってるのは 本当ってことー!?
- 灯花の父: すまない、灯花に対しても ウソを吐いてしまったね
- 灯花: え、でも、どうして…?
- 灯花の父: 私が太助を信用したのは本当だし 灯花たちを助けたいのも本当だよ
- 灯花の父: それで世間に魔法少女の話を 広めるのに協力するつもりだった
- 灯花の父: でもね…
- 灯花の父: 今の太助は自分の説を捨てて 魔法少女を救うのを諦めている…
- 灯花: え…
- 灯花: ちょっとパパ様… それって本当なの…?
- 灯花: 叔父様はどうして…?
- 灯花: ……………………
- 灯花: …………
- 灯花: …うん、言えない それは那由他に言えないよ…
- みかげ: …どうだった?
- 灯花: 近くにはいるけど 監禁はしてないって
- 灯花: 今はパパ様が魔法少女について 広めていく中で注意すべき点を
- 灯花: 叔父様と一緒に 詰めてるところだって言ってたよ
- みかげ: だって、なゆたん…
- 那由他: 今はひとまず… そういうことにしておきますの…
- 那由他: ただ、病院に閉じ込めておくなら 灯花ならどこを選びますの…?
- ラビ: やっと見つけましたよ教授…
- ラビ: 色んな人たちに心配をかけて 罪深い人です…
- ラビ: さっそくで申し訳ないのですが
- ラビ: 那由他と灯花を遠ざけるために 協力してくれませんか?
- FILENAME: text_102805-7_KPw7G.txt
- 那由他: はぁ…
- みかげ: 灯花ちゃん、 本当に何も知らなかったのかなー
- 那由他: 思ったことは 素直に言うタイプだと思いますが
- 那由他: 頭が良いだけに、ウソを吐くのも 上手だと思いますの…
- みかげ: じゃあ、なゆたんパパを 閉じ込めたのを知らなかったのも
- みかげ: 病院の中に閉じ込めるなら どこが良いかって話も
- みかげ: ぜんぶウソかもってこと?
- 那由他: 判断が難しいですの…
- 灯花: やっぱりわたくしの部屋が 閉じ込めるには一番かにゃー
- 灯花: 病気なのに、わたくしが 勝手に外に出ようとするから
- 灯花: 外からじゃないと開錠できない 仕組みを作ったんだよねー
- みかげ: うう、ミィだったら 絶対にガマンできないと思う…
- 那由他: よっぽどのことがない限りは 使いそうにないですけど
- 那由他: 一応、情報として ラビさんには伝えておきますの
- ピロン♪
- ラビ: ……………
- 那由他: ラビさん、灯花のところに行って話を聞きました 結論としては、灯花は監禁の事実について 知らないという態度を一貫してとっていました
- 那由他: あともうひとつ情報を仕入れました パパが病院に監禁されているとすると 灯花の部屋が最も可能性が高いみたいです
- ラビ: (正にその部屋だったけど 教授はもう助けてしまった…)
- ラビ: (ただ、このメッセージは重要)
- ラビ: (院長が教授の脱走に気付いて そろそろ動き出すはず…)
- ラビ: (それなら、那由他を動かすのも 今がチャンスになるはず…)
- ラビ: すみません教授 芝居を打ってくれませんか?
- ラビ: その前に私は この場をあとにします
- ピロン♪
- みかげ: ラビたんの返信はやいね
- 那由他: 早すぎるんですの
- 那由他: 普段は未読や既読スルーを 平気でやってきますの…
- みかげ: ラビたん忙しいもんね
- 那由他: 忙しいから… そう思うようにしますの
- 那由他: ――っ!?
- みかげ: なゆたん?
- 那由他: パパからですの!
- 那由他の父: 那由他ごめんね 連絡が取れなくなってずいぶん心配したと思う 兄さんと話したあとでゴタゴタに巻き込まれてね 連絡が取れなくなってしまったんだ
- 那由他の父: それでも、もう落ち着いたから安心して欲しい もしも那由他の都合が悪くなければ この後、ふたりで会って話をしよう 私も那由他に伝えたいことがある
- 那由他: 喫茶店の場所が添えられてますの
- みかげ: やったね!なゆたん!
- 那由他: どうやって抜け出したのかは 知らないですけど
- 那由他: これでようやく パパと話せますの!
- ~~♪~~♪
- 灯花: パパ様?
- 灯花: どうしたのー?
- 灯花の父: 太助が逃げだした 灯花には悪いが跡を追って欲しい
- 灯花: にゃー!?
- 灯花: でも、逃げたって言われても 手がかりはあるのー!?
- 灯花の父: 前に灯花が使っていた 小型のGPS機器があっただろう
- 灯花の父: 万一に備えて あれを仕込んである
- 灯花: (プロミストブラッドに 使ったものがこんなときに…)
- 灯花: あーもう、わかったよ 叔父様を捜せばいいんでしょー?
- 灯花: 灯花ちゃんは足を動かすような 役回りじゃないのににゃー…
- 灯花の父: 本当は私が追いかけたいが、 そんな余裕がなくてね…
- 灯花: わかってるよ
- 灯花の父: 重ねて悪いけど、可能な限り 夕方までに見つけて欲しい
- 灯花の父: 太助を県連の会長と 会わせる予定になっているんだ
- 灯花の父: 初会合で土壇場のキャンセルは さすがに心証が悪すぎる
- 灯花: はぁ…
- 灯花: これも魔法少女の話を広めるため しかたないよねー…
- 灯花: 大丈夫だよパパ様 それまでには見つけるよ
- 灯花: こんなときに変身できないのって すっごいストレス…
- FILENAME: text_102805-8_KPw7G.txt
- 那由他: はぁ…はぁ…
- みかげ: ふぅ… 喫茶店ってこの辺りだよね…?
- 那由他: そうですの… もう近いはずですの…
- 那由他: …あっ
- みかげ: なゆたん?
- 那由他: …………
- 那由他: パパ…パパだ…
- みかげ: あの人が、なゆたんパパ…?
- 那由他の声: パパ!パパー!
- 那由他の父: ――っ!?
- 太助: 那由他…!
- 那由他: ―那由他― パパー!
- 那由他: ―那由他― 今までどこに行ってたんですの!?
- 那由他: ―那由他― 急に出て行ったと思ったら、神浜に家だけ用意して いなくなるなんてひどいんですの!
- 那由他: ―那由他― 私がどれだけ心配したか…!
- 太助: ―太助― ごめんね那由他…
- 太助: ―太助― それでも魔法少女を助けようとする中で 気付いたことを果たさなくちゃいけなかったんだ…
- 那由他: ―那由他― パパは何に気付いたんですの? なんでも教えて欲しいんですの!
- 那由他: ―那由他― 私とパパは魔法少女を救うパートナー これからも共に動いていきますの!
- 太助: ―太助― 那由他の気持ちはわかったよ だけど、どんな辛い現実でも受け入れられるかい?
- 那由他: ―那由他― 当たり前ですの パパの言うことなら、何でも…!
- 太助: ―太助― それじゃあこれから全てを伝えるよ パパが知ったこと、通った道をありのまま…
- みかげ: よかったね、なゆたん いっぱい捜してやっと会えたね
- 那由他: 本当に、みかげさんやラビさんに どれだけ助けられたか
- みかげ: クスッ
- 灯花の声: 見つけた!叔父様!
- 太助: ――っ!?
- 灯花: パパ様が捜してるよ!
- 太助: 灯花…
- 太助: そうか、兄さんに言われて 私を追いかけて来たのか
- 那由他: でも、どうしてここに…?
- 那由他: 本当は伯父様から話を聞いて 全て知ってたんですの…?
- 灯花: あ、あー…那由他もいたんだ… んー…どうしよう…
- 那由他: さっきの知らないという話は ウソでしたの…?
- 灯花: 変な誤解を生みそうだけど とりあえず先に叔父様!
- 灯花: パパ様が早く戻って来いって!
- 太助: 魔法少女のことは全て伝えた 私の用事は済んでる
- 太助: それに意見の食い違いを正すほど 今の私には余裕がないんだ
- 灯花: でも夕方から用事があるって パパ様が言ってたよ
- 灯花: 政治家の偉い人と 会う約束があるんでしょ?
- 太助: そんな、兄さんは もうそこまで手を回してるのか
- 那由他: パパ、戻ったらダメですの…
- 那由他: 相手はパパをずっとバカにしてて 監禁までするような人ですの…
- 那由他: また意にそぐわないことをしたら 今度こそ何をされるか…!
- 灯花: パパ様はそんな悪い人じゃない!
- 灯花: 監禁のことだって ちゃんと理由はあるはずだよ!
- 灯花: それにわたくしたちのことを 考えてくれてるから
- 灯花: こうやって政治家の人とも会って 話を進めてくれてるんだよ
- 那由他: 今さら言われても 私には信じられませんの!
- 那由他: 行きましょう、パパ!
- 太助: …………
- 太助: …いや、兄さんのところに戻るよ
- 那由他: パパ!?
- 太助: 灯花の病室で魔法少女に関して まとめている資料を見つけた
- 太助: 勝手に見て申し訳なかったけど 私を信じてくれたのがわかった
- 太助: だから、私がたどり着いた答えに 理解を示してくれると思う
- 那由他: 行かないでパパ
- 太助: 何度もごめんね那由他… 伝えたかった話はまた今度…
- 太助: 腰を据えてしっかりと 伝えたいからね…
- 那由他: パパ!
- 灯花: お願い! 行かせてよ那由他!
- 灯花: 那由他が魔法少女のことを世間に 広めようとしてるのと同じで
- 灯花: パパ様もそのために 必死で動いてくれてるんだよ!
- 那由他: どいて!
- 灯花: にゃっ!
- 灯花: ったた…
- 那由他: それ以上邪魔をすると、 さすがに実力行使で行きますの
- 灯花: なら、わたくしをやっつけて 追いかけてくれてもいいよ…?
- 灯花: 変身を制限されてるから 簡単に通れるはずだよ?
- 那由他: …………ッ!
- 那由他: 卑怯ですの…卑怯ですの…!!
- 那由他: そんなこと言われたら 私…何もできませんの…
- 灯花: わたくしのこと 今回だけでも信じてよ
- 那由他: こうして叔父様に言われて 追いかけてきた様子を見ると
- 那由他: いくらパパが監禁されていたのを 灯花が知らないって言っても
- 那由他: 信じられないですの…
- みかげ: なゆたん…
- 那由他: すみません、みかげさん
- 那由他: パパは行ってしまいましたし 伝言の役目も終わり
- 那由他: 私の用事もすぐに終わるので 今日は帰ってください
- みかげ: でも、ミィ… なゆたんが心配だよ…
- 那由他: 今さら心は折れませんの
- みかげ: うん…
- FILENAME: text_102805-9_KPw7G.txt
- 灯花: …………
- 那由他: じゃあ、私も帰りますの
- 那由他: 伯父様がパパのことを信じて 動いていると言われても
- 那由他: ウソを吐いていた灯花には 疑念しかないですの
- 灯花: 信じなくてもいいけど わたくしの選択は間違ってない
- 灯花: 叔父様はパパ様のところに行って 魔法少女のために動いてくれる
- 那由他: じゃないと困りますの…
- 那由他: 他の町では、おかしなことが 起きてるのに…
- 灯花: おかしなこと…?
- 灯花: ちょっと那由他、待って!
- 那由他: 話すことはないですの
- 灯花: 他の町で起きてる変なこと それだけ教えて
- 那由他: …………
- その指輪… まさか魔法少女…?
- 那由他: えっ?
- 那由他: ご存知ということは、 もしかして、あなたも?
- ち、違うわ 一緒にしないでよ…
- 那由他: …?
- 那由他: あの、怯えなくても もう危険は特にないので
- うそよ…
- 私が倒れてたのだって あなたたちが…
- 那由他: あ、あの 何か誤解をしてますの!
- 那由他: 湯国に行ったとき、町の学生が 魔法少女の存在を知ってましたの
- 灯花: それで…?
- 那由他: ただ、危険な存在と認知していて 噂にもなってるようですし
- 那由他: このまま厄介な状況を放置すると 魔法少女の立場が危ういですの
- 灯花: …………
- 灯花: ただの一般人が知ってて、 悪い噂が広まっていて…
- 灯花: …………
- 那由他: …どうしたんですの 急に黙って気持ち悪いんですの
- 灯花: じゃあね、那由他
- 那由他: ちょ、ちょっと! 聞くだけ聞いて勝手すぎますの!
- 灯花: 二木、時女、湯国、神浜…
- 灯花: 叔父様はまさか 滅びを見てるの…?
- FILENAME: text_102805-10_KPw7G.txt
- ひめな: ねぇ、みわりん喜んで!
- ひめな: SNSを使って頑張ってた みわりんのヒーロー活動がさ
- ひめな: やっと私チャンたちの力で イイカンジになりそうなんだって
- 燦: もう少し準備は必要だけど、 姫様の言う通りよ
- 燦: 私たち魔法少女の話が広まるまで カウントダウンが始まったわ
- 三輪 みつね: そっか、良かった
- 三輪 みつね: 私がやってきたことも これで実を結んだってことだねw
- ひめな: そうっ!
- ひめな: ぶっちゃけ早く体も治して 帰ってきて欲しいぐらい
- 三輪 みつね: うん…
- ひめな: あぁ、ごめん… 今のは私チャンが悪かったよね…
- 三輪 みつね: 気にしないで!
- 三輪 みつね: みんなに魔法少女を知ってもらう チャンスができたんだから
- 三輪 みつね: 私も早く戻れるように頑張るねw
- ひめな: うん
- ひめな: 私チャンたちみんな バイブス上げて待ってるから!
- 燦: 姫様、連絡があったわ 例のキュゥべえが居たそうよ
- ひめな: おけまる! じゃあひとっ走りしてくるね!
- 燦: 私はミユリたちと別れて 各グループに接触するわ
- ひめな: あざお!
- userName: モキュゥ…
- キュゥべえ: 概ねキミが感じている通りだよ
- キュゥべえ: 自動浄化システムを放置しても 非効率的なだけだからね
- userName: モッキュモキュキュイ!
- キュゥべえ: キミに何を言われても ボクは今の調査を続けるよ
- キュゥべえ: それよりキミはボクから派生した 唯一無二の個体なんだ
- キュゥべえ: あまり不用意に出歩くのは 危険だと思うよ
- userName: モキュ?
- ひめな: 見つけた!
- userName: モギュ!?
- ひめな: ねえ、ちょっと私チャンたちに 力を貸してくんない?
- ひめな: とりま、悪いようにしないから
- userName: モキュゥ!
- ひめな: ちょっと! 逃げ足速くなくなくない!?
- ひめな: ごめんねキュゥべえ 邪魔しちゃって
- キュゥべえ: 別に邪魔なんてしてないよ
- キュゥべえ: それより、神浜の中では また変化があったみたいだね
- ひめな: っていうか、ぶっちゃけ リアルタイムで変化中みたいな?
- 静香: …………
- アオ: …………
- 十七夜: …………
- ひめな: とりま、私チャンたちが動いて 面白いことになると思うから
- ひめな: キュゥべえも早く見においでよ キャハッ★
- 市長: 院長どういうこと…
- 市長: 彼、聞いてた話と 言ってることが違うじゃないの
- 灯花の父: おい、太助いい加減にしろ この期に及んでまだ…!
- 太助: 改めてお伝えします
- 太助: 魔法少女というものは ただの妄想の類いにすぎません
- 太助: 私がこれまで真剣に研究を 続けてきたことは事実ですが
- 太助: 私自身も都市伝説のようなものに 躍らされていたのです
- 太助: それ故に改めて断言します
- 太助: 魔法少女なんていうものは この世界に存在しません
- 灯花の父: …私の顔に泥を塗ったことは、 いくらでも許してやる
- 灯花の父: だが、那由他と灯花のことは どうするつもりだ…
Add Comment
Please, Sign In to add comment