「成果(せいか)は？天命(てんめい)の粘土版(ねんどばん)、見事に持ち帰りましたか？」
「いや、またも空振(からぶ)りに終わったよ。全く、王様(おうさま)がどこに置いたか覚えていてくれればこんな苦労(くろう)はなかったのに」
「不敬(ふけい)ですよ。お黙(だま)りなさい」
「それよりその者たちは？どう見てもウルクの市民(しみん)では…」
「よい。おおよその事情は察したわ。下がっておれシドゥリ。この玉座(ぎょくざ)をしばし汚すぞ。俺は忙しい。言葉を交わして貴様(きさま)らを知る時間も惜しいほどにな」
「よって戦(たたか)いをもって貴様らの真偽(しんぎ)を図る。構えるが良い、天文台(てんもんだい)の魔術師(まじゅつし)よ！」