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- FILENAME: text_311251-1.txt
- 南津 涼子: えっ!?
- 南津 涼子: 霧峰村だと 年越しそばを食わないのか!?
- 静香: ええ、そういう習慣がなくて 私はいただいたことがないわね
- 南津 涼子: …………
- 静香: …そんなに驚くこと?
- 南津 涼子: 年越しそばを食べないと
- 南津 涼子: 1年が終わったって 感じがしないからな…
- 青葉 ちか: あっ… ちょっとわかります…!
- 青葉 ちか: 1年の締めですもんね
- 旭: 特別で… 普段よりおいしく感じますな
- 静香: へぇ、みんなにそう言われると 気になってくるわ…
- 南津 涼子: 作ってもらえばいーじゃねぇか
- 静香: うーん… でも、集落のみんなも忙しいし…
- 旭: じゃあ、自分で作るのは どうでありますか?
- 静香: 自分で? おそばを?
- 旭: そば打ち体験に参加すれば 教えてもらえるかと
- 青葉 ちか: 野生の鴨の肉を煮込んで 添えるとおいしいですよね
- 静香: 野生の…? ってことは狩るところから?
- 旭: いやいや…
- 旭: 鴨の調達から始める体験会は 聞いたことがないであります
- 静香: そ、そうなのね… びっくりした
- 南津 涼子: 話を戻すと…
- 南津 涼子: 作るだけじゃなくてお土産に そば粉を持たせてくれたりするな
- 静香: へぇ、お土産まで…!
- 静香: いまからでも参加できる体験会を 探してみようかしら…
- 南津 涼子: おっ、いいね!
- ちはるの声: おまたせー! 着替え終わったよ!
- ちはる: じゃーん! どう?新しい晴着!
- すなお: えっと…注目されると 恥ずかしいですね…
- 静香: 恥ずかしがる必要なんてないわ ふたりとも素敵よ!
- ちはる: えへへ、でしょ?
- ちはる: お父さんとお母さんがね 選んでくれたんだ…!
- すなお: ありがとうございます 私も新調してもらったんです…
- 青葉 ちか: とても可愛いですね 帽子もよくお似合いです…!
- すなお: よかった…
- すなお: 着物に合っているか不安で
- すなお: 合わせるか 最後まで迷ったんです…
- 旭: レースと相まって 華やかでありますな!
- 南津 涼子: ははっ! いい正月になりそうだな
- 南津 涼子: あたしも本家の集落に お邪魔したくなってきた…
- ちはる: わたしたちは大歓迎だよ!
- 南津 涼子: …気持ちだけありがたく もらっておくよ
- 南津 涼子: 寺の手伝いがあるからな
- ちはる: 残念…
- 旭: ところで静香殿は…?
- 静香: 私?
- 青葉 ちか: 晴着ですよ
- 静香: ないわよ
- 青葉 ちか: えっ…? あっ、すみません…
- 静香: えっ!? 謝る必要はないわよ
- 静香: 晴着ではないけど とっておきの衣装があるんだから
- 南津 涼子: とっておき? それは見てみたいね
- 静香: じゃあ、実家から送ってもらうわ 楽しみにしてて!
- FILENAME: text_311251-2.txt
- <翌日…>
- すなお: 静香、集落から 荷物が届いていますよ
- ちはる: さっそく、昨日言ってた衣装を 送ってくれたのかな?
- 静香: そうみたいね
- 南津 涼子: おっ、じゃあ 着替えてきてくれるのか?
- 静香: ええ、ちょっと待ってて!
- 青葉 ちか: ところで…
- 青葉 ちか: とっておきって なんの衣装なんでしょう…?
- すなお: 集落で元旦に行う 儀式の衣装だそうですよ
- 旭: 儀式…?
- ちはる: わたしも詳しくは 知らないんだけど…
- ちはる: 災厄を封じて 初日の出を迎える伝統の儀式
- ちはる: …らしいよ?
- 南津 涼子: ふーん… よくわかんねぇけど…
- 南津 涼子: 時女の集落にとっては 大切な儀式ってことか?
- すなお: たぶん、そうですね
- すなお: 私とちゃるも 参加は初めてなので…
- 青葉 ちか: えっ…そうなんですか?
- すなお: はい 毎年やるわけでもないらしく…
- ちはる: しかも、今年は神子柴が いなくなって初めての儀式だから
- ちはる: 不安もあるんだよね…
- すなお: 取り仕切っていたのは 神子柴と舞人たちだったらしく
- すなお: 正しいやり方を 調べるところからなんです
- 南津 涼子: 神子柴と舞人っていうと…
- 南津 涼子: 巫を食いモノにしてきた連中と その取り巻きだったか?
- ちはる: そうっ!
- すなお: はぁ…いなくなったらなったで 面倒事があるなんて…
- 旭: 大変でありますな…
- 静香の声: う、うそでしょ…!?
- ちはる: 静香ちゃんの声!?
- すなお: 何か、あったんでしょうか…?
- ちはる: あっ! 静香ちゃん、大丈夫?
- すなお: 何があったんですか…?
- 静香: えっとね… その…衣装が…
- 青葉 ちか: 衣装が…?
- 静香: つんつるてんに…
- ちはる: つんつる…何?
- 静香: つんつるてん…
- 旭: 丈が短くなって着れなくなった という意味でありますな
- 静香: そう…
- みんな: ええっ!?
- 南津 涼子: 大変じゃねぇか!
- 静香: そうなのよ!
- 静香: これじゃあ、 儀式なんてできない…
- 静香: なんとかしなくちゃ…
- 静香: そば打ち体験どころじゃないわ!
- ちはる: そば打ち…?
- 南津 涼子: いまはそれどころじゃないだろ
- 静香: そうね…どうしよう…
- 青葉 ちか: とりあえず、 落ち着きましょう…!
- FILENAME: text_311251-3.txt
- 静香: …ふぅ 取り乱してごめんなさい
- ちはる: ううん
- ちはる: 落ち着いたなら 衣装をなんとかしなきゃだよね
- 静香: ええ… どうしましょう…
- 静香: つんつるてんになってるなんて 思いもしなかったわ…
- 南津 涼子: 集落に 直せるやつはいないのか?
- 静香: 儀式は、 神子柴たちが管理していたの…
- 静香: 神子柴に従っていた舞人たちも もういないし、難しいわね…
- 旭: であれば…着物屋さんに頼むのは どうでありますか?
- 静香: 着物屋さん…?
- 旭: 水名区であれば
- 旭: 着物の仕立てや直しをしてくれる 着物屋さんもあるかと
- 静香: 専門家に任せるってことね いい考えだわ!
- 青葉 ちか: あれ…神浜の着物屋さん…?
- 静香: 心当たりがあるの?
- 青葉 ちか: はい、えっと…………
- 青葉 ちか: すみません 思い出せないです…
- ちはる: 仕方ないね 手当たり次第に電話してみる?
- すなお: …………
- 南津 涼子: どうした?
- すなお: …年末ですし、時期が 悪いかもしれないと思いまして…
- 涼子: …ああ、どこも忙しいよな
- すなお: 仮に受け付けてくれても 儀式に間に合うかどうか…
- 南津 涼子: …………
- 南津 涼子: 考えるより、行動だ!
- 南津 涼子: まずは片っ端から 聞いてみるしかないな
- すなお: そうですね…!
- 静香: …ダメだわ
- ちはる: こっちも全滅だよぅ…
- 旭: 年末の忙しさを なめていたであります…
- 静香: …こうなったら もうムリヤリ着るしかないわ
- すなお: えっ… それは、大丈夫なんですか?
- 静香: …………
- 静香: 肩がパツパツで 裾も膝までしかなくて足りないし
- 静香: 足だって太ももが4分の3… 半分以上見えてしまうけど…
- 静香: 着れないことはない…わね?
- すなお: それは大丈夫じゃないです…!
- ちはる: 儀式のときに 事件が起きる予感しかない…!
- 静香: でも、この衣装じゃないと ダメなのよ…
- 青葉 ちか: うぅ…私たちに直せる技術が あればよかったんですが…
- 静香: 自分たちで直す…?
- FILENAME: text_311251-4.txt
- 青葉 ちか: うぅ…私たちに直せる技術が あればよかったんですが…
- 静香: 自分たちで直す…?
- 静香: あっ!
- ちはる: どうしたの?
- 静香: 確か神浜市には、 いろんな巫…
- 静香: 魔法少女たちの衣装を 変えてくれる人がいる、って
- 静香: 聞いたことがあるわ
- すなお: 衣装を…?
- 静香: そう、神浜の魔法少女たちが よくお世話になっているらしいの
- 青葉 ちか: 衣装を変えるって…
- 青葉 ちか: 魔法少女用の衣装を作ってくれる ってことでしょうか?
- 旭: おそらく そうでしょうな
- ちはる: …ってことは、その人も 魔法少女だよね?
- すなお: デザイナーの 魔法少女でしょうか?
- 静香: でざいなー…?
- 木崎 衣美里: かのちんのデザインセンスは…
- 木崎 衣美里: とにかく激ヤバ! マジ、パネェから!!
- 木崎 衣美里: 神浜の魔法少女みんなが、 ヤバいって言ってんの!
- 木崎 衣美里: しずしずも 今度見せてもらいなよ!
- 静香: ――っ!?
- 静香: そうだわ! きっと矢宵さんよ!
- ちはる: 矢宵さんって… かのこちゃん?工場の?
- 静香: そう!
- 静香: 私が自分の願いのことで 悩んでいるときに
- 静香: お世話になった矢宵さん!
- 静香: 服飾でざいなー志望で
- 静香: 神浜の魔法少女みんなが
- 静香: 口を揃えてすごいって言ってる せんすの持ち主らしいわ
- 青葉 ちか: 全員が絶賛…!?
- 旭: でしたら、実績は十分ですな
- 旭: さぞかし ハイセンスな方なのでしょう
- 静香: 会いに行こうと思うんだけど まだ学校にいるかしら?
- 南津 涼子: …部活や委員会に入ってるとか 用事があれば残ってるかもな
- 静香: …行ってみないとわからないわね
- 静香: うん、行動あるのみ! とりあえず行ってみるわ!
- 静香: 帰宅しているようなら 工場の方を訪ねてみればいいもの
- ちはる: わたしも一緒に行くよ!
- すなお: 私も行きます
- 静香: 迷子にならないか心配してるの? 大丈夫よ
- すなお: でも…
- 静香: それに、みんなには ちゃんとした衣装を見てほしいの
- ちはる: …うーん、静香ちゃんが そう言うなら…
- すなお: 本当に大丈夫ですか?
- 静香: 大丈夫! それじゃあ、行ってきます!
- ちはる: 気を付けてね!
- すなお: 迷ったら電話くださいね 迎えにいきますから
- 南津 涼子: そんなに心配しなくても 大丈夫だろ、子どもじゃないだし
- すなお: それはわかってるんですけど… それだけじゃなくて…
- 南津 涼子: ん?
- ちはる: 静香ちゃんって、ひとりで なんでも抱えちゃうでしょ?
- ちはる: わたしたちも 力になりたんだよぅ…
- 青葉 ちか: …たまには甘えてほしい ということですね
- ちはる: そうそう!
- 旭: では、静香殿のために
- 旭: 我々にできることをするのは どうでありますか?
- ちはる: 静香ちゃんのために できることって…?
- 旭: …………
- 旭: ふむ、こんなのは どうでありましょうか?
- 静香: 確か…服のことならこの人! っていう魔法少女がいるらしいの
- FILENAME: text_311252-1.txt
- 静香: …………
- 静香: (学校に行けば会えるかもって 思ったけど…人が多いわ…)
- 静香: (考えが甘かったかも…)
- さな: …あの、静香さん…?
- さな: こんなところで どうしたんですか…?
- 静香: 二葉さん…!
- 若菜 つむぎ: さなの友だち?
- 胡桃 まなか: …というか、 時女の本家の方ですよね
- 胡桃 まなか: 何か、ご用ですか?
- 静香: 実は、矢宵さんに会いたくて…
- 若菜 つむぎ: かのこ先輩に?
- 静香: 服飾のことで相談したいの
- まなか&さな: えっ…?
- 若菜 つむぎ: かのこ先輩連れてきたよ
- 矢宵 かのこ: どうも
- 矢宵 かのこ: それで私に用事って?
- 静香: 儀式で使う衣装のお直しを お願いしたいの…
- 矢宵 かのこ: 儀式衣装のお直し…?
- まなか&さな: …………
- 胡桃 まなか: 大丈夫なんですか…? 勘違いか…騙されてませんか…?
- さな: さ、さぁ… でも、静香さんの希望なので…
- 静香: …急で申し訳ないのだけれど お願いできないかしら…?
- 矢宵 かのこ: うーん…和装は あんまりやったことないのよね…
- 静香: そこをなんとか…!
- 静香: 矢宵さんの“はいせんす”に お任せしたいの!
- 矢宵 かのこ: ハイセンス…!!
- 胡桃 まなか: (何か間違って 伝わっているような…)
- 胡桃 まなか: (だいたいお直しに ハイセンスは必要ないのでは?)
- 静香: 矢宵さん以外いないの! お願いします…!
- 矢宵 かのこ: …………
- 矢宵 かのこ: ま、まぁ…そうね… 私ほどっていうとなかなか…
- 静香: 引き受けてくれる…?
- 矢宵 かのこ: ええ、もちろん!
- 矢宵 かのこ: ここまで言われたら 引き受けないわけにはいかないわ
- 矢宵 かのこ: ハイセンスな私に任せて!
- 静香: ありがとう…!
- さな: 大丈夫でしょうか…?
- 胡桃 まなか: …見なかったことにもできますが
- 胡桃 まなか: 放っておいたら気になって 今夜は眠れなくなりそうです…
- 若菜 つむぎ: 私はきのこ…じゃなくて かのこ先輩のセンス好きだよ
- 若菜 つむぎ: おいしそうで!
- 胡桃 まなか: つむぎさんはそうでしょうね…
- さな: …………
- 矢宵 かのこ: お直しか… まずは現物を見てみたいけど
- 矢宵 かのこ: 学校でやるのは難しいわね
- 胡桃 まなか: それなら、場所は まなかがお貸ししますよ
- 胡桃 まなか: お店の端っこでよければですが
- 胡桃 まなか: (やっぱり 放っておけませんし…)
- 矢宵 かのこ: 机が借りられるだけで十分よ 助かるわ
- 若菜 つむぎ: ウォールナッツだよね 私も一緒に行きたい!
- さな: わ、私も…
- 静香: みんな…
- 矢宵 かのこ: じゃあ、移動しましょう!
- FILENAME: text_311252-2.txt
- 胡桃 まなか: すみません…
- 胡桃 まなか: ちょっと他に用事が できてしまって見張り…
- 胡桃 まなか: ではなく…
- 胡桃 まなか: お手伝いはできませんが
- 胡桃 まなか: 自由に使っていただいて 大丈夫なので…
- 矢宵 かのこ: 大丈夫よ! 任せて!
- 胡桃 まなか: …それが一番心配なんですが…
- 矢宵 かのこ: えっ…? 何か言った?
- 胡桃 まなか: いえ…
- 胡桃 まなか: 何かあれば呼んでくださいね! さなさん…!
- 胡桃 まなか: さなさんだけが頼りですから…
- さな: は、はい…
- 若菜 つむぎ: なんの用事だろう?
- さな: …お店のことでは なさそうでしたね…
- 若菜 つむぎ: 来る途中、どこかから 連絡来たみたいだけどそれかな?
- 矢宵 かのこ: それより… いまはやることがあるわよ
- 若菜 つむぎ: あっ、そうだった!
- 若菜 つむぎ: 静香さん…静香さん?
- 静香: ――っ!?
- 静香: ご、ごめんなさい
- 静香: れすとらんって 何度来ても慣れなくて…
- 若菜 つむぎ: わかります…! 何度来てもそわそわしますよね
- 静香: えっ! 若菜さんも?
- 矢宵 かのこ: つむぎのそわそわは 別のそわそわじゃないかしら
- さな: …おいしいそうな匂いに そわそわしてるんですよね…
- 若菜 つむぎ: えへへ…
- 矢宵 かのこ: っと…話が脱線したわ!
- 矢宵 かのこ: いまは衣装のお直しに 集中しないと…!
- 静香: あっ…! そ、そうね…
- 静香: えっと… これがその衣装なんだけど…
- ゴソゴソ…
- 矢宵 かのこ: 着物、とは結構違うのね…
- 静香: 直せそう…?
- 矢宵 かのこ: …私じゃないとダメなのよね?
- 静香: ええ…他に頼れる人はいないわ
- 矢宵 かのこ: じゃあ、やるしかないわ
- 矢宵 かのこ: 私のセンスを 信じてくれた人のためだもの!
- 静香: 矢宵さん…!
- さな: (…心配だけど)
- さな: (矢宵さんじゃないと やっぱりダメなんだ…)
- 矢宵 かのこ: それに和裁も基礎までだけど 授業でもやったし!
- 若菜 つむぎ: わぁ、高等部になると 和裁やらされるのホントなんだ…
- さな: 一応、元はお嬢様学校ですから…
- 静香: へぇ、すごいのね
- 若菜 つむぎ: それでどうやるの?
- 矢宵 かのこ: 着物の基本的なお直しだと 縫込みが多ければ…
- 若菜 つむぎ: ぬ、ぬい…?
- 矢宵 かのこ: …えっと、 難しいことを抜きにすると
- 矢宵 かのこ: 着物って丈を直すときは 胴周り…
- 矢宵 かのこ: 帯で隠れる部分で 調整することが多いの
- 矢宵 かのこ: 解いて縫い代を出したり 布を足したりね
- 静香: な、なるほど…?
- 矢宵 かのこ: でも、静香ちゃんの衣装は それが難しいのよね…
- 静香: そ、そんなぁ… 直せないってこと…?
- 矢宵 かのこ: 普通の方法では、ね
- 静香: えっ…?
- 矢宵 かのこ: 他でもない私のセンスを 頼ってもらったのよ
- 矢宵 かのこ: ここは創意工夫で乗り切る!
- さな: …えっ
- 若菜 つむぎ: おおっ! かのこ先輩かっこいい!
- 静香: な、なるほど…! 頼もしいわ!
- 矢宵 かのこ: 上着や袴の裾に つぎ足す方向で考えてみましょう
- 静香&つむぎ: おーっ!
- さな: …大丈夫、でしょうか…?
- FILENAME: text_311252-3.txt
- 静香: でも、つぎ足すって どうするの?
- 静香: 布を足すのかしら…?
- 矢宵 かのこ: 上着の裾には柄があるから 下手につぎ足すのはダメね…
- 矢宵 かのこ: 洋服ならレースでごまかすことも できるんだけど…
- 静香: れーす…
- 静香: そういえば、すなおの晴着にも れーすが付いていたわ
- 静香: 可愛くてみんなに好評だったの!
- 矢宵 かのこ: 静香ちゃんがいいなら 取り入れてみる?
- 静香: そうね 布を足すよりいいかも…
- さな: …………
- さな: (なんだか… いい感じに進んでる…?)
- さな: (矢宵さんのこと… 誤解…していたのかも…)
- さな: (静香さんも喜んでるし 私も…お役に立たなきゃ…)
- さな: あの…レースといっても 柄はいろいろありますけど…
- 若菜 つむぎ: うん、白が多いけど いろんな色を使ってるのもあるよ
- 静香: そ、そうなの…? 詳しくないのよね…
- 矢宵 かのこ: おススメの柄があるわよ
- さな: 矢宵さんのおススメは…その…
- 矢宵 かのこ: 衣装を直す前に
- 矢宵 かのこ: 紙に図案を起こして 修正案をまとめましょうか
- 矢宵 かのこ: よし、ベースはできた!
- 静香: これは…儀式の衣装を着た私? 上手いものね…
- 矢宵 かのこ: 手放しに褒められると 照れるわね…
- 矢宵 かのこ: さっそくレースを書き足すわ
- カリカリ…
- さな: …えっ…!
- 静香: わぁ!色とりどり!
- 若菜 つむぎ: きのこだ! おいしそう!
- さな: (やっぱり…好評…?)
- さな: (みんな…盛り上がっているし… いいデザイン…なのかも…?)
- 矢宵 かのこ: ポイントはこのうにょうにょ、よ
- 矢宵 かのこ: 「前に水着のデザインで高評価を受けたんだけど たぶん、テーマ性だけじゃなくて うにょうにょ感が受けたと思うのよね」
- 矢宵 かのこ: だからきのこレースの中に
- 矢宵 かのこ: うにょっとしたえのきを 混ぜてみたの!
- 静香: へぇ、それが都会風なのね…
- さな: えっと…言われてみれば そんな気も…してきました…
- 若菜 つむぎ: わっ!?
- 静香: な、何…?
- 若菜 つむぎ: この服…虫に食べられてる!
- 静香: えっ…
- 静香: ほ、本当だわ…! よく見ると虫食いが…!
- 矢宵 かのこ: 管理が甘かったのかしら…?
- 静香: (神子柴がいなくなってから 慌ただしくて…)
- 静香: (衣装まで 目が届かなかったのね…)
- 静香: それもひとつじゃないなんて… これも塞がないと…
- 矢宵 かのこ: うーん、全部縫って塞ぐとなると 結構、時間がかかりそう…
- 若菜 つむぎ: アップリケは? 簡単に付けられるのあるよね?
- 静香: あっぷ…? それは何?
- 矢宵 かのこ: ああ、持ってるわよ これとか
- 若菜 つむぎ: オムライスだ! おいしそう!
- 静香: 金色で太陽みたい! 刺繍で作るのかしら?
- 矢宵 かのこ: 刺繍だったりフェルトだったり いろいろあるわよ
- 矢宵 かのこ: 見た目も素材もね
- 矢宵 かのこ: 他にも、ほら
- 若菜 つむぎ: おお、いろいろ出てきた!
- さな: 持ち歩いてるんですね…
- さな: (デザイナー志望だけあって… 本格的…かも…!)
- 静香: これは…どれにするか迷うわね… どれも可愛いわ
- 若菜 つむぎ: いっぱい食べられちゃってるし
- 若菜 つむぎ: いろんなアップリケを 貼ってもいいかもしれません!
- 静香: いいわね
- 矢宵 かのこ: …袴のレースは決まったけど 上着のレースはどうしよう
- 矢宵 かのこ: 同じだと芸がないし…
- 矢宵 かのこ: さなはどう思う?
- さな: えっと…えっと…
- さな: (そうだ… 私も意見を出さなくちゃ…!)
- さな: (でも…どうしよう… 全然思いつかない…)
- 若菜 つむぎ: さなの好きなものとかでも いいんじゃない?
- さな: ――っ!?
- さな: あ、あの…! ねこさんのレースは
- さな: どうでしょうか…?
- 静香: ねこ…? そういうレースもあるの?
- 矢宵 かのこ: あるわよ ちょっと書き加えてみるわね
- 静香: ――っ!?
- 静香: 強そう!
- さな: (よかった… お役に立てた…)
- 矢宵 かのこ: 襟もとにも足してみる? もっと強そうになるわ
- 静香: わっ、すごいわね…
- 若菜 つむぎ: 強そうにしたいなら
- 若菜 つむぎ: 背中に「TOKIME」って 入れるのはどうですか?
- 矢宵 かのこ: こうね…
- さな: …………
- さな: (…あれ? これでいいんだっけ…?)
- さな: (…いい、んだよね…?)
- FILENAME: text_311252-4.txt
- 矢宵 かのこ: よし! 完成ね!
- 静香: ―静香― すごいわ… これが現代風なのね
- 矢宵 かのこ: ―かのこ― ええ、これが時代の最先端よ
- 若菜 つむぎ: ―つむぎ― みんなで意見を 出し合ったかいがあったね!
- さな: ―さな― ……………あれ…?
- さな: (な、なんかスゴイものが 出来上がってるような…?)
- 静香: はいからって色々なものが 混ざっていて楽しいのね
- 若菜 つむぎ: かのこ先輩のデザインは 特に面白いんですよ!
- 矢宵 かのこ: そう言ってくれるのは つむぎくらいよ
- 静香: そうなの…? こんなに賑やかな仕上がりなのに
- さな: (静香さんには好評だし… これで…正解、なんだよね…?)
- 矢宵 かのこ: さぁ、デザインは決まったし 実際に手直しするのは後日ね
- 矢宵 かのこ: 儀式までには 間に合うようにするわ
- 静香: ええ、よろしくね
- 矢宵 かのこ: 材料をそろえないといけないから 今日は失礼するわ
- 胡桃 まなか: お任せしててすみません…
- 胡桃 まなか: こっちの用事は終わったんですが どうですか…?
- 静香: でざいんは決まったわよ!
- 胡桃 まなか: えっ…早いですね
- 胡桃 まなか: だから矢宵先輩 帰ちゃったんですか?
- さな: えっと…あれ…?
- 胡桃 まなか: さなさん!? どうしたんですか?
- 胡桃 まなか: 何を信じていいかわからないって 顔をしてますけど!?
- 若菜 つむぎ: えっ…! さな、どうしたの?大丈夫?
- さな: あぅ…えっと…その…わ、私… もしかしたら…大きな間違いを…
- 胡桃 まなか: さなさんが混乱するようなことを したんですか?
- 胡桃 まなか: 洗脳が解けたときみたいな 表情になってますけど!!
- 静香: えぇ…? でざいんを決めていただけよ…?
- 胡桃 まなか: …………
- 胡桃 まなか: ちょっとその図案見せて…
- 胡桃 まなか: ヒッ…!?
- 胡桃 まなか: ―まなか― な、なんですかコレ!?
- 若菜 つむぎ: ―つむぎ― 衣装の修正案だよー!
- 胡桃 まなか: ―まなか― なんの儀式をさせるつもりですか?
- 胡桃 まなか: ―まなか― 呪いの儀式ですか? 邪神でも呼ぶんですか!?
- 静香: ―静香― の、呪い…? 邪神って…?
- 胡桃 まなか: あの人、何考えてるんですか!?
- 胡桃 まなか: なんて邪悪なものを… いや、いつもですけど!
- 静香: えっ… 邪悪なの…?
- 胡桃 まなか: 図案止まりでよかったです…!
- 若菜 つむぎ: まなか、さすがにヒドイよ!
- 若菜 つむぎ: みんな一生懸命 考えたのに…
- 胡桃 まなか: その一生懸命の方向を 間違えてるんです…!
- 静香: …そんなにダメかしら?
- 胡桃 まなか: ダメ、です…! 一度、頭を冷やしてください
- 胡桃 まなか: さなさんがいながら… 何故、こんなことに…
- さな: ごめんなさい…
- さな: みなさん楽しそうで…
- さな: 私の方が間違ってるのかもって 思ってしまったんです…
- 胡桃 まなか: さなさんのせいじゃなくて メンバーが悪かったんですね…
- 静香: う、うーん…?
- 胡桃 まなか: 混乱してますね…
- 胡桃 まなか: これをどうするかは あとで考えるとして…
- 胡桃 まなか: 気持ちを切り替えるために 食事にしましょう…!
- 静香: は、はい…
- 静香: 元の衣装とは全然違うけど、 これが現代風ってことよね?
- FILENAME: text_311253-1.txt
- 静香: ごちそうさまでした
- 静香: 洋食もいいものね すごくおいしかったわ!
- 胡桃 まなか: そう言ってもらえると まなかも作った甲斐があります
- 若菜 つむぎ: えへへ まなかの料理おいしいよね!
- さな: はい…私も大好きです…
- 胡桃 まなか: ふたりも落ち着きましたね
- 胡桃 まなか: では…正気に戻ったところで これを見てください
- 胡桃 まなか: ―まなか― どうですか?
- 静香: ―静香― …………
- 静香: ―静香― ………… …………その…
- 静香: ―静香― は、派手…ね?
- 胡桃 まなか: 気を使わなくていいですから…
- 静香: でも、矢宵さんたちは
- 静香: なんとかしようって 頑張ってくれたのよ…
- 静香: 悪気があったわけじゃ…
- 胡桃 まなか: …悪気がないのも まなかにもわかります
- 胡桃 まなか: みなさん、善意だったでしょう
- 静香: だったら、 問題ないと思うんだけど…
- 胡桃 まなか: …じゃあ、この衣装で 儀式を行えますか…?
- 静香: うっ…冷静になってみると…
- 胡桃 まなか: …とにかくこれをどうするか 考えましょう
- 静香: …わかったわ
- 静香: この修正案はやめて 別の方法を考えるってことよね
- 胡桃 まなか: そうです
- 静香: 矢宵さんには あとで謝っておかないと…
- 胡桃 まなか: さて、どうしましょうか…
- 若菜 つむぎ: 着物屋さんはダメなの?
- 静香: …電話であたってみたけど どこも年末で忙しいみたいで
- 若菜 つむぎ: あっ、そっかー…
- さな: 着物屋さん…
- さな: あの…みふゆさんにも 聞いてみましたか…?
- 胡桃 まなか: そうです! その手がありました!
- 胡桃 まなか: …っていうか、なんで最初に それを言わないんですか!
- さな: …矢宵さんのハイセンスが 必要なんだって思ってしまって…
- 静香: …ねぇ、 どうして梓さんが出てくるの?
- さな: ご実家が 老舗の呉服屋さんなんです…
- 若菜 つむぎ: コネを使おうってことだねー!
- 胡桃 まなか: 言い方!
- 静香: …………
- 青葉 ちか: あれ…神浜の着物屋さん…?
- 静香: ああ…!
- 静香: (ちかの心当たりは きっと梓さんだったんだわ…)
- みふゆ: 心当たりをあたってみたのですが 頼みの職人さんがご病気で…
- みふゆ: 大晦日に間に合わせるのは ちょっと…
- 静香: そうよね…
- みふゆ: お力になれず申し訳ありません
- みふゆ: あの…この際ですし…
- みふゆ: みたまさんを頼ってみるのは どうでしょう?
- 静香: 調整屋さん?
- 若菜 つむぎ: 調整で変身したときの格好を 水着にしてくれるんだっけ?
- 静香: 水着…!? 水着にされても困るわ…
- 胡桃 まなか: 微妙に話を脱線させるの やめてください!
- 胡桃 まなか: 水着以外にも いろいろ調整してくれます…!
- 静香: えっ… もしかして
- 静香: 魔法少女たちの 衣装を変えてくれる人って…
- 静香: 調整屋さんのことだったの!?
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- 静香: …神浜市に、魔法少女の 衣装のことならお任せ!
- 静香: …っていう人がいるとは 聞いていたのよ…
- 静香: でも、調整屋さんのことだとは 思わなくて…
- 胡桃 まなか: つまり、ヒントはあったのに
- 胡桃 まなか: 間違って矢宵さんを 頼っちゃったんですね…
- 静香: …そうみたいね
- 胡桃 まなか: せめて誰かが梓先輩を 思い出していれば…
- 静香: ご迷惑おかけしたわね…
- さな: いえ… 解決しそうでよかったです…
- 若菜 つむぎ: ところでまなかは どこに行ってたの?
- 胡桃 まなか: …それは いまはちょっと…
- 若菜 つむぎ: えぇ…?
- 静香: 秘密ってことかしら?
- 胡桃 まなか: そうですね
- 胡桃 まなか: でも、静香さんには あとでわかると思いますよ
- 静香: …?
- みたま: なるほどねぇ…
- みたま: ふふっ…まさか、かのこさんと 勘違いされるなんてぇ…
- 静香: うろ覚えだったので…
- みたま: ふふっ…
- 静香: うぅ…
- 矢宵 かのこ: えっ…!? か、勘違い!?
- 静香: 本当にごめんなさい…
- 静香: (矢宵さんにも ご迷惑をかけちゃったわ…)
- 静香: えっと… それで、お願いできるかしら?
- みたま: ええ、任せて!
- みたま: ただし お代はいただくけどねぇ
- 静香: もちろん、 お礼はきちんとするつもりよ
- みたま: あら、ふたつ返事… その潔さは好きよぉ
- みたま: じゃあ、準備するわね
- みたま: うん、いい感じよぉ… そのままリラックスしてぇ…
- 静香: …………
- みたま: どんな衣装なのか しっかりイメージしてね
- みたま: 今回は衣装が決まっているし
- みたま: 静香ちゃんのイメージに 合わせて調整するから
- 静香: …はい
- みたま: さぁ、思い浮かべて…
- 静香: …………
- 静香: (ち、違うわ… こっちじゃなくて…集中…)
- 静香: ………… …………
- 静香: 災厄を封じた盃を鎮めるための儀式…
- 静香: その儀式を行うために 時女の集落に代々受け継いできた
- 静香: 伝統ある衣装…
- 静香: 神子柴がずっと取り仕切ってきたけど これからは、私たち時女一族だけで 行わなければならない…
- 静香: 集落の平穏… 日の本の平和…
- 静香: 無事に新しい年を… 初日の出を迎えるための儀式…
- 静香: 私が守っていくべきもののひとつ…
- みたま: …………
- みたま: …行くわよ
- みたま: そのまましっかり イメージしていてね…
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- 静香: …………
- 静香: あっ…
- みたま: うんっ! 調整は問題なさそうねぇ
- 静香: (…なんだか 不思議な気分…)
- 静香: (さっきまでとは 違う自分だってわかる…)
- みたま: 奥に鏡があるから 見てみる?
- 静香: …はい
- みたま: はぁい! どうかしらぁ?
- 静香: ―静香― わぁ…! 想像通りだわ
- 静香: ―静香― 本当に巫の姿を変えられるのね… すごいわ…
- みたま: ―みたま― 細かいところも大丈夫そう?
- 静香: ―静香― ええ! 装飾もばっちりよ!
- 静香: …………
- 静香: (正装だと気が引き締まる っていうけど本当ね…)
- 静香: (こうして、伝統ある衣装を 身にまとってみると)
- 静香: (一族を背負って立っているんだ って改めて感じるわ…)
- 静香: (…ううん 一族だけじゃない…)
- 静香: (日の本の平和…未来… 人々の生活…)
- 静香: (たくさんの守るべきもの…)
- 静香: (そういった全てを 背負ってるんだって感じる…)
- 静香: 調整屋さん、ありがとう
- 静香: おかげで初心に立ち返れたわ
- みたま: お役に立てたならよかったわぁ
- みたま: 無事に儀式ができて いいお正月になるといいわねぇ
- 静香: ええ!
- FILENAME: text_311253-4.txt
- 静香: ただいま戻りました!
- ちはる: おかえり!
- すなお: どうでした…?
- 静香: ばっちりよ
- 南津 涼子: おっ、よかったな!
- 青葉 ちか: 直した衣装、 ぜひ見てみたいです
- 旭: 着替えてくるでありますか?
- 静香: その必要はないわ
- ちはる&すなお: えっ?
- 静香: どうかしら?
- ちはる&すなお: …………
- みんな: おおおおっ!?
- ちはる: 巫の衣装が変わってる!?
- すなお: うまくいったんですね
- 静香: 話すと長くなるんだけど 調整屋さんの力なの…
- ちはる: みたまさんの…?
- 青葉 ちか: デザイナー志望の方に お願いしたんじゃ…?
- 静香: それが勘違いだったのよ…
- 南津 涼子: なっははは! なるほどな!
- 静香: そこまで笑わなくても いいじゃない…
- 旭: 何はともあれ… 上手くいってよかったであります
- ちはる: そっかぁ、それでまなかちゃん 心配そうだったんだね
- 静香: えっ? 胡桃さんと会っていたの?いつ?
- すなお: 静香のすぐあとですよ 相談に乗ってもらったんです
- 静香: 相談…? どういうこと?
- すなお: プレゼントの準備です
- ちはる: だから、静香ちゃんには 内緒だったんだよね
- 静香: ぷれぜんと… 贈り物?
- ちはる: えへへ
- ちはる: 年越しそばの打ち方を 習ってきたんだよぅ…!
- 静香: ――っ!?
- 静香: えっ、なんで…!
- ちはる: 静香ちゃんって いつもひとりで頑張ってて
- ちはる: わたしたちに 全然甘えてくれないから
- ちはる: たまには、 わたしたちが甘やかすためだよぅ
- すなお: なので、私とちゃるで そば打ち体験に行ってきたんです
- ちはる: まなかちゃんに相談して そば打ち体験させてくれる
- ちはる: おそば屋さんを 紹介してもらったんだ!
- すなお: しっかり習ってきたので 楽しみにしていてください
- ちはる: 集落に帰ったときに ふるまうからね!
- 静香: ふたりとも… ありがとう
- 静香: 今日はいろんな人に 助けられてばっかりだわ
- 静香: …………
- 静香の母: もう… ちょっと落ち着きなさい
- 静香: だって…楽しみなんだもの
- 静香: 大晦日に年越しそばを 食べるのは初めてなのよ?
- 静香の母: まったく…
- 静香の母: まぁ、儀式前の腹ごしらえには もってこいかもね
- すなお: 打ちたてのおそばですよ!
- 静香: 待ってました!
- ちはる: 味には自信があるよ!
- 静香: ふたりが私のために 作ってくれただけで嬉しいわ
- 静香: もう食べていい?
- すなお: はい 熱いので気を付けてくださいね
- 静香: いただきます!
- つつっ…
- 静香: んん~! おいしい!
- すなお: ふふっ…
- ちはる: よかった!
- 静香: すごく幸せ…
- 静香: こうやって、1年を締めて 新しい年に備えるのね…
- 静香: …うん
- 静香: きっと新しい年は いい年にしてみせるわ!
- 静香: ちゃる、すなお… 素敵なぷれぜんとをありがとう!
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