Not a member of Pastebin yet?
Sign Up,
it unlocks many cool features!
- Dr. Roman
- ……ん……マイクがノイズを拾ってるみたいなんだけど、
- もしかして噂をすれば、かな。周囲に敵性反応多数。
- Dr. Roman
- さっきよりもアパルトメント周辺をうろつく数が
- 増えてるな……通信に障害が出るほど魔力が歪んでいる。
- Mashu
- この駆動音は
- ヘルタースケルターの集団と思われます。
- Anderson
- 屋内には乗り込んで来ないだろうが、
- 煩わしいのも確かだ。さっさと片付けてこい。
- ?1:そうしよう
- ?2:すぐに終わらせる
- ?!
- Mashu
- はい、先輩。
- 路地で迎撃します、何体か撃破しておきましょう。
- ==
- Mashu
- ……お疲れさまでした。
- ヘルタースケルター、撃退完了です。
- Dr. Roman
- ん。んん?
- まてよ……待ってくれ、ええと……だからつまり……
- Dr. Roman
- ヘルタースケルター?
- Fou
- フォウ?
- Dr. Roman
- そうだ。そうだったよ!
- 実は、ヘルタースケルターの解析が進んだんだ!
- Dr. Roman
- あれはやはりボクらには不明の技術で作られた機械だ。
- 恐らくは、魔力で作られた機械[line 2]のはずだ。
- Mashu
- それは……魔術と科学を併せて作られた機械、
- ということでしょうか?
- Dr. Roman
- ちょっと違うな。
- 魔力で作られてはいるが、あれは機械なんだ。
- Dr. Roman
- 技術体系は相変わらず訳のわからないものだけど、
- 構造そのものは機械。でも、魔力で形成されている。
- Jekyll
- つまり……
- ええと……
- ?1:どういうこと?
- Jekyll
- 僕にはよく、わからないな……
- ?2:宝具みたいなものかな?
- Dr. Roman
- 正解! よくわかったね!
- ?!
- Mashu
- ……つまり。サーヴァントの宝具のように
- 魔力で形成された武装である、ということですね。
- Dr. Roman
- うん。なまじ仕組みのある機械なものだから、
- ボクも魔術によるゴーレムとの近似を探しすぎたよ。
- Dr. Roman
- 要は、あれは宝具なんだ。
- 魔力に依って編み上げられた力あるかたち。
- Dr. Roman
- 剣の宝具が「鋭い刃」である代わりに、
- ヘルタースケルターは「戦う機械」の宝具なんだ。
- Dr. Roman
- 自律稼働しているように見えるけど、
- 実際は、宝具の所有者あたりが動かしてるようだ。
- Dr. Roman
- 言わば、リモコンで動くロボット軍団さ。
- リモコン相当の何かを壊せば全機が停止するはずだ。
- Mashu
- では、余程の例外を除けば
- 宝具の所有者であるサーヴァントを叩けば
- Mordred
- 連中は消え失せる。
- 何だ、一気に話が見えてきたな?
- Mashu
- それでドクター、
- 宝具の所有サーヴァントはどこに?
- Dr. Roman
- ……わかりません。
- Jekyll
- ……そうだよね。うん、それはそうだ。
- Dr. Roman
- そこまでは流石のダ・ヴィンチちゃんも
- わからないというか、面倒みきれないとか言い出して……
- Mashu
- えっ。
- Jekyll
- ん?
- Mordred
- 何だ。別の奴が解析したのか。
- Dr. Roman
- ……うう、そうです……だって、ボクだけじゃ、
- さっぱりどうにもならなくて……
- Dr. Roman
- 医療セクションのスタッフだよボク……
- それにしては頑張ってると思わない、ねえ……?
- Mashu
- は、はい。ドクターは尽力してくれています。
- ですよね、先輩?
- ?1:うん
- Dr. Roman
- ありがとう、ありがとう……
- [%1][&君:ちゃん]……
- ?2:宝具の所有サーヴァントの位置か…
- Dr. Roman
- ウウ……
- さみしい……
- ?!
- Fran
- ……ゥ……。
- ……ゥ、ゥ、ゥゥ……。
- Mordred
- やるべきことは決まった。うん。
- だが、その目的地がどこなのか分からん。か。
- Fran
- ……ゥ……。
- Mordred
- どうしたもんか。
- こう、一発で、魔力なりを辿ったりできれば……
- Mashu
- [#遠隔操作器:リモコン]の例えが正確であるなら、
- 確かに、魔力を辿ることもできるかも知れません。
- Dr. Roman
- こと科学と魔術に長けたダ・ヴィンチちゃんが
- そう例えてたから、間違いないとは思うんだけどね。
- Dr. Roman
- でも、魔霧の影響がある上に、
- 魔力の痕跡を辿るなんて繊細な芸当をこなすのは……
- Dr. Roman
- 少なくともボクには無理だ。
- カルデアの設備でも流石に難しい。
- Jekyll
- 僕もお手上げだ。
- そもそも、本物の魔術師じゃないからね。僕。
- Fran
- ……ゥ……。
- ?1:さっきから、フランが……
- ?2:何か言いたそうな人がいますよ
- ?!
- Mashu
- フランさん?
- そんなところに隠れて……どうかしましたか?
- Fran
- ……ゥ……。
- ……ゥ、ゥゥ……。
- Mordred
- 何だ、隣の部屋の作家英霊どもから逃げてきたか?
- あいつらうるさいしな、気持ちは分かるぞ。
- Fran
- ……ゥ……。
- ……ゥ、ゥゥ……。
- Mordred
- 隠れてないでこっちに顔出せ。
- ほら、来いよ。
- Fran
- ……ゥ、ゥ……。
- Mordred
- 何だ。オレたちに言いたいことでもあるのか?
- それならはっきり言ってみろ。
- Fran
- ……ゥ。
- Mashu
- 構いません。わたしたちで良ければ。
- ですよね、先輩?
- ?1:勿論
- ?2:何でも言っていいよ
- ?!
- Fran
- ……ゥ、ゥゥ……ァ……。
- Fran
- ……ァ……。
- Fran
- ……ァ、ゥ……ゥゥ、ゥ……。
- Fran
- ……ァ、ァ、ァ……。
- Mordred
- な……それ、本当か!?
- Mashu
- 驚きました。
- フランさんに、まさか、そんなことができるなんて……
- Jekyll
- ?
- Dr. Roman
- ねえ、本当にわかってる?
- 本当になにを言っているかわかってるのかい?
- Mashu
- 何となく、です。ジェスチャーもしてくれて
- いますから、ある種の手話を読むような感じで……
- Mordred
- わかるらしいぞ、こいつ。
- ヘルタースケルターのリモコンの場所。
- Dr. Roman
- え!?
- Jekyll
- ほ、本当かい?
- Fran
- ……ゥ。
- Jekyll
- 改めて、確認だ。フラン。
- 君は……「彼ら」を操る魔力の痕跡を知覚できるのかい?
- Fran
- ……ゥ。ゥ。
- Mordred
- ほらな。頷いたろ。
- よし、そうとわかれば話は早い。行動開始だ!
- ==
- Mordred
- ……しっかし、
- 慣れたとはいえこうも視界が悪いとイライラするぜ。
- Fran
- ……ゥ。
- Mordred
- なあ[%1]。おまえんとこの宮廷魔術師……
- ドクター・マロン、だっけ?
- Mordred
- あいつに遠見の水晶とか作ってもらえないのか?
- マーリンだったら一発なんだけどなぁ……
- Dr. Roman
- ロマン! ロマンだからねボク!
- それとマーリンなんかと比べないでほしい!
- Dr. Roman
- あっちは究極の引きこもり魔法使い、
- ボクは現代のお医者さんなんだから!
- Fou
- フォウ、フォウ!
- ?1:まーがりん?
- ?2:まーまれいど?
- ?!
- Mordred
- ああ!? テメエ、魔術師のクセに知らないのか!?
- マーリンだよマーリン。
- Mordred
- アーサー王の後継人にして円卓の仕掛け人。
- 人間と夢魔のハーフの大魔術師なんだが……
- Mordred
- あいつ、もうメジャーじゃないのか?
- ハハ! だとしたら超愉快だな! ザマアミロ!
- Dr. Roman
- マーリンは世界でも有数のキングメーカーだよ。
- アーサー王に岩の剣を抜かせたのも彼だ。
- Dr. Roman
- その魔術の腕前は大したものだったらしいけど、
- 最後には女性関係のトラブルで世界の果てに幽閉される。
- Mordred
- ああ。死ぬ事も出る事もできず、
- 今でも[#妖精郷:アヴァロン]の片隅の塔でいじけてるって話だ。
- Mordred
- なんていうか、ふわっとした野郎なんだよ。
- いつも背中に花が舞ってるイメージ……って、わかるか?
- ?1:わかる
- ?2:わからない
- ?!
- Mordred
- まあどうでもいいけどな、アイツなんて。
- ロンドンの異変に駆けつけられない軟弱者なんだから。
- Mordred
- ……それより。
- なあ[%1]。おまえ、いいのかよ。
- ?1:なにが?
- ?2:どうしたの?
- ?!
- Mordred
- (マシュだよ、マシュ。
- さっきから元気ないだろ。声かけてやれよ)
- Fou
- フォウ……
- ?1:どうした[&んだ:の]、マシュ?
- ?2:元気ないぞ、マシュ
- ?!
- Mashu
- ……はい。[#身体面:フィジカル]に異常はないのです、けど……
- ……………[#精神面:メンタル]に、問題が。
- Mashu
- ……申し訳ありません、先輩。戦いは激しくなる
- 一方なのに、わたしは全然成長できなくて……
- Fou
- フォウ……?
- Mashu
- ……宝具の話です。
- サーヴァントにとって宝具こそ本当の戦力。
- Mashu
- 今まで多くの宝具を見てきました。
- どれも英雄の名に恥じない奇跡だったと思います。
- Mashu
- なのに、わたしは
- まだ、その宝具を使えません。
- Mashu
- ……これでは足手まといです。それをわかっているのに、
- わたしはまだ真名を思い出せない……
- ?1:別に宝具がなくても……
- Mashu
- いえ、宝具は必要です……!
- Mashu
- あ、その……すみません、怒鳴ったりして。
- でも、絶対に必要になる……そんな気がするんです。
- ?2:それはマシュのせいじゃない
- Mashu
- ……たしかに突発的な事故による融合でした。
- でも、彼はわたしにすべてを託してくれたのに……
- Mashu
- 肝心のわたしは、宝具の真価ばかりか、
- 彼の真名すら判らないままなんです……
- ?!
- Mordred
- そういうコトか。ヘルタースケルターが
- 宝具だって聞いて、それで落ちこんだのか。
- Mordred
- 確かに宝具の使えないサーヴァントなんざ
- サーヴァントじゃねえ。
- Mordred
- どんなに弱い宝具であろうと、宝具の在り方自体が
- その英雄がいた証、誇りみたいなもんだからな。
- Mashu
- …………
- Mordred
- でも、おまえは違うだろマシュ。
- おまえはおまえだ。盾ヤロウとは考え方も誇りも違う。
- Mordred
- たしかにおまえはその宝具を使いこなしていない。
- オレが見たところ、三分の一ってところだ。
- Mordred
- 残りの三分の二は眠っている。あるいは、おまえが
- おまえであるかぎり百にはならないかもしれない。
- Mashu
- ……やはり、そうなのですね。
- Mashu
- デミである部分……人間としてのわたしが、
- 先輩の足を引っ張って……
- Mordred
- バーカ。そんなワケあるか。
- 話は最後まで聞けよ。
- Mordred
- おまえは宝具を最大限に発揮できていない。
- でもな
- おまえ、元の英霊より強いぞ、きっと。
- Mashu
- え……? 元の英霊って……
- わたしに融合してくれた英霊さんの事、ですか?
- Mordred
- ああ、そいつよりメチャクチャ強い。
- オレが言うんだから間違いない。
- Mordred
- 宝具で負けているだけで、他の部分は負けてない。
- なあ、そうだよな[%1]?
- Mordred
- アンタにとって、
- マシュは最高のパートナーだろう?
- ?1:もちろんだ!
- ?2:宝具は自分がなんとかする!
- ?!
- Mashu
- …………っ。
- そ、そう、なのでしょうか。
- Mashu
- …………はい。
- そうであれば、元気がでます、わたし。
- Mordred
- ほら見ろ。そもそもサーヴァントの状態管理は
- マスターの仕事だ。
- Mordred
- おまえの宝具が真価を発揮できるかは
- マシュじゃなくて[%1]の問題なんだよ。
- Mordred
- な、そうだろ[%1]?
- Mordred
- マシュが一人前になるより先に、
- おまえが一流のマスターになってるよな?
- ?1:一緒に一人前になる
- ?2:そのうちこっちから教えてあげるよ
- ?!
- Fou
- フォーウ!
- Mordred
- だとさ。だから気にするなマシュ。
- Mordred
- 一番危険な席には、
- とっくに[%1]が座ってるんだから。
- Mashu
- はい!
- Dr. Roman
- ……よし、そろそろいいかな?
- いい雰囲気のところ、本当にすまないんだけど……
- Mashu
- あ……
- Mordred
- ったく。[%1]、ライダーのサーヴァント
- でも呼べよ。マロンを後ろ足で蹴飛ばしてやれ。
- Dr. Roman
- はいはい、ぜんぶボクのせいボクのせい!
- それじゃあ戦闘開始だ、敵性反応多数接近!
- Dr. Roman
- 景気づけに蹴散らしてやりなさい!
Advertisement
Add Comment
Please, Sign In to add comment