Vi_Vi

Kagome Satori MSS JP text

Nov 25th, 2022
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  1. FILENAME: text_310201-1.txt
  2. かごめ: …よし… これでなんとなくまとまったかな
  3. かごめ: アルちゃんはどう思う?
  4. アルちゃん: <いいんじゃないかな!>
  5. かごめ: ふふっ、ありがとう
  6. かごめ: 取材メモを改めて見返したけど
  7. かごめ: みんないろんな境遇で 育ってきたんだね
  8. かごめ: まさに十人十色って感じだよ
  9. アルちゃん: <当たり前だけど>
  10. アルちゃん: <みんなも小さいときが あったんだよね>
  11. かごめ: うん、だからかな 話を聞いて色々思い出しちゃった
  12. かごめ: 小さいときから引っ込み思案で 私は友だちがいなくて…
  13. かごめ: でも、ひばりちゃんと出会って ようやく話せる友だちができて…
  14. かごめ: …ふふっ
  15. かごめ: 卒業アルバムを 見返してみようかな
  16. アルちゃん: <私も久しぶりに見たいな!>
  17. かごめ: じゃあ、アルちゃんも 一緒に見よう
  18. パラパラ…
  19. かごめ: あっ、入学式で撮った集合写真だ 懐かしいな…
  20. かごめ: ふふっ、どの写真も ひばりちゃんと一緒に写ってる
  21. かごめ: アルちゃんと出会ったのも ちょうどこの時期だったよね
  22. かごめ: あれはまだ私が小学生に上がりたてのころ…
  23. かごめ: もし、ひばりちゃんがいなかったら 私たちはこうして一緒にいなかった…
  24. なわとびする子 この指とーまれ!
  25. あたしも入れて!
  26. ぼくも!
  27. それじゃ、校庭に行こう!
  28. みんな: 「わーーーい!」
  29. かごめ: …………
  30. かごめ: はぁ…
  31. 「わーっ!またひっかかった!」
  32. 「きゃははっ!へたっぴ―!」
  33. かごめ: みんな楽しそう…
  34. かごめ: どうして緊張しちゃうんだろ…
  35. かごめ: あれ…?
  36. ???: …………
  37. かごめ: (…あの子も私と一緒 いつもひとりでいるかも…)
  38. かごめ: (たしか… ひばりちゃんだっけ…?)
  39. かごめ: (私と同じで 恥ずかしがり屋なのかな…)
  40.  
  41. FILENAME: text_310201-2.txt
  42. ひばり: …………
  43. かごめ: (あの子も私と同じなら… 友だちになれるかな…?)
  44. ひばり: …………
  45. かごめ: あ、あのっ…
  46. ひばり: え…?
  47. かごめ: ええっと…
  48. ひばり: …………
  49. かごめ: (話しかけるなんて できないっ…!)
  50. かごめ: …っ!
  51. ひばり: …!
  52. <翌日…>
  53. ひばり: …………
  54. かごめ: (あの子… 今日もひとりぼっちだ…)
  55. ひばり: …………
  56. チラ…
  57. ひばり: …っ…!
  58. かごめ: (目が合っちゃった…!)
  59. ひばり: …………
  60. かごめ: (ど、どうしよう… 今日こそ話して…)
  61. ひばり: …………
  62. かごめ: (や、やっぱり無理っ…!)
  63. かごめ: 私もひばりちゃんも お互いを意識し合ってたはずなのに 声をかけることができずにいた
  64. かごめ: だけど、ひばりちゃんが勇気を出してくれて 私たちの距離は一気に縮まった…
  65. かごめ: …はぁ…
  66. かごめ: 「マンドラゴラの冒険」 とってもおもしろかった…
  67. かごめ: (ひとりぼっちだった マンドラゴラが)
  68. かごめ: (がんばって仲間を助けるのが かっこよかったな)
  69. かごめ: (あれが本当の友だちになる きっかけだったんだよね…)
  70. かごめ: (…私もなれるかな… マンドラゴラみたいに…)
  71. ???の声: <あっ! 「マンドラゴラの冒険」だ!>
  72. ???の声: <それ、いつも読んでるよね?>
  73. かごめ: …え…?
  74. ヌッ…
  75. かごめ: ひゃっ…!?
  76. かごめ: (ぬ、ぬいぐるみが しゃべった…!?)
  77. ひばり: お、驚かせてごめんね
  78. かごめ: (あっ…私と同じで いつもひとりの…)
  79. ひばり: かごめちゃん…だよね…?
  80. かごめ: あぅ…あわ…
  81. ひばり: え、あ、急に出てきてごめん
  82. ひばり: あの…このネコは話してなくて 本当は私が話してるの…!
  83. かごめ: え…
  84. ひばり: 腹話術って言うんだけど… びっくりしたよね…
  85. ひばり: でも…どうしても… 話しかけたかったの…
  86. かごめ: どうして…?
  87. ひばり: …この子、もらってほしくて…
  88. かごめ: ―かごめ― (マンドラゴラのぬいぐるみ…!)
  89. ひばり: ―ひばり― 私も「マンドラゴラの冒険」が大好きで ぬいぐるみもいっぱい持ってるの…
  90. ひばり: ―ひばり― もしよかったら… その子の友だちになってくれないかな?
  91. かごめ: ―かごめ― …え…
  92. ひばり: それと… …私と…も…
  93. かごめ: …!?
  94. かごめ: (と…友だち…!?)
  95.  
  96. FILENAME: text_310201-3.txt
  97. かごめ: (いま、私と友だちになって ほしいって言ったの…?)
  98. ひばり: きゅ、急に変なこと言って ごめんね
  99. ひばり: 私、ずっとかごめちゃんと 話してみたかったの
  100. ひばり: だから、勇気を出して 声をかけたんだ
  101. ひばり: …マンドラゴラみたいに 大声で叫ぶのはできなかったけど
  102. かごめ: …………
  103. ひばり: う、うぅ…
  104. ひばり: やっぱり私みたいな変な子 嫌だよね…
  105. マンドラゴラ: <…嫌…なんかじゃないよ!>
  106. ひばり: …え…?
  107. かごめ: …実は私も、いつか物語の中の
  108. かごめ: マンドラゴラみたいに なりたいって思ってたの
  109. かごめ: だから今度は私が勇気を出す番…
  110. かごめ: ひばり…ちゃん… 私と友だちになって…!
  111. ひばり: かごめちゃん…
  112. ひばり: うん…もちろんだよ!
  113. かごめ: それから私は何をするにも ずっとひばりちゃんと一緒だった
  114. ひばり: そういえば この子に名前は付けた?
  115. かごめ: うん、アルちゃんっていうの
  116. ひばり: へー、かわいい名前だね! どういう意味なの?
  117. かごめ: それはね…
  118. アルちゃん: <マンドラゴラの もうひとつの名前>
  119. アルちゃん: <アルラウネからきてるの!>
  120. ひばり: わっ…すごい! 本当に腹話術が上手になったね!
  121. かごめ: ふふっ、ちょっと照れるな
  122. かごめ: 今まで言えなかったことが ぬいぐるみを通せば するすると話せるようになって まるで魔法みたいだと思った
  123. かごめ: そして、ひばりちゃんとは いつの間にか腹話術なしでも話せるぐらい 心を許せる大親友となっていた
  124. かごめ: どうしよう…明日の算数のテスト 絶対に解けないよ…
  125. ひばり: 大丈夫だよ、かごめちゃん
  126. ひばり: そうだ! ちょっとだけアルちゃんを貸して
  127. かごめ: え…? いいけど…
  128. ギュッ…!
  129. ひばり: はい、おまじないを かけておいたよ
  130. かごめ: おまじない…?
  131. ひばり: お母さんに教えてもらったんだ
  132. ひばり: ぬいぐるみをぎゅっと抱きしめて 心の中で願いごとを唱えるの
  133. ひばり: すると なんでも願いが叶っちゃうんだ
  134. かごめ: へぇ!すごいんだね
  135. ひばり: ただし願いは絶対に秘密! 叶わなくなっちゃうからね
  136. かごめ: え? テストが解けるようにって…
  137. ひばり: わー!ダメダメー!
  138. かごめ: 私はひばりちゃんと過ごす 何気ない日常がとても楽しかった
  139. かごめ: だけど…そんな時間は いつまでも続くわけじゃなくて…
  140. ひばり: 引っ越し…? …ウソ…だよね…?
  141. かごめ: …ううん…お父さんの転勤で…
  142. ひばり: …そっか… それじゃあどうしようも…
  143. かごめ: …………
  144. ひばり: …かごめちゃん…?
  145. かごめ: 私…この先どうなっちゃうのか… 不安で不安で怖いよ…
  146. ひばり: …………
  147. かごめ: どうしよう… 私、ひばりちゃんがいないと…
  148. ひばり: …………
  149. ひばり: …アルちゃんちょっと借りるね!
  150. かごめ: えっ…?
  151. ギュッ…!
  152. ひばり: はい…
  153. ひばり: アルちゃんに おまじないをかけておいたよ
  154. かごめ: …それ 小学生のときに流行ってた…
  155. ひばり: もちろん願いは秘密 バレたら叶わなくなっちゃうから
  156. かごめ: ひばりちゃん…うぅ…
  157. ひばり: 少し遠くに離れるだけで 会えなくなるわけじゃない…
  158. ひばり: 寂しくて胸が潰れそうだけど 必ずまた会える…
  159. ひばり: だって私たちは 唯一無二の大親友なんだもん
  160. かごめ: …!
  161. かごめ: …そう…だよね… ありがとう、ひばりちゃん…
  162. かごめ: これまで 色んなことがあったけど
  163. かごめ: 私がこうして元気でいられるのは アルちゃんがそばにいるから
  164. かごめ: ひばりちゃんとの出会いが あったからなんだよね
  165. かごめ: …最近はお互い忙しくて なかなか連絡できてないけど
  166. かごめ: 元気にしてるかな…
  167. ピロン♪
  168. かごめ: …? 誰からだろう
  169. かごめ: え…ひばりちゃん!? すごい偶然…
  170. ひばり: かごめちゃん! 実は今度、神浜市に行く予定ができたの よかったら、そのときに会えたりしないかな?
  171. かごめ: なんてタイミングなんだろう… 私もひばりちゃんに会いたい
  172. かごめ: もちろん大丈夫だよ! 予定はいつ頃になりそう?
  173. かごめ: 私、案内できるところ いっぱい用意しておく!
  174. かごめ: ふふっ、ひばりちゃんと会うのは 引っ越し以来だなぁ…
  175. かごめ: …………
  176. かごめ: 別れ際にいっぱい泣いて 心配かけちゃったし…
  177. かごめ: 今は大丈夫ってところを 見せて安心させたいよね…
  178. かごめ: …よし…!
  179. かごめ: 今回はひとりで立派に 神浜市を案内してみせる…!
  180. かごめ: 私、がんばるから 見守っててねアルちゃん!
  181. アルちゃん: <かごめちゃんならできるよ!>
  182. かごめ: ふふっ、ありがとう
  183.  
  184. FILENAME: text_310201-4.txt
  185. <ひばりとの約束の日…>
  186. ひばり: あっ…かごめちゃん!
  187. かごめ: ひばりちゃん! 久しぶりだね
  188. ひばり: 会いたかったよ 元気だった?
  189. かごめ: うん、ひばりちゃんも 元気そうでよかった
  190. ひばり: アルちゃんも久しぶり!
  191. アルちゃん: <私もひばりちゃんに 会いたかったよ!>
  192. ひばり: ふふっ、今日はよろしくね
  193. かごめ: 神浜市なら色々と知ってるから 行きたい所があれば言ってね
  194. ひばり: なら、参京区のゲームセンターに 行ってもいい?
  195. ひばり: 実は神浜限定のプライズが どうしても欲しくて…
  196. かごめ: そっか!ひばりちゃん クレーンゲームで集めてたもんね
  197. ひばり: …大丈夫?
  198. かごめ: もちろんだよ それじゃ、案内するね
  199. ひばり: 神浜市って結構栄えてるんだね
  200. かごめ: そうみたい はじめは私もびっくりしちゃった
  201. ひばり: 人もいっぱいいるし…
  202. ひばり: わっ… 賑やかそうな人たちがいる…
  203. かごめ: え…?
  204. ひめな: あれ? さとりんじゃん!
  205. かごめ: ひめなさん! それにみなさんも
  206. ひばり: えっ!? し、知り合い…?
  207. ひめな: 知り合いどころか もはやマイメン?
  208. ひめな: ってか、アンタ誰?
  209. ひばり: …え、えっと…その…
  210. かごめ: この子はひばりちゃんと言って 私の親友なんです
  211. ひめな: へぇーそうなんだ!
  212. ひめな: さとりんのズッ友なら 私チャンのマイメン同然だし
  213. ひめな: 今日からひばりんって呼ぶね!
  214. ひばり: ひ…ひばりん…?
  215. ミユリ: 姫様、お相手が困ってますよ…?
  216. ひめな: いーじゃん! あだ名は仲良しの証だからね!
  217. 時雨: ごめん… ぼくたちじゃ止められない…
  218. かごめ: …ひばりん… とっても可愛いと思います!
  219. ひめな: だよねー!キャハッ★ ヨロピクひばりん!
  220. ひばり: あっ…は、はぃ…
  221. ひめな: そうだ! さとりんたちも一緒にどう?
  222. ひめな: これからみゆりんたちと ネイルグッズ買いに行くんだけど
  223. 時雨: ぼくと遊狩さんは 付き合わされてるだけ…
  224. かごめ: ごめんなさい これから行くところがあって…
  225. かごめ: 残念ですがまたの機会に お願いします
  226. ひめな: そっかー…
  227. ひめな: せっかくひばりんとも 仲良くなれると思ったのに
  228. ミユリ: 姫様大変ですぅ!
  229. ミユリ: オープンの時間が 迫ってますよ!
  230. ひめな: うわ、ヤバヤバのヤバじゃん!
  231. ひめな: それじゃ、さとりんひばりん またね!!
  232. ひばり: …………
  233. かごめ: ごめんね、びっくりしたでしょ? でも、悪い人たちじゃないから
  234. ひばり: うん、わかってるよ
  235. ひばり: それにしても驚いたな ギャルの人と友だちだなんて
  236. かごめ: ちょっといろいろあって…
  237. ひばり: いろいろ?
  238. かごめ: ううん、なんでもない! 私たちも行こっか
  239. かごめ: (…紹介できたのは たまたまだったけど)
  240. かごめ: (私にひめなさんたちみたいな 賑やかな友だちができて)
  241. かごめ: (ひばりちゃんは どう思ったんだろう…?)
  242. かごめ: (少しでも安心材料になると いいなぁ…)
  243. かごめ: ひばりちゃんはちっとも変わって ない…あの頃の優しいままだ
  244.  
  245. FILENAME: text_310202-1.txt
  246. かごめ: えっと… ゲームセンターは確か…
  247. かごめ: ごめん、一度場所を調べるね
  248. ひばり: ゆっくりで大丈夫だよ
  249. かごめ: この建物がこれで ゲームセンターの位置は…
  250. ???の声: ちょ、ちょっと待って! 私には何がなんだか…
  251. ひばり: うん…?
  252. かごめ: なんだろう…?
  253. ひばり: 海外の人に話しかけられて 困ってるのかな?
  254. ひばり: 私も同じ状況になったら あんな感じになるかも…
  255. かごめ: あっ…!!
  256. かごめ: ごめん、もうちょっとだけ 待ってて!
  257. ひばり: かごめちゃん!?
  258. オーマイガー…
  259. 静香: ええっと…その~…
  260. かごめ: 大丈夫ですか!?
  261. 静香: 佐鳥さん!?
  262. 静香: ちょうどよかった! 言葉がわからなくて困ってたの
  263. エクスキューズミー 私は花屋を探してマス
  264. かごめ: …!!
  265. 静香: ほら! もうチンプンカンプンで…
  266. かごめ: お、落ち着いてください! この方は日本語で話しています!
  267. 静香: へ…?
  268. イエス! 私は花屋に行きたいデス!
  269. 静香: ほ、本当だわ! 私ってばつい異国語だと…
  270. かごめ: お花屋さんはそこの角を曲がって まっすぐ行くとありますよ
  271. オー!助かりました! サンクス!
  272. 静香: 佐鳥さんが来てくれて 本当に助かったわ…
  273. かごめ: 静香さんがひとりで外出って 珍しいですね?
  274. 静香: 違うのよ…キョロキョロしてたら ちゃるたちとはぐれちゃって…
  275. かごめ: えっと…それならスマホで 連絡してみるのは…
  276. 静香: …………
  277. 静香: …………あっ…!
  278. 静香: 持ってるのを 忘れていたわ…!
  279. 静香: これでちゃるたちと会える! 何から何まで本当にありがとう!
  280. かごめ: お役に立ててよかったです
  281. 静香: お礼はまた今度 きっちりさせてもらうわね!
  282. かごめ: お待たせ、ひばりちゃん
  283. ひばり: すごいよかごめちゃん!
  284. ひばり: 海外の人に 臆せず話しかけるなんて
  285. かごめ: 知り合いが困ってたから 放っておけなかっただけだよ
  286. ひばり: そっか… 優しいねかごめちゃんは
  287. かごめ: ひばりちゃん?
  288. ひばり: …ごめん、なんでもない!
  289. かごめ: …う、うん それじゃ、行こっか
  290.  
  291. FILENAME: text_310202-2.txt
  292. かごめ: おかしいな…
  293. かごめ: ゲームセンターは この辺りのはずなんだけど…
  294. ひばり: もしかして潰れちゃったとか…?
  295. かごめ: ええ!? まさか…
  296. ひばり: 最近、閉店する ゲームセンターが多いんだよ
  297. ひばり: ついに神浜市みたいに 大きな町にもその波が…
  298. かごめ: どうしよう…
  299. かごめ: もう1軒知ってるけど ここからじゃ遠いし…
  300. かごめ: 限定プライズも置いてるか わからないんだよね…
  301. リヴィア: なんや、ゲーセン探してるんか?
  302. かごめ: あ、リヴィアさん…!
  303. リヴィア: たぶん、道を間違うとるで 1本隣やからな
  304. かごめ: 私、てっきりこの通りだと 勘違いしてました
  305. ひばり: あの、かごめちゃん… この人とも知り合いなの…?
  306. かごめ: うん、そうだよ ひばりちゃん
  307. リヴィア: ん…ひばりって言うたら…
  308. リヴィア: ああ、もしかしてこの子が 前に話しとった友だちかいな
  309. かごめ: はい 今日、神浜市に遊びに来てて
  310. リヴィア: せやったら、100万円だけ 情報料をもろて帰ろっかな
  311. かごめ: 100万…!?
  312. かごめ: …………
  313. かごめ: …はっ…
  314. かごめ: な、なんでやねーーーん!!
  315. ひばり: えっ…ええ!?
  316. リヴィア: やっとわかってきたやん
  317. リヴィア: そないしてしょうもない冗談には ツッコんだらええねん
  318. ひばり: …かごめちゃんって お笑いの勉強でもしてるの…?
  319. かごめ: ハッ、違うのひばりちゃん! これには事情があって…!
  320. リヴィア: あっはは
  321. リヴィア: ほんなら、私はこれ以上 水を差さんように退散するわ
  322. かごめ: あ、すみません どうもありがとうございました
  323. リヴィア: 今日は楽しんで帰りやー
  324. かごめ: ふぅ~…恥ずかしかった…
  325. かごめ: 別にお笑いの勉強は してないからね…?
  326. ひばり: ふふっ、わかってるよ
  327. ひばり: でも驚いちゃった 大人の知り合いまでいるんだもん
  328. ひばり: 私だったら萎縮しちゃって あんな風に話せないかも
  329. かごめ: そんな、偶然リヴィアさんが 話しやすい人っていうだけで…
  330. ひばり: ううん、そんなことない
  331. ひばり: ギャルの友だちや
  332. ひばり: 海外の人の対応も ずっと驚かされっぱなしだし
  333. ひばり: 昔と違ってもう 怖いものなしって感じがする
  334. かごめ: ひばりちゃんってばもう…
  335. かごめ: (でも… そういう風に思ってくれたんだ)
  336. かごめ: (だいぶいい感触みたいだし この後もがんばらなくちゃ!)
  337. かごめ: やっと着いた…!
  338. ひばり: あっ… あの台だ!
  339. かごめ: 「ジャングルの覇者ジャガー」 神浜限定カラーぬいぐるみ…?
  340. ひばり: 早速チャレンジしないと!
  341. ピロピロピロピロ…ピロン!
  342. ガタン!
  343. かごめ: やったねひばりちゃん! 1発ゲットだよ!
  344. ひばり: ありがとう!
  345. ひばり: 他の色は全部そろえてて
  346. ひばり: この色だけまだなかったから どうしても欲しかったんだ
  347. かごめ: 前よりも ずっと上手になってるね!
  348. ひばり: えへへ… ちょっと照れるな…
  349. かごめ: ここでもう少し遊んでいく?
  350. ひばり: そうだね、他の台も見ていい?
  351. かごめ: うん、もちろ…
  352. ???の声: ざっけんな!!
  353. かごめ&ひばり: …!?
  354.  
  355. FILENAME: text_310202-3.txt
  356. ???の声: ざっけんな!!
  357. かごめ&ひばり: …!?
  358. ひばり: な、なに…? ケンカ…?
  359. ???の声: やめっ、まじかよーーーー!!
  360. かごめ: あれ…?
  361. かごめ: この声…どこかで 聞いたことがあるような…
  362. 樹里: あっ…あああああ…
  363. アオ: 残念でしたぁ~
  364. かごめ: 大庭さん! 笠音さんと紅晴さんも
  365. ひばり: えっ… この人たちも知り合いなの!?
  366. ひばり: ちょ…ちょっと怖そうな 雰囲気だけど…
  367. かごめ: 大丈夫、悪い人たちじゃないよ
  368. 結菜: あらぁ…佐鳥さんじゃなぃ
  369. かごめ: どうしたんですか?
  370. 結菜: …うるさくしてごめんなさぃ
  371. 結菜: クレーンゲームで
  372. 結菜: お目当ての物が取れなくて 樹里が荒れてただけよぉ…
  373. アオ: 姉ちゃんは ゲームヘタクソだからね
  374. アオ: 初めからわたしに 任せておけばよかったのに~
  375. 樹里: うるせー!!
  376. 樹里: あとで妹にゆすられるぐらいなら 自分で取るっつーの
  377. 結菜: お小遣いは無限に あるわけじゃないのにねぇ
  378. 樹里: それでもな、 まだ終わっちゃいねーんだよ
  379. 樹里: あと100円残ってるからな!
  380. アオ: 心もとないな~
  381. 樹里: ん…?
  382. 樹里: アンタが持ってるブツ ちょっと見せてみな
  383. ひばり: あ、はい…どうぞ…
  384. アオ: これ、裏にある 激シブ設定台のやつだ!
  385. かごめ: えっ…あれって そんな難しい台だったんですか?
  386. アオ: とにかくアームが弱くて 素人じゃまず無理だね~
  387. かごめ: ひばりちゃん 1回で取っちゃったよね?
  388. 樹里: 1回!?
  389. ひばり: は、はいっ…!
  390. アオ: へぇ~意外とやるんだね~!
  391. アオ: 姉ちゃんもさっさと諦めて この子に頼んじゃえば?
  392. 結菜: 無駄よぉ 樹里は自分で取るって頑なに…
  393. 樹里: …頼んだ!!
  394. 結菜: …………
  395. 結菜: アオじゃなければいいのねぇ…
  396. 樹里: それに、こう追い込まれちゃ 利用できるもんはするっつーの
  397. かごめ: 待ってください! まだひばりちゃんがやるとは…
  398. 樹里: 泣いても笑っても最後の100円 大切にしろよ!
  399. かごめ: あぁ…だめ… もう話を聞いてくれそうにない…
  400. かごめ: ごめんね、ひばりちゃん 難しいなら無理しなくても…
  401. ひばり: わかった…やってみる
  402. かごめ: えっ…本当…?
  403. ひばり: 心配しないで きっとやり遂げて見せるから
  404. かごめ: ひばりちゃんがそう言うなら… わかった、頑張ってね
  405.  
  406. FILENAME: text_310202-4.txt
  407. チャリーン! ピロピロピロピロ…
  408. 樹里: おいおい! これ、行きすぎだろ…!
  409. アオ: しっ!姉ちゃん黙って!
  410. ひばり: …っ…
  411. ピロピロピロピロ…ピロン!
  412. ガタン!
  413. アオ: お~!!
  414. かごめ: やったー!
  415. ひばり: よ、よかった…
  416. 樹里: あとがねー状況なのに 大胆な方法で取りやがった…!
  417. 樹里: いや、お前に賭けて良かった サンキューな
  418. ひばり: い、いえ…
  419. 樹里: 礼と言ってはなんだけど なんか飲み物でもおごってやるよ
  420. 樹里: 姉さん貸してくれ
  421. 結菜: ちょっと…
  422. ひばり: あ、だ、大丈夫です
  423. ひばり: 間に合ってるので… お言葉だけ受け取っておきます…
  424. アオ: あっ…! あっちに格ゲーの新台入ってる!
  425. アオ: やりに行こうよ~!
  426. 樹里: 先に言っとくけど、樹里サマは 練習台になんねーからな!
  427. 樹里: 無一文だし…
  428. 結菜: それじゃ私たちは この辺で失礼するわぁ
  429. 結菜: お礼はまた機会を改めて させてちょうだぃ
  430. かごめ: ふぅ…
  431. かごめ: せっかく遊びに来てくれたのに バタバタしちゃってごめんね
  432. ひばり: ううん、気にしないで
  433. ひばり: むしろ、かごめちゃんにたくさん 友だちができたみたいで安心した
  434. ひばり: …この様子ならもう 心配はいらないね…
  435. かごめ: …!
  436. かごめ: (やったよアルちゃん…!)
  437. かごめ: (今日1日がんばった かいがあったみたい)
  438. ひばり: …………
  439. かごめ: ひばりちゃん…?
  440. かごめ: (ちょっと顔色が悪いような…)
  441. ひばり: ごめん…小銭がないから 両替してくるね
  442. かごめ: あっ…
  443. かごめ: 急にどうしたんだろう… 具合でも悪いのかな…?
  444. かごめ: ちょっと心配…
  445. かごめ: もう20分も経っちゃってる さすがに遅すぎるよね…
  446. かごめ: そうだ、電話してみよう
  447. ~~♪~~♪ ~~♪~~♪
  448. かごめ: ダメだ…出てくれない…
  449. 結菜: あら、まだいたのねぇ
  450. かごめ: あの…ひばりちゃんを 見かけませんでしたか?
  451. かごめ: 両替に行ったっきり 戻ってこなくて…
  452. 結菜: 両替…?
  453. 結菜: 迷うような所じゃないけど… …妙ねぇ
  454. アオ: 姉さま! 魔女の気配が…
  455. 結菜: ええ、もしかしたら
  456. かごめ: …!! それって…
  457. 樹里: 魔女に狙われてる可能性が あるっつーことだろ
  458. 結菜: ここは二手に分かれましょう
  459. 結菜: アオと樹里は魔女退治に 向かってちょうだい
  460. アオ: うん!
  461. 樹里: おう!
  462. 結菜: 私と佐鳥さんは ひばりさんの捜索を続けましょう
  463. かごめ: はい…!!
  464. かごめ: (ひばりちゃん… どうか無事でいて…!!)
  465. 結菜: やっぱり当てずっぽうに探しても 見つからないわぁ…
  466. ~~♪~~♪
  467. かごめ: …!! ひばりちゃんからだ!
  468. ピッ
  469. かごめ: ひばりちゃん…! どこにいるの!?
  470. ひばりの声: 「…かごめちゃん…ごめんね…」
  471. ひばりの声: 「私のことは… 捜さなくていいから…」
  472. かごめ: 何を言ってるの!?
  473. ピーポーピーポー…
  474. かごめ: (ひばりちゃんがいるところ… 救急車が走ってる…?)
  475. ひばりの声: 「いままでこんな私と 仲良くしてくれてありがとう」
  476. ひばりの声: 「最後に声が聞けてよかった… …さようなら…」
  477. プツッ…
  478. かごめ: ひばりちゃん…!? ひばりちゃん!!
  479. かごめ: 切れた…
  480. 結菜: …どうやら事態は 一刻を争うようねぇ
  481. ピーポーピーポー…
  482. かごめ: (…この音はさっきの…?)
  483. かごめ: 救急車が来た方角に…!
  484. 結菜: 急ぎましょう
  485. かごめ: す、すごい人数…
  486. 結菜: 全員魔女の口づけを 受けているようねぇ
  487. 結菜: まさか、ここまで数が多いのは 想定外だったわぁ…
  488. かごめ: ひばりちゃん…!?
  489. 結菜: みんな屋上へと向かってる… まさか飛び降りる気…?
  490. かごめ: 急いで止めなくちゃ…!
  491. かごめ: みんなを…ひばりちゃんを… 絶対に助け出さなくちゃ…!
  492.  
  493. FILENAME: text_310203-1.txt
  494. かごめ: ひばりちゃん…!?
  495. 結菜: みんな屋上へと向かってる… まさか飛び降りる気…?
  496. かごめ: 急いで止めなくちゃ…!
  497. 結菜: 待ちなさい ふたりで手に負える状況じゃなぃ
  498. 結菜: 私が食い止めてる間に 応援を呼んでちょうだぃ
  499. かごめ: わかりました…!
  500. かごめ: (みんなの連絡先を知ってる私が うまく立ち回らないと…!)
  501. かごめ: この近くにいそうな人は…
  502. かごめ: …そうだ、今日出会った人なら すぐに来られるかも…
  503. かごめ: あと応援に来てくれそうな人にも 呼びかけておこう!
  504. かごめ: 緊急事態発生!
  505. かごめ: 現在、参京区で大勢の 魔女の口づけを受けている人がいて このままじゃ被害者が出るかもしれません
  506. かごめ: 少しでも人手が欲しいので 付近にいる魔法少女は どうかご協力をお願いいたします!
  507. ひめな: お待たせ! ゆなりんは!?
  508. かごめ: あそこです!!
  509. 結菜: くっ…!! なんて馬鹿力なのかしらぁ…
  510. ミユリ: 思ってたより多いですぅ…!
  511. 時雨: ぼくたちだけで手が足りるの…?
  512. かごめ: 近くにいそうな人たちには 連絡しました!
  513. かごめ: でも、まだ返事がなくて…
  514. ひめな: しばらくは 私チャンたちだけかぁ…
  515. ひめな: とりま、なんとかするしか ないっしょ!
  516. ひめな: しぐりんみゆりん! 行くよ!!
  517. 時雨: …うん…!
  518. ミユリ: はいぃ…!
  519. かごめ: 他の人もどうかお願い…!
  520. ピロン♪
  521. かごめ: …!!
  522. 空穂 夏希: 緊急事態!? すぐに行くね!
  523. 志伸 あきら: ボクも協力するよ!
  524. 常盤 ななか: 私も手助けさせていただきます
  525. 静海 このは: 私たちもすぐに駆けつけるわ
  526. かごめ: 次々と協力のメッセージが…!
  527. かごめ: みなさん… 本当にありがとう…
  528. かごめ: …………
  529. かごめ: 親友のピンチなんだから 私だって力になりたい…
  530. かごめ: だけど魔法少女じゃない私には これが精いっぱい…
  531. かごめ: うぅっ…
  532. かごめ: ひばりちゃん… どうか無事でいて…!
  533.  
  534. FILENAME: text_310203-2.txt
  535. ミユリ: 姫様…! どんどん人が集まってきますぅ!
  536. 時雨: 紅晴さんは身動きが取れないし ぼくたちだって階段を抑えてる…
  537. ひめな: ちょっ…
  538. ひめな: 後から来たやつ 別のビルに向かってない…!?
  539. ひめな: いやマジで無理みが深すぎ…
  540. ミユリ: どうします姫様!
  541. ひめな: とりま、しぐりん! 対応お願い!
  542. 時雨: あまり自信がないけど… やってみる
  543. ひめな: てか、肝心の魔女は まだ倒せないの!?
  544. 結菜: 樹里たちが苦戦しているようねぇ
  545. かごめ: みなさん朗報です!
  546. かごめ: 応援が何名か 来てくれるみたいですよ!
  547. ひめな: マ!? 超助かる!!
  548. かごめ: はい! なので、もう少しの辛抱…
  549. ピロン♪
  550. かごめ: あっ…メッセージが! 協力の連絡かな…?
  551. かごめ: えっ…ええ!?
  552. 結菜: …なんか嫌な予感がするわぁ
  553. ひめな: うぅ…一応聞くけど 何があったの…?
  554. かごめ: …応援が… 来られなくなったそうです…
  555. 常盤 ななか: 魔女の口づけを受けた人が 他の場所にもいるなんて…!
  556. 志伸 あきら: まったく予想外だったよ…!
  557. 空穂 夏希: ここは私たちだけでも なんとか抑えなくちゃ…!
  558. 三栗 あやめ: 大人しくしろー!
  559. 遊佐 葉月: ここを抑えるので ギリって感じだね…
  560. 静海 このは: これじゃとても応援には 行けないわ…!
  561. ひめな: マジでぬか喜びじゃん…
  562. 結菜: 応援が望めないとなれば かなり厳しいわねぇ…
  563. かごめ: とにかく連絡先を知ってる人に 手あたり次第当たってみます!
  564. かごめ: (お願い… どうか間に合って…!)
  565. …!!
  566. 樹里: はぁ…はぁ… まだ生きてんのかよ
  567. 樹里: しぶてーヤツだが へっ…燃えてくるじゃねーか
  568. アオ: そんなこと言ってる 余裕はないけど
  569. アオ: だいぶ弱ってきてるみたいだよ
  570. 樹里: んじゃ、このまま畳みかけて…
  571. ☆▼◇※◎△★…!!!!
  572. 樹里: ぐぁっ…!?
  573. アオ: 姉ちゃん!?
  574. 樹里: …チッ… まだまだ遊び足りねーってか
  575. 樹里: …上等だコラァ!!
  576. 樹里: お望み通り ウェルダンにしてやるよ!!
  577. 樹里: 行くぞ、妹!!
  578. アオ: オッケー!!
  579.  
  580. FILENAME: text_310203-3.txt
  581. 静香: これでよしっと…
  582. 静香: ふぅ… やっとすまほの電源がついたわ
  583. 静香: いちいち充電しなくちゃ いけないのって
  584. 静香: 便利なようで不便よね
  585. ピロン♪
  586. 静香: あら…何か来てるわ
  587. ピロン♪ピロン♪ピロン♪
  588. 静香: こ、こんなにいっぱい!?
  589. 静香: えっと… どうやって見るんだっけ…?
  590. ちはる: 静香ちゃん大変だよ!
  591. 静香: どうしたの?
  592. すなお: メッセージを見てください!
  593. 静香: それが見方を忘れちゃって…
  594. すなお: このアイコンをタップです!
  595. 静香: あっ!そうだったわ どれどれ…
  596. 静香: …………
  597. 静香: ええー!? 大変じゃない!
  598. ちはる: だから大変だって 言ってるんだよぅ!
  599. 静香: 急いで現場に向かいましょう!
  600. ミユリ: ひぃ~!! まだまだ人が集まってくるぅ!
  601. ミユリ: ミユはこっちの人の身投げを 防ぐだけで手いっぱいですぅ!
  602. 時雨: ぼくもこれ以上の対応は さすがに無理だ…
  603. バシャッ…バシャッ…
  604. かごめ: きゃあっ!?
  605. かごめ: や、やめてください!
  606. ひめな: やばっ、いま来た人たち 灯油を撒き始めてない!?
  607. 結菜: まさか、全員巻き込んで 死のうとしてるのぉ…?
  608. カチッ…
  609. ミユリ: あぁっ! ライターに火を点けました!
  610. 時雨: それだけは…ダメ…!
  611. ひめな: ああっもう!
  612. ひめな: こっちも身動き取れないし 今度こそゲームオーバー!?
  613. 結菜: 樹里…アオ…早く…!
  614. ???の声: 阻止!!
  615. …!!
  616. 結菜: 動きが止まった…?
  617. すなお: 間に合ったようですね
  618. ちはる: みんな大丈夫!?
  619. 静香: ごめんなさい!
  620. 静香: メッセージに気づくのが 遅くなっちゃって…
  621. かごめ: 時女一族のみなさん!
  622. ひめな: 助かったぁ~ ってか、他の子のところは!?
  623. …………
  624. ひばり: …………
  625. かごめ: ひばりちゃん…!!
  626. 結菜: どうやら、樹里たちが魔女を 倒したようねぇ…
  627. ひめな: 口づけが消えてるし とりま解決ってところかなー
  628. 静香: も、もしかして 私が来なくても大丈夫だった…?
  629. ひめな: むしろ、来て大正解!
  630. ひめな: ぶっちゃけヤバみが深くて もう無理だと思ってたし
  631. 静香: …ならよかった!
  632. すなお: 静香はもう少しスマホの使い方を 学ばないといけませんね
  633. 静香: そうね…反省するわ
  634. ひめな: まっ、結果オーライっしょ!
  635. 結菜: そう言えば…
  636. 結菜: ずいぶん苦戦していたようだけど 樹里たちは大丈夫かしらぁ
  637. ~~♪~~♪
  638. 結菜: 噂をすれば樹里からだわぁ
  639. ピッ!
  640. 樹里: こっちは片づけた 少し手間取ったけどな
  641. 結菜: ありがとぅ
  642. 結菜: ずいぶん遅いから 気になってたのよぉ
  643. 結菜: グリーフシードは足りてる?
  644. アオ: それなら調整屋も来てくれたし 心配いらないよ!
  645. 結菜: …? どうして調整屋が…
  646. リヴィア: かごめちゃんから連絡があって
  647. リヴィア: 何かあったときのためにって 現場へ向かってたんや
  648. リヴィア: ほな、後でそっちにも向かうわ
  649. 樹里: っつーわけだ
  650. 結菜: なるほど…
  651. 結菜: とにかくみんな無事で よかったわぁ
  652. ピッ!
  653. 結菜: …ということらしいわぁ
  654. ひめな: さすっがさとりん!
  655. 静香: なんて見事な手際なのかしら…!
  656. 結菜: そこまで根回ししておくなんて 本当に抜け目ない子ねぇ…
  657.  
  658. FILENAME: text_310203-4.txt
  659. ひばり: …………
  660. リヴィア: …………
  661. かごめ: あの…ひばりちゃんは…
  662. リヴィア: …まぁ外傷もないし そない心配せんでも大丈夫やろ
  663. かごめ: そうですか…
  664. ひばりの声: …うっ…
  665. かごめ: ひばりちゃん…!
  666. ひばり: かごめ…ちゃん…?
  667. ひばり: …あれ…私… ゲームセンターにいたのに…
  668. ひばり: それからの記憶が…
  669. かごめ: えっと…
  670. かごめ: (魔女のことなんて言えないし なんて説明すれば…)
  671. リヴィア: 急に気を失って倒れたんやって
  672. リヴィア: 無理なダイエットでもして 貧血気味やったんちゃうか
  673. ひばり: え…? そう…だったっけ…?
  674. リヴィア: アンタは成長期なんやから しっかり食べなあかんで?
  675. ひばり: …は、はい…? 気をつけます…
  676. かごめ: …!
  677. かごめ: (リヴィアさん 誤魔化してくれたんだ…)
  678. ひばり: 自分ではきちんと食べてた つもりだったんだけどな…
  679. ひばり: …気持ちが揺らぐと 何が起こるかわかんないね…
  680. かごめ: ひばりちゃん… やっぱりあのとき…
  681. ひばり: そっか… 優しいねかごめちゃんは
  682. かごめ: ひばりちゃん?
  683. ひばり: …ごめん、なんでもない!
  684. ひばり: むしろ、かごめちゃんにたくさん 友だちができたみたいで安心した
  685. ひばり: …この様子ならもう 心配はいらないね…
  686. ひばり: …………
  687. かごめ: せっかく遠くから来てくれたのに 私が放ってばっかりだったから…
  688. ひばり: 違うの…! かごめちゃんは悪くない!
  689. ひばり: …悪いのは私…
  690. かごめ: …え…?
  691. ひばり: かごめちゃんが
  692. ひばり: 神浜市でたくさんの人たちに 囲まれて楽しそうな姿を見て…
  693. ひばり: ああ、かごめちゃんは立派に 成長したんだなって…
  694. ひばり: 素直に嬉しかった
  695. かごめ: …!
  696. ひばり: だけど…なんだかかごめちゃんが 遠くに行っちゃったように感じて
  697. ひばり: なんの成長もしていない自分は ひとりぼっちなんだ…
  698. ひばり: …そう思い始めたら 急に気が遠くなって…
  699. かごめ: …………
  700. ひばり: ごめん…
  701. ひばり: こんなこと思うなんて 親友失格だよね…
  702. かごめ: そんなことない…!
  703. ひばり: …えっ…
  704. かごめ: 私だってまだまだ未熟だよ
  705. かごめ: ずっとひばりちゃんに 助けられてばっかりだったし
  706. かごめ: 今だって私ひとりじゃ 何もできない…だけど…
  707. かごめ: 今度は私が助ける番になる
  708. かごめ: あのとき、ひばりちゃんが 私を助けてくれたように
  709. かごめ: たとえボロボロになっても…
  710. かごめ: ひばりちゃんのピンチには どんなときでも駆けつける!
  711. かごめ: だから…これからもずっと 私の親友でいて!!
  712. ひばり: …………
  713. リヴィア: エライ大声やったな…
  714. かごめ: あっ…ご、ごめんなさい!! つい勢いで…
  715. ひばり: ふふっ…あははっ!
  716. かごめ: ひばりちゃん!?
  717. ひばり: 私のかけたおまじない… どっちも叶ったみたいだね
  718. かごめ: …えっ… もしかして引っ越しのときの…?
  719. ひばり: うん、実はあのとき…
  720. ひばり: 「いつかマンドラゴラみたいに 大声で意見を言えるように」…
  721. ひばり: あと「たくさん友だちが できますように」って…
  722. ひばり: そう願ったの
  723. かごめ: …! そっか…そうだったんだ…
  724. かごめ: ふたつも願い事をするなんて ひばりちゃんはよくばりだね
  725. ひばり: ふふっ…親友へのエールだもん よくばりもするよ
  726. かごめ: …ありがとう…
  727. ひばり: 実はね、気を失ってるとき
  728. ひばり: かごめちゃんに助けられる 夢を見たの
  729. ひばり: 動けない私のために一生懸命 尽くしてくれる夢を…
  730. かごめ: …!
  731. ひばり: 今度会うときには
  732. ひばり: 少しでも成長した 姿を見せられるように努力する…
  733. ひばり: …だから…
  734. ひばり: これからもずっと 親友でいてくれるかな…?
  735. かごめ: うん…もちろんだよ あらためてよろしくね
  736. かごめ: この先おばあちゃんになっても… 私たちはずっと友だちだよ
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