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- FILENAME: text_907101-010.txt [Day 1]
- ひび割れた
- 信頼は
- 心に刺さったままで
- ジリリリリリ!
- まばゆ: …………
- まばゆ: ひどい、目覚めですね…
- FILENAME: text_907101-030.txt
- まばゆ: 前回は…すみませんでした
- ほむら: 謝ることはないわ
- ほむら: 後半の展開をフローチャートに 書き加えたのは無駄ではないし
- ほむら: 私だって、できれば美樹さやかを 排除したくはなかった
- まばゆ: それで…どうしますか?
- まばゆ: 次は、美樹さんの契約も 先回りで阻止することに…?
- ほむら: 考えていたのだけれど あまり現実的ではないわ
- ほむら: 何度も繰り返せば、キュゥべえの 先回りも可能だろうけれど…
- ほむら: できる限り、不幸になる まどかを見たくはない
- まばゆ: 同感ですけど それじゃあ私たちはどうすれば…
- ほむら: 難しく考えることはないわ
- ほむら: 前回と同じ方針でいきましょう
- まばゆ: 前回と…同じ?
- FILENAME: text_907111-050.txt [Day 11]
- カランカラン
- さやか: ありがとうございましたー!
- さやか: ふぅー!終わった終わったぁ!
- 咲笑: うふふふふ、ありがとうね さやかちゃん
- 咲笑: あなたみたいな元気な子が 来てくれて助かるわぁ
- まばゆ: (構築したフローチャートが 無駄にならないように…)
- まばゆ: (なるべく 前の周と同じ行動をとる)
- まばゆ: (ってことで、無事に美樹さんを お手伝いに誘ったわけですが)
- さやか: で、まばゆセンパイ
- まばゆ: あ、はい
- さやか: なんであたしに 声かけたんですか?
- まばゆ: えっと…美樹さん お金に困ってそうだなって
- まばゆ: いつも、CD売り場で じーっと品定めしてますよね?
- さやか: あ…見られてました?
- まばゆ: クラシック、好きなんですよね?
- さやか: えへへへ、似合わないですよねー
- まばゆ: いやいや、人は見かけに よらぬもの、っていいますし
- さやか: あはははは…ですよねー
- まばゆ: (あ、やば…)
- まばゆ: (クラシックが似合わないって 肯定しちゃってるし、私)
- まばゆ: (なんとかこう…話題を… 前向きになれる、話題を…)
- まばゆ: あー、あの…美樹さん 映画って、見たりします?
- さやか: え、映画ですか? まあ、人並みには…かな
- さやか: まばゆセンパイは…
- まばゆ: はい、はい、大好物です
- まばゆ: 音楽のことはそんなに詳しく ないですけれども…
- まばゆ: 音楽をテーマにしてるのなら 結構観てますよ!
- まばゆ: 私のライブラリにも お気に入りがありましてね…
- まばゆ: 賞を総ナメにした モーツァルトの伝記映画で…
- さやか: あ、それ 話は聞いたことがあるかも
- まばゆ: あ、ご存じでしたか
- まばゆ: もし良かったら、今度 お貸ししましょうか?
- さやか: はい、ぜひ!!
- FILENAME: text_907111-060.txt
- ほむら: なかなか上手くやっている みたいじゃない
- まばゆ: え、いや、まあ…
- ほむら: 少しはコミュニケーション スキルが上がったってことかしら
- まばゆ: と、とんでもない!
- まばゆ: そりゃまあ、前回何を失敗したか くらいは反省会しますし…
- まばゆ: 相手の好きなものがわかれば 多少はやりようもあるってもので
- まばゆ: どう返答すれば好感度が上がるか 攻略法も見えてくるってものです
- ほむら: …………
- まばゆ: え?なんです?
- ほむら: なんだか、ゲームの話みたいね
- まばゆ: !?
- まばゆ: なんか、その言い方が…
- ほむら: でも、好感度が上がれば 美樹さやかの苦しみは軽減される
- ほむら: あなたがまどかの代わりを 果たす…
- ほむら: それが、今回の方針よ
- まばゆ: な、なるほど…
- まばゆ: それじゃあ私、このまま 美樹さんルートの攻略ですか?
- ほむら: ファイト
- まばゆ: うううう…
- FILENAME: text_907114-025.txt [Day 14]
- お会計お願いします
- さやか: …………
- あ、あの…
- さやか: …………
- すいませーん
- まばゆの声: あ、はいはい!今行きまーす!
- さやか: あ…
- まばゆ: お会計、千円ちょうどでーす
- チーン
- まばゆ: ありがとうございましたー
- カランカラン
- さやか: またお越し下さいませ…
- まばゆ: (美樹さん、元気がない…)
- まばゆ: (そういえば、前の周でも 似たような感じでしたね)
- まばゆ: (あ…あれ?確か暁美さんの フローチャートによれば…)
- まばゆ: (美樹さんは明後日 魔法少女になってるはずで…)
- まばゆ: (ってことは、この日に元気が なかったのって、もしかして…)
- さやか: あ、あの…映画、貸してくれて ありがとうございました!
- まばゆ: あっ、も、もう見たんですか!?
- さやか: はい、前から、興味あったんで
- まばゆ: いやーすごいですよねえこの映画
- まばゆ: モーツァルト役の役者さんは 映画のためにピアノを猛特訓
- まばゆ: 映っているのも吹き替えなし 本人の指の動きだっていいますし
- まばゆ: 音楽や考証も多少アラはあっても かなり忠実にやったみたいで
- まばゆ: 例えば室内のシーンは蝋燭の火 だけで映像を撮ろうとしたとか
- まばゆ: でも普通のレンズでは光量が 足りないわけですね、そこで…
- さやか: …………
- まばゆ: !?
- まばゆ: (わ、私 またやっちゃいました…?)
- まばゆ: (お、オタク特有の… 早口でまくし立てるヤツ…)
- まばゆ: (は、は…反省…)
- さやか: あの映画を見て、運命って 皮肉だなって、思ったんです
- まばゆ: 運命…ですか?
- さやか: 才能があっても、努力しても 幸せになれないって…
- さやか: そんなの、悲しすぎるなって
- さやか: 悪いヤツがひどい目に遭って がんばった人が報われる
- さやか: そういう話があっても いいと思うんですよね
- まばゆ: (おっと… 焦っちゃ駄目ですよ、私)
- まばゆ: (前回はここで自論を展開して 引かれちゃいましたからね)
- まばゆ: (もっとこう、美樹さんに 共感を得られるように…)
- まばゆ: その気持ち、よくわかります!
- まばゆ: 世の中、何もかも 理不尽すぎるんですよ
- さやか: まばゆセンパイ?
- まばゆ: いっそ、正義の味方みたいな人が いてくれたら…とか思います!
- さやか: 正義の味方…?あはは
- まばゆ: あ…あれ?
- まばゆ: 私もしや、ヒーロー映画の 見過ぎ…みたいな感じです?
- さやか: ううん、センパイらしくて いいと思いますよ?
- まばゆ: あ、ありがとうございます…
- まばゆ: (あれれ?あれれれ?)
- まばゆ: (美樹さん、別に正義の味方に なりたいわけじゃなかった…?)
- まばゆ: (あー、待ってそれじゃ…)
- まばゆ: (美樹さんって、何を願って キュゥべえと契約したんです?)
- FILENAME: text_907115-025.txt [Day 15]
- ガラガラ…
- さやか: あっ
- 看護師: あら、上条くんのお見舞い?
- さやか: え、ええ…
- 看護師: ごめんなさいね
- 看護師: 診察の予定が繰り上がって 今ちょうどリハビリ室なの
- さやか: そうでしたか…どうも
- 看護師: よく来てくれるわよね、あの子
- 看護師: 助かるわ 難しい患者さんだしね
- 看護師: 励ましになってくれてると いいんだけど
- 看護師: 事故に遭う前は、天才少年 だったんでしょ、ヴァイオリンの
- 看護師: 歩けるようになったとしても 指の方はね…
- 看護師: もう二度と楽器を弾くなんて 無理でしょうね
- まばゆ: (お…おう、なるほど… そういうことですか?)
- まばゆ: (上条くん…名前は聞いていたのに まさか見逃すとは)
- まばゆ: (誰かの病気を治すなんて 一番わかりやすい願い…)
- まばゆ: (真っ先に、疑って 然るべきでした…)
- ???: おや?
- まばゆ: ひえっ
- まばゆ: きゅ…キュゥべえ!
- キュゥべえ: まばゆじゃないか
- キュゥべえ: こんなところで 何をしているんだい?
- まばゆ: なにをって、えっと… ちょっと、配達に…
- さやか: まばゆセンパイ?
- さやか: センパイも…キュゥべえと 話せるんですか!?
- まばゆ: (あ、やっべー)
- FILENAME: text_907115-030.txt
- まどか: あれ?さやかちゃんに… 愛生さん?
- まばゆ: あ、どうもどうも
- まばゆ: ケーキの配達中 偶然会っちゃいまして
- まどか: いつもさやかちゃんが お世話になってます!
- まどか: あと、まかないのケーキも おすそわけしてもらってます!
- まどか: とってもおいしいです!
- まばゆ: ええ、そうでしょう?
- まばゆ: つい、夜中に摘んでしまいたく なりますよねぇ…
- まばゆ: と、適当に会話をこなしつつ…
- まばゆ: 暁美さん、バレちゃったの どうしましょう…?
- ほむら: どうする気?
- まばゆ: どうしますかね?
- ほむら: どうしようもないんじゃない?
- まばゆ: ですよねー
- ほむら: まあ…でも、かえって 好都合なんじゃないかしら
- まばゆ: え?
- ほむら: 前回、美樹さやかが敵対したのは あなたの嘘が決定打だった
- ほむら: どうせ仲間に引き込むつもりなら 自分の正体は明かすべきよ
- まばゆ: あー、なるほど…
- ほむら: そろそろ時間ね
- まばゆ: あ…はい、そっちの方は よろしくお願いします
- まばゆ: (さて…と 問題はこっちですが)
- キュゥべえ: …………
- まどか: え?さやかちゃん…
- まどか: 足元にいるのは…ネコ?
- キュゥべえ: はじめまして、鹿目まどか ボクの名前はキュゥべえ
- キュゥべえ: やっと会えたね
- まどか: やっと…?
- さやか: なんだかわかんないけど、今まで 近づけなかったんだって
- まどか: え、ええと…どういうこと?
- キュゥべえ: 大丈夫 ボクからの提案は単純さ
- キュゥべえ: ボクと契約して、魔法少女に なってほしいんだ
- まどか: 魔法少女…?
- まばゆ: (ま、それだけは何があっても 阻止させてもらいますけどね…)
- FILENAME: text_907115-060.txt
- さやか: いやー、でもまさかセンパイが 魔法少女だったなんてなー
- まばゆ: すみません、隠したつもりは なかったんですけど…
- さやか: まー、こんなこと他の誰にも 言えないですよねー
- さやか: 言っても信じてもらえないし
- まばゆ: ですです
- さやか: ちなみにセンパイは 何を願ったんですか?
- まばゆ: え…
- さやか: 魔法少女になったんなら キュゥべえと契約したんじゃ?
- まばゆ: あー、えっと… そのはず、なんですけどね
- まばゆ: 私には、その時の記憶が なぜかなくて
- さやか: えー!?
- さやか: せっかくの契約なのに 何を願ったのか忘れたなんて
- さやか: それって、めっちゃもったいない
- まばゆ: あはははは… 私もそう思います
- まばゆ: 今願うなら、きっと、世界中の 映画を無料で観たいとか…
- まばゆ: そういう願いをすると 思うんですけど
- さやか: 確かに、センパイらしいかも
- まばゆ: でも…ちょっとだけ 心当たりがなくはないんですよね
- まばゆ: 私のお母さん、有名な占い師で 良く当たるって評判で…
- まばゆ: でもある日、自分の死期を 悟っちゃったんです
- さやか: 自分の死期を…?
- まばゆ: はい、未来に絶望して ずーっと落ち込んじゃって…
- まばゆ: でも、記憶の中だと 最後のお母さんは笑顔で…
- まばゆ: とっても、幸せそうだったんです だから…
- まばゆ: 私の願いは苦しみを取り除くこと だったのかも…って
- さやか: まばゆセンパイ…
- さやか: あなたは、大切な人のために 願いを使ったんですね…
- まばゆ: え?あー、想像ですよ、想像
- まばゆ: 契約したときの記憶は 自分にもないですし…
- まばゆ: (っていうか…なんで 記憶がないんだろ…)
- まばゆ: (謎すぎます)
- まばゆ: (自分で、自分の過去の 記憶を消した…とか?)
- まばゆ: (なんで?)
- さやか: まばゆセンパイ!
- まばゆ: あ…はい
- さやか: お話を聞かせてくれて ありがとうございましたっ!!
- まばゆ: は…はい…
- FILENAME: text_907116-015.txt [Day 16]
- さやか: …………
- まばゆ: (やっぱり、病院に来ましたね)
- まばゆ: (美樹さんは、この日の夜に 魔法少女として現れました)
- まばゆ: (ならばきっとこの先 キュゥべえと契約をするはず…)
- さやか: 何を聴いているの?
- 恭介: 亜麻色の髪の乙女
- さやか: ああ、ドビュッシー? 素敵な曲だよね
- さやか: あたしってほら こんなだからさぁ
- さやか: クラシックなんて聴くがらじゃ ないだろって…
- さやか: みんなが思うみたいでさ
- さやか: あ、でも…最近、ケーキ屋さんの お手伝いをしてて…
- さやか: ケーキ屋さんのセンパイにも 見かけによらない…とか言われて
- さやか: でもさ、別にいいんだ
- さやか: 似合わなくっても、恭介が 聴くきっかけをくれたから…
- まばゆ: (やっぱり…)
- まばゆ: (美樹さんは 上条さんのことが…)
- 恭介: …さやかはさ
- さやか: なあに?
- 恭介: さやかは僕を いじめてるのかい?
- まばゆ: (は!?)
- 恭介: なんで今でもまだ 僕に音楽なんか聴かせるんだ?
- まばゆ: (はぁ!?)
- 恭介: 嫌がらせのつもりなのか?
- まばゆ: (はぁあああ!?)
- さやか: だって恭介、音楽好きだから
- 恭介: もう聴きたくなんかないんだよ!
- 恭介: 自分で弾けもしない曲 ただ聴いてるだけなんて
- 恭介: 僕は…僕は…!
- まばゆ: (機械粉砕!?)
- さやか: ああ!
- 恭介: 動かないんだ
- 恭介: もう痛みさえ感じない こんな手なんて…
- さやか: 大丈夫だよ きっと何とかなるよ
- さやか: 諦めなければきっといつか…
- 恭介: 諦めろって言われたのさ
- 恭介: もう演奏は諦めろってさ 先生から直々に言われたよ
- 恭介: 今の医学じゃ無理だって
- 恭介: 僕の手はもう二度と動かない
- 恭介: 奇跡か魔法でもない限り 治らない…
- さやか: あるよ!
- 恭介: え?
- さやか: 奇跡も魔法もあるんだよ
- キュゥべえ: …………
- まばゆ: (な…なるほど)
- まばゆ: (やはり美樹さん… 上条さんのために、契約を)
- まばゆ: (でも…)
- まばゆ: (う、ううううう…!!)
- FILENAME: text_907116-017.txt
- さやか: 本当にどんな願いでも叶うんだね
- キュゥべえ: …………
- さやか: うん、や…
- まばゆの声: 待って下さい!
- さやか: え…
- キュゥべえ: まばゆ…?
- さやか: センパイ なんでこんなところに…
- まばゆ: あ、えと…ですね
- まばゆ: ごめんなさい、さっき配達中 会話が聞こえてきて…
- まばゆ: 契約…するんですか? お友だちの、手を治すために
- さやか: ちょっと…ううん
- さやか: かなり、迷ったんです
- さやか: 自分には、選択する力があって 目の前で、苦しんでいる人がいて
- さやか: だったら…迷うことなんて ないはずなのに…
- まばゆ: やっぱり…納得できて ないんじゃないですか?
- まばゆ: だって、さっき、美樹さん、 ひどいこと言われてましたよね?
- まばゆ: こんなに心配して、お見舞いに 来てくれてるのに、なのに…
- さやか: それも…聞かれちゃいました?
- さやか: ひどいですよね
- まばゆ: はい、ひどいと思います
- さやか: でもね…センパイ
- さやか: 恭介は…本当は あんなことは言わなかったんです
- さやか: いつもにこやかで、朗らかで 心から、音楽を愛して…
- さやか: 真剣に、ひたすら ヴァイオリンに打ち込んで…
- さやか: もしも、絶望が恭介を 変えてしまったなら…
- さやか: あたしは、彼に希望を与えて あげることができるんです
- さやか: またあの、あたしの好きな恭介を 取り戻すことができるんです…!
- まばゆ: 美樹さん…
- さやか: まばゆセンパイ?
- さやか: センパイも… そうだったんですよね?
- まばゆ: え…
- さやか: 大好きだった人が、 絶望して、苦しんでいたら…
- さやか: それをただ、見守るなんて 辛すぎる…!
- まばゆ: あ…
- まばゆ: (そうか…)
- まばゆの母: あなたたちの顔なんて見たくない
- まばゆの母: 私なんて、放っておいて!
- まばゆ: …………
- まばゆ: (まるで別人のように変わって しまった、お母さん…)
- まばゆ: (私にはそれが 何よりも辛かった)
- まばゆ: (元の姿に戻って欲しかった)
- まばゆ: (以前の笑顔が、見たかった)
- まばゆ: (もしかしてそれが私の願い だったのかも…?)
- キュゥべえ: まばゆ、キミの心配はわかるけど これはさやかの決断だ
- キュゥべえ: 彼女の気持ちを、尊重して あげるべきじゃないかな
- まばゆ: …そうですね
- まばゆ: 美樹さん、ごめんなさい 差し出がましいことを言いました
- まばゆ: それがあなたの願いなら…
- まばゆ: 魔法少女になって、一緒に 見滝原の平和を守りましょう!
- さやか: …はい、まばゆセンパイ!
- キュゥべえ: それじゃあ…いくよ
- さやかの声: 「ああっ!」
- キュゥべえ: さあ受け取るといい
- キュゥべえ: それがキミの運命だ
- FILENAME: text_907116-020.txt
- さやか: 初めての魔女退治ですけど まばゆセンパイがいてくれて…
- さやか: 安心なような、そうでないよーな
- まばゆ: アハハハハ…
- ほむら: まばゆ 美樹さやかは契約したの?
- まばゆ: あ…はい
- ほむら: そう 残念だわ…
- まばゆ: (残念…?)
- まばゆ: (なんか、意外かも)
- まばゆ: (美樹さんが味方になるのは 私たちにもメリットなんじゃ…)
- まばゆ: でも、まあ、いいわ
- ほむら: あなたがサポートすることで 美樹さやかの負担は減る
- ほむら: 結果的に、まどかが契約をする 理由もなくなるはずよ
- ほむら: 次の魔女は、よろしくお願いね
- まばゆ: わかりました 美樹さんと一緒に、やってみます
- さやか: あ…こっちの方から反応が…
- まばゆ: 美樹さん ちょっと、いいですか?
- さやか: え…なんです、センパイ?
- まばゆ: 私の魔法を、お見せします
- まばゆ: ま、視るのは私なんですけど
- さやか: へ?
- まばゆ: 近づいてもらえます?
- さやか: 近づく…?
- まばゆ: そう
- まばゆ: 私が使うのは…
- まばゆ: 未来を視る魔法
- さやか: あ…
- さやか: え?なに、今の…
- まばゆ: …うん
- まばゆ: 今、あなたの未来を視ました 大丈夫、今日のあなたは勝てます
- まばゆ: ちなみに ラッキーミュージックは…
- さやか: 占い!?
- まばゆ: ヴァイオリン・ソナタ 第5番へ長調「春」です!
- FILENAME: text_907116-030.txt
- さやか: いくよ
- さやか: 再生、開始――
- まばゆ: (音楽の調べは、美樹さんの 勝利へのステップ…)
- まばゆ: (私から、言葉の指示なんて 必要ないですね)
- まばゆ: (戦いに適切な音楽を伝えるのが 彼女を一番強くする方法!)
- さやか: でやあ――――ッ!!
- さやか: やりました、センパイ!
- さやか: ラッキーミュージック めっちゃ効きましたッ!
- FILENAME: text_907118-010.txt [Day 18]
- さやか: ありがとうございましたー またのお越しをおまちしてまーす
- まばゆ: (あー、あった 前回もあった)
- まばゆ: (魔法少女になってハイなのかと 思ってましたが…)
- 咲笑: さやかちゃーん
- さやか: あ、はい!咲笑さん
- 咲笑: ご注文のケーキは、こういうので どうかしら?
- まばゆ: (願いが叶ったことを 喜んでたんですねぇ…)
- さやか: わかりました!トローネで お願いします!
- 咲笑: はいはい、まいどありー
- まばゆ: 上条さんの回復は 順調なんですね?
- さやか: おかげさまで
- さやか: 足のリハビリはまだなんですけど 手の方は、ちゃんと動けて…
- さやか: それで昨日 ヴァイオリンを演奏したんです
- さやか: その音色が、本当に、美しくて…
- さやか: あたし、自分の決断が間違って なかったんだなって
- さやか: 後押ししてくれて ありがとうございました!
- まばゆ: いえいえ、なんのなんの
- まばゆ: (美樹さん、まさに 幸せの絶頂…ですね)
- まばゆ: (この彼女が、たった4日で 別人みたいに落ち込む…)
- まばゆ: (前回はそれがきっかけで 鹿目さんが契約しました)
- まばゆ: (今回は、私がそばに いますから…)
- まばゆ: (その運命は 絶対に避けてみせますよ)
- FILENAME: text_907122-010.txt [Day 22]
- さやか: それで、話ってなに?
- 仁美: 恋の相談ですわ
- まばゆ: (あ)
- 仁美: 私ね、前からさやかさんや まどかさんに…
- 仁美: 秘密にしてきたことがあるんです
- さやか: えっ…うん…
- 仁美: ずっと前から、私…
- 仁美: 上条恭介くんのこと お慕いしていましたの
- さやか: あっ…
- まばゆ: (あー…)
- さやか: そ、そうなんだ…
- さやか: あははは…まさか仁美がねぇ
- さやか: なんだ 恭介のヤツ、隅に置けないなぁ…
- 仁美: さやかさんは上条くんとは 幼馴染でしたわね
- さやか: まあ…その、腐れ縁て言うか なんて言うか…
- まばゆ: (あー…あー…あー…)
- 仁美: 本当にそれだけ…?
- 仁美: 私、決めたんですの もう、自分に嘘はつかないって
- 仁美: あなたはどうですか?
- 仁美: さやかさん、あなた自身の 本当の気持ちと向き合えますか?
- さやか: な、何の話をしてるのさ…
- 仁美: あなたは私の大切なお友だちですわ
- 仁美: だから抜け駆けも横取りする ようなこともしたくないんですの
- 仁美: 上条くんのことを見つめて いた時間は…
- 仁美: 私よりさやかさんのほうが 上ですわ
- 仁美: だからあなたには私の先を越す 権利があるべきです
- さやか: 仁美…
- 仁美: 私、明日の放課後に 上条くんに告白します
- 仁美: 丸1日だけお待ちしますわ
- 仁美: さやかさんは後悔なさらないよう 決めて下さい
- 仁美: 上条くんに気持ちを 伝えるべきかどうか
- さやか: あ、あたしは…
- さやか: …………
- まばゆ: (ああ、これが…)
- FILENAME: text_907122-020.txt
- さやか: ありがとう…ございましたぁ…
- さやか: …………はぁ
- まばゆ: (この落ち込みの原因ですか)
- まばゆ: (密かに想いを寄せた相手が 親友とカブっていたなんて)
- まばゆ: (前周も急に落ち込んでましたが こういう理由だったんですね)
- まばゆ: (友情が信じられなく なっていたところに…)
- まばゆ: (私が魔法少女なのを 隠していたと知ったなら…)
- まばゆ: (激怒して当然ですね)
- まばゆ: (彼女の絶望を救ったのは 親友の鹿目さんの契約で…)
- まばゆ: (でも今回は、彼女を 魔法少女にはできない)
- まばゆ: (彼女を元気づけられるのは 私だけ、です)
- まばゆ: (でも…どう切り出せば?)
- まばゆ: (盗み聞きしてたなんてバレたら 逆効果、ですよねー…)
- まばゆ: (しかし…ううう…)
- さやか: まばゆセンパイ?
- まばゆ: あ、はい
- さやか: なんか、変ですけど… 大丈夫ですか?
- まばゆ: え?私が!?
- まばゆ: (逆に心配された!)
- まばゆ: いや…べ、別に、何も…
- さやか: …ふーん
- まばゆ: (あー、疑われてる…?)
- まばゆ: (なんか、ますます 切り出し辛くなってしまった…)
- FILENAME: text_907122-030.txt
- まばゆ: (い、いや…でも!!)
- まばゆ: (でもでもでもでも!!)
- まばゆ: (鹿目さんだって、様子が おかしいって心配してたし…)
- まばゆ: (ここは…ここは…)
- まばゆ: (ト、ト、トトト…)
- まばゆ: (トモダチ…と、して…!!)
- さやか: まばゆセンパイ
- まばゆ: あっ、はいっ!
- さやか: センパイって、未来が 視えるんですよね?
- まばゆ: え、ええ…まあ
- さやか: それって別に、魔女との戦い だけじゃなくて…
- さやか: 普通の出来事も、視えますか?
- まばゆ: そうですね、あんまり やったことはないですけど
- さやか: それじゃあ、あの…
- さやか: 明日の今頃、あたしがどんな顔を しているのか、視られますか?
- 仁美: 丸1日だけお待ちしますわ
- まばゆ: (美樹さん…やっぱり…)
- まばゆ: (上条さんのことを 諦めきれないんだ…)
- まばゆ: 明日くらいなら なんとかなると思いますけど
- さやか: センパイ、お願いします!
- さやか: なんかこう、頭の中モヤモヤして 魔女退治に支障が出そうで
- まばゆ: お安い御用ですよ
- まばゆ: (そのくらいで 友情を保てるなら!)
- まばゆ: 一応、先に言っておきますけど
- まばゆ: 私が視た未来は、視たことが 織り込み済みの未来
- まばゆ: 未来は視た時点で確定する 運命を変えることはできない
- さやか: 前に聞いた話ですよね
- まばゆ: それで、問題ありませんね?
- さやか: …はい
- さやか: 結論を先延ばしするくらいなら…
- さやか: さっさと結果だけ見て、楽に…
- さやか: 楽に、なって…
- さやか: …………
- さやか: あー、すいません! ごめんなさい!
- さやか: ナシ!ナシ!今のナシで!
- まばゆ: え?
- さやか: いや、やっぱりいいです
- さやか: もう、迷ってる時点でアウト! っていうか…
- さやか: 他力本願はあたしに似合わない っていうか…
- さやか: 成功しても、失敗しても それはあたし!
- さやか: あたしの未来は、やっぱり 自分で掴まないと!
- まばゆ: (それって、つまり 告白するってことですよね?)
- まばゆ: それで本当に、いいんですね?
- さやか: はい!
- さやか: 後悔なんてしないって 決めましたから!
- まばゆ: …なら、もう何も言うことは ないです
- まばゆ: 自分の力で、未来を選んで下さい
- FILENAME: text_907122-050.txt
- まばゆ: (うん…そうですよね)
- まばゆ: (美樹さんは、上条さんに 命懸けで奇跡を贈ったんです)
- まばゆ: (なら、後悔のないように…)
- まばゆ: (未来視なんかに頼らずに 自分の口で告白を…)
- さやか: さあ、来ましたよッ!
- まばゆ: 美樹さん!待って下さい!
- まばゆ: 未来視がまだ…
- さやか: 大丈夫ッ!!
- さやか: 今日はあたし、覚悟 決まっちゃってますからッ!!
- さやか: でやあああーッ!!
- さやか: くぅッ!
- さやか: なかなか、やるじゃない…ッ!
- まばゆ: 美樹さんッ!
- まばゆ: (だめ、この魔女は 美樹さんひとりじゃ倒せない)
- まばゆ: 暁美さん!暁美さん!!
- まばゆ: (…返事、ナシ)
- まばゆ: (ああっ、もうこんな時に 暁美さんはどこに…)
- さやか: がっ、あっ、あああ…!!
- まばゆ: 美樹さんッ!!
- まばゆ: (捕まっちゃった!)
- まばゆ: (どうします?どうしますか?)
- まばゆ: (魔法で使えるのは小さなハサミ それと…)
- まばゆ: (暁美さんに借りた銃と爆弾)
- まばゆ: (銃を使っても効かなそうだし)
- まばゆ: (でも、爆弾を投げたら…)
- キュゥべえ: まばゆ
- まばゆ: キュゥべえ?
- キュゥべえ: 早く、それを投げるんだ!
- まばゆ: で、でも…
- キュゥべえ: このままだとさやかがやられる!
- まばゆ: それは、わかりますけど…
- さやか: がっ、あ…あががが…
- まばゆ: 美樹さんッ!!
- キュゥべえ: 早く、もう時間が…!
- まばゆ: う、うううう…
- まばゆ: ごめんなさい、美樹さんッ!!
- まばゆ: あ…そんな…
- キュゥべえ: 心配は要らない
- キュゥべえ: そうだろ、さやか
- さやか: うん…
- まばゆ: あ…美樹さん!!
- さやか: あたしの身体の真ん中を 熱い塊が抜けて行ったけど…
- さやか: なんか、痛みはないみたい
- まばゆ: え…?
- さやか: それどころか、身体には 魔力が溢れてて…
- キュゥべえ: そうだよ、さやか
- キュゥべえ: キミは魔法少女になったんだ
- キュゥべえ: その身体は、もう人間の制約に 悩まされることはない
- さやか: そっか…そうなんだ…
- さやか: だったら、もう…
- さやか: こんなヤツに 負けるわけにはいかないッ!
- さやか: うおおおおッ!!
- さやか: でやあああッ!!
- まばゆ: (美樹さんの身体は無事で)
- まばゆ: (彼女の戦いは、魔女を 圧倒していました)
- まばゆ: (なのに、なぜか…)
- まばゆ: (私はその戦い方に 寒気を覚えていて…)
- さやか: これでえええッ!!
- さやか: 終わりだああああああああッ!!
- まばゆ: 美樹さんッ!大丈夫ですか!?
- さやか: え?なに?そんなに焦って…
- まばゆ: だって、ケガは…
- キュゥべえ: さやかを守るのは、癒しの祈りさ
- キュゥべえ: ソウルジェムさえ無事なら 爆弾程度なんでもない
- まばゆ: でも…
- さやか: 自分の痛みだって コントロールできるんだよ
- さやか: このくらいなんでもないって
- さやか: 今日は、これでおしまいだよね
- さやか: それじゃ、また明日
- まばゆ: あっ、ちょっと! グリーフシードは…
- まばゆ: …行っちゃった
- FILENAME: text_907123-015.txt [Day 23]
- 仁美: おはようございます、まどかさん
- まどか: おはよう、仁美ちゃん
- まどか: 今日はさやかちゃん お休みだって
- 仁美: …ええ、そうですか
- まどか: 昨日の夜、寒かったもんね 風邪でもひいちゃったのかな?
- まばゆ: (美樹さん…お休みですか?)
- まばゆ: (昨日のダメージが 尾を引いているとか?)
- まばゆ: (いや、でも…)
- 仁美: …………
- まどか: 仁美ちゃん?
- 仁美: まどかさん
- 仁美: あなたには…やっぱり 話しておかなければなりませんね
- 仁美: さやかさんも、まどかさんも… 私の大切なお友だちですもの
- まどか: え…?
- 仁美: 私、今日…上条恭介くんに 告白しようと思っていますの
- FILENAME: text_907123-038.txt
- 恭介: …………
- まばゆ: (魔性の男、上条恭介…!!)
- まばゆ: (友情を危機にさらしてまで 恋心を叶えようとする…)
- まばゆ: (なぜ人は、恋に迷い 恋に恋い焦がれるのか…!)
- まばゆ: (その一部始終は、しっかり 目撃しておかないと…)
- まばゆ: (いや、でも、本当に美樹さん 来ないつもりですか?)
- まばゆ: (昨日はあんなに 前向きだったのに…)
- まばゆ: (ってか、このままだとホントに 時間切れで…)
- まばゆ: (あっ!)
- 仁美: あの…
- 恭介: ん…志筑さん
- 仁美: よかったら 一緒に帰りませんか?
- 恭介: ん…ああ、いいよ
- まばゆ: (あああああっ!)
- まばゆ: (と、とうとう、タイムアップを 迎えてしまった…?)
- ほむら: まばゆ?聞こえる?
- まばゆ: あ、はい
- ほむら: 今すぐ歩道橋に来て
- ほむら: 美樹さやかの様子が おかしいわ
- まばゆ: え…
- まばゆ: 美樹さんがそこにいるんですか?
- ほむら: ええ、まどかが見つけたの
- FILENAME: text_907123-039.txt
- まどか: …………
- さやか: …………
- まどか: さやかちゃん…大丈夫?
- さやか: …まどか
- まどか: 仁美ちゃん、今日 上条くんに告白するって…
- さやか: 恭介は、ただの幼馴染だよ
- まどか: ほんとに…?
- まどか: それが…ほんとの さやかちゃんの気持ちなの?
- さやか: …………
- さやか: あたし、魔法少女なんだ
- さやか: 魔女と戦って、叩かれたり 切られたり、突かれたり…
- さやか: 昨日なんて、おなかの中を 鉄の塊が貫通してさ
- さやか: なのに…体はピンピンしてる 痛みさえ、感じずに済むんだ…
- まどか: さやかちゃん…?
- さやか: キュゥべえは言ってた
- さやか: あたしの身体はもう 人間のものとは違うって
- さやか: 魂の入れ物… ただの器にしか過ぎないって
- さやか: あたし、もう… 人間じゃないんだよ?
- まどか: 違う!さやかちゃんは さやかちゃんだよ!
- さやか: それじゃあ、まどかはさ…
- さやか: 自分の恋人が、人間じゃない ものだったら、どうするの…?
- まどか: え…?
- さやか: 好きな人と結ばれて 家族になって、子どももできて…
- さやか: 普通の人間だったら 期待するよね?
- さやか: でも、あたしはもう無理なの
- さやか: だってあたしの身体は ゾンビみたいなものなんだもの…
- まどか: そんな…
- まばゆ: (そ…そっか)
- まばゆ: (この身体、むしろちょっと便利 くらいに思ってましたけど…)
- まばゆ: (もしも自分に 好きな人がいたら…)
- まどか: でも、さやかちゃんは…
- まどか: 上条くんのために 契約したんだよね…?
- さやか: まどか、やめて
- まどか: 上条くんのために 魔法少女になったのに…
- さやか: 違う、違うの…
- まどか: 自分の気持ちを隠さなきゃ ならないなんて、そんなの…
- さやか: あたしは、そんな…
- さやか: 誰かに振り向いて欲しくて 魔法少女になったんじゃないッ!
- まばゆ: 投げたっ!?
- まばゆ: え?投げたって、何を?
- まばゆ: たぶん…ソウルジェムを…
- ほむら: ――っ!?
- さやか: …………
- まどか: さやかちゃん!? 急に、どうしちゃったの?
- まばゆ: あ…美樹さん、倒れて…
- ほむら: まずい!行くわよ!
- まばゆ: え?行くって…
- ほむら: ソウルジェムを捜すの!
- ほむら: たぶん、トラックに乗って 離れてしまったんだわ!
- まばゆ: あ、そうかっ!
- まばゆ: (魔法少女の本体は ソウルジェム…)
- まばゆ: (あれがなくなると、美樹さんの 体は抜け殻になる…!)
- ほむら: どこ…どこに…
- まばゆ: だめ…見つからない!
- まばゆ: もし、トラックに乗ってるなら かなりの距離ができたはず…
- ほむら: ええ、そうね…くっ!
- ほむら: 手間取っている暇は、ない…
- まばゆ: 暁美さん!
- ほむら: 何?
- まばゆ: 未来視を使いましょう!
- ほむら: !
- ほむら: そうか、その手が…!
- まばゆ: (私が視るのは、 決定された未来…)
- まばゆ: (当てずっぽうに探すなんて 効率が悪いです)
- まばゆ: (絶対に見つかるか 絶対に見つからないか…)
- まばゆ: (この魔法で 結論を一気に視る!)
- まばゆ: 行きます!
- ほむら: ええ
- ほむら: どう!?
- まばゆ: 視えました!
- まばゆ: 美樹さんのソウルジェムは あの荷台の中です!
- ほむら: ふぅ…危ないところだったわ
- まばゆ: 美樹さんのソウルジェムですね 急いで、歩道橋に…
- ほむら: !?
- まばゆ: ソウルジェムが…消えた?
- ほむら: しまった…
- ほむら: また、やられた!!
- まばゆ: やられた…?
- まどか: さやかちゃんっ!!
- さやか: まど…か?
- さやか: どうして…?
- まどか: よかった…よかった…
- まどか: さやかちゃん 急に、倒れちゃって…
- まどか: 息もしてなくて それで、わたし…
- さやか: まどかも…契約、したの?
- まどか: うん、キュゥべえが さやかちゃんを助けられるって
- キュゥべえ: …………
- ほむら: あいつ…ッ! まどかをまた、騙して…!!
- ほむら: まどかが契約する必要なんて これっぽっちもない!
- ほむら: ソウルジェムを取り返せば いいだけだったのに…!!
- まばゆ: 暁美さん!落ち着いて!
- まばゆ: 「ウソはついてないよ」とか とぼけるに決まってますし…!
- ほむら: わかっているわ! わかっているけれど…!
- さやか: どうして…
- さやか: あたしのせいで まどかまで、なんで…
- まどか: わたしが、さやかちゃんを 救いたかったから
- さやか: でも…!
- まどか: 後悔なんて、ないよ
- さやか: ぁ…
- まどか: 一緒に、悪い魔女を倒そう さやかちゃん
- さやか: …うん
- FILENAME: text_907123-060.txt
- ほむら: …………
- まばゆ: …………
- ほむら: さっきは、取り乱してしまって 悪かったわ
- まばゆ: …すみません
- まばゆ: 私が…もう少し先の未来を 視ていれば、鹿目さんは…
- ほむら: 悔いている時間はないわ 1秒たりとも無駄にはできない
- ほむら: このループで 私は美樹さやかに嫌われていない
- ほむら: ならば、協力して 戦う事もできる
- ほむら: ワルプルギスの夜に前周ほど 無様に負けることはないはずよ
- まばゆ: 暁美さん…
- ほむら: とりあえず、まどかに私を 友だちとして紹介してちょうだい
- ほむら: まだ私たちに やれることはあるわ
- FILENAME: text_907132-020.txt [Day 32]
- さやか: あれが、ワルプルギスの夜!
- まどか: さやかちゃん…
- さやか: 大丈夫、あたしたちが 力を合わせればきっと…
- ほむら: そうよ
- ほむら: 今日のこの日のために 私たちは特訓してきたんだもの
- ほむら: ねえ、まばゆ
- まばゆ: は…はい!
- さやか: センパイ?今日の ラッキーミュージックは?
- まばゆ: モーツァルトの 「怒りの日」です
- さやか: いかにも、おあつらえ向き って感じだね
- さやか: それじゃあ…いざ!
- さやか: とりゃあああああッッ!!
- まどか: やああああッ!!
- ほむら: ッ!!
- まばゆ: (皆がワルプルギスの夜に 向かって一斉に攻撃する)
- まばゆ: (今朝の未来視で、私は結果を すでに知っています)
- まばゆ: (でも…)
- ほむら: 行くわよッ!
- さやか&まどか: はいっ!
- まどか: さやかちゃん、お願い!
- さやか: うおおおおおッッ!!
- まばゆ: (暁美さんは 少しも、手を抜かない)
- まばゆ: (まるで、未来の運命が覆ると 信じているかのように…)
- まばゆ: (私は考えてしまいます)
- まばゆ: (もし暁美さんが 未来を信じることをやめたら…)
- さやか: ぐああっ!!
- まどか: さやかちゃんッ!!
- まどか: きゃああっ!!
- ほむら: まどか…
- まばゆ: だめです!
- ほむら: まばゆ…
- まばゆ: これ以上は、近づけません
- まばゆ: 行きましょう、暁美さん
- ほむら: …………
- まばゆ: (同じ世界を繰り返している…)
- まばゆ: (私たちは、どんどん…)
- まばゆ: (失敗することに慣れていく)
- ほむら: さよなら…まどか
- まばゆ: さようなら、美樹さん
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