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- 鶴乃: おっとびっくり!
- 鶴乃: こんなところで会うとは、奇遇だねー!
- 鶴乃: え、偶然じゃない? わたしに会いに来た?
- 鶴乃: …そっか 最強の魔法少女・由比鶴乃の 強さの秘密が知りたいんだね
- 鶴乃: でも、ごめんね… 実はわたしが最強っていうのはウソなんだ…
- 鶴乃: ここでは、わたしの全部が観られちゃうから ガッカリさせちゃう前に 先に言っておくね
- 鶴乃: それでもいいなら わたしも自分を振り返ろうって 思ってたところだから 一緒に過去を覗いてみよう
- 鶴乃: 解説はこのわたし、由比鶴乃がお送りするよ!
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- また、昔みたいに
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- 鶴乃: ほんの1年ちょっと前まで わたしはみかづき荘の仲間と 一緒に戦ってたけど
- 鶴乃: やちよが離れていって解散してからは ずっとひとりで戦ってた
- 鶴乃: 見ての通り、このときのわたしは “自称・最強の魔法少女”!
- 鶴乃: 最強だから たとえチームを解消したあとでも
- 鶴乃: ひとりで参京区を守る!って ずっと意気込んでたんだ
- 鶴乃: そんな中で出会ったのが、いろはちゃん
- 鶴乃: 最初はお客さんと間違えて お店に強引に引き込んだんだけど
- 鶴乃: 話してたら、まさかの魔法少女で うわさについて調べてるってわかったんだよね
- 鶴乃: それなら あの人に聞いた方がいい
- 鶴乃: 思い立ったわたしは 意を決して…やちよに電話することにしたんだ
- 鶴乃: そう、あの時はダメ元で電話したけど やちよはわたしたちに会ってくれて
- 鶴乃: それから3人で うわさについて考えたり調査をした
- 鶴乃: こうやってやちよと一緒に 何かをするのが久しぶりだったからかな
- 鶴乃: あの時のわたしは気持ちが盛り上がっちゃってね つい、こう言っちゃったんだ
- 鶴乃: “なんだか昔に戻れたみたいで、楽しいね”って
- 鶴乃: だけど返事はなくて…
- 鶴乃: “昔のようには戻れない”って やちよに言われてるような気がした
- 鶴乃: 今見てる記憶には映ってないけど この時、わたしの頭の中では巡ってた
- 鶴乃: “鶴乃は強いから――” そう言ってやちよに突き放された時の記憶が
- 鶴乃: だから、すぐに後悔したよ なんでこんなこと言っちゃったんだって
- 鶴乃: “昔に戻れたみたいで、楽しいね”… なんて言葉が自然と出ちゃうくらい わたしは昔に戻りたがってるんだって
- 鶴乃: 自分で自分にびっくりしてた
- 鶴乃: …そう、久しぶりにやちよと再会して わたしは自覚したんだよ
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- 鶴乃: いろはちゃんが引き合わせてくれた やちよとの縁 わたしはそれが嬉しかった
- 鶴乃: 確かにわたしは最強の魔法少女で ひとりで戦えるし、うわさについては素人だけど
- 鶴乃: いろはちゃんの助けになってあげたいから 一緒にいてもいいよねって 心の中で言い訳をしながらついていってた
- 鶴乃: いろはちゃんがドッペルになった日
- 鶴乃: 一緒に戦った見滝原市の魔法少女の子から “やちよはウソをついてる”って忠告された
- 鶴乃: この子が言ってることは 本当なのかもしれない
- 鶴乃: でも、わたしはやちよ信じて離れなかった
- 鶴乃: 昔に戻れたみたいって言っても 返事をしてくれないこともあった
- 鶴乃: それでも、やちよはわたしを拒絶しないから 一緒に戦うことも増えていった
- 鶴乃: もちろん中心にいろはちゃんが 居てくれるからだってわかってたけど
- 鶴乃: それでも、フェリシアやさなと出会って またみかづき荘が賑やかになって 新しいマグカップも買って増えていくと
- 鶴乃: あの頃に戻ったみたいで嬉しかった
- 鶴乃: わたしは2番目のお姉さんだから もっと強くなって
- 鶴乃: みんなを守ろうって意気込んでたんだよ
- 鶴乃: いや、でも違うのかな… みふゆとの再会を振り返ってみると
- 鶴乃: あの頃のわたしはまだ心がぽっかりしてた
- 鶴乃: 悲しかったけど… それよりもわたしは あれだけ頼りになるみふゆが
- 鶴乃: あそこまで入れ込むほどのマギウスの翼に 一体どんな組織なんだろうって 興味を持つようになった
- 鶴乃: そんなわたしたちの前に現れたのが マギウスの翼の中心人物、里見灯花だった
- 鶴乃: 危険な組織なら みんなを守るために倒さなきゃいけない
- 鶴乃: …でも、この子は 魔法少女を救うために言ってるみたいだった
- 鶴乃: この子は何を知ってるんだろう
- 鶴乃: わたしはそれを聞いてどうなるんだろう
- 鶴乃: そんな不安を抱えながら わたしは魔法少女の真相に向き合ったんだ
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- 鶴乃: 戦いを重ねて仲間ができたけど それだけじゃ真の最強とは言えない
- 鶴乃: 真実から逃げず、乗り越えてこそ 真の最強!
- 鶴乃: それが間違ってるなんて このときのわたしは考えてもなかった
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- のんびり行こうよ
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- 鶴乃: 鶴乃ちゃんは最強!
- 鶴乃: 最強はどんなことがあってもブレない!
- 鶴乃: 何が起こっても 鶴乃ちゃんの使命は変わらない!
- 鶴乃: わたしがたっくさん魔女を倒して みかづき荘のみんなを守るんだ!
- 鶴乃: …そりゃあ自称の最強だけどさ まさかこれが覆るなんて思わないよね
- 鶴乃: 集められた記憶ミュージアムで始まったのは
- 鶴乃: マギウスの翼の里見灯花による 「魔法少女の真実」に関する講義だった
- 鶴乃: 矢継ぎ早に軽々しく語られていく真実は どれも重くて受け入れるのが難しかった
- 鶴乃: 座学形式の講義のあとは うわさの力を使った体験学習
- 鶴乃: 入り込んだ舞台は わたしもいた「かつてのみかづき荘」で
- 鶴乃: 楽しくて幸せだった毎日が、崩壊する直前だった
- 鶴乃: 時間が流れて、続けて映し出されたのは ある日の出来事
- 鶴乃: それは、幸せなみかづき荘の日々が崩壊した日で
- 鶴乃: わたしが、ひとりで全てを守ろうと決意する きっかけになった、運命の日だった
- 鶴乃: 偶然にも万々歳が繁盛していて 戦いに参加できなかったわたしは
- 鶴乃: あの日、どうやってメルが死んだのか 初めて目撃した
- 鶴乃: いや、違う…あの時メルは魔女になった…
- 鶴乃: それは、わたしが聞いた話とは違っていて すぐにやちよがウソをついてたんだってわかった
- 鶴乃: メルは死んでない
- 鶴乃: メルは魔女になった
- 鶴乃: それがわたしが知った魔法少女の真実だった
- 鶴乃: 魔法少女が魔女になる
- 鶴乃: その真実だけでも わたしにとっては衝撃的だったけど…
- 鶴乃: それ以上にわたしが絶望したのは 映し出された魔女の姿
- 鶴乃: メルのソウルジェムから生まれた魔女は…
- 鶴乃: わたしがかつて倒した魔女だった
- 鶴乃: “わたしは最強の魔法少女 どんな魔女でもやっつけるよ!”
- 鶴乃: なんて言ってたけど
- 鶴乃: どうもわたしは大きな過ちを 犯していたみたい
- 鶴乃: メル、ごめんね
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- 鶴乃: わたしにみかづき荘を守る資格なんて なかった
- 鶴乃: やちよとの関係が昔のように戻るなんて 夢のまた夢だった
- 鶴乃: 真実を知ったわたしは 心に大きな隙間ができた気がして
- 鶴乃: そのままマギウスの翼に入った
- 鶴乃: フェリシアやさなのような 潜入じゃなくて
- 鶴乃: 本気の加入だった
- 鶴乃: 今思うと、失踪しちゃったわたしのことを やちよやお父さんは心配したのかな
- 鶴乃: だったらちょっと申し訳ないな
- 鶴乃: ここまで観てどう?
- 鶴乃: わたしなんて表面だけ取り繕って 本当は最強じゃなかったんだよ それに、正直に言うとね
- 鶴乃: 解説しようだなんて言ってたけど わたしも、ここから先のことって よく覚えてないんだ
- 鶴乃: だから、わたしの解説はここまで
- 鶴乃: これから先は、わたしも一緒に観させてもらうね
- 鶴乃: …………
- 鶴乃: この頃のわたしは 心にポッカリ穴が開いて なんだか夢心地だった
- 鶴乃: だから灯花の実験や ウワサの侵攻も
- 鶴乃: されるがまま、受け入れたんだね
- 鶴乃: そっか、それでわたしはウワサに乗っ取られて
- 鶴乃: こんな姿になっちゃってたんだ
- 鶴乃: 変わり果てたわたしを見て
- 鶴乃: やちよはどう思ってくれたんだろう?
- 鶴乃: どこかでわたしは 信じてたのかもしれない
- 鶴乃: やちよはまだ、わたしを見てくれるって
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- 鶴乃: ウワサの力を手に入れて 本当の本当にわたしは最強になった…みたい
- 鶴乃: そんなわたしの前に、やちよは現れた
- 鶴乃: やちよはわたしのことを 理解して、助けてくれるのかな
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- 強くなくたって、私は勝つ
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- 鶴乃: 遂に始まったやちよとわたしの対決!
- 鶴乃: こんなに真正面からぶつかったことは 未だかつてなかったんじゃないかな!?
- 鶴乃: …そうだよ
- 鶴乃: やちよとは一度も正面から 向き合ったことがなかったんだ
- 鶴乃: さすがウワサの力を得たわたしだし 超最強だけど
- 鶴乃: 敵うはずがないと思ってたやちよを 力でねじ伏せてるのをみると
- 鶴乃: …こんなことのために 最強になったわけじゃないのにって 胸が痛くなる…
- 鶴乃: そっか…このあとでやちよたちは 態勢を立て直すために身を引いたんだ
- 鶴乃: そこでみたまの助言を受けて わたしを助ける作戦を考えたんだね
- 鶴乃: あの時に戦ってたのは わたしをコネクトで攻撃して…
- 鶴乃: ウワサとわたしを分離させようっていう 作戦だったんだ
- 鶴乃: それで、なるほどね… ウワサを分離させるには
- 鶴乃: コネクト攻撃をするときに わたしの人格を、かなり具体的に イメージする必要があって
- 鶴乃: 失敗したら、わたしは攻撃を真正面から受けて 大きなダメージを負うリスクがあったんだ
- 鶴乃: でも、心配することなんて これっぽっちもない!
- 鶴乃: だって、わたしとやちよの間柄だから!
- 鶴乃: 人格がイメージできないなんてこと あるはずがない!
- 鶴乃: …やちよは、そう思ってたみたいだね
- 鶴乃: …………ああ、そうだよね この結果には納得しちゃう…
- 鶴乃: 残念だけど なんとなくわたしもわかってたから…
- 鶴乃: やちよは、わたしの本心には気づいてないって…
- 鶴乃: うっすらとした意識の中でも、これは覚えてる
- 鶴乃: 痛かったのは 体だけじゃなかったからね…
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- 鶴乃: 一緒にいるだけじゃ何もわからない
- 鶴乃: それなのにわかってくれてると 期待してたわたしも悪いのかな
- 鶴乃: 何もわかってないやちよの コネクト攻撃を食らって
- 鶴乃: ボロボロになっちゃったわたしだけど
- 鶴乃: 悪いことばかりじゃなかったのかも
- 鶴乃: ほら、やちよがわたしの想いに 真剣に向き合ってくれてる
- 鶴乃: そして、すぐに答えを見つけてくれた
- 鶴乃: わたしは全然最強でもなんでもなくて
- 鶴乃: でも最強じゃないといけないから 最強であり続けようとしていたこと
- 鶴乃: それを押しつけたのが 他でもないやちよ自身だったことを
- 鶴乃: そして “いつも一生懸命で明るくて誰よりも強い”
- 鶴乃: そんなわたしのイメージは
- 鶴乃: やちよにとって都合のいい 決めつけだったことを
- 鶴乃: やちよは気づいて、認めたんだね
- 鶴乃: そんなやちよのコネクト攻撃は わたしの心をガッシリと捉えて離さない
- 鶴乃: ウワサの引きはがしに成功したんだ!
- 鶴乃: ここからはもう、解説ができる だってもう全部覚えてるからね
- 鶴乃: 目が覚めたとき、わたしはやちよの膝にいて
- 鶴乃: 周りには新しいみかづき荘の仲間がいた
- 鶴乃: 心の隙間をウワサで埋めていたけど
- 鶴乃: もう必要なくなるぐらい 新しいみかづき荘のみんなが いっぱいに埋めてくれてた
- 鶴乃: 途中は解説もできなかったけど これで由比鶴乃の強さが 偽りだっていうことはわかったよね?
- 鶴乃: それに、わたしは最強である必要も 最強であろうとする必要もなくなった
- 鶴乃: でもね、ようやく本当に強くなって 自分が歩み出せた気がするんだ
- 鶴乃: もしかしたら、これからがわたしにとっての 最強列伝の始まりなのかもしれないね
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