30 may event(raw)

(1)
平和に祈りを
一　パーティーへの招待

ある日・執務室
Z23: 指揮官、準備はいいですか？そろそろ出発の時間ですよ？
Z23: もう、まだ寝ぼけているんですか？パーティーですよ
そういえば……
数日前・執務室
キング・ジョージ5世 うむ、パーティーの招待状、しかと届けたぞ。くれぐれも参加を忘れないでくれよ
キング・ジョージ5世 なにせ、珍しく我がロイヤルと鉄血の共同主催だからな
キング・ジョージ5世 そんな大事な行事に参加しないなど、風情のわからない指揮官ではなかろう

もちろん参加する

キング・ジョージ5世 ふふふ、指揮官とのダンスを楽しみにしているぞ？
キング・ジョージ5世 ……という冗談はさておき、
Z23: 思い出しました？ふぅ……知らせにやってきてよかったですね
Z23: 今日は私たち鉄血所属艦のリーダーも参加するのですよ
Z23: 指揮官が出席しないと大変なことになりますよ

……そろそろ行くとするか

(2)
平和に祈りを
二　出逢いを祝おう

パーティー会場

z23: はあ…はあ……遅刻しなくてよかったです……あ、ビスマルクさま！
ビスマルク: 来たか。Z23
ビスマルク: ……前にも言ったでしょう？ここではそんなに固くならなくてもいいから、ビスマルクでいいわよ
z23: は、はい！ビスマルク…さん！
ビスマルク: 相変わらず真面目なのね。ふふふ
ビスマルク: 鉄血陣営の艦船たちに取り囲まれながら、母港に新たに着任したビスマルクはドレス姿で登場した
ビスマルク: 指揮官も。我が鉄血主催のパーティーに参加してくれて、大変感謝する

いつもに増して威厳のある声だった

ビスマルク: して、今日はどうやらユニオンとロイヤルの艦船も多く参加しているようね
z23: はい！ロイヤルはユニオン勢も招待したとの話を耳にしました
ホーネット: そう！せっかく同じ母港に所属してるんだから、みんなで仲良く頑張らないとね！
ヨークタウン: もうホーネットったら、パーティーではお行儀よく…あら、指揮官、そして鉄血のみなさん、こんばんは
ホーネット: まあせっかくパーッとお祝いできそうな日だし、楽しまないと損するよ？指揮官もそう思わない？
ホーネット: というわけではい！お祝いのシャンパンを開けて景気付けましょう！
ビスマルク: なるほど、付き合うわ
ヨークタウン: ご配慮ありがとう。では乾杯の挨拶は私から――みなさん、今日の出逢いを祝って……
みんな: カンパーイ！

(3)
平和に祈りを
三　君と踊りを

パーティー会場にて

クリーブランド: 結局パーティー用の服はこれしかなかったのね……はあ……

ヘレナ: ふふふ、でもみんなが似合ってるって言ってたわ

クリーブランド: あはは、そんなの気休めだって……ヘレナこそすごく似合ってるよ。なんか上品そうな感じじゃない？
ヘレナ: ありがとう。それよりセントルイス姉さんが言ってたわ。「今のクリーブランドならどんな女の子でも余裕で口説けるんじゃない」って
クリーブランド: ああ！はいこの話はここまで！なし！

ヘレナ: あっごめんなさい、私つい……

クリーブランド: もう、ヘレナまで……ほら私だって女の子だぞ？
ヘレナ: あら…そろそろダンスパーティーの時間かな？なんか音楽が響いているわ
クリーブランド: なんかみんな自然にペアになってるね…ヘレナはパートナーいる？
クリーブランド: ……もうヤケだ！ヘレナ、私と一曲踊ってくれ！
ヘレナ: あっ、はい！私でいいなら……喜んで！
ヘレナ: ええと、エスコートをお願いできないかな…「素晴らしいナイト様？」

(4)
平和に祈りを
四　未知の記念日

パーティー会場にて

アドミラル・グラーフ・シュペー: こんなに人が多いとは思わなかった……
ドイッチュラント: ふん、ロイヤルと鉄血の威信を賭けたパーティーだもの、参加者が多くて当然だわ！
ドイッチュラント: シュペーも思う存分楽しみなさい！
ドイッチュラント: そして鉄血の優雅さがロイヤルにも負けてないことを示すがいいわ！
ドイッチュラント: ふふふ、今日こそ我が妹の可愛さでロイヤルの度肝を抜いてやるわ！シュペー、私にはまだちょっと用事があるから先に楽しんでていいわよ
アドミラル・グラーフ・シュペー: あっ、姉ちゃん……いなくなった
アドミラル・グラーフ・シュペー: パーティーを楽しむって…どうすればいいの？
アドミラル・グラーフ・シュペー: ……あそこにいるのは重桜の夕暮ちゃん？
夕暮: 有明姉さん……きゃっ！？鉄血のシュペーさんですか？すみません、ジュースをこぼしちゃいまして…
アドミラル・グラーフ・シュペー: あ、大丈夫、ドレスについてないよ。むしろ夕暮ちゃんのほうは大丈夫なの？なんかすごく慌ただしくしてるけど
夕暮: は、はい！実は……

(5)
パーティーの楽しみ方

アドミラル・グラーフ・シュペー: 仲間たちとはぐれたのね……
夕暮: はい…指揮官様にも挨拶しようとしましたけど、そしたら夕立ちゃんは「肉の匂いだ！」って急にいなくなって
夕暮: 有明姉さん、そして時雨ちゃんと一緒に追っかけてたら、いつの間にかはぐれてしまいまして…
アドミラル・グラーフ・シュペー: そうなの…？重桜って個性的な子が多いよね
アドミラル・グラーフ・シュペー: みんなを探すのを手伝うよ
夕暮: だ、大丈夫ですか？
アドミラル・グラーフ・シュペー: いいよ。私も…パーティーってどうやって楽しむかまだわかっていないし
アドミラル・グラーフ・シュペー: ……あそこにいるのは夕暮の仲間たちかな？
時雨: おーい夕暮！こっちこっち！もうさっきまでどこにいた？
有明: よかった…夕暮がどうしてるのかって心配しちゃったよ
時雨: ん？シュペーが手伝ってくれたの？
有明: 助かりました。ありがとうございます
アドミラル・グラーフ・シュペー: ううん、私はなにも…
夕暮: みんな聞いてください！実はシュペーさんが……
時雨: 「パーティーの楽しみ方がわからない」？簡単よそんなの
時雨: 別になんか交際するわけでもないし、自分のしたいことをすればいいじゃない。ほら、ユニオンのあの人たちのようにダンスを楽しんでもいいし、夕立のように食べまくっても別にいいから
アドミラル・グラーフ・シュペー: 自分の、したいこと……時雨ちゃん、ありがとう。なんかわかった気がする
時雨: どういたしまして、と
時雨: ！この声って……

(6)
休息

パーティー会場外


アーク・ロイヤル: おおおお！……パーティー会場ではしゃぐ駆逐艦の妹たち！！いいぞ！！
ジョージア: 噂通りだな、アーク・ロイヤル
アーク・ロイヤル: うわああああ！こちらは会場の警備を担当しておりまして突発的なアクシデントと不審者に備えて情報収集に努めているだけでやましいことなど一切やってないぞ！！
ジョージア: 落ち着け。そんなに強く主張されたらかえって疑わしく見えるぞ

アーク・ロイヤル: はあ…はあ…ユニオンのジョージアか。パーティー会場ではなく、こちらへ何しに？

ジョージア: ああ、あの盛り上がってる空気にどうも少しやられてな。ちょっとした気分転換さ

ジョージア: そっちこそ、いい写真が撮れたか？
アーク・ロイヤル: そうだな。駆逐艦の妹たちの可愛い瞬間を――
アーク・ロイヤル: ではなく！このカメラは緊急時の状況記録用のものだ！ほかの写真は撮っていないぞ！
ジョージア: まあ、くれぐれも気をつけてな
アーク・ロイヤル: あ、ああ、助言には感謝する。……あれは……？
ジョージア: あれは明石が用意した……

(7)
花火を打ち上げて

母港・空き地

明石: 夕張とぬいぬいも準備OKにゃ？
不知火: いつでもどうぞ……
夕張: OK、なう
明石: じゃあ打ち上げるにゃ！３，２，１――点火にゃ！

パーティー会場外

ジョージア: これは……いい眺めだ

アーク・ロイヤル: そうだな。豪華さに定評のある重桜の花火ってやつだ

パーティー会場

時雨: お、花火が来たわよ
夕暮: ああ……
アドミラル・グラーフ・シュペー: 綺麗……
キング・ジョージ5世: ふふ、明石たち、いい仕事をしてくれる
ビスマルク: いいものを見させてもらったわ
Z23: いつか平和になったら、またこの花火を見たいですね…
ビスマルク: …………
キング・ジョージ5世: 平和、か……
ホーネット: そうね、私たちと指揮官が一緒に頑張れば、いつか絶対平和の日を迎えられる！
ビスマルク: ユニオンらしく、気楽なことね…
U-556: ビスマルクのアネキ！あたしもそう信じてるよ！
ビスマルク: あら……U-556。パーティーを楽しめた？
U-556: うん！美味しいものをいっぱい食べて、ロイヤルの仲間たちとも挨拶したよ！
ビスマルク: 仲間たちみんなとの平和、か……
キング・ジョージ5世: ああ、心配しなくて良い。ここにいる仲間たちはみんな共に戦ってくれる
キング・ジョージ5世: 今は…このつかの間の平和を楽しんでおくがいい

いつか、またみんなで――