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Masara & Kokoro (Bride ver.) MSS JP Text

Jun 9th, 2023 (edited)
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  2. 粟根 こころ: ん…あれ…
  3. 加賀見 まさら: こころ、起きたのね 大丈夫?
  4. 粟根 こころ: う、うん… ここはいったい…
  5. 粟根 こころ: 『目を覚ました私たちが目にしたのは 見知らぬ教室と 私たちと同じように 何も知らないまま集められたらしい人たち』
  6. レナ: もう、なんなのよこれ…
  7. かえで: けほっ…うぅ… ここ、ほこりっぽいよぉ…
  8. ラビ: …那由他様、那由他様
  9. 那由他: んん…ふわぁあ… おはようなんですの…
  10. ラビ: よくこの状況で 大あくびができますね
  11. 毬子 あやか: なんだか緊張の空気… ここはあたしのギャグで…!
  12. 保澄 雫: それは、しなくて大丈夫だけど いったいなんなんだろう…
  13. ???の声: 「みなさん、本日はお集まりいただき 誠にありがとうございマース!」
  14. 綾野 梨花: うわっ!? なんか喋った!?
  15. 五十鈴 れん: …放送…の声…? …ちょっと…怖いね…
  16. ???の声: 「これから、みなさんには とあるゲームをしてもらいマスヨ~!」
  17. 加賀見 まさら: …あなたは誰
  18. ???の声: 「怖がることはありまセン! そしてSorry!申し遅れマシタ! 私は、ゲームマスターデース!」
  19. ???の声: 「みなさんにこれからしてもらうのは とっても楽しいゲームなので Don't Worry!ご安心くだサーイ!」
  20. 塩屋 晴海: ゲームって いったい何をするの…?
  21. ???の声: 「それでは、ルール説明デース! みなさんには、これからふたり1組で チームを組んでもらい 1番を決めるまで戦ってもらいマース!」
  22. 那由他: ヒッ…これってもしや 噂のデスゲーム…なんですの!?
  23. 毬子 あやか: 確かに語尾も「DEATH」だ! どうしよう雫ちゃん!
  24. 保澄 雫: あやか、落ち着いて 感情的になるのはよくない
  25. レナ: …ああもう、こんなの やってらんないわよ!
  26. かえで: え、レ、レナちゃん!? ダメだよ…!
  27. 粟根 こころ: うん…最初だけは 台本通りだって…!
  28. レナ: でも、レナ 演技とかほんと無理だし!
  29. ???の声: 「Wait!ちょっとストップ!デス! そういうメタ的な発言はNGって お願いしたじゃないデスカー!」
  30. ???の声: 「それに、台詞はここまでで ここから先は台本のないドラマですカラ 演技については心配いりませんヨー!」
  31. レナ: う…悪かったわね
  32. 粟根 こころ: ごめんね、アシュちゃん…!
  33. <放送室>
  34. アシュリー・テイラー: いえいえ、元々 難しいオーダーですからネー
  35. 千秋 理子: ではみなさん、すみませんが 途中から再開でお願いします!
  36. みたま: こころちゃんのナレーション とってもいい感じだったわよ~
  37. 粟根 こころ: ほんとですか!? よかった~!
  38. 粟根 こころ: そう…これはアシュちゃんが監督を務める “台本のないドラマ”の撮影
  39. 粟根 こころ: 事の始まりは数日前…
  40.  
  41. FILENAME: text_335041-2.txt
  42. 粟根 こころ: 私たちが“台本のないドラマ”を 撮影することになったきっかけは 数日前の調整屋さんでの出来事
  43. 粟根 こころ: こんにちはー
  44. 粟根 こころ: あれ、他にもお客さん?
  45. みたま: ごめんなさい すっかり話し込んじゃって
  46. みたま: ふたりが来るって 言ってたのを忘れていたわぁ
  47. 加賀見 まさら: …もしかして、込み入った話? それなら、私たちは一度外に…
  48. アシュリー・テイラー: Hi!こころ、まさら! 今日も仲良しデスネー
  49. アシュリー・テイラー: そして、Don't Worry! ただの雑談デスヨー!
  50. 千秋 理子: アシュお姉さんが最近ハマってる アニメのお話を聞いてたんです
  51. 粟根 こころ: デ、デスゲーム…
  52. 加賀見 まさら: …確かに映画やドラマで 人気の題材らしいわね
  53. アシュリー・テイラー: ジャパニーズアニメでも よく使われるテーマみたいデスネ
  54. アシュリー・テイラー: 少し前に、初めて見たのデスガ ドキドキで面白かったデース!
  55. アシュリー・テイラー: KAWAIIの中でも グロかわ要素が強めデスガ…!
  56. 千秋 理子: ということは、怖いんですよね… 血とかも出るって聞きました…
  57. アシュリー・テイラー: Uh…作品によっては 小学生向けではないデスネー
  58. みたま: 最近は、人が死なないのとか ファンシーなのもあるみたいだし
  59. みたま: 選びようによっては 理子ちゃんでも楽しめるかも?
  60. 千秋 理子: そうなんですね…でも、それって デスゲームなんでしょうか…
  61. 千秋 理子: あ、こころお姉さんたちは 何か用があったんじゃ?
  62. 粟根 こころ: そうそう!写真ができたから みたまさんに見せにきたんだ
  63. みたま: あ、ウェディングフォト!? 待ってたのよぉ
  64. アシュリー・テイラー: Wedding!?
  65. 粟根 こころ: 少し前にウェディングフォトの モデルをまさらと一緒にやったの
  66. 粟根 こころ: で、これがその時の写真だよ
  67. アシュリー・テイラー: It's Beautiful! さすが仲良しのふたりデース!
  68. 千秋 理子: わぁ…おふたりとも とっても綺麗ですね…!
  69. アシュリー・テイラー: Uh…
  70. アシュリー・テイラー: デスゲーム…Wedding… 仲良し…
  71. 千秋 理子: …アシュお姉さん?
  72. アシュリー・テイラー: ひらめきマシタ!
  73. アシュリー・テイラー: 仲良しさんを集めて
  74. アシュリー・テイラー: 絆の強さを競う ゲームをしまショウ!
  75. 千秋 理子: ゲームって…
  76. 千秋 理子: もしかして、さっきつぶやいてた デスゲーム…ってことですか!?
  77. アシュリー・テイラー: さすがにDeathはまずいので そうじゃないやつデース
  78. アシュリー・テイラー: どうデスカ、みたま?
  79. みたま: えっ、わたし!?
  80. アシュリー・テイラー: エンタメに餓えてるハートには いいアイデアだと思いマス!
  81. みたま: そうねぇ…絆の強さを競う… ふふっ、いいじゃなぁい♪
  82. アシュリー・テイラー: Yeah!
  83. アシュリー・テイラー: …なら、台本のないドラマにして 舞台はどこにしまショウ…
  84. アシュリー・テイラー: そうデス!あそこの廃校なら connectionがありマスシ…
  85. 粟根 こころ: お、なんか始まった…?
  86. 千秋 理子: おふたりの写真が アシュお姉さんの創作意欲と
  87. 千秋 理子: みたまお姉さんのイタズラ心に 火を点けちゃったんでしょうか…
  88. アシュリー・テイラー: Hey!みたま!仲良しさんを 集めてもらえマスカ?
  89. みたま: もちろんよ 調整屋さんの人脈で協力するわぁ
  90. みたま: ふふ、楽しくなりそうねぇ
  91. みたま: そうだ、十七夜とももこにも 声を掛けてみようかしらぁ
  92. アシュリー・テイラー: あと、主演はこころたちに お願いしたいのデスガ…
  93. 粟根 こころ: え、私たち!?
  94. 粟根 こころ: こうして、私たちは デスゲームを題材とした“台本のないドラマ”に 出演することになったんだ
  95. 塩屋 晴海: 台本のないドラマなんて ドキドキするね、壮月くん
  96. 和泉 壮月: …にしたって、なんで俺だけ男… さすがに気まずいんだけど…
  97. ももこ: 確かに十七夜さんの弟とは言え 男子ひとりはやりにくいよな…
  98. みたま: だって、こういうゲームには カップルが必要不可欠でしょ~?
  99. 十七夜: 人選は自分たちだ 腹をくくれ、壮月
  100. 和泉 壮月: 学生会議の手伝いだって言うから 来てやったのに…
  101. 和泉 壮月: くっ…姉さんのヤツ 覚えておけよ…
  102. 塩屋 晴海: あはは…でも 勝てるように頑張ろう…!
  103. 和泉 壮月: …ぅ…そうだな
  104. 粟根 こころ: 私たちも頑張ろうね まさら
  105. 加賀見 まさら: …えぇ
  106.  
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  108. アシュリーの声: 「では、気を取り直して 仲良しさんを決めるゲームを始めマース! 優勝したペアには“1番仲良し”の称号が 与えられマスので頑張ってくだサーイ!」
  109. アシュリーの声: 「最初のゲームは相手についてのクイズ! 仲良しのふたりなら当てられるはずデース!」
  110. 粟根 こころ: (まさらと1番仲良しの称号… 欲しい…!)
  111. レナ: そんな称号 別にレナは必要ないけどっ!
  112. 毬子 あやか: 最強コンビとして、みんなを 笑わせちゃおうね!相棒!
  113. 保澄 雫: (…多分、お笑いの賞レースと 勘違いしてるんだろうな)
  114. 塩屋 晴海: (1番仲良し…って ベストカップル…みたいな?)
  115. 塩屋 晴海: (とれたら嬉しいけど、でも…)
  116. 五十鈴 れん: (梨花ちゃんとの一等賞… とれたら、嬉しいだろうな…)
  117. 綾野 梨花: あたしら仲良しだし一等賞なんて 余裕でしょ!
  118. 綾野 梨花: ね、れんちゃんっ!
  119. 五十鈴 れん: …ぅ、うんっ!
  120. 那由他: 私たちがどれだけ一緒に 過ごしてると思ってるんですの
  121. ラビ: …そういう発言をする人から 脱落していくものですよ
  122. 理子の声: 「では、ゲームスタートです! ここからはわたしが問題を出します! 第1問!お互いの誕生日はいつでしょう!」
  123. レナ: は?かえでの趣味? そんなの、草の世話とかでしょ
  124. 五十鈴 れん: 梨花ちゃんの好きな色は… ピンク…だったよね…?
  125. 粟根 こころ: (ここまで9問… トップは…)
  126. 加賀見 まさら: …普段の会話である程度 わかることばかりね
  127. ラビ: …まぁ、私は那由他様の 使用人ですからね
  128. 粟根 こころ: (まさらと氷室さんが 全問正解で同率1位…!)
  129. かえで: やっぱりウェディング姿だし 優勝候補って感じかな?
  130. 粟根 こころ: そ、そんな…えへへ…
  131. レナ: 調子に乗らないでよ レナたちだって負けてないから!
  132. かえで: あれ? 称号なんかいらないんじゃ…
  133. レナ: 勝負だから仕方ないでしょ!?
  134. レナ: ていうか、同率1位だとしても
  135. レナ: レナたちと 点数に大きな差はないのよね
  136. かえで: みんな、大体半分は 正解してるみたいだね
  137. 塩屋 晴海: えっと…私たちは…
  138. 和泉 壮月: …わりぃ…2問しか…
  139. かえで: あ、あぁ~…
  140. …………
  141. 理子の声: 「あ、え、えっと! じゃあ、最後の問題です! 相手の好きな食べ物はなんでしょう!」
  142. 加賀見 まさら: …そうね 山の頂上で食べるお弁当?
  143. 粟根 こころ: 正解! さすがまさら!
  144. ラビ: 特にラザニアですが 私が作る食事全般…ですね
  145. 那由他: ドヤ顔がムカつきますけど 正解なんですの…
  146. 理子の声: 「ここまで全員正解! 残るは2組です!頑張ってください!」
  147. 和泉 壮月: えっと…なんだ…塩屋の 実家は塩の店だから…塩?
  148. 塩屋 晴海: えっと…好きな食べ物というか そもそも、お塩は調味料…かな?
  149. 和泉 壮月: ぅ…ゴメン… 俺、全然ダメだ…
  150. 塩屋 晴海: あ、えっと…責めてるわけじゃ なくってね…ええっと…
  151. 粟根 こころ: …なんか、あのふたり 気まずそうだよね…
  152. 加賀見 まさら: ええ、クイズに正解できなくて 意気消沈…というところかしら
  153. 粟根 こころ: 十七夜さんからはつき合いたての カップルだって聞いてるけど…
  154. 加賀見 まさら: …絆を試すゲームなんて そんなものに意味は無いのにね
  155. 粟根 こころ: えっ?
  156. 理子の声: 「えっと…じゃあ、最後のペア… あやかお姉さんたちどうぞ!」
  157. 毬子 あやか: ふふん、これは簡単だね! 雫ちゃんの苗字は保澄だから…
  158. 毬子 あやか: ほずみ…ほーずみ ほーずき!
  159. 保澄 雫: ………… いや、たぶん食べたことない…
  160. 毬子 あやか: えぇ!?ウソ!?
  161. 保澄 雫: ウソはこっちのセリフだよ なんでダジャレで答えたの?
  162. 保澄 雫: …というか、ほおずき 食べられるんだっけ?
  163. 塩屋 晴海: ふふ、ほおずきって 実は甘くて結構おいしいんだよ
  164. 毬子 あやか: そうなの―!?
  165. 塩屋 晴海: えっ、あやかちゃんも 知らずに答えてたんだ…!?
  166. 保澄 雫: すみません…うちのあやかが…
  167. 毬子 あやか: うちのあやか…それって… それってなんかいいね!でへへ
  168. 保澄 雫: もう…あやかったら…
  169. 和泉 壮月: ふっ…んだそれ
  170. 塩屋 晴海: あははっ あやかちゃんって面白いんだね
  171. 粟根 こころ: (お…雰囲気 少し良くなってきた…?)
  172. 粟根 こころ: (私たちの成績も 今のところトップだし)
  173. 粟根 こころ: (これなら 優勝も夢じゃないね…!)
  174. アシュリーの声: 「体育館に移動してもらったところで… 続いての競技は、お姫様だっこ競争デース! どちらがだっこするか決めたら スタート位置についてくださいネー!」
  175. レナ: かえではコケそうだから不安だし レナがだっこしてあげるわよ
  176. かえで: 別にいいけど… 落とさないでね…?
  177. レナ: かえでじゃないんだから そんなどんくさいマネしないわよ
  178. 綾野 梨花: んーどっちがだっこする?
  179. 五十鈴 れん: あ…わ、私が梨花ちゃんを だっこ…できるよ…!
  180. 毬子 あやか: よーし、あたしが雫ちゃんを だっこしてトップに立ーつ!
  181. 保澄 雫: …落とさないでね 言っておくけどフリじゃないよ
  182. 和泉 壮月: じゃあ…まぁ…俺が抱える役 …で、いいよな?
  183. 塩屋 晴海: う、うん…でも私 重かったらごめんね…
  184. ラビ: ここは使用人でもある私が 担ぐのが妥当ですよね
  185. 那由他: えっ?
  186. 加賀見 まさら: …私がこころを 抱える方でいいかしら
  187. 粟根 こころ: まさらはドレス姿だし 普通、逆じゃない!?
  188. 加賀見 まさら: そんなの、誰が決めたの? 私が抱えた方が早いし合理的
  189. 理子の声: 「みなさん、だっこはできましたか? それでは、いちについてヨーイ、ドン!」
  190. 理子の声: ―理子― 走り出しは、まさらお姉さんたちが早いです! みなさん頑張ってください!
  191. 粟根 こころ: ―こころ― お、おぉ!? …重くない!?大丈夫!?
  192. 加賀見 まさら: ―まさら― 体重相応に重さは感じるけれど問題ないわ スピードを上げるからしっかり掴まっていて
  193. 綾野 梨花: ―梨花― わぁ!れんちゃん、早い早ーい!すごいよ!
  194. 那由他: ―那由他― やっぱり逆が良かったんですのー! ラビさん、ひどい抱え方なんですのーっ!
  195. 理子の声: 「勝ったのは まさらお姉さんとこころお姉さん!」
  196. 和泉 壮月: はぁ…はぁ… あの人たち速すぎだろ…
  197. 塩屋 晴海: わ、私が重かったせいで… 壮月くん、ごめんね…!
  198. 和泉 壮月: いや、塩屋が重いんじゃなくて 俺が遅いだけだから…
  199. みたま: 魔法少女相手に普通の男の子は ちょっと可哀想だったかしら…
  200. 十七夜: 壮月も力はある方だと思ったが さすがに分が悪かったな
  201. ももこ: おいおい、これでふたりが 仲違いとかしたらどうすんだ…
  202. アシュリー・テイラー: 他にも競技はたくさんなので 挽回のチャンスはありマース!
  203.  
  204. FILENAME: text_335041-4.txt
  205. アシュリーの声: 「では、次のゲームは ジェスチャーゲームデース!」
  206. 粟根 こころ: (よーし…! また、1番になってみせる!)
  207. 加賀見 まさら: それは… …踊る人間?
  208. 粟根 こころ: 違うよー!ゴリラだよー!
  209. アシュリーの声: 「次は、二人三脚デース!」
  210. 粟根 こころ: ちょ、まさら早いって…! 掛け声とかしようよ…!
  211. 加賀見 まさら: そういうものなのね ごめんなさい
  212. 粟根 こころ: いや、最初に言ってなかった 私も悪いんだけど…
  213. アシュリーの声: 「ふたりの間にある風船を 協力して体で割ってくだサーイ!」
  214. 粟根 こころ: ちょ、違うって 片方は止まらないと
  215. 加賀見 まさら: 両側から力を入れた方が いい気がするけれど
  216. ぼよよーん…
  217. 粟根 こころ: 全然、息が合わなくて 割れないよー!
  218. 綾野 梨花: あれ、なんかあのふたり いきなり成績悪くなってる…?
  219. 保澄 雫: 優勝候補だと思ってたけど もう私たちと大差ない点数かも
  220. 粟根 こころ: (…どうしよう どんどん順位が落ちてく…)
  221. 粟根 こころ: (優勝候補って言われてるのに こんなの良くないよね…!)
  222. 粟根 こころ: よし、ここから巻き返そう 頑張ろうね、まさら!
  223. 加賀見 まさら: …………そうね
  224. 粟根 こころ: (あれ、まさら… いつもよりそっけない…?
  225. アシュリーの声: 「次のゲームは以心伝心ゲーム! 仲良しさんならお互いに何を考えてるか ぴったり当てられるはずデース!」
  226. 理子の声: 「お題を出すので、それに答えて ふたりの回答が同じだったらOKです!」
  227. 粟根 こころ: (今度こそ…勝つ!)
  228. 粟根 こころ: ひとつも揃わなかった…
  229. 粟根 こころ: “嬉しいプレゼント”と言えば サプライズかなあって思ったけど
  230. 加賀見 まさら: 相手の欲しいものを聞いた方が 合理的でしょう?
  231. 粟根 こころ: うぅ…確かにまさらなら そう答えるに決まってるか…
  232. 粟根 こころ: ちょっと焦っちゃったかも…
  233. 粟根 こころ: でも“一緒に遊びに行くなら”に カフェって言うと思わなかった!
  234. 加賀見 まさら: 以前、こころが 行きたがっていたから
  235. 粟根 こころ: でも、お腹が空いてないと 行かないとか言ってたじゃん
  236. 加賀見 まさら: それは前の話 考えはずっと同じじゃないわ
  237. 粟根 こころ: 言ってくんなきゃ わかんないよ!
  238. 加賀見 まさら: だって、これは そういうゲームでしょう
  239. 加賀見 まさら: そもそも、元から私とこころじゃ 性格が似ているわけじゃないし
  240. 加賀見 まさら: 別に、そこまで 気が合うわけでもないでしょ
  241. 粟根 こころ: なっ…
  242. 五十鈴 れん: …ぁ…
  243. レナ: …地雷、踏んだわね
  244. 粟根 こころ: そんなの、私だって ずっとわかってたよ…!
  245. 粟根 こころ: …でも、私は まさらと仲良くしたくてっ!
  246. 粟根 こころ: だから歩み寄ろうとしてたのに そんなの言われたらさ…
  247. 粟根 こころ: もう…もう… まさらなんて知らない!
  248. 綾野 梨花: あちゃ…
  249. 和泉 壮月: …………
  250. 塩屋 晴海: …………
  251. 那由他: …なんだか、大変なことに なってきたんですの…
  252. 粟根 こころ: まさらなんて、もう知らない…!
  253.  
  254. FILENAME: text_335042-1.txt
  255. レナ: どうすんのよ、あれ…!
  256. かえで: ふたりでもあんな風に ケンカするんだねー…
  257. 那由他: 言ってる場合じゃないんですの! ひどい空気なんですの!
  258. 綾野 梨花: けど、何とかするにも あたしたちには…ねぇ?
  259. 五十鈴 れん: …ぅん…何も… 出来ることがないような…
  260. 毬子 あやか: えっと…えっと… あたしのギャグでなんとか…
  261. 保澄 雫: …やめといた方がいいと思う
  262. ラビ: …それに、空気の悪さなら あちらも同じ…
  263. かえで: そういえば、ふたりも 点数悪かったもんね…
  264. レナ: あっちはなんか… 特に触れづらい感じだわ
  265. ラビ: いっそケンカしていた方がマシな ギスギスした雰囲気…
  266. 毬子 あやか: もしかして このままじゃ解散の危機!?
  267. 保澄 雫: 解散…っていうより破局?
  268. 綾野 梨花: アシュちゃんたちが なんとかしてくれるといいけど…
  269. 理子の声: 「で、では…!次のゲームに進むので みなさんは一度、体育館から出て 指定された教室に移動してください!」
  270. 加賀見 まさら: …………
  271. 粟根 こころ: (…怒りすぎちゃった…)
  272. 粟根 こころ: (ここまで勝ってたのも 大体まさらのおかげなのに)
  273. 粟根 こころ: (でも、でも…)
  274. 和泉 壮月: …………
  275. 塩屋 晴海: (…壮月くん 先に行っちゃった…)
  276. 綾野 梨花: わ、わぁ…移動中の雰囲気 悪すぎじゃない?
  277. かえで: 次のゲームで挽回できるのかな… これ…
  278. ジリリリリリリリ!
  279. 毬子 あやか: な、何この音!?
  280. 保澄 雫: 火災報知機の音…みたい
  281. 那由他: これも、何かの演出ですの…?
  282. アシュリーの声: 「What!?理子、これはいったい…!」
  283. 理子の声: 「わかりませ…あ、防火扉が…! みなさ…く…を…」
  284. ぷつっ
  285. 那由他: 放送が、途切れたんですの…
  286. ラビ: 演出ではない可能性が高い… ひとまず外に出た方が良さそう
  287. 五十鈴 れん: …ぁ、それなら急がないと…
  288. レナ: 何あれ、防火扉が下がって…!?
  289. 保澄 雫: 前を歩いてた人たちと 引き離されちゃった…?
  290. 那由他: ど、どういうことなんですの!?
  291. ラビ: 火災報知器が鳴ったことで 作動した防火扉が閉まり
  292. ラビ: 引き離されたのでしょう
  293. 綾野 梨花: そういうときのために 非常扉があるって聞いたけど…
  294. 五十鈴 れん: …古いのか、全然… 開かなくて…
  295. 那由他: なるほどですの…
  296. 那由他: では、放送室の方々も含めると 3グループに別れてしまったと…
  297. ラビ: …前を歩いていた4人の間にも 扉があった可能性はあります
  298. 那由他: 確かに十七夜さんの弟さんと まさらさんは
  299. 那由他: 結構、前の方を 歩いていたんですの
  300. 五十鈴 れん: …ぁ、4グループくらいに 別れてる…かも…
  301. レナ: とりあえず 脱出できる経路を探しながら
  302. レナ: 他のみんなも見つけるわよ!
  303. 保澄 雫: …幸い、他の道へ続く非常扉には 開くものがありそうだから
  304. 保澄 雫: それを使えばなんとかなるかも
  305. かえで: で、でも…見て、廊下の先… なんか障害物があるよ…!
  306. 保澄 雫: もしかして、このあとの競技で 使う予定だったのかも…
  307. 那由他: 散々なんですの~っ!
  308.  
  309. FILENAME: text_335042-2.txt
  310. 粟根 こころ: …防火扉のせいで、みんなと はぐれちゃったみたいですね
  311. 粟根 こころ: …大丈夫ですか? 晴海さん
  312. 塩屋 晴海: う、うん… びっくりしたけど大丈夫
  313. 粟根 こころ: 私たちがふたり…ってことは 前にまさらたちがいて
  314. 粟根 こころ: うしろには残りの子たち… アシュちゃんたちも含めたら
  315. 粟根 こころ: 防火扉を挟んで4グループに 別れた…って感じですかね
  316. 塩屋 晴海: 非常扉があるはずなのに それも壊れちゃってるなんて…
  317. 粟根 こころ: ここ、廃校みたいなので いろいろ古いのかも…
  318. 粟根 こころ: 今のところ火の手は見えないし 演出…だといいんですけど…
  319. 粟根 こころ: あ、でもとにかく外へ行けば きっとみんなと合流できます!
  320. 粟根 こころ: まさらなら、こういうとき 危険を考えて脱出を優先するし
  321. 粟根 こころ: 十七夜さんの弟くん…壮月くんも 場所的に一緒にいると思うから
  322. 粟根 こころ: とりあえず脱出! …で、どうでしょう?
  323. 塩屋 晴海: うん…そう、だね…
  324. 粟根 こころ: えっと…不安、ですよね…
  325. 塩屋 晴海: あ、その…ごめんね 元気づけてくれてるのに
  326. 塩屋 晴海: 実は、壮月くんとのことで ちょっと、悩んでて…
  327. 塩屋 晴海: 今考えることでもないんだけど…
  328. 粟根 こころ: 役に立てるかはわからないけど 話を聞くくらいなら、できます!
  329. 粟根 こころ: こうしてふたりになったのも きっと何かの縁だと思うから
  330. 粟根 こころ: ガールズトーク… しちゃいましょ!
  331. 塩屋 晴海: ふふ、ありがとう 優しいんだね、こころちゃん
  332. 粟根 こころ: …なるほど、ゲーム中に ギクシャクしちゃったんですね
  333. 粟根 こころ: (う…自分のことばっかりで 途中から全然気づいてなかった)
  334. 塩屋 晴海: クイズも、競技も うまくいかなくって…
  335. 塩屋 晴海: …女の子ばかりだから 仕方ないのかもしれないけど…
  336. 塩屋 晴海: 壮月くんってば、最初から 乗り気じゃなさそうだったし
  337. 塩屋 晴海: 普段から思ってること、あんまり 言ってくれないというか…
  338. 塩屋 晴海: 今日も勝ちたいのは私だけかも ってなんだか恥ずかしくなったり
  339. 塩屋 晴海: それにね!告白のときは 下の名前で呼んでくれてたのに
  340. 塩屋 晴海: 最近はずーっと苗字呼びで! なんか…なんかね…
  341. 塩屋 晴海: …もう、なに考えてるのか 全然わからないの!
  342. 粟根 こころ: …わかります! その気持ち!すっごく!
  343. 粟根 こころ: あ…わかる、なんて簡単に 言うのはよくないかもですけど
  344. 粟根 こころ: まさらも、なに考えてるのか もうほんっとにわからなくて
  345. 粟根 こころ: 出会ったときから、ずっと!
  346. 塩屋 晴海: そうなの…?
  347. 粟根 こころ: はい、自分を大事にしないし 私と考えがまるきり違うから
  348. 粟根 こころ: そのせいでケンカ…って言うか 私が勝手に怒っちゃったり
  349. 粟根 こころ: さっきのも含めて、ずーっと 私の一方通行ばっかりです
  350. 粟根 こころ: まさらのことは 未だに全然わからないし
  351. 粟根 こころ: 最初のクイズも、回答者が 逆だったら負けてたと思います
  352. 粟根 こころ: それに、まさらも 乗り気じゃなさそうに見えて…
  353. 加賀見 まさら: …絆を試すゲームなんて そんなものに意味は無いのにね
  354. 粟根 こころ: よし、ここから巻き返そう 頑張ろうね、まさら!
  355. 加賀見 まさら: …………そうね
  356. 加賀見 まさら: そもそも、元から私とこころじゃ 性格が似ているわけじゃないし
  357. 加賀見 まさら: 別に、そこまで 気が合うわけでもないでしょ
  358. 塩屋 晴海: …それなのに どうしてふたりは仲良しなの?
  359. 塩屋 晴海: …気の合わない人といるのは 大変だよね…?
  360. 粟根 こころ: …はい、晴海さんの言う通り 噛み合わないことばかりで…
  361. 粟根 こころ: …でも わからないことがあるから
  362. 粟根 こころ: もっとまさらを知りたい わかりたいって思うんです
  363. 粟根 こころ: だから…
  364. 粟根 こころ: …でも、私は まさらと仲良くしたくてっ!
  365. 粟根 こころ: だから歩み寄ろうとしてたのに そんなの言われたらさ…
  366. 粟根 こころ: さっき怒っちゃったのは よくなかったなって…
  367. 粟根 こころ: だって、勝手に知りたいって 思ってるのは私だから…
  368. 粟根 こころ: …こうやって、まだまだ 相手のことわかってないから
  369. 粟根 こころ: ケンカになっちゃうんですよね…
  370. 塩屋 晴海: …………
  371. 粟根 こころ: …でも、まさらが言ってたんです 私たちは結局のところ他人で
  372. 粟根 こころ: 相手のすべてをわかることは きっとできない
  373. 粟根 こころ: だからこそ、お互いに 知り合っていくのが
  374. 粟根 こころ: 人間同士のコミュニケーション なんだって
  375. 塩屋 晴海: そっか…
  376. 塩屋 晴海: 確かに私、壮月くんがわからない って言っているだけで
  377. 塩屋 晴海: もっと知るために 歩み寄れていなかったのかも
  378. 塩屋 晴海: こころちゃんの方が年下なのに ダメだなぁ、私
  379. 粟根 こころ: いえ、私なんてそんな… ほとんどまさらの受け売りです
  380. 塩屋 晴海: ふふ、でも話を聞いてくれたから 少し元気が出たかも
  381. 塩屋 晴海: よし、ここを出て壮月くんと ちゃんと話してみることにする!
  382. 粟根 こころ: はい、一緒に頑張りましょう!
  383.  
  384. FILENAME: text_335042-3.txt
  385. 加賀見 まさら: …はぐれたみたいね
  386. 和泉 壮月: …………
  387. 加賀見 まさら: 非常扉も壊れているみたいだし とりあえず脱出を目指しましょう
  388. 和泉 壮月: いや、先に塩屋たちを探しに 行った方がいいんじゃないすか
  389. 和泉 壮月: そっちだって 連れとはぐれて心配…すよね
  390. 加賀見 まさら: 探しに行くにしてもどこにいるか わからないのなら、非効率
  391. 加賀見 まさら: …であれば、他の人との合流より 脱出を目指す方が合理的
  392. 加賀見 まさら: それに、今のところ火の手を 確認できていないとは言え
  393. 加賀見 まさら: 火災報知器が鳴り、それが 誤作動か否か判断できない以上
  394. 加賀見 まさら: 火災の可能性も考慮して 避難を優先するべきよ
  395. 和泉 壮月: でも、塩屋を 置いていくわけには…!
  396. 加賀見 まさら: …さっきの位置的に、恐らく あなたの彼女はこころといる
  397. 加賀見 まさら: 登山が趣味でサバイバル知識も ある程度備わっているこころなら
  398. 加賀見 まさら: 脱出を優先するはずだから あなたも脱出した方が
  399. 加賀見 まさら: 彼女と合流できる可能性は 高くなると思うわ
  400. 和泉 壮月: けど…
  401. 加賀見 まさら: ただ、あなたにも決定権がある 探しに行きたいなら行けばいい
  402. 加賀見 まさら: でも、あなたは十七夜さんの弟で 私よりも年下だから
  403. 加賀見 まさら: 私には、あなたを無事に返す 責任があることを考慮してほしい
  404. 和泉 壮月: …あんた 自分の連れが心配じゃねぇのか
  405. 加賀見 まさら: …心配していない訳じゃないけど 現状、あの子なら問題ないわ
  406. 和泉 壮月: …信用しているってことか
  407. 加賀見 まさら: ええ、実力は知ってるつもり
  408. 加賀見 まさら: …それで、私は脱出に向けて 動くけど、あなたはどうする?
  409. 和泉 壮月: …ついていく
  410. 加賀見 まさら: …………
  411. 和泉 壮月: …あんた、なに考えてんのか わかんないって言われないか
  412. 加賀見 まさら: …他人の気持ちなんて わからないものだと思うけど
  413. 加賀見 まさら: そうね…経験はあるわ あなたはどう?
  414. 和泉 壮月: …塩屋…彼女から、たまに
  415. 和泉 壮月: 思ってることとか、いろいろ 言ってくれないとわからないって
  416. 和泉 壮月: …でも、なんか俺には そういうの難しくて…
  417. 加賀見 まさら: …そうね あなたと同じかはわからないけど
  418. 加賀見 まさら: 私も、似たようなことで 難しさを感じているわ
  419. 加賀見 まさら: 結果、今日のように意見が 食い違ってケンカに発展している
  420. 和泉 壮月: あんたも、そうなんだ
  421. 和泉 壮月: …俺は、少しぐらい話さなくても 通じ合えれば…って思うんだけど
  422. 和泉 壮月: …ダメなのかな
  423. 加賀見 まさら: ええ、それは怠慢よ
  424. 和泉 壮月: なっ、いきなり 裏切んのかよ…!
  425. 加賀見 まさら: 一度もあなたの味方をした 覚えはないけど
  426. 加賀見 まさら: 言ってくれなきゃわからないと こころが思うのなら
  427. 加賀見 まさら: 私は、“言う”べきだと思ってる
  428. 加賀見 まさら: ただ、どういう時に どの程度の気持ちを伝えるべきか
  429. 加賀見 まさら: それが、まだ掴みきれてないだけ
  430. 加賀見 まさら: さっきケンカしてしまったから 今は反省して
  431. 加賀見 まさら: より多く語る練習中
  432. 和泉 壮月: 俺で練習してんじゃねえよ…
  433. 加賀見 まさら: 言わなくても伝わる …なんて、私は幻想だと思うわ
  434. 加賀見 まさら: それがまかり通るのなら 争いは起きないはずだから
  435. 和泉 壮月: それって…
  436. 加賀見 まさら: 「神浜市の東と西を巡る根強い問題… それを解決するためにも発足した 神浜学生会議の中で 東西の壁を越えて結ばれた新しい世代」
  437. 加賀見 まさら: 東と西で結ばれたカップル…って あなたたちのことでしょう
  438. 加賀見 まさら: その当事者なら、言葉で語り合う 大切さがわかると思うのだけど
  439. 和泉 壮月: そう…か、確かにそうだな…
  440. 加賀見 まさら: あとは、合理的に考えても ある程度近い関係であるなら
  441. 加賀見 まさら: 言わずにすれ違って揉めるより 言葉にして話し合った方が早い
  442. 加賀見 まさら: …その結果、さっきのように 怒らせてしまうけれど
  443. 加賀見 まさら: すれ違うと怒っていることすら 気づけず、解決に時間がかかる
  444. 和泉 壮月: …なんか、変な関係だな あんたらって
  445. 加賀見 まさら: 関係性に決まった形なんて 最初からないと思うけど?
  446. 和泉 壮月: …確かにそうか
  447. 加賀見 まさら: …………
  448. 和泉 壮月: …どうした?
  449. 加賀見 まさら: …脱出については 少し考えた方がいいかもしれない
  450.  
  451. FILENAME: text_335042-4.txt
  452. 那由他: な、なんとか出られたんですの…
  453. ラビ: 学校を出てすぐに森に出るあたり さすが廃校というところですね
  454. レナ: それより、いなかったわね あの子たち
  455. かえで: 魔法少女のふたりはまだしも 十七夜さんの弟たち大丈夫かな…
  456. 綾野 梨花: あ、てかアシュちゃんたちは? 放送も途中で途切れてたし!
  457. 毬子 あやか: 学校の放送室にいたなら みんなもまだ中に…
  458. アシュリーの声: あ!みなさん、ここに いたんですネー!
  459. 保澄 雫: 十七夜さんたちも 無事だったんですね…!
  460. 十七夜: うむ、障害物競走で使う予定の 道具類が邪魔だったが
  461. 十七夜: 仕掛けたのは自分たちだからな 外への避難は難しくなかった
  462. レナ: 避難してきたってことは 火災報知器は演出じゃないの?
  463. ももこ: あぁ…廃校とは言え、こうして たまに使われるときのために
  464. ももこ: 電気は通るみたいだから たぶん、誤作動だと思うんだけど
  465. みたま: わたしたちも想定外で とりあえず外に逃げてきたの
  466. アシュリー・テイラー: みなさん本当にスミマセン… フトクの致すところデース…
  467. 千秋 理子: でも、全員無事に外に出て… …あれ?
  468. みたま: まさらちゃんとこころちゃんは? それに、壮月くんと晴海ちゃんも
  469. ラビ: 防火扉で引き離されてしまい 恐らく、まだ中に…
  470. みたま: こころちゃんたちは自力で 出られるだろうけど…
  471. ももこ: 魔法少女だしな…ただ
  472. 十七夜: 壮月と塩屋君が心配だ…
  473. レナ: でも、火は出てないみたいだし 火災報知機も誤作動なんでしょ?
  474. アシュリー・テイラー: そのはずデスガ 確定ではないんデスヨネ…
  475. レナ: ちょっと怖いこと言わないでよ…
  476. 五十鈴 れん: …………ぁ… り、梨花ちゃん…あれ…
  477. 綾野 梨花: どしたの、れんちゃん… え、何あの人たち!?
  478. 綾野 梨花: …ねぇ、アシュちゃん あの人たちも、仕込みだったり?
  479. アシュリー・テイラー: What?
  480. 綾野 梨花: ほら、あっち 学校の廊下にいる…
  481. レナ: なにあれ、ゾンビ…!?
  482. かえで: しかも、ちょっと 周りで煙出てるよね…!?
  483. 毬子 あやか: いやあ、ゾンビまで仕込むとは 手が込んでるなぁ!
  484. アシュリー・テイラー: No!No! あんなの仕込んでないデスヨ!
  485. 毬子 あやか: まったまた~!
  486. アシュリー・テイラー: …………
  487. 毬子 あやか: え、え… 本当に、仕込みじゃないの…?
  488. アシュリー・テイラー: …Yes
  489. かえで: じゃあ… 本物のゾンビと火事~!?
  490. ラビ: …いえ、あれは…
  491. ラビ: 魔女の口づけを 受けた人たちでは…?
  492. 加賀見 まさら: こんなとき…こころなら、きっと
  493.  
  494. FILENAME: text_335043-1.txt
  495. 粟根 こころ: みんなと引き離された私たちは 火災報知器が鳴ったことから 万が一を考えて、校外への避難をするため…
  496. 粟根 こころ: 障害物を越えながら 恋バナに花を咲かせていた…!
  497. 塩屋 晴海: …それで、壮月くんから 手を繋いでくれて…
  498. 粟根 こころ: わぁ…! 聞いてる私まで照れちゃう…!
  499. 粟根 こころ: …って、そろそろ出口ですね
  500. 塩屋 晴海: ガールズトークが終わるのは 少し寂しいけど、やっとだね
  501. 粟根 こころ: 外に出ても、また一緒に お話しましょう、晴海さん!
  502. 塩屋 晴海: うん、そうだね…!
  503. 粟根 こころ: ――っ!?
  504. 粟根 こころ: (この反応…)
  505. 塩屋 晴海: …こころちゃん あそこにいる人たち…何…?
  506. 粟根 こころ: え…?
  507. 粟根 こころ: (あ、あれは… 魔女の口づけを受けた人たち…)
  508. 塩屋 晴海: なんか、周りで煙…出てる…? しかも、七輪まであって…
  509. 粟根 こころ: あれのせいで火災報知器が… え!?いや、待って…
  510. 粟根 こころ: 窓まで締め切ってるなんて まさか…
  511. 加賀見 まさら: バーベキューがしたい?
  512. 加賀見 まさら: いいけど、火を使うのなら 空気の循環を意識して
  513. 加賀見 まさら: 一酸化炭素中毒には 気をつけないといけないわね
  514. 加賀見 まさら: 木炭なら多少は煙が出るけど 練炭だと煙が出なくて危険らしい
  515. 加賀見 まさら: バーベキューはいいけれど くれぐれも注意してね
  516. 粟根 こころ: さすがまさらだけど なんでそんなに詳しいの?
  517. 加賀見 まさら: 前にテレビでやってたの
  518. 粟根 こころ: (一酸化炭素中毒による 集団自殺…!?)
  519. 粟根 こころ: (魔女の口づけを受けた人たちが 暴走しているってこと?)
  520. 粟根 こころ: (煙が出てるってことは 質の悪い木炭…?)
  521. 粟根 こころ: (…って! そんなの今はどうでもいい!)
  522. 粟根 こころ: (みんなを止めて 魔女を倒さなきゃ!)
  523. 粟根 こころ: (でも晴海さんの前で 戦うわけにはいかないし…)
  524. 粟根 こころ: (そもそも、このままじゃ 晴海さんも危ない…!)
  525. 粟根 こころ: (とにかく、彼女を 安心させて…守るためには!)
  526. 粟根 こころ: ふんっ!
  527. ガシャーン
  528. 塩屋 晴海: こころちゃん!? どうして窓を…!
  529. 粟根 こころ: い、いやー… 凝った仕掛けですよね
  530. 塩屋 晴海: へ…仕掛け…?
  531. 粟根 こころ: 確かアシュちゃんがエキストラを 雇うとか言ってたんです
  532. 粟根 こころ: …で、きっとこれは謎解き!
  533. 粟根 こころ: 七輪を室内で焚いたら危ないから 窓を割るか開けるのが正解かと!
  534. 粟根 こころ: 謎解きだから多分、この煙も人も 本当に危ないものではないはずで
  535. 粟根 こころ: えーと…火災報知器のことも 演出だったってことです!
  536. 粟根 こころ: …まぁ、それにしても これはちょっとやりすぎですよね
  537. 塩屋 晴海: …そんなことってあるのかな…?
  538. 塩屋 晴海: けど…こころちゃんが言うなら…
  539. 粟根 こころ: (ごめん、晴海さん…全部ウソ! でも、魔女とか言えないから…)
  540. 粟根 こころ: 大丈夫! 私を信じてください!
  541. 塩屋 晴海: …わかった じゃあ、私も窓を開けるね
  542. 粟根 こころ: お願いします!
  543. 粟根 こころ: (それに、この状況なら…)
  544. 塩屋 晴海: よいしょ…っと
  545. あ、あぁ… 邪魔…するなぁ…!
  546. 塩屋 晴海: きゃっ!?
  547. 粟根 こころ: 晴海さん!?
  548. ぅ…うぅ…行かせない…
  549. 粟根 こころ: なっ…!
  550. 粟根 こころ: あ…これ…
  551. 塩屋 晴海: ひっ…
  552. ???の声: その人に触るんじゃねぇ!
  553. 塩屋 晴海: 壮月くん…!?
  554. 粟根 こころ: ありがとう、助かったよ
  555. 粟根 こころ: まさらならこの状況に きっと気づくって信じてた
  556. 加賀見 まさら: 間に合って良かったわ
  557. 和泉 壮月: ちょ、おい今あんた どっから出てきたんだよ!?
  558. 加賀見 まさら: …内緒
  559. 加賀見 まさら: それと、こころを襲った男は 眠らせただけだから安心して
  560. 和泉 壮月: だけって…あんた いったい何者なんだよ…
  561. 塩屋 晴海: …それより、なんで 壮月くんがここに…
  562. 和泉 壮月: …この人が 嫌な予感がするって
  563. 加賀見 まさら: ええ…本当は脱出してからの 合流を予定していたんだけど…
  564.  
  565. FILENAME: text_335043-2.txt
  566. 和泉 壮月: …この人が 嫌な予感がするって
  567. 加賀見 まさら: ええ…本当は脱出してからの 合流を予定していたんだけど…
  568. 和泉 壮月: …どうした?
  569. 加賀見 まさら: …脱出については 少し考えた方がいいかもしれない
  570. 加賀見 まさら: (さっきから違和感があったけど …やっぱり)
  571. 加賀見 まさら: (微かにだけど、魔女の反応… …こころたちが危ない)
  572. 和泉 壮月: おい、どういうことだよ 脱出するんじゃねえのか
  573. 加賀見 まさら: (…十七夜さんの弟とは言え 魔女のことは話せない…)
  574. 加賀見 まさら: (魔女に近づけたくないけれど 置いていくのも危険なら…)
  575. 加賀見 まさら: 説明はあと…あなたの恋人が 危ないかもしれない
  576. 加賀見 まさら: こころにも危険が迫ってる 私は助けに行くけど、あなたは?
  577. 和泉 壮月: …なんで、んなことわかるんだよ
  578. 加賀見 まさら: …………勘よ
  579. 加賀見 まさら: けれど、勘というものはその人の 経験則によって生み出され…
  580. 和泉 壮月: ああ、もうわかった! あんたを信じる!行くよ!
  581. 加賀見 まさら: …そう、助かるけど なぜ私を信じられるの?
  582. 和泉 壮月: …勘だ
  583. 加賀見 まさら: 嫌な予感がして引き返したの
  584. 和泉 壮月: …で、説明してもらおうか あいつらいったいなんなんだよ
  585. 塩屋 晴海: なんか、仕込み…らしいよ?
  586. 和泉 壮月: …あれが仕込み、か? 七輪まで使って危ないんじゃ…
  587. 粟根 こころ: まさら、この後どうする?
  588. 加賀見 まさら: 魔女には、みたまさんたちも 恐らく気づいているだろうから
  589. 加賀見 まさら: とりあえず魔女の口づけを 受けた人たちの保護からね
  590. 粟根 こころ: わかった、じゃあ 晴海さんたちは…
  591. 加賀見 まさら: …仕込みということにして なんとか外へ行かせましょう
  592. 粟根 こころ: …でも、壮月くんが 納得してくれるかどうか…
  593. 加賀見 まさら: それなら、私に任せて
  594. 加賀見 まさら: …まぁ、そういうことで 仕込みらしいから
  595. 加賀見 まさら: あなたは彼女を連れて 先に外へ出ていてもらえる?
  596. 和泉 壮月: あんたらはどうすんだよ?
  597. 加賀見 まさら: …あなたが突き飛ばした男性を 介抱しないといけないから
  598. 加賀見 まさら: 見たところケガは無さそうだし 大丈夫だと思うけど
  599. 和泉 壮月: あ…やべ… てか、なおさら俺が…!
  600. 加賀見 まさら: …………
  601. 加賀見 まさら: …これは、あなたの彼女には 伏せて欲しいのだけど
  602. 和泉 壮月: …なんだよ
  603. 加賀見 まさら: 実は、どこまでが演出か 本当に火事がなかったかは
  604. 加賀見 まさら: アシュリーに聞かないと 事実がわからない
  605. 加賀見 まさら: だからあなたには、彼女を 守りながら外へ出てほしいの
  606. 和泉 壮月: …え?そんなこと本当に…
  607. 和泉 壮月: …………
  608. 和泉 壮月: …………はぁ、わかったよ
  609. 和泉 壮月: …あとはふたりに任せて行こう 塩屋
  610. 塩屋 晴海: う、うん…!
  611. 粟根 こころ: さすが、まさらだね …じゃ、私たちも頑張ろっか
  612. 加賀見 まさら: ええ
  613. 粟根 こころ: …ふぅ…よし…っと
  614. 粟根 こころ: 火も全部消して、窓も開けたし 火事の心配もなさそうだから…
  615. 粟根 こころ: とりあえずこれで大丈夫かな
  616. 粟根 こころ: 魔女の口づけを受けた人たちも みんな無事みたいでよかった
  617. 加賀見 まさら: 廃校で、隙間風が入るような 環境だったのが幸いだったわ
  618. 加賀見 まさら: 救急車も手配したし どうにか一段落というところね
  619. 粟根 こころ: ………… ねえ、まさら
  620. 加賀見 まさら: 何かしら
  621. 粟根 こころ: さっきは、怒ってごめん …私、勝負に囚われすぎてた
  622. 粟根 こころ: 誰かに称号をもらわなくても 私たちはちゃんと仲良しなのに
  623. 粟根 こころ: 1番になりたいって それはちょっと違うよね
  624. 粟根 こころ: まさらを知りたいと思うのは 私の勝手なのに…ごめん!
  625. 加賀見 まさら: いいえ、私こそあなたの気持ちに もっと寄り添うべきだった
  626. 加賀見 まさら: 順位なんかで あなたとの関係値は変わらない…
  627. 加賀見 まさら: そう自己完結をしていたから あなたに何も伝えなかった
  628. 加賀見 まさら: ごめんなさい、こころ
  629. 加賀見 まさら: お互いの想いを伝えていれば 上手くいっていたはずなのに
  630. 粟根 こころ: 私たち、まだまだ 1番の仲良しには遠いね
  631. 加賀見 まさら: そう?
  632. 加賀見 まさら: 私にとって“1番の仲良し”は こころに変わりないのだけど
  633. 粟根 こころ: はっ! それは…確かに私もそう!
  634. 粟根 こころ: ふふ、最初から誰かと比べる 必要なんてなかったんだね
  635. 毬子 あやか: あ!ふたりともいた! そこにいる人たちは…?
  636. 粟根 こころ: わっ!? びっくりした…!
  637. 加賀見 まさら: そこにいるのは 魔女の口づけを受けた人たち
  638. 加賀見 まさら: でも、大きなケガはなさそうだし 救急車も呼んであるわ
  639. 保澄 雫: じゃあ、ふたりは私の魔法で 外まで連れていくよ
  640. 保澄 雫: 今でも短い距離なら “空間結合”で繋げられるから
  641. 保澄 雫: 障害物を越えていくよりは その方が早いと思う
  642. 保澄 雫: 救急車への対応とか あとのことは私たちに任せて
  643. 毬子 あやか: 外へ出たら、みんなが近くで 魔女と戦ってると思うんだ
  644. 毬子 あやか: ふたりには、そっちの 応援に行ってもらっていい?
  645. 粟根 こころ: うん、わかった! 行こう、まさら!
  646. 毬子 あやか: あのふたり もう仲直りしてたね
  647. 毬子 あやか: さ、あたしたちも 頑張るよ、雫ちゃん!
  648. 保澄 雫: うん、とりあえずはこの人たちを 見つけやすいところまで運ぼうか
  649.  
  650. FILENAME: text_335043-3.txt
  651. 千秋 理子: あ!アシュお姉さん! あそこにいるのって…!
  652. アシュリー・テイラー: Oh!ふたりとも! 無事だったんデスネー!
  653. 和泉 壮月: んだよ、あの人たち 仕込みにしてもやりすぎだろ!
  654. 千秋 理子: 魔女の口づけを受けた 人たちのことでしょうか…
  655. ももこ: 仕込みと疑ってくれてるなら 乗っかった方が良さそうだ
  656. アシュリー・テイラー: Uh…スミマセン リアリティを求めすぎマシター…
  657. 和泉 壮月: あぁ、本当に 仕込みだったんだな…
  658. アシュリー・テイラー: …What?
  659. 塩屋 晴海: でも、壮月くんたちが 助けてくれたから大丈夫だよ
  660. 和泉 壮月: そういう問題じゃ… つーか、他の人たちはどこに…
  661. みたま: あ、あー、レナちゃんたちなら 最終ゲームに向かったわぁ
  662. みたま: でも、トラブルも続いたし ふたりはここまでで大丈夫よ
  663. 和泉 壮月: …まだ続いてたのかよ
  664. 塩屋 晴海: あ…
  665. 和泉 壮月: ん? どうした、塩屋?
  666. 塩屋 晴海: あ…その、壮月くんはこのゲーム あんまり乗り気じゃなかった?
  667. 和泉 壮月: いや、別に そういうわけじゃねえけど…
  668. 塩屋 晴海: けど…?
  669. 和泉 壮月: いい結果、全然残せてねえから 彼氏…として情けねえっつーか
  670. 和泉 壮月: 幻滅… されちまうんじゃないかって
  671. 塩屋 晴海: 幻滅って、私が…壮月くんに? そんなわけないよ!
  672. 塩屋 晴海: だって、私も全然 ゲームで勝ててないから…
  673. 塩屋 晴海: …でも、そう思わせちゃったなら ごめんね
  674. 和泉 壮月: …俺こそ ちゃんと言葉にしなくてゴメン
  675. 塩屋 晴海: …私たち、まだまだお互いに 知らないことばっかりだね
  676. 塩屋 晴海: でも…だからこそ これからもっと知っていこう
  677. 和泉 壮月: …ん、そうだな
  678. 塩屋 晴海: じゃあ、まず聞きたいんだけど… なんで最近、苗字呼びなの?
  679. 和泉 壮月: な…だ、だって…それは… 照れ臭い…っつーか
  680. 塩屋 晴海: 私、壮月くんって言ってるよ? …私も下の名前で呼ばれたいなぁ
  681. 和泉 壮月: ぅ…善処…する …は、晴海…さん
  682. みたま: あっちは、とりあえず 解決したみたいねぇ
  683. 十七夜: ああ、残りは…
  684. レナ: こいつら、しぶといわね…!
  685. かえで: 十七夜さんたちは 応援に来てくれないの…!?
  686. ラビ: 彼女たちは弟カップルへの 対応があるんでしょう
  687. 那由他: ええ、だからここは 私たちでどうにかするんですの!
  688. 綾野 梨花: …って言っても ちょっとキツいかも…
  689. ラビ: いま思い出しましたがこの廃校 自殺スポットとして有名らしく…
  690. 那由他: それで魔女が強くなってる …ってことなんですの!?
  691. 五十鈴 れん: …ぁ…この魔力って…
  692. レナ: いつの間に…!
  693. かえで: でも、ひとりじゃ やられちゃうよぉ!
  694. 粟根 こころ: たぁっ!
  695. …!
  696. 綾野 梨花: 危ない…!
  697. 粟根 こころ: まさら!今!
  698. 加賀見 まさら: ふっ!
  699. …………!
  700. かえで: え、え、どこから…!?
  701. 粟根 こころ: みんな遅れてごめん! 大丈夫!?
  702. 那由他: 無事ですけど、今の技は いったいなんなんですの!?
  703. 加賀見 まさら: 私の魔法は“透明化” それを活用した
  704. ラビ: なるほど…攻撃の瞬間まで 身を隠していたと…
  705. レナ: レナたちも負けてらんない! いくわよ、かえで
  706. 綾野 梨花: あたしたちも!
  707. 那由他: こっちだって負けないんですの!
  708. ラビ: …何を争っているんです?
  709. かえで: レナちゃん! そっち行ったよ!
  710. レナ: かえでに言われなくてもっ! レナだってできるわよ!
  711. 綾野 梨花: れんちゃん!
  712. 五十鈴 れん: はいっ…!梨花ちゃん…!
  713. 梨花&れん: せーのっ
  714. 那由他: ラビさん、私たちは!?
  715. ラビ: 那由他様は突っ込んでください 私が強化します
  716. 那由他: 食らえ~なんですの~っ!
  717. 粟根 こころ: じゃあ、トドメだね!
  718. 加賀見 まさら: ええ、一緒にやりましょう
  719. まさら&こころ: はぁあああっ!
  720. 那由他: ふぅ… なんとかなったんですの…
  721. 加賀見 まさら: 救急車も、直に到着するだろうし 早く離れた方が良さそうね
  722. 粟根 こころ: …うん!
  723.  
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  725. アシュリー・テイラー: Uh…みなさま…この度は 誠に申し訳ございまセン…
  726. 粟根 こころ: まぁ…魔女はアシュちゃんの せいじゃないんだし仕方ないよ
  727. 加賀見 まさら: もう少し運営として 早急な対応をしてほしかったけど
  728. 粟根 こころ: ちょっと、まさら…!
  729. 加賀見 まさら: 事実を述べただけよ
  730. アシュリー・テイラー: Oh…これはもう、ハラキリで 償うしかありまセーン…
  731. 綾野 梨花: 待って待って、あすきゃんじゃ ないんだから…!
  732. アシュリー・テイラー: 結局、撮影も失敗デース… 優勝も決められませんデシタ…
  733. 毬子 あやか: んー、でもさー 優勝は…やっぱふたりじゃない?
  734. 保澄 雫: うん、私もあやかに賛成 MVPはふたりだと思う
  735. 那由他: 確かにふたりの息 すごく合ってたんですの!
  736. 那由他: 魔女と戦っているときなんて 特に阿吽の呼吸でしたの!
  737. ラビ: あとから聞いた話だけど
  738. ラビ: 一般人に事態を仕込みと説明した 臨機応変な対応もさすがだった
  739. 毬子 あやか: 魔女の口づけを 受けた人たちを助けて
  740. 毬子 あやか: 救急車を呼ぶまでのスピードも!
  741. レナ: …まぁ、確かに 悔しいけど認めてあげるわ
  742. 塩屋 晴海: ふたりのおかげで 私も学校から出られたし
  743. かえで: やっぱり優勝候補なだけあるね ふたりとも
  744. 粟根 こころ: ありがとう、みんな でも、優勝は決めなくていいかな
  745. かえで: えっ、なんで?
  746. 粟根 こころ: 1番を決めるのは、ちょっと 違うかもって思ったの
  747. 粟根 こころ: 誰がなんと言おうと 私とまさらは仲良しだし
  748. 粟根 こころ: それはきっと みんなも同じだと思うから!
  749. アシュリー・テイラー: Wow…私は大きな間違いを していたようデース…
  750. アシュリー・テイラー: 仲良しは…絆は競うものでなく 自分たちの中にあるもの…!
  751. 千秋 理子: じゃあ、優勝は…
  752. アシュリー・テイラー: Everyone! 全員優勝デース!
  753. 粟根 こころ: ふふ、やったねまさら
  754. 加賀見 まさら: 全員優勝? それって結局勝負をしていない?
  755. 粟根 こころ: ちょっと、もう野暮だよ! みんなが1番ってこと!
  756. 加賀見 まさら: じゃあ、この戦いに 特に意味は無かったと
  757. 粟根 こころ: ゲームでお互いの絆を 再確認できたし、それでいいよ!
  758. 加賀見 まさら: …別に、何も変わってないけど
  759. 粟根 こころ: えーっ!?
  760. レナ: あのふたりが 1番仲良しだって思ったけど
  761. かえで: 全然、噛み合ってないし もしかして勘違いだった?
  762. ももこ: …それ、ふたりが言うか?
  763. 塩屋 晴海: …こころちゃんたちって なんだか、不思議だよね
  764. 塩屋 晴海: 一見、噛み合ってないようだけど 深いところで繋がってる気がする
  765. 塩屋 晴海: 私たちも、あんな風に…
  766. 和泉 壮月: …いや、ああはならないだろ
  767. 塩屋 晴海: …え?
  768. 和泉 壮月: …俺たちには俺たちの関係ってか そういう、形がある…だろ
  769. 塩屋 晴海: ふふ、そうだねっ
  770. 粟根 こころ: 晴海さんたち なんかいい感じっぽいね
  771. 加賀見 まさら: ええ
  772. 粟根 こころ: …で、さっきのはどういうこと? 絆が変わってないって!
  773. 加賀見 まさら: …?
  774. 加賀見 まさら: 別に、再確認しなくても 私たちの間に絆はあるでしょ
  775. 加賀見 まさら: …絆を試すゲームなんて そんなものに意味は無いのにね
  776. 加賀見 まさら: 順位なんかで あなたとの関係値は変わらない…
  777. 粟根 こころ: ………… あれって、そういうこと!?
  778. 粟根 こころ: なーんだ、もう! まさらの言葉足らずー!
  779. 加賀見 まさら: …そうね、じゃあ 改めて言葉にするわ
  780. 粟根 こころ: へっ?
  781. 加賀見 まさら: こころ、いつも感謝してる これからもよろしくね
  782. 粟根 こころ: …うん!うん! 私こそ!いつもありがとう!
  783. 粟根 こころ: これからもよろしくね、まさら!
  784. 粟根 こころ: これが私たちの絆の形… そうだよね、まさら
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