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- FILENAME: text_335041-1.txt
- 粟根 こころ: ん…あれ…
- 加賀見 まさら: こころ、起きたのね 大丈夫?
- 粟根 こころ: う、うん… ここはいったい…
- 粟根 こころ: 『目を覚ました私たちが目にしたのは 見知らぬ教室と 私たちと同じように 何も知らないまま集められたらしい人たち』
- レナ: もう、なんなのよこれ…
- かえで: けほっ…うぅ… ここ、ほこりっぽいよぉ…
- ラビ: …那由他様、那由他様
- 那由他: んん…ふわぁあ… おはようなんですの…
- ラビ: よくこの状況で 大あくびができますね
- 毬子 あやか: なんだか緊張の空気… ここはあたしのギャグで…!
- 保澄 雫: それは、しなくて大丈夫だけど いったいなんなんだろう…
- ???の声: 「みなさん、本日はお集まりいただき 誠にありがとうございマース!」
- 綾野 梨花: うわっ!? なんか喋った!?
- 五十鈴 れん: …放送…の声…? …ちょっと…怖いね…
- ???の声: 「これから、みなさんには とあるゲームをしてもらいマスヨ~!」
- 加賀見 まさら: …あなたは誰
- ???の声: 「怖がることはありまセン! そしてSorry!申し遅れマシタ! 私は、ゲームマスターデース!」
- ???の声: 「みなさんにこれからしてもらうのは とっても楽しいゲームなので Don't Worry!ご安心くだサーイ!」
- 塩屋 晴海: ゲームって いったい何をするの…?
- ???の声: 「それでは、ルール説明デース! みなさんには、これからふたり1組で チームを組んでもらい 1番を決めるまで戦ってもらいマース!」
- 那由他: ヒッ…これってもしや 噂のデスゲーム…なんですの!?
- 毬子 あやか: 確かに語尾も「DEATH」だ! どうしよう雫ちゃん!
- 保澄 雫: あやか、落ち着いて 感情的になるのはよくない
- レナ: …ああもう、こんなの やってらんないわよ!
- かえで: え、レ、レナちゃん!? ダメだよ…!
- 粟根 こころ: うん…最初だけは 台本通りだって…!
- レナ: でも、レナ 演技とかほんと無理だし!
- ???の声: 「Wait!ちょっとストップ!デス! そういうメタ的な発言はNGって お願いしたじゃないデスカー!」
- ???の声: 「それに、台詞はここまでで ここから先は台本のないドラマですカラ 演技については心配いりませんヨー!」
- レナ: う…悪かったわね
- 粟根 こころ: ごめんね、アシュちゃん…!
- <放送室>
- アシュリー・テイラー: いえいえ、元々 難しいオーダーですからネー
- 千秋 理子: ではみなさん、すみませんが 途中から再開でお願いします!
- みたま: こころちゃんのナレーション とってもいい感じだったわよ~
- 粟根 こころ: ほんとですか!? よかった~!
- 粟根 こころ: そう…これはアシュちゃんが監督を務める “台本のないドラマ”の撮影
- 粟根 こころ: 事の始まりは数日前…
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- 粟根 こころ: 私たちが“台本のないドラマ”を 撮影することになったきっかけは 数日前の調整屋さんでの出来事
- 粟根 こころ: こんにちはー
- 粟根 こころ: あれ、他にもお客さん?
- みたま: ごめんなさい すっかり話し込んじゃって
- みたま: ふたりが来るって 言ってたのを忘れていたわぁ
- 加賀見 まさら: …もしかして、込み入った話? それなら、私たちは一度外に…
- アシュリー・テイラー: Hi!こころ、まさら! 今日も仲良しデスネー
- アシュリー・テイラー: そして、Don't Worry! ただの雑談デスヨー!
- 千秋 理子: アシュお姉さんが最近ハマってる アニメのお話を聞いてたんです
- 粟根 こころ: デ、デスゲーム…
- 加賀見 まさら: …確かに映画やドラマで 人気の題材らしいわね
- アシュリー・テイラー: ジャパニーズアニメでも よく使われるテーマみたいデスネ
- アシュリー・テイラー: 少し前に、初めて見たのデスガ ドキドキで面白かったデース!
- アシュリー・テイラー: KAWAIIの中でも グロかわ要素が強めデスガ…!
- 千秋 理子: ということは、怖いんですよね… 血とかも出るって聞きました…
- アシュリー・テイラー: Uh…作品によっては 小学生向けではないデスネー
- みたま: 最近は、人が死なないのとか ファンシーなのもあるみたいだし
- みたま: 選びようによっては 理子ちゃんでも楽しめるかも?
- 千秋 理子: そうなんですね…でも、それって デスゲームなんでしょうか…
- 千秋 理子: あ、こころお姉さんたちは 何か用があったんじゃ?
- 粟根 こころ: そうそう!写真ができたから みたまさんに見せにきたんだ
- みたま: あ、ウェディングフォト!? 待ってたのよぉ
- アシュリー・テイラー: Wedding!?
- 粟根 こころ: 少し前にウェディングフォトの モデルをまさらと一緒にやったの
- 粟根 こころ: で、これがその時の写真だよ
- アシュリー・テイラー: It's Beautiful! さすが仲良しのふたりデース!
- 千秋 理子: わぁ…おふたりとも とっても綺麗ですね…!
- アシュリー・テイラー: Uh…
- アシュリー・テイラー: デスゲーム…Wedding… 仲良し…
- 千秋 理子: …アシュお姉さん?
- アシュリー・テイラー: ひらめきマシタ!
- アシュリー・テイラー: 仲良しさんを集めて
- アシュリー・テイラー: 絆の強さを競う ゲームをしまショウ!
- 千秋 理子: ゲームって…
- 千秋 理子: もしかして、さっきつぶやいてた デスゲーム…ってことですか!?
- アシュリー・テイラー: さすがにDeathはまずいので そうじゃないやつデース
- アシュリー・テイラー: どうデスカ、みたま?
- みたま: えっ、わたし!?
- アシュリー・テイラー: エンタメに餓えてるハートには いいアイデアだと思いマス!
- みたま: そうねぇ…絆の強さを競う… ふふっ、いいじゃなぁい♪
- アシュリー・テイラー: Yeah!
- アシュリー・テイラー: …なら、台本のないドラマにして 舞台はどこにしまショウ…
- アシュリー・テイラー: そうデス!あそこの廃校なら connectionがありマスシ…
- 粟根 こころ: お、なんか始まった…?
- 千秋 理子: おふたりの写真が アシュお姉さんの創作意欲と
- 千秋 理子: みたまお姉さんのイタズラ心に 火を点けちゃったんでしょうか…
- アシュリー・テイラー: Hey!みたま!仲良しさんを 集めてもらえマスカ?
- みたま: もちろんよ 調整屋さんの人脈で協力するわぁ
- みたま: ふふ、楽しくなりそうねぇ
- みたま: そうだ、十七夜とももこにも 声を掛けてみようかしらぁ
- アシュリー・テイラー: あと、主演はこころたちに お願いしたいのデスガ…
- 粟根 こころ: え、私たち!?
- 粟根 こころ: こうして、私たちは デスゲームを題材とした“台本のないドラマ”に 出演することになったんだ
- 塩屋 晴海: 台本のないドラマなんて ドキドキするね、壮月くん
- 和泉 壮月: …にしたって、なんで俺だけ男… さすがに気まずいんだけど…
- ももこ: 確かに十七夜さんの弟とは言え 男子ひとりはやりにくいよな…
- みたま: だって、こういうゲームには カップルが必要不可欠でしょ~?
- 十七夜: 人選は自分たちだ 腹をくくれ、壮月
- 和泉 壮月: 学生会議の手伝いだって言うから 来てやったのに…
- 和泉 壮月: くっ…姉さんのヤツ 覚えておけよ…
- 塩屋 晴海: あはは…でも 勝てるように頑張ろう…!
- 和泉 壮月: …ぅ…そうだな
- 粟根 こころ: 私たちも頑張ろうね まさら
- 加賀見 まさら: …えぇ
- FILENAME: text_335041-3.txt
- アシュリーの声: 「では、気を取り直して 仲良しさんを決めるゲームを始めマース! 優勝したペアには“1番仲良し”の称号が 与えられマスので頑張ってくだサーイ!」
- アシュリーの声: 「最初のゲームは相手についてのクイズ! 仲良しのふたりなら当てられるはずデース!」
- 粟根 こころ: (まさらと1番仲良しの称号… 欲しい…!)
- レナ: そんな称号 別にレナは必要ないけどっ!
- 毬子 あやか: 最強コンビとして、みんなを 笑わせちゃおうね!相棒!
- 保澄 雫: (…多分、お笑いの賞レースと 勘違いしてるんだろうな)
- 塩屋 晴海: (1番仲良し…って ベストカップル…みたいな?)
- 塩屋 晴海: (とれたら嬉しいけど、でも…)
- 五十鈴 れん: (梨花ちゃんとの一等賞… とれたら、嬉しいだろうな…)
- 綾野 梨花: あたしら仲良しだし一等賞なんて 余裕でしょ!
- 綾野 梨花: ね、れんちゃんっ!
- 五十鈴 れん: …ぅ、うんっ!
- 那由他: 私たちがどれだけ一緒に 過ごしてると思ってるんですの
- ラビ: …そういう発言をする人から 脱落していくものですよ
- 理子の声: 「では、ゲームスタートです! ここからはわたしが問題を出します! 第1問!お互いの誕生日はいつでしょう!」
- レナ: は?かえでの趣味? そんなの、草の世話とかでしょ
- 五十鈴 れん: 梨花ちゃんの好きな色は… ピンク…だったよね…?
- 粟根 こころ: (ここまで9問… トップは…)
- 加賀見 まさら: …普段の会話である程度 わかることばかりね
- ラビ: …まぁ、私は那由他様の 使用人ですからね
- 粟根 こころ: (まさらと氷室さんが 全問正解で同率1位…!)
- かえで: やっぱりウェディング姿だし 優勝候補って感じかな?
- 粟根 こころ: そ、そんな…えへへ…
- レナ: 調子に乗らないでよ レナたちだって負けてないから!
- かえで: あれ? 称号なんかいらないんじゃ…
- レナ: 勝負だから仕方ないでしょ!?
- レナ: ていうか、同率1位だとしても
- レナ: レナたちと 点数に大きな差はないのよね
- かえで: みんな、大体半分は 正解してるみたいだね
- 塩屋 晴海: えっと…私たちは…
- 和泉 壮月: …わりぃ…2問しか…
- かえで: あ、あぁ~…
- …………
- 理子の声: 「あ、え、えっと! じゃあ、最後の問題です! 相手の好きな食べ物はなんでしょう!」
- 加賀見 まさら: …そうね 山の頂上で食べるお弁当?
- 粟根 こころ: 正解! さすがまさら!
- ラビ: 特にラザニアですが 私が作る食事全般…ですね
- 那由他: ドヤ顔がムカつきますけど 正解なんですの…
- 理子の声: 「ここまで全員正解! 残るは2組です!頑張ってください!」
- 和泉 壮月: えっと…なんだ…塩屋の 実家は塩の店だから…塩?
- 塩屋 晴海: えっと…好きな食べ物というか そもそも、お塩は調味料…かな?
- 和泉 壮月: ぅ…ゴメン… 俺、全然ダメだ…
- 塩屋 晴海: あ、えっと…責めてるわけじゃ なくってね…ええっと…
- 粟根 こころ: …なんか、あのふたり 気まずそうだよね…
- 加賀見 まさら: ええ、クイズに正解できなくて 意気消沈…というところかしら
- 粟根 こころ: 十七夜さんからはつき合いたての カップルだって聞いてるけど…
- 加賀見 まさら: …絆を試すゲームなんて そんなものに意味は無いのにね
- 粟根 こころ: えっ?
- 理子の声: 「えっと…じゃあ、最後のペア… あやかお姉さんたちどうぞ!」
- 毬子 あやか: ふふん、これは簡単だね! 雫ちゃんの苗字は保澄だから…
- 毬子 あやか: ほずみ…ほーずみ ほーずき!
- 保澄 雫: ………… いや、たぶん食べたことない…
- 毬子 あやか: えぇ!?ウソ!?
- 保澄 雫: ウソはこっちのセリフだよ なんでダジャレで答えたの?
- 保澄 雫: …というか、ほおずき 食べられるんだっけ?
- 塩屋 晴海: ふふ、ほおずきって 実は甘くて結構おいしいんだよ
- 毬子 あやか: そうなの―!?
- 塩屋 晴海: えっ、あやかちゃんも 知らずに答えてたんだ…!?
- 保澄 雫: すみません…うちのあやかが…
- 毬子 あやか: うちのあやか…それって… それってなんかいいね!でへへ
- 保澄 雫: もう…あやかったら…
- 和泉 壮月: ふっ…んだそれ
- 塩屋 晴海: あははっ あやかちゃんって面白いんだね
- 粟根 こころ: (お…雰囲気 少し良くなってきた…?)
- 粟根 こころ: (私たちの成績も 今のところトップだし)
- 粟根 こころ: (これなら 優勝も夢じゃないね…!)
- アシュリーの声: 「体育館に移動してもらったところで… 続いての競技は、お姫様だっこ競争デース! どちらがだっこするか決めたら スタート位置についてくださいネー!」
- レナ: かえではコケそうだから不安だし レナがだっこしてあげるわよ
- かえで: 別にいいけど… 落とさないでね…?
- レナ: かえでじゃないんだから そんなどんくさいマネしないわよ
- 綾野 梨花: んーどっちがだっこする?
- 五十鈴 れん: あ…わ、私が梨花ちゃんを だっこ…できるよ…!
- 毬子 あやか: よーし、あたしが雫ちゃんを だっこしてトップに立ーつ!
- 保澄 雫: …落とさないでね 言っておくけどフリじゃないよ
- 和泉 壮月: じゃあ…まぁ…俺が抱える役 …で、いいよな?
- 塩屋 晴海: う、うん…でも私 重かったらごめんね…
- ラビ: ここは使用人でもある私が 担ぐのが妥当ですよね
- 那由他: えっ?
- 加賀見 まさら: …私がこころを 抱える方でいいかしら
- 粟根 こころ: まさらはドレス姿だし 普通、逆じゃない!?
- 加賀見 まさら: そんなの、誰が決めたの? 私が抱えた方が早いし合理的
- 理子の声: 「みなさん、だっこはできましたか? それでは、いちについてヨーイ、ドン!」
- 理子の声: ―理子― 走り出しは、まさらお姉さんたちが早いです! みなさん頑張ってください!
- 粟根 こころ: ―こころ― お、おぉ!? …重くない!?大丈夫!?
- 加賀見 まさら: ―まさら― 体重相応に重さは感じるけれど問題ないわ スピードを上げるからしっかり掴まっていて
- 綾野 梨花: ―梨花― わぁ!れんちゃん、早い早ーい!すごいよ!
- 那由他: ―那由他― やっぱり逆が良かったんですのー! ラビさん、ひどい抱え方なんですのーっ!
- 理子の声: 「勝ったのは まさらお姉さんとこころお姉さん!」
- 和泉 壮月: はぁ…はぁ… あの人たち速すぎだろ…
- 塩屋 晴海: わ、私が重かったせいで… 壮月くん、ごめんね…!
- 和泉 壮月: いや、塩屋が重いんじゃなくて 俺が遅いだけだから…
- みたま: 魔法少女相手に普通の男の子は ちょっと可哀想だったかしら…
- 十七夜: 壮月も力はある方だと思ったが さすがに分が悪かったな
- ももこ: おいおい、これでふたりが 仲違いとかしたらどうすんだ…
- アシュリー・テイラー: 他にも競技はたくさんなので 挽回のチャンスはありマース!
- FILENAME: text_335041-4.txt
- アシュリーの声: 「では、次のゲームは ジェスチャーゲームデース!」
- 粟根 こころ: (よーし…! また、1番になってみせる!)
- 加賀見 まさら: それは… …踊る人間?
- 粟根 こころ: 違うよー!ゴリラだよー!
- アシュリーの声: 「次は、二人三脚デース!」
- 粟根 こころ: ちょ、まさら早いって…! 掛け声とかしようよ…!
- 加賀見 まさら: そういうものなのね ごめんなさい
- 粟根 こころ: いや、最初に言ってなかった 私も悪いんだけど…
- アシュリーの声: 「ふたりの間にある風船を 協力して体で割ってくだサーイ!」
- 粟根 こころ: ちょ、違うって 片方は止まらないと
- 加賀見 まさら: 両側から力を入れた方が いい気がするけれど
- ぼよよーん…
- 粟根 こころ: 全然、息が合わなくて 割れないよー!
- 綾野 梨花: あれ、なんかあのふたり いきなり成績悪くなってる…?
- 保澄 雫: 優勝候補だと思ってたけど もう私たちと大差ない点数かも
- 粟根 こころ: (…どうしよう どんどん順位が落ちてく…)
- 粟根 こころ: (優勝候補って言われてるのに こんなの良くないよね…!)
- 粟根 こころ: よし、ここから巻き返そう 頑張ろうね、まさら!
- 加賀見 まさら: …………そうね
- 粟根 こころ: (あれ、まさら… いつもよりそっけない…?
- アシュリーの声: 「次のゲームは以心伝心ゲーム! 仲良しさんならお互いに何を考えてるか ぴったり当てられるはずデース!」
- 理子の声: 「お題を出すので、それに答えて ふたりの回答が同じだったらOKです!」
- 粟根 こころ: (今度こそ…勝つ!)
- 粟根 こころ: ひとつも揃わなかった…
- 粟根 こころ: “嬉しいプレゼント”と言えば サプライズかなあって思ったけど
- 加賀見 まさら: 相手の欲しいものを聞いた方が 合理的でしょう?
- 粟根 こころ: うぅ…確かにまさらなら そう答えるに決まってるか…
- 粟根 こころ: ちょっと焦っちゃったかも…
- 粟根 こころ: でも“一緒に遊びに行くなら”に カフェって言うと思わなかった!
- 加賀見 まさら: 以前、こころが 行きたがっていたから
- 粟根 こころ: でも、お腹が空いてないと 行かないとか言ってたじゃん
- 加賀見 まさら: それは前の話 考えはずっと同じじゃないわ
- 粟根 こころ: 言ってくんなきゃ わかんないよ!
- 加賀見 まさら: だって、これは そういうゲームでしょう
- 加賀見 まさら: そもそも、元から私とこころじゃ 性格が似ているわけじゃないし
- 加賀見 まさら: 別に、そこまで 気が合うわけでもないでしょ
- 粟根 こころ: なっ…
- 五十鈴 れん: …ぁ…
- レナ: …地雷、踏んだわね
- 粟根 こころ: そんなの、私だって ずっとわかってたよ…!
- 粟根 こころ: …でも、私は まさらと仲良くしたくてっ!
- 粟根 こころ: だから歩み寄ろうとしてたのに そんなの言われたらさ…
- 粟根 こころ: もう…もう… まさらなんて知らない!
- 綾野 梨花: あちゃ…
- 和泉 壮月: …………
- 塩屋 晴海: …………
- 那由他: …なんだか、大変なことに なってきたんですの…
- 粟根 こころ: まさらなんて、もう知らない…!
- FILENAME: text_335042-1.txt
- レナ: どうすんのよ、あれ…!
- かえで: ふたりでもあんな風に ケンカするんだねー…
- 那由他: 言ってる場合じゃないんですの! ひどい空気なんですの!
- 綾野 梨花: けど、何とかするにも あたしたちには…ねぇ?
- 五十鈴 れん: …ぅん…何も… 出来ることがないような…
- 毬子 あやか: えっと…えっと… あたしのギャグでなんとか…
- 保澄 雫: …やめといた方がいいと思う
- ラビ: …それに、空気の悪さなら あちらも同じ…
- かえで: そういえば、ふたりも 点数悪かったもんね…
- レナ: あっちはなんか… 特に触れづらい感じだわ
- ラビ: いっそケンカしていた方がマシな ギスギスした雰囲気…
- 毬子 あやか: もしかして このままじゃ解散の危機!?
- 保澄 雫: 解散…っていうより破局?
- 綾野 梨花: アシュちゃんたちが なんとかしてくれるといいけど…
- 理子の声: 「で、では…!次のゲームに進むので みなさんは一度、体育館から出て 指定された教室に移動してください!」
- 加賀見 まさら: …………
- 粟根 こころ: (…怒りすぎちゃった…)
- 粟根 こころ: (ここまで勝ってたのも 大体まさらのおかげなのに)
- 粟根 こころ: (でも、でも…)
- 和泉 壮月: …………
- 塩屋 晴海: (…壮月くん 先に行っちゃった…)
- 綾野 梨花: わ、わぁ…移動中の雰囲気 悪すぎじゃない?
- かえで: 次のゲームで挽回できるのかな… これ…
- ジリリリリリリリ!
- 毬子 あやか: な、何この音!?
- 保澄 雫: 火災報知機の音…みたい
- 那由他: これも、何かの演出ですの…?
- アシュリーの声: 「What!?理子、これはいったい…!」
- 理子の声: 「わかりませ…あ、防火扉が…! みなさ…く…を…」
- ぷつっ
- 那由他: 放送が、途切れたんですの…
- ラビ: 演出ではない可能性が高い… ひとまず外に出た方が良さそう
- 五十鈴 れん: …ぁ、それなら急がないと…
- レナ: 何あれ、防火扉が下がって…!?
- 保澄 雫: 前を歩いてた人たちと 引き離されちゃった…?
- 那由他: ど、どういうことなんですの!?
- ラビ: 火災報知器が鳴ったことで 作動した防火扉が閉まり
- ラビ: 引き離されたのでしょう
- 綾野 梨花: そういうときのために 非常扉があるって聞いたけど…
- 五十鈴 れん: …古いのか、全然… 開かなくて…
- 那由他: なるほどですの…
- 那由他: では、放送室の方々も含めると 3グループに別れてしまったと…
- ラビ: …前を歩いていた4人の間にも 扉があった可能性はあります
- 那由他: 確かに十七夜さんの弟さんと まさらさんは
- 那由他: 結構、前の方を 歩いていたんですの
- 五十鈴 れん: …ぁ、4グループくらいに 別れてる…かも…
- レナ: とりあえず 脱出できる経路を探しながら
- レナ: 他のみんなも見つけるわよ!
- 保澄 雫: …幸い、他の道へ続く非常扉には 開くものがありそうだから
- 保澄 雫: それを使えばなんとかなるかも
- かえで: で、でも…見て、廊下の先… なんか障害物があるよ…!
- 保澄 雫: もしかして、このあとの競技で 使う予定だったのかも…
- 那由他: 散々なんですの~っ!
- FILENAME: text_335042-2.txt
- 粟根 こころ: …防火扉のせいで、みんなと はぐれちゃったみたいですね
- 粟根 こころ: …大丈夫ですか? 晴海さん
- 塩屋 晴海: う、うん… びっくりしたけど大丈夫
- 粟根 こころ: 私たちがふたり…ってことは 前にまさらたちがいて
- 粟根 こころ: うしろには残りの子たち… アシュちゃんたちも含めたら
- 粟根 こころ: 防火扉を挟んで4グループに 別れた…って感じですかね
- 塩屋 晴海: 非常扉があるはずなのに それも壊れちゃってるなんて…
- 粟根 こころ: ここ、廃校みたいなので いろいろ古いのかも…
- 粟根 こころ: 今のところ火の手は見えないし 演出…だといいんですけど…
- 粟根 こころ: あ、でもとにかく外へ行けば きっとみんなと合流できます!
- 粟根 こころ: まさらなら、こういうとき 危険を考えて脱出を優先するし
- 粟根 こころ: 十七夜さんの弟くん…壮月くんも 場所的に一緒にいると思うから
- 粟根 こころ: とりあえず脱出! …で、どうでしょう?
- 塩屋 晴海: うん…そう、だね…
- 粟根 こころ: えっと…不安、ですよね…
- 塩屋 晴海: あ、その…ごめんね 元気づけてくれてるのに
- 塩屋 晴海: 実は、壮月くんとのことで ちょっと、悩んでて…
- 塩屋 晴海: 今考えることでもないんだけど…
- 粟根 こころ: 役に立てるかはわからないけど 話を聞くくらいなら、できます!
- 粟根 こころ: こうしてふたりになったのも きっと何かの縁だと思うから
- 粟根 こころ: ガールズトーク… しちゃいましょ!
- 塩屋 晴海: ふふ、ありがとう 優しいんだね、こころちゃん
- 粟根 こころ: …なるほど、ゲーム中に ギクシャクしちゃったんですね
- 粟根 こころ: (う…自分のことばっかりで 途中から全然気づいてなかった)
- 塩屋 晴海: クイズも、競技も うまくいかなくって…
- 塩屋 晴海: …女の子ばかりだから 仕方ないのかもしれないけど…
- 塩屋 晴海: 壮月くんってば、最初から 乗り気じゃなさそうだったし
- 塩屋 晴海: 普段から思ってること、あんまり 言ってくれないというか…
- 塩屋 晴海: 今日も勝ちたいのは私だけかも ってなんだか恥ずかしくなったり
- 塩屋 晴海: それにね!告白のときは 下の名前で呼んでくれてたのに
- 塩屋 晴海: 最近はずーっと苗字呼びで! なんか…なんかね…
- 塩屋 晴海: …もう、なに考えてるのか 全然わからないの!
- 粟根 こころ: …わかります! その気持ち!すっごく!
- 粟根 こころ: あ…わかる、なんて簡単に 言うのはよくないかもですけど
- 粟根 こころ: まさらも、なに考えてるのか もうほんっとにわからなくて
- 粟根 こころ: 出会ったときから、ずっと!
- 塩屋 晴海: そうなの…?
- 粟根 こころ: はい、自分を大事にしないし 私と考えがまるきり違うから
- 粟根 こころ: そのせいでケンカ…って言うか 私が勝手に怒っちゃったり
- 粟根 こころ: さっきのも含めて、ずーっと 私の一方通行ばっかりです
- 粟根 こころ: まさらのことは 未だに全然わからないし
- 粟根 こころ: 最初のクイズも、回答者が 逆だったら負けてたと思います
- 粟根 こころ: それに、まさらも 乗り気じゃなさそうに見えて…
- 加賀見 まさら: …絆を試すゲームなんて そんなものに意味は無いのにね
- 粟根 こころ: よし、ここから巻き返そう 頑張ろうね、まさら!
- 加賀見 まさら: …………そうね
- 加賀見 まさら: そもそも、元から私とこころじゃ 性格が似ているわけじゃないし
- 加賀見 まさら: 別に、そこまで 気が合うわけでもないでしょ
- 塩屋 晴海: …それなのに どうしてふたりは仲良しなの?
- 塩屋 晴海: …気の合わない人といるのは 大変だよね…?
- 粟根 こころ: …はい、晴海さんの言う通り 噛み合わないことばかりで…
- 粟根 こころ: …でも わからないことがあるから
- 粟根 こころ: もっとまさらを知りたい わかりたいって思うんです
- 粟根 こころ: だから…
- 粟根 こころ: …でも、私は まさらと仲良くしたくてっ!
- 粟根 こころ: だから歩み寄ろうとしてたのに そんなの言われたらさ…
- 粟根 こころ: さっき怒っちゃったのは よくなかったなって…
- 粟根 こころ: だって、勝手に知りたいって 思ってるのは私だから…
- 粟根 こころ: …こうやって、まだまだ 相手のことわかってないから
- 粟根 こころ: ケンカになっちゃうんですよね…
- 塩屋 晴海: …………
- 粟根 こころ: …でも、まさらが言ってたんです 私たちは結局のところ他人で
- 粟根 こころ: 相手のすべてをわかることは きっとできない
- 粟根 こころ: だからこそ、お互いに 知り合っていくのが
- 粟根 こころ: 人間同士のコミュニケーション なんだって
- 塩屋 晴海: そっか…
- 塩屋 晴海: 確かに私、壮月くんがわからない って言っているだけで
- 塩屋 晴海: もっと知るために 歩み寄れていなかったのかも
- 塩屋 晴海: こころちゃんの方が年下なのに ダメだなぁ、私
- 粟根 こころ: いえ、私なんてそんな… ほとんどまさらの受け売りです
- 塩屋 晴海: ふふ、でも話を聞いてくれたから 少し元気が出たかも
- 塩屋 晴海: よし、ここを出て壮月くんと ちゃんと話してみることにする!
- 粟根 こころ: はい、一緒に頑張りましょう!
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- 加賀見 まさら: …はぐれたみたいね
- 和泉 壮月: …………
- 加賀見 まさら: 非常扉も壊れているみたいだし とりあえず脱出を目指しましょう
- 和泉 壮月: いや、先に塩屋たちを探しに 行った方がいいんじゃないすか
- 和泉 壮月: そっちだって 連れとはぐれて心配…すよね
- 加賀見 まさら: 探しに行くにしてもどこにいるか わからないのなら、非効率
- 加賀見 まさら: …であれば、他の人との合流より 脱出を目指す方が合理的
- 加賀見 まさら: それに、今のところ火の手を 確認できていないとは言え
- 加賀見 まさら: 火災報知器が鳴り、それが 誤作動か否か判断できない以上
- 加賀見 まさら: 火災の可能性も考慮して 避難を優先するべきよ
- 和泉 壮月: でも、塩屋を 置いていくわけには…!
- 加賀見 まさら: …さっきの位置的に、恐らく あなたの彼女はこころといる
- 加賀見 まさら: 登山が趣味でサバイバル知識も ある程度備わっているこころなら
- 加賀見 まさら: 脱出を優先するはずだから あなたも脱出した方が
- 加賀見 まさら: 彼女と合流できる可能性は 高くなると思うわ
- 和泉 壮月: けど…
- 加賀見 まさら: ただ、あなたにも決定権がある 探しに行きたいなら行けばいい
- 加賀見 まさら: でも、あなたは十七夜さんの弟で 私よりも年下だから
- 加賀見 まさら: 私には、あなたを無事に返す 責任があることを考慮してほしい
- 和泉 壮月: …あんた 自分の連れが心配じゃねぇのか
- 加賀見 まさら: …心配していない訳じゃないけど 現状、あの子なら問題ないわ
- 和泉 壮月: …信用しているってことか
- 加賀見 まさら: ええ、実力は知ってるつもり
- 加賀見 まさら: …それで、私は脱出に向けて 動くけど、あなたはどうする?
- 和泉 壮月: …ついていく
- 加賀見 まさら: …………
- 和泉 壮月: …あんた、なに考えてんのか わかんないって言われないか
- 加賀見 まさら: …他人の気持ちなんて わからないものだと思うけど
- 加賀見 まさら: そうね…経験はあるわ あなたはどう?
- 和泉 壮月: …塩屋…彼女から、たまに
- 和泉 壮月: 思ってることとか、いろいろ 言ってくれないとわからないって
- 和泉 壮月: …でも、なんか俺には そういうの難しくて…
- 加賀見 まさら: …そうね あなたと同じかはわからないけど
- 加賀見 まさら: 私も、似たようなことで 難しさを感じているわ
- 加賀見 まさら: 結果、今日のように意見が 食い違ってケンカに発展している
- 和泉 壮月: あんたも、そうなんだ
- 和泉 壮月: …俺は、少しぐらい話さなくても 通じ合えれば…って思うんだけど
- 和泉 壮月: …ダメなのかな
- 加賀見 まさら: ええ、それは怠慢よ
- 和泉 壮月: なっ、いきなり 裏切んのかよ…!
- 加賀見 まさら: 一度もあなたの味方をした 覚えはないけど
- 加賀見 まさら: 言ってくれなきゃわからないと こころが思うのなら
- 加賀見 まさら: 私は、“言う”べきだと思ってる
- 加賀見 まさら: ただ、どういう時に どの程度の気持ちを伝えるべきか
- 加賀見 まさら: それが、まだ掴みきれてないだけ
- 加賀見 まさら: さっきケンカしてしまったから 今は反省して
- 加賀見 まさら: より多く語る練習中
- 和泉 壮月: 俺で練習してんじゃねえよ…
- 加賀見 まさら: 言わなくても伝わる …なんて、私は幻想だと思うわ
- 加賀見 まさら: それがまかり通るのなら 争いは起きないはずだから
- 和泉 壮月: それって…
- 加賀見 まさら: 「神浜市の東と西を巡る根強い問題… それを解決するためにも発足した 神浜学生会議の中で 東西の壁を越えて結ばれた新しい世代」
- 加賀見 まさら: 東と西で結ばれたカップル…って あなたたちのことでしょう
- 加賀見 まさら: その当事者なら、言葉で語り合う 大切さがわかると思うのだけど
- 和泉 壮月: そう…か、確かにそうだな…
- 加賀見 まさら: あとは、合理的に考えても ある程度近い関係であるなら
- 加賀見 まさら: 言わずにすれ違って揉めるより 言葉にして話し合った方が早い
- 加賀見 まさら: …その結果、さっきのように 怒らせてしまうけれど
- 加賀見 まさら: すれ違うと怒っていることすら 気づけず、解決に時間がかかる
- 和泉 壮月: …なんか、変な関係だな あんたらって
- 加賀見 まさら: 関係性に決まった形なんて 最初からないと思うけど?
- 和泉 壮月: …確かにそうか
- 加賀見 まさら: …………
- 和泉 壮月: …どうした?
- 加賀見 まさら: …脱出については 少し考えた方がいいかもしれない
- FILENAME: text_335042-4.txt
- 那由他: な、なんとか出られたんですの…
- ラビ: 学校を出てすぐに森に出るあたり さすが廃校というところですね
- レナ: それより、いなかったわね あの子たち
- かえで: 魔法少女のふたりはまだしも 十七夜さんの弟たち大丈夫かな…
- 綾野 梨花: あ、てかアシュちゃんたちは? 放送も途中で途切れてたし!
- 毬子 あやか: 学校の放送室にいたなら みんなもまだ中に…
- アシュリーの声: あ!みなさん、ここに いたんですネー!
- 保澄 雫: 十七夜さんたちも 無事だったんですね…!
- 十七夜: うむ、障害物競走で使う予定の 道具類が邪魔だったが
- 十七夜: 仕掛けたのは自分たちだからな 外への避難は難しくなかった
- レナ: 避難してきたってことは 火災報知器は演出じゃないの?
- ももこ: あぁ…廃校とは言え、こうして たまに使われるときのために
- ももこ: 電気は通るみたいだから たぶん、誤作動だと思うんだけど
- みたま: わたしたちも想定外で とりあえず外に逃げてきたの
- アシュリー・テイラー: みなさん本当にスミマセン… フトクの致すところデース…
- 千秋 理子: でも、全員無事に外に出て… …あれ?
- みたま: まさらちゃんとこころちゃんは? それに、壮月くんと晴海ちゃんも
- ラビ: 防火扉で引き離されてしまい 恐らく、まだ中に…
- みたま: こころちゃんたちは自力で 出られるだろうけど…
- ももこ: 魔法少女だしな…ただ
- 十七夜: 壮月と塩屋君が心配だ…
- レナ: でも、火は出てないみたいだし 火災報知機も誤作動なんでしょ?
- アシュリー・テイラー: そのはずデスガ 確定ではないんデスヨネ…
- レナ: ちょっと怖いこと言わないでよ…
- 五十鈴 れん: …………ぁ… り、梨花ちゃん…あれ…
- 綾野 梨花: どしたの、れんちゃん… え、何あの人たち!?
- 綾野 梨花: …ねぇ、アシュちゃん あの人たちも、仕込みだったり?
- アシュリー・テイラー: What?
- 綾野 梨花: ほら、あっち 学校の廊下にいる…
- レナ: なにあれ、ゾンビ…!?
- かえで: しかも、ちょっと 周りで煙出てるよね…!?
- 毬子 あやか: いやあ、ゾンビまで仕込むとは 手が込んでるなぁ!
- アシュリー・テイラー: No!No! あんなの仕込んでないデスヨ!
- 毬子 あやか: まったまた~!
- アシュリー・テイラー: …………
- 毬子 あやか: え、え… 本当に、仕込みじゃないの…?
- アシュリー・テイラー: …Yes
- かえで: じゃあ… 本物のゾンビと火事~!?
- ラビ: …いえ、あれは…
- ラビ: 魔女の口づけを 受けた人たちでは…?
- 加賀見 まさら: こんなとき…こころなら、きっと
- FILENAME: text_335043-1.txt
- 粟根 こころ: みんなと引き離された私たちは 火災報知器が鳴ったことから 万が一を考えて、校外への避難をするため…
- 粟根 こころ: 障害物を越えながら 恋バナに花を咲かせていた…!
- 塩屋 晴海: …それで、壮月くんから 手を繋いでくれて…
- 粟根 こころ: わぁ…! 聞いてる私まで照れちゃう…!
- 粟根 こころ: …って、そろそろ出口ですね
- 塩屋 晴海: ガールズトークが終わるのは 少し寂しいけど、やっとだね
- 粟根 こころ: 外に出ても、また一緒に お話しましょう、晴海さん!
- 塩屋 晴海: うん、そうだね…!
- 粟根 こころ: ――っ!?
- 粟根 こころ: (この反応…)
- 塩屋 晴海: …こころちゃん あそこにいる人たち…何…?
- 粟根 こころ: え…?
- 粟根 こころ: (あ、あれは… 魔女の口づけを受けた人たち…)
- 塩屋 晴海: なんか、周りで煙…出てる…? しかも、七輪まであって…
- 粟根 こころ: あれのせいで火災報知器が… え!?いや、待って…
- 粟根 こころ: 窓まで締め切ってるなんて まさか…
- 加賀見 まさら: バーベキューがしたい?
- 加賀見 まさら: いいけど、火を使うのなら 空気の循環を意識して
- 加賀見 まさら: 一酸化炭素中毒には 気をつけないといけないわね
- 加賀見 まさら: 木炭なら多少は煙が出るけど 練炭だと煙が出なくて危険らしい
- 加賀見 まさら: バーベキューはいいけれど くれぐれも注意してね
- 粟根 こころ: さすがまさらだけど なんでそんなに詳しいの?
- 加賀見 まさら: 前にテレビでやってたの
- 粟根 こころ: (一酸化炭素中毒による 集団自殺…!?)
- 粟根 こころ: (魔女の口づけを受けた人たちが 暴走しているってこと?)
- 粟根 こころ: (煙が出てるってことは 質の悪い木炭…?)
- 粟根 こころ: (…って! そんなの今はどうでもいい!)
- 粟根 こころ: (みんなを止めて 魔女を倒さなきゃ!)
- 粟根 こころ: (でも晴海さんの前で 戦うわけにはいかないし…)
- 粟根 こころ: (そもそも、このままじゃ 晴海さんも危ない…!)
- 粟根 こころ: (とにかく、彼女を 安心させて…守るためには!)
- 粟根 こころ: ふんっ!
- ガシャーン
- 塩屋 晴海: こころちゃん!? どうして窓を…!
- 粟根 こころ: い、いやー… 凝った仕掛けですよね
- 塩屋 晴海: へ…仕掛け…?
- 粟根 こころ: 確かアシュちゃんがエキストラを 雇うとか言ってたんです
- 粟根 こころ: …で、きっとこれは謎解き!
- 粟根 こころ: 七輪を室内で焚いたら危ないから 窓を割るか開けるのが正解かと!
- 粟根 こころ: 謎解きだから多分、この煙も人も 本当に危ないものではないはずで
- 粟根 こころ: えーと…火災報知器のことも 演出だったってことです!
- 粟根 こころ: …まぁ、それにしても これはちょっとやりすぎですよね
- 塩屋 晴海: …そんなことってあるのかな…?
- 塩屋 晴海: けど…こころちゃんが言うなら…
- 粟根 こころ: (ごめん、晴海さん…全部ウソ! でも、魔女とか言えないから…)
- 粟根 こころ: 大丈夫! 私を信じてください!
- 塩屋 晴海: …わかった じゃあ、私も窓を開けるね
- 粟根 こころ: お願いします!
- 粟根 こころ: (それに、この状況なら…)
- 塩屋 晴海: よいしょ…っと
- あ、あぁ… 邪魔…するなぁ…!
- 塩屋 晴海: きゃっ!?
- 粟根 こころ: 晴海さん!?
- ぅ…うぅ…行かせない…
- 粟根 こころ: なっ…!
- 粟根 こころ: あ…これ…
- 塩屋 晴海: ひっ…
- ???の声: その人に触るんじゃねぇ!
- 塩屋 晴海: 壮月くん…!?
- 粟根 こころ: ありがとう、助かったよ
- 粟根 こころ: まさらならこの状況に きっと気づくって信じてた
- 加賀見 まさら: 間に合って良かったわ
- 和泉 壮月: ちょ、おい今あんた どっから出てきたんだよ!?
- 加賀見 まさら: …内緒
- 加賀見 まさら: それと、こころを襲った男は 眠らせただけだから安心して
- 和泉 壮月: だけって…あんた いったい何者なんだよ…
- 塩屋 晴海: …それより、なんで 壮月くんがここに…
- 和泉 壮月: …この人が 嫌な予感がするって
- 加賀見 まさら: ええ…本当は脱出してからの 合流を予定していたんだけど…
- FILENAME: text_335043-2.txt
- 和泉 壮月: …この人が 嫌な予感がするって
- 加賀見 まさら: ええ…本当は脱出してからの 合流を予定していたんだけど…
- 和泉 壮月: …どうした?
- 加賀見 まさら: …脱出については 少し考えた方がいいかもしれない
- 加賀見 まさら: (さっきから違和感があったけど …やっぱり)
- 加賀見 まさら: (微かにだけど、魔女の反応… …こころたちが危ない)
- 和泉 壮月: おい、どういうことだよ 脱出するんじゃねえのか
- 加賀見 まさら: (…十七夜さんの弟とは言え 魔女のことは話せない…)
- 加賀見 まさら: (魔女に近づけたくないけれど 置いていくのも危険なら…)
- 加賀見 まさら: 説明はあと…あなたの恋人が 危ないかもしれない
- 加賀見 まさら: こころにも危険が迫ってる 私は助けに行くけど、あなたは?
- 和泉 壮月: …なんで、んなことわかるんだよ
- 加賀見 まさら: …………勘よ
- 加賀見 まさら: けれど、勘というものはその人の 経験則によって生み出され…
- 和泉 壮月: ああ、もうわかった! あんたを信じる!行くよ!
- 加賀見 まさら: …そう、助かるけど なぜ私を信じられるの?
- 和泉 壮月: …勘だ
- 加賀見 まさら: 嫌な予感がして引き返したの
- 和泉 壮月: …で、説明してもらおうか あいつらいったいなんなんだよ
- 塩屋 晴海: なんか、仕込み…らしいよ?
- 和泉 壮月: …あれが仕込み、か? 七輪まで使って危ないんじゃ…
- 粟根 こころ: まさら、この後どうする?
- 加賀見 まさら: 魔女には、みたまさんたちも 恐らく気づいているだろうから
- 加賀見 まさら: とりあえず魔女の口づけを 受けた人たちの保護からね
- 粟根 こころ: わかった、じゃあ 晴海さんたちは…
- 加賀見 まさら: …仕込みということにして なんとか外へ行かせましょう
- 粟根 こころ: …でも、壮月くんが 納得してくれるかどうか…
- 加賀見 まさら: それなら、私に任せて
- 加賀見 まさら: …まぁ、そういうことで 仕込みらしいから
- 加賀見 まさら: あなたは彼女を連れて 先に外へ出ていてもらえる?
- 和泉 壮月: あんたらはどうすんだよ?
- 加賀見 まさら: …あなたが突き飛ばした男性を 介抱しないといけないから
- 加賀見 まさら: 見たところケガは無さそうだし 大丈夫だと思うけど
- 和泉 壮月: あ…やべ… てか、なおさら俺が…!
- 加賀見 まさら: …………
- 加賀見 まさら: …これは、あなたの彼女には 伏せて欲しいのだけど
- 和泉 壮月: …なんだよ
- 加賀見 まさら: 実は、どこまでが演出か 本当に火事がなかったかは
- 加賀見 まさら: アシュリーに聞かないと 事実がわからない
- 加賀見 まさら: だからあなたには、彼女を 守りながら外へ出てほしいの
- 和泉 壮月: …え?そんなこと本当に…
- 和泉 壮月: …………
- 和泉 壮月: …………はぁ、わかったよ
- 和泉 壮月: …あとはふたりに任せて行こう 塩屋
- 塩屋 晴海: う、うん…!
- 粟根 こころ: さすが、まさらだね …じゃ、私たちも頑張ろっか
- 加賀見 まさら: ええ
- 粟根 こころ: …ふぅ…よし…っと
- 粟根 こころ: 火も全部消して、窓も開けたし 火事の心配もなさそうだから…
- 粟根 こころ: とりあえずこれで大丈夫かな
- 粟根 こころ: 魔女の口づけを受けた人たちも みんな無事みたいでよかった
- 加賀見 まさら: 廃校で、隙間風が入るような 環境だったのが幸いだったわ
- 加賀見 まさら: 救急車も手配したし どうにか一段落というところね
- 粟根 こころ: ………… ねえ、まさら
- 加賀見 まさら: 何かしら
- 粟根 こころ: さっきは、怒ってごめん …私、勝負に囚われすぎてた
- 粟根 こころ: 誰かに称号をもらわなくても 私たちはちゃんと仲良しなのに
- 粟根 こころ: 1番になりたいって それはちょっと違うよね
- 粟根 こころ: まさらを知りたいと思うのは 私の勝手なのに…ごめん!
- 加賀見 まさら: いいえ、私こそあなたの気持ちに もっと寄り添うべきだった
- 加賀見 まさら: 順位なんかで あなたとの関係値は変わらない…
- 加賀見 まさら: そう自己完結をしていたから あなたに何も伝えなかった
- 加賀見 まさら: ごめんなさい、こころ
- 加賀見 まさら: お互いの想いを伝えていれば 上手くいっていたはずなのに
- 粟根 こころ: 私たち、まだまだ 1番の仲良しには遠いね
- 加賀見 まさら: そう?
- 加賀見 まさら: 私にとって“1番の仲良し”は こころに変わりないのだけど
- 粟根 こころ: はっ! それは…確かに私もそう!
- 粟根 こころ: ふふ、最初から誰かと比べる 必要なんてなかったんだね
- 毬子 あやか: あ!ふたりともいた! そこにいる人たちは…?
- 粟根 こころ: わっ!? びっくりした…!
- 加賀見 まさら: そこにいるのは 魔女の口づけを受けた人たち
- 加賀見 まさら: でも、大きなケガはなさそうだし 救急車も呼んであるわ
- 保澄 雫: じゃあ、ふたりは私の魔法で 外まで連れていくよ
- 保澄 雫: 今でも短い距離なら “空間結合”で繋げられるから
- 保澄 雫: 障害物を越えていくよりは その方が早いと思う
- 保澄 雫: 救急車への対応とか あとのことは私たちに任せて
- 毬子 あやか: 外へ出たら、みんなが近くで 魔女と戦ってると思うんだ
- 毬子 あやか: ふたりには、そっちの 応援に行ってもらっていい?
- 粟根 こころ: うん、わかった! 行こう、まさら!
- 毬子 あやか: あのふたり もう仲直りしてたね
- 毬子 あやか: さ、あたしたちも 頑張るよ、雫ちゃん!
- 保澄 雫: うん、とりあえずはこの人たちを 見つけやすいところまで運ぼうか
- FILENAME: text_335043-3.txt
- 千秋 理子: あ!アシュお姉さん! あそこにいるのって…!
- アシュリー・テイラー: Oh!ふたりとも! 無事だったんデスネー!
- 和泉 壮月: んだよ、あの人たち 仕込みにしてもやりすぎだろ!
- 千秋 理子: 魔女の口づけを受けた 人たちのことでしょうか…
- ももこ: 仕込みと疑ってくれてるなら 乗っかった方が良さそうだ
- アシュリー・テイラー: Uh…スミマセン リアリティを求めすぎマシター…
- 和泉 壮月: あぁ、本当に 仕込みだったんだな…
- アシュリー・テイラー: …What?
- 塩屋 晴海: でも、壮月くんたちが 助けてくれたから大丈夫だよ
- 和泉 壮月: そういう問題じゃ… つーか、他の人たちはどこに…
- みたま: あ、あー、レナちゃんたちなら 最終ゲームに向かったわぁ
- みたま: でも、トラブルも続いたし ふたりはここまでで大丈夫よ
- 和泉 壮月: …まだ続いてたのかよ
- 塩屋 晴海: あ…
- 和泉 壮月: ん? どうした、塩屋?
- 塩屋 晴海: あ…その、壮月くんはこのゲーム あんまり乗り気じゃなかった?
- 和泉 壮月: いや、別に そういうわけじゃねえけど…
- 塩屋 晴海: けど…?
- 和泉 壮月: いい結果、全然残せてねえから 彼氏…として情けねえっつーか
- 和泉 壮月: 幻滅… されちまうんじゃないかって
- 塩屋 晴海: 幻滅って、私が…壮月くんに? そんなわけないよ!
- 塩屋 晴海: だって、私も全然 ゲームで勝ててないから…
- 塩屋 晴海: …でも、そう思わせちゃったなら ごめんね
- 和泉 壮月: …俺こそ ちゃんと言葉にしなくてゴメン
- 塩屋 晴海: …私たち、まだまだお互いに 知らないことばっかりだね
- 塩屋 晴海: でも…だからこそ これからもっと知っていこう
- 和泉 壮月: …ん、そうだな
- 塩屋 晴海: じゃあ、まず聞きたいんだけど… なんで最近、苗字呼びなの?
- 和泉 壮月: な…だ、だって…それは… 照れ臭い…っつーか
- 塩屋 晴海: 私、壮月くんって言ってるよ? …私も下の名前で呼ばれたいなぁ
- 和泉 壮月: ぅ…善処…する …は、晴海…さん
- みたま: あっちは、とりあえず 解決したみたいねぇ
- 十七夜: ああ、残りは…
- レナ: こいつら、しぶといわね…!
- かえで: 十七夜さんたちは 応援に来てくれないの…!?
- ラビ: 彼女たちは弟カップルへの 対応があるんでしょう
- 那由他: ええ、だからここは 私たちでどうにかするんですの!
- 綾野 梨花: …って言っても ちょっとキツいかも…
- ラビ: いま思い出しましたがこの廃校 自殺スポットとして有名らしく…
- 那由他: それで魔女が強くなってる …ってことなんですの!?
- 五十鈴 れん: …ぁ…この魔力って…
- レナ: いつの間に…!
- かえで: でも、ひとりじゃ やられちゃうよぉ!
- 粟根 こころ: たぁっ!
- …!
- 綾野 梨花: 危ない…!
- 粟根 こころ: まさら!今!
- 加賀見 まさら: ふっ!
- …………!
- かえで: え、え、どこから…!?
- 粟根 こころ: みんな遅れてごめん! 大丈夫!?
- 那由他: 無事ですけど、今の技は いったいなんなんですの!?
- 加賀見 まさら: 私の魔法は“透明化” それを活用した
- ラビ: なるほど…攻撃の瞬間まで 身を隠していたと…
- レナ: レナたちも負けてらんない! いくわよ、かえで
- 綾野 梨花: あたしたちも!
- 那由他: こっちだって負けないんですの!
- ラビ: …何を争っているんです?
- かえで: レナちゃん! そっち行ったよ!
- レナ: かえでに言われなくてもっ! レナだってできるわよ!
- 綾野 梨花: れんちゃん!
- 五十鈴 れん: はいっ…!梨花ちゃん…!
- 梨花&れん: せーのっ
- 那由他: ラビさん、私たちは!?
- ラビ: 那由他様は突っ込んでください 私が強化します
- 那由他: 食らえ~なんですの~っ!
- 粟根 こころ: じゃあ、トドメだね!
- 加賀見 まさら: ええ、一緒にやりましょう
- まさら&こころ: はぁあああっ!
- 那由他: ふぅ… なんとかなったんですの…
- 加賀見 まさら: 救急車も、直に到着するだろうし 早く離れた方が良さそうね
- 粟根 こころ: …うん!
- FILENAME: text_335043-4.txt
- アシュリー・テイラー: Uh…みなさま…この度は 誠に申し訳ございまセン…
- 粟根 こころ: まぁ…魔女はアシュちゃんの せいじゃないんだし仕方ないよ
- 加賀見 まさら: もう少し運営として 早急な対応をしてほしかったけど
- 粟根 こころ: ちょっと、まさら…!
- 加賀見 まさら: 事実を述べただけよ
- アシュリー・テイラー: Oh…これはもう、ハラキリで 償うしかありまセーン…
- 綾野 梨花: 待って待って、あすきゃんじゃ ないんだから…!
- アシュリー・テイラー: 結局、撮影も失敗デース… 優勝も決められませんデシタ…
- 毬子 あやか: んー、でもさー 優勝は…やっぱふたりじゃない?
- 保澄 雫: うん、私もあやかに賛成 MVPはふたりだと思う
- 那由他: 確かにふたりの息 すごく合ってたんですの!
- 那由他: 魔女と戦っているときなんて 特に阿吽の呼吸でしたの!
- ラビ: あとから聞いた話だけど
- ラビ: 一般人に事態を仕込みと説明した 臨機応変な対応もさすがだった
- 毬子 あやか: 魔女の口づけを 受けた人たちを助けて
- 毬子 あやか: 救急車を呼ぶまでのスピードも!
- レナ: …まぁ、確かに 悔しいけど認めてあげるわ
- 塩屋 晴海: ふたりのおかげで 私も学校から出られたし
- かえで: やっぱり優勝候補なだけあるね ふたりとも
- 粟根 こころ: ありがとう、みんな でも、優勝は決めなくていいかな
- かえで: えっ、なんで?
- 粟根 こころ: 1番を決めるのは、ちょっと 違うかもって思ったの
- 粟根 こころ: 誰がなんと言おうと 私とまさらは仲良しだし
- 粟根 こころ: それはきっと みんなも同じだと思うから!
- アシュリー・テイラー: Wow…私は大きな間違いを していたようデース…
- アシュリー・テイラー: 仲良しは…絆は競うものでなく 自分たちの中にあるもの…!
- 千秋 理子: じゃあ、優勝は…
- アシュリー・テイラー: Everyone! 全員優勝デース!
- 粟根 こころ: ふふ、やったねまさら
- 加賀見 まさら: 全員優勝? それって結局勝負をしていない?
- 粟根 こころ: ちょっと、もう野暮だよ! みんなが1番ってこと!
- 加賀見 まさら: じゃあ、この戦いに 特に意味は無かったと
- 粟根 こころ: ゲームでお互いの絆を 再確認できたし、それでいいよ!
- 加賀見 まさら: …別に、何も変わってないけど
- 粟根 こころ: えーっ!?
- レナ: あのふたりが 1番仲良しだって思ったけど
- かえで: 全然、噛み合ってないし もしかして勘違いだった?
- ももこ: …それ、ふたりが言うか?
- 塩屋 晴海: …こころちゃんたちって なんだか、不思議だよね
- 塩屋 晴海: 一見、噛み合ってないようだけど 深いところで繋がってる気がする
- 塩屋 晴海: 私たちも、あんな風に…
- 和泉 壮月: …いや、ああはならないだろ
- 塩屋 晴海: …え?
- 和泉 壮月: …俺たちには俺たちの関係ってか そういう、形がある…だろ
- 塩屋 晴海: ふふ、そうだねっ
- 粟根 こころ: 晴海さんたち なんかいい感じっぽいね
- 加賀見 まさら: ええ
- 粟根 こころ: …で、さっきのはどういうこと? 絆が変わってないって!
- 加賀見 まさら: …?
- 加賀見 まさら: 別に、再確認しなくても 私たちの間に絆はあるでしょ
- 加賀見 まさら: …絆を試すゲームなんて そんなものに意味は無いのにね
- 加賀見 まさら: 順位なんかで あなたとの関係値は変わらない…
- 粟根 こころ: ………… あれって、そういうこと!?
- 粟根 こころ: なーんだ、もう! まさらの言葉足らずー!
- 加賀見 まさら: …そうね、じゃあ 改めて言葉にするわ
- 粟根 こころ: へっ?
- 加賀見 まさら: こころ、いつも感謝してる これからもよろしくね
- 粟根 こころ: …うん!うん! 私こそ!いつもありがとう!
- 粟根 こころ: これからもよろしくね、まさら!
- 粟根 こころ: これが私たちの絆の形… そうだよね、まさら
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