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Oct 3rd, 2023 (edited)
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  1. FILENAME: text_903101-010.txt [Day 1]
  2. おなかを貫かれて
  3. 粉々に砕けて
  4. 存在が消える
  5. ジリリリリリ!
  6. まばゆ: うぎゃあああああああああ!!
  7. まばゆ: ぎゃ…あ…あ…あれ?
  8. まばゆ: …………
  9. まばゆ: 夢…ですか…
  10. まばゆ: 夢…ですよね…
  11. まばゆ: リアルで…死んだかと思った…
  12. まばゆ: そうですよ…現実に あんなことはありえませんし…
  13. まばゆ: 殺されるのは、この映画の 主人公くらいなもの…
  14. まばゆ: …ってあれ?
  15. まばゆ: この、レンタルビデオ 殺人鬼の映画を借りたの…
  16. まばゆ: ずいぶん前…だったような… んんんんん…?
  17. まばゆ: あ、日付が…16日…
  18. まばゆ: 1ヶ月延滞しちゃった!? やば!やば!おこづかいが…
  19. まばゆ: …あれ?でも…
  20. まばゆ: 日付、何かおかしい…
  21. まばゆ: …………
  22. まばゆ: えっと…今日の日付が 先月の、16日?
  23. まばゆ: …………え
  24. まばゆ: 私、もしかして ひと月先の夢を見てたんです?
  25.  
  26. FILENAME: text_903101-020.txt
  27. まばゆ: (うげー めちゃくちゃ損した気分)
  28. まばゆ: (私、夢の中で追試まで 受けたんですよ?)
  29. まばゆ: (もう一回あれを やらなきゃですか?マジで?)
  30. まばゆ: (夢…といっても めちゃくちゃリアルだったし)
  31. まばゆ: (今でもバッチリ、中身まで 思い出せるんですけど)
  32. まばゆ: (いやまあ、確かに…)
  33. まばゆ: (クラスメイトが魔法少女で 命懸けで魔女と戦っている)
  34. まばゆ: (なんて、夢でしか 有り得ないですけど)
  35. まばゆ: (いや、夢でもちょっと 自分の頭を疑うというか…)
  36. まばゆ: (夢判断でもして、無意識を 探ってみたい気持ちに…)
  37. マミの声: あ!
  38. まばゆ: (ん)
  39. マミ: おはよう
  40. マミ: ねえ、 昨日借りた本なんだけれど…
  41. まばゆ: (巴マミ!魔法少女!)
  42. まばゆ: (私、彼女に脅されて、命を…)
  43. まばゆ: (というのは、夢の中の話で… っていうか、え?)
  44. まばゆ: (本を借りたとかなんとか 夢の中でも、聞いたような…)
  45. まばゆ: (まさか、これ…正夢 予知夢、ってヤツですか!?)
  46. まばゆ: (いや、まさか、そんな…)
  47.  
  48. FILENAME: text_903101-030.txt
  49. 先生: ここで、この方程式を 右辺に代入して…
  50. まばゆ: (そう、この日の授業中…)
  51. ???: まばゆさん
  52. まばゆ: は、はいっ!!
  53. まばゆ: …………あれ?
  54. 先生: お、愛生 自分で立つなんて珍しいな
  55. 先生: じゃあ、この式を解きなさい
  56. まばゆ: (どこからかミョーな声が 聞こえてきて…)
  57. まばゆ: (私は先生に指名されたんです)
  58. まばゆ: (あの声は絶対 夢の声じゃなかったはず…!)
  59. まばゆ: (だから私は、眠らずに あの声を待ち受けて…!)
  60. まばゆ: (待ち受けて…)
  61. まばゆ: …………
  62. まばゆ: (私が指名された問題も 通り過ぎてしまいました)
  63. まばゆ: (…ま、そうですよね 正夢なんてあるわけないし)
  64. まばゆ: (それにあれが正夢だったら この先私は時間停止に…)
  65. まばゆ: (巻き…込まれ…て?)
  66. まばゆ: 時間、止まってる…!?
  67. まばゆ: (ええええええ!? なに、どういうことですか!?)
  68. まばゆ: (予知夢じゃない…?)
  69. まばゆ: (だって夢じゃ、ここで時間は 止まらなかった…)
  70. まばゆ: (いやでも、現に 時間が止まってるってことは…)
  71. まばゆ: (この世界に 魔法少女がいるってこと?)
  72. まばゆ: (魔法少女がいるってことは…)
  73. まばゆ: (巴さんに、近づいたら…!!)
  74. まばゆの声: あ…あれ?
  75. まばゆの声: 巴さんも…止まってる…
  76. まばゆ: (ってことは、彼女が 時間を止めたわけじゃない…?)
  77. まばゆ: (いやいや、待って待って そもそもアレは夢でしょ?)
  78. まばゆ: (夢…ですよね?)
  79. まばゆ: (いやでも今実際に 時間、止まってるわけで…)
  80. まばゆ: (う、うう、ううううう……)
  81. まばゆ: 全然、わけがわかりません…
  82.  
  83. FILENAME: text_903101-040.txt
  84. まばゆ: いらっしゃいませー
  85. まばゆ: (そう、全くもって わけがわからない)
  86. まばゆ: (わけがわからなくとも 仕事はやってくるのです)
  87. えっと…すいません、店員さん? お会計を…
  88. まばゆ: あっ、は、はい! すみません!
  89. まばゆ: お会計、1050円になります!
  90. チーン
  91. まばゆ: ありがとうございましたー
  92. まばゆ: …………ふぅ
  93. 咲笑: ねえ、まばゆちゃん?
  94. まばゆ: お手伝いのアテなんて ありませんよ
  95. 咲笑: えっ?
  96. まばゆ: 手が足りないなら、正規の手段で 募集して下さい
  97. 咲笑: あ、あららら…どうして 相談がバレちゃったのかしら
  98. まばゆ: 私、未来予知ができるんです
  99. 咲笑: 未来…予知?
  100. まばゆ: なんちゃって
  101. 咲笑: …………
  102. まばゆ: そうだ、咲笑さん 正夢って、信じますか?
  103. まばゆ: 予知夢とか、未来のことが わかるっていう…
  104. 咲笑: 存在しないわ!
  105. まばゆ: え?咲笑さん…?
  106. 咲笑: そんなものに惑わされないで 今の人生を生きれば良いの
  107. 咲笑: わかったわね?
  108. まばゆ: あ…は、はい
  109. まばゆ: (なんか…悪いこと 言っちゃいましたかね…)
  110.  
  111. FILENAME: text_903102-020.txt [Day 2]
  112. 先生: それでは、抜き打ちテストを行う
  113. みんな: 「えええええええーっ!!」
  114. まばゆ: (にひひひひ この時を、待っていましたよ!)
  115. まばゆ: (予習はすでにバッチリ! なぜならば…)
  116. まばゆ: (抜き打ちテストがあるって 予知夢で知っていましたから!)
  117. まばゆ: (さらさらさら… さらさらさらさら…)
  118. まばゆ: (ああ…わかる、わかる… 答えが、わかる!)
  119. まばゆ: (予知夢様々 ありがたやー、ありがたやー)
  120.  
  121. FILENAME: text_903102-030.txt
  122. まばゆ: (とまあ、テストに一喜一憂 しているわけですが…)
  123. まばゆ: (こんなことで喜んでいる 場合じゃないですよね…)
  124. まばゆ: (ええと…本当にあれが予知夢 だとしたら、確かこの日は…)
  125. まばゆ: じー…
  126. 咲笑: まばゆちゃん、どうしたの? エイミーでも見かけた?
  127. まばゆ: あ、いえ そうじゃないんですけど
  128. まばゆ: 咲笑さん、あそこに白いネコ… みたいなの、見ませんでした?
  129. 咲笑: 白い…?
  130. 咲笑: ううん、見てないわよ
  131. まばゆ: ですよね…
  132. まばゆ: (うーん、おかしいなあ…)
  133. まばゆ: (予知夢と同じことが起こるなら 妙な動物を見るはずなのに)
  134. まばゆ: (いやしかし…予知夢が 当たらない方がいいのか)
  135. まばゆ: (だってこのままだと、私は…)
  136. マミ: こんにちは
  137. まばゆ: ひえっ!?
  138. マミ: …………?
  139. まばゆ: い、い…いらっしゃい、マセ
  140. まばゆ: (きゅ、急に出てきて ビックリした…!)
  141. まばゆ: (でも確か、夢の中でも 買いに来てましたよね)
  142. まばゆ: (注文は確か レモンケーキと…)
  143. マミ: レモンケーキと、ザッハトルテを もらえるかしら
  144. まばゆ: か、かしこまりました…
  145. まばゆ: (や、やっぱり…!)
  146.  
  147. FILENAME: text_903102-050.txt
  148. まばゆ: …………
  149. まばゆ: だめだ…映画が頭に、入らない…
  150. まばゆ: おこづかいが減らずに別の映画を 借りられるのはいいんですけど…
  151. まばゆ: そんなこと、言ってる場合じゃ ないですよね…
  152. まばゆ: …うん
  153. まばゆ: やっぱり、魔法少女について 調べないと!
  154. ???: 「魔法少女についてなら、力に なってあげられるかもしれないよ」
  155. まばゆ: !?!?!?!?
  156. まばゆ: ででででで、出たっ!! お店に来なかったと思ったら!
  157. まばゆ: あなたはいったい何者!? っていうか、なんでしゃべって…
  158. まばゆ: いや…しゃべってない?
  159. キュゥべえ: ボクの名前はキュゥべえ キミの心に直接話しかけているよ
  160. まばゆ: テレパシー、ですか? なるほど…そういう理屈
  161. まばゆ: あ、あれ?確か、居眠り中に 聞こえた声も、こんな感じで…
  162. まばゆ: やっぱりあれは 夢じゃなかった…?
  163. まばゆ: おーい、白猫
  164. まばゆ: あなたのことを 詳しく教えて下さい
  165. キュゥべえ: だから、ボクはネコじゃなくて キュゥべえだって
  166. まばゆ: キュゥべえ… 変な名前
  167. まばゆ: で、もしかして…あなたは 魔法少女に詳しいんですか?
  168. キュゥべえ: ボクは素質のある人間を見つけて 魔法少女の契約をするんだ
  169. まばゆ: 契約…?
  170. キュゥべえ: その時に、ひとつだけ 願い事を叶えてあげられる
  171. まばゆ: それじゃもしかして、私が今 あなたと契約をしたら…!?
  172. キュゥべえ: 残念だけど、それは無理だ
  173. まばゆ: どうしてです?
  174. キュゥべえ: だって、キミはもうすでに 魔法少女になってるじゃないか
  175. まばゆ: え?え?え?
  176. まばゆ: えええええええーっ!!
  177.  
  178. FILENAME: text_903103-010.txt [Day 3]
  179. マミ: 教室からつけて来たのは わかっているのよ
  180. マミ: 一度しか言わないからよく聞いて
  181. マミ: 私にこれ以上、近づかないで
  182. まばゆの声: え…
  183. マミ: じゃないと
  184. マミ: 私は、あなたを、殺すわ
  185. まばゆの声: す、す、すいませんで…
  186. マミ: !?
  187. マミ: あなた、その格好…
  188. まばゆ: え?…あっ!
  189. マミ: あなたも魔法少女なのね
  190. まばゆ: いや、あの、これは…
  191. マミ: だったらもう 容赦はしないわ!!
  192. まばゆ: うぎゃああああああーっ!!
  193. まばゆ: はぁ…はぁ…はぁ… ゆ、ゆ、夢…?
  194. まばゆ: 夢で、よかった…
  195. まばゆ: そうですよ、魔法少女なんて 存在するわけがない
  196. まばゆ: まして、私が魔法少女? 殺し合いに巻き込まれる?
  197. まばゆ: そんな非現実的なこと あるわけが…
  198. キュゥべえ: いい加減に現実を 認めたらどうかな
  199. まばゆ: うぎゃああああああーっ!!
  200. まばゆ: 白猫がしゃべったあああ!
  201. まばゆ: と、と、ということは…
  202. まばゆ: 私は、魔法少女…?
  203. キュゥべえ: 昨日説明したとおり そのソウルジェムが証拠だよ
  204. まばゆ: この、いつの間にか持っていた 指輪が…?
  205. まばゆ: わわわっ!?
  206. まばゆ: きゅ、急に卵形に? ううう…わけがわかんないです…
  207. まばゆ: (昨日はあまりにも衝撃的で ふて寝してしまいましたが…)
  208. まばゆ: (私がすでに魔法少女になって いてもおかしくないというか)
  209. まばゆ: (そうでもないと、この変な 現実に説明がつかない…)
  210. まばゆ: キュゥべえ、魔法少女って そもそも何なんですか?
  211. まばゆ: もしかして、その…魔法少女って お互いに、戦ったり、します?
  212. キュゥべえ: キミのソウルジェム、よく見ると 少し濁っていたのがわかるかい?
  213. まばゆ: あ…そういえば、確かに
  214. キュゥべえ: 魔女退治で魔法を使うと ソウルジェムに穢れがたまる
  215. キュゥべえ: 魔女の落とすグリーフシードが その穢れを落としてくれるんだ
  216. キュゥべえ: けれど、グリーフシードの 数は限られている
  217. キュゥべえ: だから獲物を巡って、魔法少女が お互いに戦うこともあるみたいだ
  218. まばゆ: グリーフシード…
  219. まばゆ: 確か夢の中でもそんな単語を 聞いたような…
  220. キュゥべえ: ?
  221. キュゥべえ: おかしいな、まばゆ
  222. キュゥべえ: キミの机の中にも グリーフシードがあるじゃないか
  223. まばゆ: へ?
  224. ガサ…
  225. まばゆ: な、なななななな なんですかこれは!?
  226. まばゆ: 私、こんなの入れた記憶 ないんですけど!
  227. まばゆ: キュゥべえ! あなたが勝手に…!?
  228. キュゥべえ: まさか
  229. キュゥべえ: 最初にここに 来たときからそこにあったよ
  230. まばゆ: 嘘…全然、記憶がない…
  231. キュゥべえ: これがあれば、キミの ソウルジェムの濁りが取れる
  232. キュゥべえ: しばらくは安泰だね
  233. まばゆ: …………えっと
  234. まばゆ: わけがわからないです!
  235.  
  236. FILENAME: text_903103-020.txt
  237. まばゆ: あなた、本当に私以外には 見えないんですね
  238. キュゥべえ: ボクが見えるのは、魔法少女の 素質がある子だけだからね
  239. まばゆ: だから、咲笑さんには 気づかれなかったのか…
  240. まばゆ: って、アレ?あれは、 夢の中の出来事でしたっけ?
  241. まばゆ: あー、もう! 頭がこんがらがる…
  242. キュゥべえ: キミは昨日から よく夢の話をしているね
  243. キュゥべえ: なんのことか、少し詳しく 聞かせてくれないかな
  244. まばゆ: え、えっと…ですね 正夢というか、予知夢というか…
  245. まばゆ: 私、これとよく似た時間を 過ごしたような記憶があって
  246. まばゆ: それに、時々時間が止まるんです
  247. まばゆ: 操ったりはできないんですけど 急に動きが止まったり、進んだり
  248. まばゆ: これって…魔法なんですかね?
  249. キュゥべえ: 興味深いね
  250. キュゥべえ: 魔法の性質は魔法少女によって 違うんだ
  251. キュゥべえ: 断言はできないけれど 可能性は十分にあるね
  252. まばゆ: なるほど…
  253.  
  254. FILENAME: text_903103-030.txt
  255. キュゥべえの声: まばゆ、聞こえるかい
  256. まばゆ: ええ、聞こえますけど
  257. キュゥべえの声: どうしてボクが隠れなきゃ ならないんだい?
  258. まばゆ: それは…
  259. マミ: 私は、あなたを、殺すわ
  260. まばゆ: 私、夢の中で巴マミに 殺されかけたんです
  261. まばゆ: その時は意味がわからなかった けど、今なら想像がつきます
  262. まばゆ: 私、魔法少女だってことが 彼女にバレたんだって
  263. まばゆ: だから、彼女に命を 狙われたんだって
  264. まばゆ: あの夢が現実にならないように 魔法少女の秘密を隠したい
  265. まばゆ: あなたと話しているところを 見られるわけにはいかないんです
  266. キュゥべえの声: なるほど…キミはずいぶん 用心深い性格なんだね
  267. まばゆ: 昔、石橋を叩いて壊す タイプと呼ばれたことがあります
  268. まばゆ: しかし…参りましたね
  269. まばゆ: まさか自分が、あの戦いの 当事者になってしまうだなんて
  270. まばゆ: あんなの、命がいくらあったって 足りませんよ
  271. まばゆ: 願いを叶えてもらった記憶も ないですし…
  272. まばゆ: なんか、めちゃくちゃ 損した気分
  273. キュゥべえの声: まばゆは魔法の 使い方を覚えていないのかい?
  274. まばゆ: 何度か、時間停止を 願ってみたりもしたんですが
  275. まばゆ: 全然、上手く行かなくて
  276. キュゥべえの声: そうだったのか
  277. キュゥべえの声: そもそもキミは、この世界で 数少ないイレギュラーだ
  278. まばゆ: イレギュラー?
  279. キュゥべえの声: キミの魔法少女の契約は 記憶されていない
  280. キュゥべえの声: いつ、どこで、どうやって 契約したのかが、わからないんだ
  281. キュゥべえの声: 本来ならあり得ないことだよ
  282. キュゥべえの声: 願いの内容がわかれば、魔法の 傾向も想像がつくんだけれども
  283. キュゥべえの声: 当てずっぽうに、キミの能力を 探っていくしかないかもね
  284. まばゆ: 当てずっぽうに…?
  285. まばゆ: いや、でも…
  286. まばゆ: 魔法少女の戦いに巻き込まれる かもしれないなら…
  287. まばゆ: せめて、自分の身くらいは 守れるようになっておかないと
  288. キュゥべえの声: それじゃあ、何か試してみようか
  289. キュゥべえの声: 教室の窓の外にビルが見えるね?
  290. まばゆ: あ…はい
  291. キュゥべえの声: 四角に意識を集中して 心の中で、イメージするんだ
  292. キュゥべえの声: まず、視界を縦横の線で9の ブロックに分割する
  293. まばゆ: は、はあ
  294. キュゥべえの声: 真ん中のブロックに集中して 四角にどんどん近寄って…
  295. まばゆ: え…あ、あれ…?
  296. キュゥべえの声: そのブロックが視界いっぱいに 広がったら、また9分割
  297. キュゥべえの声: その真ん中のブロックに 集中して、さらに近寄ると…
  298. まばゆ: あっ、え、すごい?
  299. まばゆ: 拡大して、めちゃくちゃ大きく 見えます!
  300. まばゆ: ビルの中、窓の向こうで 会議をしている人も、はっきり!
  301. キュゥべえの声: うん、思った通りだね
  302. キュゥべえの声: どうもキミは、光に関係する 魔法の素質があるみたいだ
  303. キュゥべえの声: その方面を探っていけば 契約の秘密もきっと…
  304. まばゆ: もしかしてこの力があれば…
  305. まばゆ: カンニングもし放題なのでは!?
  306. キュゥべえの声: …まばゆ
  307. キュゥべえの声: 一応言っておくけど 魔法の使いすぎは禁物だよ
  308. まばゆ: え…そうなんですか?
  309. キュゥべえの声: 言っただろう? 魔法を使うとソウルジェムが濁る
  310. キュゥべえの声: 補助的な魔法だけじゃ 魔女を倒すことは難しい
  311. キュゥべえの声: 魔女を倒せなければ、穢れをとる グリーフシードは手に入らない
  312. まばゆ: なるほど…そういう理屈ですか
  313. まばゆ: わかりました!カンニングは ここぞというときに限ります!
  314. キュゥべえの声: …………
  315.  
  316. FILENAME: text_903103-040.txt
  317. まばゆ: (ああ、魔法… 私も魔法を使えるなんて)
  318. まばゆ: (しかも、光の魔法! ふふふ、なんだかカッコいい)
  319. まばゆ: (私の性格的には、闇の魔法が お似合いっぽい気もしますが)
  320. まばゆ: (いやでも、光と闇は表裏一体 修行をすれば、私もいつか…)
  321. キュゥべえ: まばゆ、キミはそんな格好で 何をしているんだい?
  322. まばゆ: 何って…家事手伝いですよ
  323. キュゥべえ: アルバイトではなく?
  324. まばゆ: なに言ってるんですか 私はまだ中学生ですよ
  325. まばゆ: アルバイトなんて できるワケないじゃないですか
  326. まばゆ: 保護者の咲笑さんのお店の お手伝いをしてるだけです
  327. キュゥべえ: 咲笑は母親ではないのかい?
  328. まばゆ: あなた、ずけずけと聞きにくい ことを聞いてきますね
  329. まばゆ: 私の本当の母親は死にました
  330. まばゆ: いわゆる不治の病、ってヤツです
  331. まばゆ: 父親もいなくて、代わりに私の 面倒を見てくれたのが、咲笑さん
  332. まばゆ: 感謝してますし、お手伝いくらい いくらでもやります…
  333. まばゆ: (車が、暴走して… 突っ込んでくる!)
  334. まばゆ: (このままじゃ エイミーが轢かれちゃう!)
  335. まばゆ: あ…れ…?
  336. キュゥべえ: どうしたんだい、まばゆ?
  337. まばゆ: そういえば… 確か、この後…
  338. まばゆ: エイミー!!
  339. 咲笑: まばゆちゃん? どうしたの?
  340. まばゆ: っ!
  341. まばゆ: (すっかり忘れてた!)
  342. まばゆ: (もしもあれが予知夢なら…!)
  343. ブロロロロロロ!
  344. まばゆ: エイミー、逃げてっ!!
  345. まばゆ: (だめ…間に合わない)
  346. まばゆ: (エイミーがあの夢みたいに また、轢かれちゃう…)
  347. まばゆ: (もしも私が 本当に魔法少女なら…!)
  348. まばゆ: お願い、時間よ、止まって…!!
  349. キキー!
  350. ドーン!
  351. エイミー: 「フギャッ…」
  352. まばゆ: …………
  353. まどか: エイミーっ!
  354. まどか: うそ…いや、いやだよ!
  355. まどか: そんな、どうして…エイミー いや、死なないで…!
  356. まばゆ: (ああ…やっぱり…)
  357. まばゆ: (あの予知夢が現実に…)
  358. まばゆ: (そしてまたしても、時間停止の 魔法は使えなかった…)
  359. まばゆ: (やっぱり私は…時間の流れに 翻弄されるだけ…)
  360. 咲笑: …ということでまばゆちゃん 店番お願いね!
  361. まばゆ: わかりました
  362. まばゆ: (ここまでの展開も 夢で見たのと同じ、ですか…)
  363. まばゆ: ねえ、キュゥべえ
  364. まばゆ: …………
  365. まばゆ: …キュゥべえ?
  366. まばゆ: (あれ?いなくなったのかな)
  367. まばゆ: (ん…? 待てよ、もしかして…!)
  368.  
  369. FILENAME: text_903103-050.txt
  370. 咲笑: 私もガッカリしちゃって 外で、ぼーっとしてたんだけどね
  371. 咲笑: その後、急に奇跡が起こったの!
  372. 咲笑: エイミーの心臓が動き出して 助かったのよ!
  373. まばゆ: 助かった…
  374. 咲笑: ええ、お医者さんも、こんなの 初めてだってビックリしてたわ
  375. 咲笑: 神様のご褒美かもしれないわね
  376. まばゆ: ええ、そうかもしれませんね
  377. まばゆ: (嘘です たぶん、違います)
  378. まばゆ: (鹿目まどかさんは魔法少女)
  379. まばゆ: (事故の後キュゥべえが消えて エイミーに奇跡が起きた)
  380. まばゆ: (これって、つまり…)
  381. まばゆ: (鹿目さんが、契約をして エイミーの命を救った…)
  382. まばゆ: (たぶん、そうですよね?)
  383.  
  384. FILENAME: text_903104-010.txt [Day 4]
  385. 先生: 地球は太陽の周りを、1年で ぐるっと一周するわけで…
  386. まばゆの声: そーっと、そーっと…
  387. まばゆ: おお…教卓から見る 教室は、また格別
  388. まばゆ: ふふーん、ホントにみんな 私が見えてないんですね
  389. まばゆ: まわりの光をねじ曲げて 前後を素通しさせる…
  390. まばゆ: いわゆる光学迷彩という ヤツですね
  391. キュゥべえの声: なるほど、なかなか珍しい 魔法が使えるんだね
  392. キュゥべえの声: どうやらキミは、補助魔法に 力を発揮するようだ
  393. まばゆ: 私の性格っぽいですね
  394. まばゆ: そしてその方が 情報収集に断然有利!
  395. まばゆ: そろそろ、反撃の時間が やってきたようですよ…
  396.  
  397. FILENAME: text_903104-020.txt
  398. キュゥべえ: まばゆ、わざわざこんな場所で 何をするつもりだい?
  399. まばゆ: なにって、観察ですよ
  400. まばゆ: 光学迷彩が使えても 物音は消せません
  401. まばゆ: 万が一居場所がバレてしまっては 元も子もないじゃないですか
  402. まばゆ: 唇の映像を音として聞く魔法も 覚えましたし…
  403. マミ: さあ、どうぞ召し上がれ
  404. まどか: は…はい、いただきます
  405. まばゆ: ここからなら窓越しに、巴さん たちの話を盗み聞きできます
  406. キュゥべえ: なるほど キミは本当に慎重だね
  407. まばゆ: 視覚に集中するんで、少し 黙っていてもらえますか?
  408. まどか: それで、あの…魔女って なんなんですか?
  409. まどか: 魔法少女とは、どんな 関係なんでしょうか?
  410. マミ: 願いから生まれるのが 魔法少女だとすれば…
  411. マミ: 魔女は、呪いから 生まれる存在よ
  412. まどか: 呪いから…?
  413. まばゆ: (思った通り、鹿目さんは 魔法少女になりたてだ)
  414. まばゆ: (だから、先輩の巴さんの 元を訪れて、話を聞いてる…)
  415. マミ: 魔法少女が希望を振りまくように 魔女は絶望をまき散らす
  416. マミ: 理由のはっきりしない自殺や 殺人事件は…
  417. ピンポーン
  418. マミ: …あら? 誰かしら
  419. ほむら: 鹿目さん、巴さん!
  420. マミ: え…?あなたは…
  421. ほむら: 暁美ほむら あなたたちと同じ、魔法少女です
  422. まどか: 暁美…さん? はじめまして
  423. ほむら: 今日は、ふたりに お話があってきました
  424. まどか: お話…?
  425. ほむら: お願いです、キュゥべえのことを 信じないで下さい
  426. ほむら: みんな、キュゥべえに 騙されてるんです!
  427. まどか: キュゥべえに…騙されてる…?
  428. ほむら: このままだと、鹿目さんも 巴さんも、不幸な結末を…!
  429. マミ: 暁美さん、落ち着いて
  430. マミ: 今はずいぶん興奮している みたいだけれども…
  431. マミ: きっと、何か勘違いを しているんじゃないかしら
  432. ほむら: 巴さん…
  433. マミ: 私はね、今までずっと キュゥべえと魔女を倒してきたわ
  434. マミ: たくさんの魔法少女と一緒に まき散らされる絶望を防いだ
  435. マミ: キュゥべえは何を考えているか わからない所もあるけれど…
  436. マミ: 騙してる、っていうのは 勘違いじゃないかしら?
  437. ほむら: 勘違いじゃありません!
  438. ほむら: だって…!
  439. マミ: だって、何かしら?
  440. マミ: あなたがもし、キュゥべえを 疑うなら…
  441. マミ: その根拠を、教えて欲しいの
  442. ほむら: それは…
  443. マミ: まだ、私はあなたのことを 良く知らないわ
  444. マミ: だから、まずはもっと話を 聞かせてちょうだい
  445. ほむら: …………
  446. ほむら: …少し、時間を下さい
  447. まどか: 暁美さん…?
  448. ほむら: …………
  449. まどか: …行っちゃった
  450. マミ: 不思議な子ね 一体、何だったのかしら
  451. まどか: キュゥべえを信じるなって どういうことでしょうか…?
  452. まどか: キュゥべえのおかげで エイミーも助かったのに…
  453. マミ: さあ…
  454. まばゆ: (キュゥべえを、 信じちゃダメ?)
  455. まばゆ: (それっていったい…)
  456. まばゆ: (いや、その前に 確認しておくべきことが…)
  457. キュゥべえ: まばゆ、何かわかったかい?
  458. まばゆ: あ、あの… ひとつ、聞きたいんですけど
  459. まばゆ: もしかしてあなたは 他の魔法少女とも契約を?
  460. キュゥべえ: そうだよ、鹿目まどかも 巴マミも、ボクが契約した
  461. まばゆ: っ!!
  462. キュゥべえ: どうしたんだい?
  463. まばゆ: だったらあなた、私の情報を 他の誰かに…!
  464. キュゥべえ: 心配は無用だよ
  465. キュゥべえ: ボクは積極的に 肩入れしたりはしない
  466. キュゥべえ: 現にボクは、マミたちのことを キミに話していないだろう?
  467. まばゆ: …どうしてそれを 先に話さなかったんですか?
  468. キュゥべえ: 聞かれなかったからさ
  469. まばゆ: 詐欺師みたいな言い方ですね
  470. キュゥべえ: ボクは、キミたち人間と根本から 思考形態が異なっているからね
  471. キュゥべえ: 何を伝えないことが不自然なのか 全てを先回りすることは不可能だ
  472. キュゥべえ: そのつもりでつきあうと、お互い 意思疎通が上手く行くと思うよ
  473. まばゆ: …まあ、確かに理屈ですね
  474. キュゥべえ: キミは飲み込みが早くて助かるよ
  475. キュゥべえ: 情報伝達の勝手な思い込みで 裏切られたと感じる人間もいる
  476. キュゥべえ: 魔法少女に恨まれることは しょっちゅうだよ
  477. まばゆ: あ…巴さんも、勘違いじゃ ないかって言ってたけど
  478. まばゆ: それじゃあ、暁美さんがあなたを 疑ってる理由も…
  479. キュゥべえ: ボクに心当たりはないから 可能性はあるね
  480. まばゆ: ですよねー
  481. キュゥべえ: キミは、ボクを疑わないのかい?
  482. まばゆ: あなた、別に悪意を 持っているわけじゃないでしょう
  483. まばゆ: ただ、私たちからできる限りの 利益を得ようとしているだけ
  484. まばゆ: 一緒に組むなら、むしろそういう 相手の方がやりやすいです
  485. キュゥべえ: …なるほど
  486. キュゥべえ: やはりボクとキミは いいコンビになれそうだね
  487.  
  488. FILENAME: text_903105-010.txt [Day 5]
  489. まばゆ: ふぅ…ナイスな休日が 過ぎてゆく…
  490. まばゆ: 夢の中でも、ダラダラしながら この映画を観てた気がしますが…
  491. まばゆ: そろそろ家を出なきゃ、ですかね
  492. 先生: お…なんだ、愛生 休日に珍しいな
  493. 先生: お前、部活なんてやってたっけ?
  494. まばゆ: じ、自習です…
  495. まばゆ: テストの成績が良くないので
  496. 先生: ん…ああ、そうか お前も3年生だもんな
  497. 先生: 気合い入れて勉強しろよ!
  498. まばゆ: はーい
  499. まばゆ: (なんて、大嘘です)
  500. まばゆ: (私がわざわざ休日に登校を している理由は、ズバリ…)
  501. まばゆ: (暁美ほむらさんの住所を 探すため、です)
  502. まばゆ: (暁美さんが着ていたのは 見滝原の制服でした)
  503. まばゆ: (職員室で名簿を漁れば 彼女の住所がわかるはず)
  504. まばゆ: (キュゥべえに教わった魔法で 身を隠すこともできますが…)
  505. まばゆ: (音までは消せませんし 棚を開けたり閉めたりもする)
  506. まばゆ: (ここは、時間が止まるのを 待つのが得策…!)
  507. まばゆ: (まあ止まんなかったら、ひと気の ない時間を狙うだけですが)
  508. まばゆ: …………
  509. まばゆ: たまには、勉強でもしますかね
  510. まばゆ: おっ!
  511. まばゆ: (来ましたね、時間停止!)
  512. まばゆ: (それではコッソリ 職員室に忍びこんで)
  513. まばゆ: にひひひ、大漁大漁…
  514. まばゆ: (無事に、生徒の住所一覧を コピーできましたよ)
  515. まばゆ: (どうやら、地域ごとに まとめられているようですね)
  516. まばゆ: (さて、この中にアケミホムラと いう名前は…と)
  517. まばゆ: (アケミ…ホムラ…)
  518. まばゆ: (アケ…ミ…ホムラ…?)
  519. まばゆ: (あ…あれ?)
  520. まばゆ: (名簿、見終わってしまいました)
  521. まばゆ: (アケミって漢字でどう書くのか わかんないから見逃したかな)
  522. まばゆ: (もう一度、最初から…)
  523. まばゆ: (な、ない…)
  524. まばゆ: (どこにも名前が 見つかりません)
  525. まばゆ: (彼女、うちの生徒じゃ ないんですか?)
  526.  
  527. FILENAME: text_903106-010.txt [Day 6]
  528. 先生: いいかみんな!10分後に この場所に集合だからな
  529. 先生: トイレなんかはちゃんと 済ませておくように!
  530. まばゆ: (魔女は現実に悪影響を及ぼす)
  531. まばゆ: (夢では、この工場で 事故が起こりましたが…)
  532. まばゆ: (私が迷い込んだあの空間が 魔女の結界なのだとしたら)
  533. まばゆ: (事故もまた、魔女の影響を 受けて起こったもののはず)
  534. まばゆ: (そう、ここです)
  535. まばゆ: (この前の夢では、確か…)
  536. まばゆ: きゃあああっ!!
  537. まばゆ: (ちょっ、なんですか!?)
  538. まばゆ: (足、引っ張られて…)
  539. まばゆ: うひゃああああああーっ!!
  540. まばゆ: (私は何かに足をすくわれました)
  541. まばゆ: (あれが、魔法の力による ものだったとするならば…)
  542. まばゆ: (ここには誰か、魔法少女が…)
  543. まばゆ: あ…
  544. まばゆ: (この感じ…)
  545. まばゆ: (また、時間が止まってる)
  546. まばゆ: (夢では、止まらなかったのに どうして…?)
  547. まばゆ: (いいえ、そんなことよりも!)
  548. まばゆ: (先に進めば、時間が止まる 原因が、見つかるかも!)
  549. まばゆ: (よし、姿を消して…)
  550.  
  551. FILENAME: text_903106-030.txt
  552. まばゆ: (ここ…間違いない)
  553. まばゆ: (魔女の結界)
  554. まどか: …………
  555. まばゆ: (あそこにいるのって 鹿目まどかさん…?)
  556. まばゆ: (牛の形をした…魔女?と 向かい合って…)
  557. まばゆ: (でも、どっちも動いてない)
  558. まばゆ: (時間が止まってる つまり…)
  559. まばゆ: (時間停止の魔法を使うのは 鹿目さんじゃない)
  560. まばゆ: (となると、他に…)
  561. ほむら: …………
  562. まばゆ: (!!)
  563. まばゆ: (暁美ほむらさん!)
  564. まばゆ: (魔法少女の姿で… 動けるの?)
  565. まばゆ: (時間停止の魔法を使えるのは 暁美さん?)
  566. まばゆ: (でも、なにか思い詰めてる みたいに見えるけど…)
  567. ほむら: 鹿目さん…お願い
  568. ほむら: 私の話を、聞いて
  569. まどか: こうなったら、わたしひとりで 戦うしか…!
  570. まどか: って、え?あれ? なんか、動きが止まって…
  571. ほむら: 鹿目さん
  572. まどか: えっ?わっ、こ、この間の…
  573. まどか: 暁美、さん?
  574. ほむら: 離れないで
  575. ほむら: 私の魔法で時間を止めてるの だから、心配しなくて大丈夫
  576. まどか: え…そ、そうなんだ! すごいね、暁美さん
  577. まどか: だったら…うん、お願い!
  578. まどか: わたしと一緒に 魔女を倒す手伝いを…
  579. ほむら: 鹿目さん、聞いて!
  580. まどか: え…暁美さん?
  581. ほむら: 今はこうやって、時間を 止めているけれども…
  582. ほむら: 私の力は、それだけじゃないの
  583. まどか: それは…どういう意味?
  584. ほむら: 今から1ヶ月も経たないうちに ワルプルギスの夜がやってくる
  585. ほむら: 私たちは皆、歯が立たなくて 見滝原がめちゃくちゃになる
  586. ほむら: 私は、その未来から この世界に戻ってきたの
  587. ほむら: 鹿目さんを、助けるために
  588. まどか: わたしを…助けるために?
  589. ほむら: ごめんなさい
  590. ほむら: 急にこんなことを言っても 信じられないよね
  591. まどか: 暁美さん…あ、あの、わたしね 信じられないっていうよりも…
  592. まどか: ビックリしちゃって 話に追いつけないっていうか…
  593. ほむら: 鹿目さん!
  594. ほむら: 私、怖かったの
  595. まどか: 怖かった…?
  596. ほむら: 本当の事を話しても、鹿目さんが 信じてくれなかったらどうしよう
  597. ほむら: 私よりもキュゥべえを信じたら どうしようって
  598. ほむら: だから…怖くて、巴さんの前から 逃げちゃって…
  599. まどか: それって…この前の マミさんの家の…?
  600. ほむら: でも、もう一回、考えて 考え直して、ここに来たの
  601. ほむら: あなたと過ごした時の中で 私は勇気をもらった
  602. ほむら: 弱虫で、何もできなかった私でも 今は、皆の役に立てるって
  603. ほむら: 魔法少女の力を使って 誰かを守ることができるって
  604. ほむら: そんな私になれたのは、あなたが 私を信じてくれたおかげだから
  605. ほむら: だから私も、鹿目さんを 信じようって…
  606. ほむら: そう決めて、ここに来たの!
  607. まどか: 暁美さん…
  608. ほむら: あ…ご、ごめんなさい
  609. ほむら: 急に、一方的に…
  610. まどか: ううん、あなたの気持ち よくわかったよ
  611. ほむら: 本当に…!?
  612. まどか: まだ色々聞きたいことは あるけれど…
  613. まどか: わたしは暁美さんを… ほむらちゃんを、信じるよ!
  614. ほむら: …うん
  615. ほむら: ありがとう、鹿目さん!
  616. まどか: さあ、それじゃあ時間停止を 解いて…
  617. ほむら: 鹿目さん、あなたは弓矢を放つ 魔法を使えるよね?
  618. まどか: あ…うん
  619. ほむら: 停止した時間の中で私たちが 触れたものは動いてしまう
  620. ほむら: だから、魔女に直接触れたら 時間停止をする意味がないわ
  621. まどか: そうなんだ
  622. ほむら: その代わり、何もつがえずに 弓を鳴らしてみて
  623. まどか: 何も、つがえないで…?
  624. ほむら: そう、鳴弦っていって 悪霊を祓うおまじないみたいに
  625. まどか: こ、こうかな…?
  626. まどか: わっ!く、空気が吸い込まれて…
  627. まどか: あれ?でも、途中で止まった?
  628. ほむら: 魔法で干渉はできないけど 物理的な力は利用できるから
  629. ほむら: 次は別の角度から 同じことを繰り返して
  630. まどか: うん、わかった
  631. まどか: こんな、感じかな…?
  632. ほむら: 良い調子
  633. ほむら: それじゃあそろそろ…
  634. カチッ
  635. まどか: あ…う、うそ
  636. まどか: 簡単に、倒せちゃった…
  637. ほむら: 波が大きく重なって 威力がグンと増すの
  638. ほむら: 私たちが、前の周の特訓で 見つけた必殺技だよ
  639. まどか: 必殺技…
  640. まどか: すごいよ、ほむらちゃん!
  641. ほむら: …うん
  642. ほむら: 今度は一緒に ワルプルギスの夜を倒そう
  643. まばゆ: (な…なんという…!!)
  644. まばゆ: (色々な新事実が 一気に発覚してしまいました)
  645. まばゆ: (これは一度家に帰って 情報を整理しなければ…)
  646.  
  647. FILENAME: text_903106-050.txt
  648. まばゆ: 確かに、暁美さんの言葉は 全てを上手く説明しています
  649. まばゆ: 私の見た夢は夢ではなく 実際に一度起こった出来事
  650. まばゆ: 私は時間停止に巻き込まれて いるだけではなくて…
  651. まばゆ: もっと大きな時間のリセットにも 巻き込まれている
  652. キュゥべえ: それは興味深い仮説だね
  653. キュゥべえ: 時間が巻き戻されていることを 証明する手段がないのが残念だ
  654. まばゆ: でもこれで、予知夢が当たったり 外れたりする理由もわかりました
  655. まばゆ: 初期条件は似ていても 暁美さんは過去の記憶を持つ
  656. まばゆ: だから暁美さんが以前と異なる 行動をとるときに限り…
  657. まばゆ: 私の記憶と、異なった未来が 導かれる
  658. キュゥべえ: まばゆ、キミの仮説には 大きな穴があるよ
  659. まばゆ: 穴?
  660. キュゥべえ: 未来を変える要因は 暁美ほむらの記憶だけじゃない
  661. キュゥべえ: キミの記憶も、未来を変える 可能性を持っているじゃないか
  662. まばゆ: あ…確かに、言われてみれば…
  663. まばゆ: …っていうか、どうして 気づかなかったんでしょうか?
  664. まばゆ: 我ながら謎
  665. キュゥべえ: なんにせよ、その仮説は 検討に値する
  666. キュゥべえ: キミの契約の秘密も、時間遡行に 関係しているかもしれないしね
  667. まばゆ: ええ、そうなんですよね…
  668. キュゥべえ: ボクの方も、少し 情報を集めてみる
  669. キュゥべえ: キミも引き続き、暁美ほむらを 探ってみてもらえると助かるよ
  670.  
  671. FILENAME: text_903108-020.txt [Day 8]
  672. まばゆ: (暁美さんを探れって 簡単に言いますけど…)
  673. まばゆ: (こっちは彼女の住所も 知らないんですよ)
  674. まばゆ: (町をブラブラ歩いていても 見つかるわけじゃなし…)
  675. まばゆ: (いっそ、鹿目まどかさんに 張りついてみましょうか?)
  676. エイミー: …………
  677. まばゆ: おっ!
  678. まばゆ: エイミーが、また、お店の前に…
  679. まばゆ: にひひひひ…攻略法はすでに ゲットしてあります!
  680. まばゆ: エイミーちゃん カリカリですよー
  681. まばゆ: しかも、前回の反省を生かして ちゃーんとチキン味
  682. まばゆ: さあさあ、おいでおいで たーんとお食べ
  683. エイミー: …………
  684. まばゆ: おおお、食べている! エイミーが、私のカリカリを…
  685. まばゆ: 前周の記憶、持ってて 良かったですね…にひひひひ
  686. 咲笑: 前周の記憶?
  687. まばゆ: さ、咲笑さん!?
  688. まばゆ: あ、いえ、先週の記憶です
  689. まばゆ: 学校の友だちから、エイミーは チキン味が好きだって聞いて
  690. 咲笑: あらあら、私の他にも真実に たどり着いた人がいるなんて…
  691. 咲笑: なかなかやるわね!
  692. まばゆ: そ、そうなんですよぉ あはははは…
  693. 咲笑: でも私、ホッとしたわ
  694. 咲笑: まばゆちゃんにも、お友だちが いたなんて!
  695. まばゆ: ぼぼぼボッチで悪かったですね!
  696. まばゆ: ありがとうございましたー!
  697. 咲笑: そういえば、自動車工場の見学 大変だったって?
  698. 咲笑: 整備不良で煙突が崩れるなんて… まばゆちゃんは、大丈夫だった?
  699. まばゆ: ええ、私は遠くにいましたから
  700. まばゆ: (ま、全部嘘ですけどね)
  701. まばゆ: (本当は整備不良じゃなくて 魔女が暴れたせいで…)
  702. まばゆ: (私はその魔女を倒す 魔法少女…)
  703. まばゆ: (なんて話したら、余計な心配を かけるどころの話じゃないし)
  704. まばゆ: (ここは適当にごまかすしか ないですね…)
  705. まばゆ: …ってあれ?咲笑さん?
  706. まばゆ: ケーキの注文 もう全部作り終わりました?
  707. 咲笑: あ…忘れてた!てへぺろ
  708. まばゆ: これだから咲笑さんは…
  709. 咲笑: まばゆちゃん 注文の詳細読み上げてくれる?
  710. 咲笑: 退院祝いの ケーキだったと思うけど
  711. まばゆ: はーい、ええと…
  712. まばゆ: あけみ…
  713. 咲笑: ん?なに?
  714. まばゆ: あけみ…暁美ほむら!これ 暁美って読むんだ!
  715. まばゆ: (退院祝いのメッセージ っていうことは、もしかして…)
  716. まばゆ: (長く入院してて 休学してた…とか?)
  717. まばゆ: (だから、地域別の名簿に 載ってなかったのかも…)
  718. まばゆ: (もう一度、その線で 探ってみることにしますか)
  719.  
  720. FILENAME: text_903110-010.txt [Day 10]
  721. 早乙女先生: はーい、それじゃ 自己紹介いってみよー
  722. ほむら: 暁美ほむらです! よろしくお願いします
  723. 早乙女先生: 暁美さんは心臓の病気で ずっと入院していたの
  724. 早乙女先生: 久しぶりの学校だから色々と 戸惑うことも多いでしょう
  725. 早乙女先生: みんな助けてあげてね
  726. まばゆ: (ビンゴ!というやつですね)
  727. まばゆ: (暁美さんの自宅の場所も わかりましたし)
  728. まばゆ: (あとは彼女が敵か味方か それさえわかれば…)
  729. さやか: ねえ、まどか? あの子、知り合い?
  730. さやか: 何かずっと、こっちをジロジロ 見てなかった?
  731. 仁美: 確かに、熱烈な何かを 感じさせられるような…
  732. まどか: え、えっとね、それは…
  733. ほむら: この前、子猫と遊んでたら 声をかけてくれたんです
  734. まどか: あっ、ほむらちゃん!
  735. ほむら: 同じ学校の制服だったから 色々お話を聞かせてくれて
  736. ほむら: それ以来、遊んでもらったりも してるんです
  737. ほむら: そうだよね、鹿目さん
  738. まどか: あ…う、うん
  739. さやか: ふーん、なるほど
  740. 仁美: そういうことでしたか
  741. まどか: ほむらちゃんにも紹介するね
  742. まどか: 美樹さやかちゃんと 志筑仁美ちゃん
  743. まどか: わたしのお友だちで いつも一緒にいるんだ
  744. ほむら: そうなんですね よろしくお願いします
  745. さやか: よろしくね 謎の転校生暁美さん!
  746. 仁美: まどかさんが お世話になっています
  747. さやか: しっかし納得だよねー
  748. さやか: 最近まどかはなーんか付き合い 悪いなーって思ってたんだけど
  749. さやか: そうかー、まさか謎の転校生に 浮気してただなんて…
  750. まどか: えっ?浮気!?
  751. ほむら: そ、そんなこと…!
  752. 仁美: そんなことはありますわ!
  753. まどか: 仁美ちゃんまで!?
  754. 仁美: まどかさんがいないふたりきりの ファストフード店…
  755. 仁美: 昨日まで美味しかったバンズが パサパサ食べづらいのは、なぜ…
  756. ほむら: あ、あの、えっと、 私、そういうつもりじゃ…!
  757. まどか: ほむらちゃん 気にしなくて大丈夫だよ
  758. まどか: いつもふたりはそうやって からかうんだから
  759. さやか: えー、別にからかってなんて いないけどなー
  760. さやか: だってさー
  761. さやか: もう「ほむらちゃん」って、下の 名前で呼ぶ関係なんでしょ?
  762. まどか: さやかちゃん、言い方!
  763. ほむら: …………
  764. まばゆ: (な、なんでしょうか この状況は…!?)
  765. まばゆ: (こう、ありがたいものを 拝ませてもらっているような…)
  766. まばゆ: (授業を適度にサボりながら さらに観察の必要がありますね)
  767.  
  768. FILENAME: text_903110-030.txt
  769. まばゆ: 授業をサボって貪る 惰眠は最高ですが…
  770. グラウンドの声: 位置について、よーい…
  771. パーン!
  772. まばゆ: 眠っている場合じゃ ないんですよね
  773. まばゆ: 魔法で、グラウンドの様子を 拡大して…と
  774. グラウンドの声: 次、暁美!
  775. ほむらの声: はい!
  776. まどかの声: がんばって、ほむらちゃん!
  777. ほむらの声: うん、行くね、鹿目さん!
  778. タッタッタッタッ…バッ!
  779. ほむらの声: やぁっ!
  780. ドサッ
  781. ほむらの声: やった!跳べた 跳べたよ、鹿目さん!
  782. まどかの声: うんっ! やったね、ほむらちゃん!
  783. まばゆ: おおお…だいぶ跳んでますね
  784. まばゆ: これも魔法少女の力、か…
  785. まばゆ: そういえば前回、遠くに 跳びすぎてたのも、彼女?
  786. まばゆ: まだ体の使い方に慣れて なかったってことですか…
  787. 仁美の声: すごいですね、暁美さん
  788. 仁美の声: さやかさんも負けて いられないのではないですか?
  789. さやかの声: いや、勝ち負けとかどうでも いいんだけどさ
  790. さやかの声: なーんか引っかかるんだよね
  791. 仁美の声: 引っかかるって なにがですの?
  792. さやかの声: だってあの子、心臓の病気で 長く入院してたんでしょ?
  793. さやかの声: それにしては、フツーに 運動できすぎでしょ
  794. まばゆ: …それは確かに
  795. まばゆ: 魔法少女になると運動能力が 上がったりするのでしょうか?
  796. まばゆ: ん?
  797. まばゆ: だったら私も、本気出せばもっと 速く走れたり?
  798. まばゆ: …いや、だとしても わざわざ走ったりしないですけど
  799. グラウンドの声: 次、鹿目!
  800. まどかの声: は、はいっ!
  801. ほむらの声: がんばって、鹿目さん!
  802. まばゆ: それにしてもまあ 仲睦まじいことですね
  803. まばゆ: 引き続き観察を続けたい ところですが…
  804. まばゆ: 今日の放課後は、やらねば ならないことがあります!
  805.  
  806. FILENAME: text_903110-040.txt
  807. まばゆ: よーし、レア物確保完了!
  808. まばゆ: (一度やったこととはいえ 残っていて良かった…)
  809. まばゆ: (とはいえ、前回ほどの トキメキは感じないというか…)
  810. まばゆ: (むしろ、義務を果たした 安堵感の方が強いというか…)
  811. まばゆ: (うーむ、贅沢な悩みか)
  812. ???: もう、なんなんだよー あの転校生は!
  813. まばゆ: (む?この声は…)
  814. さやか: 今日もまどかと用事が あるってさぁ
  815. さやか: しかも、ついてくるな って言うんだよ?
  816. さやか: 毎日毎日あたしたちに隠れて 一体何をしてるんだか…
  817. 仁美: あらまあ…
  818. さやか: ん、何?
  819. 仁美: さやかさんって、まさか本当に まどかさんのことを…?
  820. さやか: 茶化さない
  821. さやか: まどかはさ、めちゃくちゃ 純粋な子じゃない?
  822. さやか: ヤなヤツに騙されるんじゃないか 気が気じゃないんだよね
  823. 仁美: あの転校生を 疑っているんですの?
  824. 仁美: まどかさんを騙すタイプには 見えませんでしたけど…
  825. さやか: まあ、確かにそうなんだけどさ
  826. さやか: なーんか、隠してそうなんだよね
  827. まばゆ: (美樹さやかさん…でしたっけ なかなか鋭いですね)
  828. まばゆ: (まあ、親友でも魔法少女の 秘密は打ち明けられないですか)
  829. まばゆ: (魔法少女ってのも 難儀なものですねぇ…)
  830. まばゆ: (さて、獲物もゲットできた ことですし、再び尾行を…)
  831. まばゆ: (…あ、あれ?)
  832. まばゆ: (この感じって…)
  833. キュゥべえ: まばゆ、いいところに!
  834. まばゆ: キュゥべえ
  835. まばゆ: あの、私 何か今すごく嫌な予感が…
  836. キュゥべえ: 気づいたかい ほら、あそこを見てごらん
  837. 欲しい…もっと、欲しい…
  838. まばゆ: あの人、なんか…様子が変
  839. キュゥべえ: 首のところに、不思議な 模様があるだろう?
  840. キュゥべえ: 魔女のターゲットになった 人間に現れる印なんだ
  841. まばゆ: あ…そうだ、そういえば!
  842. まばゆ: 確か今日って、 強盗事件があった日で…!
  843. まばゆ: もしかしてあれも 魔女のせいだったんですか!?
  844. キュゥべえ: 可能性は十分に考えられるよ
  845. キュゥべえ: どうする、まばゆ?
  846. まばゆ: え、どうするって、それは…
  847. まばゆ: …と、とにかくあの人を 追いかけないと!
  848. まばゆ: ここは…
  849. キュゥべえ: 魔女の結界だ
  850. まばゆ: それじゃあやっぱり 強盗事件は…
  851. さやかの声: ああ、もうどうなってんのさ!
  852. まばゆ: あ、あれは…美樹さん!?
  853. さやか: やっ
  854. まばゆ: (迷い込んだんだ 助けなきゃ!)
  855. まばゆ: (でも…)
  856. まばゆ: (助けるって、どうすれば…?)
  857. まばゆ: (私が使える魔法って、視力を 強化したり、身を隠したり…)
  858. まばゆ: (攻撃する方法が 全然ないんですけど!)
  859. まばゆ: (姿を隠したところで、あれだけ ワラワラ湧いてると、無駄…)
  860. まばゆ: (いや、でも、このまま 美樹さんを見捨てるなんて…)
  861. まばゆ: キュゥべえ、私、どうすれば…
  862. まばゆ: あ、あれ?キュゥべえ?
  863. キュゥべえ: …………
  864. さやか: な、なに!? あなたは、ぬいぐるみ…?
  865. さやか: それにこの声 頭の中に直接…!
  866. キュゥべえ: …………
  867. さやか: そんな…!あたしが、死ぬ…?
  868. まばゆ: (キュゥべえが、美樹さんと 話してる…?)
  869. まばゆ: (確かキュゥべえって、素質の ある人にしか見えないんじゃ…)
  870. さやか: いや、あたし、こんなところで 死にたくなんてない!
  871. キュゥべえ: …………
  872. さやか: 生き延びる方法…?
  873. キュゥべえ: …………
  874. さやか: 契約、すれば、本当に…
  875. まばゆ: ――っ!?
  876. まばゆ: (時間が、止まった)
  877. まばゆ: (ってことは、暁美さんが…)
  878. まばゆ: (まずい、隠れなきゃ!)
  879. ほむら: はぁ…っ、はぁ…っ、はぁ…っ ま、間に合った…
  880. ほむら: 美樹さん まだ、無事ですね
  881. ほむら: …キュゥべえ!?
  882. ほむら: 大人しくしていると思ったら 美樹さんを誘うつもりだなんて
  883. ほむら: そんなことはさせないっ!
  884. ほむら: えいっ!
  885. ほむら: やっ!
  886. ほむら: そこっ!
  887. まばゆ: (暁美さんの投げた爆弾が、 空中で固まってる…)
  888. まばゆ: (体を離れると時間が止まるから それを利用して…)
  889. ほむら: はぁ…はぁ…うん
  890. ほむら: 今度こそは、美樹さんを 助けてみせる…!
  891. まばゆ: (え? 今度こそって…)
  892. カチッ
  893. さやか: ッ!?
  894. まばゆ: (すごい…)
  895. まばゆ: (暁美さんはこうやって 戦ってたんですね…)
  896. さやか: な、なに!?助かったの…?
  897. さやか: っていうか…
  898. ほむら: …………
  899. さやか: 転校生!なんであんたがここに?
  900. ほむら: 知らない方がいいこともあります
  901. さやか: は?ちょっと意味がわかんない…
  902. ほむら: でもひとつ これだけは覚えておいてください
  903. ほむら: キュゥべえの言葉を信じちゃだめ
  904. ほむら: 契約しようなんて 考えないでください
  905. さやか: ちょ、ちょっと!
  906. まばゆ: (まただ)
  907. まばゆ: (また、キュゥべえのことを 信じちゃダメって…)
  908. まばゆ: (どうしてそんなに キュゥべえを嫌うんですか?)
  909.  
  910. FILENAME: text_903111-010.txt [Day 11]
  911. まばゆ: ふわぁあぁあ…
  912. まばゆ: (ね、眠い…早起きつらい…)
  913. まばゆ: (いつも遅刻ギリギリまで 寝てましたもんね)
  914. まばゆ: (おかげで咲笑さんには 褒められてますけれど)
  915. まばゆ: (まあとにかく、先回りして 暁美さんの様子を…)
  916. まばゆ: ん?あれは…
  917. まどか: さやかちゃん、遅いね
  918. 仁美: ええ、こんなこと珍しいですわ
  919. 仁美: 遅れてくるのはまどかさんの 役目だとばかり…
  920. まどか: えー? わたし、遅刻係だったの!?
  921. 仁美: もしかしたら、そろそろ 政権交代の時期かもしれませんね
  922. まどか: 政権って…
  923. まどか: あ、噂をすれば
  924. さやかの声: まどか!
  925. まどか: えっ!?
  926. まばゆ: (美樹さんの肩に キュゥべえが乗ってる…!?)
  927. まどか: …………!
  928. 仁美: どうかしましたか、まどかさん?
  929. まどか: え、いや、その…
  930. さやか: どうして話してくれなかったの?
  931. まどか: ええと、それは…
  932. さやか: キュゥべえが、魔法少女のことを 色々教えてくれたんだよ
  933. 仁美: キュゥべえ…? なんのことですの?
  934. まどか: いや、その、あははは…
  935. さやか: …………
  936. まどか: …………
  937. さやか: …………
  938. まどか: …………
  939. 仁美: おふたりともさっきから どうしたんです?
  940. 仁美: しきりに目配せしてますけど
  941. まどか: いや、これは、あの、その…
  942. まばゆ: (あー、これは…)
  943. まばゆ: (ふたりとも、たぶん 心の声で会話していますね)
  944. まばゆ: (魔法少女を知らなければ 全く意味不明でしょうが)
  945. 仁美: まさかふたりともすでに目と目で わかり合う間柄ですの?
  946. 仁美: でもいけませんわ
  947. 仁美: 女の子同士でそれは 禁断の恋の形ですのよー!
  948. まどか: あっ、仁美ちゃん!
  949. さやか: あー、なんか妙な勘違い させちゃった?
  950. まばゆ: (かなーり古風な恋愛観の 持ち主ですね…)
  951. さやか: まあ、仁美には後で謝っとくけど
  952. さやか: それはそれとして、魔法少女の 話は後で聞かせてもらうからね
  953. まどか: うん、わかった…
  954.  
  955. FILENAME: text_903111-020.txt
  956. キーンコーンカーンコーン
  957. まばゆ: (さて、お昼休みです)
  958. まばゆ: (私が今、探るべきは暁美さんの 秘密ではありますが…)
  959. まばゆ: (朝の様子を見ると美樹さんの ことも気になります)
  960. まばゆ: (さーて、どうしたものか)
  961. マミ: …………
  962. ガタッ
  963. まばゆ: (おや…?)
  964. まばゆ: (巴さんが、席を立った)
  965. まばゆ: (これは、もしかして…)
  966. さやか: あなたが、巴マミさん?
  967. マミ: ええ、そうよ 私を呼び出したのは、あなたね
  968. まどか: わざわざ、すみません さやかちゃんはわたしの友だちで…
  969. まどか: 昨日、ショッピングセンターで 魔女に襲われたところを…
  970. ほむら: 私が、助けました
  971. マミ: 暁美さん…
  972. ほむら: 美樹さん、私、言いましたよね? キュゥべえは、信じないでって
  973. さやか: あんた、なに言ってるの? まどかはあたしの友だちなの
  974. さやか: 最近ずっと、いつもと様子が 違うって心配してた
  975. さやか: あんなバケモノと戦ってるなんて 知ったら…
  976. さやか: なにが起こってるのか 聞かないわけないじゃない!
  977. まどか: さやかちゃん…
  978. マミ: そう…あなたはもう 魔女のことを知っているのね
  979. マミ: 心配しないで、鹿目さんは 私がしっかり面倒を見るわ
  980. マミ: それに魔女退治は、この町の人を 危険から遠ざけることでもあるの
  981. さやか: どうしてまどかなの? あたしたちまだ子どもだよ
  982. さやか: どんな奇跡を願ったとしても 釣り合うわけないじゃない
  983. さやか: あんなの絶対、おかしいよ!
  984. まどか: さやかちゃん…
  985. さやか: 行こう、まどか
  986. さやか: こんな危ない奴らと つるんじゃだめだ
  987. まどか: あ、待って…
  988. マミ: 暁美さん
  989. マミ: 美樹さんの命を助けてくれて ありがとう
  990. マミ: もしかして、昨日の魔女の 居場所を鹿目さんに伝えたのも…
  991. ほむら: はい、私です
  992. マミ: やっぱりね
  993. マミ: 鹿目さんと いつの間に仲良くなったの?
  994. マミ: 私としてはいい加減、あなたの 正体を知りたいのだけれども…
  995. ほむら: 今はまだ、私のこと 信じられませんよね
  996. マミ: ええ、あなたが本当のことを 教えてくれない限りはね
  997. ほむら: もし本当の事を伝えたとして…
  998. ほむら: それをキュゥべえに話さないって 約束してくれますか?
  999. マミ: できないわ
  1000. マミ: キュゥべえは、私の大切な 仲間よ
  1001. マミ: 話の中身を知る前に そんな約束は不可能だもの
  1002. ほむら: だったら…
  1003. マミ: だったら、どうするの?
  1004. ほむら: それは…
  1005. マミ: それは…?
  1006. ほむら: お願いします!私も一緒に 魔女退治に連れて行って下さい!
  1007. マミ: え…?
  1008. ほむら: 巴さんが、私のことを 信じられないなら…
  1009. ほむら: 私が信じられるって証明すれば 良いんだって、思ったから
  1010. ほむら: だから、お願いします! 私を連れて行って下さい!
  1011. マミ: …予想外の展開ね ちょっと、拍子抜けしちゃった
  1012. マミ: 暁美さんは、私の敵になるのだと ばかり思っていたわ
  1013. ほむら: そ、そんな… 巴さんの、敵だなんて…!
  1014. マミ: 理由はどうあれ、あなたも魔女を 倒したいと思っているのよね?
  1015. ほむら: はい!
  1016. マミ: 敵の敵は味方
  1017. マミ: ひとりでも多く 仲間が必要だったの
  1018. マミ: こちらこそ よろしくお願いするわ
  1019. まばゆ: (あ、あれ? おかしいですね)
  1020. マミ: 私は、あなたを、殺すわ
  1021. まばゆ: (あの時は、あんなに強く 私を拒絶したのに…)
  1022. まばゆ: (なにか、違いが あるんでしょうか…?)
  1023.  
  1024. FILENAME: text_903113-010.txt [Day 13]
  1025. ほむら: わざわざ、呼び出してごめんね
  1026. まどか: ううん、これも、ほむらちゃんに とって大事なこと…なんだよね
  1027. ほむら: うん、巴さんに本当の事は まだ言えない
  1028. ほむら: でも、私はこれから 起こることを知ってるの
  1029. ほむら: 今日の夜、町外れの工場に魔女が 現れて、ガスが漏れ出すの
  1030. ほむら: 前の周では、気づくのが 1日遅れて、被害者が出たわ
  1031. ほむら: でも…今の私たちなら先回りして 皆を助けることができる
  1032. ほむら: 記憶を辿れば、私たちきっと 前よりたくさんの人が救えるの!
  1033. まばゆ: (ああ、そういえばそうでした)
  1034. まばゆ: (確か前の周では、このくらいに 工場の事故があって…)
  1035. まどか: もしかしたら、だけど…
  1036. まどか: この前のショッピングセンターで さやかちゃんを助けたのも…
  1037. まどか: 前の周の記憶のおかげなの?
  1038. ほむら: …………
  1039. ほむら: 私は以前、美樹さんを失って 悲しむ、あなたを見たの
  1040. ほむら: もう二度とそんな気持ちは 味わわせたくないの
  1041. まどか: わかった
  1042. まどか: ほむらちゃん わたし、あなたと一緒に…
  1043. ~~♪~~♪
  1044. まどか: あ
  1045. ほむら: 鹿目さん?
  1046. まどか: さやかちゃんからだ
  1047.  
  1048. FILENAME: text_903113-020.txt
  1049. さやか: やっぱり…行くの?
  1050. まどか: …うん
  1051. さやか: ひとつ間違えばオダブツだよ それ、わかってる?
  1052. まどか: わかってる
  1053. まどか: でも、マミさんも ほむらちゃんも助けてくれるから
  1054. さやか: …本当に信頼できるの?
  1055. さやか: あの転校生、おかしいよ なんか、隠してる気がするし…
  1056. さやか: それにあの巴マミさんって人は なんでひとりなの?
  1057. まどか: え…?
  1058. さやか: まどかが初めての仲間って わけじゃないよね?
  1059. さやか: なのになんで 今、仲間がいないの?
  1060. まどか: そ、それは…
  1061. さやか: あのバケモノとの戦いで 死んじゃった…違う?
  1062. まどか: 違うと思う
  1063. まどか: マミさんは、仲間を危ない目に 遭わせないって確信があると思う
  1064. まどか: じゃなかったら、ちゃんと その説明をしてくれるはずだよ
  1065. さやか: …そうかな
  1066. まどか: それにね!
  1067. まどか: わたし、自分にはなんの取り柄も ないと思ってた
  1068. まどか: でもね、魔女を放っておくと 色んな人が、危ない目に遭うんだ
  1069. まどか: わたしにはね、それを止める力が あるって、すごいことだなって
  1070. まどか: 皆のために何かができるって ちょっとだけ、自慢なんだ
  1071. まどか: それが、わたしが魔法少女として 戦う理由だよ
  1072. さやか: …まどか、良い子すぎでしょ
  1073. さやか: わかった そこまで言うならまどかを信じる
  1074. まどか: 本当!?
  1075. さやか: ただし…
  1076. さやか: まどかが戦ってるところを 1回、あたしに見せて
  1077. さやか: 本当に危険がないって 確信できたら、もう何も言わない
  1078. キュゥべえ: 悪くない考えだね
  1079. まどか: キュゥべえ!
  1080. キュゥべえ: さやかにも 魔法少女の素質はある
  1081. キュゥべえ: もしも危なくなったら、ボクと 契約するという手もあるからね
  1082. さやか: だーかーらー、そうは ならないって話でしょー?
  1083. さやか: どんな魔女が出てこようと カンペキに叩き潰しちゃってよ!
  1084. まどか: うん、任せて!
  1085.  
  1086. FILENAME: text_903113-030.txt
  1087. ほむら: 鹿目さんっ!
  1088. まどか: うん、行くよ!
  1089. ほむら: 巴さん、今です!
  1090. マミ: オッケー!
  1091. マミ: やっ!
  1092. まばゆ: (すごい…リボンの橋が 空にかかっていく)
  1093. マミ: これでどう、暁美さん!?
  1094. ほむら: はいっ!いけます!
  1095. カチッ
  1096. ほむら: はぁっ、はぁっ、はぁっ…
  1097. ほむら: えいっ!
  1098. まばゆ: (時間が止まっている間に 爆弾を投げ入れて…)
  1099. カチッ
  1100. ほむら: よしっ!
  1101. まどか: すごいよ、ほむらちゃん! 本当に、言った通りになった!
  1102. まどか: ねえ、すごいですよね マミさん!
  1103. マミ: ええ、そうね
  1104. マミ: 確かに 暁美さんの作戦が当たったわ
  1105. マミ: まるで…ううん、気のせいね
  1106. ほむら: ?
  1107. マミ: ごめんなさい、何でもないわ
  1108. マミ: とにかくあなたの、その魔法… 突然、爆発を起こす力
  1109. マミ: とっても頼りになりそうね
  1110. ほむら: は、はい 私も、もっとがんばります!
  1111. まばゆ: (ん?その言い方…)
  1112. まばゆ: (時間操作の能力を、巴さんに 隠してるってことですか)
  1113. まばゆ: (確かに、暁美さんにとっては 切り札ですもんね…)
  1114. まどか: どう、さやかちゃん? 見てくれた!?
  1115. まどか: こうやってわたしたちは 町の平和を守っちゃうんだよ
  1116. さやか: 正義の味方…ってやつですか
  1117. さやか: オッケー、わかった あたしの負けだよ
  1118. さやか: 暁美さん
  1119. ほむら: は、はい
  1120. さやか: マミさん
  1121. マミ: なにかしら?
  1122. さやか: 勝手な言い分なのは わかってるけど…
  1123. さやか: まどかのこと よろしくお願いします!
  1124. ほむら: は…はいっ! 任せて下さい!
  1125. マミ: もちろん、危ない目に 遭わせたりなんかしないわ
  1126. マミ: でも、もしそこまで 心配なら…
  1127. マミ: あなたも、魔法少女に なる気はある?
  1128. ほむら: 巴さん!
  1129. マミ: 鹿目さんを守りたいなら それが一番納得がいくでしょう
  1130. マミ: それに…契約すれば 願いをひとつ叶えることが…
  1131. さやか: いらないです
  1132. さやか: ほしいものもやりたいことも いっぱいあるけど
  1133. さやか: 奇跡を誰かに願うより 自分で叶えるべきことで
  1134. さやか: 叶えてもらった望みに 価値がないとは思わないけど
  1135. さやか: でもその意味を今のあたしは 知らないから
  1136. マミ: 本当に、いいのね?
  1137. さやか: バカな決断かもしれないけど あたし、そう決めたから
  1138. マミ: そう
  1139. まどか: さやかちゃん…
  1140. ほむら: それが、いいと思います
  1141. ほむら: 鹿目さんは、私たちが 守れるように、がんばります!
  1142. さやか: …うん
  1143. さやか: みんな、まどかのことは よろしくお願いします!
  1144.  
  1145. FILENAME: text_903114-010.txt [Day 14]
  1146. ねーねー、昨日のライブ見た?
  1147. 解散ライブの中継でしょ? 熱気、すごかったよねー
  1148. まばゆ: おっ!クラスメイトの会話が 変わっていますね
  1149. まばゆ: 以前は、爆弾騒ぎと工場の ガス漏れが話題でしたが…
  1150. まばゆ: やはり魔女が原因でしたか
  1151. まばゆ: 事故を防げて、よかった…
  1152. キュゥべえの声: 人間というのは理解が難しいね
  1153. キュゥべえの声: 自分たちの利益にならないのに 他人を助けようとしたり
  1154. キュゥべえの声: 魔法少女の契約で利益が 得られるのに、怖がったり
  1155. キュゥべえの声: 合理的な判断をしてくれれば 予測が立てやすくなるんだけど
  1156. まばゆ: 助けられる人を見捨てたら 寝覚めが悪いんです
  1157. キュゥべえの声: キミたちはどうやら因果関係と 責任の有無を混同しているようだ
  1158. まばゆ: そんな簡単には 行かないでしょう?
  1159. まばゆ: そもそも、願いが叶うことと それと引き替えに戦うこと…
  1160. まばゆ: どっちがどのくらい幸せで どっちがどのくらい不幸か
  1161. まばゆ: それをあらかじめ数字にして 差し引きで利益が出るとか…
  1162. まばゆ: そんなの、計算できるわけ ないじゃないですか
  1163. キュゥべえの声: 明確な誤りだね
  1164. キュゥべえの声: 不確実性が関わると扱えないなら 統計学には一体何の意味が…
  1165. まばゆ: あーはいはい、正論正論
  1166. まばゆ: あなたの理屈通りなら、今頃 美樹さんは契約してたでしょうね
  1167. まばゆ: 彼女が何を願うかなんて わかんないですけど
  1168. まばゆ: …自分が何を願ったかさえ 覚えてないのに
  1169. まばゆ: っていうか、キュゥべえ
  1170. まばゆ: 私の契約内容について なんかヒントはないんですか?
  1171. キュゥべえの声: あるよ
  1172. まばゆ: ある!?あるんですか!?
  1173. キュゥべえの声: 魔法少女の能力の傾向は その願いと関連を持つんだ
  1174. キュゥべえの声: 巴マミは、交通事故で 命を繋ぐために契約した
  1175. キュゥべえの声: 彼女の使うリボンは その象徴でもあるんだ
  1176. まばゆ: ははぁ、なるほど
  1177. キュゥべえの声: キミの使う魔法の傾向は どうやら「光」に関わるようだ
  1178. キュゥべえの声: ということは、キミの願いも 光と関わりをもつものだろうね
  1179. まばゆ: なるほど!
  1180. まばゆ: で?
  1181. キュゥべえの声: …………
  1182. まばゆ: …………
  1183. キュゥべえの声: …………?
  1184. まばゆ: いやいやいや!それだけ?
  1185. まばゆ: 光?願いのヒントが光って! ちょっと範囲が広すぎでしょ!
  1186. まばゆ: 辺りが真っ暗だったとか? 停電?停電ですか?
  1187. まばゆ: 私、別に目が見えなかった ワケじゃないですし
  1188. まばゆ: 考えてみれば、名前もなんだか 光っぽい感じがありますけど
  1189. まばゆ: そんなヒントで契約を推理なんて 名探偵じゃあるまいし
  1190. キュゥべえの声: やはりまだ、情報の収集が 必要なようだね
  1191. キュゥべえの声: そろそろ、暁美ほむらに直接 コンタクトをとったらどうかな
  1192. まばゆ: …考えておきます
  1193. まばゆ: (私はキュゥべえに、暁美さんの 力を伝えてしまっています)
  1194. まばゆ: (彼女にとって、私はスパイの ようなもの…)
  1195. まばゆ: (真意を知る前に、ノコノコ 近づくのは、避けたい…)
  1196.  
  1197. FILENAME: text_903114-020.txt
  1198. まばゆ: (とは、いうものの)
  1199. まばゆ: (このまま暁美さんの後を つけて、本当にいいものか…)
  1200. まばゆ: (なんだかただのストーカー みたいな気持ちですよ、私)
  1201. 咲笑: あら?まばゆちゃん
  1202. まばゆ: あ…はい、なんですか?
  1203. 咲笑: この、ラテアート もしかして…
  1204. 咲笑: ペンギンさん?
  1205. まばゆ: !!
  1206. 咲笑: ど…どうしたの、まばゆちゃん?
  1207. まばゆ: い、いえ…ちょっと感動を…
  1208. まばゆ: 初めて咲笑さんに、アートの 中身を当ててもらえたので…
  1209. 咲笑: あらら?私、そんなにカンが 悪かったかしら…?
  1210. まばゆ: (咲笑さんはそう思いますよね)
  1211. まばゆ: (私の場合、前周含めての 記憶ですし…)
  1212. まばゆ: (ともあれ、私も少しは上達した …ということですか)
  1213. まばゆ: (前回は確か、カフェインの 取り過ぎで夜も眠れず…)
  1214. まばゆ: あ…そうだ
  1215. まばゆ: (思い出しましたよ…)
  1216. まばゆ: (確か前回は、帰り道の公園で 佐倉さんに助けられた日です!)
  1217. まばゆ: (彼女は、暁美さんたちとは 対立しているようでしたが…)
  1218. まばゆ: (なにか、因縁が あるのでしょうか?)
  1219. まばゆ: (彼女も一度、探ってみた方が いいかも…)
  1220.  
  1221. FILENAME: text_903114-025.txt
  1222. まばゆ: お疲れ様でしたー
  1223. 咲笑の声: 気をつけて帰ってねー
  1224. まばゆ: はーい
  1225. まばゆ: (とかいって、これから 危ないところに行くわけですが)
  1226. エイミーの声: みゃーう
  1227. まばゆ: あ、エイミー
  1228. まばゆ: (…あれ?美樹さん)
  1229. まばゆ: (店の前で餌をあげて… 珍しいですね)
  1230. さやか: あれ?同じ学校の服装だけど…
  1231. さやか: もしかして、アルバイトですか?
  1232. まばゆ: あ…えっと… これは、家事手伝いって言うか…
  1233. さやか: いいですよ、別に
  1234. さやか: 学校にタレこもうってわけじゃ ないですし
  1235. まばゆ: あ、ありがとうございます
  1236. さやか: その代わり、聞かせて くれませんか?
  1237. さやか: このネコが 生き返ったって、本当?
  1238. まばゆ: えっと…
  1239. まばゆ: 生き返ったというか… 一命を取り留めたというか…
  1240. さやか: 奇跡が起こったって 聞きましたけど
  1241. まばゆ: お医者さんは、そういうふうに 言ってたみたいですね
  1242. さやか: まどか、願いを そんなことに使っちゃったんだ
  1243. さやか: そんな些細なことで 自分を危険にさらせるのに…
  1244. さやか: それにくらべて、あたしは…
  1245. まばゆ: (え…)
  1246. まばゆ: (美樹さん、あの後キュゥべえと 話してるってことですか?)
  1247. まばゆ: (魔法少女になるのは やめたんじゃ…)
  1248. さやか: 話、ありがとうございました
  1249. まばゆ: あ、はい…
  1250. まばゆ: (それに美樹さん、 雰囲気が、なんか変です?)
  1251. まばゆ: (なんだか、前と別人みたいに 見えますが…)
  1252. まばゆ: …………
  1253. まばゆ: (おっと、考えてる場合じゃ ありません)
  1254. まばゆ: (早く、あの公園に行かないと)
  1255.  
  1256. FILENAME: text_903114-030.txt
  1257. マミ: みんな、準備はいい?
  1258. まどか: はいっ!
  1259. ほむら: いけます!
  1260. まばゆ: (あ…あれ?)
  1261. まばゆ: (前の周では、佐倉さんが 戦っていたはずなのに…)
  1262. まばゆ: (今回は、この3人なんですね)
  1263. ほむら: きゃっ!
  1264. まどか: ほむらちゃんっ!!
  1265. ほむら: ご、ごめんなさい…
  1266. まばゆ: (暁美さんが、苦戦してる…)
  1267. まばゆ: (昨日の魔女との戦い方は 前の周で知ってたけど)
  1268. まばゆ: (今日の敵とは、 まだ戦ったことがないから…)
  1269. まばゆ: (それに、暁美さんの戦い方は 集団戦には向かない…か)
  1270. マミ: 下がって!ここは私が出るわ!
  1271. まばゆ: (それに比べて、巴さんの 戦い方は…)
  1272. まばゆ: (敵が集団でも 十分に対応できます)
  1273. マミ: ティロ・フィナーレ!!
  1274. まどか: やった!さすが、マミさん
  1275. ほむら: ご、ご迷惑、おかけしました…
  1276. マミ: 気にしないで、みんなで 助け合うのが仲間だもの
  1277. マミ: お互い、苦手なところは 補っていきましょう
  1278. まどか: そうだよ、ほむらちゃん わたしもそばについてるんだから
  1279. ほむら: う…うん
  1280. ほむら: ありがとう…
  1281. まばゆ: (友情・努力・勝利 私には縁がない言葉ですね)
  1282. まばゆ: (私が好きなのは 策略・チート・不戦勝)
  1283. まばゆ: (じゃなきゃこんな風に 姿を隠して覗きなんて…)
  1284. まばゆ: …………!
  1285. まばゆ: (向こうのビルから、気配が…)
  1286. まばゆ: (あ、あれは…)
  1287. 杏子: チッ あんなに苦戦しやがって
  1288. 杏子: マミ あんたやっぱりおかしいよ
  1289. 杏子: チンタラしてると、あたしが この町、奪っちまうよ
  1290.  
  1291. FILENAME: text_903115-020.txt [Day 15]
  1292. キーンコーンカーンコーン
  1293. マミ: 起立
  1294. マミ: 礼
  1295. みんな: 「ありがとうございました」
  1296. マミ: …………
  1297. まばゆ: (おっと…巴さん)
  1298. まばゆ: (迷わず鞄を手に 帰り支度ですか…)
  1299. キュゥべえの声: どうやら、魔女の手掛かりを 見つけたようだね
  1300. キュゥべえの声: 巴マミも少しずつ 調子を取り戻してきたようだ
  1301. まばゆ: 調子を取り戻した?
  1302. キュゥべえの声: 元々の魔女退治のペースに 戻ってきた、ということだよ
  1303. まばゆ: (今のペースは、暁美さんの 協力のおかげ…ですよね?)
  1304. まばゆ: (前の周の記憶があるから 魔女を効率良く追えているはず)
  1305. まばゆ: (でも、それが「取り戻した」 って表現になるなら…)
  1306. まばゆ: (巴さんは以前はひとりで こんなハイペースな戦いを?)
  1307. まばゆ: (それって、信じられない…)
  1308. キュゥべえの声: まばゆ?マミを追いかけなくて いいのかい?
  1309. まばゆ: ! そ、そうでした!
  1310. まばゆ: 早く、後をつけないと…
  1311. 先生: おーい愛生、どこに行く?
  1312. まばゆ: へ?
  1313. 先生: 今日は追試だぞ、教室に…
  1314. まばゆ: えいっ!
  1315. 先生: ん…?
  1316. まばゆ: こちらをご覧下さい 何点と書いてありますか?
  1317. 先生: ご…50点?
  1318. まばゆ: 居残りは必要ありますか?
  1319. 先生: な、ない…です
  1320. 先生: いや、すまない お前のことだから、てっきり…
  1321. 先生: …カンニング、してないよな
  1322. まばゆ: してません!
  1323. まばゆ: (1回受けたテストですから ほぼカンニングですけど)
  1324. キュゥべえの声: なるほど
  1325. キュゥべえの声: 100点を取らないのは 周囲から怪しまれないためだね
  1326. キュゥべえの声: まばゆ、キミはやはり とても注意深い性格だ
  1327. まばゆ: あ、当たり前じゃないですか!
  1328. まばゆ: (そういうことに しておきましょうか…)
  1329.  
  1330. FILENAME: text_903115-025.txt
  1331. まばゆ: 方向からいって この辺りだと思うんですが…
  1332. キュゥべえ: まばゆ、あれを
  1333. さやかの声: はぁ…
  1334. まばゆ: 美樹さん?
  1335. さやか: 恭介にも会えないし まどかたちは行っちゃうし
  1336. さやか: ひとりぼっちに なっちゃったかなあ
  1337. まばゆ: 「行っちゃった」ってことは 今までここにいたってことですか
  1338. まばゆ: 病院は、魔女が暴れるのに うってつけということでしたし
  1339. まばゆ: やはり、この辺りに魔女が 潜んでいそうですね
  1340. キュゥべえ: その可能性は高そうだね
  1341. まばゆ: それにしても…
  1342. さやか: はぁ…
  1343. まばゆ: 美樹さん、調子が悪そうですね ちょっと心配…
  1344. キュゥべえ: それならボクは彼女のそばに いることにするよ
  1345. まばゆ: あ、そうですか
  1346. まばゆ: (暁美さんはキュゥべえを 警戒していますからね)
  1347. まばゆ: (いない方が、かえって秘密を 探りやすいというものです)
  1348. まばゆ: 美樹さんをよろしく
  1349. キュゥべえ: ああ、キミも気をつけて
  1350. まばゆ: (さーてと、魔女の結界は…)
  1351. まばゆ: ――!
  1352. まばゆ: (この気配は…!)
  1353.  
  1354. FILENAME: text_903115-030.txt
  1355. まばゆ: (いた…!)
  1356. まばゆ: (暁美さんも鹿目さんも 合流してますね)
  1357. ほむら: …………
  1358. ほむら: あの…巴さん
  1359. マミ: なに?
  1360. ほむら: 昨日は…足を引っ張って すみませんでした
  1361. マミ: 気にしなくて良いわ 私たち仲間でしょう?
  1362. ほむら: でも、私…
  1363. まどか: ほむらちゃん…大丈夫?
  1364. ほむら: …………
  1365. マミ: 暁美さん
  1366. マミ: 確かに、隠し事をされるのは 気分のいいものじゃないわ
  1367. マミ: できることなら全てを 明かしてもらいたい
  1368. マミ: 明かしてもらって 皆と一緒に悩みたい…
  1369. マミ: 私だって、そう思うわよ
  1370. ほむら: 巴さん…
  1371. マミ: でもね
  1372. マミ: あなたは、私よりもずっと 苦しんでいるはずよ
  1373. マミ: 記憶は都合良く、消えてくれない
  1374. マミ: 一度口にしてしまったら その言葉は、呪いになるわ
  1375. マミ: 私に真実を隠し続けるのは その呪いを恐れているのね?
  1376. ほむら: …そうかも、しれません
  1377. マミ: だったら中途半端は禁物
  1378. マミ: 正しいときに、正しい形で 真実を伝えてくれると嬉しいわ
  1379. マミ: あなたなら、きっとできる
  1380. ほむら: 巴さん…
  1381. ほむら: あ、ありがとうございます!
  1382. マミ: あはは、気にしないで
  1383. マミ: 私…こういうふうに、待つのは 慣れてるから
  1384. まばゆ: (す…すごいですね、巴さん)
  1385. まばゆ: (全てを見越しているような すでに悟ったかのような…)
  1386. まばゆ: (マミパイセン、カッコいい!)
  1387. まばゆ: (いや、一応同級生ですけど)
  1388. マミ: さあ、みんな! 準備はいいわね?
  1389. まどか&ほむら: はいっ!
  1390. マミ: はっ!
  1391. まどか: やっ!
  1392. まばゆ: (ううむ…相変わらず 息の合ったコンビですね…)
  1393. まばゆ: (…と、奥から来たのは)
  1394. ほむら: 巴さん!
  1395. マミの声: なに、暁美さん!?
  1396. ほむら: アレは近づいちゃだめです!
  1397. ほむら: 援護、お願いします!
  1398. マミ: …わかったわ!
  1399. まどか: ほむらちゃん、気をつけて!
  1400. ほむら: 行きます!
  1401. カチッ
  1402. ほむら: まだ、本当のことは 伝えられないけど…
  1403. ほむら: でもいつかきっと、私を 信じてもらえるように!
  1404. ほむら: えいっ!!
  1405. カチッ
  1406. ほむら: よし…!
  1407. まどか: やった、ほむらちゃん!
  1408. マミ: 助かったわ、暁美さん
  1409. マミ: この調子で、これからも 魔女退治、続けていきましょう
  1410. ほむら: はいっ!
  1411.  
  1412. FILENAME: text_903116-020.txt [Day 16]
  1413. ほむら: 巴さんは…私の言葉 信じてくれると思いますか?
  1414. まどか: わたし、時々思うんだ
  1415. まどか: マミさんも 怖いんじゃないかって
  1416. ほむら: 怖い…?
  1417. まどか: うん
  1418. まどか: マミさんは、かっこよくて 強くて、やさしいけど…
  1419. まどか: ホントはちょっと さびしいのかなって
  1420. まどか: だから、もしもほむらちゃんから 未来の話を聞いたら…
  1421. まどか: きっと、すごく 苦しむだろうなって
  1422. ほむら: …そうかも、しれないね
  1423. まどか: ほむらちゃん
  1424. ほむら: 鹿目さん…
  1425. まどか: 一緒に、がんばろうね
  1426. ほむら: うん!
  1427. まどか: それじゃ、また明日!
  1428. ほむら: また明日!さよなら!
  1429. まばゆ: (今日は、巴さんのところで 打ち合わせをしただけ…)
  1430. まばゆ: (ここで別れるということは 今日は魔女の襲撃は…)
  1431. ほむら: あれ…志筑さん?
  1432. 仁美: …………
  1433. まばゆ: (シカト!?暁美さんを まるっきり無視しました!?)
  1434. まばゆ: (いやー、ビビるわー)
  1435. まばゆ: (私があんな態度されたら ショックで寝込む…)
  1436. ほむら: ――――!
  1437. ほむら: 志筑さん? あの、志筑さん…!
  1438. 仁美: …あら暁美さん ごきげんよう
  1439. ほむら: どうしたんですか? こんな時間に、どこに…
  1440. 仁美: どこってそれは…
  1441. 仁美: ここよりもずっと いい場所、ですわ
  1442. ほむら: 志筑さん…
  1443. 仁美: ああ、そうだ 暁美さんもぜひご一緒に
  1444. 仁美: ええそうですわ それがすばらしいですわ
  1445. ほむら: どうしよう…これってまさか…
  1446. まばゆ: (あ…あれ?)
  1447. まばゆ: (そういえば、志筑さんの 首のところ、ヘンな印が…)
  1448. まばゆ: (むむ?むむむむむむ?)
  1449.  
  1450. FILENAME: text_903116-030.txt
  1451. …………
  1452. …………
  1453. まばゆ: (色んなところから 人が集まってきて…)
  1454. まばゆ: (みんな、首にあの印がある)
  1455. まばゆ: (これって…魔女の仕業?)
  1456. ほむら: どうしよう…
  1457. まばゆ: (でも、暁美さんも 焦っているってことは…)
  1458. まばゆ: (たぶん、前の周では 経験しなかった出来事ですね)
  1459. そうだよ 俺ぁ駄目なんだ…
  1460. こんな小さな工場ひとつ 満足に切り盛りできなかった
  1461. 今みたいな時代にさ、俺の居場所 なんてあるわけねぇんだよな…
  1462. まばゆ: (あ、あれは…!)
  1463. まばゆ: (いわゆる、「混ぜるな危険」 って洗剤じゃないですか!)
  1464. まばゆ: (あんな大量に用意して…)
  1465. まばゆ: (「ここよりずっといい場所」 って、もしかして…!?)
  1466. ほむら: だ、だめ!
  1467. ほむら: やめてください! そんなことしたら…
  1468. 仁美: 邪魔してはいけません
  1469. ほむら: ぁっ!
  1470. まばゆ: (ぶった!?)
  1471. 仁美: あれは神聖な儀式ですのよ
  1472. 仁美: そう…私たちはこれからみんなで 素晴らしい世界へ旅に出ますの
  1473. 仁美: それがどんなに素敵なことか わかりませんか?
  1474. 仁美: 生きている体なんて 邪魔なだけですわ
  1475. 仁美: 暁美さん、あなたもその体には 悩まされてきたのではなくって?
  1476. ほむら: 離してくださいっ!! こんなことしたら、だめですっ!
  1477. バシャ…
  1478. 仁美: 私たちを…邪魔、するんですか?
  1479. …………
  1480. …………
  1481. ほむら: こ、こうなったら…
  1482. まばゆ: (時間を止めれば 暁美さんは逃げられる)
  1483. まばゆ: (でもそうしたら 志筑さんたちは魔女の犠牲に…)
  1484. ほむら: ――――!
  1485. ほむら: 見つけた!
  1486. まばゆ: (あれは…魔女の結界?)
  1487. まばゆ: (って、もしかして…)
  1488. ほむら: 助けを呼んでる時間はない
  1489. ほむら: けど…ここでこの人たちを 見捨てるわけにはいかない
  1490. ほむら: 私ひとりで、やるしか…ない!
  1491. まばゆ: (無茶ですよ!ひとりで戦える 相手じゃないでしょ!)
  1492. まばゆ: (ううう…ど、どうしよう?)
  1493. まばゆ: (だれか、助けを呼びにいく? それとも…助けに…)
  1494. まばゆ: (いやいやいやいや!)
  1495. まばゆ: (私だって、五十歩百歩だし… 魔女と戦うなんて、そんな…)
  1496. まばゆ: (むしろ暁美さんより 何もできない、足手まとい…)
  1497. まばゆ: (でも、だからといって このまま逃げ出す…?)
  1498. まばゆ: …………
  1499. まばゆ: …ええいっ!私のバカ!
  1500. まばゆ: (やっぱり、暁美さんを 見捨てるわけには…)
  1501. さやか: ッ!
  1502. まばゆ: !?
  1503. まばゆ: (あ…あれ?)
  1504. まばゆ: (い、今、結界に飛び込んだの もしかして…!)
  1505. まばゆ: ええいっ!
  1506. ほむら: きゃっ!
  1507. ほむら: だ、だめ…手下が邪魔で… 近づけない…
  1508. ほむら: 爆弾の数は、限られてるのに…
  1509. バサッ
  1510. さやか: …………
  1511. ほむら: !?
  1512. ほむら: 美樹さん…?
  1513. さやか: 下がってて
  1514. まばゆ: (やっぱり、美樹さやかさん… 魔法少女になってる…?)
  1515. さやか: …いくよ
  1516. さやか: これで…トドメだあっ!
  1517. まばゆ: (すごい…)
  1518. まばゆ: (あっという間に倒しちゃった)
  1519. ほむら: 美樹さん…どうして…?
  1520. ほむら: あなた、魔法少女には ならないって…
  1521. さやか: おっと?それが命の恩人に 真っ先にいう言葉?
  1522. ほむら: あ…ありがとうございます
  1523. ほむら: でも、なんで…?
  1524. さやか: この惨状を見ればわかるでしょ 転校生
  1525. さやか: こんなんじゃ、まどかの命は 預けられないよ
  1526. ほむら: それは、でも…
  1527. さやか: あたしが駆けつけなかったら 仁美だって死んでたかもよ
  1528. さやか: それ、わかってる?
  1529. ほむら: …………
  1530. さやか: さ、いつまでもこの人たちを このままにはしておけないよ
  1531. さやか: ガスもちょっと 吸い込んじゃってるみたいだし
  1532. さやか: はやく、救急車を呼ぼう
  1533. ほむら: は、はい
  1534.  
  1535. FILENAME: text_903117-020.txt [Day 17]
  1536. まどか: こんにちは
  1537. ほむら: 失礼します
  1538. さやか: 仁美、具合はどう?
  1539. 仁美: あら…
  1540. 仁美: 3人揃って、わざわざ お見舞いに?
  1541. 仁美: ご心配おかけして、すみません
  1542. さやか: いーのいーの、あたしたちの 心配なんて安いもんなんだから
  1543. まどか: 体の具合は、大丈夫なの?
  1544. 仁美: ええ、少しガスにあたった だけで済みましたから…
  1545. 仁美: 暁美さんが、見つけてくれた おかげですわ
  1546. ほむら: い、いえ 私はなにも…
  1547. 仁美: でも、なんだか記憶が曖昧で
  1548. 仁美: 同じような症状の人も大勢いて お医者様は集団幻覚だとか何とか
  1549. 仁美: しばらく治療をしながら 精密検査をするみたいですわ
  1550. 仁美: ああ…面倒臭いわ
  1551. まどか: いつも習い事が忙しいんだし いっそゆっくり休んだらどう?
  1552. 仁美: 休めるわけありませんわ
  1553. 仁美: 家の者が私を心配して ひっきりなしに見舞いに来ますし
  1554. さやか: あー、確かに冷蔵庫に デザートがいっぱい…
  1555. まばゆ: (あ、うちのケーキも ありますね)
  1556. 仁美: この調子じゃあ、退院した時には 肥満体になってしまいますわ…
  1557. まどか: そ…そうかもしれないね
  1558. さやか: でも、ちょっと肉付きがいい方が 男子は好きって話もあるよぉ?
  1559. 仁美: も…もう! 茶化さないでくださいまし!
  1560. さやか: あははは…ごめんごめん!
  1561. ほむら: …………
  1562. ほむら: あ…あの…
  1563. 仁美: はい?
  1564. ほむら: 本当に、すみませんでした!
  1565. まどか: ほむらちゃん、大丈夫?
  1566. ほむら: う…うん
  1567. ほむら: でも…私がもっとはやく 事件に気づいていれば…
  1568. さやか: あのさー、転校生 もうちょっと考えなよ
  1569. さやか: 仁美からしたら、あんたは 命の恩人なんだからさ
  1570. さやか: 必死に謝られたって 意味わかんないよ?
  1571. ほむら: あ…はい そうですよね…
  1572. まどか: ほら、元気出そう?
  1573. まどか: ほむらちゃんの力で、もっと 人を救っちゃえばいいんだよ!
  1574. ほむら: あ…あの…
  1575. ほむら: だったら、今すぐ パトロールに行きませんか?
  1576. まどか: えっ、マミさん抜きで?
  1577. さやか: いいじゃんいいじゃん
  1578. さやか: 昨日の魔女だって なんとかなったんだから
  1579. さやか: あたしたちだけでも戦えるって マミさんを安心させてあげないと
  1580. ほむら: 鹿目さんも、お願いします!
  1581.  
  1582. FILENAME: text_903117-030.txt
  1583. さやか: パトロール、パトロール
  1584. さやか: あたしたちは正義の味方 世のため人のため…ってね
  1585. まどか: …ほむらちゃん
  1586. ほむら: …あ…はい
  1587. まどか: …今日は、前の周で、 …魔女が現れた日なの?
  1588. ほむら: …はい、そうです
  1589. ほむら: …前の周では、邪魔がはいって …逃がしてしまったんですが…
  1590. さやかの声: ちょっとー、ふたりとも なにコソコソ話してるのさー?
  1591. まどか: あっ、ううん 別になにも…
  1592. さやか: ふぅん…
  1593. まばゆ: (暁美さんは、まだ前周の 記憶があることを隠したまま…)
  1594. まばゆ: (美樹さんがなんで魔法少女に なったのかも謎だし…)
  1595. まばゆ: (まあ、秘密にしておくのも わからなくはないですか)
  1596. まばゆ: (それにしても…)
  1597. ほむら: …………
  1598. まばゆ: (暁美さん、パトロールなんて ずいぶん気負っていますね)
  1599. まばゆ: (彼女、前の周の記憶も 持っているわけですし…)
  1600. まばゆ: (友だちが怪我を負うことに責任を 感じるのもわかりますが…)
  1601. まばゆ: (しかし、それを 言いだしたら…)
  1602. ほむら: …鹿目さん、こっちです
  1603. まどか: あ…ソウルジェムに、反応がある
  1604. まどか: ここだ…
  1605. キュゥべえ: …………
  1606. さやか: 使い魔?残念 せっかくの見せ場なのにさ
  1607. ほむら: 魔女も使い魔も、人間に危害を 加えるのには変わりありません
  1608. さやか: わかってるって
  1609. さやか: !!
  1610. ほむら: いた!
  1611. まどか: みんな、逃げられる前に!
  1612. ほむら: はい!
  1613. さやか: 任せて!
  1614. さやか: はっ!
  1615. まどか: やあっ!
  1616. まばゆ: (お、ナイスコンビネーション)
  1617. まばゆ: (近距離と遠距離で 役割分担もバッチリで…)
  1618. まばゆ: (これならホントに、巴さんが いなくてもなんとかなるかも)
  1619. ほむら: あとは私が…
  1620. 杏子の声: ちょっとちょっと!
  1621. 杏子: 何やってんのさ あんたたち
  1622. ほむら: …!
  1623. まばゆ: (佐倉さん…!)
  1624. ほむら: あ…逃がしちゃう!
  1625. さやか: ――っ!
  1626. さやか: っ!?
  1627. 杏子: 見てわかんないの? あれ魔女じゃなくて使い魔だよ
  1628. 杏子: グリーフシードを 持ってるわけないじゃん
  1629. さやか: だってあれ放っといたら 誰かが殺されるのよ!
  1630. 杏子: だからさ…
  1631. 杏子: 4、5人ばかり喰って 魔女になるまで待てっての
  1632. 杏子: そうすりゃちゃんと グリーフシードも孕むんだからさ
  1633. 杏子: あんた卵産む前のニワトリ 絞めてどーすんのさ
  1634. まばゆ: (なるほど そういう考え方も…)
  1635. カチッ
  1636. ほむら: だめ…!
  1637. ほむら: 前回は、逃がしちゃったけど… 今回はちゃんと、倒しきる!
  1638. カチッ
  1639. 杏子: な…!?
  1640. さやか: わわわっ!
  1641. まどか: ほむらちゃん?
  1642. ほむら: なんとか…間に合った
  1643. ほむら: ひっ…
  1644. 杏子: 今のは、あんたの手品かい?
  1645. ほむら: 逃がすだなんて そんなの…だめです…
  1646. ほむら: あれを放っておいたら 人が殺されるんです
  1647. 杏子: まさかとは思うけど やれ人助けだの正義だの…
  1648. 杏子: その手のおちゃらけた冗談 かますために…
  1649. 杏子: あいつと契約したわけじゃ ないよね?あんたたち
  1650. さやか: だったら…なんだってのよ!
  1651. 杏子: ちょっとさぁ、やめてくれない?
  1652. さやか: うぐぐ…うう…
  1653. 杏子: 遊び半分で 首突っ込まれるのってさぁ…
  1654. 杏子: ほんとムカつくんだわ
  1655. さやか: ああっ!
  1656. 杏子: ハッ!
  1657. ほむら: だめっ!
  1658. カチッ
  1659. ほむら: 前みたいに マミさんはいないから…
  1660. ほむら: 私が、戦いを止めなきゃ!
  1661. まばゆ: (あ…あれ?)
  1662. まばゆ: (待って下さい、暁美さん!)
  1663. まばゆ: (美樹さん、今、単に 吹き飛ばされたんじゃなくて…)
  1664. カチッ
  1665. ほむら: いけっ!
  1666. さやか: でやああっ!!
  1667. まばゆ: (やっぱり、やられたフリ…)
  1668. 杏子: くぅっ!
  1669. さやか: あぐっ!
  1670. ほむら: !?
  1671. ほむら: そんな…
  1672. まどか: さやかちゃんっ!
  1673. まばゆ: (爆発に、美樹さんも 巻き込まれた…)
  1674. 杏子: ちぃっ!またさっきの手品かよ
  1675. 杏子: 臆病者ヅラしといて、味方の 犠牲も厭わないなんてね
  1676. ほむら: ち、違う!今のは事故で…
  1677. 杏子: さあて、どうだか
  1678. 杏子: 手札も見えず、多勢に無勢…
  1679. 杏子: …今日のところは 降りさせてもらうよ
  1680. ほむら: ちがう、私は…
  1681. まどか: さやかちゃん! さやかちゃんっ!
  1682. さやか: っ、いたたたたた…
  1683. まどか: さ、さやかちゃん…大丈夫?
  1684. さやか: あー、びっくりしたー 死ぬかと思ったー
  1685. キュゥべえ: …………
  1686. さやか: へぇ…この力、あたしの 「癒やしの祈り」のおかげ、か…
  1687. ほむら: あ、あの…美樹さん ごめんなさい!
  1688. ほむら: 私、まさかあそこから 飛び込むとは思わなくて…
  1689. さやか: …ふうん
  1690. さやか: 敵の動きは予想できるのに 味方の動きはわかんないんだ?
  1691. ほむら: え、あの…それは…
  1692. ほむら: ごめんなさい…
  1693. ほむら: 佐倉さんの動きを見るのに 精一杯で…
  1694. さやか: 佐倉さん…?
  1695. まどか: あ…
  1696. さやか: それって、さっきの 赤いヤツの名前?
  1697. さやか: どうして、知ってるの?
  1698. ほむら: え、えっと…
  1699. さやか: 転校生、あんた何か 隠し事してるよね?
  1700. ほむら: そ、それは…
  1701. さやか: あたし、そんな人間に 自分の命は預けられない
  1702. さやか: 一緒に戦いたいなら ちゃんと真実を言って
  1703. ほむら: …………
  1704. ほむら: …わかりました
  1705. まどか: ほむらちゃん…
  1706. ほむら: でも…どうやって話すか ちゃんと考えたいから
  1707. ほむら: 一晩だけ、時間を下さい
  1708. ほむら: それと…
  1709. さやか: それと?
  1710. ほむら: 巴さんにも話したいから
  1711. ほむら: 鹿目さん、美樹さん、巴さんと 私の、4人だけで集まりましょう
  1712. さやか: わかった
  1713. さやか: 明日は腹の内、しっかり聞かせて もらおうじゃないの
  1714.  
  1715. FILENAME: text_903118-020.txt [Day 18]
  1716. ほむら: …………
  1717. まどか: …………
  1718. マミ: …………
  1719. さやか: …………
  1720. まばゆ: (キュゥべえ抜きで全員集合…)
  1721. まばゆ: (なかなか 緊張感がありますね)
  1722. さやか: で、転校生
  1723. さやか: あんたの隠し事っていうのは 一体何なの?
  1724. ほむら: …………
  1725. まどか: …ほむらちゃん?
  1726. ほむら: …うん
  1727. ほむら: みなさん 私に触っていてもらえますか?
  1728. マミ: 触る?
  1729. さやか: …なんで?
  1730. ほむら: 私の爆発の魔法の秘密を お見せします
  1731. さやか: …ふぅん
  1732. ほむら: 準備は良いですね?
  1733. マミ: ええ
  1734. さやか: いいよ
  1735. カチッ
  1736. さやか: …あれ?
  1737. マミ: 時間が、止まってる…?
  1738. ほむら: はい
  1739. ほむら: 私の魔法は、時間を操るものです
  1740. ほむら: あの爆発も、止まった時間の中で 爆弾を投げ込んでいます
  1741. さやか: ふぅん、そういうことか
  1742. マミ: だから、使い方に融通が 効かなかったのね
  1743. さやか: で、それが どうしたっていうの?
  1744. さやか: 確かにすごい魔法だけどさ
  1745. さやか: わざわざ隠すほどの ことじゃないでしょう
  1746. ほむら: 時間を操れるって言うのは 止められるだけじゃなくて…
  1747. ほむら: この砂時計が落ちきったとき 時間を巻き戻すことができる
  1748. ほむら: 1ヶ月前から、同じ時間を 繰り返す事ができて…
  1749. ほむら: この日を経験するのは 今で、3回目なんです
  1750. さやか: 時間を巻き戻せる…?
  1751. マミ: タイムトラベラー ってことかしら?
  1752. ほむら: わかりやすく言うと そうなるかと思います
  1753. カチッ
  1754. まどか: ほむらちゃんは前の周の記憶で 魔女の居場所を当てたり…
  1755. まどか: それから、相手の弱点を 教えてくれたりしたんだよね
  1756. さやか: で、まどか以外にはそれを 隠していた、と
  1757. ほむら: それは、キュゥべえに 知られたくなかったから…
  1758. マミ: 暁美さん、どうしてあなたは そんなにキュゥべえを恐れるの?
  1759. ほむら: それは…
  1760. ほむら: キュゥべえが私たちを 騙しているからです
  1761. さやか: 騙してる?キュゥべえが?
  1762. ほむら: はい、魔法を使うにつれて ソウルジェムは濁っていきます
  1763. ほむら: それが限界を迎えたとき…
  1764. ほむら: 魔法少女は、魔女になる
  1765. さやか: …………は?
  1766. ほむら: 私たちが戦っていた魔女の正体は かつての魔法少女です
  1767. まどか: そんな…
  1768. ほむら: キュゥべえは…私たちを 魔女に変えようとしてるんです!
  1769. さやか: …………
  1770. ほむら: …………
  1771. まばゆ: (魔法少女が、魔女になる?)
  1772. まばゆ: (ちょっと、待って下さい 衝撃的すぎるんですけど)
  1773. まばゆ: (ってことは…キュゥべえが 契約を薦めるのって…)
  1774. まばゆ: (いわゆる、マッチポンプって ことじゃないですか!)
  1775. まばゆ: (で、で、ですよ!?)
  1776. まばゆ: (ソウルジェムが濁れば…私も 魔女になっちゃうんですか!?)
  1777. マミ: 残念だけれど すぐには、信じられないわね
  1778. ほむら: 巴さん…!
  1779. マミ: 暁美さんの言っていること 一応筋は通るけれども…
  1780. マミ: 過去の記憶が本物だってこと 私たちには証明できないし…
  1781. マミ: キュゥべえが私たちに 協力してくれてるのは事実よ
  1782. ほむら: それは…今は、そう見えるかも しれないけど…でも…
  1783. さやか: …………あのさぁ
  1784. さやか: キュゥべえがそんな嘘ついて 一体何の得があるわけ?
  1785. ほむら: それは…
  1786. さやか: あたしたちに妙なこと吹き込んで 仲間割れでもさせたいの?
  1787. さやか: まさかあんた本当は…
  1788. さやか: あの杏子とかいうヤツと グルなんじゃないでしょうね
  1789. ほむら: ち、違うわ!
  1790. まどか: さやかちゃん… それこそ仲間割れだよ
  1791. さやか: どっちにしろ、あたしこの子と チーム組むのは反対だわ
  1792. さやか: まどかやマミさんは飛び道具 だから平気だろうけど…
  1793. さやか: いきなり目の前で爆発とか ちょっと勘弁して欲しいんだよね
  1794. さやか: 何度巻き込まれそうに なったことか…
  1795. マミ: 暁美さんには爆弾以外の 武器ってないのかしら?
  1796. ほむら: …ちょっと考えてみます
  1797. マミ: それじゃあ、私の方からも 話させてもらっていいかしら?
  1798. マミ: 昨日、あなたたちが戦った 佐倉杏子さんなんだけれど…
  1799. まどか: マミさん、あの人のこと 知ってるんですか?
  1800. マミ: ええ、ずいぶん前に 一緒に戦っていたことがあるわ
  1801. マミ: 今は…意見のすれ違いがあって 別れてしまったけど
  1802. さやか: 当然ですよ、あんなヤツと 話が合うわけないし
  1803. マミ: 今までずっと別の町に いたはずだけれども…
  1804. マミ: もしかしたら、縄張りを 見滝原に移したのかもしれないわ
  1805. マミ: 下手をしたら、グリーフシードの 奪い合いになるかもしれない
  1806. まどか: 話し合いは…無理でしょうか?
  1807. マミ: やってはみるつもりよ でも、上手く行くかどうか…
  1808. さやか: わかり合えるとは思えませんけど
  1809. マミ: 彼女は今までひとりで魔女と やり合ってきたベテランよ
  1810. マミ: 挑発されても ひとりでは張り合わないようにね
  1811. まどか: はい
  1812. ほむら: わかりました
  1813. さやか: …………
  1814. マミ: それじゃ、今日の会議は終わり
  1815. マミ: みんな、何かあったらすぐに 私に連絡してちょうだいね
  1816.  
  1817. FILENAME: text_903118-030.txt
  1818. キュゥべえ: …………
  1819. まばゆ: …………
  1820. キュゥべえ: …………
  1821. まばゆ: …………
  1822. まばゆ: (さてさて…)
  1823. まばゆ: (キュゥべえに今日のこと 話していいものか…)
  1824. まばゆ: (こいつが魔法少女を騙して いるなら、私も被害者…?)
  1825. まばゆ: (いや、でもそもそも私の 契約の経緯もわかりませんし…)
  1826. まばゆ: (敵か、味方か…)
  1827. まばゆ: (いや、でも…このまま 傍観者でいるわけには…)
  1828. キュゥべえ: 暁美ほむらは、ボクを敵だと 疑っているのかい?
  1829. まばゆ: え…いや、それは…
  1830. キュゥべえ: 大方、魔女の正体をマミたちに 共有したというところかな
  1831. まばゆ: ど、どうしてそれを…!
  1832. キュゥべえ: 単純な推論さ
  1833. キュゥべえ: ボクたちと人間の思考回路は違う
  1834. キュゥべえ: これまでも、それで何度も 問題が起こったからね
  1835. キュゥべえ: 暁美ほむらがもし世界を やり直しているとして…
  1836. キュゥべえ: ボクに恨みを抱くとすれば 恐らくその辺りが原因だろう
  1837. まばゆ: …なんか、迷って損した
  1838. まばゆ: そうです、暁美さんは 魔法少女が魔女になるって
  1839. まばゆ: あれって…本当ですか?
  1840. キュゥべえ: うん、事実だね
  1841. まばゆ: それじゃあ、私もいずれ 魔女に…?
  1842. キュゥべえ: 魔法の使用をセーブしているし 予備のグリーフシードもある
  1843. キュゥべえ: だがいずれは ソウルジェムが濁りきるだろう
  1844. まばゆ: その前に、グリーフシードを 新たに手に入れなきゃならない…
  1845. まばゆ: で、どうして早くそれを言って くれなかったんですか?
  1846. キュゥべえ: 聞かれなかったからさ
  1847. まばゆ: …ま、あなたならそう言うと 思ってました
  1848. まばゆ: というか、その態度が暁美さんの 不信を招いたんですしね…
  1849. キュゥべえ: どうやら少しずつ相互理解が 深まってきたようだね
  1850. まばゆ: (ヤな理解…)
  1851. キュゥべえ: さて、キミはどうやって グリーフシードを手に入れる?
  1852. まばゆ: 巴さんたちの 仲間になる…とか?
  1853. キュゥべえ: 佐倉杏子を見ただろう? グリーフシードの数は限られる
  1854. キュゥべえ: マミたちに協力しても 分けてもらえる保証はない
  1855. キュゥべえ: むしろ邪魔者だと判断されて 排除されてしまうかもしれない
  1856. まばゆ: ですよねー
  1857. まばゆ: まして私、目の敵にされてる みたいですもん
  1858. まばゆ: 理由はわかんないですけど
  1859. キュゥべえ: もし、自分の存在を交渉材料に したいなら…
  1860. キュゥべえ: キミ自身のことを知って、魔法が 上達してからでも遅くはない
  1861. まばゆ: …はぁ
  1862. まばゆ: それってつまり、自分に情報を 寄越せってことですよね?
  1863. キュゥべえ: ボクはただ、お互いに利益のある 提案をしているだけさ
  1864. キュゥべえ: 不確定要素を減らしたいのは キミも同じだろう?
  1865. まばゆ: …そうですね
  1866. まばゆ: 考えておきます
  1867.  
  1868. FILENAME: text_903119-010.txt [Day 19]
  1869. まばゆ: (キュゥべえは、情報が欲しいと 訴えてきましたが…)
  1870. まばゆ: (はてさて、どうしたものか)
  1871. まばゆ: (アイツの性格からいって なにか企んでそうですよね)
  1872. まばゆ: (相変わらず悪意はないんで しょうけど)
  1873. まばゆ: (ただ確かに、今の私は戦えない 役立たずですし…)
  1874. まばゆ: (である以上、情報収集は 生命線であるはずです)
  1875. まばゆ: (決断の前に、さらに細かく データを集めて…)
  1876. カランカラン
  1877. まばゆ: いらっしゃいま…せ!?
  1878. まどか: わあっ!新作がいっぱい
  1879. ほむら: どれも美味しそう…
  1880. まばゆ: (獲物が向こうから やってきた!)
  1881. ほむら: 志筑さんは、どんな食べ物が 好きとか、あるかな?
  1882. まどか: んー、そうだなぁ
  1883. まどか: お家で色んなデザートを 食べてそうだし…
  1884. まどか: 難しいことを考えずに、自分が 食べたいものでもいいのかも
  1885. ほむら: 自分が食べたいもの…
  1886. ほむら: 入院中、食べたかったものと 言えば…ええと…
  1887. ほむら: ローカロリーのケーキ、かな
  1888. まどか: あああ…それは確かに
  1889. まどか: 仁美ちゃんも、太りそうって 気にしてたからね
  1890. ほむら: やっぱり、お詫びのケーキは やめた方がいいかな…
  1891. まどか: えっ、そんなことないよ!
  1892. まどか: ケーキは大事だよ!
  1893. ほむら: でも、カロリーが…
  1894. まどか: ローカロリーだったら 大丈夫!
  1895. まどか: たぶん…
  1896. ほむら: あの…店員さん
  1897. まばゆ: は、はいっ!
  1898. ほむら: カロリー控えめのケーキって ありますか?
  1899. まばゆ: え、えっと…少し待って いただけますか?
  1900. まばゆ: 咲笑さーん!
  1901. 咲笑: はーい
  1902. 咲笑: うふふふふ、カロリー控えめ ケーキをお探しね?
  1903. 咲笑: 一番のオススメは、この シフォンケーキ!
  1904. 咲笑: メレンゲをしっかり作って あるから、オイルも控えめ
  1905. 咲笑: メープルシロップの甘い 香りが楽しめるわよ~?
  1906. ほむら: あ…はいっ、それじゃあ シフォンケーキでお願いします!
  1907. 咲笑: はい、お買い上げ ありがとうございま~す
  1908. まばゆ: (志筑さんへのお見舞い… ということですよね)
  1909. まばゆ: (これからふたりで 病院に行くんですね)
  1910. まばゆ: (それじゃあ私も 後を追いかけて…)
  1911. 咲笑: まばゆちゃん!
  1912. まばゆ: あっ、は、はい!
  1913. 咲笑: ほら、ボーッとしない カフェの注文たまってるわよ?
  1914. まばゆ: あ…は、はい…
  1915. まばゆ: (ぐぬう…ラテアート ビミョーに評判なんですよね)
  1916. まばゆ: (早くお店を上がって 追いかけたいのに…うう…)
  1917.  
  1918. FILENAME: text_903119-020.txt
  1919. まばゆ: (ふぅ…やっと、終わった)
  1920. まばゆ: (さすがにもう、お見舞いは 終わってるかもしれませんが…)
  1921. まばゆ: (この近くで魔女退治を している可能性だってある)
  1922. まばゆ: (とにもかくにも病院に…)
  1923. さやか: …………
  1924. まばゆ: !
  1925. まばゆ: (あ、あれは…美樹さん?)
  1926. まばゆ: (でも、なんか…)
  1927. さやか: …………
  1928. まばゆ: (すごく落ち込んでるような)
  1929. まばゆ: (今、病院からひとりで 出てきましたよね…?)
  1930. まばゆ: (暁美さんたちと一緒に お見舞いに行ったんじゃ…?)
  1931. まばゆ: (…病室に行ってみましょう)
  1932. まばゆ: (おじゃましまー…)
  1933. まばゆ: (あ…あれ?)
  1934. 恭介: ごちそうさまでした
  1935. 仁美: 上条さん、ちょっとそのままで
  1936. 恭介: え…?
  1937. 仁美: お口の周りに、ケーキが ついていらっしゃいますわ
  1938. 仁美: これでよし…と
  1939. 恭介: あ…ありがとう
  1940. 恭介: とっても美味しかったよ
  1941. 仁美: いえいえ、ひとりでは 食べきれない量でしたから
  1942. 仁美: お手伝いして下さって 助かりましたわ
  1943. 恭介: 僕も、話し相手になってくれて 助かったよ
  1944. 仁美: あの…もしよろしかったら これも何かの縁ですし…
  1945. 仁美: もう少し、お話し相手に なって下さいませんか?
  1946. まばゆ: (暁美さんも 鹿目さんもいない代わりに…)
  1947. まばゆ: (なんか、ラブラブな空間が 繰り広げられている!)
  1948. まばゆ: (どうやら私は お呼びでなさそうですね)
  1949.  
  1950. FILENAME: text_903120-010.txt [Day 20]
  1951. ほむら: 鹿目さん、ごめんね つきあってもらっちゃって
  1952. まどか: ううん、全然
  1953. まどか: 本当は、さやかちゃんも 誘いたかったんだけど…
  1954. ほむら: 今日の美樹さん、なにか あったのかな?
  1955. ほむら: ずっと考え事をしている みたいだったけれど…
  1956. まどか: …やっぱり変だったよね
  1957. まどか: 昨日、ひとりでパトロールを してたみたいだけど…
  1958. まばゆ: (むむむ…?)
  1959. まばゆ: (やっぱり、鹿目さんたちと お見舞いに行ったのではない…)
  1960. まばゆ: (ということは、美樹さんは あの病院で何を…?)
  1961. まどか: さやかちゃん、最近気負いすぎ かなって思うんだ
  1962. まどか: 仲間がいるんだから、みんなで 助け合えればいいのにって
  1963. ほむら: そう、だね…
  1964. ほむら: そのためには、もっと 頼られるような私にならなきゃ
  1965. まどか: 頼られる…?
  1966. まばゆ: (何やら向かいのビルを 物色しているようですが…)
  1967. ほむら: えっと…ここ、だよね
  1968. ほむら: 鹿目さん、ちょっと 待っててもらえるかな
  1969. まどか: ほむらちゃん? このビルって…?
  1970. ほむら: …あとで、話すね
  1971. まばゆ: (いやいやいや! あとで…とか言ってますけど)
  1972. まばゆ: (あの建物って、確か… 組同士の抗争がナントカって…)
  1973. まばゆ: (ネットでも話題になっていた ような…まさか…)
  1974. まばゆ: (おっ、時間が止まりましたね)
  1975. まばゆ: (と、いうことは…)
  1976. まばゆ: マジですか…
  1977. まばゆ: (ほ、ほんとに暁美さん… 事務所の中に忍びこんで…)
  1978. まばゆ: (拳銃を、盗み出してる…!?)
  1979. まばゆ: (いやいや、拳銃どころか! 物騒な銃火器が大量に…)
  1980. まばゆ: 見かけによらず、大胆…!!
  1981. まばゆ: でも…
  1982. まばゆ: 暁美さん、そこまでして 自分を信頼してもらいたいんだ
  1983.  
  1984. FILENAME: text_903121-020.txt [Day 21]
  1985. まばゆ: (暁美さんも鹿目さんも 自分に何ができるかを考えてる)
  1986. まばゆ: (でも…私は一体何が できるんでしょうか?)
  1987. まばゆ: (このまま、傍観者で いいのかなあ…)
  1988. まばゆ: (せめて、自分の力がわかれば いいんですけど)
  1989. まばゆ: (今の私じゃ… 足手まといにしかならない)
  1990. まばゆ: (魔法を節約してるし グリーフシードもあるから…)
  1991. まばゆ: (まだ、ソウルジェムは 大丈夫ですが…)
  1992. まばゆ: (でも、いつまでもこのままと いうわけにはいきません)
  1993. まばゆ: (私でも、グリーフシードに ありつける方法はないですかね)
  1994. まばゆ: (なんかこう… 漁夫の利、みたいな?)
  1995. まばゆ: あ、あれ?
  1996. まばゆ: この音って、もしかして…
  1997. 杏子の声: でやあああっ!!
  1998. マミの声: ティロ・フィナーレ!!
  1999. 杏子: …………
  2000. マミ: …………
  2001. まばゆ: (巴さんと…佐倉さん?)
  2002. まばゆ: (グリーフシードを挟んで 向き合って…)
  2003. まばゆ: (奪い合うつもりですか…!?)
  2004. マミ: ずいぶんと、腕を上げたみたいね
  2005. 杏子: あんたはずいぶん 腑抜けちまったな
  2006. 杏子: ズラズラ子分を引き連れて ノンキにご隠居気分かい?
  2007. 杏子: 以前のあんたなら もっとシャンとしてたはずだよ
  2008. マミ: …言ってくれるわね
  2009. マミ: それが、あなたがこの町に 現れた理由?
  2010. 杏子: 葱背負ったカモをみすみす見逃す 間抜けじゃないさ
  2011. 杏子: それに、あんたの教育で道を踏み 外す後輩は、見てらんなくてね
  2012. マミ: どういう意味かしら?
  2013. 杏子: 美樹さやか…あいつ もう限界だよ
  2014. マミ: え…でも…
  2015. 杏子: おいおい、気づいてないのかい どこまでモーロクしたんだよ
  2016. 杏子: 夜中に抜け出して、片っ端から 使い魔を退治して回ってる
  2017. 杏子: いくら倒しても、グリーフシード なんて落としやしないのに
  2018. マミ: …そうだったのね
  2019. マミ: 最近様子がおかしいとは 思っていたけど…
  2020. まばゆ: (確かに…)
  2021. まばゆ: (病院ですれ違ったときも 雰囲気が全然違いました)
  2022. マミ: でも、どうして急に…?
  2023. 杏子: それは…
  2024. 杏子: …………
  2025. 杏子: あんたの正義の味方ごっこに つきあったせいさ
  2026. 杏子: 他人の願いを叶えられるなんて 思い上がり、ヘドが出るね
  2027. 杏子: 魔法少女は自分たちのために 生きるっきゃないのさ!
  2028. マミ: …………
  2029. マミ: ねえ、佐倉さん
  2030. マミ: 魔力を使い果たした少女が どうなるか…知ってる?
  2031. 杏子: は?
  2032. マミ: ソウルジェムが濁りきったとき 魔法少女は…
  2033. 杏子: 魔法が使えなくなって、死ぬ
  2034. 杏子: …それ以外に、なんかあるか?
  2035. マミ: 実際にそれを目にしたことは…
  2036. 杏子: ないよ、あたしはあんたみたいに 子分とはつるまないからね
  2037. マミ: …そう
  2038. 杏子: それがなんだよ?
  2039. マミ: ううん…なんでもないわ
  2040. 杏子: なんでもなかねぇだろ 気持ち悪いな…
  2041. 杏子: …あー、拍子抜けしちまった もういいや
  2042. マミ: え…?
  2043. 杏子: 今のあんたは、あたしが 憧れてた、巴マミじゃない
  2044. 杏子: グリーフシードは譲る とっととさやかに使ってやんな
  2045. 杏子: 次の勝負まで ちっとはまともになっとくんだね
  2046. マミ: 佐倉さん…
  2047. まばゆ: (あ…行っちゃった…)
  2048.  
  2049. FILENAME: text_903122-050.txt [Day 22]
  2050. まばゆ: あ…あの、咲笑さん!
  2051. 咲笑: はいはい、夜の映画が 始まりそうなのね
  2052. 咲笑: 今日はお客さんも少ないし 早引けしていいわよ
  2053. まばゆ: ありがとうございますっ
  2054. まばゆ: (この日です…)
  2055. まばゆ: (前の周のこの日、私は…)
  2056. マミ: 行くわよ!
  2057. 杏子: 言われなくても!
  2058. マミ: たぁっ!
  2059. 杏子: ふんっ!
  2060. まばゆ: (初めて魔法少女の戦いを見た)
  2061. まばゆ: (暁美さんは記憶を辿って あの場所に向かうはず…!)
  2062.  
  2063. FILENAME: text_903122-060.txt
  2064. まばゆ: (…うん)
  2065. まばゆ: (まだ、暁美さんたちは いないみたい)
  2066. まばゆ: (あ、あれ…?)
  2067. 結界からの声: はぁ…はぁ…
  2068. まばゆ: (でも、結界の中から声が…)
  2069. まばゆ: (この声って!)
  2070. さやか: やあああああああっっ!!
  2071. さやか: ハッ!!
  2072. さやか: くぅぅっっ!!
  2073. まばゆ: (美樹さん!?)
  2074. まばゆ: (どうして、ひとりで 戦ってるんですか?)
  2075. まばゆ: (しかも、あんな…)
  2076. さやか: だあああああぁぁぁぁっ!!
  2077. さやか: うああああっ!!
  2078. まばゆ: (まるで自分から 傷つけられに行くみたいに…)
  2079. さやか: やああああああ!
  2080. さやか: あはは…
  2081. さやか: ねえ、どうして? あたし、どうしちゃったの?
  2082. さやか: どんどん、痛みが遠のいて…
  2083. さやか: あたしは、もっと苦しまなきゃ ならないはずなのに…!!
  2084. まどかの声: さやかちゃんっ!!
  2085. マミの声: もういいわ、美樹さん!
  2086. さやか: ――っ!?
  2087. カチッ
  2088. ほむら: 巴さんの言うとおりだ…
  2089. ほむら: 美樹さん、ひとりで 魔女退治を続けたんだ…
  2090. ほむら: だからソウルジェムが こんなに濁って…
  2091. ほむら: あなたをひとりで戦わせたり なんかしない
  2092. ほむら: 私は、あなたにだって頼られる 一人前の魔法少女になる!!
  2093. カチャッ
  2094. まばゆ: (暁美さん、盗んで来た銃器を 取り出して…)
  2095. ほむら: えいっ!
  2096. ほむら: やぁっ!
  2097. ほむら: それっ!!
  2098. まばゆ: (むむ…扱いが 手慣れていますね)
  2099. まばゆ: (あれからひとりで 練習をしたに違いありません)
  2100. ほむら: よし、これで…
  2101. カチッ
  2102. ほむら: やった!!
  2103. さやか: …………
  2104. さやか: 今の…あんたがやったの?
  2105. ほむら: はい、これならもう 美樹さんの邪魔にはならない…
  2106. さやか: 助けなんて要らなかった
  2107. ほむら: え…
  2108. マミ: 美樹さん
  2109. さやか: 何?マミさん
  2110. マミ: あなたのソウルジェム 見せてくれるかしら?
  2111. さやか: …別に、いいですけど
  2112. ほむら: …………
  2113. まどか: そんな…
  2114. まばゆ: (濁りが、すごい…)
  2115. マミ: あなた最近、魔女や使い魔と ひとりで戦っているわね?
  2116. さやか: あれれ?バレないように してたつもりなんだけど
  2117. さやか: どこのお節介が告げ口したんだか
  2118. マミ: グリーフシードを、使いなさい
  2119. さやか: お断りします あたしが倒した魔女じゃないから
  2120. まどか: そんなこと言わないで さやかちゃん!
  2121. まどか: このままソウルジェムが 濁り続けたら…
  2122. さやか: 魔女になるっていうの?
  2123. さやか: まどかは、その転校生の言葉を 信じるんだね
  2124. まどか: …うん
  2125. さやか: ふぅん…そう
  2126. さやか: マミさんはどう思いますか?
  2127. さやか: 本当に、魔法少女が魔女に なるって?
  2128. マミ: それは…
  2129. さやか: あたしたちを仲間に引き込んで おいて、今更信じられませんよね
  2130. マミ: …………
  2131. ほむら: 貸して下さいっ!
  2132. さやか: なっ!?
  2133. さやか: ちょっと!なにするのっ!
  2134. カチッ
  2135. まばゆ: (あっ!暁美さん 美樹さんのソウルジェムを…)
  2136. ほむら: ダメなの!
  2137. ほむら: このまま魔法を使い続けたら あなたは魔女になる…!
  2138. ほむら: だからもう、魔法少女になんて ならせない…!!
  2139. まばゆ: (あー、走る走る…)
  2140. まばゆ: (まあ、美樹さんのダッシュは 速いですからね)
  2141. まばゆ: (距離をとるのも当然か)
  2142. まばゆ: (おっ、時間が進み出した)
  2143. さやか: …………
  2144. マミ: ――ッ!!
  2145. まどか: さやかちゃん…!?
  2146. さやか: …………
  2147. まばゆ: (あ…あれ?美樹さんが 急に倒れて…)
  2148. マミ: 嘘…
  2149. マミ: 美樹さんが、息をしてない
  2150. まどか: え…?
  2151. まどか: そんな、なにが…
  2152. まどか: ほ、ほむらちゃん! ほむらちゃーん!どこなの!?
  2153. まどか: さやかちゃんが、大変なの!!
  2154. ほむら: ん…?
  2155. ほむら: 今、鹿目さんの声…?
  2156. まどかの声: さやかちゃんが 倒れちゃって…!
  2157. ほむら: え…
  2158. ほむら: でも私、なにも…
  2159. ほむら: 引き返さなきゃ!
  2160. まばゆ: (お…暁美さんが 戻ってきた…)
  2161. まばゆ: (しかし…)
  2162. まどか: さやかちゃん! しっかり…しっかりして…
  2163. マミ: だめ…脈も止まっているわ でも、急にどうして…
  2164. ほむら: そんな…! 急に、なんで…?
  2165. ほむら: 私が…変身を、邪魔したから?
  2166. さやか: …………
  2167. さやか: ――――ッ!!
  2168. まどか: えっ?
  2169. マミ: 美樹さん!?
  2170. まばゆ: (ソウルジェムが戻った途端 美樹さんが生き返った…!?)
  2171. さやか: 転校生ッ! あたしのソウルジェムをよくもっ!
  2172. ほむらの声: きゃっ!
  2173. さやか: まったく、油断も隙も ないんだから…
  2174. さやか: あんたのその能力 本当に厄介ね
  2175. まどか: 待って、さやかちゃん!
  2176. マミ: 美樹さん! あなた体は大丈夫?
  2177. さやか: え?体って?
  2178. まどか: 今、さやかちゃん…
  2179. まどか: 息をしてなかったんだよ
  2180. さやか: …………は?
  2181.  
  2182. FILENAME: text_903123-010.txt [Day 23]
  2183. ジリリリリリ!
  2184. まばゆ: …………む
  2185. まばゆ: もう、朝ですか…
  2186. まばゆ: 結局、あんまり寝られなかった
  2187. キュゥべえの声: また夜更かしをしたのかい?
  2188. まばゆ: ようやく来ましたね キュゥべえ
  2189. まばゆ: ちょっと、聞きたいことが あるんですけど…
  2190. キュゥべえ: ソウルジェムについての 話かな?
  2191. キュゥべえ: 昨日は、美樹さやかにも 同じことを聞かれたよ
  2192. まばゆ: 話が早いですね 教えて下さい
  2193. まばゆ: 美樹さんが急に 意識を失って…
  2194. まばゆ: まるで、抜け殻みたいに なった理由
  2195. キュゥべえ: みたい、じゃないよ
  2196. キュゥべえ: まどかたちが心配していたのは さやかの抜け殻
  2197. キュゥべえ: 本体は、ほむらが盗み出した ソウルジェムなのさ
  2198. まばゆ: へ…?
  2199. キュゥべえ: 壊れやすい人間の体のままで 魔女と戦えるわけがないだろう
  2200. キュゥべえ: だから魔法少女との契約を 取り結ぶボクの役割は…
  2201. キュゥべえ: キミたちの魂を抜き取って ソウルジェムに変えることなのさ
  2202. まばゆ: …えっと
  2203. まばゆ: ということは ソウルジェムが、私の本体?
  2204. まばゆ: 私はもう、普通の人間じゃ ないってこと…ですか?
  2205. キュゥべえ: その通りだね
  2206. まばゆ: なるほど…
  2207. まばゆ: なんか…妙な気分ですね
  2208. まばゆ: 急に「お前は人間じゃない」 って言われても…
  2209. まばゆ: 全然、実感が湧かないというか…
  2210. まばゆ: 今まで生活してきて、特に 不自由も感じませんでしたし
  2211. キュゥべえ: ああ、そうだろうね
  2212. キュゥべえ: 魔力を用いれば 肉体の劣化からも解放される
  2213. キュゥべえ: 特にデメリットは ないと思っているよ
  2214. まばゆ: …まあ、今のところは そうやって受け取っておきます
  2215. キュゥべえ: ところでまばゆ 聞いた話だと、確か今日は前に…
  2216. キュゥべえ: キミが命を失った日だったね
  2217.  
  2218. FILENAME: text_903123-020.txt
  2219. まばゆ: (そうなんです)
  2220. まばゆ: (前回私は、巴さんを 尾行して…)
  2221. マミ: 私にこれ以上、近づかないで
  2222. まばゆの声: え…
  2223. マミ: じゃないと
  2224. マミ: 私は、あなたを、殺すわ
  2225. まばゆ: ッ!?
  2226. まばゆ: (見つかってしまった私は 逃げ出して…)
  2227. まばゆ: え…いや、だめ…
  2228. まばゆ: だ、だれか…助けて、だれか…
  2229. まばゆ: だれかああぁぁーっ!!
  2230. まばゆ: (魔女の手下に 命を奪われてしまった)
  2231. まばゆ: (最初は巴さんに襲われたのだと 勘違いしていたんですが)
  2232. まばゆ: (あれはきっと、巴さんが 追いかけていた魔女で…)
  2233. まばゆ: (私が勝手に、結界の中に 飛び込んだだけのはず…)
  2234. まばゆ: (だから、下手に巴さんを 追いかけたりしなければ…)
  2235.  
  2236. FILENAME: text_903123-040.txt
  2237. まばゆ: (無事にデッドラインを超えた)
  2238. まばゆ: (どうしても死の運命を 避けられない…!)
  2239. まばゆ: (みたいな映画 結構ありますけど)
  2240. まばゆ: (どうやら現実は、違う法則で 動いているみたいですね)
  2241. まばゆ: (ただしここで新しい 問題がひとつ)
  2242. まばゆ: (これまでは、前周の記憶が あったんですけど…)
  2243. まばゆ: (ここから先は初見です)
  2244. まばゆ: (危険な事件が起こらないと 良いんですけど…)
  2245. まばゆ: (もう二度と、あんなに 痛い思いしたくないですし…)
  2246. 咲笑: まばゆちゃん?
  2247. まばゆ: あ…はい、なんですか
  2248. 咲笑: あの子、知ってる?
  2249. まばゆ: あ…美樹さん
  2250. まばゆ: お店の前で、何を…?
  2251. 咲笑: 最初はエイミーと 遊んでたみたいなんだけど…
  2252. 咲笑: もうとっくに、エイミーは どこかに行っちゃって…
  2253. 咲笑: それでもずっと、あそこに 座ってるのよね
  2254. まばゆ: …ちょっと私、話してみますね
  2255. まばゆ: あ、あの…こんばんは…
  2256. さやか: …………
  2257. まばゆ: 大丈夫、ですか…?
  2258. さやか: ああ…店員さん
  2259. まばゆ: なにか…具合が悪いとか…
  2260. さやか: 体は全然問題ないよ
  2261. さやか: ただちょっと…魂が濁り気味? みたいなかんじ?
  2262. まばゆ: (ああ、そうでした…)
  2263. まばゆ: (昨日は結局、グリーフシードを 使わないまま別れて…)
  2264. まばゆ: (美樹さんのソウルジェムは 濁ったまま…)
  2265. さやか: あたし、やっぱり、邪魔?
  2266. まばゆ: あ、いえ、そういうわけじゃ ないんですけど…
  2267. まばゆ: ただ、ちょっと心配だなって
  2268. さやか: なんで?
  2269. まばゆ: え…?
  2270. さやか: あなたは、あたしのなんなの?
  2271. さやか: 関係ないよね?関係ないのに なんで優しくしようとするの?
  2272. さやか: 正義の味方にでもなったつもり?
  2273. まばゆ: お、落ち着いて下さい…
  2274. さやか: 見返りもなしに 他人の幸せを祈る?
  2275. さやか: そんなの、できるわけないよ できるわけないのに…
  2276. さやか: 子猫を救いたいって、それだけの 理由で自分の身を投げ出して…
  2277. さやか: それでも、後悔はないって 笑えるんだよ
  2278. さやか: あの子のそばにいること、 あたし、もう、耐えられない…
  2279. まばゆ: …ちょっと、待ってて下さい!
  2280. まばゆ: (美樹さん、おかしいです 1回ちゃんと、落ち着かないと)
  2281. まばゆ: (こういう時は、温かい飲み物と あまーいお菓子で…)
  2282. まばゆ: 美樹さん、お待たせしま…
  2283. まばゆ: あ…いない…
  2284. まばゆ: …………
  2285. 咲笑: まばゆちゃん?
  2286. まばゆ: あ、咲笑さん…!
  2287. 咲笑: 今日は、早退する?
  2288. まばゆ: あ…は、はい!
  2289. まばゆ: お店、よろしくお願いします!
  2290.  
  2291. FILENAME: text_903123-050.txt
  2292. まばゆ: はぁっ…はぁっ…はぁっ…
  2293. まばゆ: (美樹さん…どこですか?)
  2294. まばゆ: (あなたのソウルジェムは 限界で…!)
  2295. まばゆ: (このまま放置したら 暁美さんの言うとおり…)
  2296. まばゆ: え…?
  2297. まばゆ: この気配…まさか!
  2298. まばゆ: 魔女の結界!
  2299. マミ: そ、そんな…
  2300. 杏子: テメェいったい何なんだ! さやかに何しやがったッ!
  2301. まどか: さやかちゃんやめて! お願い、思い出して!
  2302. まどか: こんなこと、さやかちゃんだって いやだったはずだよっ!
  2303. まどか: あッ!
  2304. まばゆ: (あの魔女が…美樹さん?)
  2305. ほむら: っ!!
  2306. カチッ
  2307. まばゆ: (暁美さん!)
  2308. ほむら: !
  2309. ほむら: !
  2310. ほむら: !
  2311. まばゆ: (そんなことをしたら 美樹さんが…!)
  2312. まばゆ: (なにか、他に方法は…!?)
  2313. ほむら: …ごめん美樹さん
  2314. まばゆ: (あ…)
  2315. カチッ
  2316. 杏子: さやか…
  2317. 杏子: チクショウ! こんなことって…!
  2318. まどか: ひどいよ… こんなのあんまりだよ…
  2319. ほむら: …っ!
  2320. まばゆ: (暁美さん…)
  2321. まばゆ: (行動に、迷いがなかった)
  2322. まばゆ: (もしかして… はじめてじゃ、ないのかな)
  2323. ほむら: えっ!?
  2324. まばゆ: (あれ?このリボンって…)
  2325. 杏子: ――――
  2326. ほむら: !!
  2327. ほむら: 巴さん!?
  2328. マミ: ソウルジェムが魔女を生むなら…
  2329. マミ: みんな死ぬしかないじゃない! あなたも私も!
  2330. ほむらの声: やめて…っ!
  2331. マミ: …………
  2332. まどか: …………
  2333. まばゆ: (ああ…)
  2334. まばゆ: (美樹さんも…佐倉さんも… 巴さんも…一気に…)
  2335. まどか: イヤだ…もうイヤだよ こんなの…
  2336. ほむら: 大丈夫だよ
  2337. ほむら: ふたりでがんばろう
  2338. ほむら: 一緒にワルプルギスの夜を倒そう
  2339. まどか: …………
  2340. まどか: うん
  2341. ほむら: …………
  2342. まばゆ: (ワルプルギスの…夜)
  2343. まばゆ: (前に暁美さんが 言っていましたね…)
  2344. まばゆ: (彼女が時間を巻き戻す きっかけになった魔女…か)
  2345.  
  2346. FILENAME: text_903123-060.txt
  2347. キュゥべえ: ワルプルギスの夜… なるほど、それなら納得だ
  2348. まばゆ: あの…ワルプルギスの夜って なんなんです?
  2349. キュゥべえ: とても危険な魔女だよ
  2350. キュゥべえ: 今までも何度か姿を 見せたことがあるけれど…
  2351. キュゥべえ: いまだかつて、どの魔法少女も 完全に倒すことはできなかった
  2352. キュゥべえ: ひとりでは決して 太刀打ちできないだろうね
  2353. まばゆ: …ふたりなら?
  2354. キュゥべえ: 可能性がないとは言えないね
  2355. キュゥべえ: だがもちろん、簡単に倒せる 魔女じゃない
  2356. キュゥべえ: まどか、ほむら、マミ、さやか 杏子…それでも難しい相手だろう
  2357. キュゥべえ: 今のほむらの力を見るに 分の良い戦いにはならないだろう
  2358. まばゆ: …………
  2359. キュゥべえ: キミも彼女の力に なりたいのかい?
  2360. キュゥべえ: 残念だけど、オススメしないね
  2361. まばゆ: どうしてですか?
  2362. キュゥべえ: 自分の能力を知らない以上 キミはただの足手まといだ
  2363. キュゥべえ: 限られたグリーフシードを 分け合えば、戦力が減る
  2364. キュゥべえ: かえって勝率は下がるだろうね
  2365. まばゆ: でも…
  2366. キュゥべえ: キミは何故か暁美ほむらの 時間跳躍に巻き込まれている
  2367. キュゥべえ: 焦る必要はないはずだよ、まばゆ
  2368. キュゥべえ: キミならきっと、最適の 解を見つけ出せるはずだ
  2369.  
  2370. FILENAME: text_903124-030.txt [Day 24]
  2371. まどか: いくよっ、ほむらちゃん!
  2372. ほむら: うんっ!
  2373. まどか: やぁっ
  2374. ほむら: えいっ!
  2375. まばゆ: (暁美さんと鹿目さん ふたりで魔女と戦って…)
  2376. まばゆ: (がんばってるけど、でも…)
  2377. まどか: きゃぁっ!
  2378. ほむら: 鹿目さんっ!時間を…
  2379. まどか: 待って!
  2380. まどか: 無駄遣いしなくても ちゃんと戦えるから…
  2381. ほむら: でも…
  2382. まどか: 魔法少女としては わたしの方が先輩だよ
  2383. まどか: 囮の役目は、まかせて!
  2384. ほむら: 鹿目さん…
  2385. まどか: やぁっ!
  2386. まどか: くっ!
  2387. まどか: きゃっ!
  2388. ほむら: 鹿目さん!
  2389. まどか: まだだよっ!!
  2390. まどか: さやかちゃんや マミさんの分も…
  2391. まどか: わたしが、がんばらなきゃ!!
  2392. まどか: 今だよ、ほむらちゃん!
  2393. ほむら: うんっ!
  2394. カチッ
  2395. ほむら: はぁっ…はぁっ…はぁっ…
  2396. まばゆ: (鹿目さんが切り拓いた道を 暁美さんが走って…)
  2397. カチッ
  2398. まどか: やった…倒した…
  2399. まどか: ほむらちゃん、やったよ わたしたち、ふたりだけでも…
  2400. ほむら: 鹿目さんッ!!
  2401. ほむら: 怪我は?大丈夫? 痛いところがあったら…
  2402. まどか: あ…ううん、大丈夫だよ ありがとう、ほむらちゃん
  2403. ほむら: でも…一度戦っただけで ソウルジェムがこんなに…
  2404. まどか: あははは…確かにちょっと 魔法を無駄遣いしちゃったかも
  2405. まどか: でも、ちゃんと魔女を倒せたし
  2406. まどか: この調子で、ワルプルギスの夜も やっつけちゃおう!
  2407. ほむら: …うん
  2408. まばゆ: (暁美さんの表情 曇って見えますね)
  2409. まばゆ: (やはりふたりでは限界が…)
  2410. まばゆ: (私が名乗り出て 協力するべき…なんですか?)
  2411. まばゆ: (それとも…)
  2412.  
  2413. FILENAME: text_903125-010.txt [Day 25]
  2414. ほむら: あのね…鹿目さん
  2415. ほむら: 相談があるの
  2416. まどか: 相談?
  2417. ほむら: ワルプルギスの夜まで あと1週間しかない
  2418. ほむら: 全力で戦うためには、魔力を ためておく必要があるの
  2419. ほむら: だから…その…
  2420. まどか: …だめだよ、ほむらちゃん
  2421. まどか: さやかちゃんもマミさんも 言ってたよ
  2422. まどか: 例え使い魔でも、放っておけば 町の人に危険が及ぶって
  2423. まどか: 見過ごすわけにはいかないよ?
  2424. ほむら: 気持ちは、わかるわ でも…
  2425. まどか: 大丈夫だよ、時間もあるし まだまだわたしたちは強くなれる
  2426. まどか: 正義の味方、がんばろう?
  2427. ほむら: 正義の味方…
  2428. まどか: あっ!
  2429. まどか: ソウルジェムに、反応だ! 行こう、ほむらちゃん!
  2430. ほむら: は、はい…
  2431.  
  2432. FILENAME: text_903125-020.txt
  2433. まどか: ほむらちゃんっ!
  2434. ほむら: うんっ!
  2435. カチッ
  2436. カチッ
  2437. まどか: やった!
  2438. ほむら: 鹿目さん!
  2439. まどか: うん、平気平気
  2440. まどか: わたしたち、だんだん 息が合ってきたね
  2441. ほむら: そう…だね
  2442. まどか: …心配?
  2443. ほむら: それは…その…
  2444. まどか: ほむらちゃん、お願い
  2445. まどか: わたしを信じて
  2446. ほむら: 鹿目さん…?
  2447. まどか: 世界には、辛いことや 苦しいことがたくさんあるけど…
  2448. まどか: でも、それに負けないくらい 嬉しいことや楽しいこともある
  2449. まどか: 絶望があるとしても、きっと それと同じだけの希望もある
  2450. まどか: 魔法少女なんだから きっと奇跡も起こせるよ!
  2451. まばゆ: (鹿目さんの笑顔は あまりにも輝かしくて…)
  2452. まばゆ: (私は思わず 顔を背けてしまいました)
  2453. まばゆ: (だから…)
  2454. まばゆ: (暁美さんがそれに どうやって答えたのか…)
  2455. まばゆ: (私には、見えなかったんです)
  2456.  
  2457. FILENAME: text_903131-010.txt [Day 31]
  2458. まばゆ: (いよいよ明日は ワルプルギスの夜)
  2459. まばゆ: (暁美さんと鹿目さんは ずっと対策を練ってきました)
  2460. まばゆ: (使い魔や魔女を倒す効率も どんどん上がってきています)
  2461. まばゆ: (ワルプルギスの夜がどれだけ 強いのかは知りませんが…)
  2462. まばゆ: (今のふたりなら もしかしたら…)
  2463. キュゥべえ: やあ、まばゆ 今日は映画を見ないのかい?
  2464. まばゆ: キュゥべえ…
  2465. キュゥべえ: それとも、焦る必要はないと 思っているのかな
  2466. まばゆ: …どういう意味ですか?
  2467. キュゥべえ: キミは結局、自分の正体を ほむらに告げなかった
  2468. キュゥべえ: この1周を、観察することに 費やしたんだ
  2469. キュゥべえ: また、この時間をやり直すことに なると思っているんだろう?
  2470. まばゆ: …………
  2471. まばゆ: …ええ、正解です
  2472. まばゆ: 暁美さんは、これが3周目だと 言いました
  2473. まばゆ: 私に1周目の記憶がないのは 謎ですが…
  2474. まばゆ: 3周目があるなら、4周目も あると考えるのが妥当です
  2475. まばゆ: もちろん、繰り返されないに 越したことはありませんが…
  2476. まばゆ: 魔法少女は、ただでさえ 排他的ですから…
  2477. まばゆ: 暁美さんに、下手に「敵」と 認識されるよりは、マシです
  2478. まばゆ: ループすれば、グリーフシードも 復活するでしょうし
  2479. キュゥべえ: 賢明な判断だよ
  2480. キュゥべえ: だが、もしも無事に ワルプルギスの夜を倒したら?
  2481. キュゥべえ: 時が巻き戻らなければ キミの在庫はなくなるだろう
  2482. まばゆ: その時は正直に、申し出ますよ
  2483. まばゆ: 確かに、敵と思われるリスクは ありますが…
  2484. まばゆ: あんなバケモノになるなら 殺された方がマシです
  2485. キュゥべえ: なるほど…確かにそれは 合理的な判断だ
  2486. まばゆ: …あなたにそう言われても あんまり嬉しくないですね
  2487. キュゥべえ: もし時間が巻き戻されたら
  2488. キュゥべえ: ボクにまた事情を 話してくれるね?
  2489. キュゥべえ: ワルプルギスの夜の出来事は きっとループする時間の鍵だ
  2490. キュゥべえ: キミが魔法少女になったのも そこに原因があるかもしれない
  2491. まばゆ: ええ、そうですね
  2492. まばゆ: もしそうなったら、次の周で お会いしましょう、キュゥべえ
  2493. キュゥべえ: ああ、よろしく頼むよ まばゆ
  2494.  
  2495. FILENAME: text_903132-010.txt [Day 32]
  2496. 「本日午前7時、突発的異常気象に 伴い避難指示が発令されました」
  2497. 「付近にお住まいの皆さまは」
  2498. 「速やかに最寄りの避難場所への 移動をお願いします」
  2499. まばゆ: うひー、昨日までの天気予報じゃ 全然大丈夫だったのに…
  2500. まばゆ: ほんとに来るんですね 異常気象…
  2501. 咲笑の声: まばゆちゃーん 避難所、準備お願いねー
  2502. まばゆ: はーい、準備できてるんで 先にいきますねー
  2503. まばゆ: (嘘をついてごめんなさい 咲笑さん)
  2504. まばゆ: (でも…)
  2505. まばゆ: (今日だけは、ふたりを 見に行かないとダメなんです)
  2506. まばゆ: (暁美さんの、決断を…!)
  2507.  
  2508. FILENAME: text_903132-020.txt
  2509. まばゆ: うそ…ですよね?
  2510. まばゆ: あれが…ワルプルギスの夜?
  2511. まばゆ: あんなのと… 戦うっていうんですか?
  2512. まどか: やぁっ!!
  2513. ほむら: ふんっ!!
  2514. まどか: ほむらちゃん、一気に たたみかけるよ!
  2515. ほむら: わかった!
  2516. カチッ
  2517. まどか: えいっ!
  2518. まどか: 一本の矢は折れても…
  2519. まどか: 三本の矢なら、折れないし…
  2520. まどか: 三十本なら、三百本なら――
  2521. まどか: 無数に集えば 無敵の矢になる!
  2522. ほむら: 鹿目さん、もう…!
  2523. まどか: まだ!まだ行けるよ!
  2524. ほむら: でも、もう魔力が…
  2525. まばゆ: (本当です…)
  2526. まばゆ: (魔法の使いすぎで もう、ソウルジェムが…)
  2527. まどか: 大丈夫! さやかちゃんも、マミさんも…
  2528. まどか: 皆が守ろうとした町だもんっ!
  2529. カチッ
  2530. まばゆ: (ああ…すごい!)
  2531. まばゆ: (停止した時間の中で 絡み合った鹿目さんの矢が…)
  2532. まばゆ: (一点に凝縮されて ワルプルギスの夜に…!)
  2533. まばゆ: (やった…!?)
  2534. ほむら: そ、そんな… ちょっと、傷がついただけ…?
  2535. まどか: 諦めるのはまだ早いよ ほむらちゃん
  2536. ほむら: え…
  2537. ほむら: 鹿目さん、だめ! もうあなたのソウルジェムは…
  2538. まどか: 諦めちゃだめ だってわたしたち…
  2539. まどか: 奇跡を起こす 魔法少女なんだよッ!
  2540. まどか: たあああああっ!!
  2541. まばゆ: (ああ…鹿目さんが 血路を開いていく…)
  2542. ほむら: …………
  2543. まばゆ: (暁美さん…)
  2544. まばゆ: (どう、するんですか?)
  2545. まばゆ: (あなたの魔力だって ほとんど残っていない)
  2546. まばゆ: (だから、これは…)
  2547. まばゆ: (ラストチャンス)
  2548. まどかの声: やああああああっ!!
  2549. ほむら: ――――!!
  2550. ほむら: 鹿目さん!!
  2551. ほむら: 今、行くわ!!
  2552. まどか: ほむらちゃん!!
  2553. ほむら: ――――っ!!
  2554. カチッ
  2555. まばゆ: (あ、止めた…)
  2556. まばゆ: (暁美さん、最後の魔力を 鹿目さんのために…!)
  2557. ほむら: 鹿目さん
  2558. ほむら: ごめんね
  2559. ほむら: 私、今まで迷ってた!
  2560. ほむら: 巴さんも、美樹さんも 佐倉さんも死んじゃって…
  2561. ほむら: こんなの、勝てるはずないって そう思ってた!
  2562. ほむら: 使い魔を倒して、町を 守るなんて、絶対無理だって!
  2563. ほむら: きっと、時間を 巻き戻すしかないって!
  2564. ほむら: 今のあなたを… 諦めようとしてた!
  2565. ほむら: でも…
  2566. ほむら: 私には、できない!!
  2567. ほむら: だって…あなたは、 私の大切な人だから!!
  2568. ほむら: 時間を巻き戻しても、あなたとの 記憶が嘘になるわけじゃない!!
  2569. ほむら: あなたを置いて、この時間から 逃げ出すなんて…
  2570. ほむら: そんなこと 私にはできないよっ!!
  2571. まばゆ: (暁美さん…)
  2572. まばゆ: (遠くから観察しているだけで わかりました)
  2573. まばゆ: (あなたは、鹿目さんのために 魔法少女になった)
  2574. まばゆ: (鹿目さんを救うために 時間操作の能力を手に入れた)
  2575. まばゆ: (私は、この周を見捨てること ばかり考えていましたが…)
  2576. まばゆ: (あなたは、鹿目さんを 見捨てられなかった)
  2577. まばゆ: (もしこの攻撃が失敗したら 暁美さんは魔力が尽きて…)
  2578. まばゆ: (するとたぶん、この町も…)
  2579. まばゆ: (そして私もこれでおしまい?)
  2580. まばゆ: …………
  2581. まばゆ: (まあそれも 仕方ないですかねぇ…)
  2582. まばゆ: (魔女になっちゃうよりは マシですし、それに…)
  2583. ほむら: 鹿目さんのために、私は…
  2584. ほむら: 奇跡を、起こして みせるんだからあっ!!
  2585. カチッ
  2586. まばゆ: (放たれた銃弾は…)
  2587. まばゆ: (あらゆる方向から ワルプルギスの夜を包囲して…)
  2588. ほむら: きゃああっ!!
  2589. まどか: うぐっ!!
  2590. まばゆ: (それでも、倒すことはできませんでした)
  2591. まどか: …………
  2592. ほむら: …………
  2593. まどか: …そっか
  2594. まどか: やっぱり…だめ、だったんだ
  2595. まばゆ: (暁美さんと鹿目さんは…)
  2596. まばゆ: (濁ったソウルジェムを手に、 お互いに、向き合っていました)
  2597. まどか: わたしたちも…もうおしまいだね
  2598. ほむら: …グリーフシードは?
  2599. まどか: ううん
  2600. ほむら: そう
  2601. ほむら: …ねぇ、私たちこのまま ふたりで怪物になって…
  2602. ほむら: こんな世界何もかも めちゃくちゃにしちゃおうか
  2603. ほむら: 嫌なことも悲しいことも全部…
  2604. ほむら: なかったことにしちゃえるぐらい 壊して壊して壊しまくってさ…
  2605. ほむら: それはそれで… 良いと思わない?
  2606. まばゆ: (暁美さん…)
  2607. まどか: …………
  2608. まばゆ: (あれ?鹿目さんが 持ってるのって…?)
  2609. ほむら: !?
  2610. まどか: さっきのは嘘 1個だけとっておいたんだ
  2611. ほむら: そんな… なんで私に…!?
  2612. まどか: わたしにはできなくて ほむらちゃんにできること…
  2613. まどか: お願いしたいから
  2614. まどか: ほむらちゃん 過去に戻れるんだよね?
  2615. まどか: こんな終わり方に ならないように…
  2616. まどか: 歴史を変えられるって 言ってたよね
  2617. まどか: キュゥべえに騙される前の バカなわたしを…
  2618. まどか: 助けてあげてくれないかな
  2619. ほむら: 約束するわ!
  2620. ほむら: 絶対にあなたを救ってみせる!
  2621. ほむら: 何度繰り返すことになっても 必ずあなたを守ってみせる!
  2622. まどか: 良かった…
  2623. まどか: …ううっ!
  2624. まどか: うっ…うああっ! ああああッ!
  2625. まどか: …ッ もうひとつ頼んでいい?
  2626. ほむら: …!
  2627. まどか: わたし、魔女にはなりたくない…
  2628. まどか: 嫌なことも悲しいことも あったけど…
  2629. まどか: 守りたいものだってたくさん この世界にはあったから…
  2630. ほむら: まどかぁっ!
  2631. まどか: ほむらちゃん… やっと名前で呼んでくれたね…
  2632. まどか: 嬉しいな…
  2633. ほむら: ううっ!
  2634. ほむら: っ…ぐ…うう…
  2635. カチャ…
  2636. まばゆ: (暁美さんは涙を堪えて、鹿目さんに銃を向けました)
  2637. ほむら: うぅぅぅぅ――っ!!
  2638. まばゆ: (銃声に目を背けた私は…)
  2639. まばゆ: (キュゥべえがじっとこちらを 見つめているのに気づきました)
  2640. まばゆ: (いつもと変わらないはずの その顔が…)
  2641. まばゆ: (なぜか 笑っているように見えて…)
  2642. キュゥべえ: また、次の周でよろしくね まばゆ
  2643. まばゆ: …ええ、よろしく
  2644. ほむら: さようなら…まどか
  2645. まばゆ: (暁美さんは 迷いを振り切るように…)
  2646. まばゆ: (盾のなかの砂時計を 回転させました)
  2647. まばゆ: (時の反転に、私の 意識も巻き込まれて…)
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