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- FILENAME: text_312021-1.txt
- やちよ: 水名の七夕祭り…
- やちよ: その特別企画として作成されたドラマに 私と鶴乃はW主演として参加した
- やちよ: そして、今日は七夕祭りの当日… 上映会の挨拶と 衣装を着てのPRを頼まれている
- いろは: 私たちも一緒に 行っていいんですか…?
- やちよ: ええ、もちろん
- やちよ: PRと言っても 私と鶴乃で少し写真を撮るだけよ
- やちよ: そのあとで上映会なんだけど
- やちよ: 少し時間が空くから 一緒に屋台を見てまわりましょう
- フェリシア: 屋台もあるのか! うまいもんたくさん食うぞ!
- やちよ: ほどほどに… って言いたいところだけど…
- やちよ: お祭りの日くらい 大目に見ましょう…
- フェリシア: よっしゃー!
- うい: えへへ… 七夕のお祭りは初めて!
- いろは: 人が多いだろうから はぐれないように気を付けようね
- うい: うんっ!
- さな: …………
- やちよ: 楽しみ?
- さな: はい…!
- さな: みかづき荘に来てから
- さな: 色々なところに 連れて行ってもらって…
- さな: みんなも一緒だから…
- さな: その…すごく…!
- やちよ: ふふっ…
- やちよ: …それで鶴乃は来て早々 何をしているの…?
- さな: ビデオカメラ、ですか…?
- さな: あの…私を映しても 普通の人には見えないので…
- 鶴乃の声: 大丈夫、大丈夫! みかづき荘用だから!
- さな: みかづき荘用、ですか…?
- 鶴乃の声: そう! ホームビデオだよ
- 鶴乃の声: ドラマで主役を張ったししょーに 密着取材しようと思って!
- やちよ: なんで、急に?
- 鶴乃の声: 深い意味はないよ 思い出作り、みたいな?
- 鶴乃の声: …と、いうわけで
- 鶴乃の声: お祭り中、みんなにも インタビューしちゃうから
- 鶴乃の声: お楽しみにっ!
- いろは: えっ…!
- うい: インタビュー…? 何を話せばいいのかな…?
- フェリシア: 何って… 何か聞かれたら
- フェリシア: いま思ってることを 答えりゃいいんだろ?
- 鶴乃の声: そういうこと! 素直な気持ちでいいんだよ
- 鶴乃の声: ちょっとした ホームビデオだから!
- うい: はーい!
- 鶴乃の声: さて、出発前のみんなは撮ったし さっそくでかけよっか!
- やちよの声: 鶴乃
- やちよ: 大切なことを忘れてない?
- 鶴乃の声: 大切なこと?
- やちよの声: もうひとりの主役を 撮り忘れてるわよ
- 鶴乃: あっ…
- 鶴乃: へへっ… そうだったね
- 鶴乃: それじゃあ… カメラに向かって改めて…
- 鶴乃: 水名の七夕祭りにしゅっぱーつ!
- フェリシア: おーっ!
- さな: …おー…!
- いろは&うい: えへへ
- うい: 夜になったら 天の川も見れるかな?
- いろは: 残念だけど、町の中だと 明るすぎて見えないかな…
- 鶴乃: それにお祭りも 夕方までだしね…
- うい: そうなんだ…
- やちよの声: …せっかくの七夕なのに 見られないのは残念ね
- FILENAME: text_312021-2.txt
- うい: わぁ… 七夕飾りがいっぱい!
- さな: 出し物もたくさんあるよ…
- いろは: どこから回るか迷っちゃうね
- さな: 胡桃さんや若菜さん… 学校の人たちがお手伝いしてて
- さな: 手伝っている屋台やおススメを 教えてくれたので
- さな: どこの屋台がいいか 教えられるかもしれません…
- フェリシア: じゃあ、一番うまいヤツ!
- やちよ: 回るところを決める前に ちょっと聞いてくれる?
- フェリシア: 迷子になったら 迷子センターに行けとかか?
- フェリシア: スマホがあるから大丈夫だぞ!
- うい: えっと…歩行者天国だから 車の心配もないんだよね…?
- 鶴乃の声: あはは…!
- 鶴乃の声: ししょーってば すっかり保護者が板についてるね
- やちよ: いえ… そういう堅苦しいのじゃなくて…
- やちよ: 今日のおこづかいをあげるから
- フェリシア&うい: ――っ!?
- うい: おこづかい…!
- フェリシア: いいのか!?
- やちよ: お祭りだから特別に、ね? ちゃんと考えて使うのよ
- フェリシア: おうっ!
- うい: ありがとう! 何に使おうかなぁ…
- フェリシア: おし! たくさん食べて遊ぶぞ!
- やちよ: 二葉さんといろはも
- さな: 私も…いいんですか…?
- やちよ: 当たり前でしょう?
- さな: ありがとうございます… 大切に使いますね…
- やちよ: いろは、ういちゃんのために 使うのもいいけど
- やちよ: 自分のためにも使ってね
- いろは: あっ、はい…!
- いろは: 私の考えること お見通しですね、やちよさん
- フェリシア: 作戦会議するぞ!
- うい: お姉ちゃん! わたしお姉ちゃんと回りたいなぁ
- いろは: うん、いいよ
- さな: じゃあおススメを…
- やちよ: …………
- 鶴乃の声: …………ふふ…
- やちよ: どうしたの? 何か面白いものでもあった?
- 鶴乃の声: ううん、面白いっていうより… 日常だなぁーって
- やちよ: …?
- やちよ: そうだ、最後に鶴乃 おこづかいよ
- 鶴乃の声: えっ! わたし高校生だよ!
- やちよ: 私は大学生よ
- 鶴乃の声: あはは、何それ!
- やちよ: …それと、鶴乃 あなた、全然映ってないじゃない
- やちよ: ホームビデオなら あなたも映らないと…
- 鶴乃の声: じゃあ、これならどーかな?
- 鶴乃: 自撮りモード!
- やちよ: はい、おこづかい
- 鶴乃: えへへ…なんかはずかしー…
- 鶴乃: ところでししょーのは?
- やちよ: 私?
- 鶴乃: おこづかい!
- やちよ: …………
- 鶴乃: ないの?
- やちよ: …へそくりから 少し使っちゃおうかしら
- 鶴乃: それっておこづかい…?
- フェリシアの声: 回るところ決めたぞ!
- フェリシア: オレとさなは 屋台を見てまわるぞ!
- うい: わたしはお姉ちゃんと 飾り付けを見てまわるよ
- やちよ: 知らない人に 付いて行ったりしないようにね
- うい: はーい!
- フェリシア: わかってるって! じゃー、いってくるぞ!
- やちよ: ええ いってらっしゃい
- FILENAME: text_312021-3.txt
- やちよ: …………
- フェリシア: やちよー!鶴乃も!
- フェリシア: まなかんとこの笹団子食べたか? スゲーうまかったぞ!
- やちよ: 演技の練習の時に 試食はさせてもらったけど…
- 鶴乃の声: あれ、おいしかったよね!
- フェリシア: えっ! ずりー…!
- さな: あの…胡桃さん最後まで 改良してたって言ってたので…
- さな: やちよさんが食べたときとは
- さな: また違った味わいが あるかもしれません…
- フェリシア: かいりょー?
- フェリシア: オレが食べたやつの方が おいしかったってことか?
- やちよ: きっとね
- フェリシア: じゃあ、やちよも食べろよ ホントにうまかったからな!
- やちよ: そうね 買ってみるわ
- さな: 胡桃さんも喜ぶと思います…!
- やちよ: もぐもぐ…
- 鶴乃: おいしい…!
- やちよ: 試食でもらった時も おいしかったけど、それ以上ね…
- やちよ: (…最後のひとつも… いえ、これ以上は食べ過ぎだわ)
- うい: あっ…! やちよさんと鶴乃さん!
- やちよ: 七夕飾りはどう?
- うい: すごく可愛い!
- うい: とってもキレイに 見える場所も見つけたよ
- やちよ: へぇ、凄いわね
- うい: よかったら、 一緒に見にいこっ…!
- やちよ: ええ、ちょうど 食後の運動になるわね
- いろは: 何を食べていたんですか?
- やちよ: フェリシアと二葉さんに 勧めてもらった笹団子よ
- いろは: あっ…! 買えたんですね
- やちよ: えっ…?
- 鶴乃の声: わたしたちが行った時は まだたくさんあったよ?
- うい: 売り切れじゃないみたいだけど すごく並んでたの…
- 鶴乃の声: …もしかして、ししょーが 食べてるからみんな気になって?
- やちよ: …私のせい?
- 鶴乃の声: ししょーのおかげ! 宣伝効果ってやつだね
- やちよ: …ひとつ残っているんだけど ふたりで食べる?
- うい: …いいの? やちよさんが買ったものなのに
- やちよ: いいのよ、 もうたくさん食べたから
- やちよ: その代わり、七夕飾りが よく見えるところを教えて?
- うい: うん…!
- いろは: ありがとうございます
- うい: ここだよ…!
- やちよ: あら…確かにここからだと とても素敵に見えるわね
- いろは: …………
- 鶴乃の声: …いろはちゃん、 どうしたの?
- いろは: あっ…えっと…
- いろは: 「…小さい頃に行った お祭りのことを思い出していたの」
- いろは: 「そのときにね…」
- いろは: 「私が振り返ると お父さんとお母さんが ニコって微笑んでくれて… 嬉しくて、くすぐったいカンジがして…」
- いろは: 「えへへ… なんだか思い出しちゃった」
- やちよ: ニコニコして… 何か面白いものでもあった?
- いろは: えっ…!
- いろは: えっと…内緒です…
- やちよ: …?
- やぁ、七海さん
- やちよ: 監督…! お世話になっております
- やちよ: ごめんなさい ちょっと挨拶してくるわ
- やちよ: 鶴乃も…
- 鶴乃: ちゃんと行くから ちょっとだけ…!
- やちよ: じゃあ、先に挨拶してるわね
- いろは: …………
- FILENAME: text_312021-4.txt
- いろは: …………
- あれから、演技の仕事も 受けるようになったんだってね
- マネージャーから聞いたよ
- やちよ: 監督のドラマに 出させていただいたおかげです
- やちよ: 自信がつきました
- それはよかった
- また一緒に仕事ができたら 嬉しいよ
- やちよ: ありがとうございます
- 由比さんもね
- やちよ: 鶴乃も…?
- ハハハ、冗談だよ
- でも、華のある子だね おかげで楽しい現場になったよ
- やちよ: そう言っていただけると あの子も喜ぶと思います
- やちよ: …あっ、すみません もう少ししたら挨拶に来ますので
- 撮りたいものがあるんだろう 急がなくていいよ
- やちよ: すみません…
- いましか撮れないものを 逃したくない気持ちはわかるよ
- 撮るのが僕の仕事だからね
- いろは: …………
- うい: やちよさん、 なんだかカッコイイね
- いろは: うん… 働く大人ってカンジだね…
- いろは: あっ、そっか… あのくすぐったいカンジは…
- いろは: ふふっ…
- 鶴乃の声: いろはちゃん、 やちよししょーに一言いいかな?
- いろは: うん… ちょっと恥ずかしいけど…
- いろは: …………
- いろは: 監督さんと話している やちよさんを見ていたら…
- いろは: もしかしたら、普段も 私たちが知らないところで
- いろは: “大人”として守って くれてたのかもって思って…
- いろは: そうしたら、さっき…
- いろは: やちよさんが 笑いかけてくれたときに感じた
- いろは: くすぐったさの理由が わかったんです
- いろは: 見守ってもらえてる 安心感なんだって…
- いろは: えへへ…
- いろは: 一緒に過ごす時間を 大切にしてくれて…
- いろは: ありがとうございます
- いろは: あっ…
- いろは: 伝えたいことがたくさんあって いっぱい喋っちゃった…
- 鶴乃: ダイジョーブ! 気持ちがこもってればオッケー!
- いろは: えへへ… 本当に恥ずかしいなぁ…
- やちよ: こんな日はみんなに、 思いっきり楽しんで欲しいのよね
- FILENAME: text_312022-1.txt
- フェリシア: 流しそうめんってのが あるらしーんだけどさ
- さな: お昼にどうでしょうか?
- やちよ: あら、いいわね
- 鶴乃の声: みんなで参加したら 楽しそう!
- フェリシア: オレ、いろはとういも 呼んでくる!
- フェリシア: 先頭にいれば 好きなものが食えるぞ!
- うい: えっと…おそうめん以外も 流れてくるの?
- さな: そうだよ… キュウリとかミニトマトとか
- うい: ミニトマトは すごく難しそうだね…
- いろは: 鶴乃ちゃん、 カメラ、途中で代わるよ?
- いろは: じゃないと食べられないよね…?
- 鶴乃の声: ありがとー! あとでお願いしようかな
- 流しまーす
- フェリシア: おっ! 来た来た!
- うい: あ、あれ…おそうめん… 行っちゃった…
- さな: …あっ…あ、取れた… キュウリ…
- いろは: えっと… すくい上げるカンジかな…
- やちよ: …ふふっ
- フェリシア: ドンドン取るぞー!
- うい: やったぁ…! 今度は取れたよ
- さな: …また、キュウリ…
- いろは: おそうめん 箸を抜けてっちゃうね…
- さな: …難しいです…
- やちよ: はい、これ食べて
- さな: …いいんですか?
- やちよ: さっき、笹団子を 食べ過ぎてしまったから…
- やちよ: いろはも、どうぞ
- いろは: ありがとうございます
- フェリシア: はぁ~ 結構食べたな!
- やちよ: 動けなくなるまで食べちゃダメよ
- フェリシア: まだまだ食えるぞ!
- うい: …ミニトマト取れない
- やちよ: ミニトマト? ちょっと待ってね
- ひょい
- やちよ: はい
- うい: ありがとう!
- フェリシア: …………
- やちよ: 二葉さんもミニトマトいる?
- さな: 欲しいです…
- フェリシア: …んん?
- やちよ: 鶴乃、そろそろ交代したら?
- 鶴乃の声: 大丈夫!
- 鶴乃の声: ししょーが食べさせてくれるから お腹いっぱいなくらいだよ!
- 鶴乃の声: あっ、 たまには映っておけってこと?
- 鶴乃の声: じゃあ…ちょっと自撮りモード!
- 鶴乃: おそうめんおいしいよ!
- フェリシア: …………
- フェリシア: 「オレ、気付いたんだよな… やちよのヤツ 全然そうめん食ってねーんじゃないかって…」
- やちよ: フェリシア 野菜も食べなさい
- フェリシア: あっ…!
- やちよ: ハムもつけてあげるから
- フェリシア: …………
- はぐはぐ…
- やちよ: …………
- フェリシア: やちよ これ、食えよ
- やちよ: ん? もうお腹いっぱいになったの?
- フェリシア: そうじゃねーけど…
- やちよ: だったら、自分で取った分は 自分で食べていいのよ
- フェリシア: …………
- フェリシア: そーだけど… そーじゃなくて…!
- フェリシア: オレはやちよにも…
- やちよ: …ありがとう いただきます
- フェリシア: …!
- フェリシア: おうっ!
- やちよ: ん? どうしたの?
- フェリシア: へへっ!
- 鶴乃の声: はい、じゃあ いまの気持ちを一言!
- フェリシア: 気持ち?
- フェリシア: よくわかんねーけど…
- フェリシア: あったかいカンジだな!
- FILENAME: text_312022-2.txt
- うい: 笹船作り…?
- フェリシア: むりょー…? タダってことだよな?
- いろは: 作り方を教えてもらって 水路に流すみたいだね
- さな: 他の人が作った笹船が たくさん流れてるよ…
- うい: ホントだ…!
- やちよ: 参加してみる?
- うい: うん!
- フェリシア: オレもやってみたい!
- さな: 私も…
- やちよ: いろはと鶴乃は?
- 鶴乃の声: わたしは作ってるところを 撮影するよ!
- いろは: 私は作り方を知ってるので みんなのお手伝いをします
- さな: 「私は他の人に見えないから 普通の人には、笹の葉だけが 動いて見えちゃうんです…」
- さな: 「だから、みんなを驚かせないように 邪魔にならないところで作ろう…」
- さな: 「そう思ってすみっこの方で ひとりで作っていたら…」
- さな: 痛っ…!
- さな: 「笹で手を切ってしまったんです… 笹があんなに鋭いなんて知らなくて…」
- さな: 「みんなは、ちゃんとできてるのに… どうして私ってこうなんだろうって 思ってたら…」
- やちよ: 二葉さん、大丈夫?
- さな: …えっ?
- やちよ: いま、ケガしなかった?
- 鶴乃の声: あっ、それで急に…
- 鶴乃の声: さな、大丈夫?
- さな: あっ…えっと… 少し、指を切ってしまって…
- やちよ: …ああ、やっぱり そうかなぁと思ったのよ
- さな: えっ、どうして 気付いたんですか…?
- やちよ: 顔をしかめていたから 一緒かもって思って
- スッ…
- さな: あっ… やちよさんも…?
- やちよ: そう、笹の葉で 切ってしまったの…
- やちよ: 昔遊んだはずなんだけど 鋭いのを忘れていたわ…
- さな: …意外です やちよさん器用なのに…
- やちよ: そんなことないわよ…
- やちよ: 昔、撮影の前日に鬼ごっこしてて 膝をすりむいて
- やちよ: マネージャーに怒られたり…
- やちよ: 棚の上のものを取ろうとして 届かないからって
- やちよ: ジャンプして取ろうとして 頭の上に落としたり…
- さな: …………
- さな: ふふっ… 意外とおてんばだったんですね
- やちよ: …まぁね
- やちよ: …さて、 手当てしちゃいましょうか
- さな: 魔法少女なので すぐに治りますよ…?
- やちよ: でも、痛いのは嫌でしょう?
- やちよ: それに…
- やちよ: 傷があるってわかってるのに 手当てしてもらえないのも、ね?
- さな: …………
- さな: はい… でも、もう痛くないです…
- やちよ: えぇ…?
- さな: ふふっ…
- やちよ: これでよし
- さな: ありがとうございます…
- フェリシアの声: くっそー! なんでぐちゃぐちゃになるんだ!
- やちよ: あら… ちょっと見て来るわね
- さな: はい…!
- 鶴乃の声: ししょーに一言、 もらってもいいかな!
- さな: えっと…
- さな: 痛くなくなったのは うそじゃないんです…
- さな: やちよさんが ケガしたことに気付いてくれて…
- さな: 手当てしようとしてくれたから
- さな: それが嬉しくて…
- FILENAME: text_312022-3.txt
- フェリシア: よっしゃー、笹船完成だ! さっそく流そうぜっ!
- うい: うんっ! 流そう…!
- いろは: 水路に落ちないように 気を付けてね
- うい: はーい!
- うい: …あれ? さなさん…?
- やちよ: どうしたの?
- さな: えと…私が笹船を流したら
- さな: 船が突然現れたように 見えないでしょうか…?
- やちよ: そうね…
- やちよ: じゃあ、一緒に流しましょうか
- やちよ: 一緒に持って せーので手を放すの
- やちよ: そうしたら、私がふたつ 流したように見えるわ
- さな: それなら、変じゃないですね…
- さな: ありがとうございます…!
- うい: …よかった
- うい: 「さなさんを助けてあげてる やちよさんを見てて思ったの」
- うい: 「やちよさんは お姉ちゃんより大きなお姉さん でも、お母さんとも違ってて…」
- うい: 「わたしもいつか やちよさんみたいな お姉さんになりたいなって…」
- うい: …あれ?短冊…? 風で飛ばされちゃったのかな?
- うい: …落とし物見つけたから 実行委員の人に届けて来るね
- いろは: 何を拾ったの? お姉ちゃんも一緒に行くよ
- うい: う、ううん…! ひとりで大丈夫だよ!
- いろは: えっ…!うい?
- 鶴乃の声: 拾ったものを 見せたくなさそうだったね
- やちよ: …………
- やちよ: 私がついていくわ
- 鶴乃の声: あっ、わたしも行くよ!
- 届けてくれてありがとう
- うい: 濡れちゃったけど… 大丈夫そう…?
- うん、油性だからね 乾かして飾っておくよ
- うい: よかった…!
- お嬢ちゃんは短冊、書いたかい? よければここで書いてく?
- うい: 短冊…!
- うい: あっ… えっと、やっぱり大丈夫…!
- うい: ふぅ… 無事に届けられてよかった…
- うい: 大切なお願い事だもんね
- うい: 「誰かの願い事が込められた短冊を届けて ちゃんと飾ってあげられたことは 本当によかったなぁって思ったけど…」
- うい: 「けどね… ちょっともやもやしてる わたしもいたの…」
- うい: 「七夕だけど… お姉ちゃんもみんなも短冊の話をしない…」
- うい: 「魔法少女にとって“願い事”って すごく大切なことで… でも、触れてほしくない人もいるはずで…」
- うい: 「だから… 本当は、短冊を書いてみたいって 言えないでいたの…」
- やちよ: ういちゃん
- うい: あっ、やちよさん… それに鶴乃さんも…!
- やちよ: よかったの?
- うい: えっ、何が?
- やちよ: 短冊 ずっと気にしてたでしょう?
- うい: ――っ!?
- うい: だ、大丈夫… 見てるだけで楽しいから…!
- やちよ: 書いてみたいなら 書いてみたいって言っていいのよ
- うい: …………でも…
- やちよ: みんなのことを 思いやれるのはいいことだけど…
- やちよ: それでういちゃんに
- やちよ: やりたいことを やらせてあげられなかった方が
- やちよ: いろはたちも悲しむと思うわ…
- 鶴乃の声: ういちゃんが…
- 鶴乃の声: みんなにとって楽しい思い出に なって欲しいって思うように
- 鶴乃の声: わたしたちも、 今日がういちゃんにとって
- 鶴乃の声: 楽しい思い出になればいい って思うんだ!
- やちよ: だから、 心残りを作って欲しくないの
- うい: …………
- うい: やちよさん、鶴乃さん…
- うい: ありがとっ! わたし、短冊もらってくるね
- うい: 「だからね やちよさんに背中を押してもらえて 本当に嬉しかったんだよ」
- 鶴乃: そんじゃあ、恒例の… ししょーへ一言!
- うい: わたしもね
- うい: 自分が苦手なことでも 相手がやってみたいことなら…
- うい: やちよさんみたいに背中を押して あげられるようになりたいな!
- FILENAME: text_312022-4.txt
- いろは: やちよさん ありがとうございました
- やちよ: えっ?
- いろは: …ういは短冊を書きたいのに 私たちに遠慮してるのかなって
- いろは: 何となく、 気付いていたんです…
- いろは: でも、どうしてあげるのが いいのか、わからなくて…
- いろは: だから…
- いろは: ういの背中を押してくれて ありがとうございます
- やちよ: いいのよ 私が一番年上だし…
- やちよ: 年の功?
- フェリシア: なんだよ、いつも年の話すると 怒るのに自分で言うのか?
- やちよ: それは…年上であることが 悪いみたいに言うからでしょ…
- やちよ: 年を重ねて経験を積むこと自体は 良いことなのよ
- さな: あの… なんの話をしていたんですか…?
- いろは: やちよさんが 頼りになるって話かな?
- 鶴乃: …………
- 鶴乃: (わたしとしては… 魔女になるのは嫌だけど)
- 鶴乃: (願い事自体は 後悔してないんだよね…)
- 鶴乃: (でも、フェリシアやさなは そうじゃないだろうし…)
- 鶴乃: (ししょーだって…)
- 鶴乃: (“願い事”に 思うところはあると思う)
- 鶴乃: (わたしより ずーーっとね…)
- 鶴乃: (それでも、ああやって 背中を押してあげられるのは…)
- 鶴乃: (ししょーがわたしより お姉さんだからだよね…)
- 鶴乃: (ういちゃんだけじゃなくて…)
- いろは: 一緒に過ごす時間を 大切にしてくれて…
- いろは: ありがとうございます
- フェリシア: あったかいカンジだな!
- さな: やちよさんが ケガしたことに気付いてくれて…
- さな: 手当てしようとしてくれたから
- さな: それが嬉しくて…
- 鶴乃: (みんなにとっても お姉さんなんだよね)
- 鶴乃: えへへ…
- やちよ: 何、笑っているの?
- 鶴乃: んー、 ししょーは師匠だなぁって!
- やちよ: どういう意味…?
- 鶴乃: 内緒っ!
- やちよ: …?
- 鶴乃: (尊敬してるって ことなんだけど…)
- 鶴乃: (やっぱり、ししょーって 変なところで鈍いよね)
- 鶴乃: (人の悲しみとかには 敏感なのに)
- 鶴乃: (自分自身に向けられる)
- 鶴乃: (憧れとか尊敬とかには 全然気付かないんだもん)
- 鶴乃: …へへっ
- 鶴乃: 最後にわたしから ししょーへ一言!
- 鶴乃: ちょっと鈍かったりもするけど… でも優しい!
- 鶴乃: そんなししょーが わたしは大好きなんだよね!
- 鶴乃: (せっかくだから ちゃんと伝えたいなぁ…)
- 鶴乃: (今日のビデオ、 使えそうだし…!)
- やちよ: 鶴乃ったらどうしたのかしら… なんだかくすぐったいんだけど…
- FILENAME: text_312023-1.txt
- 鶴乃: はぁ~ たくさん遊んだねー!
- 鶴乃: あとは…
- 鶴乃: わたしたちが出演した ドラマの上映会を残すのみ!
- やちよ: …そろそろ時間ね 舞台挨拶があるし行かないと…
- いろは: どうしよう… そわそわしてきちゃった…
- やちよ: どうして、 いろはが緊張するのよ
- いろは: 緊張というか… 楽しみで、えへへ…
- やちよ: …ちょっとお水買って来るわ
- 鶴乃: ねぇねぇ、ちょっと集まって!
- うい: どうしたの?
- 鶴乃: 今日撮った思い出と わたしたちの気持ちを
- 鶴乃: ししょーにプレゼントしようと 思うんだ!
- 鶴乃: いつものお礼に!
- うい: わぁっ! 素敵だね!
- いろは: 私も、やちよさんに お礼したいと思っていたの
- フェリシア: なんだかんだ言いながら 世話焼いてくれるもんな
- さな: プレゼントどうしましょう…?
- さな: いまからだと用意できるものって 限られちゃいますよね…?
- 鶴乃: ひとつはコレ! 今日撮った映像!
- さな: えっ…急ですね そのまま渡すんですか…?
- 鶴乃: まさか!
- 鶴乃: ししょーへの一言を中心に ちゃちゃっと編集しちゃうから
- 鶴乃: ナレーション付けはよろしく!
- いろは: えっ… で、できるかな…?
- 鶴乃: 大丈夫! ちゃんと教えるから!
- うい: あのね 他にも何か用意したいな…!
- さな: …他にも…? 七夕だし七夕らしいものとか…?
- フェリシア: 七夕…七夕…織姫…彦星…星…? 天の川とかか…?
- いろは: そういえば、やちよさんも 天の川見たがっていたね…
- いろは: プラネタリウムって 何時までやってるんだろう…?
- いろは: 本物じゃなくても、一緒に 見れたら喜んでくれないかな?
- うい: あっ…! それならプレゼントできるかも!
- 鶴乃: おっ! 何々?
- うい: えっとね、 動画で見たんだけど…
- やちよ: ただいま 楽しそうだけどなんの話?
- 鶴乃: わっ!ししょー! 大したことじゃないよ!
- 鶴乃: それより、 そろそろ行かないと…!
- やちよ: まぁ、そうね…
- 鶴乃: 悪いけど… 細かいところはよろしくね
- 鶴乃: 詳しく決まったら連絡お願い!
- いろは: うん!
- 鶴乃: いってきまーす!
- やちよ: …いってきます
- みんな: いってらっしゃい
- いろは: 頑張ってくださいね!
- FILENAME: text_312023-2.txt
- お待たせいたしました! 本日のゲストのご登壇です!
- 「わぁああああっ!」
- 史乃 沙優希: カササギ役の…
- 史乃 沙優希: 恋の辻斬り姫こと 史乃沙優希ですぅ~!
- 史乃 沙優希: トークでみなさんのハートを ぶった斬りますよぉ~!
- 「さゆさゆ~! 斬って!ぶった斬ってー!」
- やちよ: 露役の七海やちよです
- やちよ: みなさんと楽しい時間を 過ごせればと思っていますので
- やちよ: よろしくお願いしますね
- 「やちよちゃーん!」
- 「おぉ… やっぱりキレイだなぁ…」
- 鶴乃: はじめまして! 千鶴役の由比鶴乃です!
- 鶴乃: 今日は よろしくお願いしまーす!
- 「元気いいな!」
- 「笑顔良っ!」
- お三方には上映会のあとで 撮影秘話などを伺う予定です
- さらに…
- みなさんからの質問に答えて いただくコーナーもありますよ!
- 「おお~っ」
- それでは… さっそくご覧いただきましょう!
- 水名の七夕祭り特別ドラマ… 梶の葉伝説物語
- これより上演です!
- フェリシア: おー、始まるぞ!
- うい: ドキドキするね…!
- やちよ: …ふぅ…
- 鶴乃: あれ、ししょー 緊張してるの?
- やちよ: 鶴乃だって緊張してるじゃない…
- 鶴乃: あはは…みかづき荘のみんなが 見てると思うとね…
- 史乃 沙優希: 身内に見られるのは 嬉し恥ずかしですよねぇ~
- 史乃 沙優希: でもぉ~…
- 史乃 沙優希: 楽しんでくれている みなさんを見ればぁ…
- 史乃 沙優希: そんな気持ちも 吹き飛んじゃいますよぉ~!
- やちよ: …ふふっ、本当ね
- 鶴乃: あはは、だねっ!
- FILENAME: text_312023-3.txt
- 名残惜しいですが…
- そろそろお別れの お時間となってしまいました…
- 最後にゲストの3人から一言ずつ お願いします!
- 鶴乃: じゃあ…わたしから!
- 鶴乃: 好きなシーン…心に残るシーン…
- 鶴乃: このドラマを見てくれた人の中に ひとつでもあったら嬉しいです!
- 史乃 沙優希: 沙優希のカササギさんは どうでしたかぁ~?
- 史乃 沙優希: 鳥のカササギさんも と~っても可愛いので
- 史乃 沙優希: 動物園などに会いに 行ってみてくださいねぇ~!
- やちよ: 温かな拍手と声援のおかげで
- やちよ: とても楽しい時間を 過ごすことができました
- やちよ: みなさんにとっても思い出深い 時間になっていれば嬉しいです
- やちよ: 今日はありがとうございました
- 本日の上映会は 以上になります
- 最後に、素敵なドラマを 演じてくれた3人へ
- もう一度温かな拍手を お願いいたします!
- パチパチパチパチ パチパチパチパチパチパチ
- フェリシア: おっ、戻って来たぞ!
- いろは: お疲れ様です トーク大変でしたか…?
- やちよ: ええ… まさかあの場に…
- やちよ: マジカルハロウィンシアターを 見ていた子がいたなんて…
- 鶴乃: あはは… あの質問はびっくりしたね…
- うい: でも、ドラマはとっても 面白かったよ!
- さな: 帰り道でいろいろ お話したいです…
- やちよ: 待っていてもらったところ 悪いんだけど…
- 鶴乃: ちょっと、ドラマの関係者への あいさつ回りがあるんだよねぇ
- さな: あっ、そうですよね すみません…
- やちよ: みかづき荘に帰ったら ゆっくり聞かせてね
- 鶴乃: いろはちゃん!
- いろは: うん、計画は大丈夫だよ
- いろは: ふたりが帰って来るまでに 準備できそう
- いろは: 詳細は…さなちゃんが メッセージで送ってくれるって
- 鶴乃: オッケー!
- 鶴乃: こっちも上映会前の待機時間で 動画の編集終わってるよ!
- いろは: じゃあ、 私たちは先に帰ってますね
- やちよ: 気を付けて帰るのよ
- うい: やちよさんと鶴乃さんも 気を付けて帰ってきてね!
- やちよ: …すっかり暗くなっちゃったわね
- 鶴乃: 結構、盛り上がったもんね 打ち上げも楽しみだなー!
- やちよ: そうね
- やちよ: …ねぇ、着替えてきた方が よかったんじゃない?
- 鶴乃: えー、今日を逃したら 着る機会なんて早々ないんだよ?
- 鶴乃: いいじゃん! 織姫と彦星みたいで!
- やちよ: ここからじゃ 天の川も見れないのに?
- 鶴乃: あはは… 街灯が明るいもんね…
- やちよ: いろはたち ご飯食べたかしら?
- やちよ: 遅くなったし、先に食べてて って言えばよかった
- 鶴乃: お祭りでいろいろ食べてたし 心配しなくても大丈夫かもよ?
- やちよ: そうだと…
- やちよ: …あら?
- 鶴乃: ししょー? どうしたの?
- やちよ: 灯りがついてない…
- 鶴乃: …あっ
- やちよ: 何かあったのかもしれないわ!
- 鶴乃: しまった… そう思うよね…
- やちよ: みんなっ…!
- FILENAME: text_312023-4.txt
- やちよ: みんなっ…!
- やちよ: ―やちよ― …えっ?
- いろは: ―いろは― せーの、やちよさん!
- みんな: ―みんな― いつもありがとう!
- さな: ―さな― ございます…!
- やちよ: ―やちよ― えっ…これ…
- 鶴乃: ―鶴乃― ビックリさせてごめんね…
- 鶴乃: ―鶴乃― 日頃の感謝の サプライズだったんだよ
- うい: ―うい― 本物の天の川が見られないから みんなで作ったの!
- フェリシア: ―フェリシア― オレらだけの天の川だぞ!
- さな: ―さな― 本当の星の位置とは違いますが… みかづき荘の天の川、です…!
- いろは: ―いろは― ふふっ
- いろは: ―いろは― …他にも見せたいものがあるので 一度消しますね
- いろは: ―いろは― 熱がこもると 危ないのもありますし…
- いろは: どうでしたか…?
- やちよ: …………とても…
- やちよ: とてもキレイで、素敵ね ありがとう…
- みんな: えへへ…
- 鶴乃: 感謝のプレゼントは これだけじゃないよ!
- 鶴乃: というわけで、 ホームビデオ再生!
- うい: はーい!
- いろは: 一緒に過ごす時間を 大切にしてくれて…
- いろは: ありがとうございます
- フェリシア: あったかいカンジだな!
- さな: 手当てしようとしてくれたから
- さな: それが嬉しくて…
- うい: やちよさんみたいに背中を押して あげられるようになりたいな!
- 鶴乃: 最後にわたしから ししょーへ一言!
- 鶴乃: ちょっと鈍かったりもするけど… でも優しい!
- 鶴乃: そんなししょーが わたしは大好きなんだよね!
- いろは: やちよさん
- みんな: いつもありがとう!
- さな: ありがとう…ございます…!
- 鶴乃: えへへ… ありがと、ししょー!
- やちよ: …………
- やちよ: ごめんなさい… ちょっと…ぐす…待ってね…
- やちよ: ありがとう、は… 私が言うべきね…
- やちよ: 他に…なんて… 言えばいいのかしら…
- やちよ: 伝えたいことが たくさんあるはずなのに…
- やちよ: ダメね… うまく言葉にできないの…
- やちよ: いつも一緒にいてくれて… 嬉しくて…
- やちよ: それだけでも… 十分、幸せなのに…
- やちよ: ああ…
- やちよ: 本当に、ありがとう
- やちよ: これ以上ない 最高のプレゼントだわ…
- 鶴乃: えへへ じゃあ、もう1回…
- 鶴乃: わたしたちだけの 天の川を楽しもっか!
- やちよ: …そうね
- やちよ: また宝物が増えちゃった ふふ…変ね、嬉しくて泣くなんて
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