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- FILENAME: text_312171-1.txt
- みたま: いらっしゃーい 調整屋さんへようこそぉ♪
- みたま: って、あらぁ十七夜じゃない 来てくれたのねぇ
- 十七夜: うむ、呼ばれたからな
- 十七夜: …それで、今日は何の用だ 相談があると聞いていたが
- みたま: ええ、神浜学生会議の イベントについてよぉ
- みたま: 東西とか関係なく みんなで交流するために
- みたま: ハロウィンのイベントを 開かないかって話したでしょ?
- みたま: やっと、いろんな状況が 落ち着いてきたから
- みたま: そろそろ内容を 決めないとなぁって思ったの
- 十七夜: うむ…確かにそうだな
- みたま: このイベントを成功させて 新しい未来への一歩にしましょ
- 十七夜: 新しい未来…か
- 十七夜: ならば、罪深い過去を糧とし 同じ過ちを繰り返さないためにも
- 十七夜: かつて見ていた未来を 振り返っておくか
- みたま: 過去の自分を反面教師に するってことね
- みたま: 正直、わたしは あのまま死ぬつもりだったの…
- みたま: …いえ、この言い方だと 本気で望んでたみたいね
- みたま: 『悲しみに身を任せるだけだったわたしは すでに未来を見失い 逃れられないと信じていた 滅びの宿命をただ待っていたのよ…』
- みたま: 未来を思い描けなくなった わたしは
- みたま: みんなを救うには それしかないと思い込んでいたの
- みたま: 『だから、大っ嫌いな神浜市が どんな形で滅んでもよかった』
- みたま: 『ネオマギウスの作戦が成功してもいいし』
- みたま: 『神浜市の人々が 東西を超えて手を取り合うための きっかけ作りでもいい…』
- みたま: 『悲しみに囚われていたわたしに必要だったのは 長い間抑え込んでいた悲しみと怒りを 解き放ち…』
- 助けて…! 町が…なくなっちゃう…!
- どうしてこんなことに…
- みたま: 壊れてしまえ… こんな町は壊れてしまえばいい
- 俺たちが何をしたっていうんだ!
- ただいつものように 過ごしていただけなのに…
- みたま: そう…そうよ… それこそがわたし受けた苦痛…
- みたま: わたしが受けた屈辱
- 助けてよ…! 誰でもいいから助けて!
- みたま: 悲しんだって許してあげない 苦しくっても許さない
- みたま: わたしはこの町を壊し尽くす…!
- みたま: 『神浜市を滅ぼす存在になること』
- みたま: 『それだけだった』
- みたま: 『十七夜に力を貸したのも 十七夜が目指す “平等な未来”のためじゃなかったの…』
- みたま: 『ただ滅んでくれさえすれば …それでわたしの願いが終わるのなら それでよかった』
- みたま: 『だって抗えば抗うほど 滅びの規模は大きくなって 神浜市だけで留まらない… 今の内に果たさないといけないと 思っていたから』
- FILENAME: text_312171-2.txt
- みたま: 『ただ、滅びを求めていたわたし…』
- みたま: 『もし、あのとき 十七夜が思い描いた筋書き通りに なっていたら…』
- 今は東も西も、もう 関係ないでしょうが…!
- ああ…おれたちの 神浜市を守らないとな!
- 十七夜: ふっ、すごいな…八雲
- みたま: ええ、あのときの… 災害後の神浜市みたいね
- 十七夜: これなら、きっと大丈夫だ
- 十七夜: 滅びの果てに 平等が訪れるだろう…
- みたま: …えぇ
- 十七夜: さて、そろそろ行ってくる
- 十七夜: …先に行くぞ、八雲
- みたま: 気をつけてね…って言うのは 違うかしらねぇ
- 十七夜: ふっ、そうだな…
- 十七夜: だが、魔女にならんようにだけは 気をつけないとな
- みたま: …わたしも すぐに行くわ、十七夜
- 十七夜: ああ、地獄でまた会おう
- みたま: …………
- みたま: (わたしは、どうしよう…)
- みたま: (神浜市はもう十分に 蹂躙したわ)
- みたま: (憎しみ合ってきた者同士が 手を取り合うほどに)
- みたま: (滅ぼし尽くした)
- みたま: 『やるべきことをやったわたしはきっと… 殺されるのを待つか ひっそりと朽ち果てるのを 待つだけだったでしょうね』
- みたま: 『元々、滅ぼした後のことなんて 考えていなかったから』
- みたま: 『神浜市が滅んだあとの 未来なんて何も思い描けなかった』
- みたま: 『わたしは滅びと共に 終わるはずだったんだもの』
- 十七夜: なんの望みもなかったのか?
- みたま: …できれば魔法少女の子たちには 傷ついてほしくないとか
- みたま: ミィがこれ以上苦しまないように とか以外は、ほとんどね…
- 十七夜: …ほとんど、か
- 十七夜: では、僅かながら 望むことがあったんだな
- みたま: ………… …謝罪を
- みたま: 謝罪をしてほしかった…
- FILENAME: text_312171-3.txt
- 十七夜: では、僅かながら 望むことがあったんだな
- みたま: ………… …謝罪を
- みたま: 謝罪をしてほしかった…
- みたま: 『十七夜はよく知っていることだし 改めて話すことでもないかもしれないけれど…』
- みたま: 『幼い頃から 他の人より運動や勉強ができたわたしは 中等部からは学費免除対象として 水名女学園に通っていた』
- みたま: 『中学校生活の大半を費やして 周囲に馴染めたと思っていたわたしは 当時、一番信頼していた友だちに裏切られたの』
- みたま: 『大東出身だったわたしは その裏切りが原因で 2年以上かけて積み上げた信頼を崩され 大東学院に戻ることになったわ』
- 聞いたか八雲のやつ 都落ちして帰ってきたって
- 本当、期待してたのに 大東の面汚し
- …………
- 他の生徒を突き落としたんだって
- そもそも西の学校に通うって どうなんだよ
- みたま: 『出戻ったわたしに居場所はなかった』
- みたま: 『勝手に期待して 勝手に失望した大東学院の人たちは わたしを迫害した』
- みたま: 『野蛮な大東区の出身であるわたしなら 貶めても構わないと裏切ったあの子』
- みたま: 『わたしに大東の裏切者というレッテルを貼り 大義名分を得たとばかりに 寄ってたかって攻撃する人たち…』
- みたま: 『わたしを踏みつけた人たち そのすべてを今度はわたしが踏みつけて…』
- みたま: もう逃げ場はないわよ
- なんでこんなことに…
- みたま: わたしは 忘れたとは言わせない
- みたま: わたしを 突き落とそうとしたことを
- みたま: 忘れたとは…決して…
- や、八雲…
- 罠にかけたのは そいつ…水名のやつだろ…
- 俺は関係ないはずだ…!
- みたま: 大東に戻った わたしの心をえぐったのは
- みたま: 他でもないあなたたちよ…
- そもそも、あなたが裏切ったのが 悪いんでしょ…!?
- みたま: あなたたちが勝手に期待して
- みたま: そう思い込んでる だけじゃない…!
- いや…やめてぇ…!
- みたま: 『恐怖で跪かせる』
- ごめんなさい…ごめんなさい…
- あなたが妬ましかったの 大東出身のくせに優秀で…
- 謝るから殺さないで…!
- 八つ当たりして悪かった…!
- あのとき言ったことは 取り消すから命だけは…
- ゆるして…ごめん…
- もう、言わないから あんなことしないから…!
- みたま: ―みたま― …………
- みたま: 『命の危険を感じて初めて… 彼らはわたしに対して 謝罪の言葉をかけることができる』
- みたま: 『そう思っていたから…』
- FILENAME: text_312171-4.txt
- 十七夜: …確かに、身勝手にも 八雲を傷つけた者たちは
- 十七夜: 己を省みることはなかったな
- みたま: ええ… ミィが動いてくれるまではね
- 恨んでる…よね…
- 私があなたを階段から 突き落とそうとしたんだから…
- みたま: …………
- ごめんなさい… すべては私の嫉妬のせいなのに
- あなたが罰を受けて、 学校を退学することになった…
- 十七夜: …許せたのか?
- みたま: …………
- みたま: あのときは、正直 言い訳がましいと思ったわね
- みたま: わたしを階段から突き落とそうと したことを公表して
- みたま: わたしの不名誉を 消したわけでもないし
- みたま: 口先だけだって 思ってる自分もいた
- 十七夜: …………
- みたま: そして、何より…
- みたま: “いまさら” 謝罪を受けたところで
- みたま: わたしの人生は取り戻せない
- 十七夜: だが、悲しみの中にいた八雲は “謝罪”を求めていたのだろう?
- みたま: おかしな話よね…
- みたま: わたしは、謝罪を受けようと 神浜市という町すべてに
- みたま: 滅びと言う罰を 与えるつもりだったのに…
- 十七夜: だが、同時に 許す機会も望んでいたのか
- みたま: 矛盾しているでしょ?
- みたま: …でも、 滅びの運命を受け入れながらも
- みたま: 謝罪を求めていたわたしは ミィたちのおかげで
- みたま: 未来を望むことが できるようになったの
- 十七夜: みかげの仲良し大作戦や
- 十七夜: 署名に協力してくれた者たちの おかげだな
- みたま: うん…
- みたま: 自分の傷を見せてくれた先生にも 感謝しているわ…
- みたま: でも…
- みたま: たくさんのものを傷つけて 壊そうとしたわたしは
- みたま: この場所…調整屋に 帰って来ることを許されても
- みたま: 日常に戻る方法がわからなくて
- みたま: 学生会議への参加も 保留にしていたの…
- 十七夜: だが、結果的に 参加しているということは
- 十七夜: きっかけがあったんだな
- みたま: …ええ
- みたま: 恩返しをしないといけないのに また助けられちゃったのよ
- みたま: もう二度と過ちを 繰り返したりしないわ…
- FILENAME: text_312172-1.txt
- みたま: ネオマギウスに便乗して 起こした事件と
- みたま: そのあとのできごと… それらすべてが終わって
- みたま: わたしは日常に戻ることを 許されたけど
- みたま: わたし自身の問題で すぐに戻ることができなかった…
- みたま: (みんなに謝りたい…)
- みたま: (大きな罪を犯したわたしを もう一度受け入れてくれた)
- みたま: (魔法少女のみんなに ちゃんと謝りたい…)
- みたま: (でも… どう謝ればいいの…?)
- みたま: 『調整屋に戻ったわたしはしばらくの間 お店には行っても閉店したまま 店内で右往左往していたわ』
- みたま: 『どういう形で謝ればいいのか わからなくて…』
- みたま: (そもそも、わたしに 謝る資格はあるのかしら…)
- みたま: (みんなの大切な人や 大切なものを傷つけて)
- みたま: (命までも奪おうとしたのに)
- みたま: 『謝罪する資格があるのか 繰り返し自問するだけだった…』
- みたま: …はぁ
- みたま: (口先だけの謝罪に 意味はないわ…)
- みたま: (でも、誠意の見せ方なんて わからない…)
- ももこの声: おーい! 調整屋いるんだろ?
- ももこの声: いるなら、開けてくれ!
- みたま: …ももこ
- みたま: 『そんなとき 心配したももこが訪ねて来てくれたの』
- ももこ: …ちょっとやつれたか?
- みたま: そんなことないと思うけど…
- ももこ: じゃあ、昼食は食べたのか?
- みたま: お昼…?
- ももこ: もう2時過ぎてるけど…
- みたま: えっ…あら…? 気づかなかったわ…
- ももこ: …ほら、これ
- みたま: スナック菓子…?
- ももこ: 差し入れのつもりだったんだけど 何も食べないよりいいだろ
- みたま: (わたしが滅ぼそうとした ものの中には)
- みたま: (こういう優しい子が 大切にしているものも)
- みたま: (たくさん 含まれていたのよね…)
- ももこ: あっ、このお菓子嫌いだったか?
- みたま: …ううん 大好きよ、ありがとう
- ももこ: …調整屋はさ みんなに謝りたいんだろ?
- ももこ: それでずっと悩んでる
- ももこ: アタシじゃ力になれないか?
- みたま: 『あとから聞いた話なんだけど…』
- みたま: 『声をかけてくれた日だけじゃなくて それよりずっと前から 何度も、ももこは 様子を見に来てくれていたんですって』
- みたま: 『…ううん、ももこだけじゃなくて 他の魔法少女の子たちも、ね…』
- みたま: …自分のしたことを 自覚すればするほど
- みたま: どう謝っていいのか わからなくなってしまうの…
- みたま: もう、やり直せない気がして…
- ももこ: 大丈夫だよ
- ももこ: 謝りたいって気持ちがあるなら やり直せる
- ももこ: その気持ちをみんなに伝えて やり直そう
- みたま: …………うん…
- ももこ: じゃあ、アタシが みんなに声かけてみるよ
- みたま: そこまでしてもらうわけには いかないわ…
- ももこ: でも、自分じゃ 踏ん切りがつかないんだろ?
- ももこ: アタシの勝手なお節介だと 思っておいてよ
- みたま: …ごめんね、ももこ
- ももこ: 悪いと思ってるなら 早くいつもの調子に戻ってくれ
- ももこ: アタシにとっては それが一番だからさ
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- みたま: 『ももこのおかげで たくさんの魔法少女の子たちが 調整屋に来てくれた』
- みたま: 『予定がつかなくて来れない子もいたけど 来れなかった子たちは わざわざメッセージをくれたのよ』
- みたま: 『わたしはこのとき 改めて自分のしたことの意味を理解したの』
- みたま: まだ…この罪をどうすれば 償えるのかわからないけど…
- みたま: これだけは伝えさせてほしいの
- みたま: …ごめんなさい
- みたま: 本当に、 申し訳ございませんでした…
- ………… ……………………
- みたま: 『長い沈黙のあと 最初に言葉をかけてくれたのは やちよさんだった』
- やちよ: …みたま、まずは顔をあげて
- みたま: やちよさん…
- やちよ: …今回は、さすがにやり過ぎよ
- 都 ひなの: 相談くらいは… してほしかった、よな…
- 由貴 真里愛: …でも、追い詰められて
- 由貴 真里愛: 心に余裕がなかったことも 想像はできるわ…
- みたま: 『ポツリ、ポツリと探るように みんなが言葉をかけてくれた』
- みたま: 『まるで、どうやって許そうか 考えてくれているみたいに…』
- みたま: 『たぶん、実際にそうだったのでしょうね みんなは、心の整理をつけながら これから一緒に歩んでいく未来へ わたしを受け入れようとしてくれたの』
- 常盤 ななか: …復讐、という点では 少しばかりお気持ちはわかります
- かえで: けど、心配したんだからね…
- レナ: レナはそんなにしてなくも ないけどっ…
- 純 美雨: …反省したらあとは進むだけネ
- 純 美雨: 過去は変えられなくても 未来は変えられるヨ
- 阿見 莉愛: まぁ… 元気ならそれでいいわ
- 千秋 理子: みたまお姉さん…!
- ギュッ…
- 眞尾 ひみか: ホント…十七夜さんといい バカ、です…!
- みたま: うん… ごめんねぇ…
- みたま: 『みんなが少しずつ言葉をかけてくれて また沈黙が訪れたあと…』
- やちよ: …みたま、私たちは あなたの謝罪を受け取るわ
- みたま: 『そして、みんなも頷いてくれた』
- みたま: 『そのあとは… またポツリ、ポツリと 長い時間をかけていろいろなことを話したわ』
- みたま: 『みんながわたしを受け入れてくれたことは とても嬉しくて涙が溢れたけど…』
- みたま: 『こんなに優しい子たちを 殺そうとしていた事実は』
- みたま: 『わたしの心に 自分自身へ対する嫌悪を生んだの』
- フェリシア: よっ!
- さな: こんにちは…
- みたま: いらっしゃ~い 調整よね
- みたま: ひとりずつするから 待っている間は
- みたま: 買い置きで申し訳ないけど お菓子をどうぞ
- フェリシア: 買い置きの方がいいぞ
- さな: フェ、フェリシアさん…!
- みたま: 気を遣ってくれてありがとう
- さな: ありがとうございました… お代は…
- みたま: 今日はいいのよ サービスだから
- さな: えっ…?
- フェリシア: いいのか!? ラッキー!
- 静海 このは: 無料で、いいんですか…?
- 遊佐 葉月: 3人分だけど…
- 五十鈴 れん: ぁの…前回も… 無料で調整していただいたので…
- 五十鈴 れん: 今回は…その…ぉ代… 払います…はぃ
- みたま: いいのよぉ 気にしないでぇ
- みたま: 『自分自身に対する嫌悪は 気づけないまま罪悪感も育んでいったわ』
- ももこ: …調整屋
- みたま: いらっしゃい、ももこ 調整にきてくれたのねぇ
- ももこ: いや、話をしにきたんだ
- みたま: え…
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- ももこ: …調整屋
- みたま: いらっしゃい、ももこ 調整にきてくれたのねぇ
- ももこ: いや、話をしにきたんだ
- みたま: え…
- ももこ: …その、ごめん
- みたま: ちょ、ちょっと どうしちゃったの…?
- みたま: ももこに謝られることなんて 何もないはずよ…?
- ももこ: 調整代、サービスだって言って ずっと無料にしてるだろ?
- みたま: …迷惑をかけたからお詫びにね
- みたま: それがどうしたの?
- ももこ: 他にも、前だったら断ってた 頼み事とかなんでも聞いてるって
- みたま: 頼み事っていっても…
- みたま: 宿題を見てほしいとか そういうちょっとしたことだし…
- ももこ: そういうことじゃなくて 前だったらやらなかっただろ?
- ももこ: …みんな気づいているし 心配してる
- みたま: …………
- ももこ: それと…
- ももこ: …なんて言えばいいのかな
- ももこ: 調整屋がいつもと違って
- ももこ: その…へりくだって見えるから みんな不安になってるんだ…
- ももこ: なんか…イジメてるみたいだって
- みたま: イジメ…?
- みたま: みんながそんなこと するわけないじゃない…!
- ももこ: 落ち着いてくれ
- ももこ: 調整屋の態度を見てると
- ももこ: 接してる方が そう感じちゃうって話だよ
- みたま: …………
- みたま: わたし、そんなに変…?
- ももこ: …ああ いつもの調整屋じゃない
- みたま: みんなに謝罪を 受け入れてもらって
- みたま: いつも通りに… 元通りになったはずなのに
- ももこ: ごめん… アタシのせいだ…
- みたま: …ももこ?
- ももこ: …早く立ち直ってほしいからって
- ももこ: アタシが お節介し過ぎたせいだよな…?
- みたま: そんなわけないじゃない
- みたま: ももこに背中を押して もらったから、謝れたのよ…
- みたま: みんなに許してもらえたのも ももこのおかげなんだから…
- ももこ: でも、そのせいでひとりだけ 許してくれないんじゃないか…?
- みたま: …え?
- ももこ: 八雲みたま
- ももこ: そいつだけは調整屋のことを 許せてない
- みたま: …わた、し…?
- ももこ: アタシにはそう見える…
- みたま: …ぁ…………ぁあ…
- みたま: 『ももこに指摘してもらうまで わたしは自分の中にある嫌悪感にも 罪悪感にも気づいていなかったの』
- みたま: 『だから、自分の行動がおかしいなんて 欠片も思っていなかった』
- みたま: 『むしろ、日常に戻ろうと 努力しているとさえ思っていたわ』
- ももこ: ごめんな… 余計なことしたみたいだ…
- みたま: 違う…
- ももこ: 謝罪の機会
- ももこ: お膳立てされたって 感じてたんじゃないか…?
- みたま: …違う そんな風には思ってないわ…!
- みたま: 手を差し伸べてくれて嬉しかった 本当に…本当よ…
- ももこ: うん、わかってる
- ももこ: あのときの謝罪だって本物だった
- みたま: …でも、甘えちゃったって 思ってもいたの…
- みたま: 自分で、けじめを つけるべきだったのに…
- ももこ: ホントごめん…
- みたま: 謝らないで…!
- みたま: ももこのせいじゃない そのことだけじゃないの…
- みたま: あのとき、みんなが 優しい言葉をかけてくれて…
- みたま: わたしはわたしがしたことを 許せなくなった
- みたま: …たぶん、もう一生許せない
- みたま: 一生をかけて償ったとしても わたしは、許せない…
- ももこ: …自分を許せない気持ちは アタシにはどうにもできないけど
- ももこ: でも、贖罪をしたいからって
- ももこ: 自分の身を削るのは 間違ってるよ…
- みたま: 身を削る…?
- ももこ: 今、調整屋がしてることって アタシにはそう見えるんだ…
- ももこ: でもさ…
- ももこ: 罪を償うっていうのは そうじゃないんじゃないか?
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- ももこ: 罪を償うっていうのは そうじゃないんじゃないか?
- みたま: …………
- みたま: …ももこの言っていること たぶん、正しいわ…
- みたま: でも、わたし… わからない…
- みたま: 他にどうしていいのかなんて わからない…
- ももこ: …………
- ももこ: そう、だな…
- ももこ: 正しい贖罪の仕方なんて 誰にもわからないよ、きっと…
- ももこ: でも、みんなに応えたいって 思ってるなら…
- ももこ: 少しずつでもいいから 元の調整屋に戻ることだと思う
- みたま: …戻れないわ
- みたま: だって、もう… 許せそうにないもの…
- ももこ: でも、神浜市とは もう一度向き合えそうなんだろ?
- みたま: ………… …………
- みたま: ももこ… ひとりにしてもらってもいい?
- みたま: たぶん、わたしが自分で 考えないといけないことだわ
- ももこ: …そうだな またお節介が過ぎても困るし
- ももこ: しばらくしたら様子を見に来るよ
- みたま: ………… …………ぅ…
- みたま: ぅう…ぁああああっ…
- みたま: 『ひとりになったわたしは “調整屋”を開いてからのことを 振り返ったの』
- みたま: 『…初めてお客さんが来てくれた日のこと』
- みたま: 『いつの間にか たくさんの魔法少女たちが 通うようになっていったこと』
- みたま: 『調整のためだけではなく わたしに会いに来てくれる子たちが 増えたこと』
- みたま: 『いろんな催し物をして みんなで笑い合ったこと』
- みたま: 知らない間に “調整屋”というこの場所は
- みたま: わたしにとってかけがえのない 居場所になっていたわ
- 十七夜: うむ、自分もこの場所は好きだぞ
- みたま: そう言ってくれる人がいるから なおさら、ねぇ?
- みたま: だから、わたしは“調整屋”を 取り戻したいと思ったの
- みたま: またみんなにこの場所が好きだ って言ってもらえるように…
- 十七夜: それが八雲の贖罪か
- みたま: ええ…
- みたま: でもね、そのためには わたしはわたしと向き合って
- みたま: 罪悪感に踊らされないようになる 必要があった
- みたま: だから、神浜学生会議に 参加することを決めたのよ
- 十七夜: …む? 話が飛んだな?
- みたま: 飛んでないわ
- みたま: 調整屋だけだと わたしは変われないから
- みたま: 変わっていく場所で 活動することで
- みたま: 自分を変えたいと思ったんだから
- 十七夜: …なるほどな
- みたま: まぁ、わたしなんかが 参加していいのか
- みたま: …っていう思いもあったんだけど
- みたま: そこは、こう… えいっ!って踏み出さないとね
- 十七夜: うむ …頑張ったな
- みたま: ふふっ… これからよ
- みたま: 調整屋として いろんな催し物をした経験を
- みたま: 役立てていきたいの
- みたま: これまで少なかった地域を超えた 交流の場を設けるとかね
- 十七夜: 例のハロウィンだな
- 十七夜: …打ち合わせに入るか?
- みたま: その前にもうひとつ 聞いてほしいことがあるのよ
- みたま: 今、罪を犯した側… 許される側の話をしたけど
- みたま: 今度は許す側…
- みたま: 悲しみに呑まれていたわたしが 贖罪を求めた理由を…
- みたま: これまでを活かして、 今できることをやってみたいの
- FILENAME: text_312173-1.txt
- みたま: 『水名女学園でわたしを貶めた者 大東学院に戻ったわたしを迫害した者』
- みたま: 『その人たちに謝罪を求める気持ちが あったことは最初に話したわね…』
- みたま: 『…そして、謝罪を受けようと 神浜市に滅びという罰を与える気持ちも 持ち合わせていたことも』
- みたま: 『許す機会を欲しながら 罰を与えるつもりでいるという矛盾が 生じていた理由については』
- みたま: 『実は、ももこと話す前に ひとつの答えが出ていたの』
- みたま: 『それは、わたしが相手を許したいと思う理由』
- みたま: 『そして、たぶん これからわたしがわたし自身を 許せるようになるためにも必要なこと…』
- みたま: …………
- みたま: ねぇ、ミィ 帰らないと、ダメ…?
- みかげ: ダメ!
- みかげ: パパもママも姉ちゃのこと ずっと待ってたんだから
- みかげ: 顔、見せてあげないと…
- みたま: そう…?
- みたま: 帰らないことなんて これまでも何度かあったけど…
- みかげ: こんなに長く帰らないのは 初めてでしょ!
- みたま: …………
- みかげ: それに、今帰らないと もっと気まずくなっちゃうよ
- みたま: …そうね
- みたま: 『水名女学園から戻ってから 両親とはあまりうまくいってなかった』
- みたま: 『ふたりの名誉のために言っておくけど 両親は、わたしのことを責めたり 悪く言ったことは一度もなかったわ』
- みたま: 『水名女学園で起こった事故のことも わたしのせいだって言ったことは 一度もなかった』
- みたま: 『ただ…なんとなく溝があっただけ』
- みたま: 『わたしは 両親がわたしのことを扱いあぐねていて 内心では面倒に思っているに違いない って勝手に思ってたの』
- みたま: 『だから、ミィに促されたとはいえ 家に帰ることに、気がのらなかった』
- みたま: 『魔法少女のことを話すつもりはなかったし 小言を言われるのも面倒… 今更話すこともないと思っていたから』
- みたま: 『だから… 家出のことをどう誤魔化そうか考えながら 家の扉を開いたの』
- みたまの母: みたま…! おかえりなさい…
- みたまの父: ああ…無事だったか!
- みたま: …………えっ…?
- みたま: 『だから、やつれたふたりに 出迎えられたとき、本当に驚いたわ』
- みたまの父: お前が帰って来るって みかげから聞いて待ってたんだ
- みたまの母: 疲れた顔をしているわ ご飯はちゃんと食べてたの…?
- みたま: えっ…何…? ふたりとも大げさじゃない?
- みかげ: 大げさじゃないし
- みかげ: ミィから連絡があったから 待ってたっていうのはウソだよ
- みかげ: だって、姉ちゃが帰らないとき ふたりともずっと待ってるもん
- みたま: …そう、なの? 今までも…?
- みかげ: そうだよ
- みたまの父: みたま、すまなかった
- みたまの母: ごめんなさい、みたま
- みたま: …………?
- FILENAME: text_312173-2.txt
- みたまの父: みたま、すまなかった
- みたまの母: ごめんなさい、みたま
- みたま: …………?
- みたま: 『黙って家を出たまま帰らなかったのは わたしの方なのに どうして両親が謝っているのか わからなかった』
- みたまの父: 水名でのことがあってから 辛い思いをしていることは
- ずっとわかっていたんだ…
- みたまの母: でも、お母さんたちは 力になってあげられなかった…
- みたま: …………
- みたま: 『このことで両親に謝られたのは これが最初じゃなかった』
- みたま: 『謝られるたびにわたしは “気にしないでぇ”“過ぎたことよぉ” “いつまで気にしているのぉ?” なんて、明るく振る舞っていたけど』
- みたま: でもね、本当はずっと…
- みたま: “どうしてわたしのことを 理解してくれないんだろう”
- みたま: …って思ってた
- 十七夜: それは…
- 十七夜: 八雲の両親が方々に謝罪して 回っていたからか?
- みたま: …十七夜も知っていたのね
- みたま: 大東から水名へ行ったわたしは 当初、期待の星だったでしょ?
- みたま: 東側が下に見られている 現状から抜け出せるって
- みたま: 多くの人が期待をかけてたの
- 十七夜: …ああ
- みたま: けれど、わたしはそれを裏切った
- 十七夜: 八雲に非はなかった
- みたま: …他人に期待をかける人たちはね 真実なんてどっちもでいいの
- みたま: 重要なのは期待を裏切られたこと
- 十七夜: …だから、八雲のご両親は 謝罪して回ったのか
- みたま: 十七夜のところにも来た?
- 十七夜: うむ
- 十七夜: だが、自分の家には 謝罪に来たというのは正しくない
- 十七夜: 『これからも娘と仲良くして ほしい』と言っていたからな
- みたま: …そう、だったの
- 十七夜: 相手を見て 挨拶に回っているようだった
- 十七夜: 『娘がご迷惑をおかけして 申し訳ありません』
- 十七夜: …と頭を下げているところを 遠目に目撃したこともある
- みたま: 昔のわたしが見たのはそれね…
- みたま: 当時のわたしは
- みたま: 両親が謝罪して回っている理由が 理解できなかったの
- みたま: 被害者はわたしなのに 両親が謝罪して回るなんて
- みたま: それじゃあまるで… わたしが加害者みたいでしょ…?
- 十七夜: …その気持ちも理解はできるが
- みたま: もしかして、十七夜は 両親の真意に気づいていたの?
- 十七夜: …周りの者が これ以上八雲を傷つけないため
- 十七夜: 先に頭を下げておけば 手を出しにくくなるからな
- みたま: そう…
- みたま: 余裕がなかったわたしは その可能性に思い至らなかった
- みたま: そして、余裕がなかったのは 両親も同じだったの…
- みたまの母: ごめんね
- みたまの母: 傷ついているあなたを 守るつもりが
- みたまの母: 逆に傷つけてしまっているなんて 気づけなかったの…
- みたまの母: 他人に頭を下げて回るよりも
- みたまの母: もっとあなたの側にいて あげるべきだった
- みたまの父: 言葉も足りなかったな…
- みたまの父: みたまが悪くないことは
- みたまの父: 父さんたちにとっては 当たり前のことだったんだ
- みたまの父: だから、言葉で伝えることを おろそかにしていた…
- みたまの母: 伝わっていないどころか 傷つけていることに気づいたのは
- みたまの母: みたまの信頼を 失ってからだったわ…
- みたまの父: 守ってやれなくて 力になれなくてすまなかった…
- みたま: 『このとき… 両親が何度もわたしに謝っていた理由が やっとわかったわ』
- みたま: 『ふたりはわたしに歩み寄ろうとしてくれていた 自分の過ちを見つめて反省し 謝意を行動で示そうとしていた』
- みたま: パパ…ママ…
- みたま: 『そんな風に両親を呼んだのは 久しぶりだったわね…』
- みたま: 『そして… ふたりの後悔を聞いたわたしは 滅びという罰を与えるつもりなのに 謝罪と言う許しの機会を望んだ矛盾の 答えを得た気がしたの』
- みたま: 『わたしはただ… 自分のしたことを自覚し、反省して 反省を行動で示してほしかった』
- みたま: 『だって… そうしたらこう言えるでしょ…?』
- みたま: もう、いいの…
- みたま: パパも、ママも… もういいよ…
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- みたま: もう、いいの…
- みたま: パパも、ママも… もういいよ…
- みたまの父: みたま…?
- みたま: あのときね
- みたま: ちゃんと助けてほしかったのは 本当よ…
- みたま: わたしは悪くないのに どうして謝るのって…
- みたま: わたしの気持ち… 全然わかってくれないって…
- みたま: 思ってたのも、本当…
- みたまの父: …すまない
- みたまの母: ごめんね…
- みたま: でも、今…わかったわ 今なら、ちゃんとわかる
- みたま: 精一杯のことをしようと してくれていたんだって…
- みたま: だから、もういいの
- みたまの父: みたま…ごめん… 本当に、ごめんな…
- みたまの母: ごめんね…力になれなくて… ずっと悲しいままにしてごめんね
- みたま: 『パパとママに“もういいよ”って 言えたから… 心がちょっと軽くなったわ』
- みたま: 『だから、今は パパとママの辛い気持ちも 消えてなくなってくれればいいなって思うの』
- みたま: 『ふたりはきっと… わたしを助けたいのに それができない現実を 歯がゆく思っていたと思うから』
- みたま: 『わたしもパパもママも もう過去に囚われるんじゃなくて 過去を許して未来に進んでいきたい』
- みたま: 『そう思えたの』
- みたまの母: あらあら… 目が真っ赤ね…
- みたま: わたしだけじゃないわよぉ? ママも真っ赤だわぁ
- みたまの母: ふふっ… お風呂に入ってらっしゃい
- みかげ: 姉ちゃの好きな一番風呂だよ!
- みたまの父: ゆっくり入ってこい
- みたまの父: その間にお前が好きなものを たくさん作っておくから
- みたま: あらぁ、家族総出でってことは お夕飯は豪華よねぇ
- みたま: 楽しみだわぁ
- みたま: 『そんな家族らしい話をしたのも 久しぶりだった…』
- みたま: 『久しぶりにゆっくり入るお風呂は 緊張を解いてくれた…』
- みたま: 『体を洗っているとね』
- みたま: 『これまでの悲しい気持ちや怒り …恨みまでもが 一緒に流れ落ちていくようだった』
- みたま: ふっ…うぅ…
- みたま: 『もう… そんなものに囚われる必要はなくて』
- みたま: 『涙と一緒に 全部流れていったわ…』
- みたま: 『他人を許せない気持ちも、ね』
- みたま: 『だから…今、わたしが抱えている わたし自身を許せない気持ちも いつか洗い流せたらいいと思ってる…』
- FILENAME: text_312173-4.txt
- みたま: 温かなシャワーのお湯に解かれて 涙と一緒に悲しみも怒りも恨みさえも 流してしまえたから
- みたま: わたしはようやく こう思えるようになったの
- みたま: かつて友だちだったあの子… わたしに謝りに来てくれたあの子が もう間違えずに 全力で生きていってくれたらいいなって…
- みたま: だから、これで わたしの悲しみは終わり
- みたま: “もういいの”
- みたま: そして… 今度はわたしの番 わたしが償っていく番
- みたま: 大切なみんなは許してくれたけど わたしはまだわたしを許せないから
- みたま: いつか“もういいよ”って 自分に言えるように償っていくの…
- 十七夜: 自分たちは 多くの過ちを犯した…
- 十七夜: それでも そんな自分たちは生かされ
- 十七夜: こうして、生きて贖罪をする チャンスが与えられた
- みたま: ええ、あの頃のわたしたちは 悲しみに飲みこまれて
- みたま: 滅びの未来を 望んでしまったけれど
- みたま: 今、わたしたちの前には 違う未来への道が開かれてる
- みたま: 求めるものは、今も昔も きっと変わっていないけど
- みたま: その道筋が大きく変わった…
- みたま: わたしたちは もう、滅びを経ることなく
- みたま: 神浜市の幸せな未来を 求めることができる
- 十七夜: ああ… 東西を結ぶ学生会議
- 十七夜: それを通して、自分たちは 新たな未来を切り拓ける
- 十七夜: 今度こそ、自分たちの力で
- 十七夜: …いや、違うな
- 十七夜: 神浜市の人々みんなで この町に平等をもたらそう
- みたま: そうねぇ
- 十七夜: さて、思い返すのはここまでだ さっそく企画について話し合おう
- みたま: ああ、そうだったわ 何がいいかしらぁ
- みたま: テーマはひとつ決めてるのよ
- 十七夜: ふむ…なんだ?
- みたま: 学生会議も まだ始まったばかりでしょ?
- みたま: だから“みんなで作る” これをひとつのテーマにしたいの
- 十七夜: みんなで作る、か…
- 十七夜: 確かに、神浜市の未来も みんなで作るものになるからな
- 十七夜: ならば手始めに 運動会とかはどうだろう?
- 十七夜: 大人数で参加ができて 楽しいスタートを切れそうだろう
- 十七夜: それに体を動かせば、 自然と距離も縮まるはずだ
- みたま: それもいいわねぇ
- みたま: あ、お祭りとかはどう? 屋台を出したりして!
- みたま: わたしは、たこ焼き屋さんでも やろうかしらぁ
- 十七夜: なっ!?
- みたま: 先生なら、きっと美味しい 作り方を知ってるだろうし
- みたま: 電話して聞いてみようかしら
- 十七夜: 料理…もいいが…そうだ キャンプはどうだろうか
- 十七夜: キャンプファイアーで 踊る…とかな
- みたま: キャンプファイアー!
- みたま: なんだかロマンスが 生まれそうな響きねぇ
- みたま: あ…そう、そうよ!
- 十七夜: む…? 何か思いついたのか?
- みたま: やっぱり大事なのは “ロマンス”だったりしない?
- 十七夜: ロマンス…か… なんだか八雲らしいな
- 十七夜: ふっ…だが、そんなのも いいのかもしれない
- みたま: そういえば、弟の壮月君には ロマンスとかないの?
- 十七夜: な…自分の弟にか!?
- みたま: そうそう、恋人がいるとか そんな話は聞かないの?
- 十七夜: 恋人か…うむ… いてもおかしくはない、のか…
- 十七夜: 姉弟で恋バナなど なかなかしないからな…
- 十七夜: そういう八雲も みかげにそういう話は…
- みたま: え…ミィが…!?
- 十七夜: 最近の小学生は早いと聞くぞ
- みたま: うーん…でも、まぁ そのときは
- みたま: ミィの恋人に相応しいか わたしたちが見極めないとねぇ
- みたま: …って、やだ すぐ話が脱線しちゃうわね
- 十七夜: …まぁ 自分らの未来は、まだ長い
- 十七夜: 焦らず進んでいけばいいさ
- みたま: ふふっ、そうねぇ
- みたま: あ、じゃあ… こんなのはどうかしら
- みたま: 洗い流されていく… 悲しみが解けていく…
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