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- FILENAME: text_321041-1.txt
- いろは: 最近、果てなしのミラーズが 原因の問題が多くて心配ですね
- やちよ: ええ、時間や空間を飛び越えて 矛盾を起こしてしまうなんてね…
- フェリシア: でも、別に白昼…メシ…? になるからいいんだろ?
- 鶴乃: ご飯じゃなくて、夢! 白昼夢だよ…!
- 鶴乃: 過去や平行世界と繋がった 鏡を通して起こることは
- 鶴乃: その鏡を壊せば 白昼夢になって修正されるんだよ
- 鶴乃: 現実に影響がないようにね
- 鶴乃: わたしたちの記憶には ぼんやり残っているんだけど…
- 鶴乃: それが白昼夢を 見たみたいに感じるって話!
- フェリシア: …ふーん
- 鶴乃: あっ… 理解してないね…
- さな: えっと… わかりやすかったですよ…?
- うい: でも…
- うい: まだ他の空間に繋がっている鏡は 残っているんだよね…?
- いろは: うん… 全部は壊せてないよ
- やちよ: 合わせ鏡になっているのを 見つければいいんだけど
- やちよ: あれだけ鏡があると
- やちよ: 向かい合っているのか 判断するのも難しいのよね…
- うい: ユニオンのみんなで協力して 見張ってても難しいんだ…
- いろは: あっ、そうだ…!
- いろは: 見滝原市に 通じてる鏡もあったよね
- いろは: まどかちゃんたちに 連絡しておかなきゃ…
- やちよ: はぁ、やらないといけないことが 盛りだくさんね…
- ピロン♪
- やちよ: ん?
- やちよ: …仕事の連絡だわ
- やちよ: …………
- やちよ: …ふふっ
- いろは: なんだか嬉しそうですね
- やちよ: 昔、お世話になった人と また仕事ができるみたいなのよ
- いろは: あっ、それで…
- やちよ: ええ、モデルを始めたばかりで 戸惑っていた私にね
- やちよ: ポーズの取り方や目線の送り方を 教えてくれた人だから
- やちよ: お礼も兼ねて 何か買っていかないと…
- いろは: お菓子とか、ですか?
- やちよ: いいわね
- やちよ: そういえば、見滝原市にある 和菓子屋がお気に入りだったわね
- いろは: 見滝原市…!
- いろは: 買いに行くんですか?
- やちよ: そうしたいんだけど…
- やちよ: スケジュール的に 買いに行く時間は取れなさそう…
- やちよ: 水名にある老舗の和菓子店で 買っていくことにするわ
- いろは: あの… 私が行きますよ
- やちよ: えっ…?
- いろは: 見滝原市のお店なんですよね?
- いろは: 知らない場所じゃないので 私に任せてください
- やちよ: そう?…それなら、悪いけど お願いしようかしら
- いろは: はい…!
- FILENAME: text_321041-2.txt
- いろは: 着いた、見滝原市…!
- まどかの声: あれ…? いろはちゃん?
- いろは: えっ…!
- まどか: あっ、やっぱり いろはちゃんだ…!
- いろは: まどかちゃん…! わっ、すごい偶然…
- まどか: だね
- まどか: どうして見滝原市に?
- いろは: えっと… おつかい、かな?
- まどか: そっか やちよさんのために和菓子を…
- まどか: もしよかったら その和菓子屋さんまで案内するよ
- いろは: えっ…
- いろは: でも、どこか行く ところだったんじゃないの…?
- まどか: わたしの用事はもう終わったよ
- まどか: 文房具を買って 帰っていたところなんだ
- いろは: うん、 それならお願いしようかな
- まどか: 任せて!
- いろは: へぇ、毎日ここを通って 学校に通ってるんだ
- まどか: うん、近くにお家があってね ここが通学路なの
- まどか: あっ!
- まどか: パパ、ママ! それにタツヤも…!
- いろは: えっ…!
- まどかの弟: ―まどかの弟― あー、ねーちゃ!
- まどかの母: ―まどかの母― 同じ学校の子じゃないみたいだけど 友だち?
- まどか: ―まどか― うん 前に話したいろはちゃんだよ
- まどかの母: ―まどかの母― ああ、確か神浜市の!
- まどかの母: ―まどかの母― まどかの母です よろしく、いろはちゃん
- まどかの母: ―まどかの母― こっちは、まどかのパパと 弟のタツヤね
- まどかの弟: ―まどかの弟― うー…?
- まどかの父: ―まどかの父― いつもまどかと仲良くしてくれて ありがとう
- いろは: ―いろは― いえ…! 私の方こそ仲良くしてもらって…
- いろは: ―いろは― あっ、そうだ自己紹介…
- いろは: ―いろは― 環いろはです…! よろしくお願いします
- まどかの弟: ―まどかの弟― …ろはー?
- いろは: ―いろは― うん、いろはだよ よろしくね、タツヤくん
- まどかの弟: ―まどかの弟― ろはー! あのねぇ…うーんとぉー
- いろは: ―いろは― うん、何かなぁ…?
- まどかの母: ―まどかの母― 小さい子は好き?
- いろは: ―いろは― はい、可愛いですよね
- いろは: ―いろは― ふふっ、小さかった頃の ういを思い出すなぁ…
- まどか: ―まどか― ういちゃんっていうのは、いろはちゃんの妹なの いまは小学生なんだよ
- まどかの母: ―まどかの母― じゃあ、あんたたち お姉ちゃん同士か!
- まどか: ―まどか― そういえばそうだね
- いろは: ―いろは― うん、気にしたことなかったけど お姉ちゃん同士だね
- まどかの母: ―まどかの母― ははっ! ねぇ、まどか
- まどかの母: ―まどかの母― せっかく来てくれたんだからさ 家に遊びに来てもらえば?
- いろは: ―いろは― えっ、でも、急にお邪魔したら ご迷惑じゃありませんか…?
- まどかの母: ―まどかの母― 全然迷惑だなんて思ってないよ ぜひ来て!
- まどかの弟: ―まどかの弟― ろはー、おうちくゆ!
- まどかの父: ―まどかの父― タツヤも遊んで欲しそうだし よければ
- まどか: ―まどか― うんうん 和菓子屋さん行ったあとにどう?
- いろは: ―いろは― それなら…ぜひ!
- まどかの母: ―まどかの母― 和菓子屋さん?
- まどか: ―まどか― この先の和菓子屋さん ママも好きだよね
- まどかの母: ―まどかの母― ああ…あそこの和菓子はおいしいね 特にモナカがいい!
- いろは: ―いろは― やっぱりモナカ、ですか? 人気なんですね
- いろは: ―いろは― 買ってきて欲しいって頼まれたものも モナカなんです
- まどかの母: ―まどかの母― だったら、急いだ方がいいね
- まどかの母: ―まどかの母― あの店のモナカは人気だから 早い時間に売り切れちゃうんだ
- いろは: ―いろは― えっ、大変…!
- まどか: ―まどか― 急ごう…! じゃあ、あとでね!
- まどかの母: ―まどかの母― うん、いってらっしゃい
- FILENAME: text_321041-3.txt
- まどか: あっ、ここだよ!
- いろは: モナカ、 売り切れてないといいけど…
- まどか: そうだね
- まどか: いっぱい買ったね
- いろは: たくさん試食させてもらって どれもおいしかったから
- いろは: (それに、まどかちゃんのお家に お邪魔するなら)
- いろは: (お土産も必要だよね モナカ、喜んでもらえるかな?)
- まどか: いろはちゃんは どれが一番おいしかった?
- いろは: うーん… 迷っちゃうけど…
- いろは: かりんとうかな
- いろは: いろいろな味があって
- いろは: みかづき荘のみんなで 楽しめるかなって思ったの
- まどか: それでお家用に買ってたんだね
- いろは: うん 喜んでくれるといいなぁ…
- いろは: まどかちゃんは 和菓子はよく食べるの?
- まどか: んー、わたしは洋菓子を 食べることの方が多いかな
- まどか: マミさんがお菓子作りが好きで 用意してくれてたりするんだ
- まどか: あっ、そういえばこの間ね…
- まどか: それで、聞いて!
- まどか: さやかちゃんたちと ゲームセンターに行ったときに
- まどか: 偶然、杏子ちゃんも来ててね
- まどか: さやかちゃんが 音楽ゲームをやってるところに
- まどか: 飛び込んできたの 『手本を見せてやる』って…!
- いろは: えっ…!
- まどか: さやかちゃん、怒っちゃって…
- いろは: そ、そうだよね…
- まどか: わたしとほむらちゃんは
- まどか: どうしようって なっちゃったんだけど…
- まどか: マミさんが仲裁してくれたんだ
- いろは: ふふっ、それが まどかちゃんたちの日常なんだね
- まどか: うんっ!
- まどか: 仲直りしたあとは…あっ!
- まどか: もうお家に着いちゃう…
- いろは: 話してたらあっという間だったね
- まどか: あはは、お話の続きは わたしのお部屋でしよう
- いろは: うんっ…!
- FILENAME: text_321041-4.txt
- まどか: えっ!? やちよさんって元アイドルなの?
- いろは: うん、 子どもの頃の話らしいんだけど
- いろは: 持ち歌もあるんだよ
- まどか: へぇ、すごいね…! わたしも聞いてみたいなぁ
- まどかの母: 「いろはちゃーん そろそろいい時間だけど 電車、大丈夫?」
- まどか: あっ、うそ… もうこんな時間…!
- いろは: 全然気付かなかった…
- まどか: 駅まで送っていくね それならもう少しお話できるし
- いろは: うん、ありがとう…!
- まどか: …もう着いちゃった…
- いろは: あっという間だったね…
- まどか: また見滝原市に遊びに来てね
- いろは: 今度はみかづき荘のみんなと 一緒に来るよ
- いろは: そのときは
- いろは: ほむらちゃんたちとも ゆっくりお話ししたいな
- まどか: うんっ! 楽しみにしてるね
- ピンポーンパンポーン…
- 「お客様にお知らせいたします ただいま架線に異常が見つかったため 神浜市行きの運転を見合わせています」
- いろは: …えっ?
- 「なお、運転再開の見込みは未定となっており 復旧の目処は立っておりません…」
- 「お急ぎのところ ご迷惑おかけして申し訳ありません 新しい情報が入り次第 ご案内いたします」
- まどか: た、大変…!
- いろは: えっと…振替輸送もないみたい…
- まどか: どうしよう… わたしの家に戻る…?
- いろは: ううん、この時間だと ご迷惑になっちゃうし…
- いろは: …変身すれば なんとか帰れるかも…
- まどか: えっ… 帰れない距離じゃないけど
- まどか: この時間でも、まだ人が多いから 目立っちゃうよ…?
- いろは: それは…そうかも…
- いろは: …………
- まどか: やっぱり、家に戻ろ…? 泊まっていっても大丈夫だから
- いろは: …ううん、 そこまで甘えられないよ…
- いろは: 急だし、タツヤくんも まだ小さいんだもん…
- まどか: (パパとママは大歓迎だと 思うけど…)
- まどか: (遠慮してるいろはちゃんを 無理には連れて行けないし…)
- まどか: (いろはちゃんが 遠慮しなくていい…)
- まどか: あっ…! マミさんに聞いてみる?
- いろは: 巴さんに…?
- まどか: マミさん一人暮らしだから
- まどか: それに、頼ってくれなかったって あとで知ったら悲しむと思う…
- いろは: …うん、それなら お願いしてみようかな…
- マミ: それは大変だったわね…
- マミ: もちろん、大歓迎よ 泊まっていって
- マミ: …そうなの?
- マミ: じゃあ、せっかくだし…
- やちよ: ごめんなさい おつかいを頼んだばっかりに…
- やちよ: …ええ、 巴さんによろしく伝えてね
- まどか: …大丈夫そう?
- いろは: 大丈夫 巴さんによろしくって
- まどか: よかった じゃあ、行こっか
- いろは: うん…!
- いろは: これじゃあ帰りが遅くなるかも…
- FILENAME: text_321042-1.txt
- さやか: まどかー!いろはちゃーん! こっちこっち!
- まどか: あっ、さやかちゃん!
- 杏子: ん…? ポテトとハンバーガー1個ずつ?
- まどか: わたしもいろはちゃんも ジュースは買ったよ
- 杏子: そういうことじゃなくて ふたりでその量は控え目だって話
- さやか: あんた、ちょっともらおうとか 思ってたでしょ
- いろは: あはは…
- ほむら: あの…机くっつけておいたので よければ座ってください
- いろは: ありがとう
- マミ: …それにしても
- マミ: 電車が止まっちゃうなんて 災難だったわね
- いろは: はい… 急にすみません…
- マミ: 気にしなくていいのよ
- マミ: 私たちがみかづき荘に 泊めてもらったこともあるし
- マミ: いつか、みかづき荘のみんなを 招待したいと思っていたの
- さやか: それに、こう言っちゃうのも あれだけどさ
- さやか: こうして、いろはちゃんと…
- さやか: って、あーーーーっ!
- さやか: ―さやか― それあたしのジュース!
- 杏子: ―杏子― 味見だよ、味見 ちょっと飲んだだけだって
- さやか: ―さやか― ちょっとって… けっこう飲んでるじゃん!
- ほむら: ―ほむら― 美樹さん、落ち着いて…! 周りの人、みんな見てるから…
- マミ: ―マミ― はぁ、いまのはどう見ても 佐倉さんが悪いわね…
- マミ: ―マミ― 騒ぐと周りの迷惑だから まずは座って落ち着きましょう
- さやか: ―さやか― わかってますけど…
- マミ: ―マミ― ジュースなら私のを 飲んでいいから、ねっ…?
- 杏子: ―杏子― マジで? ラッキー!
- さやか: ―さやか― いや…! あんたに言ってないでしょ!
- いろは: ―いろは― …ふふっ
- まどか: ―まどか― えっ… いろはちゃん?
- いろは: ―いろは― あっ、ごめんね…
- いろは: ―いろは― さっき、まどかちゃんに 聞いた通りだなって思って…!
- さやか: はぁ…なんか 怒る気失せちゃったなぁ…
- 杏子: ゴメンゴメン、悪かったよ
- マミ: 落ち着いたところで…
- マミ: 今日のお泊まり会の 話をしましょうか
- いろは: あっ、電話で言ってた みんなも呼ぶって…
- まどか: いろはちゃん、 みんなともっと話してみたいって
- まどか: 言ってくれたでしょ?
- マミ: それなら、せっかくだから、 お泊まり会にしようと思って
- いろは: ありがとうございます
- いろは: そこまで気を遣ってもらって なんだか申し訳ないです…
- さやか: 別に気を遣って みんな集まったわけじゃないよ
- さやか: あたしも、いろはちゃんとは もっと話したいと思ってたからさ
- ほむら: 環さんとゆっくり話せる時間って
- ほむら: これまでなかったので いい機会ですよね
- 杏子: あたしは、マミとさやかが 呼ぶから来ただけだよ
- 杏子: そろそろメシにしようと 思ってたとこだったのにさ
- いろは: そうだったんだ…
- いろは: あの…台所貸してもらえれば お夕食、作りますよ
- 杏子: おっ、いいね
- マミ: 気を遣わなくていいのよ?
- いろは: いえ、 これくらいはさせてください
- マミ: じゃあ、お願いしようかしら… 帰りに買い出ししていきましょう
- いろは: はい…!
- FILENAME: text_321042-2.txt
- ほむら: ごめんね
- ほむら: 鹿目さんと環さんに 夕食の準備を任せっきりで…
- いろは: 私が自分で言い出したことだもん 気にしないで、ほむらちゃん
- いろは: まどかちゃんも みんなと待ってていいんだよ?
- まどか: ううん、わたしも いろはちゃんに教わったレシピを
- まどか: 一緒に作ってみたかったんだよね
- 杏子: おっ、いい匂い
- 杏子: こういうのは得意なやつに 任せとくのが正解だよな
- さやか: だからって任せっきりは よくないでしょ
- さやか: 食器並べるの手伝って
- 杏子: はいはい…
- 杏子: …ところで、 マミは何やってるんだ?
- マミ: コレ? 食後のお楽しみよ
- いろは: そろそろご飯炊けそうだけど つみれのスープはどう?
- まどか: うーん…
- まどか: 分量通りのはずなんだけど なんだか味が物足りなくて…
- いろは: ちょっと味見するね
- いろは: 足りないのは…みりんかな? もう少しだけ入れてみて
- まどか: うん…!
- まどか: …………
- まどか: あっ、おいしくなった…!
- いろは: よかった
- いろは: お魚も煮えたから できたものから並べちゃおっか
- さやか: よしきた!
- 本日のメニュー ・サバの味噌煮 ・鶏肉のつみれと根菜のスープ ・炊き込みご飯
- ・大根のそぼろ煮込み ・小松菜と油揚げのおひたし ・ちくわのキュウリとチーズ、大葉巻き ・小松菜とちくわの卵焼き
- 杏子: おおっ! 豪勢だな!
- ほむら: すごい品数になりましたね
- いろは: えへへ… 張り切りすぎちゃったかな
- まどか: すごいんだよ、いろはちゃん
- まどか: 食材を残さないように いろいろアレンジしちゃうの!
- いろは: ううん、 すごいのは私じゃないよ
- いろは: お母さんとやちよさんの おかげなの
- いろは: 一緒に料理しながら レシピだけじゃなくて
- いろは: 時間も食材も無駄にしない方法を 教えてくれたから
- まどか: ふふっ、そういうのって なんだか素敵だね
- いろは: えへへ…
- いろは: あっ、それより… 冷めないうちにどうぞ
- マミ: そうね せっかく作ってもらったんだもの
- さやか: それじゃあ… 手を合わせて!
- みんな: 「いただきます!」
- ほむら: わぁ…このつみれおいしい…! 鶏肉、かな…?
- まどか: うん!
- まどか: 鳥のつみれを大根やニンジンと 一緒にスープにしたの!
- いろは: まどかちゃんが 頑張ってくれたんだよね
- 杏子: このそぼろがかかった大根も うまいな!
- いろは: よかった…
- いろは: スープで使ったひき肉と大根が 余ったから作ってみたの
- マミ: もしかして、副菜って 他の料理とあわせて考えたの?
- いろは: はい、メインのメニューで 使った食材が余らないように…
- いろは: それでも余っちゃったものは 卵焼きに入れちゃいました…
- まどか: 巻くの大変だったよね
- いろは: うん、ちょっと具材を 入れすぎちゃったね
- さやか: でも、おいしいよ
- さやか: いやー、これはふたりとも いいお嫁さんになりますなぁー
- まどか: もう、さやかちゃん またそうやってからかう…!
- さやか: ホント、ホント このちくわのやつもおいしいし
- まどか: ホント?
- まどか: それはね、ひとりで作ったんだ
- まどか: いろはちゃんに教わったあと パパと作ったこともあったから
- ほむら: あの… 話している間に佐倉さんが…
- マミ: あら…
- さやか: うわっ! めっちゃ食べてる…!
- 杏子: だってめちゃくちゃうまいしさ
- さやか: それにしたって 遠慮ってもんがあるでしょ!
- いろは: あはは…スープとご飯は… おかわりもあるので
- 杏子: おっ、サンキュー
- いろは: はい
- さやか: あたしも!
- まどか: はーい! マミさんとほむらちゃんは?
- マミ: 私はまだあるから大丈夫 食べ終わってからもらうわ
- ほむら: 私も… あとでいただきます…
- まどか: 喜んでもらえたね
- いろは: うん…! よかった!
- FILENAME: text_321042-3.txt
- 杏子: ふぅ…
- 杏子: メシ食って風呂入って あとは寝るだけか?
- さやか: まさか!
- さやか: お泊まり会なんだから お楽しみはこれからだって!
- ほむら: これからって…?
- さやか: パジャマ着て 寝るまでおしゃべりするの
- 杏子: おしゃべりねぇ…
- マミ: ふふっ、佐倉さんも 楽しめると思うわよ
- マミ: だって、お茶をしながらの おしゃべりだもの
- まどか: はい! マミさん特製のデザートだよ!
- いろは: パウンドケーキとゼリーです!
- さやか: えっ、すごい! いつの間に…?
- マミ: ご飯を作ってくれている間に 仕込んでおいたの
- マミ: 時間がなかったから 簡単なものだけだけど…
- 杏子: ああ、あのとき 作ってたやつか!
- マミ: そう、食後のおたのしみって 言ったでしょう?
- ほむら: わぁ…すごい… 簡単なものには見えないです…
- マミ: ふふ、お茶も淹れるわね カフェインレスの紅茶よ
- まどか: ゼリーおいしい…!
- マミ: ふふっ、実はコレ お湯に溶かして固めるだけなの
- いろは: あっ、ゼリーのもと 買ってましたね
- まどか: フルーツもついてるんですか?
- マミ: ううん、フルーツは缶詰 ミックスタイプのを入れただけよ
- まどか: へぇ… 今度お家で作ってみようかな
- ほむら: パウンドケーキも おいしいです…!
- マミ: ありがとう
- ほむら: これも簡単に作れるんですか…?
- マミ: ええ、ボウルに材料を入れて 混ぜたら、型に入れて焼くだけ
- マミ: ホットケーキ用の粉を使えば 失敗もなくて簡単よ
- ほむら: ホットケーキの… 今度、作ってみます
- マミ: じゃあ、あとでレシピを教えるわ
- さやか: あっ、あたしもいいですか?
- マミ: もちろん
- 杏子: それなら、作るときは 呼んでよね
- 杏子: 味見してやるからさ
- マミ: もう…本当に ちゃっかりしてるわね…
- さやか: そういえば、大丈夫なの?
- さやか: 神浜市でいろんなグループが 争い合ってるって聞いたけど…
- いろは: …………
- いろは: まだいろんな問題が残ってて 大丈夫とは言えないんだけど…
- いろは: グループ同士での争いは 少し落ち着いたかな…
- まどか: …………
- いろは: …私ね
- いろは: 誰の想いも大切で… 報われて欲しいって思うの
- いろは: だから… 静香ちゃんたち時女一族とも
- いろは: 紅晴さんたち プロミストブラッドとも
- いろは: 手を取り合っていきたいんだ
- まどか: …いろはちゃん
- いろは: ワガママだってわかってるし
- いろは: そのせいで大変な面も あるんだけどね…
- いろは: でも、やっぱり諦められないから
- まどか: …ごめんね
- まどか: わたしたちも、 手伝えたらよかったんだけど…
- いろは: ううん、謝らないで
- いろは: これは… 私たち神浜市の魔法少女と
- いろは: 自動浄化システムを求めてきた 魔法少女たちとの問題だから
- いろは: まどかちゃんたちを 巻き込ませるわけにはいかないよ
- いろは: それにマギウスの騒動で 神浜市に来てたときは
- いろは: まどかちゃんたちの家族に 心配かけちゃったから…
- 杏子: いろはの言うことは一理あるけど
- 杏子: いま、見滝原市を 離れるのは危険なんじゃない?
- いろは: えっ、見滝原市でも 何かあったの?
- 杏子: こっちで起きたのは、 同じ魔女がたくさん出る現象だ
- マミ: あと、見滝原市が 影響を及ぼしたことっていうと
- マミ: 過去の見滝原市にいた魔女が 神浜市に出たことね
- いろは: あっ、前に白昼夢になって なかったことになった…
- 杏子: そ、こっちはこっちで いろいろとあるだろ
- いろは: …そっか 見滝原市に通じる鏡もあるから…
- ほむら: 少し前に、神浜市に行ったときも おかしなことがありましたよね…
- さやか: あたしの服についてた 葉っぱが消えたやつだね
- ほむら: うん…
- マミ: これって全部 ミラーズの影響なのよね…?
- いろは: はい… そうみたいです
- いろは: …原因になっている鏡を壊せば 影響は消えるとはいえ…
- いろは: まだよくわからないことの方が 多くて…
- まどか: …やっぱり、心配だね
- いろは: うん…
- FILENAME: text_321042-4.txt
- いろは: …原因になっている鏡を壊せば 影響は消えるとはいえ…
- いろは: まだよくわからないことの方が 多くて…
- まどか: …やっぱり、心配だね
- いろは: うん…
- まどか&いろは: ――っ!?
- まどか: えっ、魔女の気配…?
- いろは: しかも、これって…
- 杏子: 噂をすれば影ってね
- マミ: みんな…!
- さやか: はい!
- ほむら: 行きましょう…!
- さやか: あった! ありましたよー!
- ほむら: 魔女の結界です…!
- マミ: 鏡の魔女については 環さんの方が詳しいわよね
- マミ: どうかしら…?
- いろは: …………
- いろは: …はい、株分けのミラーズだと 思います…
- いろは: それに…
- まどか: それに…?
- うい: まだ他の空間に繋がっている鏡は 残っているんだよね…?
- いろは: うん… 全部は壊せてないよ
- やちよ: 合わせ鏡になっているのを 見つければいいんだけど
- 杏子: 合わせ鏡か…
- いろは: うん…調査中だから 断定はできないけど…
- いろは: 見滝原市に繋がってる鏡もあるし
- いろは: ここの結界に影響してる 可能性はあるかも…
- マミ: …いつも以上に 気を引き締めた方がよさそうね
- まどか: はい…!
- いろは: まさかみんなで パジャマパーティーなんて
- FILENAME: text_321043-1.txt
- まどか: 行くよ、いろはちゃん
- いろは: うんっ…! 一緒に!
- まどか&いろは: やぁっ!
- さやか: こっちも片付いたよ
- マミ: 私たちも終わったわ 次の階に行きましょう
- まどか&いろは: はい!
- いろは: (ここで株分けの魔女を 倒せたら…)
- いろは: (ターミナルで探している みんなの助けにもなる…)
- まどか&いろは: えっ…
- マミ: しまった…! 待ち伏せ!?
- 杏子: 来るぞ! 構えろ…!
- まどか: ――っ!?
- いろは: きゃあっ…!?
- いろは: えっ…?
- まどか: いま、何か…?
- ほむら: 「鹿目さん…!」
- さやか: 「いろはちゃん!?」
- まどか: …………
- いろは: …………
- まどか: …なんともない
- いろは: …うん、でも いま、ちょっと変なカンジが…
- いろは: 鏡にぶつかったような 気がしたんだけど…
- まどか: いろはちゃんも…?
- いろは: でも、なんともないよね…?
- まどか: 使い魔に吹き飛ばされたけど ケガも大したことないし…
- まどか: …!
- まどか: そうだ、使い魔! 戦わないと…!
- いろは: あっ…!
- まどか&いろは: …………
- まどか: えっ… みんな、どこ…?
- まどか: マミさん…? さやかちゃん…!
- まどか: 杏子ちゃん!ほむらちゃん…! どこなの…?
- いろは: みんなだけじゃないよ…
- いろは: さっきまであんなにいた使い魔も いなくなってる…
- まどか&いろは: …………
- FILENAME: text_321043-2.txt
- まどか&いろは: …………
- まどか: マミさんたち どこにもいないね…
- いろは: …うん 魔力の反応もない…
- まどか: スマホはどう…?
- いろは: …圏外、みたい
- まどか: わたしも…
- まどか: …なんだろう、これ… 変、だよね…?
- いろは: うん…白昼夢って こういうカンジなのかなぁ…
- まどか: とりあえず… マミさんの家に行ってみる?
- まどか: もしかしたら、戻ってるかも…
- いろは: そうだね…
- ピンポーン
- マミ: はーい
- マミ: …あら?
- まどか: マミさん…! よかった
- いろは: 無事だったんですね…!
- マミ: えっと…ごめんなさい… どちら様かしら…?
- いろは: えっ…?
- まどか: マミさん…?
- マミ: あなたは… 同じ学校の子みたいだけど…
- まどか: …わ、わたしたちのこと わからないんですか…?
- マミ: …………
- まどか: ほ、本当に… わかりませんか…?
- マミ: …ごめんなさい
- マミ: 心当たりがなくて… どこかで会ったかしら…?
- まどか: そんな…
- いろは: どういうことなの…?
- いろは: …冗談を言っている わけじゃないよね…?
- まどか: うん、マミさんは こんな冗談言わないよ…
- 杏子: どうした、マミ?
- さやか: お客さんじゃないんですか?
- まどか: さやかちゃん… 杏子ちゃんも…
- 杏子: ん? あたしたちのこと知ってる…?
- さやか: 知り合い?
- 杏子: いや、知らないけど…
- マミ: ふたりも…?
- まどか&いろは: …………
- まどか: …いろはちゃん なんか変だよ…
- いろは: …とりあえず 別のところに行こう…
- いろは: あの…間違えました すみません…!
- まどか: …………
- マミ: あっ…
- 杏子: …なんだったんだ…?
- さやか: さぁ…
- FILENAME: text_321043-3.txt
- まどか: どういうこと…?
- まどか: わたしたちのこと みんな、わからないなんて…
- いろは: わからない、けど…
- まどか: …うん、ウソをついてるわけでも からかってるわけでもないと思う
- まどか&いろは: …………
- まどか: …駅の掲示板 今日の日付だね
- いろは: だけど…電車が動いてる… そもそも止まってないみたい…
- いろは: …………
- いろは: …もしかして
- まどか: いろはちゃん…?
- いろは: ちょっと電話してみるね…
- まどか: えっ、でもスマホは…?
- いろは: 駅なら公衆電話があると思うから
- まどか: あっ… そうだね…
- いろは: (…フェリシアちゃんと さなちゃんは出てくれなかった)
- いろは: (次は…)
- いろは: (鶴乃ちゃん…)
- …………
- 鶴乃: 「はい、もしもし…?」
- いろは: …!
- いろは: あの…鶴乃ちゃん 私、いろはです…
- 鶴乃: 「…えっと、いろは…さん?」
- 鶴乃: 「ごめん…ちょっと思い出せなくて… どちら様…ですか?」
- いろは: ………… …………
- いろは: …みかづき荘のことを お聞きしたいんです
- いろは: やちよさんのことで…
- 鶴乃: 「やちよ…!? やちよのこと知ってるの? もしかして、最近会った!? 元気にしてた…?」
- いろは: (…この反応、 出会った頃みたい…)
- いろは: すみません… その…忘れてください
- 鶴乃: 「えっ!? ちょっと待って!」
- いろは: ごめんね…
- ガチャン…
- いろは: …………
- いろは: (やちよさんにも… かけるべき、だよね…)
- いろは: ………… …………ふぅ…
- ………… ……………………
- やちよ: 「…もしもし」
- いろは: (やちよさん… 冷たい声、久しぶりに聞いた…)
- いろは: あの…私、いろはです
- やちよ: 「…いろはさん? どなたかしら?」
- いろは: …………
- いろは: すみません…間違えました
- いろは: ………… …………
- いろは: (一応、実家にも…)
- まどか: …………
- いろは: まどかちゃん…
- まどか: あっ、いろはちゃん…
- いろは: 大丈夫、じゃないよね…
- まどか: …ごめんね
- まどか: わたしも家に電話しようと 思ったんだけど
- まどか: …っ…こわくて… こわくて、かけられなかったんだ
- いろは: …………
- いろは: しかたないよ…
- いろは: それに…かけなくて よかったかも…
- いろは: みかづき荘のみんなも… 私のこと…知らなかった…
- いろは: みんなも…出会ってないみたい…
- まどか: それって…
- いろは: …たぶん、鏡にぶつかったとき
- いろは: 合わせ鏡になった結界に移動して 別の世界に来ちゃったんだと思う
- いろは: …そして…そして…
- いろは: …………
- まどか: …………
- FILENAME: text_321043-4.txt
- まどか: …………
- いろは: …………
- まどか: …帰ろう
- まどか: あの鏡に入れば 元の世界に戻れるんだよね…?
- いろは: …うん、きっとね
- まどか: …ウソ 結界がない…
- いろは: 移動しちゃったの…?
- まどか: …………
- いろは: …………
- まどか: …でも、わたし 魔力は、覚えてるよ
- いろは: 私も… 結界、探さないとね…
- まどか: …うん
- まどか: ………… …………
- いろは: ………… …………
- まどか: (…しっかりしなきゃ…)
- まどか: (いろはちゃんだって 不安なはずだもん…)
- いろは: (ちゃんとしなきゃ…)
- いろは: (まどかちゃんと一緒に 元の世界に帰らないと…)
- まどか&いろは: (でも…)
- まどか&いろは: (足が動かない…)
- まどか&いろは: ………… …………
- まどか: …わたしたち… 存在してないのかな…
- まどか: マミさんや杏子ちゃんとは 魔法少女だから出会えたけど…
- まどか: さやかちゃんとは、魔法少女とか 関係なく、幼馴染なの…
- まどか: でも、さやかちゃんは… わたしのこと、知らなかった…
- まどか: それって…この世界には わたしがいないってことだよね…
- いろは: …………
- まどか: ごめん… こんなこと…
- いろは: …ううん
- いろは: 私も…もうこの世界には いないみたいだから…
- まどか: …………
- いろは: 実家に電話したら 怒られたの…
- いろは: 『いたずらならやめて』って… お母さん泣いてた…
- まどか: えっ…?
- いろは: …死んじゃったみたい 交通事故で…
- いろは: たぶん… 私は魔法少女になっていなくて
- いろは: ういも… 治らなくて…
- いろは: ………… …………
- まどか: …………
- まどか: ―まどか― …こんな風にわたしたちがいない世界って 他にもあるのかな…?
- いろは: ―いろは― …わからないけど
- いろは: ―いろは― ない… とは言えないかも…
- いろは: ―いろは― 魔法少女は いつでも危険と隣り合わせだし
- いろは: ―いろは― 魔法少女にならなかったとしても この世界の私みたいに…
- まどか&いろは: ―まどか― …………うん
- まどか&いろは: ―まどか― わたしたちがこうして存在してることが それ自体がひとつの奇跡なのかも…
- いろは: ―いろは― …………
- まどか&いろは: ―まどか― ………… …………
- まどか: ねぇ、いろはちゃん…
- いろは: うん、帰ろう 私たちの世界に…
- まどか: そうだね…
- まどか: わたしたちが一緒にいられる 奇跡の世界だもん
- まどか: みんなのところに帰らなきゃ…!
- いろは: …うんっ!
- まどか&いろは: きゃっ…!?
- まどか&いろは: …………
- いろは: …ここ、鏡の?
- まどか: もしかして…!
- さやかの声: まどかー! いろはちゃんー!
- まどか: さやかちゃん…!
- さやか: よかった! いた!
- ほむら: 鹿目さん… よかった…無事で…
- まどか: えっと…
- まどか: (あっ、そうだ… みんなで戦ってたんだっけ)
- マミ: ごめんなさい…使い魔の数が 多くてフォローできなくて
- いろは: 大丈夫ですよ まどかちゃんと一緒だったから…
- いろは: …………
- マミ: どうしたの…? どこかケガを…?
- いろは: …あっ、いえ… なんか変な感じがして…
- いろは: 私たちたくさん出てきた使い魔と 戦っていたんですよ、ね…?
- 杏子: そうだよ、そしたら いろはとまどかと分断されて
- マミ: えっ… ふたりを探していたんじゃ?
- 杏子: 言われてみれば… どっちだ?
- まどか: 帰って来たね…
- いろは: …うん なんだかそんなカンジがする…
- まどか: なんでだろう?
- まどか: わたしたちが一緒にいられる 奇跡の世界だもん
- まどか: みんなのところに帰らなきゃ…!
- いろは: …うんっ!
- いろは: …わからないけど すごく安心する…
- まどか: わかるよ…
- まどか: わたしもここにいられてよかった って思うの…
- さやか: いろはちゃん、 帰っちゃったね…
- マミ: もっとゆっくりしていっても よかったのに…
- まどか: 残念だけど…
- まどか: みかづき荘のみんなに会いたい って気持ち、わかります…
- ほむら: やっぱり昨日 何かあったの…?
- まどか: んー…
- まどか: 大切な人たちといられるいまって とても大切だなって…
- 杏子: …なんだそりゃ?
- まどか: ふふっ…内緒
- まどか: じゃあ、わたし こっちだから
- さやか: えっ、まどかも帰るの?
- まどか: うん、パパとママ タツヤの顔が見たくなっちゃった
- 杏子: ふたりそろって ホームシックか?
- まどか: …そうかも!
- いろは: ただいま戻りました!
- うい: おかえり、お姉ちゃん
- やちよ: おかえりなさい、いろは おつかい、ありがとう
- いろは: いえ、お土産もあるんです! かりんとう
- フェリシア: おおっ! やったー!
- 鶴乃: 先におかえりなさいでしょ?
- 鶴乃: おかえり、いろはちゃん
- フェリシア: わりぃ、いろは… おかえり!
- さな: あの…おかえりなさい
- いろは: うん…! ただいま!
- まどか: ふたりが一緒にいるだけで 奇跡だと思うよ
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