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- FILENAME: text_102802-1_KPw7G.txt
- かごめ: ユニオンと時女一族が プロミストブラッドと決着をつけにいく。
- かごめ: リヴィアさんから話を聞いた私は、 ヨヅルさんと月出里ちゃんも含めた ピュエラケアの3人に守ってもらいながら 戦場となる二木市で取材を続けることにした。
- かごめ: 現地に向かう電車の中で私は、 紅晴さんが決戦の場所にホームを選んだのは、 作戦としての意味合いだけじゃなく、 かつての仲間の前で恨みを晴らしたいと 思っているからだと考えていた。
- かごめ: それは結果的に正しかったけど、 凪の時間に取材を進める中でわかってきたのは、 復讐を前にして思いを巡らせていたのは、 他の人たちも同じだったということ。
- かごめ: 今となっては聞くこともできなくなった 想いもあるけれど、 きっと他の人と変わらず走馬灯のように これまでのことを巡らせていたと思う…。
- 結菜: 「血の惨劇の原因が神浜にあるとわかり 虎屋町、竜ケ崎、蛇の宮の3つの地が 血の契りをもって神浜への復讐を誓い合った」
- 結菜: 「あれから神浜の魔法少女を皆殺しにするために さくやとらんかには神浜に潜入してもらい キモチの石をそろえるために争いを続けてきた」
- 結菜: 「だけど、ふたりの潜入時から企ててきた計画は キモチから課せられたルールのせいで不発… あれから歯車が一気に狂いだして 私たちの方が追い込まれるに至ってしまった…」
- 結菜: 「だけど復讐は 私たちの勝利をもって果たしてみせる」
- 結菜: 「今宵、私たちプロミストブラッドが!」
- 結菜: 「二木の魔法少女が!」
- 結菜: 「全てのキモチの石を手に入れるわよぉ!」
- 鈴鹿 さくや: …………
- 鈴鹿 さくや: …私たちは心友
- 南津 涼子: だからもう会わない
- 鈴鹿 さくや: 全ての戦いが終わったその時は…
- 南津 涼子: ああ、本当の親友になろう
- 鈴鹿 さくや: ありがとう
- 鈴鹿 さくや: もし戦場で私に出会っても
- 南津 涼子: 死なない 殺されない
- 鈴鹿 さくや: うん…
- 南津 涼子: …………
- 鈴鹿 さくや: (ついにかち合うときが来たけど 私に殺されないでよ…南津サン)
- 智珠 らんか: …………
- 智珠 らんか: 最初から友だちなんて 有り得なかったのよ
- 智珠 らんか: ただ、これは本音だけどさ 敵じゃなかったら友だちになれた
- 智珠 らんか: 実際、アタシだって揺らいだよ 一緒に遊べて楽しかったし
- レナ: …………
- ももこ: やめろ
- ももこ: 今さら友だちぶられても こっちは地獄でしかないんだよ
- 智珠 らんか: (神浜の奴らはみんな、 殺すつもりだったのにね…)
- ひかる: …………
- 結菜: だから、約束してちょうだい
- 結菜: そのハンカチを 絶対になくさないこと
- 結菜: それと、いつでも返せるように 私の傍で力になること
- 結菜: これが、そのハンカチを あなたにあげるための条件よぉ
- ひかる: (これで最後なら死地まで共に 行くっすよ、結菜さん…)
- アオ: …………
- 樹里: お前の覚悟、 どう見せてくれるんだ?
- アオ: 見せろって言われても…
- アオ: 元からわたしは覚悟してたよ 神浜の連中に復讐するために
- 結菜: 誰かを殺すことになっても ためらいなくできるのかしらぁ?
- アオ: …………
- アオ: (必ず、やり遂げる…)
- アオ: (蛇の宮のみんなのために…)
- アオ: (そして平穏を手に入れる! 次は二木の天辺に行って…!)
- 樹里: …………
- 樹里: 私が倒してえのはな 同じ二木の仲間の結菜じゃねえ!
- 樹里: 竜ケ崎の私をぶっ潰した 虎屋町の紅晴結菜だッ!!
- 結菜: でも、これ以上は 互いに死ぬかもしれない…
- 結菜: ッ…
- 樹里: じゃないと意味がねえ…
- 樹里: あの時のお前じゃねえと 私の病巣は消えやしねえ!
- 樹里: (終わったら終わったで、 元鞘な気がするんだよなぁ…)
- 樹里: (また二木は樹里サマのせいで 荒れるに決まってる)
- 結菜: 既に神浜の魔法少女は動き出して 二木へ向かってるみたいよぉ
- 結菜: 覚悟ができた人は結成時と同様に この鉄骨を鳴らしなさぃ…
- 結菜: 窮地を利用して、 ここで決着を付けるわよ!!
- …………
- ガンッ
- ガンッ
- ガンッ
- リヴィア: 始まるなぁ
- かごめ: はい…
- かごめ: 聞こえてくるけたたましい音。
- かごめ: 鉄骨を叩く重々しい音は、 二木の魔法少女たちが抱き続ける恨みの表れで、 その音の数が増えるにつれて、 多くの少女たちが怒っている顔が目に浮かぶ。
- かごめ: みんな救われたいのに 救われたい形が違うから起きてしまう争い。 本当は手を取れたかもしれないのに、 今はもう何人もの魔法少女の死を通して、 戻れないところまで来ている。
- かごめ: 誰ひとりとして 自分たちが報われる姿を想像できないまま、 戦いの火蓋が切られた。
- かごめ: この戦いで得た傷は、 今も私の体で疼いている。
- FILENAME: text_102802-2_KPw7G.txt
- 結菜: 「ユニオンと時女一族が警戒するのは 地理的に有利な私たちに動かされて 一網打尽にされるということ」
- 結菜: 「それを踏まえると、倒す相手を絞った上で 目立たないように少数で 侵入してくると考えられるわぁ」
- 結菜: 「標的になるのはもちろん、 キモチの石を持っている私たち3姉妹」
- 結菜: 「恐らくひとりずつ的を絞って攻めてきた上で こちらを殺そうとしてくるはずよぉ もしくは、甘い彼女たちのことだから 交渉するための捕獲が目的かもしれないわぁ」
- 結菜: 「だから、いくつかのパターンを想定して 動きましょぅ…」
- 結菜: メンバー全員で来た場合はありがたい話よ さっき話した通り、こちらから一斉に ユニオンと時女一族に打撃を与えましょぅ
- 結菜: 次に、ひとりかふたりで現れた場合は各個撃破
- 結菜: ある程度、纏まって来た場合は分断
- 結菜: 分断したあとは各個撃破のときと同様に 地の利を活かしてひとりずつ潰すか 最低限、散り散りにさせてちょうだぃ…
- 結菜: あとは、ユニオンと時女一族を まとめる機会を見つけて 彼女たちに逃げ道を作って合流させれば
- 結菜: 手間をかけずに消せるはずよぉ
- 結菜: やっぱり少数で来たわねぇ…
- 結菜: 最初にキモチの石を持つ私たちが 打撃を受ければ
- 結菜: こちらの出鼻が挫かれて 動き辛くなる
- 結菜: ここまで想定の範囲内ねぇ
- 結菜: さくや、仲間をひとり こちらに寄越してちょうだぃ…
- 鈴鹿 さくや: ユニオンが来た?
- 結菜: ええ、環いろはと二葉さな 今、魔力を探知してるみたいよぉ
- 鈴鹿 さくや: わかった
- 鈴鹿 さくや: 結菜の想定通りみたいだし 神浜に行ってない子を向かわせる
- 結菜: えぇ
- 結菜: 近くのファストフード店に 向かわせてちょうだぃ…
- 鈴鹿 さくや: わかった
- 結菜: 逆に出鼻を挫いてあげるわぁ
- こうやって話してるだけで 大丈夫ですか?
- 結菜: ええ
- 結菜: 相手に気付かずに 談笑している私を見せておけば
- 結菜: あなたと別れたあとで 向こうから接触してくるはずよぉ
- 結菜: …………
- 結菜: (ただ、保険をかけておくのが 賢明かもしれないわねぇ…)
- FILENAME: text_102802-3_KPw7G.txt
- 結菜: それじゃあ、また何かあれば 相談してちょうだぃ
- はい、よろしくお願いします
- 結菜: …………
- 結菜: (微かにだけど気配はある…)
- 結菜: (来たわね)
- 結菜: 環いろは…
- 結菜: 伝えた通り、 二木に来たのねぇ…
- いろは: むしろ来させるために、 伝えたんですよね…?
- いろは: この戦いで8つの石を 集めるつもりですか…?
- 結菜: それと、 あなたたちを屠るために…
- いろは: 私はここで8つの石が全て 集まるのは良いことだと思います
- 結菜: 今日で死人が出なくなるから?
- いろは: いえ、今日だって誰も死なない 死なせたくはありません…
- いろは: だから、紅晴さん この場で終わらせませんか…?
- さな: いろはさん… やっぱり本気なんですね…
- いろは: うん…
- いろは: 紅晴さんが良いって言うなら 戦いはこの会話で終わる
- さな: 無理だとわかっていても 1度だけは…
- いろは: うん、可能性がゼロだとしても 私は争いたくないから…
- 結菜: ここで手打ちにするつもりぃ?
- いろは: …………はい
- 結菜: 本当に、虫唾が走るわぁ…!
- さな: 大丈夫ですか…!?
- いろは: うん、ありがとう!
- 結菜: これが私の答えよぉ
- いろは: それなら、 これが私たちからの答えです!
- 結菜: やっぱり、来たわね…!
- やちよ: 大庭樹里も笠音アオも 全体の指揮はできないはず
- やちよ: あなたを捕えれば、 多少なりとも足元が揺らぐわ!
- 鶴乃: ゴー!フェリシア! このまま紅晴結菜に不意打ちだ!
- フェリシア: おっしゃあ!
- フェリシア: オマエには世話になったから、 全力でぶちかましてやるぜー!
- フェリシア: ドッカーーーーーンッ!!
- 結菜: 大ぶりすぎるって、 多少は学習しなさぁぃ…!
- 結菜: なっ…
- 結菜: いったい何人で来たの…?
- うい: わたしたちみかづき荘 だけじゃないよ
- ももこ: そちらには さんざっぱら弄ばれてるからね
- レナ: 力技でもいいから、 アンタをさらうつもりよ
- 結菜: そんなにまとまって… わざわざ的になりにきたの…?
- ターーーン!
- 結菜: っつ!!
- 結菜: まさか、時女一族まで…!?
- 旭: 的になるのは そちらだったようであります
- 静香: あなたへの怒りは、 ここで纏めて返させてもらうわ!
- 結菜: (この数が気配を消して 近付いて来られるだなんて…)
- 結菜: (いえ、二葉さなが限界まで 引き連れていたとしたら…)
- 結菜: …そう、確実に私を獲る気…
- やちよ: 降伏してキモチの石を渡せば 悪いようにはしないわ
- やちよ: 今日はユニオンや時女一族に とっても最後の戦い
- やちよ: 断れば、どんな手段をとってでも あなたを捕えるわ
- 結菜: (そうやって指揮系統を潰して 下が混乱してる間に叩く…)
- 結菜: (最も崩れやすいひかるから 狙うつもりかしらぁ…)
- 結菜: あえて危険を冒してでも、 頭である私から消そうとする
- 結菜: ふふ、最後らしい 乱暴で素敵なやり方ねぇ
- 結菜: けど、詰めが甘ぃ
- FILENAME: text_102802-4_KPw7G.txt
- いろは: これ、プロミストブラッドの 魔力反応!?
- 鶴乃: ひとり…ふたり… たくさんこっちに迫ってるよ!
- ちはる: 四方から来てる… こっちの動きが漏れてた…?
- 結菜: 保険をかけておいて正解ねぇ
- 結菜: (ただ、完全に囲まれないような 位置取りをしてるわねぇ…)
- 結菜: みんな聞いて
- 結菜: 今のユニオンと時女一族を まとめて囲むことはできないわぁ
- 結菜: まずは担当する相手を決めて、 分断を図るわよぉ
- FILENAME: text_102802-5_KPw7G.txt
- 樹里: おらあ!
- 樹里: 燃えたいヤツは 樹里サマのところに来やがれ!!
- 鶴乃: うわわっ!
- 鶴乃: 紅晴結菜との間に 壁を作られちゃったよ…!!
- 樹里: こっちは分断した! 姉さんを頼んだぞ馬!!
- ひかる: ったり前っすよ!!
- ひかる: 大丈夫っすか結菜さん!
- 結菜: さすが、ひかるね 駆けつけるのが早いわぁ
- ひかる: 結菜さんの馬っすから 当然っすよ!
- ひかる: それより、早く次の指示を!
- さな: ぅ…どうしよう…
- さな: 紅晴さんを囲んでたのに 崩されちゃった…
- うい: それに、なんだかおかしいよ さなさん…
- 鈴鹿 さくや: 何人か纏めてこっちに来て! 時女一族も分断するよ!
- 待ってて!すぐに行く!
- うらら: 他にも何人か連れて行くんよ!
- 智珠 らんか: また、アタシの前で 無様な姿をさらしに来たわけ?
- レナ: 次に泣くのはそっちだから 謝ったって許さない
- 智珠 らんか: どこまで強がれるか見ものだわ ほら、みんな行くよ!
- うい: 何だかプロミストブラッドの人、 数が多すぎる気がする…
- やちよ: こんな人数どうやって…!
- いろは: 見たことがない顔がたくさん… 選抜されてない人が混ざってます
- いろは: どうして戦えるの…?
- やちよ: 私たちがキモチのルールの 抜け穴を見つけたように
- やちよ: プロミストブラッドも 何か気付いたのかもしれない…
- やちよ: こうなったら…!!
- やちよ: みんな聞いて!
- やちよ: 相手の数はどう見ても 12人を軽く越えてるわ!
- やちよ: このまま包囲されたら 相手に潰されるのは時間の問題
- やちよ: ツーマンセル以上で 互いに背中を守る体勢を作ったら
- やちよ: 急いでこの場を離脱して!
- やちよ: 相手も分散させたあとで 改めて合流するわよ
- やちよ: いろは!
- いろは: はい、やちよさん!
- アオ: 絶好のチャンスを逃すほど 甘いプレイはしないからね~
- いろは: キャッ!
- やちよ: あなたは…!
- アオ: そっちの考えてることは お見通しだよ?
- アオ: テヘッ
- 結菜: 二木で待機していたメンバーなら 結界に飛ばされずに攻撃できる
- 結菜: 検証通りの結果が出た以上、 このまま計画通りに進めるわぁ!
- 結菜: ユニオンと時女の連中が、 ツーマンセル以上になるなら
- 結菜: 計画通り数の利を活かして分断!
- 結菜: ひとりにさせたら、相手は 右も左もわからない赤子も同然!
- 結菜: 私たちは土地勘を活かして 1匹ずつ始末していくわよぉ!!
- はいっ!!
- 静香: すなお!ちゃる! っ、離された…!
- 結菜: さぁて、時女の本家
- 静香: …………
- 結菜: 久しぶりにやりあいましょぅ…
- ヨヅル: これは、私たちが思っていたより かなり熾烈な戦いですね
- 月出里: ふんむ、ふんふむむむふむ
- リヴィア: ユニオン側の結菜ちゃんを 捕まえるって策も
- リヴィア: 相手の司令塔を奪うって考えたら 無駄のないやり口やねんけどな
- 月出里: ふんむ、ふっむんふむんむむ?
- リヴィア: ん、なんて?
- ヨヅル: なんで失敗しちゃったの? と、聞いてますね
- リヴィア: こればかりは結菜ちゃんの勘が 鋭かったって話やろ
- かごめ: みんな二木の中で 散り散りになっていく…
- リヴィア: 危険な原住民のいる森の中で みんなひとりぼっち…
- リヴィア: これは、1発目を挫かれた ユニオン側はえらいこっちゃやで
- FILENAME: text_102802-6_KPw7G.txt
- 結菜: ある程度の人数で来た場合は分断
- 結菜: 背中を守り合える状況を作らせなければ 相手も土地勘がない場所で追い立てられるだけ
- 結菜: 状況を見ながら誰かと合流しようとしたときは ゲリラ的に攻撃して疲弊させてやりなさぃ
- 結菜: ユニオンも時女一族も 逃げながら心と体が磨耗していけば いずれ追い詰められるわぁ
- 結菜: そして、相手が水を欲しがれば逃げ道を与え 私たちは追撃して追い詰めていく
- 結菜: 最終的には一網打尽にするのが目的だけど 殺せるチャンスがあるのなら いくらでも殺してしまいなさぃ…
- 結菜: 近くにいるのは時女静香… 以前あなたに放った言葉が 今になって自分の心に刺さるわぁ…
- 結菜: たった1度の願いばかりか、 人生の全てが他人のため
- 結菜: 自分の命は 誰の命なのかって思うわぁ
- 静香: …あまり馬鹿にすると、 許さないわよ
- 結菜: ユニオンの連中ですら、 利他の中に利己を持ってる
- 結菜: 対して全てが利他である あなたの魂は
- 結菜: 他人がいないと存在できない 抜け殻のようなものよぉ
- 結菜: あなたに対して嫌な気持ちを抱いたのは 私も自分の命を 二木の仲間に捧げていたから…
- 結菜: それに気付いた今となっては 誰かのために命を張れる気持ちがわかる だけど、見知らぬ他人のために身を賭すぐらいなら 私は愛する二木の仲間のために血を流して あなたたちの意志を打ち砕くわぁ…
- 静香: っ、はぁ…はぁ…
- 結菜: 辺りを見たところで誰もいないわ 妙な期待はよしなさぃ
- 静香: それなら、あなたの仲間も いないってことよね
- 静香: ふっ!
- 結菜: 向かってくる…!?
- 静香: 助けを求められないなら 自分で状況を変える
- 静香: あなたを倒して!
- 結菜: 日の本を守る刃っていうのは、 ただの脳筋なのかしらぁ…
- 結菜: はっぁあッ!!
- 静香: グッ!
- 結菜: やられるのはあなたよ 利他主義の田舎娘!
- 静香: しまっ…!
- 結菜: ガードは無意味!
- 結菜: 後ろよ、やりなさい!
- その命もらったぁっ!
- 静香: ぐっ、ァアッ!
- 静香: グッ、ケホッ…ゥ
- トドメ!
- 静香: ふっ…ッくぅ
- はずしたか…
- 結菜: さぁ、逃げなさい…惑いなさい…
- 静香: いえ、退かないわ
- 静香: あなたみたいに自分勝手な人に 時女の本家は背を見せない
- 結菜: あなたから見て、 私は本当に利己的かしらぁ…?
- 静香: 何をわかりきったことを急に…
- 結菜: 改めて自分を見つめて思うのよ むしろ私はあなたに似てるって
- 静香: どいつもこいつも…
- 静香: 似てるだのなんだの言って 腹立たしいことこの上ないわ!
- さっさと散れ!
- 静香: ふぅ…
- な、びくとも!?
- 静香: 時女一心流・旋風鎌鼬!!
- がぁあっ!
- 静香: さぁ、次はあなたの番よ
- 静香: まだ他にもいる…!?
- 結菜: そうあなたは追われる宿命 さぁ、逃げなさぃ…
- 静香: っ、どうやって そんな戦える人たちを…
- 結菜: ルールの穴を突いただけ
- 結菜: さぁ鬼ごっこの続きを はじめましょぅ…
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- 結菜: 私と似ているだなんて、 あなたには納得できないでしょぅ
- 静香: 当然でしょ!
- 結菜: それでも本当よ
- 結菜: 私の中にあるのは どこまでも二木の魔法少女のこと
- 結菜: 彼女たちへの 血塗られた歴史に重ねた贖罪と
- 結菜: 悼みと癒しのために 私の命はあるのよぉ…
- FILENAME: text_102802-8_KPw7G.txt
- 静香: ふっ…ふぅ…
- 静香: こっちにも…
- 静香: はぁ…ふぅ…
- 静香: 紅晴結菜と私が似ている…
- 静香: 私が日の本に生きる人たちを想って 戦っていることを考えれば 二木に生きる魔法少女たちのために生きる彼女も 私と同じなのかもしれない…
- 静香: でも、だとしても 私は自分の誇りを貫いて使命を果たすために 人の命を軽く考えて奪うような真似は 絶対にしない!
- 静香: (でも…)
- ひめな: 究極の利他ってキレイだけど 中身は空っぽなんだよね
- 静香: あなたみたいなのが居ると、 人は幸せになれないわ!
- アレクサンドラ: ひめちゃん!
- ちはる: 静香ちゃん!
- 静香: あれは違う… 私は自分の意にそぐわないからって 藍家ひめなに殺意を覚えたんじゃない…
- 静香: もしもそうであれば…
- 静香: 私は意を通そうと暴力を振るう 紅晴結菜と同じってことになる…
- 結菜: 追いかけっこは ここまでかしらぁ?
- 静香: あのときの私は間違っていた… 反省する…私はまだ引き返せる…
- 静香: 決めたわ
- 結菜: …?
- 静香: 私は自分の意を通すために、 あなたのような悪にはならない
- 結菜: ふ、ずいぶんな言い方ねぇ
- 静香: そして、あなたのように 道を外れる人を
- 静香: 増やさないようにしてみせるわ
- 結菜: どうやって?
- 静香: 「世の平和と笑顔のために 人も魔法少女も道を踏み外さないように導く」
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- 鈴鹿 さくや: 神浜に潜入した期間も考えると キモチの石を巡る戦いは短いようで長かったし 正直言って、苦労は多かった
- 鈴鹿 さくや: だけど、もはや勝敗なんてどうでもいい 私の中にあった復讐の炎は争いの中で燃え尽きて 今はただ結菜を駆り立てる怒りが消えるのを 待っているだけだから
- 鈴鹿 さくや: 結菜…誰かを殺すことに慣れてしまっていても 私は結菜が人の命に対して 本当は繊細なのを知ってるよ
- 鈴鹿 さくや: だから決着が付いたとき どう転んだとしても結菜はきっと 殺したユニオンのふたりのことで悔いると思う
- 鈴鹿 さくや: そして私はさ…
- 鈴鹿 さくや: もし戦場で私に出会っても
- 南津 涼子: 死なない 殺されない
- 鈴鹿 さくや: うん…
- 南津 涼子: …………
- 鈴鹿 さくや: どういう関係かもわからない 南津涼子っていうヤツを
- 鈴鹿 さくや: 数時間だけ親友だったヤツを殺したときに きっと心が死ぬと思う
- 南津 涼子: (出だしは良かったけど、 向こうさんも勘が鋭いみたいだ)
- 南津 涼子: (はなから切り離して 各個撃破が目的だったなんてね)
- 南津 涼子: また来るか…!
- このまま両側から叩く!
- まずはひとり、頂きます!
- 南津 涼子: 時女の3人娘じゃないからって 侮られたら困るよ
- 南津 涼子: あたしだって日の本を守った 女の娘である以上
- 南津 涼子: ここで膝を付くほど ヤワじゃない!
- ぐっ!
- アァッ!
- 南津 涼子: どけぇッ!!
- 「ウァアッ!」 「ウゥッ…!」
- 南津 涼子: どうだぃ… 警策でちょいと目が覚めただろ…
- 南津 涼子: って、逆に寝ちまったか
- 南津 涼子: …………ふぅ
- 南津 涼子: (しかし、このままだとジリ貧だ 誰かと合流しねぇとまずい…)
- 南津 涼子: ――っ!?
- 南津 涼子: あぁ、そうかぃ…
- 南津 涼子: ここであんたが出てくるんだね 鈴鹿サン
- 鈴鹿 さくや: 追いかけてたわけじゃないけど 宿命かな、南津サン
- 南津 涼子: …次にあったら殺し合い
- 南津 涼子: それはわかってたんだろ…?
- 鈴鹿 さくや: もちろん
- 鈴鹿 さくや: だから、 本当は会いたくなかった
- 鈴鹿 さくや: それでも私はプロミストブラッド しかも幹部のひとりだ
- 鈴鹿 さくや: 相手が南津サンだからって 退いていい理由にはならない
- 南津 涼子: そうかい
- 鈴鹿 さくや: 約束は守ってもらうよ
- 南津 涼子: 鈴鹿サンはあたしを殺しに来る けど、あたしは絶対に死なない…
- 鈴鹿 さくや: その矛盾を叶えてよ
- 南津 涼子: あぁ、約束だからな
- 南津 涼子: ただ、その前にひとつだけ…
- 南津 涼子: 鈴鹿サンが自動浄化システムを 手に入れる意味って何?
- 鈴鹿 さくや: …南津サンが教えてくれるなら、 私も教えてあげるよ
- 南津 涼子: じゃあ、せーので言うか
- 鈴鹿 さくや: おっけー
- 南津 涼子: せーの
- 涼子&さくや: 「本家の迷いを消したいから」 「優しい結菜に戻したいから」
- 鈴鹿 さくや: なに、迷いを消したいって
- 南津 涼子: ずっと悶々としてるもんだからね
- 南津 涼子: 邪念になってる戦いを終えて シンプルに考えて欲しいんだよ
- 南津 涼子: それにしても お互いにリーダーのためか
- 南津 涼子: 言葉じゃ鈴鹿サンはなびかないし やり合うしかなさそうだ
- 鈴鹿 さくや: 既に絶交したはずだから 問題はないはずだよ
- 南津 涼子: そうだった
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- 南津 涼子: 活を入れて目が覚めないなら この地獄の業火で…!
- 鈴鹿 さくや: なら、燃えるよりも早く、 命を貰うまで!
- 鈴鹿 さくや: 加速!!
- 南津 涼子: な、風圧で炎が消えて
- 鈴鹿 さくや: もらったよ!!
- 南津 涼子: ぐっ、ぁあッ!!
- 南津 涼子: くっ…そ、 モロに刃をねじ込みやがってぇ!
- 鈴鹿 さくや: グッ!!
- 南津 涼子: はぁ…はぁ… 本気で死ぬかと思った…
- 鈴鹿 さくや: けど、ソウルジェムは避けてる さすがだよ…ぅっ…
- 南津 涼子: トラウマでも作られたら 親友になれねぇだろ…
- 鈴鹿 さくや: まだ、私と親友になるのを 諦めてないわけ?
- 南津 涼子: そりゃ、当然…
- 南津 涼子: 終わらない戦いってもんは ねぇからな…
- 南津 涼子: …………
- 鈴鹿 さくや: 仲間と合流はできないよ 距離は離されてるはずだからね
- 南津 涼子: ほんと、ちゃるもすなおも 全く反応を感じない…
- 鈴鹿 さくや: ここで、死ぬかどうか…
- 鈴鹿 さくや: プロミストブラッドにとっては 最後の戦いだ
- 南津 涼子: …互いに生きてたら どこに遊びに行こうかね
- 鈴鹿 さくや: やっぱりまずは手初めに 一緒に食事をするところからだね
- 南津 涼子: ふりだしに戻るか
- 鈴鹿 さくや: 戻れたらね
- 鈴鹿 さくや: はぁあああッ!!
- 南津 涼子: りゃあぁッ!!
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- 樹里: 怒りやストレスを耐えられない樹里サマにとって 気兼ねなく争える魔法少女の世界っつーのは 溜め込んだモンを発散できる最高の場所だった
- 樹里: 強いヤツも気にくわねえヤツも ぶっ潰して上に登っていけるのは 樹里サマの性分に合ってるし快感だった
- 樹里: けど、姉さんたちが現れて…
- 結菜: これからは先輩の遺志を継いで、 私がみんなに安寧を与える
- 樹里: なのに力で屈服させないと できないってのは皮肉だなぁ
- 結菜: じゃないとあなたは 付いてこないでしょぉ?
- 樹里: …ニヒッ…まぁそうだな わかった、降参してやるよ
- 樹里: けどな、生かしてたことを 後悔するぞ、お前…
- 樹里: 樹里サマの炎は我慢をするほど 溜まっていくのが特徴だ…
- 樹里: お前とまたやり合えるって わかったとき
- 樹里: それまでに溜めてきた衝動で お前をウェルダンにするからな
- 樹里: あれからキュゥべえを消しまくったあとも 魔法少女たちの統率は取れていたけど 樹里サマがダメにしちまって
- 樹里: 常に二木に争いの火種をまきながら 樹里サマは姉さんを倒すことに躍起になっていた
- 樹里: 要は樹里サマの魔法少女人生は 争いと血で彩られていて 平穏だった時期なんてもんはほとんどない
- 樹里: この争いが終わったところで どうなるか想像つかねーよ
- 鶴乃: もう! 倒しても倒しても出てくる!
- 鶴乃: わたしを倒しても、 キモチの石は持ってないのに
- 鶴乃: この反応、やちよだ…!
- やちよ: 鶴乃!?
- 鶴乃: ししょー! 近くに居るなら合流しよう!
- やちよ: こっちも追いかけられてるけど 難しくはない状況ね
- 鶴乃: なっ!
- 鶴乃: ヌゥゥッ!
- 樹里: なぁ、コソコソやりとりする前に 樹里サマと遊んでくれよ
- 樹里: この間は痛み分けだったからな 今回は白黒つけようぜ
- 鶴乃: 大庭樹里…
- やちよ: 鶴乃、大丈夫!?
- 鶴乃: ごめん、やちよ… 大庭樹里に捕まった…
- やちよ: いえ、こっちも新手よ… 合流は次の機会ね…
- やちよ: もしも誰かの魔力を感知したら 声を掛けて無事か確認して
- 鶴乃: うん、わかった
- 樹里: 邪魔して悪かったな
- 鶴乃: いいよ、わたしも前回の決着を 付けるだけの魔力はあるからね
- 樹里: 上等だっつーの
- 鶴乃: っ!
- 鶴乃: ねぇ、ひとつだけ聞いていい? わたし不思議なことがあるんだよ
- 樹里: あぁ? 質問だなんて余裕だな
- 鶴乃: なんで、大庭さんは そんな楽しそうに戦うの…?
- 鶴乃: 命のやりとりをしてるんだよ…?
- 樹里: 強いヤツとか気に入らねえヤツを ぶっ倒すと気持ちいいだろ
- 樹里: そういう樹里サマの性分 ってのが理由だ
- 鶴乃: それだけ…?
- 樹里: だから、これが最後の戦いだって 思うと不思議な気分になる…
- 樹里: 魔法少女同士が争わない時代は 樹里サマの歴史にないからな
- FILENAME: text_102802-12_KPw7G.txt
- 鶴乃: 争いがない世界なんて きっと、これからも来ないよ
- 鶴乃: 最初から争いを求める人に 平穏なんて訪れるはずがない!
- 樹里: ひゅー、 いいこと言うじゃねーか
- 樹里: じゃあ、争いを生む樹里サマを どうやってオマエは止める
- 鶴乃: 争う気が無くなるぐらい、 わたしが燃焼させてあげるよ
- 樹里: 最強にしかできねーってか? ざけるな、バーカ
- 樹里: 樹里サマを燃えさせるのはな いつだって姉さんだけなんだよ
- FILENAME: text_102802-13_KPw7G.txt
- 樹里: コイツでテメエも ウェルダンだっつーーーの!!
- 鶴乃: なっ…
- 鶴乃: ァアッ!!
- 樹里: ふぅぅ~…
- 樹里: さすがにちょっと 魔力を使い過ぎたかもしんねーな
- 鶴乃: やっぱり最強だって言っても 完全燃焼は無理かぁ…
- 樹里: ハナから無理だっつってんだろ
- 樹里: それに、こっちは今まで二木を ひっかき回してきたんだ
- 樹里: そう簡単に燃え尽きるほど 小さな炎じゃねーんだよ
- 樹里: けど、お前とやりあって 面白い発見はあったな
- 鶴乃: なに…?
- 樹里: 最強、お前の言う通り、 平穏は訪れねーってことだよ
- 鶴乃: 大庭さんを倒さない限り…?
- 樹里: あぁ…
- 樹里: このキモチの石を巡る争いが 終わったとしても
- 樹里: 樹里サマは次に姉さんを屈服 させるために争いを始める
- 樹里: どちらかが死ねば また二木は荒れるだろうし
- 樹里: みんなが笑顔になるイメージは ちっとも湧いてこねーな
- 鶴乃: 不毛なのは自分でも わかっててどうして続けるの…?
- 樹里: その不毛が楽しいから そして今を納得できねーからだ
- 樹里: つまり止める方法はただひとつ
- 鶴乃: 殺せってこと?
- 樹里: わかってんじゃねーか
- 鶴乃: ――っ!?
- 鶴乃: (ユニオンと時女一族の動き… 今なら1箇所に集まれるかも…)
- 樹里: おい、逃げんのか!
- 鶴乃の声: タイマンにこだわりはないから 戦略的撤退だよ!
- 樹里: (ま、これはこれで姉さんの 思惑通りか…)
- FILENAME: text_102802-14_KPw7G.txt
- 智珠 らんか: ユニオンも時女一族も 結菜さんの目論見通りに動いている以上 敵を皆殺しにすることができる
- 智珠 らんか: 考えただけで鼓動が早くなって 何とも言えない達成感が込み上げてくるけど その中には、なんか遣る瀬なさも含まれていて 涙が出てくるのはどうしてだろう
- やりなさい…らんか…
- 智珠 らんか: ――っ!?
- 早く教育してあげて
- 智珠 らんか: …はい
- アオ: クッ!
- 智珠 らんか: …………
- アオ: アァアアッ!
- 智珠 らんか: …………
- アオ: フゥッ…やめて… わかった、からぁ…
- 智珠 らんか: これでいい…?
- ええ、 教育って大切よねぇ
- 智珠 らんか: 神浜のヤツらが魔女を奪わなけりゃ アタシは巻き込まれなくて済んだ
- 智珠 らんか: 強いヤツになびいて やりたくないことをしなくても… アオたちを苦しめなくても良かった
- 智珠 らんか: それなのに… アンタのせいでアタシの心はグチャグチャだ どう責任とってくれんの…レナ
- レナ: もう、ちょろちょろと うっとうしい!
- グッ…
- レナ: せっかく、かえでとももこの 魔力を感知したのにサイッアク…
- レナ: あぁ…また擦れ違った…!
- レナ: (でも、ただ引き離されてる わけじゃなさそう…)
- レナ: (グルグル回ってるような 気もするし…)
- レナ: (バラバラに動かされて 感覚も狂わされてるような…)
- レナ: ただ、ももこたちの魔力は本物 今ならまだ追いつける!!
- レナ: …らんか
- 智珠 らんか: 合流させるのもアリだけど もうちょっと我慢してよ
- レナ: ふざけないで
- レナ: これ以上振り回されるのは ごめんよ
- 智珠 らんか: アタシだってアンタに 振り回されて無茶苦茶だっての!!
- レナ: くっ…
- 智珠 らんか: 他の奴らと同じように 孤立している間に潰すわ
- 智珠 らんか: ほら、サンドバッグになりな
- レナ: ほんとワケわかんないわよ…
- レナ: どうしてレナたちがアンタたちの 恨みのはけ口になるのよ!
- 智珠 らんか: あんたたち神浜の魔法少女が へらへらドッペルに頼ってるとき
- 智珠 らんか: アタシらは魔女を奪われた分、 人の命を奪ってたんだよ!
- レナ: ァアッ…!
- 智珠 らんか: ほら、そっちからも来なよ!
- レナ: …………
- レナ: ッ…
- 智珠 らんか: 待て!
- 智珠 らんか: アタシのことは 嫌いになったんでしょ!?
- 智珠 らんか: さっさと目一杯、 殺しにかかってきなさいよ!
- レナ: 無理…! やっぱりレナにはできない!
- 智珠 らんか: はぁっ!?
- レナ: どんだけ強がって、 どんだけ嫌いだって思っても!
- 智珠 らんか: んじゃ、 あそこのゾンビゲームにしない?
- 智珠 らんか: スコアが高い方の勝ちだからね
- レナ: ゾンビ…!?
- レナ: …い、いーわよ やってやろうじゃない!
- レナ: 思い出が消えてくれないの!
- 智珠 らんか: じゃあ責任を持って、 その思い出ごと消してやるよ!
- レナ: ウッ、ァッ!
- 智珠 らんか: アンタたちがいなかったら アタシらは殺さなくてよかった!
- 智珠 らんか: みんなを苦しめなくてよかった!
- 智珠 らんか: アンタの周りに何人いる!?
- 智珠 らんか: ドッペルを使って救われたヤツは 何人いるんだよ!
- レナ: ぐ…
- FILENAME: text_102802-15_KPw7G.txt
- レナ: ごめん…らんか…
- レナ: 苦しめて…ごめん…
- 智珠 らんか: …全然心に響いてこない
- FILENAME: text_102802-16_KPw7G.txt
- レナの声: ぅ…ごめん
- 智珠 らんか: (レナの謝罪が心に響かないのは 関係ないってわかるから…)
- 智珠 らんか: (確かにコイツらのせいで 私はアオたちを苦しめた…)
- 智珠 らんか: …本当はレナたちが関係ないのは 気付いてんのよ…
- レナ: っ、どういうこと…
- 智珠 らんか: …なんで人ってさ 国だったり学校だったり…
- 智珠 らんか: 一部の人がしたことで その全ての印象を決めるんだろう
- レナ: なんの…話…?
- 智珠 らんか: アタシだって気付いてる…
- 智珠 らんか: 恨みのはけ口として レナを痛めつけるのは違うって…
- 智珠 らんか: だって知っちゃったんだよ レナのこと…
- 智珠 らんか: 一緒に遊んで… 楽しいって思っちゃったんだよ
- レナ: なら、今からでもいい やり直せる
- 智珠 らんか: ううん、他の人は神浜を恨んでて 倒したいって思ってる
- 智珠 らんか: 二木の魔法少女を救うためには 自動浄化システムが必要だから…
- レナ: あっ…
- 智珠 らんか: もうすぐ仲間が来て、 今の状態ならアンタは死ぬ
- レナ: …………
- レナ: どうして…
- 智珠 らんか: いいよ、逃げて
- 智珠 らんか: わかるでしょ? 魔力反応がない方向に!
- レナ: その方向に、 かえでとももこも向かってる…?
- 智珠 らんか: それなら、なおさら行きなよ
- レナ: …ごめん、ありがとう
- 智珠 らんか: ……………………
- 智珠 らんか: …………
- らんか! ここに居たやつはどうした!
- 智珠 らんか: 逃げ道を作ってやった
- 智珠 らんか: これでレナの反応を感知して 他のヤツも釣られるはずだから
- 智珠 らんか: 一気に潰すまであと少しだよ
- それなら手はず通りか
- 智珠 らんか: 樹里が言うには 由比鶴乃も移動したみたいだし
- 智珠 らんか: ユニオンも時女一族も 動き始めてるから
- 智珠 らんか: 首尾は上々ってやつでしょ…
- 智珠 らんか: (みんなで一斉に叩き潰せば、 誰が誰を殺したかはわからない)
- 智珠 らんか: (そんな安心感だけが欲しくて)
- 智珠 らんか: (アタシは見せかけの優しさで レナを地獄に向かわせた…)
- 智珠 らんか: (ほとほと自分がイヤになる…)
- FILENAME: text_102802-17_KPw7G.txt
- アオ: キモチの石を手に入れて この町に残っている蛇の宮の子たちを助けて 誰にも搾取されない平穏な日々を過ごす
- アオ: そうすれば、わたしはもう 嫌なことをしなくても良くなる 誰かを傷付けたり、殺さなくてもよくなる
- アオ: だけど、それは本当なのかな…?
- アオ: この争いが終わって救われるっていうのは イージー過ぎるんじゃないかな…?
- アオ: 本当に自分の理想を叶えるには わたし自身が…
- アオ: (きっとこれは 考えちゃいけないことだ…)
- アオ: あのとき、わたしの頭に浮かんだのは ひかると姉さまと姉ちゃんの姿
- アオ: 本当は考えたくなかったけど わたしやらんかが誰かに搾取されたのは あの人たちが繰り返し争ってきて その結果、二木から魔女がいなくなったから…
- アオ: つまり、本当の平穏を手に入れようとすると あの3人を倒すっていう ハードモードのハードゲームをクリアする 必要があるっていうことなんだよね…
- アオ: カハッ…!
- ほら、グリーフシードを 早くこっちに渡しなさい
- アオ: やだ、これは わたしが手に入れたのに…
- そう、だから渡すのよ
- いつも守ってあげている 私たちにねっ!
- アオ: じゃないと、あの頃に戻ってしまう 弱い魔法少女たちが 搾取される時代に戻ってしまう
- アオ: それを避けようと思うとわたしは…
- アオ: そっか、全ての上に立たないと 安心できなくなっちゃうんだ…
- やちよ: (さっきと比べると みんなを近くに感じる…)
- やちよ: (プロミストブラッドは、 私たちを切り離すのが目的…)
- やちよ: (そう思えば、 なんとか抗えているようね…)
- やちよ: こっちは…
- ぅ…くそぉ…
- やちよ: 落ち着いてきたことだし、 みんなと合流した方がよさそうね
- やちよ: (うん、レナも動いたみたい)
- やちよ: こんなときに新手…!
- やちよ: ふん、不意を突いたつもりでも 気配は隠れてなかったわよ
- アオ: ユニオンの支柱のひとり ここでゲームオーバーにするよ
- やちよ: 確実に各個撃破を狙うなら ひとりだと手に余るんじゃない?
- アオ: でも、あなたを倒せば、 わたしは上に近付けるはず
- やちよ: 上って何の話…?
- アオ: 姉さまたちを超えるための 糧になってもらうから!
- やちよ: …何を言ってるの?
- やちよ: 敵の私が言うことじゃないけど あなたの目的はキモチの石
- やちよ: それもあわよくば 私たちから総取りするつもりよね
- やちよ: 目的と言動が一致しないわ
- アオ: キモチの石を集めたあとは 私が上にのぼって
- アオ: 蛇の宮やみんなのための 安心できる世界を作るんだから
- アオ: 何も間違ってない この戦いも目的の入口だからね!
- やちよ: な…
- アオ: くらぇえええッ!!
- やちよ: くっ、ふっ、やぁあっ!
- やちよ: はぁ…はぁ… ほんと、まるで別人みたいね…
- やちよ: なんのためらいもなく ソウルジェムを狙うなんて…
- やちよ: あなた本当に笠音さん…?
- FILENAME: text_102802-18_KPw7G.txt
- アオ: りゃあッ!
- やちよ: っ…キモチに囚われて あなた何かおかしくなってる
- やちよ: 目を覚ましなさい!
- やちよ: 言動も行動も 危うくなってるわよ!
- アオ: 何もおかしくないし 筋だって通ってるよ~?
- アオ: 姉さまや姉ちゃんを超えない限り わたしに安寧なんてないんだから
- アオ: クスッ
- FILENAME: text_102802-19_KPw7G.txt
- アオ: これなら、どうだァッ!
- やちよ: ふぅ…
- やちよ: 勢いばかりで テクニックはまだまだね
- やちよ: (ただ… 言ってることは乱暴だけど…)
- いろは: 『だから私は 誰かの希望も救いも否定しないで ひとつひとつ叶えられるように “みんなが生きられる世界を作りたい”』
- いろは: 『もしも否定するものがあるとしたら それは誰かを傷付けようとする想いだけに しようと思ってます』
- やちよ: (笠音さんが言っていることは いろはと通じるのかも…)
- やちよ: 正直プロミストブラッドが 勝ったにせよ負けたにせよ
- やちよ: 私には紅晴さんたちが、 あなたを苦しめると思えないけど
- やちよ: それでも、彼女たちよりも 上にいきたいって考えるの?
- アオ: 当然でしょ~?
- アオ: もしも危険なんだとしたら、 先制攻撃がクリティカルヒット!
- アオ: 相手が気付かないうちに 撃破した方が攻略率は上がるよ~
- やちよ: (争いや搾取をなくすために 自分から争いをしかけにいく…)
- やちよ: (いろはとは根元が違うわね…)
- アオ: 隙だらけだよ!
- やちよ: 隙を見せてたのよ!
- アオ: ウッ!
- やちよ: (レナ以外にも動き出してる… それなら…)
- やちよ: みんな、レナを中心に 合流しようとする動きがあるわ
- やちよ: 最初と比べるとみんな近いから 魔力を探知してみて!
- やちよ: 私も落ち着いたらすぐに続くわ!
- やちよ: じゃあね、笠音さん
- アオ: ま、まって!
- FILENAME: text_102802-20_KPw7G.txt
- ひかる: 結菜さんはひかるにとって 願いで手に入れた一生付いていく人
- ひかる: ひかるにとって唯一夢中になれる存在で どう変わろうとも 最後まで付いて行くと誓いを立てた相手
- 結菜: だから、約束してちょうだい
- 結菜: そのハンカチを 絶対になくさないこと
- 結菜: それと、いつでも返せるように 私の傍で力になること
- 結菜: これが、そのハンカチを あなたにあげるための条件よぉ
- ひかる: だけど、出会ったころを思い出すなんて ひかるはもしかしたら 優しい結菜さんに戻って欲しいのかも…
- ひかる: 違う、それは絶対にないっす…
- ひかる: ひかるでさえ神浜の連中はムカツク 結菜さんが頑張って築いたものを崩したくせに 平気な顔をしている上に何も知らないから 余計に腹が立ってくるっす
- ひかる: それなら結菜さんの怒りはもっとすごい 戦いを終えたとしても 神浜の魔法少女が生きているだけで 恨みは絶対に消えることはないと思うっす
- ひかる: それなのに わずかでも過去の結菜さんを思い出すなんて …絶対に環さんのせいっすよ
- いろは: やちよさん、私も敵を撒いたので 今から移動します!
- やちよ: ええ、お願い
- いろは: レナちゃんたちのおかげですね
- やちよ: そうね、彼女たちが動かないと 気付けなかったわ
- やちよ: なるべく急いでね すぐにまた囲まれてしまうわよ
- いろは: はい!
- いろは: …………
- いろは: ひかるちゃん、 もしかして近くにいる?
- ひかる: っす
- いろは: あれ… 攻撃してくると思ったけど…
- ひかる: 環さんじゃないっすけど、 ひかるもまずは話をしようかと
- いろは: なに…?
- ひかる: 環さんには命を救われたので、 最後のチャンスを与えるっすよ
- いろは: …降伏しろってこと?
- ひかる: っす
- ひかる: プロミストブラッドが勝てば 争いは終わり
- ひかる: 自動浄化システムは移動するけど 環さんの嫌がる争いは終わりっす
- ひかる: システムを広げる話は そこからでも遅くないっすよ
- いろは: …ううん、さすがにもう 思いつきで降伏はできないよ…
- いろは: それに、 私たちが生きている限り
- いろは: 紅晴さんの恨みの炎が 消えるとは思えない
- いろは: だから、私たちが降伏しても、 神浜の子を不幸にするだけだよ…
- ひかる: じゃあ、最後まで争って こっちを殺す気なんすね…?
- いろは: ううん、私はひかるちゃんも 紅晴さんも救うつもり
- ひかる: どういうことっすか…
- いろは: 私、決めたんだ
- いろは: 命を奪うような争いを 終わらせて
- いろは: みんなが持っている 未来への希望を全部守るんだって
- ひかる: どこまで傲慢で とんちんかんなんすか!
- いろは: 本気だよ
- いろは: 私はみんなの希望を守って 未来へ連れて行くために
- いろは: 自動浄化システムを 世界中に広げたいって思ってるの
- 結菜: 荒れた生徒たちが多いのは 決して彼らだけの問題じゃない
- 結菜: 生徒たちを縛る理不尽なルールが なくなって
- 結菜: もっと自主的に、自分たちで ルールを決められるようになれば
- 結菜: 彼らの生活態度も変わり 学校も変わると確信しているわ
- 結菜: 私はそんな未来を目指して この選挙を戦うと決めたの
- ひかる: (あの頃の結菜さんも、 知らない誰かの未来のために)
- ひかる: 結菜さんが怒りで霞ませたものを なんであんたは持ってるんすか…
- FILENAME: text_102802-21_KPw7G.txt
- ひかる: くぅぅっ…!
- いろは: えっ…
- ひかる: 環さんの救うなんて言葉 ひかるは信じないっす
- ひかる: ひかるは結菜さんの馬っすから
- ひかる: 結菜さんが信じるまでは 絶対に信じないっす!
- FILENAME: text_102802-22_KPw7G.txt
- ひかるの声: 待つっすよ環さん!
- ひかるの声: 逃げるなんて卑怯っす!
- いろは: ごめん、今はやちよさんたちと 合流しなくちゃいけないから…
- ひかる: 環さんが向かった方角は、 結菜さんから聞いた通り…
- ひかる: …………
- ひかる: 環さんが誰かを救いたくて それが本気だとしても
- ひかる: 環さんは救われないっすよ
- 静香: ちゃる!すなお!
- ちはる: あ、静香ちゃん! よかったよぅ、合流できて
- すなお: だいぶ掻き回されましたけど、 タイミングが合いましたね
- 南津 涼子: こっちも一時はヒヤッとしたけど なんとか離脱できたな
- 旭: これで、ツーマンセル以上での 行動が可能になるであります
- 青葉 ちか: プロミストブラッドの数が 想定を遙かに超えている以上
- 青葉 ちか: 撤退も選択肢に入ると思います
- ももこ: ふぅ… そっちが言うことは最もだな
- かえで: あ、レナちゃん!
- レナ: みんな無事みたいね
- かえで: でも、レナちゃんのケガが…
- ももこ: けっこう派手に やられたみたいだな…
- レナ: 回復はしてるし かすり傷みたいなもんよ…
- フェリシア: さなもういも無事か!?
- さな: はい、少し消耗しましたけど ケガは特にありません…
- うい: わたし、グリーフシードを 使っちゃった…
- フェリシア: え、もうねーの!?
- うい: うん、ごめんなさい…
- さな: やっぱり時女の人も言ってたけど 撤退も手かもしれませんね…
- うい: あ、お姉ちゃんたち!
- 鶴乃: お待たせー!
- いろは: ふぅ…ごめんね みんなより遅れちゃった…
- やちよ: 見渡したところ全員ね!?
- 静香: ええ、 幸いにも全員無事だけど
- 静香: 出鼻を挫かれた時点で失敗 ここは出直すべきよ
- すなお: はい、今のうちに
- ちはる: 無茶は禁物だよ!
- いろは: 魔力のことを考えても 限界があるからね…
- 結菜の声: いえ、追いつかれた以上、 あなたたちは万事休すよぉ…
- いろは: ――っ!?
- いろは: 囲まれてる…
- 結菜: 跳んで逃げようとしても無駄よぉ 四方八方にみんないるからぁ…
- いろは: どうやって…
- 結菜: ―結菜― あなたたちを逃がすときに 一定の法則を持って動かして バラバラに動いているような錯覚を起こさせた
- 結菜: ―結菜― そして、次第に近付けて 合流出来るチャンスや逃げ道をわざと用意して この場に集まってもらったのよぉ
- いろは: そんな…
- 鶴乃: 完全に相手の術中だった…?
- やちよ: そしてここは…
- 結菜: そうよ、 大きな墓石にしてあげるわぁ
- 南津 涼子: こりゃあ耐えられるか心配だね
- 鈴鹿 さくや: ごめん、無理だと思う
- 智珠 らんか: これで勝負はアタシの勝ち
- レナ: 命乞いなんてしないからね…
- 樹里: 地味に染みたぜお前の一言
- 鶴乃: うん、きっと二木に平穏は 訪れないよ
- アオ: これでミッションコンプリート!
- やちよ: あなたは今、自分が一番嫌いな 人種になりかけてるわよ
- いろは: 戻るといいね、紅晴さん
- ひかる: っす…
- 結菜: さぁみんな! 彼女たちを潰しなさい!!
- 結菜: ―結菜― …………
- ―取材記録― 智珠 らんか
- 智珠 らんか: 「プロミストブラットのメンバーにも 話を聞くとか、 さくやが言ってたけど本当だったんだ」
- 智珠 らんか: 「正直、後悔することはいっぱいあるけど 何か望んでる未来なんてないからさ、 言いたいことがないんだよね…」
- 智珠 らんか: 「まあ…もしも後悔してることを 解決するのを望むって言うなら、 やっぱり、アオとレナのことかな…」
- 智珠 らんか: 「グリーフシードを搾取してた過去があるから アオへの贖罪が済んだとは思えないんだよね。 だから、どうすればアタシが納得できるのか 考えなきゃいけない」
- 智珠 らんか: 「それに、レナのことも傷付けてるから、 お互いに生きてたら ちゃんと謝らないとって思ってる」
- 智珠 らんか: 「ただ、やり方が汚かったとしても 敵対してるときの話だからさ、 正直、仕方なかったって思う 自分もいるんだよね」
- 智珠 らんか: 「だからなんだろ。 結局アタシの中でもわかんないんだよなぁ…」
- 智珠 らんか: 「まぁ、あれかも…」
- 智珠 らんか: 「樹里みたいな支えてくれる人だけじゃなくて、 ぶつかりながらも笑っていられるさ、 そんな友だちが欲しいのかもしんない」
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