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- 4-1Layer3 冗長化
- 〇本章で言う冗長化の発想
- →複数のノードを1個の仮想ノードにグループ化して、1個が落ちたら同グループの別のやつに
- フェイルオーバーできるようにすること。
- まず、デフォルトゲートウェイの冗長化を考えてみる。
- ※実用上はほとんどL3スイッチで行われているが、Lab用だとルータを使って説明することもある。
- なんでか:ルータはそのままポートにipが割り振れるが、スイッチはVLANにIPを振るのでひと手間かかるから。
- 複数のL3デバイスを冗長化するプロトコル群をまとめて、First Hop Redundancy Protocol: FHRPという。
- FHRPには何種類もあるが根本は一緒で、物理デバイスをグループ化した1個の「仮想デバイス」をつくり、
- その仮想デバイスのIPアドレス(MACアドレスも含む)をホストのDGWにする。
- 元の物理ルータには、仮想ルータへパケットを転送する転送ルータと、
- 障害時にその代わりとなる代替ルータとしての役割が割り振られる。
- フェイルオーバーが起こると、転送ルータの交代が生じ、
- グループ内の別ルータがその仮想ルータの同一のIP/MACを引き継ぐので、
- 障害時にも何事も生じなかったように可用性が保たれる。
- 現在の企業で導入されているFHRPの代表は下記3点。CCNAではHSRPをやるよ。
- HSRP: Hot Standby Routing Protocol →Cicso独自。RFC2281。転送役ルータは1台。
- VRRP: Virtual Router Redundancy Protocol→独自でない。RFC5798。
- 仮想IPに物理IPとは別のを振れるし、仮想IPにマスタールータのIPも振れる。転送役ルータは1台。
- GLBP: Gateway Load Balancing Protocol→Cisco独自。なんと1個の設定で転送役ルータを複数台に設定でき、ロードバランシングできる。
- ※HSRPでも後述するMHSRPでロードバランシングは可能。
- 4-2 HSRP
- 要するに、このコマンドを打つがよい。
- R1 (Standbyにしたい)
- Router(config-if)#standby 10 ip 192.168.1.200
- Router(config-if)#standby 10 priority 50
- Router(config-if)#standby 10 preempt
- Router(config-if)#end
- R2 (Activeにしたい)
- Router(config-if)#standby 10 ip 192.168.1.200
- Router(config-if)#standby 10 priority 200
- Router(config-if)#standby 10 preempt
- Router(config-if)#end
- 設定を確認したい:
- #sh standby
- #sh standby bri
- #debug standby
- ・なんでHSRPなるものが考案されたか。
- →キャンパスネットワークで物理L3デバイスは冗長化できるのだが、ホスト側にしてみると
- DGWはあくまで1個しか設定できないので、物理デバイスが余剰にあっても
- 設定がそのままじゃフェイルオーバー出来ないから。
- →なら、その1個のDGWを仮想IPにしてしまって、物理的にいくつあっても問題ない状態にしよう!
- ★HSRPグルーピングのルール
- ・同一サブネット上に「HSRPグループ(スタンバイグループとも)」をつくる
- ・そのサブネット内で、ホストアドレスに使用されて「ない」IPアドレスを仮想ルータに割り当て、DGWとする。
- ・1つのHSRPグループ内で、アクティブルータ:転送役と、スタンバイルータ(代替役)はそれぞれ1台ずつ。
- ・1グループにルータが3台以上あるとき、残りのルータは「Others」として、Active/Standbyの両方が落ちた時の代替役とする。
- ・アクティブ、スタンバイの決定方法はプライオリティ値(Def:100) 大きい方がアクティブになるので注意。STPとは逆。
- ※デフォルト状態ですでにアクティブが決まっている場合は、障害時を除くと値を変更しても動的には交代しないが、
- Preemption機能をオンにすると、動的にアクティブルータを再選出できるようになる。
- グループ内にプライオリティ値の大きなルータが現れるか、後述するinterface trackingでプライオリティ値が変動したなど。
- 仮想MACアドレスは、先頭5bitはすでに決まっていて0000.0c07.acまで固定。残りの1bitをHSRPのグループ番号にする。
- つまり、HSRP(version1)では00-ff、0~255までグループを作れるということに。
- HSRP(version2)では4096まで拡張されている。
- 実通信では、ホストが外部NWへアクセスするためにARPを発信し、アクティブルータが仮想ルータのMACアドレスを返答する。
- その後、ホストから仮想MAC宛に発信されたパケットを、アクティブルータが転送する。
- ※tracertだと、アクティブルータの物理MACが表示されるので注意。
- ★アクティブ/スタンバイの動作
- そもそもHSRPルータの状態には下記のものがある。
- ・Initial : HSRP開始時の状態。設定を変更するか、I/Fを有効化した直後。
- ・Listening: Hello msgを受信している。
- ・Learning: 仮想IPを認識してない。まだHello msgを受信してない。
- ・Speak: Hello msgを定期的に送信し、Active/Standbyの選定に参加中
- ・Standby: Hello msgを定期的に送信、Activeにいつでも替われるよう大気中
- ・Active : Hello msgを定期的に送信、仮想MAC宛のパケットを転送する。
- ※LearningとSpeakは一過性の状態
- ※※Other routersは基本的にリスニングステート。(helloを受信するだけ。)
- アクティブになったルータは、仮想MACを送信元にしたHello msgをグループにマルチキャストする。
- プロトコルはUDP、宛先は224.0.0.2、宛先ポート1985,感覚はデフォルトで3秒。
- なお、HSRP ver2だと宛先は224.0.0.102、宛先ポートは一緒、仮想MACは0000.0c9f.fxxxになる。
- スタンバイのルータは、Hello msgが届かなくなるとHoldタイマー(デフォ10秒)を発動し、
- 超えるとアクティブへ交代する。
- なお、スタンバイがアクティブへ変わるときに自ら発するmsgを、Coup(クー) msgという。
- ★プラスアルファの機能
- ・HSRP認証:認証文字列を使って、認証されてないL3デバイスがHSRPグループに参加するのを防ぐ。
- プレーンテキストを使う: conf)#standby 10 authentication blurblurblur
- MD5で暗号化する場合 :conf)#standby 10 authentication md5 key-string blurblurblur
- ・Interface Tracking: アクティブルータ内で、HSRPグループに直で設定したI/Fじゃないんだけど、
- パケットの目的地につながる別のI/Fがダウンした場合、結局パケットが目的地に到達しない事になる。
- でもデフォルト状態だと、ルータはアクティブのまま。
- →こういうのもアクティブルータのダウンとして検知してフェイルオーバーを発生させたい。
- →対象I/Fを追跡対象に指定し、そのI/Fがダウンしたときにそのルータのプライオリティ値を減らし、
- それをHello msgでマルチキャストするようにすればよい。
- こうして出来たのがHSRPインターフェーストラッキング。
- 例えば、fa0/1をトラッキングしといて、ダウンしたらプ値を110減らしたいとなれば下記のコマンドを打つがよい。
- conf-if)#standby 10 track fastethernet 0/1 110
- ※decrement値を設定しない場合、デフォルトの10が適用。10減るってこと。
- 複数ifをオブジェクトとして捉え、まとめて追跡する方法もあるがここでは深入りしない。
- オブジェクトトラッキングという。
- ★HSRPロードバランシング(応用):Multiple HSRPを利用。
- L3デバイス2台の冗長構成を考えるとして
- それぞれのデバイスごとに2つのHSRPグループを設定し、2つの仮想DGWを設定して、片方をActive、片方をStandbyにする。
- 黒本P267の図を見よ。
- ホスト4台用意して、2台分は仮想DGWの一方、もう2台分は仮想DGWのもう片方を使う。
- L3デバイスが2台とも生きている間は、それぞれのL3デバイスにトラフィックが流れてくれて、
- L3デバイスの1個が死んだときは生きている方のHSRPグループが2つともActiveになって、
- 4台分のトラフィックを捌き出す。
- 問題
- 1. A,D,E
- 2. A,B,E,F
- 3. B
- 4. D
- 5. D(decrement設定なくね
- 6. B
- 7. D,E (※1つに2グループならB正解)
- 8. A
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