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- FILENAME: text_310321-1.txt
- ひめな: そんでさー、マジヤバいの
- ミユリの声: ひょあぁああ!
- アレクサンドラ: あらあら… ひめちゃんも大変ですねぇ
- ひめな: え、てかサーシャこれさ 新作のコスメなんだけど
- ひめな: 可愛すぎてヤバヤバじゃない?
- ミユリの声: 燦様ぁ!もっともっと! 強くお願いしますぅ!
- アレクサンドラ: わぁっ、そのラメ大粒で とっても可愛いですね♪
- ミユリの声: ひいぃっ!
- はぐむ: なんだか、この感じにも 慣れてきちゃったよね…
- 時雨: あぁ…遊狩さんのあれ…?
- はぐむ: …うん
- 時雨: …スルースキルが 鍛えられるっていうか
- 時雨: 触れたら負け…みたいな…
- 燦: ちょっとミユ、あんまり 大きな声を出さないでくれる?
- 燦: 青年会のみんなが 様子を見に来ちゃうじゃない
- ミユリ: ですがですが、燦様の ご指導は刺激的ですのでぇ…!
- 燦: ミユがもっともっとって言うから
- 燦: 仕方なく負荷を あげているだけじゃないの…
- 時雨: よく柔軟体操だけで そんなに楽しめるよね…
- はぐむ: 初めて見たときは 何事かと思ったよね…
- ひめな: てか、魔法少女なのに 柔軟体操とかいるわけ?
- ミユリ: それはそれは、もちろんです!
- ミユリ: 日頃から関節の可動域を 確かめるのは大切なことですし
- ミユリ: いきなり動かしては 傷めちゃうかもですからね!
- ミユリ: ミユ、これでもアスリートなので そこら辺は詳しいんですぅ!
- アレクサンドラ: …そういえばミユちゃんは
- アレクサンドラ: インラインスケートを やっているんでしたっけ?
- ミユリ: ですです!
- アレクサンドラ: 魔法少女姿のときにも 武器にしていますよね
- ひめな: あのローラースケートっぽい やつのことだよねっ★
- ミユリ: まぁ、そんなところです 最初は趣味程度だったんですが
- ミユリ: 今ではストリート系の 競技とかでも
- ミユリ: 結構活躍してるんですぅ!
- ひめな: みゆりんも教官も なんか体育会系って感じだよねー
- ひめな: 脳筋コンビ的な? キャハッ★
- ミユリ: な、ななな…ミユはともかく 燦様になんてことを!
- はぐむ: あ、あわわ…
- アレクサンドラ: そ、そうだミユちゃん そもそも、ミユちゃんって
- アレクサンドラ: どうしてインラインスケートを 始めたんですか?
- ミユリ: あ、そういえば、ちゃんと 話したことはありませんでしたね
- ミユリ: ミユ、元々あまり運動神経が いいほうではなくて
- 時雨: …え、そうなんだ…
- ミユリ: それでそれで 特に苦手なのがかけっこでして
- ミユリ: それを心配した両親が
- ミユリ: ミユに早く走る感覚を 知って欲しいと
- ミユリ: インラインスケートを 買ってくれたんですぅ!
- ミユリの父: 今日はミユに 渡したいものがあるんだ
- ミユリ: ミユに…?
- ミユリの母: はい、これ
- ミユリ: わ…!
- ミユリの母: インラインスケートよ
- ミユリの母: ミユが良ければ 少しやってみない?
- ミユリ: ミユにできるかな…
- ミユリの父: まぁ、できなかったら それはそれで構わないよ
- ミユリ: …うん、わかった!
- ミユリ: うわぁ…!
- ミユリ: お父さん!お母さん! 見て見て!
- ミユリ: これすごい早い…!
- ミユリ: ミユ、風を切ってる…!
- FILENAME: text_310321-2.txt
- ミユリ: かけっこが苦手な ミユにとって
- ミユリ: インラインスケートで 風を切るのは
- ミユリ: とても新鮮な 経験だったんです!
- アレクサンドラ: じゃあ、そのときミユちゃんは
- アレクサンドラ: インラインスケートと 運命の出会いを果たしたんですね
- ミユリ: ですです!
- 燦: そこからインラインスケートに ハマったミユは
- 燦: みるみる上達して 大会に出るくらいになったのよね
- ミユリ: えへへ…
- はぐむ: それが、さっき言ってた ストリート系の競技のこと?
- ミユリ: ですです、ハーフパイプなんかを 使って滑るんですよぅ!
- ひめな: 思ってたより難しそうじゃん!
- ミユリ: ジャンプとかもするので 確かに難しいです
- ミユリ: 見た目はスケートボードの 競技とかにも似てるかもですね
- アレクサンドラ: わぁ、かっこいいですね♪
- ミユリ: ミユ、最初は結構いい成績を 残していて
- ミユリ: 県大会にも出場したり していたんですよぅ!
- ひめな: へぇ~すごいじゃん!
- ミユリ: ですがぁ…
- ひめな: …?
- ミユリ: その頃から、ミユのあがり性が 悪化してしまったんですぅ…
- ミユリ: 『ミユは元々 それなりにあがり性だったんですが』
- ミユリ: 『あるときから、原因不明の 強い緊張感に襲われるようになってしまいました』
- ミユリ: はぁ…はぁ…
- ミユリ: (なんですか、これは… 息が詰まって…苦しい…)
- ミユリの母: ミユ…?
- ミユリ: (…あれ、呼吸って どうやってするんでしたっけ…)
- ミユリ: はっ…はっ…はっ…
- ミユリの母: ミユ! ミユ大丈夫!?
- ミユリ: 『大会のたびに緊張して…酷いときには 過呼吸みたいになりかけたこともありました』
- ミユリ: 『ミスを連発してしまったり 緊張しすぎて、とうとう大会に 参加できなくなるところまで 来てしまったんです』
- ミユリ: 『ミユは、それが怖くて怖くて』
- ミユリ: 『どうして起きるかもわからない、その緊張が いつまたミユを襲ってくるのかと考えただけで 怖くて身体が固まっちゃうようになって』
- ミユリ: 『そのうちに、元々のあがり性が悪化して 常に緊張状態になってしまうようになり 日常生活にまで支障が出るように…』
- ミユリ: 『ミユを心配した両親はあがり性を治すために 人と触れ合える機会を増やしてみようと ミユを光塚の青年会に入れました』
- ミユリ: 『そうしてそうして、ミユは遂に 燦様と出会ったんですぅ!』
- はぐむ: …え?
- 時雨: …いま突然話変わった?
- 燦: はじめまして
- 燦: 私の名前は神楽燦よ よろしくね
- ミユリ: ミ、ミユは遊狩ミユリ…です! よ、よよよよろしくですぅ!
- 燦: ふふ、そんなに 緊張しなくってもいいのに
- ミユリ: ひゃ、ひゃい…
- ミユリ: そしてそして、燦様を 一目見たそのときから
- ミユリ: ミユはミユは、ずぅーっと 燦様の虜なんですぅ!
- ひめな: ちょっとちょっと?
- ひめな: 完全に別の話になってるよね?
- アレクサンドラ: インラインスケートとあがり性の 話から脱線しちゃってますね…
- ミユリ: それでですね、それでですね…!
- ひめな: あ、これみゆりん 止まんないパターンだわ
- FILENAME: text_310321-3.txt
- タツ: おう、ミユリ!
- ミユリ: ど、どうもです…
- タツ: もしかして 燦を探してんのか?
- ミユリ: あ、えっと…
- タツ: それなら ちょっとこっちにおいで
- タツ: いいもん見せてやっからさ
- ミユリ: …?
- シャン…シャン…♪
- ミユリ: (この音は…?)
- タツ: これは祭りの演舞で 使う音楽だよ
- ミユリ: お祭り…?
- タツ: 光塚の火祭りさ ミユリも知ってるだろ?
- タツ: そこで、燦が踊るんだ
- タツ: ほら、あれ 稽古中の燦が見えるだろ?
- ミユリ: わ…わ…
- ミユリ: (すごい…! 綺麗な足の動き…)
- ミユリ: (あれ…ミユ、どうして こんなにドキドキして…)
- タツ: おい、燦ー! ミユリが来たぞー!
- 燦: あ、うん…!
- 燦: いらっしゃい
- ミユリ: こ、こんにちはです…!
- 燦: …そういえば、遊狩さん… じゃなくて、ミユリちゃん…?
- ミユリ: …?
- 燦: えっと…ごめんなさい
- 燦: 年下の子と関わることって あまりなかったから
- 燦: なんて呼んだらいいのか わからなくって…
- ミユリ: ミ、ミユのことは ミユって呼んでください…!
- 燦: …わかったわ、ミユ
- ミユリ: ミユは、その… なんとお呼びすれば…
- 燦: みんなは燦って呼んでるし それでいいんじゃない?
- ミユリ: そんなそんな 呼捨てだなんて…!
- 燦: 別に、そんなこと 気にしなくてもいいのに…
- ミユリ: うーん…どうしましょう… 神楽さん…だと、なんだか
- ミユリ: フルネームで 呼び捨てしてるみたいに…
- 燦: 小さい頃は それでからかわれたものね…
- ミユリ: す、すみません…! そんなつもりじゃ…!
- 燦: わかってるわよ
- ミユリ: えーと…うーん…
- ミユリ: 燦さん…は、なんか 噛みそうですしぃ…
- ミユリ: あ…! さ、燦様…!
- ミユリ: 燦様と呼ばせてください…!
- 燦: えぇ…様だなんて そんな、恥ずかしいわよ…
- ミユリ: ダメ…でしょうか…
- 燦: …………まぁいいわ
- 燦: …………
- 燦: よかったらこの後 演舞の練習に参加してみない?
- ミユリ: ミユが…ですか?
- 燦: うん、やっぱり見込み通りね
- 燦: さっき、歩き方を見て いけそうだと思ったのよ
- 燦: 上体がぶれなくて ばたばたしてなかったから…
- 燦: 確か、インラインスケートを やっているんだったわよね?
- ミユリ: は、はい…!
- 燦: さすがね なかなか動きがいいわ
- 燦: あ、でもそこの足の動きは そうじゃなくて…
- 燦: こうやって…
- ミユリ: (あ、足が近い…!)
- ミユリ: (どうしましょうどうしましょう こんな、こんな気持ちは…)
- ミユリ: はぁ…はぁ…
- ミユリ: (あぁ、この、感覚は… あのときと、同じ…)
- 燦: …ミユ?
- ミユリ: はっ…はっ…はっ…
- ミユリ: (あぁ、もう、ミユ… 意識を保ってられな…)
- バタッ
- ひめな: 待って待って みゆりんなんで気絶したの?
- ミユリ: …燦様のおみ足を意識しすぎて…
- ミユリ: その…前にも、 そういうことはあったんです…
- ミユリ: インラインスケートの 選手を見て…
- ひめな: 興奮しすぎて気絶とか けっこーヤバいよね
- 燦: ミユの体質 …みたいなものだったわよね
- ミユリ: はい…最初は足に興奮したせい っていう自覚はなかったですし
- ミユリ: 燦様の前で気絶するまでは
- ミユリ: 自分が足フェチだって 気づいていなかったんですが…
- ひめな: それはともかく 気絶した後って、どうなったの?
- ひめな: 教官が介抱してくれた感じ?
- ミユリ: はい… では、続きをお話しします
- FILENAME: text_310321-4.txt
- 燦の声: 「…ユ…」
- 燦の声: 「ミユ…!」
- ミユリ: ハッ…!
- 燦: ミユ…!
- 燦: あぁ、良かった… いきなり倒れるから、心配で…
- ミユリ: 燦…様…
- ミユリ: (ミユは…燦様の 足を見て、気絶した…)
- ミユリ: (燦様はミユにただ足の動きを 教えようとしただけなのに)
- ミユリ: (それなのにミユは それを、よこしまな気持ちで…)
- ミユリ: (挙句倒れて、燦様に 心配をかけてしまうなど…)
- ミユリ: (ミユは、ミユは…)
- ミユリ: (燦様に心配してもらえる 資格なんてないのに…)
- 燦: ミユ…大丈夫? まだ、具合悪いの…?
- ミユリ: (それなのに、どうしてどうして ミユは今も、燦様の足を見て)
- ミユリ: (顔が熱く なっているんでしょう…!)
- ミユリ: 『そのときミユは 自分が足フェチであることと』
- ミユリ: 『それが原因で 緊張が悪化してしまったことがわかったんです』
- ミユリ: 『ですがですが、わかったところで どうにかできるような問題でもなく…』
- ミユリ: ごめんなさい、燦様… ミユ…ミユは…!
- 燦: ミユ…!
- ミユリ: 『その日からミユは インラインスケートの大会が近いことを言い訳に 燦様を避けるようになったんです』
- ミユリ: もうもうほんとに あの頃のミユは大馬鹿者でした!
- ひめな: 足が好きなのは そこで自覚したって感じかぁ
- ひめな: てか、原因わかっても 治せないものなんだね
- アレクサンドラ: わかっても治せないくらい 悪化していたんでしょうか…?
- ミユリ: ですです… 手後れってやつです…
- はぐむ: 自覚しても、どうしていいか わからないよね…
- 時雨: それは、きつかったね…
- ミユリ: ですです…
- ミユリ: 燦様のおみ足を見るだけで… ミユは…ミユはぁ…
- FILENAME: text_310322-1.txt
- ひめな: んで、足フェチが発覚して
- ひめな: 教官を避けるようになった みゆりんはそれからどーしたの?
- ミユリ: …インラインスケートの練習も そんな状況なので集中できず…
- ミユリ: 元々のあがり性も相まって ミスを連発してしまってました…
- ミユリの母: ミユ…そんなに辛いなら 無理しなくていいのよ
- ミユリの母: 大会は無理に 出なくたっていいし
- ミユリの母: インラインスケートだって 無茶して続けなくていいのよ?
- ミユリ: …でも、でもミユ スケートがしたくて…!
- ミユリの母: だけど…今の状態じゃ ベストな結果は出ないわ
- ミユリの母: それは、ミユが一番 わかってるんじゃない?
- ミユリの母: …今日は一旦帰りましょう
- ミユリ: うん…
- ミユリの母: そうだ、帰りに公民館に 寄ってみたら?
- ミユリの母: 最近、顔を 出していないんでしょう?
- ミユリ: …うん、わかった
- ミユリ: …こんにちは…
- 燦: あ、ミユ…!
- ミユリ: さ、燦様!? わ、わわ…わ!
- 燦: え、ちょっと…!
- ミユリ: 結局結局、あれからずっと 燦様を避け続けてしまいました…
- ミユリ: はぁ… ミユは悪い子です…
- ミユリ: っ…
- ミユリ: あぁもう、泣いちゃダメです ミユのバカバカ…
- ミユリ: 外の空気を吸って 落ち着かなきゃ…
- ミユリ: …ん? あそこから外に出られそう…
- ミユリ: こんなにひらけたところが あったんですね…
- ミユリ: …そろそろ帰らなきゃですが 少しだけ…
- ミユリ: べそをかいたまま帰るのは ちょっと恥ずかしいですし…
- ミユリ: すー…はー…
- ミユリ: …静かです
- ミユリ: 人もいない 聞こえるのは葉っぱの音だけ
- ミユリ: 今、ここでなら きっと緊張せずに…
- ミユリ: そうですそうです!
- ミユリ: 練習用のシューズと着替えが あるんでした…!
- ミユリ: よし… ここで、ジャンプ…!
- ミユリ: …できたできた! ここ最近で一番の出来です…!
- ミユリ: あぁ、ミユは、ミユは… この風を切る感じが楽しくて
- ミユリ: それでインラインスケートを 好きになったんでした
- ミユリ: 楽しくて、楽しくて… わくわくして…!
- ミユリ: もしももしも ミユがあのまま、足のことを好きにならず あがり性も悪化しないでいたのなら
- ミユリ: ミユは今も、昔と同じように楽しく インラインスケートができていたんでしょうか…
- ミユリ: …どうしてミユは 普通の人と同じことができないんでしょう
- FILENAME: text_310322-2.txt
- ミユリ: いま思い出すだけでも 悔しいです…!
- ミユリ: 燦様を避けて過ごしていたせいで
- ミユリ: 燦様と一緒に過ごせたはずの 時間を無駄にしたんですからぁ!
- 時雨: …え、そこなの?
- 燦: だけど、ミユがひとりで 練習をしていたあの夜…
- 燦: 堂々と舞う姿を見て ミユには見込みがあると思ったわ
- 燦: その印象があったから マギウスの翼に入ったあとで
- 燦: ミユを秘密兵器に することにしたんだから
- ひめな: そういえばふたりって マギウスの翼で
- ひめな: コンビ組んでたんだっけ?
- 燦: えぇ、そうよ
- ミユリ: えっ、というかというか ミユ、それ初耳です!
- 燦: ん?
- ミユリ: ミユの練習を見たのが きっかけって話ですよぅ!
- 燦: …そうね 話したことなかったもの
- 燦: 「その夜は暗い気持ちで歩いていたの… ミユに避けられ続けているのに気づいたから なにかしてしまったのかもって思って…」
- 燦: …はぁ
- 燦: (青年会じゃ、いつも 妹扱いをされていたから)
- 燦: (ミユが来てから、なんだか 自分に妹ができたみたいで)
- 燦: (ちょっとだけ 嬉しかったのに…)
- 燦: 私、気づかないうちに ミユになにかしちゃったのかな…
- ザッザッ
- 燦: …ん? 何の音…?
- 燦: 外の方から…
- 燦: あ…
- 燦: …綺麗
- 燦: …………
- 燦: (ミユは、緊張さえしなければ 実力もポテンシャルもある)
- 燦: (実際、演舞だって 覚えるまでは早かった)
- 燦: (努力もする子だから)
- 燦: (きっと緊張する癖が治れば インラインスケートでも)
- 燦: (これから もっと活躍するんでしょうね…)
- 燦: …………
- 燦: (この子、育て甲斐が ありそうだわ…)
- 燦: …………
- 燦: (…育てるって何によ)
- 燦: (私は、インラインスケートの 選手でもなんでもないのに…)
- 燦: 「月に照らされて舞うミユを見て 私は初めて見たミユの 自信あふれる姿に目を奪われたの」
- 燦: それが…
- 燦: いつかミユを育ててみたいと 思ったきっかけだったわ
- 燦: 当時の私には まだ自覚がなかったけど
- 燦: 恐らく、あの感情は
- 燦: 後に私が“教官”になった きっかけのひとつかもしれないわ
- ミユリ: 初耳、初耳ですぅ!
- 燦: 言ってないもの
- 燦: でも、あの夜の出来事が なかったら
- 燦: いくら幹部のみふゆさんの 頼みとは言っても
- 燦: マギウスの翼でミユの 面倒は見なかったかもしれないし
- 燦: ミユを秘密兵器には してなかったかもね、ふふ
- ミユリ: なんとなんと!
- ミユリ: ミユ、そんなこと 知りませんでした!
- ひめな: てか、私チャンも それは気になるんだけど!
- ひめな: みふゆって あの梓みふゆでしょ!?
- 燦: …それについてはもう少し 後の話になるわね
- ミユリ: ですです!
- ミユリ: まずはミユが燦様のお言葉で 救われた話が先です!
- 燦: …大げさね
- 燦: というか、本当にミユが 私の言う通りにするなんて
- 燦: そのときの私は 思っていなかったのよ…
- FILENAME: text_310322-3.txt
- 燦: …ミユ 暗いからそろそろ帰るわよ
- ミユリの声: さ、燦様!?
- ミユリの声: ちょっとちょっと待ってください 今、着替えますのでぇ!
- 燦: 別に気にしなくても…
- ミユリの声: そうもいかないんですよぅ!
- ミユリ: すみませんすみません お待たせいたしましたぁ…!
- 燦: じゃあ、もう暗いし 一緒に帰りましょうか
- ミユリ: えっ…
- 燦: …嫌なの?
- ミユリ: そ、そういうわけでは…
- 燦: ミユ…最近、私を避けてた…
- ミユリ: うっ…
- 燦: 私のこと、嫌いなの?
- ミユリ: ――っ!?
- ミユリ: そんなそんなまさか!
- ミユリ: ミユは燦様を一目見たときから お慕いして…!
- ミユリ: ハッ!
- ミユリ: す、すみましぇん… ミユ、暴走して…
- 燦: ふふ
- ミユリ: え…
- 燦: いえ、嫌われてないのがわかって 安心しただけよ
- 燦: …ミユ、もしかして なにか悩みがあるんじゃない?
- ミユリ: え、えとえと…
- 燦: ミユがよければ 道中、話を聞かせてもらえない?
- ミユリ: …はい
- 燦: なるほどね…
- 燦: 緊張しやすいことは ミユのご両親から聞いていたけど
- 燦: それを悪化させてたのが 足…だなんてね
- ミユリ: はい…競技は大好きですし 大会にも出たいのですがぁ
- ミユリ: 会場は綺麗な足がたくさんあって 自分じゃどうにも…
- 燦: そうね…緊張するたびに
- 燦: 前みたいに気絶してしまうんじゃ 大変よね…
- ミユリ: あ、気絶したのは燦様のときと もう1回くらいなんです
- ミユリ: それ以外のときは、いつも どうにか耐えられてるんです!
- ミユリ: それほど、燦様のおみ足は 素晴らしくて綺麗で美しくて…
- ミユリ: ミユが見てきた足の中では 一番…!
- ミユリ: って、ごめんなさい… ミユまた…
- 燦: ………… そんなに私の足が好きなの?
- ミユリ: ですです! もちろんですよぅ!
- ミユリ: それはそれはもう ずっと燦様のおみ足のことを
- ミユリ: 考えていたいほどに…!
- 燦: じゃあ… そうしたらいいんじゃない?
- ミユリ: い、いいんですか?
- 燦: …考えるだけなら 別に減るものじゃないし
- 燦: 本当に私の足が一番なら そのことだけ考えていれば
- 燦: 私の足でかき消されて
- 燦: 他の足のことは 考えなくて済むんじゃない?
- 燦: …緊張することは 変わらないかもしれないけど
- ミユリ: なるほどなるほど…! 燦様は天才ですか!?
- ひめな: え、それで成功したの!?
- ミユリ: 残念ながら…
- アレクサンドラ: ちょっと荒療治でしたね…
- 時雨: じゃあ、それでどうしたの…?
- ミユリ: このとき、ミユはまだ 魔法少女じゃなかったんです
- 時雨: …もしかして
- はぐむ: ミユリちゃんの願いって…
- ミユリ: …はい、お察しの通りです
- ミユリ: …燦様のお言葉通り ミユは頑張りました…
- ミユリ: でもでも、やっぱり ミユには無理だったんです
- ミユリ: そんなとき、現れたんです
- ミユリ: キュゥべえが
- FILENAME: text_310322-4.txt
- <宝崎市>
- <インラインスケート大会会場>
- ミユリ: (…燦様のおみ足、燦様のおみ足 燦様のおみ足、燦様のおみ足…)
- ミユリ: (うぅ…ダメですダメです やっぱり緊張して…)
- ミユリ: (勝ちたいのに… でも、ここから逃げたい…)
- ミユリ: (無様、無様です…)
- ミユリ: (せっかく燦様から アドバイスを頂いたのに)
- ミユリ: (こんな…こんなミユ 恥ずかしくて、悲しいのに)
- ミユリ: (なのに、目の前の足を見るたび 考えるたび心臓はバクバクで!)
- ミユリ: (情けない、情けないです…!)
- ミユリ: (あぁ、もう…! 情けなくて、緊張して…)
- ミユリ: (ミユは、ミユはもう 意識を保っていられない…)
- キュゥべえ: やぁ、はじめまして 遊狩ミユリ
- ミユリ: へ…?
- キュゥべえ: どうやらお困りの様子だね
- ミユリ: え…えっ…?
- キュゥべえ: ボクと契約して 魔法少女になってほしいんだ
- キュゥべえ: そうすればキミの悩みも 解決できる
- ミユリ: な、なななんとなんと 白ダヌキが喋ったですぅ!
- ミユリ: ミユは、ミユは、緊張しすぎて ついに幻覚を…!?
- キュゥべえ: これは、幻覚でも夢でもない 正真正銘の現実だ
- ミユリ: わ、わかりました! 詐欺、詐欺ですね!
- ミユリ: もしくは新手のドッキリですぅ!
- キュゥべえ: キミには 魔法少女になる素質がある
- キュゥべえ: キミが魔法少女になる代わりに
- キュゥべえ: ボクがキミの願いを なんでもひとつ叶えてあげる
- ミユリ: ふぅ…ふぅ… ミユの、願いですか…?
- ミユリ: そんなのいっぱいありますよぅ!
- ミユリ: ミユは、ミユはただ 競技を楽しみたくて
- ミユリ: 楽しんで戦って それで勝ちたいだけなのに
- ミユリ: というか、別に勝たなくたって いいんです!
- ミユリ: ただミユは、みんなと同じように インラインスケートがしたかった
- ミユリ: それだけなのに それだけなのに…!
- キュゥべえ: …なるほど、つまりキミは
- キュゥべえ: 人前で緊張してしまうことに 悩んでいるというわけだね
- ミユリ: それだけじゃありませんよぅ!
- ミユリ: あがり性も足フェチも 全部全部です!
- ミユリ: 好きであがり性に なったわけでもないし
- ミユリ: 自分の意思で 足フェチになったわけでもない!
- ミユリ: ミユは、好きで人と違う ミユになったんじゃないんです!
- ミユリ: どうして、どうしてミユは 普通じゃないんですか…
- ミユリ: せっかく燦様に 助けてもらったのに
- ミユリ: こんな体たらくじゃ もう、合わせる顔がありません!
- キュゥべえ: ボクなら、キミの悩みも 解決できるよ
- ミユリ: へ…
- キュゥべえ: さっき言っただろう?
- キュゥべえ: ボクがキミの願いを なんでもひとつ叶えてあげるって
- ミユリ: 勝ちたい…勝ちたいのに… ミユは、緊張して…
- FILENAME: text_310323-1.txt
- キュゥべえ: ボクなら、キミの悩みも 解決できるよ
- ミユリ: へ…
- キュゥべえ: さっき言っただろう?
- キュゥべえ: ボクがキミの願いを なんでもひとつ叶えてあげるって
- ミユリ: それなら叶えるですよぅ!
- ミユリ: 「ミユの緊張する時間を1分1秒でも 早く終わるようにしてください!」
- キュゥべえ: 「…契約は成立だ」
- キュゥべえ: 「キミの祈りは エントロピーを凌駕した」
- キュゥべえ: 「さあ、解き放ってごらん キミの新しい力を」
- 燦: 「ミユ…」
- 燦: 「ミユ…!」
- ミユリ: ハッ…
- ミユリ: あれ、ミユ 今まで何をして…
- 燦: …え、何言ってるのよ 競技の結果ミユが優勝だったから
- 燦: その表彰式が今 終わったところじゃない
- ミユリ: え…あ、そう、でしたか? え、優勝…ミユが…?
- 燦: …ミユ、大丈夫?
- 燦: 競技中もどこか 目が虚ろに見えたけど…
- ミユリ: だ、大丈夫です! この通り!
- ミユリ: (いつの間にか 競技が終わってたって)
- ミユリ: (まさか本当にあの白ダヌキが)
- ミユリ: (ミユの願いを叶えたせいで 何かが起きたんでしょうか…?)
- ミユリ: (…そういえばアイツが言ってた 新しい力って…?)
- ミユリ: (確認しないといけないことが 山積みですよぅ!)
- ミユリ: 燦様、燦様、白ダヌキを ここら辺で見ませんでしたか?
- 燦: 白…ダヌキ…?
- 燦: いえ、見ていないけど… ミユは、見たの…?
- ミユリ: あれ…じゃあやっぱり 幻覚だったんでしょうか…
- 燦: …その指輪…
- ミユリ: 燦様? なにかおっしゃいました?
- 燦: いえ、なんでもないわ…
- ミユリ: えへへ… ミユ、優勝したんですね!
- 燦: …えぇ
- ミユリ: 気づいたら終わっていましたが これも燦様のおかげかもですぅ!
- 燦: そんなこと、ないわよ
- ミユリ: 『そうして、ミユは魔法少女になったんです』
- ミユリ: 『あとでわかったんですが ネオマギウスのみなさんはご存じの通り』
- ミユリ: 『めちゃくちゃ緊張すると意識が飛んで 気づいたら何もかも終わるようになったんです』
- ミユリ: 『つまりつまり、体感時間の短縮が ミユの新しい能力だったんです』
- 燦: ミユ、最近変わったわね
- ミユリ: そうでしょうかそうでしょうか!
- 燦: えぇ、演舞の練習も 前より頑張れていると思うわ
- ミユリ: (緊張しすぎても 飛んじゃえるってわかったから)
- ミユリ: (少しだけ 自信がついたのかもですね)
- ミユリ: (ただ、前よりも簡単に)
- ミユリ: (気絶しちゃうようには なってしまいましたが…)
- ミユリ: (それでもそれでも…)
- ミユリ: あの日、優勝したって経験が やっぱり大きかったみたいです
- 燦: 成功体験が 力になったってこと?
- ミユリ: ですです!
- ミユリ: (魔法の力を借りてですが…)
- ミユリ: ミユにもできるんだって 思えたんです
- ミユリ: でもでもそれは、燦様の おかげでもあるんです
- 燦: …私は何もしてないわよ
- ミユリ: いえいえ!
- ミユリ: 燦様がいてくださるだけで ミユは頑張れます!
- ミユリ: 不思議なことに 緊張して飛んでしまって
- ミユリ: ミユが真っ暗な中に ひとりぼっちでいたとしても
- ミユリ: 燦様のお声だけは ミユの耳に届くんです…!
- ミユリ: (それは、まるで一筋の 希望の光みたいで…)
- ミユリ: だから、きっときっとミユは 燦様の隣にいられたら
- ミユリ: それだけで幸せなんですっ!
- 燦: …そう
- ミユリ: (結局のところ あがり性も、足フェチも)
- ミユリ: (なんにも変わってません)
- ミユリ: (でも、燦様という光があれば ミユは…ミユはきっと…)
- ミユリ: ということで燦様!
- ミユリ: 今日こそはこの黒ハイソを 履いて頂けないかと…
- 燦: ミユ…
- ミユリ: すみましぇん…
- ミユリ: 『それからミユは 自分のあがり性と、足フェチという特性と 一緒に生きていくことに決めたんです』
- ミユリ: 『そりゃ、なくせたならそうしたかったですが 無理だったので、仕方なしです』
- FILENAME: text_310323-2.txt
- ひめな: あれ…今の感じだと
- ひめな: みゆりんが 魔法少女になった直後って
- ひめな: ふたりはお互い青年会にいたけど
- ひめな: 魔法少女だってことは 知らなかった…って感じだよね?
- ひめな: 教官はワンチャン 気づいてたっぽいけど…
- ひめな: マギウスの翼に入る前って みゆりん、ひとりで戦えてたの?
- ミユリ: あれを戦えてたって言えるかは ちょっと微妙ですがぁ…
- ミユリ: 魔女に会ったら怖くて緊張して 意識が飛んじゃって…
- アレクサンドラ: そのまま 倒してたんですか?
- はぐむ: それは怖いね…
- ミユリ: ですです、それに人と一緒に 戦ったりしたら傷つけちゃうので
- ミユリ: ずっとひとりで 魔女退治をしていました
- ミユリ: でもでも、そんなとき マギウスの翼に出会ったんです
- ミユリ: 『それは、宝崎市から魔女が減り 神浜市まで魔女を探しに行ったときのことです』
- ミユリ: 『魔女を追っていたミユは マギウスの翼の羽根たちと遭遇して 魔女の取り合いになってしまったんです』
- ミユリ: 『まぁ、ミユはほとんど覚えていないので これは後から燦様に聞いたのですが…』
- ミユリ: …アァアアッ!
- …!
- な、なんなのあの子…! 後から出てきて暴れて…!
- 下手をしたらこっちまで 攻撃を受けちゃいそう…
- まずい、このままじゃ…!
- …ぐっ、大丈夫だから 離れて…っ!
- ア、アァアアアアッ!
- ミユリ: 『ミユは、そのとき 初めてドッペルを見たんです』
- ミユリ: ハッ…!
- ミユリ: な、なんですか…これ… 魔女みたいな…
- …あれは、ドッペルよ
- ミユリ: ドッペル…?
- とにかく巻き込まれる前に あなたも離れた方が…!
- [chara715000:effect_shake]うっ…ドッペルが勝手に 暴れだしてる…!
- このままじゃ私たちもろとも 消し飛ばされるわ…!
- ミユリ: そ、そんな…!
- ババババババ
- ミユリ: ――っ!?
- この音は… 教官…!
- ミユリ: 『そこで、ミユが見たのは 白いローブを纏った燦様でした』
- ミユリ: 『“教官”と呼ばれる燦様は ガトリングガンで弾幕を張り ミユたちを守ると、ドッペルをいなしながら 魔女を倒してしまいました』
- ミユリ: 『…ミユは、神様がいるなら きっとこんな姿だって、あのとき思ったんです』
- 燦: やだ…白羽根のローブが 破けてしまったわ…
- 燦: あとで 代わりのものを頼まないと…
- 教官…!
- 燦: …ドッペルを出した子は 連れて帰ってちょうだい
- 燦: …私は、この子と話があるから
- は、はい…!
- ミユリ: さ、燦様…? 燦様はいつから魔法少女に…
- ミユリ: って、今の 魔女みたいなものはいったい…!
- ミユリ: まるで、魔法少女から生えてきた みたいでしたけどぉ…!
- 燦: ミユ、落ち着いて 大丈夫だから
- ミユリ: は、はいぃ…
- 燦: 私はミユが魔法少女であることに 気づいていたし
- 燦: ミユより先に魔法少女に なっていたわ
- 燦: さっきの魔女のような存在… ドッペルについては
- 燦: 今は教えられない、けど
- 燦: 私と一緒にマギウスの翼に 来れば、説明するわ
- 燦: …ミユは、 真実を知る覚悟がある?
- ミユリ: …はい、どんな真実だって 燦様から伝えられるものならば!
- ミユリ: …ミユは、ミユは!
- ミユリ: どこまでだって、燦様に ついていくんですから!
- 燦: …というわけで、私の知人の 遊狩ミユリです
- ミユリ: ミミ、ミユは 遊狩ミユリと申しますです!
- みふゆ: ふふふ そんなに緊張しないでください
- みふゆ: これからよろしくお願いしますね ミユリさん
- ミユリ: は、はいぃ! よろしくお願いしますですぅ!
- みふゆ: …それにしても
- みふゆ: 過度に緊張すると意識を失い
- みふゆ: その間、周りにもお構いなしで 魔女と戦っているとは
- みふゆ: …なかなか厄介そうですね
- 燦: はい、だからみふゆさんに 相談を、と…
- みふゆ: そうですね…教官は羽根たちの 指導で忙しいでしょうし
- みふゆ: しばらくワタシが預かって 彼女の能力を見極めてみましょう
- FILENAME: text_310323-3.txt
- みふゆ: さて、まずは戦闘訓練を しようと思うのですが…
- みふゆ: ミユリさん、その… 大丈夫ですか?
- ミユリ: ふぅ…ふぅ… ミユ、その緊張してしまってぇ…
- みふゆ: 魔女がいるわけではありませんし そんなに緊張しなくても…
- ミユリ: うぅ…すみません…
- みふゆ: うーん…困りましたね
- みふゆ: …まぁ、仮に暴走したとしても ここにはワタシしかいませんから
- みふゆ: とりあえずワタシに 向かってみてください!
- ミユリ: は、はいですぅ…!
- ミユリ: ハッ!
- みふゆ: はぁ…やっと 気がついたんですね…
- ミユリ: あのあの、ミ、ミユは いったい…
- みふゆ: 意識が飛んで、暴走して… どうにか抑えていたところです
- ミユリ: す、すみませんご迷惑を …って、その足…!?
- ミユリ: もしやもしや、みふゆさんの 足をミユが傷つけて…!?
- みふゆ: あぁ、これくらい大丈夫です 気にしないでください
- ミユリ: あ、あぁ…ミユは、ミユは なんてことを…!
- みふゆ: お、落ち着いてください ミユリさん!
- みふゆ: また気を失いそうに なっていますよ…!
- ミユリ: でもでも、綺麗な足を 傷つけるだなんてそんな…
- みふゆ: 足…ですか?
- ミユリ: あ、あぁ…みふゆさんの 魔法少女姿は足が見えすぎて
- ミユリ: その、ミユはミユは… 飛んでしまいそうになるんです!
- みふゆ: …なるほど
- みふゆ: ミユリさんは…その、足フェチで 足を見て緊張していた…と
- ミユリ: すみましぇん…
- みふゆ: いえ、趣味嗜好は 人それぞれですから…
- みふゆ: ただ、それで戦闘に支障が 出るとなると別問題ですよね…
- 灯花: 話は聞かせてもらったよー くふふっ
- ねむ: また、随分と癖のある子が 来たようだね
- みふゆ: ふたりとも、来ていたんですね
- ミユリ: (もしやもしや、おふたりは 燦様がおっしゃっていた…)
- ミユリ: (ここのボスである マギウス…!?)
- 灯花: ふーん…
- ミユリ: な、なんでしょうか なんでしょうか…
- 灯花: 確かに頬が紅潮して 息が荒くなってるみたいだね
- 灯花: 足を見てドーパミンが 分泌されちゃってるのかにゃー
- 灯花: 失神するくらい コーフンしちゃうなんて
- 灯花: アリナとはまた別ベクトルの 変人ってとこかにゃー
- ねむ: …灯花が言えることでも ない気がするけどね
- 灯花: むぅっ! わたくしへの宣戦布告!?
- みふゆ: ちょっとふたりとも ここで喧嘩しないでください!
- みふゆ: それより、ふたりには ミユリさんが安全に戦うために
- みふゆ: なにかいい案はありませんか?
- 灯花: 遊狩ミユリは、神楽燦が 連れて来たんでしょー?
- 灯花: それなら、神楽燦に 任せればいいよー
- 灯花: 鬼教官とか呼ばれてるくらいだし 遊狩ミユリの扱い方だって
- 灯花: わかるんじゃにゃいのー?
- ねむ: みふゆもその子にばかり 構っていられないだろうし
- ねむ: 神楽燦に任せるのは 僕も適切だと思うよ
- みふゆ: …そうですね すみませんがミユリさん…
- ミユリ: ミユ、燦様に ご指導して頂けるんですか!?
- みふゆ: ワタシが請け負っておきながら 力及ばずすみません…
- ミユリ: いえいえ、ミユ、燦様なら 大大大歓迎ですぅ!
- 灯花: ププー!
- 灯花: 遊狩ミユリは、みふゆより 神楽燦の方がいいってさー
- ミユリ: そ、そういうわけでは…!
- ミユリ: ただ、燦様のおみ足の右に出る 存在はないというだけで…
- アリナ: みふゆー、ちょっとデッサンの 相手になって欲しいんですケド
- みふゆ: アリナ…!?
- アリナ: 今日はそのパーフェクトボディを 描きたい気分なんだヨネ
- みふゆ: …ちょっと いま取り込み中なんですが…
- ミユリ: デッサンということは 足もあらわに…!?
- ミユリ: あのあの! ミユも同席していいですか!?
- アリナ: 誰だか知らないケド 邪魔しないならいいヨネ
- みふゆ: …はぁ
- みふゆ: …ということで ワタシでは力及ばず…
- みふゆ: あとは教官にお願いしても いいでしょうか…?
- 燦: いえ、ミユが迷惑をかけたようで すみません…
- 燦: (みふゆさんが厳しいなら 私が指導するほかない…)
- 燦: (けど、どうしたら…)
- 燦: そう言えば、気を失っていても 私の声は聞こえたってミユが言ってたような…
- 燦: もし、それが本当なら意識を飛ばしたミユを 私がコントロールしてあげることも できるかもしれないわね
- 燦: (あの日…育てたいと思った 私の直感を信じて…)
- 燦: わかりました 私に任せてください
- 燦: ほらミユ! 早く立ち上がって!
- ミユリ: は、はいいぃ…! あぁ、もっと強くお願いします!
- 燦: 反撃しないとダメでしょ! 相手が魔女なら死ぬわよ!
- ミユリ: あぁっ! できれば足技でぇ!
- 灯花: 上手くいってるみたいだねー くふふっ
- みふゆ: …魔女との戦いでは教官が ミユリさんをコントロールして
- みふゆ: 上手く戦えてるみたいですから 良かった…んでしょうか?
- 燦: これくらいで気絶してちゃ 先が思いやられるわよ!
- ミユリ: は、はひぃい!
- FILENAME: text_310323-4.txt
- ミユリ: と、いうのがミユと燦様の 馴れ初めですぅ!
- 時雨: ぼくたち、インラインスケートと あがり性の話を聞いてたんじゃ?
- はぐむ: 確かに…?
- 時雨: …………
- ひめな: ん? どしたの、しぐりん?
- 時雨: …なんか、願い方…もう少し どうにかならなかったのかなって
- ひめな: 確かに、あがり性も 足フェチも解決できなかったよね
- ひめな: なんなら気絶も 前よりしやすくなっちゃってるし
- ミユリ: 願いを叶えたときのミユは マジで気絶する5秒前だったので
- ミユリ: 混乱してたというか…
- はぐむ: 契約のタイミングが悪いって あるよね…
- ミユリ: でもでも、ミユ、あんまり 後悔はないんです!
- ミユリ: まぁ、全くないと言えば ウソにはなるんですがぁ…
- ミユリ: 色んな失敗や間違いがあったから 今、ミユはここにいて
- ミユリ: 燦様の秘密兵器として 生きることができて…
- ミユリ: それにそれに、燦様の指導の おかげで今は周りを傷つけないで
- ミユリ: 魔女と戦うことが できていますし!
- ミユリ: 魔法少女になったから こうしてネオマギウスにいて
- ミユリ: みなさんに 会うことができましたから!
- ひめな: みゆりん…!
- ミユリ: それにそれに、姫様が天辺で 燦様が神様になるっていう
- ミユリ: そんな素晴らしい世界を そばで見られるんですから!
- 燦: ふふ、そうね
- ミユリ: ですがですが、いま思い返すと
- ミユリ: あの頃のミユは かなりみふゆさんに迷惑をかけ…
- ミユリ: ミユって、もしかしなくても 厄介な存在だったんですね…
- 燦: …そんなことは…
- ミユリ: …あぁ、それにしても 白羽根時代の燦様の
- ミユリ: おみ足もまた美しく… 思い出しただけでもミユは…
- ひめな: 切り替え早くて草
- ミユリ: あのとき、魔女に向けていた 冷たい視線…
- ミユリ: はぁあ… ぜひぜひ、ミユのことも
- ミユリ: あの蔑んだ目で 見下ろしてくだしゃいぃ…!
- 燦: ミユ…
- ミユリ: あわぁあ… その目、その目ですぅ!
- 時雨: …また始まったね
- はぐむ: だねぇ…
- アレクサンドラ: あらあら…
- ひめな: ま、お楽しみ中みたいだし 私チャンたちは出よっか
- アレクサンドラ: そうですね うふふっ♪
- 燦: え、ちょっと待って 置いていかないで…!
- 時雨: …遊狩さんの面倒を見られるのは 今も昔も教官くらいだから…
- はぐむ: なので、あとは よろしくおねがいします
- 燦: あ、安積まで…!
- ひめな: んじゃ、頑張ってね きょーかん★
- ミユリ: じゃあ、燦様はしばらく ミユの独り占めですね
- 燦: うっ…
- ミユリ: えへへへ
- ミユリ: ミユは、ミユは なんて幸せ者なのでしょう…!
- ミユリ: ミユはこれからも 燦様についていきます…!
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