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Nov 6th, 2023 (edited)
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  1. FILENAME: text_905101-010.txt [Day 1]
  2. 貫かれ
  3. 引き裂かれ
  4. 意識が消える
  5. ジリリリリリ!
  6. まばゆ: ぎゃあああああああッ!!
  7. まばゆ: ゆ…夢?
  8. まばゆ: じゃ…ない、ですよね…
  9. まばゆ: 今のは、夢じゃなくて 実際にあった出来事で…
  10. まばゆ: 私は、一度死にました
  11. まばゆ: でも、また目を覚ますことが できたということは…
  12. まばゆ: あの時の私の判断は 間違っていなかった
  13.  
  14. FILENAME: text_905101-020.txt
  15. まばゆ: (あの時、私が視た未来…)
  16. まばゆ: (あれはたぶん、私の魔法です)
  17. まばゆ: (私は、相手の目の中に 未来が視える…)
  18. まばゆ: (これ、すごくありません!?)
  19. まばゆ: (時間操作もすごいですけど 未来が先にわかるなら…)
  20. まばゆ: (ふふふ…なんだか無限の 可能性が広がってきましたよ)
  21. まばゆ: (これならきっと、暁美さんも 私を利用する価値があるはず)
  22. まばゆ: (鹿目さんの契約を阻止するにも 一役買っちゃったりして)
  23. マミ: おはよう
  24. マミ: ねえ、 昨日借りた本なんだけれど…
  25. まばゆ: (みなさん、いつもと変わらぬ 朝ですが…)
  26. まばゆ: (私は我ながら、どうも 気が気じゃないようです)
  27. まばゆ: …………
  28. まばゆ: (まだちょっと怖いですけど…)
  29. まばゆ: 行ってみますか
  30.  
  31. FILENAME: text_905101-030.txt
  32. まばゆ: あ、あのう…
  33. まばゆ: 暁美…さん?
  34. ほむら: もう来たの?
  35. まばゆ: 早く…話しておいた方が いいと思って
  36. ほむら: 迂闊ね
  37. まばゆ: うかつ…?
  38. ほむら: 私は、これが最後の周回に するつもりよ
  39. ほむら: 好き勝手に学校を休んでいては 後々困るのはあなた
  40. ほむら: 復帰可能なレベルで 日常生活を続けることは必須よ
  41. まばゆ: あ…はい、気をつけます
  42. ほむら: …………
  43. まばゆ: …………
  44. ほむら: …前の周のことだけれど
  45. ほむら: あなたが飛び込まなければ 私は、命を奪われていた
  46. ほむら: …感謝しているわ
  47. まばゆ: あ、あの、それじゃあ…
  48. まばゆ: 私を、許してくれるんですか!?
  49. ほむら: …………っ
  50. まばゆ: (あ、まだ怒ってる?)
  51. ほむら: 今まであなたが覗いたものを 一切口外しないこと
  52. まばゆ: もちろんです!
  53. まばゆ: 暁美さんが、鹿目さんに対して ひとりで呟いていたこととか…
  54. ほむら: ストップ!
  55. ほむら: それは、忘れなさい わかったわね
  56. まばゆ: は、はい…気をつけます…
  57. まばゆ: (っていうか、一応暁美さん 年下ですよね?)
  58. まばゆ: (全然先輩の威厳ゼロじゃ ないですか…!?)
  59. まばゆ: (もう少しこう、私も心強い 味方だってアピールを…!)
  60. まばゆ: まあ、暁美さんも大船に 乗ったつもりでどうぞ
  61. まばゆ: 私が目覚めた未来予知があれば キュゥべえなんて余裕余裕
  62. まばゆ: きっちり先回りして、アイツに ぎゃふんと言わせてやりましょう
  63. まばゆ: 私が未来視で指示を出しますから しっかり従って…
  64. ほむら: そう上手くはいかないわ
  65. まばゆ: え…?
  66. ほむら: 未来を予知して、自在に結末を 変えられるなら…
  67. ほむら: 前回、あなたが犠牲になる 必要はなかったはずよ
  68. まばゆ: え、いや、でもあの時は、それが ベストと思ったっていうか…
  69. まばゆ: 暁美さんが生き残れば 時間を巻き戻すことができるし…
  70. まばゆ: 別の方法をとって、万が一 暁美さんが死んじゃったら…
  71. ほむら: その未来は回避され 無事に時間は巻き戻った
  72. ほむら: あなたがあの時下した判断は 正しかったわ、逆に…
  73. ほむら: あなたはあの時、あれ以外の 判断を下せなかった
  74. まばゆ: あ…
  75. まばゆ: そう…なんですか…?
  76. まばゆ: あの未来の中で、私は自分が 未来予知をしたと言った
  77. まばゆ: つまり…私が視た未来は 私が未来を視た未来…?
  78. まばゆ: 未来を視たときの行動を 新しく視たら、そしたら…
  79. まばゆ: うーん!わ、わからん! 頭がこんがらがってきました!
  80. ほむら: シンプルに考えればいいわ
  81. ほむら: あなたが視た、未来は変わらない
  82. まばゆ: …えっと、それって
  83. まばゆ: 未来を視る意味、あります?
  84. ほむら: あるわ
  85. ほむら: もし改良の余地があれば その未来は変わってしまう
  86. ほむら: あなたが視る未来は、最善を 尽くした先の未来ということよ
  87. まばゆ: わ、わかったような… わからないような…
  88. まばゆ: …っていうか暁美さん
  89. まばゆ: たったアレだけの情報で よくそこまで推測できますね?
  90. ほむら: 時間を操る能力に関しては 私の方が経験が多いわ
  91. ほむら: 魔法少女としてもね
  92. まばゆ: そりゃそうですけど…
  93. ほむら: いずれにせよ私には あなたの助けが必要よ
  94. ほむら: よろしく頼むわね、まばゆ
  95. まばゆ: あ…
  96. まばゆ: は、はいっ!こちらこそよろしく お願いします、ほ、ほ、ほ…
  97. ほむら: ?
  98. まばゆ: 暁美さん!
  99. ほむら: …………
  100. ほむら: ああ、そうだ あとひとつ…
  101. ほむら: 巴マミの事なんだけれども
  102. まばゆ: 巴さん!?
  103. ほむら: 魔法少女をしている あなたのクラスメイトよね?
  104. まばゆ: え…ええ、そうなんですけど…
  105. ほむら: 何か、気になることでも?
  106. まばゆ: 理由は私も よくわかんないんですけど…
  107. まばゆ: 前に一度巴さんに、近づくなって 脅されたことがあって
  108. まばゆ: あれって、なんででしょうか?
  109. ほむら: …魔法少女は、グリーフシードを 奪い合うライバルよ
  110. ほむら: 緊張関係があって当然だわ
  111. まばゆ: そうなんですかね…
  112. ほむら: それに 前々周のことだったかしら?
  113. ほむら: 彼女が駅で取り乱したところ あなたも見ていた?
  114. まばゆ: あの…美樹さんが 魔女になった時…?
  115. マミ: ソウルジェムが魔女を生むなら…
  116. マミ: みんな死ぬしかないじゃない! あなたも私も!
  117. まばゆ: 魔法少女が魔女になる運命を 知って、急に絶望して…
  118. ほむら: 彼女に真実を伝えれば また同じことが起こりかねない
  119. ほむら: 巴マミが近づけば、それだけ 悲劇の危険が高まるの
  120. ほむら: できる限り、彼女と距離を取って
  121. まばゆ: わかりました
  122.  
  123. FILENAME: text_905102-040.txt [Day 2]
  124. まばゆ: (さてさて、再び鹿目さんの 家の近くにやってきましたが…)
  125. まばゆ: (とうとう、暁美さんとの 共同作業が始まるわけですね!)
  126. まばゆ: (それにしても… 暁美さん、すごいなあ)
  127. まばゆ: (ひと目見ただけで、私の魔法の 特性もしっかり見抜いて)
  128. まばゆ: (私も、頭脳労働には多少 自信があったんですが…)
  129. まばゆ: (うう…負けてはいられません)
  130. まばゆ: (なんとかして、暁美さんの 力にならなければ…)
  131. まばゆ: (で、そのためにも…)
  132. キュゥべえ: …………
  133. まばゆ: (いた!)
  134. ほむらの声: まばゆ
  135. まばゆ: あ…暁美さん?
  136. ほむら: わざわざ見に来たの?
  137. まばゆ: あ…はい 一応…
  138. ほむら: 問題ないわ
  139. カチッ
  140. ほむら: もう契約なんてさせない
  141. ほむら: まどかは絶対に…私が守り切る!
  142. カチッ
  143. キュゥべえ: !?
  144. まばゆ: ううう…いつ見ても、グロい…
  145. ほむら: この程度、こいつにとっては なんでもないはずだわ
  146. ほむら: さあ、まばゆ 自宅に戻ってちょうだい
  147. ほむら: 私は引き続き、まどかを 見守り続けるから
  148. ほむら: 例の作戦で よろしく頼むわよ
  149. まばゆ: は、はいっ!
  150.  
  151. FILENAME: text_905102-050.txt
  152. まばゆ: おお…なるほど…
  153. まばゆ: この映画、ちょっとずつ細部が 変わるようになって…
  154. まばゆ: いやでも、結局 役者さんの動きですよね
  155. まばゆ: 走る姿って言うのは どうしてこうも魅力的に…
  156. キュゥべえの声: キミは映画が好きなのかい?
  157. まばゆ: !?!?!?!?
  158. まばゆ: なななななな、なんですか!? ネコ?ネズミ?クマ?
  159. まばゆ: 謎の物体が、しゃべって… いや、しゃべってない?え!?
  160. キュゥべえ: ボクの名前はキュゥべえ キミの心に直接話しかけているよ
  161. まばゆ: テレパシー、ですか?
  162. まばゆ: ということは…やっぱり…
  163. まばゆ: 神様の、お告げ通りだ!
  164. キュゥべえ: 神様のお告げ?
  165. キュゥべえ: どういうことかな?
  166. まばゆ: 私、今朝、夢で見たんです
  167. まばゆ: 私の元に、これから神の遣いが 現れるって!
  168. まばゆ: その神の遣いは、私の力を借りて 悪魔に近づこうとする…
  169. まばゆ: だが、悪魔に近づこうとすれば 神の遣いは命を奪われる…と
  170. キュゥべえ: それはなかなか、興味深いね
  171. キュゥべえ: キミは、神に仕える魔法少女と 自分を認識しているのかな?
  172. まばゆ: …………?
  173. まばゆ: 魔法少女って、なんですか?
  174. キュゥべえ: …なるほど
  175. キュゥべえ: どうやら色々、探らなければ ならないことがあるようだ
  176.  
  177. FILENAME: text_905103-030.txt [Day 3]
  178. まどか: 仁美ちゃん、今日は確か…
  179. 仁美: はい、日本舞踊のお稽古が ありますの
  180. まどか: そっか それじゃ、ここでお別れだね
  181. さやか: あ、まどか、ごめん!
  182. さやか: 今日はあたしも用事があってさ
  183. まどか: あ…そうなんだ
  184. さやか: ごめんねー
  185. まどか: ううん、特に何かが あったわけじゃないから
  186. まどか: それじゃ、バイバイ
  187. 仁美: ごきげんよう
  188. さやか: また明日ー
  189. まどか: …………ふぅ
  190. まばゆ: ここで3人が別れる… これも、前回と変わらない展開
  191. まばゆ: …そうですね、暁美さん
  192. ほむら: ええ、そうよ
  193. まばゆ: ちなみにキュゥべえは?
  194. ほむら: 一度だけ、姿を見せたわ
  195. ほむら: 私が穴だらけにしたけれど
  196. まばゆ: あははははは…
  197. ほむら: それ以来、近づいてこないみたい 「お告げ」の効果は抜群ね
  198. まばゆ: いやあ、やってみるもんですねぇ
  199. まばゆ: まさかキュゥべえにあんな ハッタリが効くなんて
  200. まばゆ: 私、嘘だのお芝居だのは 苦手なんですけど…
  201. ほむら: あれは人間と異なるロジックで 行動しているわ
  202. ほむら: 人間ならまともに取り合わない 情報でも…
  203. ほむら: あの生物なら、区別がつかない
  204. まばゆ: このまま見逃してくれると いいんですけどね
  205. ほむら: どうかしら
  206. ほむら: さあ、それよりも…
  207. まばゆ: あ…はい!
  208. まばゆ: えっと…準備はいいですか
  209. ほむら: ええ、いいわよ
  210. まばゆ: それじゃあ…失礼します!
  211. ほむら: …どう?
  212. まばゆ: はい、しっかり視えました やっぱり、推測通り…
  213. まばゆ: あのネコ…エイミーを轢いた車の 暴走は、魔女のせいです!
  214.  
  215. FILENAME: text_905103-035.txt
  216. まばゆ: たしか、未来予知の中では このあたり…
  217. まばゆ: あった!ここです
  218. ほむら: ただの使い魔みたいね
  219. ほむら: 魔力は無駄にできないわ すぐに片づけるわよ
  220. まばゆ: 大丈夫です
  221. まばゆ: 私にはすでに 結末が視えてますから
  222. まばゆ: 今回は、時間を止めるまでも ありませんよ
  223. ほむら: …お手並み拝見
  224. まばゆ: 暁美さん 右、左、左、右、です!
  225. ほむら: 右…
  226. ほむら: 左…
  227. ほむら: 左…
  228. ほむら: 右…
  229. まばゆの声: 跳んで…
  230. ほむら: ふっ!
  231. まばゆの声: フィニッシュ!
  232. ほむら: やあっ!
  233. まばゆ: やった!
  234. ほむら: 本当に、無駄な魔法を使わずに…
  235. ほむら: よくやったわね、まばゆ
  236. まばゆ: にひひひ…それほどでもない というか…
  237. まばゆ: ありがとうございます
  238. ほむら: でも、安心してる場合じゃない
  239. ほむら: いつキュゥべえが近づくか わからないわ
  240. ほむら: 早くまどかのところに 戻りましょう
  241.  
  242. FILENAME: text_905103-040.txt
  243. まどか: ほらほら、エイミー、おいでー
  244. まどか: キミの大好きな、チキン味の カリカリだよ?
  245. エイミー: なーご
  246. まどか: ふふ、ようやく心を許してくれる ようになったねぇ…よしよし
  247. まばゆ: 近くにキュゥべえの気配はナシ
  248. まばゆ: 魔法少女の契約もしていない ようですね
  249. まばゆ: 我々は無事に、鹿目さんの運命を 変えることが…!
  250. まばゆ: ん?暁美さん?
  251. まどか: ほらほら、うふふふふ エイミーはかわいいなぁ…
  252. ほむら: …………
  253. まばゆ: 暁美さん
  254. まばゆ: 良かったですね
  255. ほむら: ええ、そうね
  256. ほむら: 近くにキュゥべえの気配はなし 魔法少女の契約も未然に防げた
  257. ほむら: まどかの運命を変えることが できたみたいね
  258. まばゆ: (それ、さっき私が言ったのと 全く同じですけど!)
  259. まばゆ: (やっぱり、鹿目さんに気を とられてましたね…)
  260. ほむら: でも、油断は禁物よ
  261. ほむら: キュゥべえが、これで契約を 諦めたとは思えないわ
  262. まばゆ: にひひ、それは心配いりませんよ
  263. まばゆ: なんて言っても、私の 未来予知能力がありますからね
  264. まばゆ: しかも、繰り返す必要もなく いきなり最適解が視えてしまう!
  265. ほむら: そう上手くはいかないでしょう ソウルジェムをご覧なさい
  266. まばゆ: あ…あれ
  267. まばゆ: 濁ってる…
  268. ほむら: これは予備よ 使いなさい
  269. まばゆ: あ…
  270. まばゆ: ありがとうございます
  271. ほむら: 未来視は当然魔力を使うわ
  272. ほむら: 全ての未来の瞬間を 予知し続けることはできない
  273. ほむら: 使うべき所をきちんと見定める 必要があるわ
  274. まばゆ: 確かに…
  275. ほむら: あなたの魔女化を防ぐために やり直すなんてごめんだわ
  276. ほむら: 使いどころは、きちんと考えて いきましょう
  277.  
  278. FILENAME: text_905104-010.txt [Day 4]
  279. キュゥべえの声: どうやら、キミの言っている ことは本当かもしれない
  280. キュゥべえの声: この町には、鹿目まどかという 魔法少女候補がいるのだけれど
  281. キュゥべえの声: 彼女に近づこうとするたびに 何者かが邪魔をするんだ
  282. まばゆ: 何者か…?
  283. まばゆ: それって、なんですか?
  284. キュゥべえの声: わからない
  285. キュゥべえの声: 基本的には 銃弾のようだけれども…
  286. キュゥべえの声: 虚空から突然現れて ボクに襲いかかるんだ
  287. キュゥべえの声: あんな現象は 今まで見たことがないよ
  288. まばゆ: ということは、やっぱり 神様のお告げだったんですね…!
  289. まばゆ: 触らぬ悪魔に祟りなし くわばらくわばら…!
  290. まばゆ: (にひひひ… 騙されてる、騙されてる…)
  291. キュゥべえの声: キミは魔法が使えない と言っていたね
  292. キュゥべえ: もしかしたらその神託は 魔法の一種なのかも知れない
  293. まばゆ: 神託…?
  294. キュゥべえ: 魔法少女は契約の時に 願い事を叶える
  295. キュゥべえ: その願い事が、使える魔法に 影響してくるんだ
  296. まばゆ: (あ…あれ?)
  297. まばゆ: (それって、もしかして お母さんと関係あるのかな?)
  298.  
  299. FILENAME: text_905106-010.txt [Day 6]
  300. 先生: いいかみんな!10分後に この場所に集合だからな
  301. 先生: トイレなんかはちゃんと 済ませておくように!
  302. まばゆ: (さてさて、またしても この日がやってきましたね)
  303. まばゆ: (前回までの私とは ひと味違いますよ)
  304. まどか: さやかちゃーん
  305. まどか: どこに行っちゃったのー?
  306. さやか: まどか…?
  307. まどか: さやかちゃん!
  308. さやか: あー、よかったぁ
  309. さやか: また変なところに 迷い込んじゃってさぁ
  310. まどか: ここ、去年も迷ったよね?
  311. さやか: うんうん、あったあった で、帰り道は?
  312. まどか: えっと…
  313. まどか: わかんなくなっちゃった…かも
  314. さやか: ええええええっ!
  315. さやか: それって、去年と同じじゃない!
  316. まどか: ごめんね…
  317. さやか: あー、いや、まどかのせいじゃ ないんだけどさ
  318. さやか: それに、去年と同じなら また誰か親切な人が…
  319. まばゆ: おっと、おふたりとも 道に迷いましたか?
  320. さやか: ほ、ほんとにいたっ!?
  321. まどか: えっと…見滝原中学校の 生徒さん、ですか?
  322. まばゆ: ええ、ええ、よくここで道に 迷う方がいるんですよ
  323. まばゆ: バスはあっちですから 早く向かった方がいいですよ
  324. まどか: ありがとうございました!
  325. さやか: 助かりました!
  326. まばゆ: はい、はい お気をつけて~
  327. まばゆ: …これでよし、と あとは…にひひひ
  328. まばゆ: 今度こそは、負けませんよ!
  329.  
  330. FILENAME: text_905106-030.txt
  331. まばゆ: ぎゃあああああ!! すいませんでしたあ!!
  332. まばゆ: 全然勝てないぃ!!脳内で散々 シミュレーションしたのにぃ!!
  333. まばゆ: ヘルプ、ヘルプヘルプー!!
  334. カチッ
  335. ほむら: はぁ…
  336. ほむら: 自分ひとりでやるっていうから 任せてみれば…
  337. まばゆ: 調子に乗ってすみません…
  338. まばゆ: 敵のパターンがわかるから なんとかなるかなーって…
  339. まばゆ: でも、そもそも地力が足りません でしたね、反省…
  340. ほむら: 基本的な考えは 間違っていないわ
  341. ほむら: グリーフシードは できる限り温存するべき
  342. ほむら: ワルプルギスの夜を 超えるためにはね
  343. まばゆ: でも、暁美さん
  344. まばゆ: 未来予知は使わせてもらいますよ
  345. まばゆ: 前回みたいなことは 起こって欲しくないから
  346. ほむら: …………
  347. ほむら: そうね
  348. ほむら: お願いするわ
  349. まばゆ: はい それでは…
  350. まばゆ: …視えました
  351. ほむら: それで、どう?
  352. まばゆ: 基本的には前回と同じ 距離をとっておけば大丈夫です
  353. まばゆ: 最後に、体の一部が 飛びかかりますから
  354. まばゆ: 私がそれを切り裂いて フィニッシュ
  355. ほむら: 今度は、あなたも 生き残れるわね?
  356. まばゆ: もちろんです
  357. ほむら: いいわ それじゃあ…
  358. カチッ
  359. ほむら: 行くわよ!
  360. まばゆ: はいっ!
  361. まばゆ: (前回とは、違う!)
  362. まばゆ: (暁美さん・鹿目さんのコンビ までとは言いませんが…)
  363. まばゆ: (私だって立派に、戦える!)
  364. まばゆ: (一応、魔法少女なんです!)
  365. ほむら: ラストッ!行くわよ!
  366. カチッ
  367. カチッ
  368. まばゆ: チョッキン!!
  369. まばゆ: や…やった!!
  370. まばゆ: やりましたね、暁美さん!
  371. ほむら: ええ、上手くいったわ
  372. まばゆ: 時間操作と未来予知… これってチート級ですよね?
  373. まばゆ: 私たちが組めば怖いものなんて…
  374. ほむら: 怖いもの…
  375. ほむら: 待って!
  376. まばゆ: …? どうしたんですか、暁美さん
  377. ほむら: 早く、まどかのところへ…!
  378. さやか: 何コレ? リス…じゃないよね
  379. まどか: ウサギ…かな?
  380. キュゥべえ: …………
  381. さやか: えっ、ナニナニ!?
  382. まどか: 今、しゃべった!?
  383. キュゥべえ: …………
  384. さやか: それって、テレパシー?
  385. まどか: 魔法少女って、なに…?
  386. ほむら: 離れて、まどか!
  387. キュゥべえ: おや…
  388. キュゥべえ: 暁美ほむら、やはり 邪魔していたのはキミかい?
  389. まどか: 邪魔?
  390. ほむら: キュゥべえの言葉は信じないで
  391. まどか: ええと…暁美さん? はじめまして…だよね?
  392. ほむら: …………
  393. キュゥべえ: 後ろにいるのはまばゆだね?
  394. キュゥべえ: 魔女と戦っている瞬間を狙って 声をかけたんだけれども…
  395. キュゥべえ: やはり、キミたちは一緒に組んで ボクを邪魔していたのかい?
  396. まばゆ: ば、バレちゃってる…!
  397. まばゆ: どうしましょう、暁美さん!?
  398. ほむら: …………
  399. ほむら: まどか
  400. まどか: なんですか?
  401. ほむら: これからキュゥべえは あなたにあらぬ事を吹き込むわ
  402. ほむら: 願い事をひとつ叶えるのと 引き替えに…
  403. ほむら: あなたに、取り返しのつかない 代償を支払わせようとする
  404. まどか: 代償…?
  405. ほむら: 魔法少女は、魔女と命懸けで 戦う存在よ
  406. ほむら: そんな危険を負ってまで叶えたい 願いが、あなたにはあるの?
  407. まどか: それは…
  408. ほむら: あなたを大切にしている人を 悲しませないようにしなさい
  409. まどか: …………
  410.  
  411. FILENAME: text_905106-060.txt
  412. まばゆ: はぁ…
  413. まばゆ: 警戒はしているつもり でしたけれど…
  414. まばゆ: キュゥべえに、見事に 隙を突かれてしまいましたね
  415. ほむら: 魔女を倒す必要がある以上 いずれこうなるとは思っていたわ
  416. まばゆ: いっそ、あそこで時間を止めて キュゥべえを排除したら…
  417. ほむら: まどかはもう魔法少女の存在を 知ってしまった
  418. ほむら: キュゥべえを殺したところで 今更何にもならないわ
  419. ほむら: むしろ、私たちに不信感を 抱かせてしまうだけ
  420. まばゆ: まあ…それもそうですか
  421. まばゆ: キュゥべえは一見 かわいいマスコットですからね
  422. ほむら: まどかは純粋で 他人を信じすぎるのよ
  423. まばゆ: 人じゃないですけどね アイツは
  424. ほむら: いずれにせよ、私たちが やるべきことは決まっているわ
  425. ほむら: まずは、まどかに私たちの 言葉を信じさせること
  426. ほむら: キュゥべえの言葉を疑えば 契約は遠ざかるわ
  427. まばゆ: なるほど、確かに
  428. ほむら: ふたつ目は、彼女におかしな 願いを抱かせないこと
  429. まばゆ: え…でも、もうエイミーに 危険はないんじゃ…
  430. ほむら: まどかは純粋って言ったでしょう
  431. ほむら: 飼っているわけでもないネコに 自分の願いを使う子なのよ
  432. ほむら: きちんと見張る必要があるわ
  433. まばゆ: なるほど
  434. まばゆ: 妙な願い事をさせないためにも 魔女退治は重要ですね
  435. ほむら: そういうこと
  436. ほむら: あなたの力が必要よ 期待しているわ
  437. まばゆ: え、ええ…任せて下さい
  438. まばゆ: (なんかこう…面と向かって 頼りにされると、照れますね)
  439.  
  440. FILENAME: text_905110-040.txt [Day 10]
  441. まばゆ: (ふぅ…疲れた…)
  442. まばゆ: (魔女って私が気づかない所で いっぱい出てたんですねぇ)
  443. まばゆ: (授業も休まず、お手伝いも きちんとやって…)
  444. まばゆ: (…あー、もう身体が イッコじゃ足りませんよ…)
  445. まばゆ: はぁ…
  446. まばゆ: (このレア物ビデオも、最初に 見たときは胸が高鳴りましたが)
  447. まばゆ: (今や単なるノルマというか 単純作業になっており…)
  448. まばゆ: (最初の感動みたいなものが どんどんと薄れてしまって…)
  449. まばゆ: (なんだかなぁ…)
  450. ほむらの声: まばゆ
  451. まばゆ: あ…暁美さん
  452. まばゆ: 今日から通学、ですね?
  453. ほむら: ええ、まどかと同じクラスよ
  454. まばゆ: がんばって 仲良くなってくださいよ
  455. まばゆ: あ、今日は通学路の方にも 魔女が出るんでしたっけ?
  456. ほむら: 向こうの方は 巴マミに任せたわ
  457. ほむら: だから私たちは こっちの戦いに集中しましょう
  458. まばゆ: わかりました、それじゃあ…
  459. まばゆ: 行きます!
  460. まばゆ: うわー、いっぱい出た
  461. ほむら: 惑わされてはダメよ
  462. ほむら: この敵はただの手下 奥には魔女の本体がいる
  463. まばゆ: ええ、わかってます
  464. まばゆ: ここで両方一気に仕留めれば コスパがいいってことですね
  465. ほむら: そういうこと
  466. ほむら: 行くわよ!
  467. まばゆ: えいっ!
  468. ほむら: まばゆ、無理は禁物よ
  469. まばゆ: わかってます
  470. まばゆ: 効率の良さが、信条ですから!
  471. ほむら: よし、このまま一気に魔女まで…
  472. まどか: 暁美さん!?
  473. さやか: げっ、な、なに、ここは!?
  474. まばゆ: 鹿目さんに、美樹さん…!?
  475. ほむら: ッ!
  476. カチッ
  477. ほむら: 未契約なのに ここまでたどり着くなんて…
  478. まばゆ: 今までになかった展開ですか
  479. まばゆ: ふたりを庇って 魔女を倒しきれるか…
  480. ほむら: 時間が無いわ
  481. ほむら: まばゆ、最適解を教えて
  482. まばゆ: わかりました
  483. まばゆ: それでは…
  484. まばゆ: …え
  485. まばゆ: これが…避け得ない未来?
  486. ほむら: まばゆ?どうしたの?
  487. まばゆ: いや、しかし、でも…
  488. ほむら: まばゆ!
  489. まばゆ: …………
  490. まばゆ: 今魔女を逃がしたら、他の 人々に危険が及ぶんですよね
  491. ほむら: ええ、そうよ
  492. まばゆ: …わかりました
  493. まばゆ: 暁美さん、一点突破です 狙うは魔女の本体だけ
  494. まばゆ: ありったけの弾を 撃ち切っちゃってください
  495. まばゆ: トドメに爆弾で、おしまいです
  496. ほむら: まどかたちは?
  497. まばゆ: 私が守ります
  498. まばゆ: 手下なら、ひとりでもなんとか
  499. ほむら: …頼んだわよ!
  500. まばゆ: さて、と
  501. まどか: わっ!?
  502. さやか: あ、あんた、いつの間に!?
  503. まばゆ: 余計なこと言わずに 下がっててください!
  504. まばゆ: 私もあんまり、自信がないんで!
  505. まどか: 自信って…
  506. まどか: きゃぁっ!
  507. さやか: ちょ、来るなッ!
  508. まばゆ: はっ!
  509. まばゆ: やっ!
  510. まばゆ: (ここで、向こうに移動っ!)
  511. まばゆ: たぁっ!
  512. まばゆ: はぁっ!
  513. まばゆ: (よし、完璧!)
  514. まばゆ: (暁美さんの時間停止に合わせて 私も手下に斬りつけて…)
  515. まばゆ: (そして、最後に…)
  516. まどか: なんか、たくさん来たっ!?
  517. まばゆ: (大丈夫、大丈夫!)
  518. まばゆ: (予知の中の私は ちゃんとできたから…)
  519. まばゆ: (私ひとりでも 命は守り切れるはず…っ!!)
  520. まばゆ: てやあああっ!!
  521. ほむら: これで…終わりよッ!!
  522. カチッ
  523. ほむら: …よし!
  524. ほむら: まどか、大丈夫!? ケガは…
  525. さやか: いだだだだっ!!
  526. まどか: さやかちゃんっ!! 大丈夫!?
  527. さやか: 大丈夫じゃないよ、コレ めちゃくちゃ、痛い…
  528. さやか: 骨、折れちゃってるかも… いだだだだ…
  529. まばゆ: ごめんなさい
  530. まばゆ: 精一杯やったんですけど ひとりじゃ、守り切れなくて…
  531. ほむら: …………
  532. まばゆ: 暁美さん…すみません
  533. ほむら: これが、あなたの見た 最適解…ってことね
  534. ほむら: まどか、これでわかったでしょう
  535. まどか: 暁美さん…?
  536. ほむら: 私たちは遊びでやって いるんじゃないわ
  537. ほむら: 魔女退治は命懸けなの
  538. ほむら: 命を捨てる覚悟もなしに キュゥべえと契約なんて…
  539. ほむら: 甘い考えは、いますぐ捨てて
  540. まどか: …………
  541.  
  542. FILENAME: text_905110-050.txt
  543. まばゆ: 本当に、あれで 良かったんでしょうか…?
  544. ほむら: 骨折・入院で済んだのだから あなたが気に病むことはないわ
  545. ほむら: これに懲りて、美樹さやかも 契約を諦めるでしょう
  546. ほむら: まどかも、魔法少女の 危険を体感した
  547. ほむら: これからは、魔女に近づこうとは しないでしょうね
  548. まばゆ: でも…美樹さんは 私たちのせいで、ケガを…
  549. ほむら: 今時間を巻き戻したら あなたは別の行動をとる?
  550. ほむら: 美樹さやかのために、まどかが 危険に遭うかもしれないのよ
  551. まばゆ: …確かに、無理かも
  552. まばゆ: 私は、別の未来を選べない
  553. まばゆ: そんなリスクは、たとえ100回 やり直しても、犯せません…
  554. まばゆ: (運命は…変えられない)
  555. まばゆ: (それが、私の魔法)
  556. まばゆ: (…すごく、モヤモヤします)
  557.  
  558. FILENAME: text_905113-010.txt [Day 13]
  559. まばゆの声: せいっ!
  560. まばゆの声: やぁっ!
  561. まばゆの声: ちょっきん!!
  562. まばゆ: にひひ、どうでしょう?
  563. ほむら: イマイチね
  564. まばゆ: Oh…
  565. まばゆ: キッパリ、言ってくれますね
  566. ほむら: あなたが強くなってくれれば 魔女退治の効率は上がるわ
  567. ほむら: 期待の裏返しと考えてちょうだい
  568. まばゆ: はいはい、わかってますよ
  569. ほむら: わかってない
  570. ほむら: あなたは まだハサミを使いこなせていない
  571. ほむら: まだまだ、あなたは自分の力を 引き出せるはずよ
  572. まばゆ: だといいんですけどねぇ…
  573. まばゆ: 暁美さんってば スパルタなんですから
  574. まどか: あ…あの…
  575. まばゆ: あっ、鹿目さん!?
  576. ほむら: こんなところに何の用事?
  577. まどか: 今日は、その… 相談があって来たの
  578. ほむら: 相談…?
  579. まどか: わたし、あれから色々考えたの
  580. まどか: 知らないところで 魔法少女が戦っていて
  581. まどか: 自分たちだって 危険なのに、それでも…
  582. まどか: 町の人たちの安全を 守っている…って
  583. まどか: わたしとか、さやかちゃんも 魔法少女がいなかったら…
  584. まどか: きっと、命がなかったんだって
  585. ほむら: そうよ だからあなたは大人しく…
  586. まどか: わたしが魔法少女になったら ほむらちゃんの力になれるかな?
  587. ほむら: …………
  588. まばゆ: (あ、これ、ヤバいやつだ)
  589. まどか: わたしって昔から得意な学科とか 人に自慢できる才能とかなくて
  590. まどか: きっとこれからこの先ずっと 誰の役にも立てないまま…
  591. まどか: 迷惑ばかりかけていくのかなって それが嫌でしょうがなかったの
  592. まどか: でも、ほむらちゃんたちと会って わたしたちを助けてもらって
  593. まどか: 同じことができるかも ってキュゥべえに言われて
  594. まどか: わたしも魔法少女になって ほむらちゃんの力に…
  595. ほむら: やめなさい!
  596. まどか: …っ
  597. ほむら: 足手まといなの
  598. ほむら: ただでさえ、ひとり 面倒を見なきゃいけないのに
  599. ほむら: あなたのことまで見ていられない
  600. まどか: でも…
  601. ほむら: 甘い考えは捨てて
  602. ほむら: あなたは、魔法少女になっても 皆を悲しませるだけなのよ!
  603. まどか: …………
  604. まどか: …ほむらちゃん、ごめんね
  605. ほむら: …………
  606. ほむら: …ごめん、まどか
  607. まばゆ: やっぱり…優しいですね 鹿目さんは
  608. ほむら: 優しすぎるわ
  609. まばゆ: でも、流れ弾で私を 足手まといにするのは…
  610. ほむら: …事実を言ったまでよ
  611. まばゆ: はぁ…きっつー
  612. まばゆ: あの三つ編みメガネのかわいい ほむらチャンはどこへ…
  613. ほむら: …頭に風穴を開けられたい?
  614. まばゆ: あはははは、ジョーダン ジョーダンですって!
  615. まばゆ: それじゃ、特訓の続き 始めましょうか
  616. ほむら: ええ、そうね
  617. まばゆ: (ふぅ…暁美さん、いつも 抱え込みすぎますからねぇ)
  618. まばゆ: (少しでも気を楽にさせて あげられるといいんですけど…)
  619.  
  620. FILENAME: text_905115-025.txt [Day 15]
  621. まばゆ: あの…暁美さん?
  622. まばゆ: 鹿目さんは、魔法少女の件 諦めてくれました?
  623. ほむら: …はぁ
  624. ほむら: キュゥべえも、何かと あやしいことを吹き込んでいるわ
  625. ほむら: まだ迷っているようよ
  626. まばゆ: あー、そうなんですね
  627. まばゆ: 今のままだと 危ないんじゃないですかねぇ
  628. ほむら: …どういう意味?
  629. まばゆ: 危険を強調すれば、鹿目さん ますます暁美さんを心配しますよ
  630. まばゆ: もっと別のやり方で 説得するべきなのでは?
  631. ほむら: 何が言いたいの?
  632. まばゆ: 魔法少女になるということは 人間をやめること
  633. まばゆ: それを伝えれば、鹿目さんも さすがに諦めがつくでしょう
  634. ほむら: 本当に、そう思う?
  635. まばゆ: …どういう意味です?
  636. ほむら: 真実は時に危険を招く…
  637. ほむら: 一度知ってしまえば もう取り返しがつかないのよ
  638. ほむら: …………でも、そうね
  639. ほむら: もう、躊躇っている場合じゃ ないのかもしれない
  640. まどか: …………
  641. キュゥべえ: …………
  642. ほむら: …まどか?
  643. ほむら: こんなところに、どうして?
  644. まばゆ: ん?確か前の周も来てたんじゃ…
  645. まばゆ: あ、あの時鹿目さんは 魔法少女でしたか
  646. まばゆ: 巴さんと一緒に、魔女を探しに 来るならまだしも…
  647. まばゆ: なんで、ひとりで…?
  648. ほむら: 決まっているわ
  649. ほむら: キュゥべえが まどかを魔女の結界に導いてる!
  650.  
  651. FILENAME: text_905115-030.txt
  652. ほむら: だめ…見失った…
  653. まばゆ: この音…魔女?
  654. ほむら: 急がないと! 音のする方は…
  655. まばゆ: 待って下さい! あっちの方に…
  656. ほむら: まどかッ!
  657. まばゆ: 鹿目さん!やっと見つけた…
  658. まどか: あ…ほむらちゃん よ、よかった…
  659. まどか: わたしが魔法少女になって 戦わなきゃならないかと思って…
  660. ほむら: …………
  661. ほむら: キュゥべえ また何か、吹き込んだのね
  662. キュゥべえ: ボクはただ事実を伝えただけだよ
  663. キュゥべえ: 今、病院に魔女の結界が 出現している
  664. キュゥべえ: もし魔女が暴れ出せば、多くの 病人に影響が出るかもってね
  665. ほむら: …………!
  666. まばゆ: 暁美さん!
  667. ほむら: …わかっているわ
  668. ほむら: こんなやつを相手にしても 時間の無駄
  669. ほむら: でも…
  670. まどか: ほむらちゃん、あの…わたしも…
  671. ほむら: …………
  672. ほむら: キュゥべえ
  673. キュゥべえ: なんだい、ほむら?
  674. ほむら: 魔女はどうやって生まれるの? 答えなさい
  675. キュゥべえ: …………
  676. ほむら: 黙っているつもり?
  677. キュゥべえ: 情報伝達の順番を 考えていただけさ
  678. キュゥべえ: そういえば、まだまどかには 伝えていなかったね
  679. キュゥべえ: 魔女は、魔法少女から生まれる
  680. まどか: え…?
  681. キュゥべえ: ソウルジェムが濁りきったとき 魔法少女は魔女になる
  682. まどか: 待って…そんな…
  683. ほむら: 一度魔法少女になれば 人間には戻れないわ
  684. ほむら: たとえ、どんな希望を胸に 魔法少女になったとしても…
  685. ほむら: いずれは絶望し、魔女となり 世界に危害を及ぼす運命なの
  686. ほむら: そんなものに あなたはなりたいと思う?
  687. ほむら: 一時の希望を叶えるために 絶望を受け入れる覚悟があるの?
  688. まどか: そんな…
  689. ほむら: 繰り返すわ
  690. ほむら: 甘い考えは、今すぐ捨てなさい
  691. まどか: …………
  692. まばゆの声: 暁美さん!
  693. ほむら: 出口はそこよ
  694. ほむら: さようなら、まどか
  695. まどか: …………
  696. まばゆ: 切り札を使いましたね
  697. まばゆ: これで、鹿目さんも諦めて くれるといいんですが…
  698. ほむら: …そう願っているわ
  699. まばゆ: あ…でも
  700. まばゆ: 鹿目さんが向こうに いたっていうことは…
  701. まばゆ: 中心部から響いてた この音って…
  702. ほむら: 余計なことを考えている 暇はない
  703. ほむら: 早く、魔女のところへ
  704. まばゆ: あ、未来予知…
  705. ほむら: 要らないわ
  706. ほむら: はぁっ!!
  707. カチッ
  708. ほむら: 悪いわね
  709. ほむら: あなたの動きは…
  710. ほむら: もう、何度も見ているの
  711. まばゆ: (本当です…!)
  712. まばゆ: (暁美さんは、もう何度も あの魔女と戦ってるんだ…)
  713. ほむら: さようなら
  714. カチッ
  715. まばゆ: えっ!?
  716. まばゆ: 暁美さん!!危ないッ!!
  717. ほむら: 大丈夫 全部、経験済
  718. ほむら: これで、終わり…
  719. ほむら: ――っ!?
  720. まばゆ: な、なんか…
  721. まばゆ: 魔女から、変なのが出てきて…
  722. ???: いたたたた…
  723. まばゆ: 女の子!?
  724. ほむら: なにが起こっているの? こんな展開、今までは…
  725. ほむら: あ…まさか…
  726. まばゆ: 暁美さん!
  727. ほむら: わかっているわ
  728. ほむら: ふぅ…
  729. ほむら: さて、と
  730. ほむら: そこのあなた、一体何者?
  731. ???: 人に名前を聞くときは 自分から名乗るのが礼儀なのです
  732. ほむら: いいから、教えなさい
  733. まばゆ: ま、まあまあ…
  734. まばゆ: 暁美さん、そんなに ムキにならないで
  735. まばゆ: 私の名前は、愛生まばゆです あなたのお名前は…?
  736. なぎさ: なぎさの名前は、なぎさなのです
  737. まばゆ: なぎさちゃんね あなたは一体、どこから…
  738. まどか: あ…あの…
  739. ほむら: …!!
  740. ほむら: まどか…
  741. ほむら: その格好は…やっぱり…
  742. まどか: ごめんね、ほむらちゃん
  743. まどか: わたし…キュゥべえと 契約、したの
  744. ほむら: どうして!? あんなに、言ったのに…!
  745. キュゥべえ: それがまどかの願いさ
  746. ほむら: まどかの願いって、まさか…!?
  747. なぎさ: …………?
  748. まどか: えっと…みんな
  749. まどか: 一度、場所を変えて話さない?
  750. ほむら: ええ、いいわ ただし…
  751. ほむら: キュゥべえ抜きでね
  752.  
  753. FILENAME: text_905115-040.txt
  754. まどか: …………
  755. ほむら: …………
  756. なぎさ: ????
  757. まばゆ: (お…おう)
  758. まばゆ: (なかなか、キンチョー感の ある展開ですね…)
  759. まばゆ: (とくに、暁美さんが…)
  760. なぎさ: ほむらは怒っているのですか?
  761. ほむら: 怒っていないわ
  762. なぎさ: 怒っているのです
  763. ほむら: しつこいわよ
  764. なぎさ: なぎさが悪いのです?
  765. ほむら: …………
  766. まばゆ: (絶対怒ってる…)
  767. 咲笑: はいはい、いらっしゃ~い
  768. まばゆ: あ、咲笑さん
  769. 咲笑: まばゆちゃんがお友だちを連れて 来るなんて、うれしいわ~!
  770. まどか: あ、は、はい…
  771. ほむら: …………
  772. なぎさ: みんな、お友だちなのです?
  773. まばゆ: (このバチバチの空気を読まない 咲笑さん、ある意味すごい…)
  774. まばゆ: (私がボッチと思ってたから 突然の友だちに浮かれ気味ですか)
  775. 咲笑: 自慢のケーキ、さあどうぞ
  776. まどか: あ、ありがとう…ござ…
  777. まどか: わわっ
  778. なぎさ: こ、こ、これはっ!
  779. なぎさ: きらきら、ぴかぴか、 宝石箱みたいなのですっ!!
  780. まばゆ: (おっと、これは フルーツタルト!)
  781. まばゆ: (コレが出るなら、咲笑さん テンションMAXですね…)
  782. なぎさ: 食べちゃって、いいのです?
  783. 咲笑: どうぞどうぞ、召し上がれ
  784. なぎさ: い、いただきますなのです
  785. なぎさ: もぐもぐ…もぐもぐ…
  786. なぎさ: !!!!
  787. なぎさ: お、おいしい! ほっぺたがおちるのです!!
  788. 咲笑: ふふふふ、喜んでもらえると 私もうれしいわ~
  789. まばゆ: (ま、それにしても…)
  790. まばゆ: (この格好のなぎさちゃんを 見ても動じないなんて)
  791. まばゆ: (やっぱり咲笑さん、大物だ…)
  792. まばゆ: (まあ、おかげで空気も いくらかは和らぎましたけど…)
  793. ほむら: …………
  794. まばゆ: (暁美さんは、手をつけてない)
  795. ほむら: …それじゃあ そろそろ話しましょうか
  796. まどか: う…うん
  797. ほむら: 彼女は、何?あなたの願いと どう関係があるの?
  798. まどか: えっと、実は…
  799. まどか: ほむらちゃんに、魔女の正体が 魔法少女だって聞いたよね
  800. まどか: どの魔法少女も 最初は希望を抱いてたと思うんだ
  801. まどか: でも…もしもそれが絶望に 染められて、魔女になったなら…
  802. まどか: それって、ものすごく 悲しいことだなって思ったの
  803. まどか: ほむらちゃんが魔女をあのまま 倒してしまったら…
  804. まどか: 絶望は、ずっとそのままに なっちゃうんだなって
  805. ほむら: それじゃあ、やっぱり…
  806. まどか: わたしの願いは…
  807. まどか: あの魔女を、もう絶望させたくない
  808. まどか: 彼女の心残りを晴らして 未練から解き放ってあげたい
  809. ほむら: …………
  810. まばゆ: ということは、つまり…
  811. なぎさ: みんな、食べないのですか? なぎさがいただいちゃいますか?
  812. まばゆ: あの魔女が人間の頃の姿に 戻ったのが、なぎさちゃん?
  813. まどか: キュゥべえが言うには 人間とはちょっと違うみたい
  814. まどか: 本体から切り分けられた未練の 擬人化…みたいな感じなんだって
  815. まばゆ: なるほど、確かにずっと 魔法少女の格好ですし…
  816. まばゆ: 私たちみたいに、ソウルジェムが あるわけでもなさそうですしね
  817. まどか: ごめんね、ほむらちゃん
  818. まどか: 契約をしちゃだめだって それもよくわかるんだけど…
  819. まどか: でも、わたし、やっぱり…
  820. ほむら: …あなたが謝る必要はないわ これは私の落ち度だから
  821. ほむら: あなたの性格はわかっていた それなのに、私は…
  822. ほむら: …………!
  823. まばゆ: (めちゃくちゃ悔しがってる…)
  824. まばゆ: (まあ、当然ですよね…)
  825. まばゆ: (倒すはずの敵が、鹿目さんの 契約を招いたわけですし…)
  826. なぎさ: おなか空いてるのですか?
  827. ほむら: …え?
  828. なぎさ: おなかが空くと、イライラしたり ハァ…となったりするのです
  829. なぎさ: だからそういうときは、おいしい ものを食べるのがいいのです
  830. ほむら: 空腹なわけじゃないわ
  831. なぎさ: そんなこと言わないで 一緒に食べるので…
  832. ほむら: 要らないって言ってるでしょ!
  833. なぎさ: …っ
  834. まばゆ: あ…
  835. まどか: ほむらちゃん…
  836. ほむら: …………
  837. なぎさ: …………
  838. ほむら: ええ、わかったわ 食べるわよ
  839. なぎさ: 本当なのですか?
  840. ほむら: いただきます…あむ
  841. ほむら: ん…
  842. なぎさ: おいしいのです?
  843. ほむら: おいしいわ
  844. なぎさ: ほんとうなのです?
  845. ほむら: 本当よ
  846. なぎさ: どこがおいしいのです?
  847. ほむら: 桃の濃厚な甘みとか 対照的なキウイの酸味とか…
  848. ほむら: バナナのねっとりした食感も 苺の種のプチプチも…
  849. ほむら: それらが…サクッとしたタルトの 上で、一緒になって…
  850. ほむら: おいしい…
  851. なぎさ: 当然なのです
  852. なぎさ: 咲笑のケーキは、世界一なのです
  853. まばゆ: ずいぶんと大きく出ましたね
  854. まどか: でも、レコンパンスのケーキは ほんとにおいしいよ?
  855. 咲笑: うふふふ…そうでしょう?
  856. まばゆ: あ、聞いてました?
  857. 咲笑: よかったら、もっとお代わり していっていいのよ?
  858. まどか: あ、はい…ありがとうございます
  859. 咲笑: それで、なぎさちゃんだっけ?
  860. なぎさ: はいなのです
  861. 咲笑: そろそろ夜も遅くなって きちゃうんだけれど…
  862. 咲笑: なぎさちゃんのおうちは どこにあるのかな?
  863. なぎさ: なぎさのおうち…ですか?
  864. なぎさ: え、えっと…それは…
  865. 咲笑: それは?
  866. なぎさ: …………
  867. 咲笑: 困ってるなら 私がお家のひとに連絡を…
  868. まどか: ど、どうしよう…
  869. まどか: なぎさちゃんに、今、帰る家は ないと思うし…
  870. ほむら: 仕方ないわね 警察に保護してもらうしか…
  871. まどか: だ、だめだよ!
  872. まどか: そんな事したら、なぎさちゃんの 願いが叶えられない…!
  873. ほむら: まどか…
  874. まばゆ: あ、あのっ!!
  875. 咲笑: ?
  876. まばゆ: 咲笑さん、お願いします!
  877. まばゆ: ちょっとの間、なぎさちゃんを 面倒見てあげたいんです!!
  878. まばゆ: しばらくの間、ウチに泊めて あげられませんか!?
  879. 咲笑: ええ、いいわよ
  880. まばゆ: え…
  881. まどか: うそ…
  882. ほむら: 呆気なく…
  883. なぎさ: …………?
  884. 咲笑: でもその代わり、私から お願いがあるんだけれど…
  885.  
  886. FILENAME: text_905115-060.txt
  887. なぎさ: ここが、まばゆの 部屋なのですか?
  888. なぎさ: きたないのです
  889. まばゆ: 容赦ないですねー
  890. まばゆ: 観念なさい、今日からあなたも この汚部屋の住人なのですよ
  891. なぎさ: まあいいのです
  892. なぎさ: コタツがあるのが 高評価なのです
  893. まばゆ: おっ!さすが わかってくれますか?
  894. 咲笑: ダメよ?ちゃんと寝るときは おふとんを敷いてね
  895. まばゆ: は、はーい…
  896. 咲笑: あと、夜更かしはしないこと
  897. まばゆ: はーい、わかってます
  898. まばゆ: ね、なぎさちゃん?
  899. なぎさ: ぐー
  900. まばゆ: って、すでに寝てる!?
  901. まばゆ: おしゃまなことを言っても やっぱり中身はおこちゃま…
  902. 咲笑: ふふふ、かわいいわね
  903. まばゆ: あ、あの…咲笑さん
  904. まばゆ: なぎさちゃんを泊めてくれて ありがとうございました!
  905. 咲笑: ううん、いいのよ
  906. 咲笑: まばゆちゃんがそこまで言うなら 何か理由があるんでしょう?
  907. まばゆ: は、はい…それは…
  908. 咲笑: だったら、私は まばゆちゃんを信じるわ
  909. 咲笑: 保護者だもの、当然でしょう?
  910. まばゆ: は、はあ…
  911. まばゆ: (全幅の信頼…!)
  912. まばゆ: (咲笑さん、やっぱり スケールが違いすぎる…)
  913. 咲笑: それにね
  914. 咲笑: おかげで、新しいお手伝いさんも 確保できたんだもの
  915. まばゆ: (あ…それもあるんですね)
  916.  
  917. FILENAME: text_905116-010.txt [Day 16]
  918. カランカラン
  919. まばゆ: いらっしゃいませー
  920. まどか: い、いらっしゃいませっ!
  921. ほむら: …いらっしゃいませ
  922. まばゆ: 暁美さん、声が小さいですよ
  923. ほむら: …………
  924. ほむら: 私、帰るわ
  925. まばゆ: な!ちょちょちょ! まだ始まったばかりで…!
  926. まばゆ: なぎさちゃんを泊めるための 交換条件なんですから!
  927. ほむら: なんで私が、あの魔女のために…
  928. まばゆ: いやいや、だってあの子を あのまま置いてけないですよ
  929. まばゆ: ねえ、鹿目さん?
  930. まどか: う…うん それにね、えっと…
  931. まどか: わたし一度、ケーキ屋さん やってみたかったんだ
  932. まどか: ケーキ屋さん…っていうより ウェイトレス?メイドさん?
  933. まどか: …でも、かわいいと思うんだ どうかな?似合ってる?
  934. ほむら: え、ええ、当然よ
  935. まどか: えへへへ…
  936. まどか: ほむらちゃんも、かわいいよ
  937. ほむら: …うん、ありがとう
  938. まどか: 一緒に、お手伝いがんばろう?
  939. ほむら: …………
  940. ほむら: まどかが言うなら…
  941. カランカラン
  942. まどか: いらっしゃいませっ!
  943. ほむら: いらっしゃいませ…
  944. まばゆ: (にひひ…鹿目さんのおかげで 暁美さんも協力してますね)
  945. まばゆ: (私もその分楽できますし ありがたやー、ありがたやー)
  946. まばゆ: それじゃあ私 厨房を見てきますね
  947. まばゆ: 咲笑さん なぎさちゃんは…
  948. なぎさ: …………
  949. まばゆ: あ…あれ?
  950. まばゆ: すごく大人しくしてる…
  951. なぎさ: す…すごいのです…
  952. なぎさ: 次から次へと…おいしそうな ケーキができていくのです
  953. なぎさ: 咲笑は…もしかして 魔女だったのです!?
  954. 咲笑: ふふふ、魔女じゃないわよ
  955. 咲笑: 私の正体は、魔法少女! 秘密のコンパクトで、変身よ?
  956. なぎさ: おおおおおお…
  957. まばゆ: はぁ… 少女って、咲笑さん…
  958. 咲笑: あらあらぁ?
  959. 咲笑: まばゆちゃん、なにか ご不満があるのかしら?
  960. まばゆ: あ、いえ、何でもないです
  961. 咲笑: 本当に?
  962. まばゆ: 本当です
  963. 咲笑: 魔法少女でOK?
  964. まばゆ: はい、オーケーです
  965. まばゆM: (コンパクトで変身っていうのは よくわかりませんが…)
  966. 咲笑: まどかちゃんと、ほむらちゃんは 大丈夫かしら?
  967. まばゆ: はい ふたりともよくやってくれてます
  968. 咲笑: あんなにかわいいお手伝いさんが 来てくれて、うれしいわぁ
  969. 咲笑: あとでまかないのケーキ 出してあげなきゃね
  970. 咲笑: ふたりとも 好きなケーキはなにかしら?
  971. まばゆ: 咲笑さんのケーキは 全部おいしいって言ってますよ
  972. 咲笑: うーん、それはうれしいんだけど
  973. 咲笑: そう言われると、かえって 難しいわねぇ
  974. 咲笑: なぎさちゃんは、なにか 食べたいものはある?
  975. なぎさ: チーズケーキです!
  976. なぎさ: なぎさは、世界で一番おいしい チーズケーキが欲しいのです!
  977. まばゆ: なるほど…チーズケーキですか
  978. まばゆ: 咲笑さん、お願いできますか?
  979. 咲笑: フフフ…
  980. まばゆ: あれ?
  981. 咲笑: フフフフフフ…
  982. なぎさ: 咲笑?
  983. 咲笑: 世界で一番おいしいチーズケーキ
  984. 咲笑: これは、なかなか素敵な 課題が出ちゃったわね…!
  985. なぎさ: なんだか…咲笑が変なのです
  986. まばゆ: あー、時々こうなるんですよ
  987. まばゆ: パティシエの本能が目覚めて ケーキ作りの鬼に…
  988. なぎさ: 魔法少女が 鬼に変身するのです?
  989. 咲笑: 1週間、時間をもらうわ
  990. 咲笑: あなたたちに本物の チーズケーキを見せてあげる
  991. 咲笑: フフフ…フフフフフフ…
  992.  
  993. FILENAME: text_905116-030.txt
  994. まばゆ: …ということが、ありまして
  995. まどか: わぁ…世界一の チーズケーキかぁ
  996. まどか: 咲笑さんが本気になったら どんなのができるのかな
  997. まばゆ: きっと、レコンパンスの 新名物になるでしょうね
  998. まどか: ふふ…わたしも楽しみに なってきちゃった
  999. まばゆ: 待ち遠しいですねぇ
  1000. ほむら: はぁ…ふたりとも ずいぶんのんきなのね
  1001. ほむら: 魔女が現れるのよ
  1002. ほむら: なぎさの好物を気にしている場合 じゃない
  1003. キュゥべえ: それはどうだろう?
  1004. ほむら: …出たわね
  1005. ほむら: あれだけ言ったのに よくもまどかと契約を…!
  1006. キュゥべえ: そう言われても困るな 望んだのはまどかだよ
  1007. キュゥべえ: ボクは彼女の望みを叶える 手助けをしただけさ
  1008. まどか: …ごめんね、ほむらちゃん
  1009. ほむら: まどかが謝る必要はないわ あなたは詐欺の被害者よ
  1010. まばゆ: でも…さっき何を 言いかけてたんですか?
  1011. まばゆ: なぎさちゃんの好物に 何か問題でも?
  1012. キュゥべえ: まどか、キミの願いは なんだったかな?
  1013. まどか: え?えっと…
  1014. まどか: あの魔女を、もう絶望させたくない
  1015. まどか: 彼女の心残りを晴らして 未練から解き放ってあげたい
  1016. キュゥべえ: 今のなぎさは 適切な形に姿を変えただけ
  1017. キュゥべえ: 彼女の願いを叶えるのは これからのキミたちの仕事だよ
  1018. まどか: わたしたちの、仕事…
  1019. まどか: まだ、なぎさちゃんの未練は 残り続けたままってこと?
  1020. まばゆ: 待って下さい! なぎさちゃんの未練って…
  1021. ほむら: 世界一の、チーズケーキ?
  1022. みんな: …………
  1023. ほむら: いや、まさか…
  1024. まどか: でも、なぎさちゃんなら…
  1025. まばゆ: ありえるかも…
  1026. ほむら: …その話は、あとにしましょう
  1027. まどか: あ、はい
  1028. まばゆ: 魔女のお出ましですね
  1029. キュゥべえ: これはすごい確率だね
  1030. キュゥべえ: キミたちが集まっている場所に 魔女の結界ができるなんて
  1031. キュゥべえ: まるでキミたちが 未来を知っているみたいだ
  1032. ほむら: …………
  1033. ほむら: 行きましょう まどか、まばゆ
  1034. まばゆ&まどか: はいっ!
  1035. まばゆ: 暁美さん、未来予知は…?
  1036. ほむら: ええ、そうね…
  1037. まどか: あれも…魔女?
  1038. ほむら: まどかが本格的に戦うのは 初めて…
  1039. ほむら: 念には念を入れておいた方が いいかもしれないわね
  1040. カチッ
  1041. ほむら: まばゆ、頼んだわ
  1042. まばゆ: わかりました それでは…
  1043. まばゆ: …なるほど
  1044. ほむら: どう?
  1045. まばゆ: …問題ないと思います 思いっきり、戦って下さい
  1046. まばゆ: たぶん…それが、ベストです
  1047. ほむら: それって、どういう…
  1048. まばゆ: 説明はしません だって…
  1049. まばゆ: 教えたら、未来が変わって しまいますから
  1050. ほむら: …わかった
  1051. ほむら: あなたを信じるわ
  1052. カチッ
  1053. ほむら: まどか、行くわよ!援護を!
  1054. まどか: う…うんっ!
  1055. ほむら: いいわ、その調子!
  1056. まどか: やっ!
  1057. まばゆ: (うーん、鹿目さんすごい…)
  1058. まばゆ: (初めての戦闘のはずなのに 手慣れてるっていうか…)
  1059. まばゆ: (私より全然、敵を倒せてる っていうか…)
  1060. まばゆ: (ってか鹿目さん、ちょっと 魔力強くなってる…?)
  1061. まばゆ: …ととと!
  1062. まばゆ: 私も負けてられないですね
  1063. まばゆ: チョキチョキ、チョッキン!
  1064. まばゆ: さてさて、あとは…
  1065. ほむら: 本体のお出ましね!
  1066. まどか: 待って、ほむらちゃん!
  1067. ほむら: え…?
  1068. まどか: あの魔女も…元々は 魔法少女だったんだよね?
  1069. ほむら: まどか、何を…
  1070. まどか: なりたくて、あんな姿に なったんじゃないよね?
  1071. まどか: お願い、ほむらちゃん! わたしに一度、話をさせて!
  1072. まどか: もしかしたら、それで 元の姿に戻るかも…
  1073. ほむら: 何を言ってるの? そんな危険、犯せるわけが…
  1074. まどか: お願い、ほむらちゃん!
  1075. まどか: だって…だって…
  1076. まどか: 希望を胸に 魔法少女になったのに…
  1077. まどか: 絶望の中で、消えていくなんて そんなの、ひどすぎるよ!
  1078. ほむら: まどか…
  1079. まどか: !?
  1080. ほむらの声: まどかっ!!
  1081. なぎさ: ダメなのですっ!
  1082. まどか: なぎさちゃん…?
  1083. なぎさ: 願い事が叶わないならっ!
  1084. なぎさ: 魔法少女の なぎさたちが!
  1085. なぎさ: 楽にしてあげるのが しあわせなのですっ!!
  1086. まどか: あ…そんな…
  1087. なぎさ: 下手に同情したらだめなのです
  1088. なぎさ: 魔女は魔女なのです
  1089. まどか: でも…
  1090. なぎさ: それに、まどかが死んじゃったら なぎさは悲しいのです
  1091. なぎさ: もう、悲しいのは、いやなのです
  1092. まどか: あ…
  1093. まどか: う、うん ごめんね、なぎさちゃん
  1094. まどか: そんなこと、今まで全然 考えたこともなかった…
  1095. ほむら: …まばゆ
  1096. まばゆ: あ、はい
  1097. ほむら: これが、あなたの視た未来?
  1098. まばゆ: そうです
  1099. ほむら: どうして、こんなことに?
  1100. まばゆ: そりゃあ、なぎさちゃんが 言ったほうが説得力あるかと
  1101. ほむら: …………
  1102. まばゆ: 暁美さん、もしかして…
  1103. まばゆ: …嫉妬してます?
  1104. ほむら: え?
  1105. まばゆ: あなたよりなぎさちゃんの 言葉が効いたからって…
  1106. ほむら: バカを言わないで
  1107. ほむら: 私が嫉妬だなんて あるわけないでしょう
  1108. ほむら: あんな、魔女に…
  1109.  
  1110. FILENAME: text_905116-040.txt
  1111. まばゆ: (と、口先では言ってるものの)
  1112. なぎさの声: まばゆ!変なおじさんが ボウガンで襲ってきたのです!!
  1113. まばゆ: (暁美さん、なぎさちゃんを ずっと意識してますよね…)
  1114. まばゆ: (鹿目さんの願いで 生み出された存在だから…)
  1115. まばゆ: (意識してしまうのは 当たり前ですけれども…)
  1116. まばゆ: (なぎさちゃんを恨んでも 何にもならないのに)
  1117. まばゆ: (それに…)
  1118. まばゆ: ねえ、なぎさちゃん
  1119. まばゆ: なぎさちゃんって、何か したいことはあります?
  1120. なぎさ: ??? なんですか、急に
  1121. なぎさ: まばゆが気持ち悪いです
  1122. まばゆ: いやまあ、確かに急ですけど…
  1123. まばゆ: ほら、将来の夢とか 一度はやっておきたいこととか
  1124. なぎさ: …よくわかんないです
  1125. なぎさ: まばゆは、何かあるのです?
  1126. まばゆ: え、いや…それは…
  1127. まばゆ: 急にそう言われると 確かに困るというか…
  1128. まばゆ: いやでも、私も魔法少女だし 何か願いはあったはず…
  1129. なぎさ: なぎさは、願いとか 別にないのです
  1130. なぎさ: このまま、フツーに過ごせれば 他に望みなんて、ないのです
  1131. まばゆ: フツーに過ごせれば、ねえ…
  1132.  
  1133. FILENAME: text_905117-010.txt [Day 17]
  1134. 先生: よーし、出席をとるぞー
  1135. 先生: 愛生まばゆ
  1136. まばゆ: はーい
  1137. まばゆ: (確かに、何でもない日常が 一番幸せなのかもですけど)
  1138. まばゆ: (それじゃ、鹿目さんの 願いは完遂されないんですよね)
  1139. まばゆ: (ん?でも…)
  1140. まばゆ: (なぎさちゃんは、もし未練が 果たされたらどうなるんです?)
  1141. まばゆ: (もしかして、消えちゃう… とか?)
  1142. まばゆ: …………
  1143. 先生: 巴マミ
  1144. 先生: 巴?
  1145. 先生: なんだ、今日も欠席か
  1146. まばゆ: (あ…あれ?今日もお休み?)
  1147. まばゆ: (前は、こんなこと なかったと思うんですが…)
  1148. まばゆ: (バタフライエフェクト的に 影響があったんでしょうか…?)
  1149.  
  1150. FILENAME: text_905117-020.txt
  1151. まどか: それでは、さやかちゃんの 退院を祝って…
  1152. まどか: かんぱーい
  1153. 仁美: かんぱーい
  1154. さやか: かんぱーい
  1155. さやか: ぷはぁー、うめー! シャバの一杯は生き返るぜぇ
  1156. まばゆ: (コーヒーですけどね…)
  1157. まどか: さやかちゃん 元気になってよかった!
  1158. まばゆ: こちら、どうぞ 退院祝いのシャルロットです
  1159. さやか: うわーっ!!
  1160. まどか: きれい…!!
  1161. 仁美: ステキですわ…
  1162. さやか: なんだか王冠みたい…
  1163. 咲笑: いいところに気づいたわねぇ
  1164. まどか: あっ、咲笑さん!
  1165. 咲笑: シャルロットは、女性の帽子に 見立ててあるケーキなのよ
  1166. さやか: へえええええ…
  1167. さやか: でも、こんなにキレイだと 食べるのもったいないですね
  1168. 咲笑: まどかちゃんのお友だちに食べて もらえるなら、本望よ
  1169. 咲笑: さあ、遠慮無く召し上がれ
  1170. さやか: は…はい
  1171. 仁美: それでは失礼して…
  1172. みんな: いただきます
  1173. まどか: んんんーっ!
  1174. さやか: おいしぃーっ!
  1175. 仁美: こ、これは…!?
  1176. 仁美: 家庭用オーブンでは到底不可能な 高温で焼き上げたビスケットに…
  1177. 仁美: 丁寧に裏ごしして滑らかに 仕上げたアプリコットのピューレ
  1178. 仁美: 対照的な歯触りが口の中で運命的 マリアージュですわあ~っ!!
  1179. まどか: 仁美ちゃん…
  1180. さやか: グルメマンガか!
  1181. 咲笑: ふふふふ、褒めてもらえて うれしいわ
  1182. 咲笑: 今日はおめでたい日ですもの ゆっくり召し上がってねー
  1183. みんな: はーい
  1184. ほむら: まどか、楽しそうね
  1185. まばゆ: ええ、そうですね
  1186. まばゆ: 美樹さんも 退院できて良かったです
  1187. なぎさ: 入院していたのですか?
  1188. まばゆ: ええ、骨折でね
  1189. まばゆ: 手術もしたけど 経過は順調だって
  1190. まばゆ: 完璧にくっつくまでは あとひと月はかかるみたいだけど
  1191. なぎさ: ふうん…
  1192. まどか: あ…あの、みんな
  1193. まばゆ: 鹿目さん?
  1194. ほむら: 今日はお客さんなんだから 手伝わなくていいわよ
  1195. まどか: それが、さやかちゃんたちが わたしの制服姿が見たいって…
  1196. まばゆ: あーなるほど
  1197. まどか: ちょっと着替えてくるね
  1198. まどか: …あ、そうだ
  1199. まどか: あと、まばゆさんに ラテアートのリクエストも
  1200. まばゆ: 私にですか?
  1201. まどか: うん、お店の名物はって 聞かれたから…
  1202. まどか: 注文、受けてもらえますか?
  1203. まばゆ: は…はぁ… が、がんばります
  1204. まどか: ありがとうございます! それじゃ、着替えてくるね
  1205. まばゆ: やれやれ…
  1206. まばゆ: 緊張の注文を受けてしまいました
  1207. なぎさ: まばゆ?
  1208. なぎさ: らてあーとって 何なのですか?
  1209. まばゆ: カプチーノの上にミルクで イラストを描くんですよ
  1210. なぎさ: コーヒーの上に お絵かきするのです?
  1211. なぎさ: なぎさにも、できるのです?
  1212. ほむら: やめておきなさい
  1213. ほむら: 子どもの遊びをお客さんに 出せるわけないじゃない
  1214. なぎさ: むぅ…
  1215. なぎさ: なぎさはお子様じゃないし 絵は得意なのです
  1216. ほむら: どうだか
  1217. なぎさ: まばゆ!
  1218. まばゆ: な、なんですか?
  1219. なぎさ: ちょっと、そのミルクを 貸すのです
  1220. ほむら: やめておきなさいって 失敗するに決まってるんだから
  1221. まばゆ: (ううう… ふたりともヒートアップして…)
  1222. まばゆ: (このままじゃ、注文を 受けるどころじゃ…)
  1223. まばゆ: あ!そうだ
  1224. まばゆ: それじゃあ こういうのはどうですかね?
  1225. まどか: え、えっと…
  1226. ほむら: …………
  1227. なぎさ: …………
  1228. まばゆ: どうですか?
  1229. まどか: これは…カエル?
  1230. ほむら: !!
  1231. まどか: 真ん中のは…カタツムリ?
  1232. なぎさ: そんな…
  1233. まどか: 最後のは、エイミーだよね?
  1234. まばゆ: はい、最後だけ大正解です
  1235. まばゆ: ということで、お客さんに お出しできるのは私のだけ…
  1236. まばゆ: という判断でよろしいですね?
  1237. ほむら&なぎさ: はい…
  1238. まどか: あはははは…
  1239. まばゆ: ちなみに左のは暁美さんのクマ
  1240. なぎさ: クマ…?どこがなのです?
  1241. ほむら: 初めてなんだから 上手くできなくて当然よ
  1242. なぎさ: お子様の絵なのです
  1243. ほむら: !!
  1244. まばゆ: 真ん中のは、キツネですね
  1245. ほむら: これがキツネ?
  1246. なぎさ: お子様にはゲージュツは わからないのです
  1247. ほむら: 芸術?これのどこが…?
  1248. まどか: ふたりとも、喧嘩はダメだってば
  1249. まどか: ほら、注文を運ぶから ほむらちゃんも手伝って
  1250. ほむら: ええ…
  1251. まばゆ: (やれやれ…)
  1252. まばゆ: (暁美さん、なぎさちゃんの ことは冷静じゃなさすぎです…)
  1253. まばゆ: (ホントにこれで、魔女退治が 上手く行くんでしょうか…?)
  1254.  
  1255. FILENAME: text_905117-030.txt
  1256. ほむら: 行くわよ!
  1257. なぎさ: わかってるのです!
  1258. まどか: ちょっと、ふたりとも…
  1259. まばゆ: 未来視は…?
  1260. ほむら: 必要ないわ!
  1261. なぎさ: 朝飯前なのです!
  1262. ほむら: 邪魔しないで!
  1263. なぎさ: 邪魔なのはそっちです!
  1264. ほむら: 巻き添えになりたいの!?
  1265. なぎさ: そんなに間抜けじゃ ないのです!
  1266. まどか: まばゆさん、どうしよう!? 喧嘩しながら戦ってる…!
  1267. まばゆ: いや、アレはアレで息が 合っているのでは…?
  1268. ほむら&なぎさ: やあああっ!!
  1269. まばゆ: ほら…もう倒しちゃいましたし
  1270. なぎさ: なぎさのおかげなのです
  1271. ほむら: あなたは邪魔をした だけでしょう?
  1272. まどか: まあまあふたりとも 喧嘩しないで…
  1273. まばゆ: でも、こんなに簡単に 倒せるとなると…
  1274. まばゆ: 今後の方針も、考え直した方が いいかもしれませんね…
  1275. まばゆ: ワルプルギスの夜だって 4人が協力すれば…
  1276. ???の声: あんなザコに4人がかりで よくもまあ…
  1277. まどか: 誰!?
  1278. 杏子: そいつはこっちのセリフだよ
  1279. 杏子: この町は巴マミの縄張りのはずだ おまえらここで、何をしてる?
  1280. まどか: 巴…マミ?
  1281. ほむら: 私たちとは関係ないわ
  1282. 杏子: 自ら名乗り出る殺人犯も いないだろ?
  1283. まばゆ: 殺人犯だなんて 穏やかじゃない物言いですね
  1284. 杏子: 物言いだけで済めばいいけどね
  1285. 杏子: マミを殺したのは あんたたちじゃないだろうね?
  1286. まばゆ: え…
  1287. まばゆ: (巴さんが…死んだ?)
  1288. ほむら: バカを言わないで 何か証拠があるって言うの?
  1289. 杏子: 証拠はないが、今んところどうも 魔法少女の頭数が多すぎる
  1290. 杏子: いくらか間引いちまわないと 共倒れが起こるだろうね
  1291. まどか: だからって、わたしたちが誰かを 殺しただなんて、そんな…
  1292. ほむら: それ以上、妙な言いがかりを つけるなら…
  1293. ほむら: 私たちが相手をするわ 佐倉杏子
  1294. 杏子: !?
  1295. 杏子: …どこかで会ったか?
  1296. ほむら: さあどうかしら
  1297. 杏子: …………
  1298. 杏子: …やっぱり、気に食わないな
  1299. 杏子: 今日のところは見逃してやるよ
  1300. 杏子: ただ、あんたたちが マミを殺ったとわかったら…
  1301. 杏子: オトシマエはつけてもらう
  1302. まどか: い、今のって…
  1303. ほむら: 近くの町の魔法少女よ
  1304. ほむら: この町に長くいた、巴マミとも 知り合いだったみたい
  1305. まどか: 巴マミ、さん…?
  1306. まばゆ: 私のクラスメイトです
  1307. まばゆ: そう親しくはなかったんですが… 昨日今日と、学校を休んでいて
  1308. まどか: そうなんだ
  1309. まどか: わたしたちの他にも、 魔法少女が…
  1310. ほむら: 佐倉杏子は、グリーフシードを 横取りしようと狙っている
  1311. ほむら: 魔女の数は限りがあるわ
  1312. ほむら: 一層気を引き締めて 魔女退治に当たりましょう
  1313. まどか: う…うん、わかった
  1314. まばゆ: (あれ…?)
  1315. なぎさ: …………
  1316. まばゆ: (なんか…なぎさちゃんが 落ち込んでる…?)
  1317.  
  1318. FILENAME: text_905118-010.txt [Day 18]
  1319. まばゆ: 準備はいいですねー?
  1320. まばゆ: 今回のお題は!
  1321. まばゆ: カバ!です!
  1322. ほむら: カバ…!?
  1323. ほむら: 河の馬と書いて、河馬… 英語では、ヒポポタマス…
  1324. ほむら: 顔の形は…こんな感じ? 目は、この辺りで…
  1325. ほむら: 鼻は…あれ?どこ? まって、水棲動物だから…
  1326. ほむら: …ここ?
  1327. まばゆ: 暁美さん、どれが耳で どれが鼻でどれが目です?
  1328. ほむら: …………
  1329. まばゆ: 暁美さん、もしかして こういうのは苦手です?
  1330. ほむら: 一発勝負だから、緊張するだけよ
  1331. まばゆ: はてさて、どうでしょうねぇ なぎさちゃん?
  1332. なぎさ: …………
  1333. まばゆ: あれ?なぎさちゃん? どうかしましたか?
  1334. なぎさ: 何でもないのです…
  1335. まばゆ: ほらほら、なぎさちゃんなら 暁美さんより上手く描け…
  1336. なぎさ: なぎさは、絵になんて 興味ないのです
  1337. まばゆ: え、あ…なぎさちゃん…
  1338. まばゆ: あーあ、行っちゃった
  1339. まどか: なんだかいつもと様子が 違うみたいな…
  1340. まばゆ: そうなんです、昨晩から ふさぎ込んでるみたいで
  1341. まどか: 昨日の…佐倉さんと 会ってから、ってこと…?
  1342. まばゆ: はい、家でもずーっと 黙りっぱなしで
  1343. まばゆ: 暁美さんと対決したら、元気が 戻るかなって思ったんですけど…
  1344. ほむら: 確かに少し様子が変ね
  1345. まどか: ほむらちゃん、このワニさん とってもかわいく描けてるよ?
  1346. ほむら: え…あ、ありがとう
  1347. ほむら: こ、今回は、デフォルメを 心がけてみたのよ
  1348. まばゆ: (わ、ワニ…?)
  1349. まばゆ: (どこをどうやったら、これが ワニに見えるんでしょうか…?)
  1350. まばゆ: (鹿目さんも、結構美的 センスが特殊なような…)
  1351. まどか: うーん…
  1352. まどか: なぎさちゃん、どうやったら 元気になってくれるかな…?
  1353. まどか: もっと、楽しく過ごして ほしいな
  1354. まばゆ: そうですね、それが鹿目さんの 願いにも繋がるでしょうし…
  1355. ほむら: 適当にケーキでも 食べさせておけば?
  1356. まばゆ: いやいや、そんな子ども騙しで…
  1357. まどか: でも、なぎさちゃんって 子ども…だよね?
  1358. まばゆ: え?まあ…確かに
  1359. まどか: おいしいものを食べながら 落ち込むのって、難しいよね
  1360. ほむら: それは…否定しないけれども
  1361. まどか: …よし!
  1362. まどか: なぎさちゃんを元気づけるために ケーキ、作ろう!
  1363. まばゆ: 手作りのケーキ、ですか? レコンパンスのじゃなく?
  1364. まどか: お店のみたいに 上手くは作れないけれど…
  1365. まどか: 気持ちのこもった手作りの方が 元気になってくれるかなって
  1366. まばゆ: なるほど…確かに 試す価値はあるかもしれません
  1367. まどか: どうかな、ほむらちゃん?
  1368. ほむら: え…
  1369. まどか: みんなで作った方が なぎさちゃんも喜ぶと思うんだ
  1370. ほむら: でも私は、ケーキなんて…
  1371. まどか: お願い、ほむらちゃん!
  1372. ほむら: …………
  1373. ほむら: …まどかがそこまで言うなら 仕方ないわね
  1374. まばゆ: (…なんて言ってるけど)
  1375. まばゆ: (ホントのところは、そんなに 嫌がってませんよね…)
  1376.  
  1377. FILENAME: text_905118-030.txt
  1378. なぎさ: …………
  1379. まばゆ: (…うーん)
  1380. まばゆ: (家に帰っても、ボーッと テレビを眺めるだけで…)
  1381. まばゆ: (やっぱり別人みたいです)
  1382. まばゆ: (確かにケーキ作りは いいと思うんですけど…)
  1383. まばゆ: (それだけで、元気を 取り戻してくれますかね?)
  1384. なぎさ: …………
  1385. まばゆ: なぎさちゃん?
  1386. なぎさ: …………
  1387. まばゆ: なぎさちゃん!
  1388. なぎさ: …なんです?
  1389. まばゆ: えっと…ちょっと お話、しませんか?
  1390. なぎさ: 別にいいです
  1391. まばゆ: いや、なぎさちゃんは良くても…
  1392. なぎさ: …………
  1393. まばゆ: (ぐ…)
  1394. まばゆ: (呆気なく拒絶)
  1395. まばゆ: (つらい…)
  1396. まばゆ: (いやでも、私とのトークよりも 映画が面白いのは当たり前!)
  1397. まばゆ: (しゃーないから、私も 第三次大戦をじっくり鑑賞…)
  1398. まばゆ: …………
  1399. まばゆ: (いやいや、ダメダメ!)
  1400. まばゆ: (そうやって昨日もナアナアに してしまいましたからね)
  1401. まばゆ: (ここは、とっておきの 秘密兵器で彼女の気を惹いて…)
  1402. なぎさ: …………
  1403. なぎさ: …くんくん
  1404. なぎさ: こ、この匂いは…?
  1405. まばゆ: おやおや…気づいて しまわれましたか
  1406. まばゆ: これは、伝説の大人のおやつ…
  1407. まばゆ: チータラです!
  1408. なぎさ: チータラ…なのです!?
  1409. まばゆ: お口の中で蕩けるチーズと 香ばしいタラのハーモニー…!
  1410. まばゆ: 映画の邪魔をしてはいけませんし 私ひとりでいただくことに…
  1411. なぎさ: 待った!なのです
  1412. まばゆ: おや?
  1413. なぎさ: 映画は一時停止で、なぎさも チータラをいただきたいのです
  1414. まばゆ: なるほど、そうでしたか
  1415. まばゆ: それでは、こちらも一緒に プシュッとどうぞ、プシュッと
  1416. なぎさ: こ、これは…!?
  1417. まばゆ: にひひひ…冷蔵庫から くすねてきたコーラですよ
  1418. まばゆ: キンキンに冷えていますから こっそりいただいちゃいましょう
  1419. なぎさ: こんな夜中に… まばゆは、不良なのです!
  1420. まばゆ: なぎさちゃんは、いい子ちゃんで いたい子ですか?
  1421. なぎさ: むむむ…
  1422. なぎさ: な、なぎさは…いい子なのです… いい子…なのに…
  1423. まばゆ: あーん
  1424. なぎさ: あ…あ…ああ…
  1425. なぎさ: あむ…もぐ…もぐ…もぐ…
  1426. なぎさ: チータラ… お…おいひいのです…
  1427. まばゆ: ふふふ…なぎさちゃんが 悪いのではないですよ…
  1428. まばゆ: 私が悪い子で、なぎさちゃんを 誘惑してしまっただけですから
  1429. プシュッ
  1430. まばゆ: はい、コーラもどーぞ
  1431. なぎさ: んくっ、んくっ、んく…
  1432. なぎさ: ぷはぁ~っ!
  1433. まばゆ: おおっ、いい飲みっぷり!
  1434. なぎさ: シュワシュワで 刺激的なのです…!
  1435. まばゆ: そうそう、今日はブレイコーです
  1436. まばゆ: 飲み食いして、日ごろの鬱憤を ぐわーっと晴らしましょう
  1437. なぎさ: うっぷん…
  1438. まばゆ: はい、あーん!
  1439. なぎさ: …!?そ、そんな!一気に2本 まとめてお口に運ぶなんて…あむ
  1440. なぎさ: もぐ…もぐ…もぐ…もぐ…
  1441. なぎさ: す、すごい…口の中が、 2倍チーズなのです…!!
  1442. まばゆ: さあさあ、秘蔵のクワトロチーズ ポテトもお出ししちゃいますよ…
  1443. なぎさ: チーズポテト!! そんなものをお出しされたら…
  1444. なぎさ: 抵抗なんてできないのです…!
  1445. まばゆ: ぷはぁ…
  1446. なぎさ: おなかいっぱいなのです…
  1447. なぎさ: ふわぁあ…もう、だんだん… 眠くなってきたのです…
  1448. まばゆ: あーだめだめ、食べてすぐ寝ると 牛になっちゃいますよ…
  1449. なぎさ: 牛さんになったら ダメなのですか…?
  1450. なぎさ: 牛さんのミルクがなければ チーズはできないのです…
  1451. なぎさ: そんな言い方は、牛さんが かわいそう…ふわぁああ…
  1452. まばゆ: (むぅ…気を惹こうとして やり過ぎてしまいました?)
  1453. まばゆ: (眠気で意識がモーローと してきている…!)
  1454. まばゆ: ええと、なぎさちゃん? 最近、元気がないようですが…
  1455. まばゆ: なにか、理由があるのですか?
  1456. なぎさ: 別に…なにも…ないのです…
  1457. なぎさ: ただ…その…
  1458. なぎさ: …………
  1459. なぎさ: 夢を…見るのです…
  1460. まばゆ: 夢?
  1461. なぎさ: こわい…こわい、夢なのです…
  1462. なぎさ: まばゆは、夢が現実だった ことって、ありますか?
  1463. なぎさ: 夢は…変えられるのですか…?
  1464. まばゆ: 夢…ですか
  1465. まばゆ: お母さんのこと… 思い出してしまいますね
  1466. なぎさ: お母さん…?
  1467. まばゆ: 私のお母さんは… 占い師だったんです
  1468. まばゆ: 未来のことが、よく当たるって 評判で…
  1469. まばゆ: ああ…そうか
  1470. まばゆ: 私の、未来が視える力も もしかしたら、その影響かも…
  1471. まばゆ: この力は、お母さんと 同じなんだ…
  1472. まばゆ: っていうかむしろ、なんで 今まで気づかなかったのか…
  1473. まばゆ: むむ…? ということは、もしかして…
  1474. まばゆ: 私の「願い」も、占いの力に 関係しているということです!?
  1475. まばゆ: なぎさちゃん! ありがとうございます!
  1476. まばゆ: あなたのおかげで ひとつヒントが…
  1477. なぎさ: すぅ…すぅ…すぅ…
  1478. まばゆ: あ、あれぇ…?
  1479. まばゆ: なぎさちゃん 眠ってしまっていますね…
  1480. まばゆ: もっとちゃんと話を 聞きたかったんですが
  1481. なぎさ: すぅ…すぅ…すぅ…
  1482. まばゆ: まあ、今日は、いっか
  1483. パチッ
  1484. まばゆ: せめていい夢、見てくださいね
  1485.  
  1486. FILENAME: text_905120-010.txt [Day 20]
  1487. まばゆ: こんにちはー
  1488. まどか: こんにちは
  1489. ほむら: お邪魔します
  1490. 咲笑: あらあら、3人とも いらっしゃい
  1491. まばゆ: キッチンを貸してもらって ありがとうございます…
  1492. 咲笑: ううん、いいのよ 今日は注文も少ないし
  1493. 咲笑: 今は世界一のチーズケーキの 準備で手一杯だから!
  1494. まばゆ: おお、そっちも順調に 進んでるんですね
  1495. 咲笑: 最近のなぎさちゃん ちょっと元気がないみたいだから
  1496. 咲笑: まばゆちゃんたちのケーキで 元気づけてあげて
  1497. まばゆ: は、はいっ!
  1498. まどか: 咲笑さんも、なぎさちゃんを 心配してたね
  1499. まばゆ: 咲笑さんはぼんやりしてる ようで、ミョーに鋭いんです
  1500. まばゆ: ましてずーっと 気にかけてくれていますからね
  1501. まばゆ: ここ数日、落ち込みっぱなし なのにも気づいています
  1502. まどか: やっぱり、そうだよね
  1503. まどか: うーん… 心配になってきちゃった
  1504. まどか: 本当に、わたしたちのケーキで なんとかなるかな?
  1505. ほむら: 大丈夫よ、まどか
  1506. まどか: ほむらちゃん?
  1507. ほむら: 彼女が本当に、絶望から 救われたいと願っているなら…
  1508. ほむら: 私たちの助けを 無視するはずがないわ
  1509. ほむら: そんなの、私が許さない
  1510. まばゆ: あはははは…
  1511. まどか: それじゃ、みんな がんばって、作ろう!
  1512. みんな: おー!
  1513. まばゆ: えーと、まずは…
  1514. まばゆ: 薄力粉を…ふるっておく…? ってどゆこと?
  1515. まどか: こうやって、袋の薄力粉を 粉ふるいに入れて…
  1516. まどか: トントントントン
  1517. まばゆ: おお…トントントントン
  1518. まどか: 袋の中でダマに なってたりするからね
  1519. まどか: こうやってふるうと、スポンジも ふんわりするんだって
  1520. まばゆ: なるほど…
  1521. まばゆ: さてさて、おつぎは…
  1522. まばゆ: 卵と、グラニュー糖、ハチミツを 混ぜたら、湯せんしながら…
  1523. ほむら: 私の出番ね
  1524. まばゆ: えっ?暁美さん、それ…
  1525. ウィーーーーン
  1526. ほむら: ハンドミキサーよ
  1527. まどか: な、なんだか大きくないかな?
  1528. ほむら: 業務用ね
  1529. まどか: 業務用…
  1530. ほむら: 大は小を兼ねる 何も問題ないわ
  1531. まどか: あ、あの、優しく…ね?
  1532. ほむら: 任せて
  1533. ウィーーーーン
  1534. ほむら: あっ
  1535. ビチャビチャビチャ!!
  1536. まどか: きゃああああっ!!
  1537. まばゆ: ぬわああああっ!!
  1538. まばゆ: 生地に薄力粉を加えて混ぜて それから無塩バターも投入
  1539. まばゆ: よく混ぜ合わせる
  1540. ほむら: 同じ失敗は繰り返さない こんな感じでどうかしら?
  1541. まばゆ: ええ、良さそうですね
  1542. まばゆ: あとは生地を型に入れて…
  1543. ほむら: こう?
  1544. まどか: あっ!気をつけて!
  1545. まどか: なるべく気泡が潰れないように やさしくね?
  1546. ほむら: やさしく…
  1547. まどか: ヘラで、そっと集めてあげて…
  1548. ほむら: ヘラで?
  1549. まどか: ほむらちゃん、ちょっと貸して
  1550. ほむら: あ、ええ
  1551. まどか: こうやって、こう…
  1552. ほむら: な、なるほど
  1553. まどか: 生地を払うのも、なるべく 少ない回数で、丁寧に…
  1554. ほむら: 丁寧に…
  1555. まどか: よしっ!できた!
  1556. ほむら: ふぅ…
  1557. まどか: あとは、型を落として 大きな気泡を抜いて…と
  1558. トン!
  1559. まどか: うん、コレでオッケー!
  1560. まばゆ: オーブンの方も準備 できてます!
  1561. まどか: よーし、お願いだから ふわふわのスポンジになってよぉ
  1562. まばゆ: 頼みます!
  1563. まばゆ: スポンジの粗熱をとってる間 デコレーションの準備
  1564. まばゆ: 鹿目さんは、いちごを 切ってもらえますか?
  1565. まどか: はい、わかりました
  1566. まばゆ: 暁美さんは、生クリームに 砂糖を混ぜて泡立ててください
  1567. ほむら: 了解
  1568. ウィーーーーン
  1569. まどか: ほむらちゃん、ほどほどにね?
  1570. まばゆ: そして私は…
  1571. まばゆ: チョコプレートの制作ですか なかなか責任重大ですね…
  1572. まどか: ラテアートの腕が あれば、大丈夫だよ!
  1573. まばゆ: いや、でもチョコレートだと 全く勝手が…
  1574. ほむら: 私が代わる?
  1575. まばゆ: いえ、大丈夫です
  1576. まどか: ほ、ほむらちゃんは 生クリームがいいと思うよ!
  1577. ほむら: …まどかが言うなら そうしましょう
  1578. まばゆ: (さて…チョコレートに イラストを描くわけですが)
  1579. まばゆ: (なぎさちゃんを喜ばせる 図案って、いったい…?)
  1580. まばゆ: (チーズは好きそうなんで チーズケーキ?)
  1581. まばゆ: (いやいや…ショートケーキに チーズケーキの絵って…)
  1582. まばゆ: (もっと何か、まともな図案を 考えなければ…)
  1583. まばゆ: う、う~ん…
  1584. まばゆ: 思いつかない…
  1585. まどか: まばゆさん、悩んでるんですか?
  1586. まばゆ: え…ええ、まあ…
  1587. ほむら: 味には関係ないわ どうせ食べちゃうんだし…
  1588. まばゆ: (鹿目さんが関わらない所には テキトーですね、この人は…)
  1589. まばゆ: …………ん?
  1590. まどか: どうしたんですか、まばゆさん
  1591. まばゆ: もしかして… いいことを思いついたかも!
  1592. ほむら: いいこと?
  1593. まばゆ: …咲笑さーん
  1594. 咲笑: なあに、まばゆちゃん?
  1595. まばゆ: あの…ホワイトチョコって 余ってたりしますか?
  1596. まばゆ: スポンジをスライスして…
  1597. ほむら: ふんっ!!
  1598. まばゆ: ホイップクリームと イチゴをサンド
  1599. まどか: ちょん、ちょん、ちょんと…
  1600. まばゆ: 繰り返して土台を作ったら クリームで全体を覆って…
  1601. まばゆ: ホイップで飾り付け
  1602. ほむら: ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅ…
  1603. まばゆ: イチゴもたっぷり のせちゃって…
  1604. まどか: ぽん、ぽん、ぽん…
  1605. まばゆ: 最後に、私の作った チョコプレートを…
  1606. まばゆ: どん!
  1607. まどか&ほむら: おおおおおお…!!
  1608. まばゆ: レコンパンスお手伝い軍団特製 魔法少女ケーキの完成!
  1609. まどか: やったね!これで完璧!
  1610. ほむら: まどか
  1611. まどか: ん?なに
  1612. ほむら: 今ナイフを入れていい?
  1613. まどか: えっ?
  1614. ほむら: チョコプレートのこの顔 今真っ二つにしてやりたい…
  1615. まばゆ: どーどー、暁美さん 落ち着いてください
  1616. まばゆ: 少しだけの辛抱です
  1617. ほむら: うううう…!
  1618. まどか: でも、すごいよ!こんなに キュゥべえそっくりだなんて…
  1619. まばゆ: ま、パーツも単純でしたしね
  1620. まばゆ: これなら、割れちゃっても 仕方ないと納得できます!
  1621. まどか: そ、そうかな…?
  1622. まばゆ: 何はともあれ これでケーキは完成ですね
  1623. まばゆ: あとは、なぎさちゃんが 来るのを待つだけ…
  1624. カランカラン
  1625. なぎさ: …………
  1626. まばゆ: って、噂をすれば!
  1627. まどか: …相変わらず、元気なさそう
  1628. ほむら: そうね
  1629. ほむら: 一刻も早くケーキを 切って、笑顔を取り戻しましょう
  1630. まばゆ: (この人絶対、早くキュゥべえを 真っ二つにしたいだけ…?)
  1631. ほむら: なぎさ
  1632. なぎさ: なんです?
  1633. ほむら: ケーキよ
  1634. なぎさ: はい?
  1635. ほむら: まどかが心を込めて作ったの あなたと一緒に食べたいって
  1636. なぎさ: なぎさと…一緒にですか?
  1637. ほむら: ええ、できたてよ ほら、食べましょう
  1638. なぎさ: 要らないです
  1639. ほむら: …要らない?
  1640. まどか: ほ、ほら!見て、なぎさちゃん
  1641. まどか: イチゴのショートケーキ! おいしそうでしょ?
  1642. まどか: 余らせるともったいないし もし良かったら…
  1643. なぎさ: ケーキなんて、要らないのです
  1644. まどか: え…
  1645. なぎさ: おいしいケーキなら 咲笑が作ってくれるのです
  1646. なぎさ: だから…まどかのケーキなんて 要らないのです!
  1647. まどか: なぎさちゃん…
  1648. ほむら: ッ!!
  1649. まどか: きゃっ
  1650. まばゆ: あああ、暁美さんッ!?
  1651. まばゆ: (暁美さんのナイフが… キュゥべえを一刀両断に…!)
  1652. ほむら: …もういいわ
  1653. まどか: ちょ、ちょっと! ほむらちゃん!
  1654. まばゆ: あ…行っちゃった
  1655. なぎさ: …………
  1656. まばゆ: なぎさちゃん、ほんとに どうしちゃったんですか?
  1657. まばゆ: あんなことしたら 怒るのわかりますよね?
  1658. なぎさ: …そうなのです
  1659. なぎさ: 悪いことをするなぎさは… やっぱり、悪い子なのです…
  1660. まばゆ: (ありゃりゃ…)
  1661. まばゆ: (なんかこりゃ、本格的に なんとかしなきゃですね)
  1662. まばゆ: (でもま、とりあえず…)
  1663. まばゆ: ほら、行きましょう
  1664. なぎさ: え…
  1665. まばゆ: 謝るなら、早いほうがいいです
  1666. まばゆ: 悪いことってわかるなら さっさと謝っちゃいましょう
  1667. なぎさ: い、いや、でも…
  1668. まばゆ: はいはい、いいから移動移動…
  1669. なぎさ: う、うう…
  1670. まばゆ: もしもし、暁美さん…
  1671. ほむら: 私、もう、我慢がならないわ!
  1672. まどか: ほむらちゃん、相手はまだ 子どもなんだから…
  1673. ほむら: 子どもじゃない! 彼女は魔女なのよ!それなのに…
  1674. なぎさ: …………ぁ
  1675. ほむら: !?
  1676. まどか: なぎさちゃん?
  1677. なぎさ: …魔女…なのです?
  1678. なぎさ: やっぱり、夢で見たとおり…
  1679. なぎさ: なぎさは魔女だったのです…!?
  1680. まどか: え、えっと… それはね、なぎさちゃ…
  1681. なぎさ: こないでなのですッ!!
  1682. まどか: な、なぎさちゃんっ!!
  1683. まばゆ: 追いかけましょう!
  1684. まどか: うんっ!
  1685. まばゆ: ほらっ!暁美さんも!
  1686. ほむら: え…ええ
  1687.  
  1688. FILENAME: text_905120-020.txt
  1689. まどか: なぎさちゃーん!
  1690. まばゆ: なぎさちゃん、どこですかー?
  1691. ほむら: …見失ったみたいね
  1692. まどか: そんな…どうしよう…
  1693. ほむら: …………
  1694. ほむら: …ごめんなさい、まどか
  1695. ほむら: 私の口が滑ったせいで こんなことに…
  1696. まどか: …ううん
  1697. まどか: ほむらちゃんのせいじゃ、ないよ
  1698. まばゆ: こわい夢を見たって なぎさちゃんは言っていました
  1699. まばゆ: もしかしたら、魔女の頃の 記憶が残っていたのかも…
  1700. ほむら: …………
  1701. ほむら: 手分けして捜しましょう
  1702. ほむら: 連絡が届くくらいの距離なら すぐに駆けつけられるはずよ
  1703. まどか: う、うん!
  1704. まばゆ: わかりました
  1705. まばゆ: なぎさちゃーん! 出ておいでー!
  1706. まばゆ: なぎさちゃんの大好きな チータラもありますよー!
  1707. まばゆ: (いや、こんな手で出てきたら 逆にビックリですけどね)
  1708. まばゆ: (魔女だったことに 落ち込んでたんだとしたら…)
  1709. まばゆ: (どうやって、彼女を励まして あげられるんでしょうか)
  1710. ほむら: まばゆ、そっちはどう?
  1711. まばゆ: どこにも気配がありません…
  1712. まどか: こっちもだめ 全然見つかんないよ…
  1713. ほむら: 諦めるのはまだ早いわ 別の方向を捜しましょう
  1714. まばゆ: なぎさちゃーん! なぎさ――
  1715. まばゆ: この音…
  1716. まばゆ: なぎさちゃんっ!!
  1717. なぎさ: まばゆ!?
  1718. 杏子: おっと
  1719. まばゆ: うぎゃっ!
  1720. 杏子: あんた…この前の…
  1721. 杏子: やっぱり、こいつとグルかい?
  1722. まばゆ: あ…あなたは…
  1723. まばゆ: ひえっ
  1724. 杏子: あんたたち どうして魔女に協力してる?
  1725. 杏子: それともまさか、魔女なんかに 騙されてんじゃないだろうね
  1726. まばゆ: な…なにを、言ってるんですか…? 魔女って、いったい…
  1727. 杏子: わかってるだろ?
  1728. 杏子: こいつの正体さ
  1729. なぎさ: …………
  1730. まばゆ: 待ってください!
  1731. まばゆ: なぎさちゃんは 魔女なんかじゃ…
  1732. 杏子: 病院に魔女が出たんだろ?
  1733. 杏子: そいつを退治したんなら グリーフシードがあるはずだ
  1734. 杏子: 見せておくれよ
  1735. まばゆ: そ、それは…
  1736. 杏子: これ以上手間かけさせんな
  1737. 杏子: こっちはな、わざわざカメラの 動画まで確認したんだぞ
  1738. 杏子: あの場にいたのは、暁美ほむら 鹿目まどか、愛生まばゆ…
  1739. 杏子: そして、巴マミ
  1740. まばゆ: え…巴さんも?
  1741. 杏子: 美樹さやかって子が、結界に 迷い込んじまったみたいでさ
  1742. 杏子: そいつは巴マミに 出口を教わったんだと
  1743. ほむら: だめ…見失った…
  1744. まばゆ: この音…魔女?
  1745. ほむら: 急がないと! 音のする方は…
  1746. まばゆ: 待って下さい! あっちの方に…
  1747. まばゆ: (結界の中で、私と暁美さんが 鹿目さんを捜してたとき…)
  1748. まばゆ: (魔女が、誰かと戦っている みたいな音がしてたけど…)
  1749. まばゆ: (もしかして…!?)
  1750. なぎさ: なぎさが殺したのです
  1751. まばゆ: なぎさちゃん…?
  1752. なぎさ: なぎさが、パクッと 食べちゃったのです
  1753. なぎさ: ずっと、夢の出来事だと 思っていたのです
  1754. なぎさ: でもあれは、本当でした
  1755. なぎさ: なぎさは…良い子じゃなくて… 本当は、悪い子で…
  1756. なぎさ: 魔女だったのですね…!
  1757. まばゆ: なぎさちゃん、あのね…!
  1758. 杏子: 「違う」って言ってやんなよ? 「それはただの夢だ」って
  1759. まばゆ: あ…えっと…うう…
  1760. 杏子: 決まりだな
  1761. 杏子: あんたは巴マミを… あたしの古い馴染みを殺した
  1762. 杏子: マミに恩義があるわけじゃないが 魔女退治は魔法少女の倣い
  1763. 杏子: あんたの命、いただくぜ!
  1764. なぎさ: いやっ…やめるのです…!
  1765. 杏子: どんな魔法を使ったのかは 知らないけどさ…
  1766. 杏子: マミを殺しておいて、ぬけぬけと 人間の真似をしようだなんて…
  1767. 杏子: 図々しすぎるんだよ このバケモノがッ!
  1768. なぎさ: や、やめ…
  1769. まばゆの声: 佐倉さん、やめて下さいっ!
  1770. なぎさ: まばゆ…?
  1771. まばゆ: この子は、確かに、 魔女だったかもしれないけど…
  1772. まばゆ: でも、私たちの大事な 仲間なんですっ!!
  1773. 杏子: ははっ、笑わせてくれるね
  1774. 杏子: まさかその魔女に ほだされちまったのか?
  1775. まばゆ: 違います!
  1776. まばゆ: 彼女は、魔女なんかじゃなくて…
  1777. まばゆ: ぎゃっ!
  1778. 杏子: 世迷い言はたくさんだ
  1779. 杏子: こんな半人前に渡すには もったいない縄張りだね
  1780. 杏子: いっそ見滝原ごと、あたしが もらっちまうのも悪くない
  1781. なぎさ: 許さないのです
  1782. 杏子: ん…?
  1783. なぎさ: なぎさは、本当は悪い子で 悪い魔女なのです…だから…
  1784. なぎさ: 気に食わないものは ぜんぶやっつけちゃうのです!!
  1785. 杏子: がはっ!?
  1786. なぎさ: なぎさを魔法少女だと 甘く見てはいけないのです!!
  1787. 杏子: な…!
  1788. なぎさ: だって、なぎさは魔女なのです!! 血も涙もないのです!!
  1789. 杏子: ぐぁっ!
  1790. まばゆ: なぎさちゃん、もう十分…!
  1791. なぎさ: 本気を出せば、魔法少女だって 簡単にやっつけちゃえるのです!!
  1792. 杏子: ――――
  1793. まばゆ: あ…
  1794. まばゆ: (佐倉さんの、ソウルジェムを… 砕いちゃった…)
  1795. なぎさ: はぁ…はぁ…はぁ…
  1796. まばゆ: なぎさちゃん…
  1797. まばゆ: あの…助けてくれたんだよね ありがとう…
  1798. なぎさ: 来ないで!
  1799. まばゆ: え…
  1800. なぎさ: もう近づいちゃダメなのです!!
  1801. まばゆ: なぎさちゃん…
  1802. なぎさ: だって、なぎさは… 悪い悪い、魔女なのですっ!!
  1803. まばゆ: あ…
  1804. まばゆ: なぎさ…ちゃん…
  1805. ほむら: まばゆっ!
  1806. まどか: まばゆさんっ!!
  1807. ほむら: !?
  1808. ほむら: そこに倒れてるのって…
  1809. まばゆ: 佐倉さんです
  1810. まどか: 大丈夫…なの?
  1811. まばゆ: いえ…もう…
  1812. まどか: うそ…
  1813. まばゆ: なぎさちゃんが…やりました
  1814. まばゆ: お前の正体は魔女だろうって 迫られて、それで…
  1815. まばゆ: 夢で見た光景が、現実のことって 思ってしまったみたいです
  1816. まばゆ: 自分が巴マミを殺したって
  1817. ほむら: …………
  1818. ほむら: ああ…そうか…
  1819. ほむら: だからずっと 落ち込んでいたのね…
  1820. まどか: なぎさちゃんはどっちに 行ったか、わからないんですか?
  1821. まばゆ: すみません…
  1822. まばゆ: 自分にはもう近づくなって 叫んでいて…
  1823. ほむら: …そう
  1824. まどか: わたしのせいだ
  1825. ほむら: え…
  1826. まばゆ: 鹿目さん?
  1827. まどか: なんで…あんなことを しちゃったんだろう
  1828. まどか: 誰かを救ってあげたいって 自分の、勝手なわがままで…
  1829. まどか: なぎさちゃんを…かえって 苦しめちゃうなんて…
  1830. まどか: わたしが…あんなことを 願ったから、なぎさちゃんは…!
  1831. まばゆ: …………
  1832. まばゆ: 暁美さん?
  1833. ほむら: 何、まばゆ?
  1834. まばゆ: 時間を巻き戻す気はありますか?
  1835. ほむら: …………
  1836. まばゆ: 鹿目さんの言うとおりです
  1837. まばゆ: これからいくらがんばっても 巴さんの運命は変えられません
  1838. まばゆ: もう…この先に 幸せな結末なんて…
  1839. まばゆ: …………?
  1840. まばゆ: 暁美さん、聞いていますか?
  1841. まばゆ: 暁美さん?
  1842. ほむら: まどか
  1843. まどか: な…なに?
  1844. ほむら: ごめんなさい 私が、間違っていたわ
  1845. まどか: ほむらちゃん…?
  1846. ほむら: なぎさを、苦しみから 救いましょう
  1847. まどか: …………うん!
  1848.  
  1849. FILENAME: text_905121-010.txt [Day 21]
  1850. ほむら: いらっしゃいませ
  1851. まばゆ: いらっしゃいませー
  1852. まばゆ: はぁ…それにしても、まさか 暁美さんがあんなことを言うとは
  1853. まばゆ: 私はてっきり、お別れの あいさつでも始めるのかと…
  1854. ほむら: あなたが先に言い出した ことでしょう?
  1855. ほむら: 別れに鈍感になるなって
  1856. まばゆ: あ…
  1857. ほむら: もし私たちが時を巻き戻しても この世界は続くかもしれない
  1858. ほむら: この未来のまどかを人間に 戻すことはできなくても…
  1859. ほむら: せめて彼女を 幸せにしてあげたい
  1860. まばゆ: …そうですね そうでした
  1861. まばゆ: ミョーなことを提案して しまってすみません…
  1862. ほむら: 謝っている暇があったら 私に協力して
  1863. まばゆ: もちろんです
  1864. まばゆ: でも、肝心のなぎさちゃんの 居場所がわからないことには…
  1865. ほむら: そうね、なるべく早く 捜し出したいのだけれど…
  1866. 咲笑: ねえ、まばゆちゃん
  1867. まばゆ: あ…なんですか、咲笑さん
  1868. 咲笑: ちょっと、来てくれるかしら
  1869. まばゆ: は、はい
  1870. 咲笑: なぎさちゃんから 連絡はあった?
  1871. まばゆ: いえ…まだ、ないです
  1872. 咲笑: そうなのね…心配だわ…
  1873. 咲笑: まさか、誘拐されたとか…
  1874. まばゆ: あ、それは大丈夫だと思います
  1875. まばゆ: (なぎさちゃんなら、変なのに 絡まれても返り討ちにできるし)
  1876. まばゆ: (でも、そんなこと言われても 大人は心配しますよね…)
  1877. 咲笑: そう…それなら、家出かしら…
  1878. 咲笑: 最近、ずーっと元気が ないみたいだったし…
  1879. まばゆ: ええ…そうですね
  1880. 咲笑: ねえ、まばゆちゃん
  1881. 咲笑: なぎさちゃんのこと 助けが必要なら、すぐに言ってね
  1882. 咲笑: いつでも、あなたの 力になるから、ね?
  1883. まばゆ: ありがとうございます、咲笑さん
  1884. まばゆ: でも、心配しないで大丈夫です
  1885. まばゆ: 咲笑さんの期待は 絶対に裏切りませんから!
  1886. 咲笑: ふふふ
  1887. まばゆ: 咲笑さん!
  1888. 咲笑: ん…なあに?
  1889. まばゆ: 世界一のチーズケーキ 準備は、進んでますか?
  1890. 咲笑: ええ、もちろんよ
  1891. 咲笑: 今日の夜、ポーランドから チーズが届くわ
  1892. 咲笑: 明後日には完成するんだけど…
  1893. まばゆ: それじゃあちゃーんと 準備しておいて下さいね
  1894. まばゆ: みんなでおいしく いただきますから!
  1895. 咲笑: ふふふふ…
  1896. 咲笑: まばゆちゃんも 大きくなったわね
  1897. まばゆ: え…な、なんですか、急に?
  1898. 咲笑: ああ、ごめんなさいね
  1899. 咲笑: うちにやってきた時は まるで別人だったものだから
  1900. まばゆ: それは…まあ…
  1901. まばゆ: あの時は、お母さんが 死んじゃって、すぐでしたし…
  1902. まばゆ: でも、いつまでも落ち込んでても いいことないですしね
  1903. 咲笑: ええ、そうね
  1904. 咲笑: 時には、忘れることも必要なのよ
  1905.  
  1906. FILENAME: text_905122-005.txt [Day 22]
  1907. まばゆ: ねえ、お母さん?
  1908. まばゆの母: なあに、まばゆ?
  1909. まばゆ: お母さんは 未来が視えるんだよね
  1910. まばゆの母: ええ、調子がいいときはね
  1911. まばゆ: それ、すごいね!
  1912. まばゆの母: ええ、これはね 私が神様から授かった力なの
  1913. まばゆの母: この力があるおかげで 私は皆の役に立てるのよ
  1914. まばゆの母: もし私が、この力を失ったら 困ってしまうかもしれないわね
  1915. まばゆ: それじゃあ、未来を変えたら どうなるの?
  1916. まばゆの母: ううん、残念だけれど 未来は変わらないの
  1917. まばゆ: なんで?
  1918. まばゆの母: さあ、どうしてかしらね? 私にもわからないわ
  1919. まばゆの母: でもね、どれだけ努力をしても 未来は変わらない…
  1920. まばゆの母: もしかしたら運命は、最初から 決まっているのかもね
  1921. まばゆ: でもお母さん 占いをしてるんだよね?
  1922. まばゆ: 嫌な未来が視えて、変えられ なかったら、どうするの?
  1923. まばゆ: そんな未来、知っても 嫌な気持ちになるだけだよね?
  1924. まばゆの母: ええ、そうね
  1925. まばゆの母: だからそういうときは そっと胸の奥にしまっておくの
  1926. まばゆ: 胸の奥に…?
  1927. まばゆの母: 伝えるのはいいことだけ お互いにとって、幸せでしょ?
  1928. まばゆ: …苦しくないの?
  1929. まばゆの母: えっ…?
  1930. まばゆ: お母さんの胸の中には、誰にも 言えない不幸が詰まってて…
  1931. まばゆ: それって、なんだか苦しそう
  1932. まばゆの母: 人の未来を預かるのは、とても 苦しくて、責任のあることだわ
  1933. まばゆの母: だから時々は辛くもなる
  1934. まばゆの母: でも…私はこの仕事に誇りを 持っているわ
  1935. まばゆの母: 未来を視るこの力は 私の人生そのものなの
  1936. まばゆ: 人生、そのもの…?
  1937. まばゆの母: 心配してくれて、ありがとう
  1938. まばゆの母: まばゆみたいな優しい娘がいて 私は幸せだわ
  1939. まばゆ: お母さん…
  1940. まばゆの母: え…
  1941. まばゆの母: 嘘…
  1942. まばゆ: …お母さん?
  1943. まばゆの母: やめて…
  1944. まばゆ: お母さん、どうしたの?
  1945. まばゆの母: お願い、来ないで!
  1946. まばゆ: え…
  1947. まばゆの母: 視えた…
  1948. まばゆの母: 視えて、しまったの…!!
  1949. まばゆ: …………っ!!
  1950. まばゆ: はぁっ…はぁっ…はぁっ…
  1951. まばゆ: 今のは…夢…?
  1952. まばゆ: …………
  1953. まばゆ: …ううん、違う
  1954. まばゆ: 記憶…
  1955. まばゆ: お母さんの、記憶…
  1956.  
  1957. FILENAME: text_905122-040.txt
  1958. まばゆ: 本当に…ここに来るんですか?
  1959. ほむら: ええ、きっとね
  1960. ほむら: なぎさはひとりで 魔女と戦っているわ
  1961. ほむら: そして今日は この場所に魔女が現れる
  1962. まばゆ: ああ、あの…
  1963. さやか: うああああっ!!
  1964. さやか: やああああああ!
  1965. まばゆ: 傷だらけになりながら 美樹さんが戦った魔女ですね?
  1966. ほむら: ええ
  1967. まどか: 美樹さんって…さやかちゃん?
  1968. まどか: さやかちゃんが どうかしたの?
  1969. まばゆ: い、いえ、なんでもありません
  1970. まばゆ: (鹿目さんには、時間を操れる ことは伝わっていますが…)
  1971. まばゆ: (美樹さんが魔女になったことは 伝えてませんからね)
  1972. まばゆ: (そんなことを教えても 何にもなりませんし…)
  1973. まばゆ: (そっと胸の奥に しまっておく…か)
  1974. まばゆ: …………
  1975. ほむら: ふたりとも、話があるの
  1976. まどか: な、なに?ほむらちゃん
  1977. ほむら: 彼女がどのような仕組みで 活動しているかはわからないわ
  1978. ほむら: でも、私たちのように魔法を 使うことで消耗するなら…
  1979. ほむら: 彼女はもう 限界が近いはずよ
  1980. まばゆ: また、魔女に戻りかねない ってことですか…
  1981. まどか: そんな!
  1982. まどか: せっかく、幸せになれるように 願ったのに…
  1983. ほむら: ええ、その結果だけは 絶対に避けなければならない
  1984. ほむら: まばゆ
  1985. まばゆ: は、はい!
  1986. ほむら: 私の未来を、視てくれる?
  1987. まばゆ: …わかりました
  1988. まばゆ: (なぎさちゃんの願いを叶える ためには、失敗できない)
  1989. まばゆ: (だから、私の未来予知の 魔法を使うわけだけど…)
  1990. まばゆ: (もし、この先に視る 未来が失敗に繋がっていたら…)
  1991. まばゆ: (運命は、変えられない?)
  1992. ほむら: まばゆ、どうかしたの?
  1993. まばゆ: …いえ
  1994. まばゆ: (それでも…)
  1995. まばゆ: (私は、自分にできるだけの ことは、やらなきゃです!)
  1996. まばゆ: 行きます!
  1997. まばゆ: これは…
  1998. まばゆ: …ああ、そうか
  1999. まばゆ: そういうことだったんだ…
  2000. ほむら: まばゆ?どう?
  2001. まばゆ: ええ、大丈夫です
  2002. まばゆ: 暁美さん、鹿目さん
  2003. ほむら: ええ、何?
  2004. まどか: わたしは、どうすれば…?
  2005. まばゆ: 今のふたりの気持ちを 思いっきり、ぶつけて下さい
  2006. まばゆ: それが…唯一の方法です
  2007. まどか: 気持ちを…ぶつける
  2008. ほむら: わかったわ
  2009. ほむら: ありがとう、まばゆ
  2010. まばゆ: …はい
  2011. まばゆ: …………
  2012. まばゆ: (暁美さん、鹿目さん ごめんなさい)
  2013. まばゆ: (でも、私には…)
  2014. まばゆ: (この他に方法が、ないんです)
  2015.  
  2016. FILENAME: text_905122-050.txt
  2017. なぎさ: こんばんはなのです
  2018. なぎさ: 魔女さんの、お出ましなのです?
  2019. なぎさ: なんという偶然、なのです 実はなぎさも…
  2020. なぎさ: 悪い悪い魔女なのです!!
  2021. なぎさ: 魔女がどうして魔女と 戦うのでしょう?
  2022. なぎさ: それは、なぎさが 悪い子だからです
  2023. なぎさ: 悪い子は、してはいけない ことをするのです
  2024. なぎさ: 魔女なのに 魔女をやっつけたり!
  2025. なぎさ: 魔法少女なのに 魔法少女とけんかをしたり!
  2026. なぎさ: 大好きなのに 嫌いなフリをしてみたり!
  2027. なぎさ: きゃぅっ!
  2028. まどか: なぎさちゃんっ!
  2029. なぎさ: …!?まどか…
  2030. ほむら: もう、限界でしょう 下がっていなさい
  2031. なぎさ: ほむらも…
  2032. なぎさ: ふん!なぎさは悪い子だから 誰の言うことも聞かないのです
  2033. なぎさ: 魔女だから、最初から 幸せになんてなれないのです!
  2034. まどか: ちがうよ、なぎさちゃん!
  2035. まどか: なぎさちゃんは、良い子だよ
  2036. まどか: グリーフシードを 集めてくれたんでしょう?
  2037. まどか: 自分には使わないで わたしたちのために…
  2038. まどか: でもね、なぎさちゃん
  2039. まどか: あなたを失ってしまったら… そんなの、何の意味もないんだよ
  2040. なぎさ: …………
  2041. なぎさ: まどかはチョロすぎるのです
  2042. まどか: チョロい…?
  2043. なぎさ: そうやってなんでも、自分に いいように解釈して…
  2044. なぎさ: そんな良い子ちゃんだと いつか騙されてしまうのです!
  2045. ほむら: そうよ、まどかは良い子よ
  2046. ほむら: 何度裏切られても… 何度苦しめられても…
  2047. ほむら: あなたをまた、信じるし… 幸せになって欲しいと、願う
  2048. なぎさ: なぎさには、幸せなんて…!!
  2049. ほむら: 私には到底、彼女みたいな 優しさはなかった
  2050. ほむら: まどかのように真っ直ぐには あなたに向き合えなかった
  2051. ほむら: あなたをいつか、失って しまうと知っていたから
  2052. なぎさ: そうです!わかっているなら 放っておいて欲しいのですッ!!
  2053. ほむら: それは間違いだったわ
  2054. なぎさ: え…
  2055. ほむら: 私は、失ってしまう物を 愛すのが、怖かった
  2056. ほむら: でも…失ってしまうからこそ 愛すべきものもある
  2057. ほむら: だってあなたは まどかの願いが作り出した希望…
  2058. ほむら: それを、見捨てるなんて できるわけがなかったのよ!
  2059. なぎさ: ほむら…
  2060. ほむら: 今まで、無礼を働いてしまって ごめんなさい
  2061. ほむら: あなたはまどかにとっても 私にとっても、大切な人だから…
  2062. ほむら: 私と、友だちになって
  2063. なぎさ: …なんでなのです?
  2064. なぎさ: …どうしてなのです?
  2065. なぎさ: なぎさは、とっても 悪い子なのに…
  2066. なぎさ: どうして、こんなに、みんな 優しくしてくれるのですかあっ!!
  2067. なぎさ: なぎさは、幸せになんて、 絶対、なれないのに…なのに!
  2068. まどかの声: なれるよ!
  2069. まどか: だって それが魔法少女の奇跡だもの!
  2070. ほむら: そうよ!
  2071. ほむら: あなたは、幸せになるために この世界にやってきたの!
  2072. まどか: だから、お願い!わたしたちと 一緒に帰ろう!
  2073. ほむら: 一緒に、世界一のチーズケーキを 食べるのよ!
  2074. なぎさ: …………
  2075. なぎさ: まどか…ほむら…
  2076. なぎさ: ありがとう…
  2077. なぎさ: ありがとうなのですーっ!!
  2078. まどか: やった…!!
  2079. なぎさ: んっ、くぅ…
  2080. ほむら: なぎさっ!
  2081. まどか: は、はやくグリーフシードを…
  2082. なぎさ: 要らないのです
  2083. ほむら: なに言ってるの! あなた、また魔女に…
  2084. なぎさ: 来ないでなのです!
  2085. まどか: …っ!?
  2086. ほむら: なぎさ…?
  2087. なぎさ: みんな…なぎさに、やさしく してくれて…うれしいのです
  2088. なぎさ: でも…やさしくされれば されるほど…辛くなるのです…
  2089. なぎさ: だって…なぎさは… 魔女だったのです
  2090. なぎさ: 巴マミも、佐倉杏子も 殺して、しまったのです…
  2091. まどか: …………
  2092. ほむら: …………
  2093. なぎさ: みんなが優しくしてくれても
  2094. なぎさ: 良い子になろうとがんばっても
  2095. なぎさ: 心が辛くなるだけで
  2096. なぎさ: すぐに濁っていくのが わかるのです
  2097. なぎさ: だから…
  2098. なぎさ: お願いなのです
  2099. なぎさ: もしもなぎさの友だちなら…
  2100. なぎさ: 人殺しのなぎさを… 楽にして欲しいのです…!!
  2101. まどか: そんな…
  2102. ほむら: なぎさ…
  2103. 「いいですよ」
  2104. なぎさ: まばゆ!?
  2105. まばゆの声: 「あなたが今頭の中に 思い浮かべていること…」
  2106. まばゆの声: 「巴マミと佐倉杏子を殺した 悪いあなたと…」
  2107. まばゆ: さようなら
  2108.  
  2109. FILENAME: text_905123-010.txt [Day 23]
  2110. ジリリリリリ!
  2111. まばゆ: ふわ…ん…んん…
  2112. まばゆ: 目覚まし時計…?
  2113. まばゆ: なんだ…夢…か…
  2114. なぎさの声: 夢じゃないのです、まばゆ!
  2115. バサッ
  2116. まばゆ: うぎゃー!こ、こたつを… 剥がさないで…さむい…!!
  2117. なぎさ: いいからさっさと起きるのです!
  2118. なぎさ: 今日は待ちに待ったあの日! なのですよ!
  2119. まばゆ: へ?あの日…?
  2120.  
  2121. FILENAME: text_905123-035.txt
  2122. なぎさ: いただきまーす、なのです!!
  2123. なぎさ: あむあむ、あむあむっ!!
  2124. なぎさ: んんんんんん――――!!
  2125. 咲笑: どう、なぎさちゃん?
  2126. なぎさ: んんんん――っ!! んんんん――っ!!
  2127. まばゆ: おいしい…って 言ってるみたいですね
  2128. 咲笑: うんうん、よかったよかった
  2129. 咲笑: 自慢のチーズケーキよ みんなもおあがりなさい
  2130. まどか: ありがとうございます!
  2131. ほむら: いただきます…はむ…
  2132. ほむら: !!
  2133. まどか: あ…!!
  2134. ほむら: おいしい…おいしすぎる… こんなの、おかしいわ…!!
  2135. まどか: 舌の上で溶けたチーズが ダンスを踊ってるみたい
  2136. まばゆ: の、脳が、チーズになって 溶けていきそうな感じです…
  2137. なぎさ: 咲笑!これは、絶対、ぜったい 世界一のチーズケーキなのです!
  2138. 咲笑: ふふふふ、そうでしょう?
  2139. ほむら: だめ…フォークが、止まらない
  2140. まどか: ほんとだ…ずーっと 食べていたい気分…
  2141. まばゆ: 咲笑さん…まさか、危険な 物質を入れてないですよね?
  2142. 咲笑: あっ、気づいちゃった?
  2143. まばゆ: !?なななな!なんですとー?
  2144. 咲笑: 食べ物をおいしくするには 色々な方法があるけれど
  2145. 咲笑: 世界中で認められている 3つの要素があるの
  2146. まばゆ: 3つの要素?
  2147. 咲笑: ええ、それは…
  2148. 咲笑: 砂糖!
  2149. 咲笑: 塩!
  2150. 咲笑: 脂質!
  2151. まどか: 砂糖、塩、脂質… ど、どれも、確かに危険…
  2152. まばゆ: なんだかずいぶん ジャンクですね…
  2153. 咲笑: 逆よ
  2154. 咲笑: ジャンクフードに入っているのは それが効果的だから
  2155. 咲笑: そしてチーズケーキは、それら 3つが同居している…!
  2156. 咲笑: 私が心血を注いだのは、それらの 個性を調和させることだけ!
  2157. 咲笑: そして今、脳に至福の喜びを 与える配合に至った…
  2158. 咲笑: それがこの 世界一のチーズケーキなの!
  2159. なぎさ: 咲笑はやっぱり、世界一の パティシエなのです!
  2160. 咲笑: うふふふふ…
  2161. まばゆ: わ、私たちは、大変なものを 生み出させてしまったのかも…
  2162. まどか: でも、まあ、なぎさちゃんが 喜んでくれたんだから…
  2163. ほむら: …ええ、それもそうね
  2164. なぎさ: 咲笑、お代わりなのです!
  2165. 咲笑: はいはい
  2166. まどか: 最初は、本当にこれでいいのか 迷ったけれど…
  2167. まどか: 今のなぎさちゃんを見ていると 正解、でしたね
  2168. まばゆ: 黙っていてすみません
  2169. まばゆ: もし先に作戦を伝えたら 説得を躊躇するかなって思って
  2170. まばゆ: 人の記憶を操作するなんて 褒められたことじゃないですから
  2171. ほむら: でもどうせ消すなら、あそこまで 彼女を追い詰める必要があった?
  2172. まばゆ: えっと…それが、難しいところで
  2173. まばゆ: 私は記憶を消すというよりも フィルムを切ってる感じなんです
  2174. まどか: フィルムを、切る…?
  2175. まばゆ: カットする瞬間は、フィルムを 頭で再生している必要があって
  2176. まばゆ: 嫌な記憶をカットするためには 嫌な記憶を思い出す必要がある
  2177. まばゆ: そのせいで、なぎさちゃんには 辛い想いをさせてしまいました
  2178. まどか: そうなんですか…
  2179. ほむら: でも、いつあなたの魔法の 本当の力に気づいたの?
  2180. まばゆ: 暁美さんの未来を 覗いたときです
  2181. まばゆ: 暁美さんの視界の中で 私が魔法を使うところが視えて
  2182. まばゆ: 私はこんな魔法が使えるんだって 思い出したんです
  2183. まどか: 魔法を使っている姿が視えて 魔法を思い出した?
  2184. まどか: そ、それって…誰が何を きっかけに、思い出したのかな?
  2185. まばゆ: 不思議ですよね、これ
  2186. まばゆ: ただ、前にヒントみたいな ものはあったんです
  2187. まばゆ: 私の母は、以前占い師をしていて 未来を予知できる力がありました
  2188. ほむら: あなたの力とよく似ているわね
  2189. まばゆ: はい
  2190. まばゆ: でも、似ているのは それだけじゃなくて…
  2191. まばゆ: 未来が変えられないってところも 同じだったんです
  2192. まばゆ: でも、母はある日…
  2193. まばゆ: 近く、病気で、自分が命を 失うことを予知してしまった…
  2194. まどか: 命を失う…?
  2195. まばゆ: その日から、母はまるで別人の ように変わってしまいました
  2196. まばゆの母: 来るな!来ないで!
  2197. まばゆの母: 私はもう、死ぬの… その運命は、絶対に変わらない!
  2198. まばゆの母: そんな私に優しくして 一体何のつもりなの!?
  2199. まばゆの母: あなたたちの顔なんて見たくない
  2200. まばゆの母: 私なんて、放っておいて!
  2201. まばゆ: 毎日、毎日、近づく自分の 命の終わりに怯えて…
  2202. まばゆ: 私や、咲笑おばさんに当たり 散らすようになってしまって…
  2203. まばゆ: 優しかった母が変わってしまった ことに、私は耐えられなかった
  2204. ほむら: それじゃあ、もしかして…
  2205. まばゆ: はい、死の直前の母は とても安らかでした
  2206. まばゆ: 自分の死に怯えることなく 優しい母が戻ったようで…
  2207. まばゆ: なぜか覚えてはいないんですけど もしかしたら…
  2208. まばゆ: 私はその時、魔法少女の 契約をしていたのかもしれない
  2209. ほむら: …なるほど
  2210. ほむら: あなたの願いは、お母さんの 未来視の記憶を消すことで…
  2211. ほむら: 今のあなたには その能力が反映されている
  2212. まどか: でも、記憶を消して苦しさを 忘れるだなんて…
  2213. まどか: …さびしいね
  2214. ほむら: ええ、それでも…
  2215. なぎさ: ふぅ…おなかいっぱい… 生きてて良かったのです…
  2216. ほむら: このなぎさの笑顔が 見られるんだもの
  2217. ほむら: それに代えられるものなんて なにもないわ…
  2218. まどか: …うん、そうだね
  2219. なぎさ: えへへへ…
  2220. まばゆ: (そのなぎさちゃんの表情は とっても満たされていて…)
  2221. まばゆ: …………
  2222. ほむら: …………
  2223. まどか: …………
  2224. なぎさ: …………?
  2225. なぎさ: どうしちゃったのです? たべないのですか?
  2226. まばゆ: あの…
  2227. まばゆ: なぎさちゃん、消えちゃったり しないですよね?
  2228. なぎさ: 何を言ってるのですか?
  2229. まばゆ: なにをって、ねぇ…
  2230. ほむら: 気のせい、ね
  2231. まどか: そう、だね あははは…
  2232. なぎさ: …なんだか、良くわかんない ですけど
  2233. なぎさ: 早くしないと 今日の仕事に遅れますよ!
  2234. なぎさ: たくさん魔女をやっつけて 魔法もいっぱい強くなって…
  2235. なぎさ: まどかとほむらとまばゆを 助けてあげるのです!
  2236. なぎさ: ワルプルギスの夜を やっつけてやるのです!!
  2237. まばゆ: ふふふ…頼もしいですね
  2238. ほむら: 期待しているわ、なぎさ
  2239. まどか: よーし、みんなで ワルプルギスの夜を越えるぞー!
  2240. まどか: えい、えい――
  2241. みんな: 「おーっ!!」
  2242.  
  2243. FILENAME: text_905132-010.txt [Day 32]
  2244. ほむら: 結局、4人でこの日を 迎えてしまったわね…
  2245. まばゆ: みんなでここまで来られたのは 暁美さんのおかげですよ
  2246. ほむら: 私たちはなぎさの願いを 叶えられなかった…
  2247. ほむら: そういう意味でも、あるわね
  2248. ほむら: もしワルプルギスの夜が 倒せなかったら、なぎさは…
  2249. ほむら: 彼女の願いを 叶えられないまま?
  2250. まばゆ: 大丈夫ですよ、暁美さん
  2251. ほむら: まばゆ…?
  2252. まばゆ: だって、なぎさちゃんは 鹿目さんの願いですもん
  2253. まばゆ: 報われないはずなんて、ない
  2254. まばゆ: だから…
  2255. ほむら: …………
  2256. ほむら: ええ
  2257. ほむら: まばゆ
  2258. ほむら: 私たちの未来を、視て
  2259.  
  2260. FILENAME: text_905132-020.txt
  2261. まどか: これが、最後のチャンス!!
  2262. まどか: みんな… 力を合わせて…いくよッ!!
  2263. ほむら&なぎさ: 「ふんっ!」 「えええいっ!」
  2264. まばゆ&まどか: 「とりゃあ!」 「やああっ!」
  2265. まどか: きゃああ…っ
  2266. ほむら: くぅっ…!
  2267. なぎさ: ううぅぅ…
  2268. まばゆ: いででで…
  2269. まどか: だ…だめだ…
  2270. まどか: 全然…通じない…
  2271. まばゆ: (未来視で見たフィルムと 同じ展開…)
  2272. まばゆ: (私たちは、ワルプルギスの夜を 倒せません)
  2273. なぎさ: そんな…
  2274. なぎさ: だめ…だめなのです
  2275. なぎさ: なぎさは…なぎさは… まどかたちの、役に…
  2276. まばゆ: いいんですよ、なぎさちゃん
  2277. なぎさ: え…
  2278. まばゆ: 私たちは、なぎさちゃんと一緒に いられて、良かった
  2279. なぎさ: でも…
  2280. ほむら: まばゆの言う通りよ
  2281. ほむら: あなたと暮らした記憶は 私たちにとって、宝物で…
  2282. まどか: なぎさちゃんありがとう
  2283. なぎさ: ほむら…
  2284. なぎさ: まどか…
  2285. なぎさ: 本当に…これで 良かったのです?
  2286. まどか: うん
  2287. なぎさ: ワルプルギスの夜を 倒せなくてもです?
  2288. なぎさ: みんなの力に なれなくてもです?
  2289. まどか: もちろんだよ、だって…
  2290. まどか: なぎさちゃんは なぎさちゃんだもの
  2291. なぎさ: なぎさは…なぎさ…
  2292. まばゆ: (彼女が抱えていた絶望)
  2293. まばゆ: (それは、彼女の持つ 彼女自身への落胆で)
  2294. まばゆ: (彼女は、自分が誰からも 許されないと思い込んでいて)
  2295. まばゆ: (だから、魔女に勝つことで 自分の価値を証明しようとして)
  2296. まばゆ: (でも…)
  2297. なぎさ: ほむら、まどか、まばゆ…
  2298. なぎさ: ありがとう… さようならなのです
  2299. まどか: うん さよなら、なぎさちゃん
  2300. ほむら: さようなら、なぎさ
  2301. まばゆ: …さようなら、です
  2302. まばゆ: (その呪いは、消えました)
  2303. まばゆ: (鹿目さんの、願いのおかげで)
  2304. まどか: …………
  2305. ほむら: …………
  2306. まばゆ: …………
  2307. まどか: えっと…
  2308. まどか: ほむらちゃんも、最後まで つきあってくれて、ありがとう
  2309. まどか: ここはもう、大丈夫だよ
  2310. ほむら: まどか…
  2311. まどか: まばゆさん
  2312. まばゆ: はい
  2313. まどか: ほむらちゃんのこと、 よろしくお願いします
  2314. まばゆ: 任せて下さい
  2315. ほむら: まどか、でも…
  2316. まどか: 大丈夫
  2317. まどか: わたしは絶望に染まらない
  2318. まどか: だってわたしは…なぎさちゃんの 願いを叶えてあげられたんだもの
  2319. まどか: 何にもできないわたしだけれど この世界にいた意味があった
  2320. まどか: そうだよね、ほむらちゃん?
  2321. まばゆ: 暁美さん、そろそろ時間です
  2322. まどか: ありがとう…ほむらちゃん
  2323. ほむら: さよなら…まどか
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