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P56J

Oct 29th, 2018
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  1. 身体が疲れている。あの奇妙な体調のせいだろうか
  2.  
  3. 寝る
  4. まだ寝ない
  5.  
  6. やっと気付いたか。
  7.  
  8. 立て囚人!
  9.  
  10. 主よりお話を賜ります。心して聞いた方が、自分のためです。
  11.  
  12. まずは再会を喜ぶとしよう。
  13.  
  14. ほう 覚醒を果たしたな。それも特別な「力」のようだ。
  15.  
  16. これでようやく再生を始められる。
  17.  
  18. 特別な力?
  19. 何が始まる?
  20.  
  21. 今はまだ、多くを理解しなくてもいい。
  22.  
  23. 目覚めた「ペルソナ」の力、お前には、それを鍛えてもらう。
  24.  
  25. ペルソナとは、外の事物と向き合う時に現れ出て、心を鎧う、言わば「仮面」だ。
  26.  
  27. お前には 期待しているのだよ。
  28.  
  29. なんの期待だ?
  30. 勝手に期待するな
  31. ……。
  32.  
  33. なに、心配しなくていい。時が来れば知る事になる。
  34.  
  35. ところで イセカイナビは、気に入ってもらえたかね?
  36.  
  37. あれを使えば、現実とパレスとを行き来できる。
  38.  
  39. パレス ?
  40. イセカイナビ ?
  41.  
  42.  お前を「賊」に仕立てる為、私が受けてやったものだ。
  43.  
  44. 主からのイセカイナビだ!心して活用しろ、囚人!
  45.  
  46. 立派な「賊」になれるよう、せいぜい精進なさい。
  47.  
  48. イセカイナビを活用するのに、独りでは心細かろう。
  49.  
  50. お前にとって有益な者にならば、その者にもイセカイナビをくりてやる。
  51.  
  52. すべては、お前がより優れた 「賊」に育つため。
  53.  
  54. ふん、時間だ。戻ってせいぜい休憩時間を楽しむがいい
  55.  
  56. また奇妙な夢を見た
  57.  
  58. 運命 そして、覚醒 ?
  59.  
  60. それより 学校へ急がなくては
  61.  
  62. 猛スピードで駅突っ込むとか運転手のヤツ、何考えてんだよ。
  63.  
  64. 知らないの?運転手、アタマ完全にイってたらしいよ。
  65.  
  66. ほら、ここんトコ、そういうの多いじゃん。
  67.  
  68. 原因不明の暴走とか、突然、心がおかしくなるって話だろ。
  69.  
  70. 最近、景気悪いし、ロクなニュースないし、ストレス社会の弊害ってやつでしょ。
  71.  
  72. 無事に学校に着いたようだ あの城は、なんだったのだろう ?
  73.  
  74. 公民の牛丸(うしまる)だ。今年一年、お前らに社会のルールを教える。
  75.  
  76. フン どいつも甘やかされて育った顔だな。
  77.  
  78. 社会のルールの前に、まずはひとしてのルールを叩きこんでおくか。
  79.  
  80. おい、転校生。
  81.  
  82. ギリシアの哲学者プラトンは人の魂を三つに分類した。
  83.  
  84. 人の魂は意思と欲望 あと一つは何だ?答えろ。
  85.  
  86. 根性
  87. 知性
  88. 愛情
  89.  
  90. 正解だ。
  91.  
  92. ほう、知ってたか。
  93.  
  94. プラトンの師匠であるソクラテスも「悪は無知から生まれる」と言った。
  95.  
  96. 意思だ個性だと甘やかされた人間は結局、レールを逸脱する社会のクズにしかならん。
  97.  
  98. よく分かるなぁ ホントに不良?
  99.  
  100. ワルぶって実はマジメ系?
  101.  
  102. 質問に答えられたことですこし賢くなった気がする
  103.  
  104. 巷じゃワケの分からん事件が頻発しているが、それこそ、こういうクズどもの仕業だ。
  105.  
  106. この学校にそういった低俗な輩はいらん。分かるよな?
  107.  
  108. よう、高巻じゃないか。
  109.  
  110. 帰り、乗って行くか?近ごろ、事件だなんだで物騒だしな。
  111.  
  112. いえ、今日はバイトで撮影が 夏の特集号で、外せなくて
  113.  
  114. おいおい モデル業もいいが、ほどほどにな。
  115.  
  116. 体調が悪いと言ってたじゃないか。盲腸の疑い、だったかな。
  117.  
  118. 忙しくて、ちゃんと病院に行けてなくて。ご心配かけて、すみません。
  119.  
  120. 親友は練習ばかりで、寂しいだろう?悪いと思って誘ったんだが。
  121.  
  122. ああそうそう、例の転校生、気を付けた方がいいぞ。
  123.  
  124. 前歴のあるヤツなんだからな。お前にもしものことがあったら
  125.  
  126. ありがとう ございます。
  127.  
  128. 失礼します。
  129.  
  130. よう。
  131.  
  132. どうしたんだ?
  133. 待ち伏せ?
  134. 誰だっけ?
  135.  
  136. 待ち伏せって 人間き悪ィこと言うなよ。
  137.  
  138. 昨日の城のことだけどさ。
  139.  
  140. 夢だって言い聞かそうとしたけど やっば無理だわ。
  141.  
  142. 無かったことに出来ねえ。鴨志田のヤロウと関係あるかもって思ったらよ
  143.  
  144. あそこが一体何なのか、どうしても確かめてえんだ。
  145.  
  146. こんな話、お前にしか相談できねーしよ。付き合ってくんねえか?
  147.  
  148. 夢だろ
  149. 気が進まない
  150. どうやって確かめる?
  151.  
  152. お 話の分かるヤツじゃん。
  153.  
  154. まあ確認ったって、昨日の朝の道順を歩き直してみるくらいだけどな。
  155.  
  156. どのみち、おまえ駅まで歩きだろ?一緒に行こうぜ。
  157.  
  158. あ、とれあえず、もし道で、それっぽい建物に気付いたら教えてくれ。
  159.  
  160. 竜司は悪いヤツではなさそうだ。
  161.  
  162. 付き合ってみよう
  163.  
  164. あんなデカい城、ほんとにあんならすぐ見つかんだろ。
  165.  
  166. てえか、いつあんなの建ったんだ?
  167.  
  168. こっから、お前とあっちの道に歩いてったよな?
  169.  
  170. そんな気がする
  171. やっぱり帰ろう
  172.  
  173. そう言われると、俺も自信ねうな
  174.  
  175. おし、こっちだ。
  176.  
  177. なんか気付いたことあったら言うよ。
  178.  
  179. あれぇ?
  180.  
  181. やっぱ学校か
  182.  
  183. 別に変ったと来なかったよな?城っぽいのもねえし
  184.  
  185. 道、どっかで間違ったんだな。
  186.  
  187. もう一回やんぞ?
  188.  
  189. まだやるしか?
  190. もう帰りたい
  191.  
  192. 大丈夫、次は間違えねえって。
  193.  
  194. 行くぞ。
  195.  
  196. マジか
  197.  
  198. 俺らが思ってるより小さいとか?
  199.  
  200. なお?
  201.  
  202. 携帯で調べろ
  203. 本当にこの辺?
  204.  
  205. それ、もうやったし。
  206.  
  207. けど、それっぽいのなかったんだよな
  208.  
  209. ん?携帯 ?
  210.  
  211. なあ、そういえばお前、あんときナビみたいのつけてたろ?
  212.  
  213. ナビ?
  214. 知らない
  215.  
  216. ナビかどうか知らねえけど、携帯からそれっぽい声、出てたろ?
  217.  
  218. ほら、「ホームにきかん」とか、そんなの言ってなかった?
  219.  
  220. ちょっと携帯、貸せよ。
  221.  
  222. なんだ?この目ん玉の ?
  223.  
  224. いつの間にか入ってた
  225. 消しても消えない
  226. 可愛い目だ
  227.  
  228. かわいいっつーか
  229.  
  230. 変なアプリ
  231.  
  232. あった!これだ!
  233.  
  234. やっぱこれ、ナビだよ!お前の操作履歴ってのもあるし!
  235.  
  236. やべえ!俺、天才すぎんだろ!
  237.  
  238. これ使おうぜ?
  239.  
  240. 嫌な予感がする
  241. 使い方が分からない
  242.  
  243. アプリ立ち上げるだけだろ?
  244.  
  245. カモシダ シャウジンガクエン ヘンタイ シロ
  246.  
  247. ナビを開始します。
  248.  
  249. きたっ!
  250.  
  251. そしたら、どっちから行って
  252.  
  253. おい、なにやってん
  254.  
  255. なんだぁ!?
  256.  
  257. 見ろよ!昨日の城だ!!
  258.  
  259. また来れちまったな つーことは、昨日のもマジ
  260.  
  261. って、おわ!!そのカッコ! !
  262.  
  263. 前も、なってたよな!?
  264.  
  265. なんなんだよ、そのカッコ!?
  266.  
  267. 分からない
  268. 悪くはない
  269. 羨ましいか?
  270.  
  271. うらやましくねーからる。
  272.  
  273. どうなってやがんだ!?ワケ分かんねえ
  274.  
  275. おい!
  276.  
  277. 騒い出んじゃねえよ。
  278.  
  279. お前 !
  280.  
  281. シャドウが急にザワっき出して、もしやと思って来てみれば
  282.  
  283. せっかく逃げのびたのにまた正面から来るとはな。
  284.  
  285. ここどこだよ?学校、なのか ?
  286.  
  287. そうだよ。
  288.  
  289. 城じゃねえか!
  290.  
  291. この城は「学校」なんだよ。
  292.  
  293. 但し「この城の主」にとってのな。
  294.  
  295. 城の主 ?
  296.  
  297. カモシダだったっけ?
  298.  
  299. アイツが歪んだ心の目で見ている学校だ。
  300.  
  301. 歪んだ 心?
  302.  
  303. わかるように言えっ!
  304.  
  305. バカにはわからんか
  306.  
  307. 今のは!?
  308.  
  309. 捕まってる奴隷だろう。
  310.  
  311. マジ!?
  312.  
  313. マジだ!
  314.  
  315. 昨日、俺たち以外にも捕まってるヤツを見た たぶんウチの生徒だ。
  316.  
  317. 大方、城主のカモシダの命令だろう。珍しいことじゃない、ここじゃ毎日こうだ。
  318.  
  319. まして昨日、オマエらに逃げられたからな。さぞ、荒れてんだろうぜ。
  320.  
  321. あんのヤロウ ッ!!
  322.  
  323. リュージ ?
  324.  
  325. ざけんなッ!!
  326.  
  327. 鴨志田ァーッ!!
  328.  
  329. そんなんで開くかよ
  330.  
  331. だが、何やらワケありみたいだな。
  332.  
  333. おい、モナモナ!
  334.  
  335. モルガナだ!
  336.  
  337. この声の連中のとこ、お前なら、わかるか ?
  338.  
  339. 連れて行けってか?
  340.  
  341. まぁ、案内してやらんでもない。こいつも一緒に来るならな。
  342.  
  343. 行こう
  344. 断る
  345. なぜそうなる
  346.  
  347. 決まりだな!
  348.  
  349. マジか !
  350.  
  351. わりぃ。
  352.  
  353. よし、いいだろう。ワガハイについて来い!
  354.  
  355. ここが「潜入口」だ。
  356.  
  357. ここって確か、前に脱出で使った
  358.  
  359. ああ、通気口だ。正面から入らないなんて、怪盗の基本だぜ?
  360.  
  361. カイトウ?知らねーっての。
  362.  
  363. まあ、ワガハイがしっかり仕込んでやる。 それじゃ行くぞ、ついて来い!
  364.  
  365. その 悪ィ。結局巻き込んじまってよ
  366.  
  367. けど、鴨志田のヤロウが好き 勝手しやがんの、どうしても許せねーんだ!
  368.  
  369. ありがとな、付き合ってくれて 恩に着るぜ!
  370.  
  371. 相変わらず、不気味なトコだぜ。
  372.  
  373. いいか、ちゃんとワガハイの案内通りにするんだぞ?
  374.  
  375. ついて来い!
  376.  
  377. 何やってんだ!早くあいつについて行くぞ!
  378.  
  379. ここは 正面から入ったときに通った
  380.  
  381. 今、なんか、ダブって !学校か !?
  382.  
  383. だから言ってるだろ。ここは「オマエらの学校」だって。
  384.  
  385. 長話してる余裕はねえぜ。いつここにシャドウが来てもおかしくないからな。
  386.  
  387. ほら、早く来い!
  388.  
  389. 上の階に用はねぇだろ。早く捕まってた奴らのトコに行こうぜ。
  390.  
  391. チッ 、やっぱり見張りがいるか
  392.  
  393. こっから先は、戦いが避けられそうもない。
  394.  
  395. ま、マジか
  396.  
  397. 仕方ない 戦闘の基礎の基礎だけここで伝えておくぞ。頭に叩き込め。
  398.  
  399. 原則、いつでも不意打ちを狙っていく。可能な限り、敵は背中から襲え。
  400.  
  401. バレスの敵は、主の歪み支配されてる。その象徴が「仮面」 そいつを剥ぎ取るんだ。
  402.  
  403. 成功すれば、どんな敵でも一瞬かならず前後不覚になる。そこを先制攻撃だ。
  404.  
  405. 後ろから不意打ちかまして、先制攻撃か うしっ、分かった!
  406.  
  407. オマエは外で見学だぞ?ペルソナが使えないんだからな。
  408.  
  409. さぁ、行くぞ!
  410.  
  411. 敵は1体!蹴散らせ!
  412.  
  413. ここは 居ねぇか
  414.  
  415. ここは カラか
  416.  
  417. なんで誰もいねえんだよ
  418.  
  419. 前は居ただろ!?どこ行ったんだよ!?
  420.  
  421. 声デカイって!打ち付け!
  422.  
  423. そうだ、確かあの奥にも居たはず !
  424.  
  425. こりゃ、移送されたのかもな
  426.  
  427. やべえぞ、足音が近づいてくる!かなりのかずだ!
  428.  
  429. チッ、今見つかると面倒だな
  430.  
  431. おい、ひとまずその部屋に入れ。やり過ごすんだ。
  432.  
  433. ここならシャドウ来ないだろう。
  434.  
  435. ハァ ハァ なんで分かんだよ?
  436.  
  437. ここだけ歪みが少ない。主の支配が弱い場所ってことだ。
  438.  
  439. これ、教室か !?
  440.  
  441. これで分かったろ?
  442.  
  443. ここは、主の心が映し出した「もう1つの現実」なのさ。
  444.  
  445. 鴨志田のゲンジツ?さっぱり分かんねーよ!
  446.  
  447. 歪んだ欲望が具現化した世界、と言ってもいい。
  448.  
  449. ワガハイは「パレス」って呼んでる。
  450.  
  451. パレス ?
  452.  
  453. 学校を「自分の城」と思ってるからこうなってるわけだ。
  454.  
  455. 思っただけで、城んなったってのかよ!?
  456.  
  457. ざけんなッ!!
  458.  
  459. よっぽどカモシダってのがキライらしいな。
  460.  
  461. 嫌いどころじゃねえ。
  462.  
  463. 全部、あのヤロウのせいだ!
  464.  
  465. 何があったか知らないが、情で突っ走んのはやめとけよ?
  466.  
  467. そこらじゅう手下だらけだ。
  468.  
  469. その格好、気になってんだろ?
  470.  
  471. ああ、俺に気になりまくるわ。
  472.  
  473. そいつも、この世界のせいだ。
  474.  
  475. また、ワケわかんねえ話
  476.  
  477. パレスでは、何でも主の思い通りに歪む。
  478.  
  479. 学校がこんな城になるくらいだからな。
  480.  
  481. 防ぐには、強い「反撃の意志」を持つしかない。
  482.  
  483. 今の姿は、その表れ オマエ自身がもつ「反撃のイメージ」だ。
  484.  
  485. あーっ、メンドくせえ!
  486.  
  487. つーか、服の前にお前の方が気になるわ!何なんだお前!?
  488.  
  489. 人間だ!正真正銘、人間さまだ!
  490.  
  491. いや猫だろ、どっちかっつーと!
  492.  
  493. それは、その 本当の姿を失くしたからだ。
  494.  
  495. たぶんな。
  496.  
  497. たぶんかよ。
  498.  
  499. だが元に戻る方法は分かってる。
  500.  
  501. ここへ忍び込んだのも、下調べのためだ。
  502.  
  503. まあ、捕まっちまったが
  504.  
  505. それに、ワガハイだってカモシダには拷問されたんだ!
  506.  
  507. 絶対お礼してやるっ!
  508.  
  509. 漫画かよ、まじイカれてやがんな
  510.  
  511. 行くなら急ぐぜ。
  512.  
  513. 新人、オマエの力、今回もアテにさせてもらうぜ?
  514.  
  515. なに、お前ばっかに苦労はさせねえよ。そう言や、もしかしてって思って
  516.  
  517. 一応、持ってサタンだよ!モデルガン!音しか出ねえけど!
  518.  
  519. オモチャじゃねえか!
  520.  
  521. でも見た目、超リアルだし、脅すくらいには使えんだろ。
  522.  
  523. あと一応、傷薬ももってきた。「備えあれば 」ってやつだ どうよ?
  524.  
  525. やっぱり、ハナからこのつもりだったのか
  526.  
  527. まあいい、なら準備が整ったら、潜入を再開するぞ。
  528.  
  529. とはいえ、まだ外は番兵が巡回しているハズだ。
  530.  
  531. 番兵をやり過ごす間、ここで状況を整理するとしよう。
  532.  
  533. くそっ 捕まってた連中、どこ行っちまったんだ
  534.  
  535. 多分、どこかに移送されたんだろう。
  536.  
  537. どこにだよっ!つーか、何のためにだよ!?
  538.  
  539. ワガハイに聞くなって!
  540.  
  541. だが、兵隊どもが近づいて来てるんだったな?ちょっと様子を伺ってみるか
  542.  
  543. 外の兵士の様子を伺ってみよう。分かる事があるかも知れん。
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