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Sensei-Hanzo

Ninpou Transcript

Aug 26th, 2016
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  1. モニカ「あ、アシモフ!探したのよ」
  2. アシモフ「モニカか。何の用だ」
  3. モニカ「先日GVに依頼したミッションがあったじゃない?」
  4. アシモフ「先日…ああ、皇神の化学工場を襲撃したときのミッションのことか」
  5. モニカ「ええ。そのミッションなんだけど…ミッションレポートまとめたのはアシモフだったんだよね」
  6. アシモフ「イグザクトリー。GVに提出してもらったものを別に、私がリビルドしたものだ」
  7. モニカ「それなんだけど、このミッションレポートに書いてある『ニンジャ』って何のことかしら」
  8. アシモフ「何のことも何も、忍者。忍びだ。忍法を使う」
  9. モニカ「忍法って、あの忍法?本当に忍者がいたの?化学工場に?」
  10. アシモフ「皇神は平安時代から続くトラディショナルな組織だ」
  11. アシモフ「警備ソルジャーの中に忍法を使える者がいたとしても、何らおかしくはないだろう」
  12. モニカ「そ…そうなのかしら。昔がどうだったかは知らないけど、現代に忍者なんていないと思うんだけど」
  13. アシモフ「君にしては面白くないジョークだ。この国といえば忍者。忍者といえばこの国だろう」
  14. モニカ「君にしてはって…私ってどんなイメージなのかしら」
  15. モニカ「まあいいわ。ええ、そうね。忍者。定番よ」
  16. アシモフ「そうだろう」
  17. モニカ「フィクションの中ではね」
  18. モニカ「こんなことを言うと夢を壊しそうで悪いけど、現実にあなたが思うような忍者はいないわ、アシモフ」
  19. アシモフ「何…だと…」
  20. モニカ「いないの」
  21. アシモフ「だが、確かに私は見た。サムライブレードを持ち、空蝉スキルで消えるソルジャーを」
  22. アシモフ「あれはまぎれもなく忍者ウォリアーだ」
  23. モニカ「空蝉…?」
  24. モニカ「なんらかのステルス機能を持った装備かもしれないわね」
  25. モニカ「もちろん、実際の忍法も当時の科学技術に基づいた技能だと考えると、ステルスだって、確かに現代における忍法と言えなくはないでしょうけど…」
  26. アシモフ「科学技術…忍法スキルではないのか」
  27. モニカ「違うわ」
  28. アシモフ「そうか…」
  29. モニカ「開発スタッフからは『アサシン兵』という名前で呼ばれていたみたいね」
  30. モニカ「もちろんゲーム開発中の呼称だから、それがそのままキャラクター名ではないんだけど…」
  31. モニカ「とりあえず、忍者ではないそうよ」
  32. アシモフ「開発?キャラクター名?」
  33. アシモフ「モニカ…君は何を言っているんだ?」
  34. モニカ「え?あれ、本当だ…何言ってるんだろう、私…」
  35. アシモフ「だが理解した。どうも私はこの国のカルチャーに疎いようだな」
  36. アシモフ「ついこの間もジーノから指摘されたのを思い出した」
  37. アシモフ「彼が言うには、私は『天然』?の『クーデレ』?だそうだ」
  38. アシモフ「ワードの意味が分からないと返すと、これで勉強をしろと」
  39. アシモフ「やたら外箱の大きなゲームディスクを渡してきた」
  40. モニカ「それはすぐに返した方がいいわ!」
  41. アシモフ「そうか…」
  42. モニカ「ジーノの言うカルチャーは相当偏ってるから、真に受けない方がいいわよ」
  43. モニカ「けど確かに、アシモフはちょっと、言葉遣いがおかしい…かも…」
  44. アシモフ「おかしいんだろうか…私の言葉遣いは」
  45. モニカ「ち、ちょっとね。ちょっただけよ」
  46. モニカ「それにそういうところってむしろチャームポイントだと思うし、ハードボイルドの人柄とのギャップがすて…き…」
  47. モニカ「とかじゃなくて!」
  48. モニカ「あなたはフェザーの中枢スタッフの一人」
  49. モニカ「本当だったら、こんな現場に出るような人じゃないんだから、働きすぎなのよ」
  50. モニカ「少しくらい不勉強だったとしても、しょうがないと思うの」
  51. アシモフ「やはり不勉強か…」
  52. アシモフ「モニカ…君の言葉も時にハードだな」
  53. モニカ「ごめんなさい!そういうつもりじゃなくて…」
  54. アシモフ「いや、確かに不勉強だ。認めよう」
  55. アシモフ「私がこの国の言葉を苦手としていることはまぎれもなくトゥルースだ」
  56. モニカ「かといって英語の使い方もおかしいんだけど、誰に習ったのかしら」
  57. アシモフ「何か言ったか?」
  58. モニカ「ううん!」
  59. モニカ「ねえ、アシモフ…あなたはどうして見ず知らずの国のためにわざわざ自分から最前線に戦っているの?」
  60. モニカ「あなたほどの人なら、もっと安全な道だってあったはずよ?」
  61. アシモフ「この国は皇神のホームグラウンドだ」
  62. アシモフ「目先だけの平和にかどわかされ、連中に味方する能力者も多いようだが…」
  63. アシモフ「やはり、現状において我々最大の敵は皇神だからな」
  64. アシモフ「連中の魔の手からすべての同胞を解放するまで、私だけが安全な場所でブレーンをやるわけにはいかない」
  65. アシモフ「この体が持つ内にできる限りのことをやっておかなければ」
  66. アシモフ「いや」
  67. アシモフ「君の方こそ、第七波動を持たない無能力者でありながら、なぜフェザーに身を置く?」
  68. アシモフ「私としてはそちらの方が不自然に思える」
  69. モニカ「そうかしら?年々人工は増加しているとはいえ、第七波動能力者はまだまだ???よ」
  70. モニカ「フェザーの支援者の中には私のように能力を持たない人は少なくないし」
  71. モニカ「そうでなければ数式なんて成り立たないわ」
  72. アシモフ「だが大抵の無能力者というものは、我々に恐怖するか、敵視するものだ」
  73. アシモフ「支援をしている無能力者、多くは見返りを求めてのことだ」
  74. モニカ「アシモフ…」
  75. アシモフ「しかし…君からは、そういったものとは少し違うものを感じる」
  76. アシモフ「そうでなければ、オペレーターとはいえ、直接フェザーの実戦部隊に身を置いたりはしないのではないか」
  77. モニカ「それは…あなたは…」
  78. モニカ「ううん、あなたのような人がいるから…かしら」
  79. アシモフ「私のような者…?」
  80. モニカ「ええ。あなたやGVのような人」
  81. モニカ「自分の信念を貫き通すためなら、どんなことも顧みない人」
  82. モニカ「たとえそれが、自分の命であっても」
  83. モニカ「アシモフ…あなたはすごい人よ」
  84. モニカ「フェザーという組織を作って、最前線に身を置いて、自らの手でも多くの能力者を救い出す」
  85. モニカ「それでも歩みを止めない、前に進み続ける人」
  86. モニカ「あなたの生き方はきっと理解されないことも多いと思う」
  87. モニカ「ううん、私にだってあなたの深いところまでは分からないけど」
  88. モニカ「やっぱり…放っておけないのよ」
  89. アシモフ「放っておけない…か」
  90. アシモフ「言うじゃないか」
  91. モニカ「ごめんなさい。部下がいろいろ言いすぎました」
  92. アシモフ「構わんさ」
  93. アシモフ「ミッションレポートの件、了解した」
  94. アシモフ「私自身の勉強のために、こちらで改めて、リビルド」
  95. アシモフ「いや…修正しておこう」
  96. モニカ「そういえばレポートの話だったわね。私もすっかり話し込んじゃったみたい」
  97. モニカ「それじゃあ、お願いします。」
  98. モニカ「アシモフ…グッドラック!」
  99. アシモフ「モニカ…」
  100. アシモフ「参った…」
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