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- 殺害予告、デマ、住所特定……
- 100万回の誹謗中傷を浴びた
- "炎上弁護士”が語る
- 「標的にならない方法」
- 唐澤貴洋
- KARASAWA TAKAHIRO
- 1978年生まれ。法律事務所「ステディネス」を東京・港区で運営。インターネット上の権利侵害の問題に2011年から取り組んでいる。
- 「彼らも誰かとつながっていたいのです」
- 「殺害予告や爆破予告も含め、私はネット上で100万回の誹謗中傷を受けました」
- 法律事務所「ステディネス」の弁護士で『炎上弁護士』(日本実業出版社)の著者、唐澤貴洋氏はそう打ち明ける。
- 事の発端は2012年3月、『2ちゃんねる』上で誹謗中傷されていた少年の弁護を引き受けたことだ。少年への違法性の高い投稿を削除するよう、掲示板の管理者に求めたところ、「当時の2ちゃんは削除請求を掲示板上で行なう形式だった」ため、唐澤氏の氏名と共に、その内容がすべて公開されてしまった。この直後から、掲示板上で唐澤氏への誹謗中傷か始まった。
- 「うんこたれ弁護士」「無能」などと冷やかしから始まった投稿は徐々に攻撃性を増し、「死ね」などと執拗に書き込まれるようになった。14年5月、AKB48のメンバー2名が握手会で襲われた事件が起きると、「唐澤が犯人」とデマを流され、自分の名前をグーグルの検索欄に入力すると「唐澤貴洋 犯罪者」と表示されるようになる。
- 「数々の誹謗中傷のなかでも『死ね』『消えろ』が一番きつかった。毎日書き込まれると社会全体から強烈な自己否定をされているような気持ちになり、『自分って、ホントに必要のない人間なのかも……』という思いにさいなまれていくんです」
- その後、ネット上で職場や自宅の住所が暴かれると、「郵便物が荒らされたり、カッターナイフ入りの封筒が届いたり、鍵穴にボンドを詰められたり」と、被害は実生活にまで及ぶようになった。
- 「もし、木村花さんが生き続けていたとしたら、彼女への誹謗中傷もネット世界を飛び出し、実害へとエスカレートしていたかもしれません」
- 唐澤氏の場合はその後、警察が動き、十数件が脅迫罪などで立件された。
- 「加害者の年齢は10代前半から30代で、私は数人と面会しましたが、見た目からは凶暴性なんてまったく感じない普通の人たちでした。ただ、学生や無職の人が多く、対面しても目をほとんど合わせてくれない。家庭環境を聞くと家族との接点があまりうかがえず、孤独を感じさせる人が多かったです」
- なぜ誹謗中傷したのか?と問うと、彼らは『掲示板やSNSで反応があると楽しかった」と答えたという。
- 「彼らは常に”叩きがいのある標的”を見つければそこに執着し、罵詈雑言を浴びせ、それに飽きれば素性を暴いたり、家族を写真をさらしたりと、どんどん過激になっていく。こうした暴走が止まらないのは、そのコミュニティの中では”新規のネタ”を投下する人が高く評価され、それを続けることがコミュニケーションを維持する唯一の手段となるからです。結局、彼らも誰かとつながっていたいのです」
- ネット上で、誹謗中傷の標的にされないためには?
- 「誹謗中傷の原動力となるのはねたみですから、ほかのユーザーの嫉妬心を煽るようなうな投稿は極力控えること。近年はリア充投稿やインスタ映えを意識した写真が競うように投稿されていますが、私からすれば、危険としか思えません。悪意あるユーザーに『なんかムカつく』と思われれば、標的になる恐れがあります。いつか自分も被害者になる可能性があることを想像しつつ、当たり障りのない投稿にとどめたほうがいいと思います」
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