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- Dr. Roman
- 動体反応検知!
- きたきた、路地の曲がり角から出てくるぞ!
- Mashu
- ……先刻と同じ駆動音です。マスター!
- ?1:蹴散らそう!
- ?!
- Mashu
- はい!
- ==
- Mashu
- ん。何かの……。
- 気配、というか……なんでしょう、この感じ。
- Dr. Roman
- さっきの少女かい。近くにいるのかな?
- ああ、ロンドンっ子っていうのは足が速いんだねえ。
- Mashu
- いえ、複数です。
- でも音はしませんね……人形たちじゃ、ない?
- Dr. Roman
- ああ、違うかも知れない。動き方が違う。
- でもこの感じは、ああ、[#敵性反応]と判断だ。来るぞ!
- ==
- Mashu
- 敵性生物を撃破しました。
- お疲れさまです、先輩。
- Mashu
- 人形とは違ったようです。でも、おそらくは……
- 人間とも……言い切ることはできない。
- Mashu
- 恐らく、これらの敵性生物は……[r]その、ホムンクルスの一種……であるものと思われます。
- ?1:ホムンクルス?
- ?2:魔術的な人造人間、だっけ
- ?!
- Mashu
- はい。主に……
- 魔術的な手段で生成された生命……人造人間、です。
- ?1:マシュ?
- ?2:さっきの戦闘で負傷でもした?
- ?!
- Mashu
- いえ……いいえ、ありがとうございます先輩。
- でも心配には及びません。わたしの身体管理は万全です。
- Mashu
- すみません。きっとわたし、
- 特殊な環境下にいる事で少し緊張してるみたいです。
- Mashu
- どんな環境にも適応しないと、ですね。
- わたしは先輩のデミ・サーヴァントですから。
- ?1:よろしく頼む!
- ?!
- Mashu
- ……はい。
- ==
- Dr. Roman
- よし。カンが掴めてきたぞ。
- Mashu
- ドクター?
- 動体反応を感知しましたか?
- Dr. Roman
- うん。特に[#機械的]だからってのもあるだろうけど、
- 断言してみよう。敵性反応だ。多数が接近中!
- Mashu
- 了解。
- マスター、戦闘になります。指示を!
- ==
- Mashu
- 敵性体、全滅しました。
- わたしに視認できるかぎりでは存在していません。
- Dr. Roman
- こちらからも観測範囲には何もいないね。
- よし、先に進んで……いや、待った。
- Dr. Roman
- 更に、大型の一体を観測したぞ。
- わかりやすいな。人間には有り得ないサイズだ!
- Dr. Roman
- 大型の車輌ってこともないだろう。
- マシュ、何か感じるかい。
- Mashu
- …………機械作動音。大型です!
- Dr. Roman
- 英国の特務機関なりが用意した特殊車両なり、
- 当時の魔術協会による機械式ゴーレム、なりが
- Dr. Roman
- ロンドン市民を救うために現れた、
- って話だったら、とてもロマンチックなんだけどね。
- Dr. Roman
- そういう訳でもないだろうなあ、これは!
- 敵性反応と判断。前方に来るよ!
- Mashu
- マスター、警戒を。
- 新手の敵性存在の可能性、大です。
- ?1:慎重に戦おう
- ?2:出たとこ勝負だ、マシュ!
- ?!
- Mashu
- ……はい!
- Dr. Roman
- 来たぞ、接敵する!
- ==
- Mashu
- …………敵性体、動作停止しました。
- Mashu
- 強力な敵性体でしたが……何、だったんでしょうか。
- ゴーレム? 機械人形?
- ?1:ロボットだ……
- Mashu
- そう……見えますね……
- そういう風に、ええ、見えないこともない……
- ?2:かっこいいなあ!
- Mashu
- かっこいい……わたしには動く[#寸胴:ずんどう]にしか……
- いいえ、格好いいの定義は主観だし……いいのかな……
- ?!
- Dr. Roman
- 魔力反応が感知できないのが困りものだ。
- マシュ、敵性体は、まだそこに残っているのかな。
- Dr. Roman
- 露出した内部構造があったら映像を送って欲しい。
- 合間を見て、こっちで解析してみるよ。
- Mashu
- 了解しました。
- 撮影の後、映像情報を送信します。
- Mashu
- ん……
- Mashu
- 何か、奇妙な……
- 破損している金属装甲の一部が、腐食していますね。
- Mashu
- 大半の部分は何ともありませんが、
- 鉄と思しき部分が、腐食状態に……なっている……
- Dr. Roman
- む。さっきの戦闘で酸の攻撃はしたっけ?
- あれ、そういうサーヴァントはこちらにいたっけか。
- Mashu
- 産業革命期のロンドンでは、蒸気機関から発する
- 大量の排煙が社会問題となっていました。
- Mashu
- 排煙に含まれる亜硫酸ガスが冷たい霧に阻まれ、
- 滞留して濃縮され硫酸の霧となって……
- Mashu
- …………ん。
- Dr. Roman
- む。どうかしたかい、マシュ?
- Mashu
- いえ。待ってください。
- 確か、そう……「硫酸を吸い込んだような」……?
- Mashu
- 以前、何かの記録を……そういう……
- Mashu
- そうです、そう。だってこの時代は
- ?1:後ろだ、マシュ!
- ?2:誰だ、おまえ!
- ?!
- Mashu
- !?
- Mashu
- ……ッ!
- Mashu
- 敵性体の襲撃を受けました!
- 奇襲!? 何も、感じなかった……!
- ???
- …………あなたは、ねえ、なんだろう。人間?
- それとも魔術師?
- ???
- 魔力の霧の中でも平気でうごいてるし、
- [#わたしたちの霧]の中でも、ぜんぜん平気でうごいて。
- ???
- [#わたしたちと同じ:サーヴァント]なのかな?
- Mashu
- あなたはサーヴァントなのですね。
- [#この時代の人間]、であるのが本来は正しいはずですが。
- Mashu
- ジャック・ザ・リッパー。
- Mashu
- 十九世紀末のロンドン市街で数多くの女性を殺害し、
- のみならず、すべての被害者を[#解体]し……
- Mashu
- ロンドン警視庁に挑戦を突き付けた、伝説の殺人鬼。
- 当時の英国、いいえ、欧州全土を席巻した恐怖の象徴。
- Jack
- わたしたちのこと、知ってるの?
- ふうん、うれしい、うん……うれしいな。じゃあ……
- Jack
- わたしたちがあなたに何するかも、知ってるよね?
- うれしいな。うれしいな。
- Jack
- うれしい…………な!!
- Mashu
- 来ます!
- マスター、戦闘指示を!
- ==
- Dr. Roman
- 動体反応が消えているね。
- 撤退したか、それとも、霧に紛れてしまったのか。
- Mashu
- ……はい。危険な、敵性サーヴァントでした。
- Dr. Roman
- 戦闘中に解析できた範囲では、この霧の一部は、
- あのサーヴァントの所有する宝具と思われる。
- Dr. Roman
- でも、ロンドンに充満している魔力の霧は
- それはそれで別のものだ。
- Dr. Roman
- いわば二つの霧の合わせ技だよ。
- こりゃ、何とも厄介な相手が出て来たものだなぁ……
- Dr. Roman
- 通常の現象としてはありえないほどの、
- 高濃度な硫酸も含んでいる。
- Dr. Roman
- それから……何よりも一番厄介なのが、マシュ……
- Mashu
- はい。わたしの記憶に変質があるようです。
- たった今、戦闘したばかりの相手……なのに……
- Mashu
- …………記憶が、ぼやけています。
- Mashu
- 覚えているのは、ひとつです。
- あれがサーヴァントであるということだけ。
- Mashu
- 姿、名、それから……
- 何か、それに関連する記憶があったはずなんですが。
- Dr. Roman
- むむ。時代を超えて作用する、みたいだな。
- ボクの記憶もなんだか朧気だ。
- Dr. Roman
- このぶんじゃ観測記録もねじ曲がってるかも。
- 奇妙な宝具もあったものだ……。
- Mashu
- 奇妙、といえば[line 3]
- そうです。ドクター、わたしたちは、ええと。
- ?1:撮影してたんだよ
- ?2:さっき倒した大型ロボットは?
- ?!
- [charaFace A 8]
- Mashu
- あっ。そうでした。撮影中でした。
- 先輩、すみません……ありがとうございます。
- [charaFace A 13]
- Mashu
- 先輩は、記憶への影響が薄いようですね。
- 助かりました。
- Dr. Roman
- そうだった! うん、そうだ、受信済みだな。
- 怪ロボットの画像データは届いているよ。
- Dr. Roman
- 解析は進めておこう。
- しかし、何なんだろうなあこれは。
- Dr. Roman
- 魔力で稼働するゴーレムの類には見えないけど、
- でも、完全な機械にしては何だかさっぱりだし……。
- Mashu
- ドクター、機械工学の知識が?
- Dr. Roman
- そんなに詳しい訳じゃないけどさ、
- でもまあ、医療スタッフとはいえカルデアの一員だしね。
- Dr. Roman
- ううん、これは……。まさか、
- ボクたちは幻の蒸気機関技術にでも出会ったのか?
- ???
- ああ、そいつか
- ???
- 鋼鉄の塊だろ。
- そいつ、オレたちはこういう風に呼んでる。
- ???
- [#不明の怪機械:ヘルタースケルター]、ってな。
- Mashu
- あなたは
- ???
- 見てたぜ。[#連中]をぶち壊すってことは、
- 少なくともオレの敵ってワケじゃあなさそうだ。
- ???
- それに、悪くない戦いぶりだった。
- 状況の詳細もロクにわかんねえだろうに、よくやる。
- ???
- いいね。
- そういう[#奴:バカ]は嫌いじゃない。
- ?1:ちょっと質問してもいいかな
- ?2:バカとはなんだ!
- ?!
- ???
- ああん?
- Mashu
- あなたの言う通りです。
- わたしたちはきっと、あなたの敵ではありません。
- Mashu
- ですから、どうか……
- 情報を。お話を聞かせてはいただけないでしょうか。
- Mashu
- この霧の都市で、何が起きてしまっているのか。
- ???
- いいぜ。
- 話してやるよ。
- ???
- その前に、ハッキリさせとこう。
- おまえ、デミ・サーヴァントってヤツだろう?
- Mashu
- ……はい。わたしは、マシュ・キリエライト。
- デミ・サーヴァントです。
- ???
- で、お前は?
- ?1:[%1]だ
- ?!
- ???
- マシュ・キリエライトに、[%1]ね。
- ……ま、いいか。オレには関係のないコトだし。
- ???
- オレはモードレッド。英霊だ。
- そして
- Mordred
- 父上の愛したブリテンの都市、
- ロンディニウムの危機に馳せ参じた円卓の騎士だ。
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