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- 六日目に山の頂に登ると…。眼下に村落が見えた。
- 人家だ。畑で仕事するのは汎人に見える。
- 「ロジェ!人だ!!」
- 「おう。そうだな。」
- 「リーダー。麦畑と芋、豆を作ってる。コレはパンが買える。」
- 「そうだな、ライオネル。」
- 「おーんーなーーー!!」
- 「おい!!デービス!!」
- 「走って行っちまったよ。」
- 「うおーーーーーーー!!おんなーーーーー!」
- デブは全速力で駆けて沢を跳び越し、転がるように斜面を駆けた。
- そして村の中、籠を持つ娘の前に五体接地で身を伏せた。
- 「やらせろ下さい!!」
- 『へ?だ。だれ?』
- 「おーい、デービス。」
- 「勝手に動くなデービス。」
- 追いつく男達。
- 『あ。あの。誰ですか?』
- 「もう、そのばいんばいんの胸で俺の。破裂しそうなきんたまの中身を全てうけとめてくれ!!」
- 娘の手を掴むデブ。
- 『い、いやーーー!!』
- 「おいおい、止めろよデービス。嫌がってるぞ?」
- 「騒ぎにするなよ。デービス。」
- 追いついた男が眉間を揉む。
- 騒ぎに村人が集まってきた。
- 『あんたら、見かけんが何処の人かね?』
- 「オイ困った、リーダー、何言っているかわかんない。」
- 「よし、俺は遥か南の町、マルガリタからやって来た、スリアンボスの子孫にしてマヘリの息子ロジェ。旅人だ。南の大湖を越えて遣って来た」
- 首を傾げる村人達。
- 「おい。リーダー通じてないぞ?」
- 「仕方が無いな…」
- 地面に文字を書くが誰もが首を傾げている。
- 「お嬢さん、ぜひ俺と朝までズッコンバッコン。」
- 身の危険が解かるのか村人に隠れる村娘。
- 「さあ、お嬢さん!!ごっふ!」
- 道化師の拳が腹に決るが…。
- 「デービス面倒なコトに成るからしばらく大人しくしろ。」
- 「おい!ライオネル!!こんなお嬢さんが居るんだ!我慢できるわけ無いだろ!!」
- 効いていない様に話すデブ。
- 「ライオネル、デービスを押さえていてくれ。」
- 「解かったよ、リーダー」
- パントマイムを始めるが。相手に伝わらない。
- そうこうすると。集落から、金髪の髪の長い女が出てきた。
- 村人が呼んだらしい。子供に手を引かれて走って来る。
- 肌の白い、翡翠の様な目の女だ。
- 「やらせろ!!」
- 「あら、南の人なのかえ?」
- 「あ。解かる。」
- 「申し訳御座いません。言葉が解かるのなら通訳を。」
- 「おう!イイちちだ!!揉ませろ!!」
- 「おい!ライオネル!デービスを黙らせろ!!」
- 「了解リーダー。」
- デブの首筋に剣の柄がめり込む。
- 動きが止まる。デブ。
- 「ああ、申し訳ない、何分、もう何日も人と会っていないので仲間が失礼なコトをした。謝罪します。」
- 「ほーう。その言葉…。そち等は南の大湖からきたのかえ?」
- 「いえ。大湖の向う。砂の大地の向うです。」
- 「ほえー、そんなに遠くから来た者は初めてじゃ。」
- 「はい、俺は遥か南の町、マルガリタからやって来た、スリアンボスの子孫にしてマヘリの息子ロジェ。コチラが…。」
- 「大湖の向う西の町から来たライオネル・ワイヤードです。」
- 胸に手を充て頭を垂れる道化師。
- 大地に倒れたままのデブ。
- 「ほう、みな遠くからきたんね?」
- 「あ、あの、お嬢さんは?」
- 「ああ、そう。わらわは、オイレー、この村の呪術士じゃ。」
- 「あの…。オイレーさん。貴女は?」
- 「ああ、この耳かえ?妖精族のエルフじゃ。この村に居ついて長いのでな。」
- 「エルフ!!」
- デブが復活する。
- 「お嬢さん!やらせろください!!」
- リーダーが頭の痛そうな顔で謝罪する。
- 「あ、すいません。コイツ頭がおかしいので。許してやって下さい。」
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