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Aug 19th, 2018
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  1. 六日目に山の頂に登ると…。眼下に村落が見えた。
  2.  
  3. 人家だ。畑で仕事するのは汎人に見える。
  4.  
  5. 「ロジェ!人だ!!」
  6.  
  7. 「おう。そうだな。」
  8.  
  9. 「リーダー。麦畑と芋、豆を作ってる。コレはパンが買える。」
  10.  
  11. 「そうだな、ライオネル。」
  12.  
  13. 「おーんーなーーー!!」
  14.  
  15. 「おい!!デービス!!」
  16.  
  17. 「走って行っちまったよ。」
  18.  
  19. 「うおーーーーーーー!!おんなーーーーー!」
  20.  
  21. デブは全速力で駆けて沢を跳び越し、転がるように斜面を駆けた。
  22.  
  23. そして村の中、籠を持つ娘の前に五体接地で身を伏せた。
  24.  
  25. 「やらせろ下さい!!」
  26.  
  27. 『へ?だ。だれ?』
  28.  
  29. 「おーい、デービス。」
  30.  
  31. 「勝手に動くなデービス。」
  32.  
  33. 追いつく男達。
  34.  
  35. 『あ。あの。誰ですか?』
  36.  
  37. 「もう、そのばいんばいんの胸で俺の。破裂しそうなきんたまの中身を全てうけとめてくれ!!」
  38.  
  39. 娘の手を掴むデブ。
  40.  
  41. 『い、いやーーー!!』
  42.  
  43. 「おいおい、止めろよデービス。嫌がってるぞ?」
  44.  
  45. 「騒ぎにするなよ。デービス。」
  46.  
  47. 追いついた男が眉間を揉む。
  48.  
  49. 騒ぎに村人が集まってきた。
  50.  
  51. 『あんたら、見かけんが何処の人かね?』
  52.  
  53. 「オイ困った、リーダー、何言っているかわかんない。」
  54.  
  55. 「よし、俺は遥か南の町、マルガリタからやって来た、スリアンボスの子孫にしてマヘリの息子ロジェ。旅人だ。南の大湖を越えて遣って来た」
  56.  
  57. 首を傾げる村人達。
  58.  
  59. 「おい。リーダー通じてないぞ?」
  60.  
  61. 「仕方が無いな…」
  62.  
  63. 地面に文字を書くが誰もが首を傾げている。
  64.  
  65. 「お嬢さん、ぜひ俺と朝までズッコンバッコン。」
  66.  
  67. 身の危険が解かるのか村人に隠れる村娘。
  68.  
  69. 「さあ、お嬢さん!!ごっふ!」
  70.  
  71. 道化師の拳が腹に決るが…。
  72.  
  73. 「デービス面倒なコトに成るからしばらく大人しくしろ。」
  74.  
  75. 「おい!ライオネル!!こんなお嬢さんが居るんだ!我慢できるわけ無いだろ!!」
  76.  
  77. 効いていない様に話すデブ。
  78.  
  79. 「ライオネル、デービスを押さえていてくれ。」
  80.  
  81. 「解かったよ、リーダー」
  82.  
  83. パントマイムを始めるが。相手に伝わらない。
  84.  
  85. そうこうすると。集落から、金髪の髪の長い女が出てきた。
  86.  
  87. 村人が呼んだらしい。子供に手を引かれて走って来る。
  88.  
  89. 肌の白い、翡翠の様な目の女だ。
  90.  
  91. 「やらせろ!!」
  92.  
  93. 「あら、南の人なのかえ?」
  94.  
  95. 「あ。解かる。」
  96.  
  97. 「申し訳御座いません。言葉が解かるのなら通訳を。」
  98.  
  99. 「おう!イイちちだ!!揉ませろ!!」
  100.  
  101. 「おい!ライオネル!デービスを黙らせろ!!」
  102.  
  103. 「了解リーダー。」
  104.  
  105. デブの首筋に剣の柄がめり込む。
  106.  
  107. 動きが止まる。デブ。
  108.  
  109. 「ああ、申し訳ない、何分、もう何日も人と会っていないので仲間が失礼なコトをした。謝罪します。」
  110.  
  111. 「ほーう。その言葉…。そち等は南の大湖からきたのかえ?」
  112.  
  113. 「いえ。大湖の向う。砂の大地の向うです。」
  114.  
  115. 「ほえー、そんなに遠くから来た者は初めてじゃ。」
  116.  
  117. 「はい、俺は遥か南の町、マルガリタからやって来た、スリアンボスの子孫にしてマヘリの息子ロジェ。コチラが…。」
  118.  
  119. 「大湖の向う西の町から来たライオネル・ワイヤードです。」
  120.  
  121. 胸に手を充て頭を垂れる道化師。
  122.  
  123. 大地に倒れたままのデブ。
  124.  
  125. 「ほう、みな遠くからきたんね?」
  126.  
  127. 「あ、あの、お嬢さんは?」
  128.  
  129. 「ああ、そう。わらわは、オイレー、この村の呪術士じゃ。」
  130.  
  131. 「あの…。オイレーさん。貴女は?」
  132.  
  133. 「ああ、この耳かえ?妖精族のエルフじゃ。この村に居ついて長いのでな。」
  134.  
  135. 「エルフ!!」
  136.  
  137. デブが復活する。
  138.  
  139. 「お嬢さん!やらせろください!!」
  140.  
  141. リーダーが頭の痛そうな顔で謝罪する。
  142.  
  143. 「あ、すいません。コイツ頭がおかしいので。許してやって下さい。」
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