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- FILENAME: text_325021-1.txt
- マミ: こんにちは
- マミ: 偶然、ここへ来たのかしら? それとも何か目的があって?
- マミ: 私は…そうね 私の物語を知ってもらうためにここへ来たの
- マミ: だから、偶然かもしれないけど 最後までお話を聞いてくれたら嬉しいわ
- マミ: …それじゃあ、始めましょうか
- マミ: これは、冷たい真実に震えながら 希望を見つけた奇跡の物語よ
- FILENAME: text_325021-2.txt
- あなたたちにも 嘘をついています
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- マミ: それはテストの時期が近づいていたころ
- マミ: キュゥべえに呼び出されて 私は神浜市の境界まで行っていたの
- マミ: そこで聞いたのは
- マミ: キュゥべえが神浜市に入れないことと 神浜市に魔女が集まっていること…
- マミ: にわかには信じられないことばかりだったけど すぐに本当のことだってわかったの
- マミ: だってキュゥべえが私を呼び出したのは
- マミ: 神浜市で起きている異変の原因が魔女なのか 魔法少女の企みなのか
- マミ: 調査を依頼するためだったから
- マミ: キュゥべえが言うには 神浜市の魔女は他の地域より強くて
- マミ: 厄介なベテラン魔法少女もいるから 私にしか任せられなかったみたいね
- マミ: でも、それが理由で 引き受けたわけじゃないわ
- マミ: 実際に見滝原市の魔女も減っていて 私も真実が知りたかったし
- マミ: この異変は放っておけない非常事態だって 直感していたの
- マミ: だから私は、神浜の異変について 調べることにしたの
- マミ: でも、私が神浜で見た異変は 想像を超えて奇妙で、恐ろしいものだったわ…
- FILENAME: text_325021-4.txt
- マミ: 神浜市に向かった私は、おかしな魔力を追って 水名神社という場所を訪れたわ
- マミ: そこで…
- マミ: 魔法少女たちが魔女に襲われているところに 遭遇したの
- マミ: もちろん私は彼女たちを救うために 手を貸したわ
- マミ: でも…魔女だったものは いつの間にか形を変えていた
- マミ: “それ”は人間の姿に化けていた…
- マミ: 追ってきたおかしな魔力の正体が まさか人に紛れた魔女だったなんて…
- マミ: 神浜市で起きている異変があまりにも恐ろしくて とてもじゃないけど信じられなかった
- マミ: すぐに魔女を始末しようとしたけど 魔法少女の七海やちよに邪魔されてしまった
- マミ: 神浜市に魔女が集まってるせいで 周辺地域の魔女が減ってるのに
- マミ: 彼女は『自分たちには関係のない話だ』って 言っていたわ…
- マミ: なんて無責任なのって思ったわ…!
- マミ: それに、あの態度を見て 私は確信に近いものを得ていた
- マミ: この魔法少女は真相を知ったうえで
- マミ: 私にも、他の魔法少女たちにも 嘘をついている…って…
- マミ: この事件の裏に何かがある
- マミ: …私は、見滝原市の魔法少女たちに 神浜市は危険だと伝えて回って
- マミ: 私自身はさらに神浜市の調査を進めたわ
- マミ: …………
- マミ: そうして私は… 魔法少女の真実を知って…
- マミ: 果たすべき使命を見つけたのよ
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- マミ: 神浜市の実情を知った私は ひとりで異変を調査していたのだけれど あることを理由に 見滝原市には帰らないことにしたの…
- マミ: …鹿目さんたちには ずいぶん心配をかけてしまったけれど…
- マミ: それだけ突きつけられた真実は…
- マミ: 魔法少女に関する真実は 私の目の前を真っ暗にさせたから…
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- 私には、導いてしまった人への 責任があるのよ
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- マミ: 神浜市で調査をしていた私は 知ってしまったの
- マミ: 魔法少女が魔女になるという あまりにも残酷な運命を…
- マミ: そして以前私が見たものが ドッペルと呼ばれていることも知った
- マミ: それは魔法少女が魔女にならないために マギウスが作り出したシステムだったの
- マミ: マギウスは“魔法少女を解放する” という目的のために
- マミ: マギウスの翼という組織を作って活動していた
- マミ: だから私もマギウスの翼に加わることにしたの
- マミ: “魔法少女の解放”を実現させるために…
- マミ: 七海さんたちは、私がマギウスの翼に 入ったことを責めるような口調だったけれど
- マミ: すべては私が導いてしまった人を 救済するため…
- マミ: 魔法少女の運命を知らなかったとはいえ
- マミ: 私が魔法少女に導いてしまった人への責任を 果たすためだったの
- マミ: 魔法少女も、魔法少女ではない人たちも… 犠牲の出ない方法でみんなを救うこと
- マミ: それが私の見つけた、果たすべき使命だったのよ
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- マミ: 私が導いてしまった人のため…
- マミ: 魔法少女も、魔法少女ではない人たちも救うため 私は行動していた
- マミ: 神浜聖女のウワサと融合したのも 必要だと思ったから
- マミ: そして…気が付いたら私は…
- マミ: 魔法少女の解放のために尽くすことが 比類なき栄誉になっていて
- マミ: 目的を達成するためなら 手段を選ばないようになっていた…
- マミ: 特に、七海さんや環さんみたいに マギウスの翼の理念に賛同できない魔法少女は
- マミ: マギウスの導きのままに排除することにしたわ
- マミ: だけど…そこに美樹さんが現れてしまった…
- マミ: 私は…
- マミ: 美樹さんたちに… 償いきれないことをしてしまった…
- マミ: だから彼女はきっと私を責めにきたんだって 思ったわ…
- マミ: 私がやったことを思えば当然のこと… 彼女にいくら責められたって構わない…
- マミ: でも、もう大丈夫…
- マミ: マギウスの翼のおかげで、最悪の事態を 回避する方法は見つけていたから…!
- マミ: 「みんなが救われるの その権利があるの!」
- マミ: 「私が、絶対になんとかしてみせる…!」
- マミ: あのときの私は 心の底から、そう思っていたわ…
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- マミ: ウワサとの融合が進んで 正常な判断ができなくなっていた私は マギウスの導きのままに 邪魔者を排除していた
- マミ: マギウスたちは ワルプルギスの夜を神浜市に呼ぶことに成功して 魔法少女を解放する計画も順調に進んでいた
- マミ: でも、ちょうどその頃… また、マギウスの目的を邪魔する魔法少女たちが 現れたの
- マミ: そこには鹿目さんたちの姿もあったわ だから…私は…………
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- 何があっても 私がみんなを助けてみせるから
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- マミ: あのときの私は
- マミ: 神浜聖女のウワサとの融合が進んで 本当に生まれ変わった気分だった…
- マミ: この力があれば、魔法少女の解放という 崇高な目的のためにどんなことでもできる
- マミ: その自信に満ち溢れていたの
- マミ: 魔法少女を解放して 鹿目さんと美樹さんを…みんなを私が救う…!
- マミ: そのために、マギウスの計画を邪魔する 魔法少女は排除する
- マミ: たとえ鹿目さんたちだったとしても…!
- マミ: そう…私はあのとき 自分の矛盾にも気付けなくなっていた…
- マミ: それほどまでにウワサとの融合が進んで 私は、私自身を失いかけていたのね…
- FILENAME: text_325023-4.txt
- マミ: …ふと気付いたら
- マミ: なぜこんなことをしていたのか 自分でもわからなくなってた…
- マミ: 私が正気に戻れたのは
- マミ: 鹿目さんたちが 私のウワサを剥がしてくれたからだった…
- マミ: ウワサを剥がすために、鹿目さんと美樹さんが 私に魔力を流し込んでくれたとき
- マミ: 私の中で、色んな記憶が溢れだしてきたの…
- マミ: 魔法少女として、ずっとひとりで戦ってきたから
- マミ: 鹿目さんと美樹さんが魔法少女になって 仲間になってくれたことがすごく嬉しかったこと
- マミ: だけど、神浜市に来て 魔法少女の残酷な運命を知ったことで
- マミ: 私がふたりにどれだけひどいことをしたのか 理解したこと…
- マミ: だから、こんな私は 永遠にひとりぼっちでいいって…
- マミ: みんなを魔法少女の運命から解放できるなら どんなことでもするって考えるようになった…
- マミ: なのに私は…いつのまにかウワサに取り込まれて 自我を失って
- マミ: 救いたかったはずの大切な仲間までも 失おうとしてた…
- マミ: …こんな私を、鹿目さんたちが軽蔑するのは当然 嫌われても仕方がない…
- マミ: でも、私が目を覚ましたら…
- マミ: そばには大切な仲間たちがいて… こんな私を優しく、迎え入れてくれたの…
- マミ: 臆病で、情けなくて ずっとひとりぼっちだったのに…
- マミ: 私は… もうひとりじゃなかった
- マミ: 鹿目さんがいる
- マミ: 美樹さんがいる
- マミ: それに暁美さんと、佐倉さんも…!
- マミ: みんなが一緒にいる だから私は…
- マミ: 魔法少女の運命に みんなと向き合っていくことにしたの
- マミ: 魔法少女の冷たい真実を突き付けられても 大切な仲間たちのおかげで 希望を見つけられた…
- マミ: 巴マミの奇跡の物語は、これでおしまい
- マミ: …最後まで聞いてくれてありがとう
- マミ: この物語の感想をぜひ聞きたいところだけれど そろそろみんなのところに帰らないといけないの
- マミ: また会えたら… 感想を聞かせてちょうだい
- マミ: そしていつか…私たちのこれからのことも 話せたら嬉しいわ
- マミ: それじゃあ、またね
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