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- FILENAME: text_507401-0.txt
- 「私たちの未来は 生まれた時から血塗られていたのね」
- 「黒く、どす黒く… 固まった血のように… 私のソウルジェムが、それを示しているわ…」
- 結菜: はぁ…はぁ…
- 結菜: 待っていてください すぐにグリーフシードを探しに…
- 「行かないで、結菜… 私を見届けてちょうだい…」
- 結菜: 従えません…!
- 結菜: 私には、まだあなたから 教えてもらうことが山ほどある…
- 「大丈夫…私たちの半年は濃かったわ… あなたの中に息づくぐらいにね…」
- 「だから思い出して… 私が必要な時は答えるわ… ちゃんと、あなたの心の中から…ね…」
- 結菜: …………っ!
- 「ぐっ…く…」
- 結菜: 先輩!!
- 「気をつけて、結菜… 私の死が きっとこの二木市(ふたつぎし)を赤く染め…」
- 「く、うぁああああっ!!」
- 結菜: 先輩…! センパーーーイ!!
- キュゥべえ: …………
- 結菜: ふっ、くっ… うぅぅぅうッ…………!!
- キュゥべえ: どうやら彼女は、 魔女になってしまったようだね
- 結菜: どう…して… 黙ってたの…どうして…
- キュゥべえ: キミたちはボクに 聞こうともしなかったじゃないか
- 結菜: …………べえ…
- 結菜: キュゥべえーーーーーーー!!
- <少女の死後まもなくして 魔法少女が魔女になるという真実が 二木市の中に駆け巡る>
- <キュゥべえは狙われるようになり 二木市の魔法少女たちに殺され続け いよいよ町に姿を現さなくなってしまった>
- <異変が起きたのはこの時から…>
- <二木市から魔女の姿が消え始め グリーフシードに餓えた魔法少女たちによる 反乱が勃発>
- <それでも協調してきた魔法少女たちだったが 魔女が突如として町から消えたことで 二木市における“血の惨劇”が始まった>
- <あれから二木市の魔法少女たちは 血と涙をすすりながら、その日を生延びてきた>
- <だが、それも終わりを迎えようとしている>
- <“虎屋町の紅晴結菜”>
- <“竜ケ崎の大庭樹里”>
- <“蛇の宮の笠音アオ”>
- <彼女たちがひとつになることで>
- [From the opening sequence]
- 連なる怨嗟は (えんじ)藤脂の連鎖
- 流した 血の数だけ、
- 契りは固く 結ばれる……
- 笠音 アオ Ao Kasane
- 大庭 樹里 Juri Oba
- 紅晴 結菜 Yuna Kureha
- Crimson Resolve~深紅の決断~
- ひかる: はっ…はぁ…はぁ…ぅ
- こっちだ!早く来い!
- ひかる: こっちなら…
- ひかる: ふっ…ふっ…ふぅ…
- ひかる: 来ない…っすよね…
- ひかる: なっ…
- ひかる: こっちにも…!?
- さぁ、持ってるだろ グリーフシード…
- ひかる: も、持ってないっす…
- 結界の中から出てきたのを 見たよ
- ひかる: 証拠は…あるんすか…
- 無かったとしても、 答えを探ることはできる
- ひかる: …無理矢理、 調べる気っすね…
- わかってるなら 話は早い!
- ひかる: ――っ!?
- さぁ、やりな!!
- はっあああああっ!!
- ???: 「大丈夫?」
- FILENAME: text_507401-1_kwjKV.txt
- 「大丈夫…私たちの半年は濃かったわ… あなたの中に息づくぐらいにね…」
- 「だから思い出して… 私が必要な時は答えるわ… ちゃんと、あなたの心の中から…ね…」
- 結菜: 憎まず、嫉まず、利己的にならず 何よりも誰かのためであり 世の平和と心の安寧を願い続ける
- 結菜: 今も私はそう在り続けているつもりですよ 先輩…
- 結菜: これで書類は最後だけど、 他にはないかしらぁ?
- はい、ありがとうございます
- …あれ?
- 結菜: どうかしたぁ?
- いえ、野球部の予算は 却下なんだと思いまして…
- 結菜: 仕方ないわぁ
- 結菜: 文化祭のテーマに合わないものを 通すわけにいかないからねぇ
- 結菜: “ひとつでも芯がブレると 全体の纏まりを失ってしまう”
- 結菜: たとえそれが、 良い企画だとしてもねぇ
- そうですね
- わかりました ちゃんと伝えておきます
- 結菜: えぇ、私はそろそろ出るから よろしくねぇ
- 最近はお早いですね
- 結菜: プライベートでも 忙殺されてるからぁ
- 結菜: ただいま
- 結菜: ごめんなさい みんな、待たせたわねぇ
- 結菜: 行事の前になると 色々と立て込んでしまって
- 鈴鹿 さくや: 謝る必要なんてないよ
- 鈴鹿 さくや: 結菜が忙しいのなんて 周知の事実なんだからさ
- それに、二木市の魔法少女を 二分する虎屋町のリーダーでしょ
- 多少は偉そうにしても 文句を言う人なんていないわ
- 結菜: 私はそんな尊大な 人間にはなりたくないわねぇ
- 報告を始める前に、 飲み物でも持って来ようか?
- 結菜: いいえ、結構よぉ 先に報告を始めてちょうだい
- 結菜: さくやから 伝えたいことがあるんでしょぅ?
- 鈴鹿 さくや: そう みんなに聞いて欲しいんだ
- 鈴鹿 さくや: 消えていた魔女が、 二木市に戻ってきたんだよ
- えっ…
- 偶然、見つけた わけじゃなくて…?
- 極端に少ないけど、 今もゼロってわけじゃないし…
- 鈴鹿 さくや: これを見ても 同じことが言えるかな?
- ――っ!?
- グリーフシードが3つも…
- あれだけ貴重だったのに…
- 鈴鹿 さくや: そう、そうなんだよ!
- 鈴鹿 さくや: つまりこれは、魔女が 二木市に戻ってきた証拠だよ!
- 結菜: 偶然が重なった可能性もある以上 楽観的にはなれないわぁ
- 鈴鹿 さくや: 結菜…
- 結菜: だけど嬉しい報告だわ
- 鈴鹿 さくや: だよね!
- 結菜: あとは、派遣した魔法少女が 戻ってくれば良いんだけど…
- 鈴鹿 さくや: 魔女を追わせてから 一向に戻ってこないもんね…
- 結菜: 長期の外泊が許される 魔法少女は彼女以外にいないし…
- 結菜: 次を派遣するのも 難しい話ねぇ…
- 魔女が消えた証拠と 魔女が戻ってきた証拠…
- どちらも証拠がなければ、 竜ケ崎は理解を示さないわよ
- そうなれば、意見が食い違う以上 私たちは争うことになる
- 虎屋町と竜ケ崎のどちらが みんなを纏めるのかで…
- 結菜: いえ…
- 結菜: 今、虎屋町と竜ケ崎の力は 拮抗しているわぁ
- 結菜: 崩れるには時間がかかる 調査する時間ぐらいは稼げるわぁ
- バタンッ!
- 結菜: ――っ!?
- ハッ…ハァ…フゥ…
- 結菜: …何かあったのぉ?
- いや…違います…!
- 結菜: 竜ケ崎…?
- ある意味で…
- 結菜: ハッキリ言っていいわよぉ
- 虎屋町が“馬”を失ったことが 竜ケ崎に漏れています…!!
- 結菜: なっ!
- 結菜: …なんですってぇ
- 私たちを疑うっていうの…?
- 結菜: 身内しか 知らない情報なんだからぁ
- 結菜: それに、どこに敵の耳があっても 不思議じゃないわぁ
- 鈴鹿 さくや: 結菜…
- 結菜: ええ、今の私はそれでも構わない 誰が犯人であってもねぇ
- 結菜: だけど…“均衡は崩れた”…
- 結菜: 竜ケ崎を 勢いづかせちゃいけない…
- 結菜: 魔女が戻ってきた話を みんなに伝えて
- FILENAME: text_507402-2_kwjKV.txt
- 「ここに呼び出したのは全て罠… あなたが思い描いていた甘い恋心なんて 私の前じゃ脆くも崩れ去るのよ…!!」
- 「ミツルはどこにいるの…」
- 「あなたの一番嫌いなヤツの腕の中 もう、彼はあなたの元に帰らない」
- 樹里: (次号、 ミツルを巡る怒濤の展開…)
- 樹里: (続く…)
- 樹里: …………
- 樹里: っだぁ! もう、なんだよそれ!
- 樹里: また中途半端なところで 終わりやがって、ムカツクゥ~!
- 智珠 らんか: なーに暴れてんのよ 外まで聞こえるじゃん…
- 樹里: この中途半端な終わり方が すっごくモヤモヤするんだよ!
- 樹里: 白黒付けたい樹里サマにとっては イライラ案件なんだっつーの!
- 樹里: って、いつから居た!?
- 智珠 らんか: いまだよ
- 智珠 らんか: ホラ、ゲーム買ってきたから、 一緒にやろうよ
- 樹里: 白黒つくやつが希望
- 智珠 らんか: カクゲー
- 樹里: いーじゃん
- 樹里: 虎屋町とも睨み合いのままだし、 スカッとできるなら大歓迎
- 智珠 らんか: アタシがゲーセンで鍛えた タイトルだけどね
- 樹里: おい…
- 樹里: 絶対に樹里サマが スカッとできねーやつだろ
- 智珠 らんか: じゃあ、さっさと虎屋町を倒して スカッとすればいーじゃん
- 樹里: できるなら やってるっつーの
- 樹里: だからイラついてんだろ…
- 智珠 らんか: じゃあ逆に手を取れば?
- 智珠 らんか: 噂だと二木市にも 魔女が戻ってるみたいじゃん
- 樹里: それを信じる理由と証拠は どこにあるっつーんだよ
- 樹里: 信憑性もないのに信じて、 仲良く餓死に直面するぐらいなら
- 樹里: 食い扶持を減らした方が良い
- 樹里: それこそ、グリーフシードを 盗んだヤツがウチにいただろ?
- 智珠 らんか: あの、中1の? まだ嫌疑がかかってるだけだよ
- 樹里: まぁ、嫌疑だかケーキだか 知んないけどさ
- 樹里: そういうヤツにこそ ご退場願うのが一番だろ?
- 樹里: 食い扶持が減らせるし、 魔女にすれば返してもらえる
- 智珠 らんか: それは言えてるけど、 本気じゃないよね?
- 樹里: もちろん、冗談だっつーの
- 樹里: 虎屋町を潰して食い扶持を 減らすのは本気だけどな
- 樹里: あーでも、拮抗してる今じゃ 手が出せないしなー…
- 樹里: イ・ラ・イ・ラ、するぅ…!!
- 智珠 らんか: ふふっ
- 樹里: 人がイラついてんのが、 そんなに面白いのか…?
- 智珠 らんか: 違う違う
- 智珠 らんか: そのイライラを 解消してあげようと思って
- 樹里: なんだ?
- 智珠 らんか: 均衡が崩れたよ
- 樹里: マジか… でも、どうしてそう言える?
- 智珠 らんか: 虎屋町のヤツら “馬”を失ったみたい
- 樹里: あいつらが… 影の軍勢を失った…?
- 智珠 らんか: うん
- 樹里: ニヒッ、先に言えよぉ!
- アオ: …………
- アオ: こ~んにちは~ 今日もここはカビ臭いですね~
- FILENAME: text_507403-3_kwjKV.txt
- アオ: オレンジジュースでよかった~?
- ひかる: あ、っす ありがとうっす…
- アオ: この間は竜ケ崎に襲われてて、 大変だったね~
- アオ: 今日も来てくれて ありがと~ね
- ひかる: あなたは命の恩人っすから 信じようと思ったっす
- ひかる: ただ、 あの、ここはどこっすか…?
- ひかる: 他にも魔法少女が いるみたいなんすけど…
- アオ: ふふん…
- アオ: ここは蛇の宮っていう チームの拠点だよ~
- ひかる: 蛇の宮…すか…
- アオ: そ~
- アオ: 虎屋町と竜ケ崎以外は 聞いたことないよね~?
- アオ: 昔は門前橋とかあったけど、 今となっては昔の話だし~
- ひかる: は、はい、っすね…
- アオ: わたしたちはね~ ゲームでいうところのアサシン
- アオ: 悪く言えば寄生虫
- アオ: それぞれ、虎屋町と竜ケ崎に 所属しながらね
- アオ: グリーフシードを盗んだりして 生存してるんだよ~
- ひかる: ――っ!?
- アオ: バレないことと口の固さがあれば 人生イージーモードって感じだね
- ひかる: そんなことを…
- アオ: 引いた?
- ひかる: い、いえ…
- アオ: いいよ~、汚いやり方なのは、 わたしもわかってるから
- アオ: でも、年上の連中と比べたら ぜ~んぜんマシ
- アオ: アイツらのせいで幼い子たちが どれだけ犠牲になったか…
- ひかる: あ…
- ひかる: ここにいる魔法少女たち、 みんな若いと思ってたんすけど…
- アオ: 気付いた~?
- アオ: 蛇の宮の魔法少女たちは、 み~んな15歳以下
- アオ: この争いの中で 苦しい目に遭った子たちだよ~
- アオ: あなたは何歳?
- ひかる: ひかるは13っすよ
- アオ: じゃあ、あなたも蛇の宮に入って 手伝ってくれないかなー?
- ひかる: 盗みをっすか…?
- アオ: ううん
- ひかる: じゃあ、何を…
- アオ: 蛇の宮の戦争を…
- ひかる: ――っ!?
- アオ: もしも手伝ってくれるのなら ぜーんぶ話しても良いよ
- アオ: ただ、下手なことを考えたり 行動に移すようなら…
- 消すことはいつでもできる…
- 私たちはいつでもどこでも 潜んでいるからね…
- ひかる: それ、ここまで聞いた時点で 逃げられなくないっすか…?
- アオ: テヘッ、そうかもねー
- アオ: でも、それは今だけ
- アオ: わたしたちが虎屋町と竜ケ崎を 潰せば自由になれるよ
- アオ: それに、幸せになれる
- アオ: だってわたしたちは、 自分たちが苦しめられた分だけ
- アオ: みんなが笑顔になれる町を 望んでるんだから~
- ひかる: っすか…
- アオ: それは信じて?
- ひかる: …わかったっす ひかるは腹を括ったっす!
- アオ: ふふんっ、 わたしは笠音アオ、よろしく~
- ひかる: 煌里ひかる、よろしくっす!
- ひかる: それでひかるは、 何を手伝えばいいんすか?
- アオ: さっそく気合い十分だね~
- ひかる: 腹は括ったっすから
- アオ: じゃあ、今の状況と目的を 伝えるけど
- アオ: たぶん近いうちにね 虎屋町と竜ケ崎が争い始める
- アオ: その時が両グループに潜んでる 蛇の宮が輝く時なんだよ~
- ひかる: 輝く時…
- アオ: そう…
- アオ: 蛇の宮はふたつのグループが 傷付けあってる中で反旗を翻し
- アオ: “両者の首を取る”
- アオ: 虎屋町の牙“紅晴結菜” 竜ケ崎の炎“大庭樹里”を消して
- アオ: 蛇の宮の毒“笠音アオ”が 平和な町にするためにね~
- ひかる: おぉ…
- アオ: 引いちゃった~?
- ひかる: 思い切りの良さに驚いて 鳥肌が立っただけっすよ!
- ひかる: ただ、虎屋町と竜ケ崎は 本当に争うんすか?
- ひかる: 睨み合ったままだって 噂では聞いてるんすけど…
- アオ: 虎屋町が“馬”を失ったって話が 本当なら、きっと始まるよ~
- ひかる: 馬?
- アオ: 姿を現さずに群衆を繰り出しては 攻撃をしてくる魔法少女
- アオ: 紅晴結菜の懐刀なんだけど それを失ったみたいなんだよね~
- ひかる: チャンスは 目の前ってことっすね…
- アオ: そーいうこと~
- アオ: 正面からぶつかったり、 計略を巡らせるだけじゃない
- アオ: ゲーム脳なめんなよ~
- FILENAME: text_507404-4_kwjKV.txt
- 結菜: (馬の話は、 思ったより広がっている…)
- 結菜: (魔女が戻ってきた話が 争いの緩衝材になれば…)
- ~~♪~~♪
- 結菜: さくや?
- 鈴鹿 さくや: そう、結菜の腹心こと さくやちゃんですよ
- 結菜: 話を聞いたみんなの反応は どうだったぁ…?
- 鈴鹿 さくや: 虎屋町は喜んでるけど、 竜ケ崎は厳しい反応…
- 鈴鹿 さくや: 樹里の声が大きい場所だと、 信じてもらうのは難しそうだね…
- 結菜: リーダーの意思が 大きく影響したようね…
- 結菜: ただ、要因は それだけじゃないはずよねぇ…?
- 鈴鹿 さくや: …やっぱり馬の話が漏れたのは 悪い影響を及ぼしてる…
- 鈴鹿 さくや: 争って食い扶持を減らして かつ、魔女が戻るなら御の字
- 鈴鹿 さくや: むしろ戦わない理由が どこにあるんだーって感じ…?
- 結菜: 想像にたやすいし、 人の命を除けば理にかなってる
- 鈴鹿 さくや: 結菜…
- 結菜: なに…?
- 鈴鹿 さくや: 私も“馬”は見たことがない…
- 鈴鹿 さくや: だけど、失ったのが本当で、 虎屋町が危機に瀕しているなら
- 鈴鹿 さくや: 私が樹里の所に行って 手を取り合うように交渉するよ
- 結菜: それは駄目… 今は具合が悪すぎるわぁ…
- 結菜: 交渉を迫れば弱っているのを 露呈するようなもの
- 結菜: それで、あなたを奪われたら、 虎屋町は大きな痛手を負うわぁ
- 結菜: あとはわかるでしょう…?
- 鈴鹿 さくや: はぁ… 竜ケ崎による虎屋町狩りだね
- 結菜: だから、交渉は控えて 今は耐えましょう…
- 鈴鹿 さくや: …おっけ
- 鈴鹿 さくや: それじゃあ、私はもう少し、 竜ケ崎に探りを入れてみるよ
- 結菜: 無茶をさせるわね…
- 結菜: ハァ…
- ~~♪~~♪
- 結菜: (何か言い忘れたのかしら…)
- 結菜: ――っ!?
- 結菜: (樹里…)
- 結菜: 私に用はないわよぉ…?
- 樹里: ちょ、おい、姉さん! その言い草はないんじゃないの?
- 樹里: これでも半年は 一緒のグループにいた関係だろ?
- 結菜: 私の下を離れていったのは、 あなた自身よぉ、樹里
- 樹里: 魔法少女の食料問題を棚上げして 魔女になれって?
- 結菜: それ以前に、私の下を離れた 理由が、他にもあるでしょぅ?
- 結菜: 威勢良く暴れ回ってた割には 残念な結果になったわねぇ
- 樹里: くそっ…ポッと出の 腰巾着が偉そうにしやがって…
- 樹里: これでも樹里サマはな、 半年もコイツらを纏めてきた…!
- 結菜: 力と恐怖で押さえ付けていた それだけのことでしょう
- 結菜: これからは先輩の遺志を継いで、 私がみんなに安寧を与える
- 樹里: なのに力で屈服させないと できないってのは皮肉だなぁ
- 結菜: じゃないとあなたは 付いてこないでしょぉ?
- 樹里: …ニヒッ…まぁそうだな わかった、降参してやるよ
- 樹里: けどな、生かしてたことを 後悔するぞ、お前…
- 樹里: 樹里サマの炎は我慢をするほど 溜まっていくのが特徴だ…
- 樹里: お前とまたやり合えるって わかったとき
- 樹里: それまでに溜めてきた衝動で お前をウェルダンにするからな
- 結菜: 私に倒されて、半年間も傘下に 加えられた悔しさはわかるわぁ
- 結菜: だけど“私を倒したい一心”で 周りを巻き込むのは違う
- 結菜: だから不毛な争いは止めましょう
- 樹里: 不毛だなんて言われると 癪に障る
- 樹里: 一度は仲間になって、 魔女の問題が出てから離反して
- 樹里: こっちは1年、姉さんを倒したい 衝動を溜め込んでるんだぞ
- 結菜: 周りの少女は関係ないわぁ
- 樹里: アイツらはアイツらで食い扶持を 減らすって目的があるんだから
- 樹里: 樹里サマの目的に 付き合わせてるわけじゃない
- 樹里: もしも争いたくないなら、 納得いくレベルで説明してやれよ
- 樹里: その魔女が戻ってきた理由を…
- 樹里: それができないから、 アイツらは樹里サマについてくる
- 結菜: っ…
- 結菜: もう少し、待てないの?
- 樹里: 待てないし、この機会を 逃すつもりもないっつーの
- 樹里: 宣戦布告だ
- 樹里: 樹里サマは過去、姉さんの傘下に 居た自分が許せない
- 樹里: ここで借りは返す
- 結菜: …樹里
- 結菜: 本当にあなたは、ただ私を 倒したいだけなのねぇ…
- FILENAME: text_507405-5_kwjKV.txt
- 結菜: 「竜ケ崎の大庭樹里が私に直接 宣戦布告をしてきたわ!」
- 結菜: 「彼女の性格を考えれば いきなり徒党を組んで来てもおかしくない!」
- 結菜: 「各自、放課後はひとりになることを禁じる! いつでも戦える体勢を整えて!」
- 結菜さんからメッセージは来た?
- うん、相手も 本気で来るみたいだね…
- 竜ケ崎は勢いづいてるはずだし 私たちだけでやれるかどうか…
- 今から弱気になってどうするの
- どうせ私たちは 馬を見たことがないし関係ない
- そうだね…
- それなら前も今も 状況は変わってないんだよ
- 結菜: 「これから緊急で会議をします 各自、16時までに拠点に集まるように いない場合は開始して 後ほど方針を伝えるようにします」
- 結菜: 「また、虎屋町と竜ケ崎を隔てている “東扇橋、門前橋、西扇橋”は危険です 付近には近寄らず迂回して来るように!」
- 結菜: …………
- ちょっと会長! この後で役員会があるんですが!
- 結菜: 承知しているわよぉ
- 結菜: ただね、ちょっとプライベートで 問題が起きてしまったの
- 結菜: 悪いけど、しばらくの間 居なくなることが多くなるわ
- 結菜: サボりだなんて思わないでねぇ
- そうですか…大丈夫ですよ…
- みんな会長がいないからって サボりだなんて思わないです
- 学校を変えてくれたのは、 あなたなんですから
- 結菜: ありがとう
- 今でも十分戦えるだけの力が 虎屋町にも残ってると思うわ
- だけど、現状そうするのが ベストだとは思えない
- 相手のリーダーがあの樹里なら 不満を持ってる人も多そうよ
- 籠絡できる敵もいるんじゃない?
- 結菜: それは難しい話ねぇ…
- 鈴鹿 さくや: 私も樹里とは分裂前に 同じグループで戦ったけど
- 鈴鹿 さくや: 睨みが利くし、 仲間には優しいんだよね
- 結菜: そう、人望が無さそうに見えて 意外と集めてしまうのよぉ…
- 密会したところで、 樹里に報告が上がるか…
- 結菜: 否定できないわ…
- 鈴鹿 さくや: いっそ、虎屋町に引きこんで ゲリラ戦に持ち込むのはどう…?
- 鈴鹿 さくや: 人数が同じでも 土地勘はこっちが上になるよ
- 結菜: 籠城するのと変わらないし、 追い立てられるのは私たち…
- 結菜: 精神的に参るのは、 こちらかもしれないわぁ…
- 結菜: そうね… あの子が動くとしたら…
- 結菜: …ここは、 橋を利用しましょうかぁ
- ガチャッ
- あの、すみません 会議中のところいいですか?
- 結菜: なにかしらぁ?
- 虎屋町に加わりたいという 少女を連れてきました
- どこから来た子?
- …竜ケ崎です
- 結菜: ――っ!?
- 結菜: いいわ、通して頂戴
- 結菜: あなた、名前は?
- ひかる: 煌里ひかるっす…! あの、突然すみませんっす…
- 結菜さん…
- 今、竜ケ崎から来た少女を 入れるのは危険過ぎるわ
- 結菜: …今、ちょうど竜ケ崎への 対応方法を考えていたところなの
- 結菜: あなたなら、大庭樹里が どう動くと思うかしらぁ?
- ひかる: えっ…
- ひかる: えと…
- ひかる: …………
- ひかる: 樹里さんは計算が苦手ですし、 計略とかも嫌いだと思うっす
- ひかる: 基本的になんというか 集中突破が定石というか…
- ひかる: 宅地でもビル街でも関係なく、 正面から力で押さえ付けるっす
- ひかる: なので虎屋町に攻めるとすると、 目に付いたものから叩き潰す
- ひかる: ただ、最終目的は あなただと思います
- ひかるの声: 紅晴結菜さん
- 結菜: …ふっ
- 結菜: 私の思い描いている樹里と どうやら同じのようねぇ
- 結菜: いいわ、あなたを 虎屋町に迎え入れることにする
- 結菜: さっそくだけど煌里さん あなたにも手伝ってもらうわぁ
- ひかる: っす!
- 結菜: 各自、これから石を見つけて、 自分の魔力を付与してちょうだい
- 結菜: ―結菜― 「虎屋町と竜ケ崎を隔てる橋は 西扇橋と東扇橋と門前橋」
- 結菜: ―結菜― 「橋を利用して 相手をこちらの意図通りに動かすわぁ」
- ひかる: …………
- 結菜: よろしくね、煌里ひかるさん
- ひかる: は、ハイッす!
- 結菜: あなたにひとつ お願いしたいことがあるわぁ
- ひかる: なんすか…?
- 結菜: うちに保管してある グリーフシードを見張っておいて
- FILENAME: text_507406-6_kwjKV.txt
- 鈴鹿 さくや: こっちの石の配置は終わったよ 西扇橋の方も終わったって
- 結菜: ありがとう、 ひとまず準備は終わったわねぇ
- 結菜: これで、石に込められた魔力で 私たちの居場所を誤魔化せるわぁ
- 鈴鹿 さくや: 東西の橋に置くってことは 中央の門前橋から来させるの…?
- 鈴鹿 さくや: 正面からぶつかる イメージしか湧かないんだけど…
- 結菜: こちらが日和った行動をとれば、 樹里はどんどん調子付いてくるし
- 結菜: 時間をかけるほど、 あの子の勢いは増すわぁ
- 結菜: だから最初から正面でぶつかって 挫くのが手だと思ったのよぉ
- 結菜: それに、ここ数日 竜ケ崎に動きがないでしょう…?
- 結菜: 仕掛けられる余裕をくれたなら、 それは有効に活用するわぁ
- 鈴鹿 さくや: ただ、あの樹里が動かないのは ちょっと気になるよね
- 鈴鹿 さくや: 宣戦布告の日から動きがあると 思ってたから気を張ってるけど…
- 結菜: ええ…そればかりは、 ちょっと不安を覚えるわね…
- ~~♪~~♪
- 結菜: どうしたのぉ?
- グリーフシードの在庫を 奪おうとした奴を捕えたそうです
- 結菜: 捕まえたのは?
- 煌里さんです
- 結菜: …わかったわ、 今から戻るから逃がさないでぇ
- 結菜: 相手はどこの魔法少女?
- 本人は竜ケ崎だと言っています
- 結菜: 煌里さん、状況を教えて
- ひかる: っす!
- ひかる: ひかるは、 結菜さんに言われた通り
- ひかる: 拠点のグリーフシードを 隠れて見張ってたっす
- ひかる: そしたら彼女が現れて バッグに仕舞い込んだので
- ひかる: その場で捕らえたっす
- 結菜: みんなが 出払ったタイミングでねぇ…
- 結菜: それで理由は?
- ひかる: っす…
- ひかる: この緊迫感がある状況の影響で ソウルジェムが濁ったらしく
- ひかる: 怖くなって 浄化したくなってしまったと…
- 結菜: そう…
- ひかる: あの、結菜さん 彼女を許してあげて欲しいっす…
- ひかる: 気持ち、わかるっすから…
- 結菜: 煌里さんは優しいのねぇ
- 結菜: だけど、緊迫した状況だからこそ 許されることじゃないわぁ…
- 結菜: ちょっと彼女とふたりに させてくれるかしらぁ…?
- わかりました
- ひかる: っす…
- 結菜: 煌里さん
- ひかる: は、はいっ!?
- 結菜: あなたは信用されたわよぉ
- 結菜: その口からちゃんと 理由を聞かせてくれるかしらぁ?
- ほんとに…あの…煌里が… 煌里さんが言った通りです…!
- 戦う前なのに、怖くなって マズいって、それで手を出して…
- お願いです、結菜さん… 許してください…
- 結菜: 許されないことよぉ
- 結菜: あなたは間接的にね、 誰かの命を奪ったのと同じよぉ?
- ――っ!?
- 結菜: 覚悟はできてる?
- やだ…殺さないで…!
- 結菜: 勘違いしないで?
- 結菜: 私が聞いた覚悟は、 虎屋町に命を捧げる覚悟よぉ?
- はい…はい… もちろんです…!
- 結菜: なら許すわ
- ありがとうござい…
- 結菜: 本当の理由を言ってくれたらねぇ
- ――っ!?
- 結菜: ふっ
- 結菜: 言わなくてもいいわぁ
- え…
- 結菜: 表情で答えはもらったからぁ
- FILENAME: text_507407-7_kwjKV.txt
- 結菜: …………
- 結菜: (これでもう、2週間…)
- 結菜: (完全に読み違えたわねぇ…)
- 結菜: このままだと…
- …………
- 今日も動きはなさそうね…
- これ以上は…
- 結菜: (みんなの精神が、 すり切れてしまう…)
- 結菜さん、もう こちらから攻めましょう…!
- こんな緊張を保ったまま 生殺しにされたんじゃ
- みんなの気持ちが 持たないわ…!
- 最近眠れないんです…
- 何も起きなくても 気持ちだけはすり減っていって…
- 気を抜いてしまえば、 意表を突かれるかもしれない…
- 結菜さん…!
- 鈴鹿 さくや: 結菜…どうする…
- 結菜: あなたは大丈夫…?
- ひかる: ひかるは、 なんとか大丈夫っす…
- 結菜: …………
- 結菜: 少しだけ話をしましょうかぁ
- ひかる: 結菜さん…?
- 結菜: …この1年近く続く 争いの話よぉ
- ひかる: …………
- 結菜: 私は、その始まりからいた…
- 結菜: 尊敬する先輩の魔法少女が 魔女になってね
- 結菜: 私が警告を促すために話を広めて みんなでキュゥべえ狩りを始めた
- 結菜: 最初はキュゥべえも話し合いを 提案してきたけど
- 結菜: 利益がないと思ったのか、 途端に姿を消してしまったわぁ
- 結菜: それ以来、 二木市から魔女が減って…
- 結菜: 樹里の離反があって 小競り合いも起きたけど
- 結菜: 何とかみんなで協調して、 持ちこたえていたわぁ
- 結菜: みんなの記憶にもある あの日まではね…
- 鈴鹿 さくや: 突然、魔女が移動して 消えて行った…
- みんながバラバラになって 争い始めた…
- 秩序なんて失って、 みんなが血を流した…
- 結菜: そうね…
- 結菜: まるで群雄が割拠するように 魔法少女の争いは激化したわぁ…
- 結菜: 未だに忽然と魔女が消えた理由は わからないけれど
- 結菜: この短い歴史の中で ハッキリしてることがひとつある
- 結菜: 私が全てを 始めたということよぉ
- ひかる: なんで、そんな話するんすか… 自分を悪者にするみたいに…
- ひかる: 見限って竜ケ崎につけ… そういうことっすか…?
- ひかる: ひかるは竜ケ崎を抜けて、 虎屋町に来たんすよ!?
- 鈴鹿 さくや: 始まりがどうだとしても、 引き金は魔女が消えたこと
- 鈴鹿 さくや: 争いの引き金を引いたのは樹里
- 鈴鹿 さくや: 結菜は誰よりもみんなに尽くした その行動を私は知ってるよ
- 私だってそう! そんなことは気付いてるわ!
- 今さら聞いても関係ないわ!
- うん…
- そうだよ…そうですよ…!
- 結菜: だから、私はあなたたちを 信用している
- 結菜: そして、本当に話したかったのは ここに隠れた歴史よぉ
- 鈴鹿 さくや: 何…?
- 結菜: 私しか知らない、 私だけに忠実な私の手駒
- 結菜: 虎屋町の“馬”について
- 結菜: 彼女は私が魔法少女になる前から 私に忠実で、常に共にあった
- 結菜: 今まで話したことを影で見つめ、 常に私の傍らにいた
- 結菜: 今ですら、あなたたちには、 誰のことかわからないでしょう…
- 結菜: でもね、これは言える
- 結菜: “虎屋町の馬は生きている”!
- 結菜: 私が誇る最高の名馬として、 姿を見せずに駆けている!
- 結菜: この、戦いに勝つために!
- 結菜: だから、やれるわ! 私たちは勝てるわ!
- 結菜: だから辛いと思うけど、 もう少し気力を振り絞って…!
- 結菜: 近いうちに、 火蓋は落とされる!
- FILENAME: text_507408-8_kwjKV.txt
- 呼ばれた人は これで全員集まりました
- アオ: 虎屋町との戦い とうとう始めるんだね~
- 智珠 らんか: ったく…
- 智珠 らんか: 宣戦布告したからには 何か策はあるんでしょうね?
- 樹里: それを話し合うために 呼んだんだっつーの
- 智珠 らんか: とは言っても、紅晴結菜と 馴染みがあるのはアンタでしょ…
- 智珠 らんか: 一番、敵を考えて 作戦を練られるんじゃないの?
- 樹里: だから考えてることに ちょっと意見が欲しいんだよ
- 智珠 らんか: ふーん、おっけ じゃあ聞かせてもらうわ
- アオ: わたしも~?
- 樹里: だってお前、頭いいだろ?
- アオ: てへっ
- 樹里: いいから聞けって
- 樹里: まず、結菜の性格を考えると
- 樹里: 必ず指揮系統として中心に立って 前線に上がってくる
- 樹里: 編成は3人セットで6チーム それを展開してくるのが基本だな
- 樹里: あと、魔力を込めたアイテムとか 小細工をするのが大好きだ
- 智珠 らんか: 小細工って、別にそれも 戦う上での方法じゃん
- 樹里: そういうのは、 樹里サマが嫌いなんだよ
- 智珠 らんか: 知ってる
- 智珠 らんか: まぁ、フレキシブルに動けるし、 3人っていう気持ちも分かるかな
- アオ: だね~
- 樹里: だけど、樹里サマたちは 9人を2チームでいく
- 智珠 らんか: ハァッ!? クッソ馬鹿じゃないの?
- 樹里: ぁあ!?
- 樹里: 樹里サマの考えに 文句あんのか!?
- 智珠 らんか: ちょっと、意見聞きたいって 言ってたじゃん!
- 樹里: まーそうだけど んなら、なんで馬鹿なんだ!?
- 智珠 らんか: それで、中央の 門前橋から踏み込んでみなよ
- 智珠 らんか: 纏まったまま突っ込めば 相手はこっちを自由に囲める
- アオ: 確かに纏まって中央突破は 危険ですよね~
- 樹里: アオも同じ意見か…
- アオ: そりゃ~ね~
- アオ: 交戦範囲を狭められたら 自由に動きにくくなりますし
- アオ: みんなの力を発揮するのが 難しくなりますから
- アオ: 見事にトラップにかかって 血祭りゲームオーバーだね~
- アオ: だけど…
- 樹里: 何か良策でもあるっての?
- アオ: 虎屋町の結菜と仲が良いなら 相手も動きを見抜いてますよね?
- アオ: それなら、 こっちは門前橋は使わない
- アオ: 虎屋町と竜ケ崎を隔てる橋は、 東扇橋と西扇橋もあるんだから
- アオ: そっちを9人ずつで攻める方が、 良いんじゃないのかな~って
- 樹里: ――っ!?
- 樹里: その方が意表を突けるって?
- アオ: どうせ読み合いだし わかりませんけどね~
- 樹里: 確かに門前橋で 虎屋町が待ち構えてるってんなら
- 樹里: 東西から周り込んだ方が潰せる
- 樹里: 逆に向こうが東西に3チームずつ 配置していたとしても
- 樹里: 樹里サマたちは9人
- 樹里: 3人を纏めて潰していくには 良い数だっつーわけだ
- 智珠 らんか: …まぁ、悪くはないんじゃない?
- 樹里: じゃ、ひとまずは これでオッケーってことで!
- 樹里: なぁ、お前らさー!
- は、はいっ!
- 樹里: 今の話ちゃんと聞いてたよな?
- もちろん!
- 樹里: それじゃ、他の奴らにも今の話 ちゃんと伝えといてくれる?
- 樹里: 変に伝わったりしたら、 纏めてウェルダンに仕上げるぞ?
- わ、わかりました!
- 智珠 らんか: あと、アタシからも提案
- 樹里: ん?
- 智珠 らんか: 攻め込むのは 待った方が良いと思うんだよね
- 樹里: こっちは1年分の衝動で ウズウズしてんだぞ?
- アオ: わたしもそれにはさんせ~
- 樹里: また、アオもか…
- アオ: わたしたちには心の栄養も必要 それを焦らしてジワジワ減らす
- アオ: そういうことだよね~
- 智珠 らんか: わかってるじゃん
- アオ: ゲームオーバーは嫌だから 色々考えてるんだよ~
- 智珠 らんか: それはお互い様ってことね
- 樹里: 何、通じ合ってるんだよ
- 樹里: 樹里サマだけ 仲間外れみたいじゃん…
- 樹里: まぁいいや その辺は好きにやっていいぞ
- 樹里: 樹里サマとしては、結菜と 一騎打ちできりゃいいからな
- FILENAME: text_507409-9_kwjKV.txt
- 樹里: …………
- 樹里: (結構近くにいるな…)
- 樹里: (数人…)
- 樹里: (多少は痺れを切らしてる ってことなんだろーな…)
- 樹里: バレる前に退散するか…
- 樹里: ちょっと虎屋町の方を 覗いてみたけど
- 樹里: アオとらんかの言う通りだな
- 樹里: 数日であの様子だと、 だいぶストレスも溜まりそうだ
- アオ: 言った通りでしょ~
- 樹里: 樹里サマは 好きじゃないやり方だけどな
- アオ: ただ、こっちとしても 時間があるのは助かりますよ~
- アオ: 相手の動きを 調べたいですからね~
- 樹里: 結菜の手駒は 簡単に情報を漏らさねーぞ?
- アオ: それなら時間をかける だけですよ~だ
- 樹里: そうかい…
- アオ: ただ、これから 様子を窺うのは禁止ですよ~
- 樹里: あ?なんでだよ
- アオ: 今日は見つからなかっただけで、 下手すれば殺されてバッドエンド
- アオ: わかりますよね~?
- 樹里: んなの、樹里サマの勝手だろ
- 樹里: 見つかったらその場で ウェルダンにしてやるっつーの
- アオ: リーダーの自覚が足りない…
- 樹里: らんかからも、 そろそろ連絡がある頃だな
- アオ: 何かさせてたんですか…?
- 樹里: うちの面子で中1の奴が いるんだけど
- 樹里: ソイツの容疑ってのがさ 固まったんだよ
- 樹里: だから、捕らえるタイミングを 狙ってたってわけ
- アオ: …………
- ~~♪~~♪
- 樹里: おっ、噂をすれば…
- 樹里: …捕まえたか?
- 樹里: …………
- 樹里: いいね、上等じゃん
- っ…
- 樹里: で、本当にアンタでいいの
- ごめ、なさい…
- 樹里: 泣きゃいいってもんじゃねーの こっちは全部聞きたいんだよ
- 樹里: 何でグリーフシードを盗んだ 顔上げて、こっちの目を見な
- 智珠 らんか: 樹里、丁寧にやりなよ
- 樹里: いいから
- …………
- 仲間を…助けるために…
- 樹里: どこの?
- と、虎屋町… みんな、精神的に疲れて…
- 樹里: 魔女は戻ってきたはずなのに、 ワザワザ竜ケ崎を狙うとはね…
- 樹里: お前の行動は完全に 結菜の説にケチをつけたぞ
- …………
- 私、どうなるんですか…
- アオ: …………
- 樹里: こっち向けって …虎屋町の作戦を吐けばいい
- それで、助けてくれるんですか?
- 樹里: 言ってみな
- …東扇橋と西扇橋に石を配置して 門前橋から攻めさせるつもりです
- 樹里: こっちが両サイドに分かれるのを 想定してたみたいだな
- 樹里: ま、結菜らしい作戦だよ
- 助けてくれますか…?
- 樹里: 作戦を漏らすような奴が 助かると思ってんの?
- そんな話とちが…
- 樹里: 樹里サマが助けるっつった?
- ――っ!?
- 樹里: アンタはこれから樹里サマたちの 糧になってもらうよ
- アオ: 待って!
- 樹里: なんだ、アオ ケチはつけさせないぞ?
- アオ: コイツ自身回復したばかりだし、 簡単に魔女にはならないです
- 樹里: なら、炙ってやるよ
- 樹里: 焼いて回復して 焼いて回復してを繰り返せば
- やだ…
- 樹里: 体の修復で魔力も尽きるだろ その前にメンタルが無理か
- やだ…!
- 樹里: 焼き加減は 選ばせてやるぞ?
- …………
- 樹里: ニヒッ
- 樹里: ま、さすがに冗談だよ これに懲りたらもう
- やだーーーーーーーー!
- 樹里: なっ…! おーい、マジか…!
- 智珠 らんか: だから 丁寧にって言ったじゃん…!
- アオ: …どうするんですか
- 樹里: 元仲間だとしても 殺す主義じゃないからなぁ…
- 樹里: とりあえず弔ってあげるのが 正義じゃない?
- アオ: ゲームオーバーにしてやる…
- 樹里: あん?
- アオ: この魔女をですよ~
- FILENAME: text_507410-10_kwjKV.txt
- 智珠 らんか: これ、グリーフシード
- 樹里: ありがと
- 智珠 らんか: 魔女が戻ってきてるのは 本当かもしれないね
- 樹里: こっちは、結菜の仕掛けたもんを 確認しに来ただけなのに
- 樹里: 嬉しい誤算だったな
- 智珠 らんか: で、どうするの?
- 智珠 らんか: 将来の食い扶持減らしは 本当にやっちゃうわけ?
- 樹里: 別に魔女を見つけたからって、 やめる理由にはなんねーっつーの
- 樹里: 今さらになって、 そんなこと聞くなよな
- 智珠 らんか: だって、樹里はそのために 戦ってるわけじゃないでしょ?
- 樹里: まーね
- 樹里: 樹里サマはただ 結菜に勝ちたいだけだ
- 樹里: こっちが二木を牛耳ってたのに ポッと出てきてかっさらって
- 樹里: 樹里サマを負かせた上に 殺さず傘下に加えやがった
- 樹里: あの時の惨めさったらないぞ?
- 樹里: 誓ったね、いつか負かすって
- 智珠 らんか: それで今となっては 大義名分を得たってこと?
- 樹里: そう
- 樹里: 魔女が戻ってきたなんて言われて 簡単に信じられるわけがない
- 樹里: なら、こっちは生き死にのために みんなで食い扶持を減らす
- 樹里: そこに不都合はないはずだろ?
- 智珠 らんか: ま、ジワジワ死ぬぐらいなら、 アタシはその方がいいわ
- 樹里: ニヒッ らんかは変な奴だよな
- 智珠 らんか: はぁ?なんで
- 樹里: 樹里サマの本音を聞いたら、 普通にクズだと思うだろ?
- 智珠 らんか: 別に、こっちはアンタの 名前と力を借りてるわけだし?
- 智珠 らんか: それに、あの魔女になった子の 証言も正しかった
- 智珠 らんか: スパイを使ってくるぐらいだから 向こうもやる気はあるはずだし
- 智珠 らんか: それならもう、 戦うしかないじゃん
- 樹里: ま、らんかが乗り気なら 別に自分を落とすこともないか
- 樹里: …みんなに準備すると伝えるぞ
- 樹里: 2日後、虎屋町を叩く
- 智珠 らんか: ただ、 この結果を見てどうするの?
- 智珠 らんか: 元は東扇橋と西扇橋の 両脇から攻める予定だったけど
- 樹里: そうだな…
- (Player Choice): 中央の門前橋から攻める
- (Player Choice): 東西の橋に分かれて攻める
- (Player Choice): 中央の門前橋から攻める
- (Player Choice): 東西の橋に分かれて攻める
- FILENAME: text_507411-11_kwjKV.txt
- アオ: さ~て、虎屋町と竜ケ崎が 動き出したわけだけど
- アオ: こちらも、寝首を掻くために 行動しなくちゃなりませ~ん
- ひかる: っすね!
- アオ: それで、ひかるにも 潜伏活動をして欲しいんだけど
- アオ: どっちにする?
- ひかる: ひかるは竜ケ崎から逃げたので、 虎屋町に行くしかないっす
- ひかる: 全然、それには抵抗はないっす
- アオ: 魔法少女生活をする上でも 虎屋町の紅晴結菜の方が楽だしね
- アオ: イージーモードだよ~
- ひかる: ただ…
- アオ: ん、な~に?
- ひかる: ひかるは蛇の宮のやり方を 好きにはなれないっす…
- アオ: お~、率直なご意見 わたしは全然聞くよ~
- ひかる: やり方が汚いというか、 仲間の顔をして最後に消すのは…
- ひかる: なんというか、真っ当な人間の 精神に反する気がするっすよ…
- アオ: こんなハードモードの町の中で、 随分キレイなことを言うね~
- ひかる: っすか…?
- アオ: 言っておくけど、 蛇の宮の子は泥まみれだよ~?
- アオ: キレイな心で生きてきて、 汚されてきたんだからさ~
- アオ: 真っ当に戦おうとしたら、 わたしたちなんて一発で終わり
- アオ: そんなハードモードを選んで、 ゲームオ―バーになって
- アオ: 挙げ句の果てに、年上の奴らに 腐った町にされるぐらいならさ
- アオ: 今は汚い手段を使ってでも ハッピーエンドにしたくな~い?
- ひかる: 虎屋町と竜ケ崎も 信用できないんすね…
- ひかる: ここは15歳以下のメンバーしか いないって言ってたっすけど
- ひかる: それも、関係あるんすか…?
- アオ: そりゃ~ね
- アオ: この蛇の宮はね~ 元を辿れば避難民の集まり
- アオ: み~んな、年上の魔法少女に 搾取されてきたんだよ~
- アオ: だから、あの時のひかると同じで み~んな襲われてきた
- アオ: み~んな奪われてきた
- アオ: だから奪い返すんだよ~
- ひかる: 奪われた分を取り返すだけだから 汚い手を使うのも仕方がない…
- ひかる: 将来の幸せのためなのも含めて 仕方がない…
- ひかる: そういうことっすね…
- アオ: 納得いかないかな~?
- ひかる: いえ…
- ひかる: 勝利のためなら 納得はいかないっすけど
- ひかる: 弱者の報復であれば、 ひかるは納得して付いていくっす
- アオ: 良かった~
- アオ: それじゃあ、虎屋町に 潜伏してる子たちがいるから
- アオ: その子の紹介って感じで、 入ってもらってもい~い?
- ひかる: っす!
- アオ: ………
- アオ: ちなみにひかるは、 魔法少女になってどれぐらい?
- ひかる: えと…それなりっすけど、 二木に引っ越してきたばかりっす
- アオ: そりゃあ災難だね~
- ひかる: っすね…
- アオ: そんな、まだ汚れてない ひかるに教えてあげるよ~
- ひかる: なんすか…?
- アオ: ゲームだと思うといいよ エクストラハードモードのね…
- アオ: ゴールは生き残ること
- アオ: そのために遊んでるんだよ わたしたちは…
- ひかる: えっ…?
- アオ: あー、ごめんね 混乱させちゃって
- アオ: テヘッ
- アオ: 気が紛れるかと思って
- ひかる: いえ、心遣いありがたいっす
- FILENAME: text_507412-12_kwjKV.txt
- アオ: (樹里の動きはわかった…)
- アオ: (9人2チームで左右から突く)
- アオ: (中心に構える予定の 虎屋町の方が今は不利かな…)
- アオ: (拮抗させて、樹里と結菜を 対峙させて消すには…)
- 帰り道はそっちか、アオ
- アオ: ん…?
- アオ: あんたは、竜ケ崎で一緒の…
- やっぱり見覚えがあると思ったら お前、門前橋にいただろ…
- アオ: ――っ!?
- アオ: ううん、そんなワケないよ~ 誰かと勘違いしてない?
- いーや、間違いなくお前だね “門前橋の蝙蝠”の下にいた
- アオ: だから人違いだって
- 私もそこのメンバーだったんだよ
- アオ: っ…
- 怒りが隠せてないよ
- 懐かしいな、あの頃のお前は、 毎日ブルブル震えてたってのに
- 今となっては一端のリーダーか
- アオ: 樹里さんのところに 一緒にいるでしょ~?
- アオ: 確かにムカツクこともあるけど、 それも今となっては過去
- アオ: 同じグループのメンバーとして 仲良くしようよ
- そんな仲良くしようってやつがさ 地下組織なんて作る?
- この先のゲームセンターだろ… 蛇の宮
- アオ: くっ
- 急に攻撃してくるなんて 反則だろ…
- 別にこっちは、 争う気はないんだって
- アオ: じゃあ…何…?
- お前のチームを私にくれない?
- 樹里の奴は馬鹿だから、 一発逆転できるチャンスがある
- そんで、今度は私と一緒にさ 搾取する側に回ろうよ
- アオ: ――っ!?
- アオ: …ざけるな
- はぁ?
- アオ: ふざけるなって言ってるの
- アオ: そんなことのために、 みんなの命は渡さない…!
- ざーんねん… じゃあ、力尽くで頂く!
- アオ: っ…
- よく避けたな… これでどうだっ!
- アオ: わたしだって、 ただ怯えたわけじゃないっ!
- …っ、かち合うとはね… やるじゃん…
- アオ: あんたは、他よりも先に… 潰す…
- ぐっ…
- ふふっ、成長したみたいだけど、 怯えだけは隠せない…
- 未だに搾取されるのが似合う オーラを出してるよ
- アオ: っ…
- 怯んだな…
- りゃあああっ!
- 「がぁあっ!?」
- ひかる: 大丈夫っすか!
- アオ: 今度は、わたしが 助けられちゃったね~
- ひかる: こういうイベント展開っす!
- くそっ…
- アオ: はぁッ!
- ぐっ、うぅ…
- ひかる: コイツ、どうするっすか…?
- お前には殺せないよ…アオ…
- アオ: …………
- (Player Choice): 捕らえる
- (Player Choice): 逃がす
- アオ: あなたは暫く ここに監禁するよ~
- 殺さないのか…
- アオ: 戦いが終わるまでは ここで隔離する
- そういうところが甘い
- 相手を蹴落とせないからお前は、 搾取され続けるんだ…!
- アオ: うるさい!!
- アオ: はぁ…はぁ…
- ひかる: 大丈夫っすか、アオさん…
- アオ: うん…
- アオ: 大丈夫、 わたしは蹴落とせるから…
- アオ: これは生き残るゲームなんだから
- アオ: ひかる…見てて…
- ひかる: ガンシューティング…すか…?
- アオ: わたしは殺せるから…
- バンッ、バンッ、バンッ
- アオ: …………ほら
- リロード、リロード、リロード
- アオ: 簡単に奪えないことは 身に染みてわかったよね
- アオ: だから、消えて
- 逃がすのか…
- アオ: 消えて
- 殺そうとしないところが、 お前は甘ちゃんだ…
- アオ: …………
- ひかる: アオさん…
- (Player Choice): 捕らえる
- (Player Choice): 逃がす
- FILENAME: text_507413-13_kwjKV.txt
- アオ: 2日後、竜ケ崎が動くことが 決定したよ~
- アオ: なので、わたしたちも 気を引き締めていこ~!
- アオさん…
- アオ: な~に?
- 私たちの仲間が虎屋町と竜ケ崎に やられたって聞きました…
- だからこの戦いはもう、 新しい時代のためだけじゃなくて
- 私たちにとっての 仇を討つ戦いでもありますよね?
- ひかる: 虎屋町の方は大丈夫っすよ
- ひかる: ひとりは盗みがバレて、 身動きが取れないだけっすから
- アオ: でも、竜ケ崎の方は違うね わたしの目の前で魔女になった
- 樹里: ま、さすがに冗談だよ これに懲りたらもう
- やだーーーーーーーー!
- 樹里: なっ…! おーい、マジか…!
- アオ: 樹里は冗談だなんて言ってたけど 悪い冗談にも程がある…
- アオ: 問答無用に殺したと言っても わたしは構わないと思ってる
- アオ: だからあなたの言う通り
- アオ: このミッションを 絶対に失敗で終わらせないよ
- アオ: 仇を討つ意味もあるし 搾取の時代を終えるためだから
- アオ: 今夜、終わらせよう
- うん、もうこんな 悪夢みたいなのは嫌だ…!
- 私たちが変えよう!
- アオ: 今は怯えなんて消し去って このゲームをクリアしよう!
- みんな: 「おーっ!」
- アオ: じゃあ、ひかる また明日ね~
- ひかる: アオさん
- アオ: なに~?
- ひかる: ほんとに争う必要、あるっすか…
- アオ: どうして~?
- ひかる: ひかるは竜ケ崎しか 知らなかったっすけど
- ひかる: 虎屋町に行って思ったっす 結菜に勝たせるのもありかなと…
- ひかる: 竜ケ崎の不意を突けば、 虎屋町の有利に進められますし
- アオ: それはだめ~ バッドエンドと変わらないよ
- ひかる: どうしてっすか…
- アオ: 門前橋のメンバーが 生きてるからだよ~
- アオ: アァアアッ!
- 智珠 らんか: …………
- アオ: フゥッ…やめて… わかった、からぁ…
- 智珠 らんか: これでいい…?
- ええ、 教育って大切よねぇ
- ひかる: それって…今捕らえてる…
- アオ: そう、アイツの価値観だって 昔からぜーんぜん変わってない
- アオ: 弱い奴から搾取しようって 思想は残ったままなんだよ
- アオ: そいつらを生み出した世代を 全部消さないと安心できない
- ひかる: 片方に勝たせても、 生き残る奴がいるからっすか…
- アオ: そう だから根こそぎ狩ってやるの
- アオ: それが、最大のミッション
- アオ: ただ、勝つんじゃないよ ひかる、おーけー?
- アオ: もう… 戻りたくないんだ…
- ひかる: アオさん…
- ギュッ
- アオ: なんだよー 人前で恥ずかしいし苦しいよ~
- ひかる: まだ、体を締め付けられてる方が 楽っすよ…
- ひかる: 正直、ひかるには、 戦況がどう傾くかわからないっす
- ひかる: でも、言えることはあるっす
- アオ: なに…?
- ひかる: ひかるはアオさんを護るっす…
- FILENAME: text_507414-14_kwjKV.txt
- アオ: (竜ケ崎の動きが見えてきた…)
- アオ: (いずれ虎屋町も動くだろうし、 早めにみんなに共有しておこう)
- アオ: あ~…
- アオ: 先に集合をかけておくべき だったかな~…
- アオ: でも
- アオ: (誰もいないなんて変だよね…)
- アオ: ――っ!?
- アオ: この反応は…!
- …………
- アオ: …違う、あなたじゃない
- …………
- アオ: ちょっと…
- …………
- アオ: ウソ…死んで…
- 抵抗した奴らはみんな同じだ
- バタン!!
- アオ: っ、扉が!
- アオ: グッ!
- よそ見は良くないな 笠音アオ…
- この弱肉強食の世界で、 私を逃がしたお前が悪い…
- アオ: どうして…
- 何に対しての疑問かな…?
- まあ、答えは決まってるか 全てはお前の甘さのせいだ
- 仲間の死も 蛇の宮を奪われることも
- お前自身の死すらも…
- アオ: くそ…くそ…っ!!
- アオ: うあぁああっ!
- 「許してくれ…」
- アオ: 「クッ…ゥ…」
- 生かしたものを“逃がすか”“捕らえるか” 歯車はそこで狂ってしまった…
- FILENAME: text_507415-15_kwjKV.txt
- 結菜: こんなところに呼び出すなんて どういうつもりかしらぁ
- 結菜: 樹里
- 樹里: 今夜、始めるよ
- 結菜: …………
- 結菜: わざわざ伝えにきたのぉ…?
- 樹里: 焦らして精神をすり減らすのは、 樹里サマの趣味じゃない
- 樹里: だから正々堂々とツラを合わせて 始めたかった
- 樹里: 今夜なのは約束するからさ 仲間の士気でも上げてやりな
- 結菜: 生憎だけど、虎屋町の士気は そこまで落ちてないわよぉ
- 樹里: それならそれで何よりだ
- 結菜: 樹里… 最後に引き返すチャンスよ…
- 樹里: …………
- 樹里: 魔女が戻ってきてるからって?
- 樹里: 竜ケ崎でも 魔女は目撃されてるけどさ
- 樹里: 今だけの偶然かもしれないし、 続く証拠も何もない
- 樹里: こっちの溜飲を下げるには なーんもたりねーっつーの
- 結菜: 建前なんてどうでもいいわ あなたの狙いは私だけでしょう…
- 結菜: 周りを巻き込むぐらいなら 今ここでやり合っても構わない
- 樹里: 嬉しいけどさ、樹里サマが 仲間に顔向けできなくなるだろ
- 樹里: こっちは、ここまでしないと アンタが出てこないと思って
- 樹里: 大義名分まで用意して 周りを巻き込んできたんだ
- 結菜: どうしてそこまでして私を…
- 樹里: 生まれつきの性分なのは 姉さんも知ってるだろ
- 樹里: 幼い頃からの問題児 気に食わなきゃケンカもする
- 樹里: 我慢をすれば、それだけ爆発して 必ず親父に迷惑をかける
- 結菜: だから、あなたの衝動は 私が全て受け止めてきたじゃない
- 樹里: 感謝してるよ
- 樹里: 姉さん以外に、樹里サマの炎を 受け止めきれる奴はいないからね
- 樹里: ただ、負けた悔しさだけは燻って 我慢し続けてるんだよ
- 樹里: その1年間我慢し続けた衝動を、 今日ようやく解放できる
- 結菜: あなたの悔しさを 私は受け止めるしかないのねぇ…
- 結菜: わかったわぁ…
- 結菜: どちらが負けても文句はなし その気持ちにケリをつけなさい
- 樹里: …………
- ギュッ
- 樹里: ありがとな、姉さん
- 樹里: 樹里サマのビョーキを 受け止めてくれて
- 樹里: この命の温かさは 忘れてくれるなよ…
- 結菜: ええ…
- 樹里: 次に会った時は、あんたを燃やす
- 結菜: 虎も竜を食い潰すわ
- 結菜: 憎まず、嫉まず、利己的にならず
- 結菜: 何よりも誰かのためであり 世の平和と心の安寧を願い続ける
- 結菜: 避けようとしても 避けられなかった戦いです…
- 結菜: これで最後にします
- 結菜: 戦うことを選んだ私は 間違っていますか…
- 「これで最後にするなら仕方がないわ 今のあなたが避けられないと思うのなら きっとそれが答えなのよ」
- 結菜: はい…
- アオ: …………
- アオ: 竜虎相打つ時…
- アオ: けど、ここは 蛇が毒を以て制させてもらうよ~
- アオ: …………
- ~~♪~~♪
- アオ: みんな、 虎と竜と動き始めるよ~
- アオ: 時間は明確じゃないけど今夜
- アオ: それぞれ集合がかかるはずだから その指示に従うようにね~
- アオ: 蛇の宮の指示は メッセージで送るようにするから
- アオ: ウェアラブルデバイスを 身につけておくよーに
- アオ: おっけー?
- みんな: 「おっけー!」
- 結菜: …………
- 結菜: (ここまで樹里が出てくるなんて 石には気付いてそうね…)
- 結菜: (読み通り門前橋からくるか、 東扇橋と西扇橋からくるか…)
- 結菜: (作戦を変える必要が ありそうね…)
- (Player Choice): 石の配置はそのままにする
- (Player Choice): 石の配置を変える
- (Player Choice): 石の配置はそのままにする
- (Player Choice): 石の配置を変える
- FILENAME: text_507416-16_kwjKV.txt
- 2:00
- 結菜: 3人編成で6チーム
- 結菜: 竜ケ崎が門前橋から来ないことを 想定して、方針を変えるわぁ
- 結菜: 東に私を含めた2チーム6名 西にさくやを含めた3チーム9名
- 結菜: 残り1チームは 門前橋付近で潜伏して待機
- 結菜: こっちの準備はできたわねぇ
- ひかる: はい、全員集まってるっす!
- 結菜: ひかるは2名を連れて、 もう少し橋の方に移動して
- 結菜: その後は、 潜伏して待機するように
- ひかる: っす!
- 結菜: さくや、 西側の状況はどうかしらぁ?
- 鈴鹿 さくや: 既に配置についてるよ
- 結菜: 相手は猪突猛進
- 結菜: 脇から奇襲できるように、 こちらと同様に移動しておいて
- 鈴鹿 さくや: おっけ、了解!
- 結菜: さて、向こうは どこから攻めてくるかしらねぇ
- 樹里: 石を使った小細工がバレたと 向こうは思ってるだろうし
- 樹里: わざわざ門前橋を通ってくるとは 相手も考えないはずだ
- 樹里: だから樹里サマも それに答えようと思う
- 樹里: 東扇橋と西扇橋に9人2チーム
- 樹里: 真っ直ぐ向かえば、 アイツらとぶつかるはずだ
- 樹里: お前ら準備はいいか?
- はいっ!
- 樹里: これは樹里サマたちにとって 力を誇示する戦いじゃない
- 樹里: 名誉のためとか、 そんなものもなーにもない
- 樹里: じゃあ何かって、 わかってるだろ?
- 樹里: 樹里サマたちが 生きるための戦いだ
- 樹里: 相手を潰すのは心が痛むけど 今夜だけ、その気持ちは忘れよう
- アオ: …………
- 樹里: アオ、緊張してるのか?
- アオ: そうですね~ やっぱりちょっとだけ~
- 樹里: …いつか、吹っ切れるぞ
- アオ: っ…
- ~~♪~~♪
- 樹里: …よし
- 樹里: らんかの方も準備ができた! みんな、行くぞ!!
- ひかる: ――っ!?
- ひかる: (メッセージ…アオさんから…)
- ひかる: …………
- ひかる: (竜ケ崎が動いた…)
- どうしたの?
- ひかる: 何でもないっす… 備えるっすよ、相手の攻撃に…
- FILENAME: text_507417-17_kwjKV.txt
- 2:00
- 樹里: お前ら準備はいいか?
- はいっ!
- 樹里: これは樹里サマたちにとって 力を誇示する戦いじゃない
- 樹里: 名誉のためとか、 そんなものもなーにもない
- 樹里: じゃあ何かって、 わかってるだろ?
- 樹里: 樹里サマたちが 生きるための戦いだ
- 樹里: 相手を潰すのは心が痛むけど 今夜だけ、その気持ちは忘れよう
- アオ: …………
- 樹里: アオ、緊張してるのか?
- アオ: そうですね~ やっぱりちょっとだけ~
- 樹里: …いつか、吹っ切れるぞ
- アオ: っ…
- ~~♪~~♪
- 樹里: …よし
- 樹里: らんかの方も準備ができた! みんな、行くぞ!!
- 樹里: 門前橋から9名2チーム! 一気になだれ込んでやれ!!
- ひかる: ええっ…
- ひかる: 竜ケ崎は 門前橋から攻めて来たんすか?
- 結菜: 仕掛けに気付いた以上は、 東西に分かれると思ったけど…
- ひかる: 計算外っすね…
- 結菜: ただ、嬉しい誤算ねぇ…
- ひかる: 嬉しい…っすか…?
- 結菜: ひかる!
- ひかる: っす!?
- 結菜: さくやに連絡して
- 結菜: 東西に展開してる私たちで、 竜ケ崎を一気に包囲する
- 結菜: 最後に、門前橋に仕込んだ 伏兵を使って
- 結菜: 相手を一気に蹴散らすわぁ…
- 樹里: はぁ…はぁ…はぁ… おい、これはどうなってんだ…
- 智珠 らんか: どうなってるも何も 完全に包囲されてるって!
- 樹里: 纏まって飛びだしたのが、 完全に仇になったってことか…
- 樹里さん一度退いて 体勢を立て直しましょう!
- 樹里: っ…
- 樹里: いや、全員で貫けば、 相手の薄皮なんて破れる…!
- 智珠 らんか: こっちの士気の問題よ!
- 樹里: わかった…
- 樹里: …みんな! 一度門前橋から退く!
- 樹里: 後に続いてくれ!
- 樹里: (完全に樹里サマのミスだ…)
- 樹里: はぁ…はぁ…はぁ…
- …………
- 樹里: っ!!
- 樹里: 全員散開! 射線上に立つなぁあああっ!!
- 結菜: 遠距離チーム… やりなさい!!
- 全身全霊をかけて、 最大の一撃を放つわよ!!
- はい!!
- つらぬけーーーーーー!!
- 樹里: 「クッ…最低な終わり方だな…」
- 虎屋町の誘導に“乗る”か“乗らないか” 乗った結果、歯車は狂ってしまった…
- FILENAME: text_507418-18_kwjKV.txt
- ひかる: ――っ!?
- ひかる: きたっすね…!
- 出よう…!
- ひかる: まだ、もう少し 引っ張らないとダメっすよ!
- 見えてきました…
- 智珠 らんか: 向こうにいるのは…
- 智珠 らんか: あれは…紅晴結菜…!!
- 智珠 らんか: リーダーが前線に立つ 樹里の読み通りじゃん!
- しかも相手は3人だね 対してこっちは…
- 合わせれば9人 一気に頭を叩けるよ
- 智珠 らんか: …………
- 智珠 らんか: 違う…
- 智珠 らんか: そんな簡単な攻略法 ゲームでもありえないって…
- ひかる: 今っす!! 死角から一気に叩くっすよ!
- うん、行こう!!
- ぐっ!!
- 智珠 らんか: しまった! やっぱり、虎の作戦…!!
- ひかる: 刃の錆びとなるっす!
- だっ!
- きゃっ!
- 智珠 らんか: 体勢を立て直そう! みんないける!?
- かすっただけだ!
- 私も大丈夫よ…!
- 智珠 らんか: 意表をついたつもりかも しれないけどさ
- 智珠 らんか: こっちは数の利があるんだよ みんな囲むよ!
- まずい、一回退こう!
- ひかる: まだ、ここからっす!
- 結菜の声: そう、ここからよぉ
- 智珠 らんか: ――っ!?
- 結菜: 囲まれるのはこちらじゃなくて あなたよ、智珠らんか
- 智珠 らんか: いつの間に…
- ひかる: 6人でも9人は囲めるっす!
- 結菜: さぁ、みんな一斉に!
- 崩れろー!!
- ひかる: やっあぁあああッ!!
- 結菜: 彼女たちを町の中心に 移動させるわ
- 結菜: 逃げ道を開けて
- わかりました
- キャッ…!!
- う…
- あっ…! 相手の包囲が甘くなった!
- ここを抜けて一度体勢を!
- 智珠 らんか: こんなの、 誘導に決まってんだろ!
- 結菜: じゃあ、ここで 棒立ちしたまま死ぬつもりぃ?
- 智珠 らんか: っ…!
- 智珠 らんか: みんな、退くよ!
- FILENAME: text_507419-19_kwjKV.txt
- 樹里: はぁ…はぁ…
- 樹里: ニヒッ…見つけたぞ…
- 樹里: 6人ね、上等じゃん
- 樹里: (となると、中央と分けて、 6人を3チームに分けて展開?)
- 樹里: (数で十分に押せそうだな)
- 樹里: お前ら、構えろ!
- 樹里: このまま、虎屋町を この二木の町から間引くぞ!!
- はいっ!!
- みんな! 側面への攻撃にでましょう!
- その後は、さくやさんと合流して 相手を囲んで時間を稼ぐ!
- いい!?
- うん、いつでも行ける!
- アオ: まずいな~…
- アオ: 樹里さん、側面から来ますよ~
- アオ: 一度退いて、相手を纏めましょう その方が被害が少ないし
- 樹里: 馬鹿言うな、アオ
- 樹里: 側面から攻撃してくるなら、 そうさせなきゃいいっつーーの!
- 樹里: お前ら、全力で突っ走れ!
- 樹里: どーせ少数で壁なんか作っても 薄いっつーの!
- 樹里: 樹里サマが先陣を切るから、 6人の壁を崩してやるぞ!
- アオ: ――っ!?
- アオ: うお~…マジで~?
- 樹里: いけぇーーーーーー!
- 何、あの速さ!!
- 側面を突くのが間に合わない!
- わかってる!
- 通り過ぎてさくやさんと ぶつかったところで背後を突く!
- はいっ!
- 樹里: 「はっああああああっ!」
- 樹里: 燃え盛れ! このクソ陸上部!!
- 鈴鹿 さくや: 燃えてやるよーーー!
- 鈴鹿 さくや: 燃えれば燃えるほど強くなる それが運動部ってもんだー!
- 鈴鹿 さくや: くっ…うぅ…
- 鈴鹿 さくや: うぁあああっ!
- 樹里: 樹里サマに競り勝てると思うな!
- アオ: 樹里さん! 背後から3名来ます!
- アオ: このままだと囲まれる!
- 樹里: どうせ、側面を叩くのに 失敗した奴らだろ?
- 樹里: こっちは勢いで押す! その気持ちで負けるな!
- 樹里: さくやのいるこの壁を抜けろ!
- うぁあああっ!
- くっ… だ、だれにも空けさせない!
- アオ: じゃあ、わたしが空けるよ~
- うぁあっ!
- アオ: 1枚こじ開けたよ~
- 樹里: グッジョブ! このまま駆け抜けろー!
- 鈴鹿 さくや: 「ッ、うわぁああッ!」
- 鈴鹿 さくや: っ…くそっ…
- 樹里: さて、どうすんだ、さくや…?
- …………
- 鈴鹿 さくや: 彼女を返して…
- 樹里: あ、悪いな… 勢いで殺しちまった…
- ドサッ
- 鈴鹿 さくや: ――っ!?
- 樹里: 樹里サマたちの 後ろを突こうとしたやつらも
- 樹里: こっちが壁を抜けた結果、 アンタたちと合流しただけ
- 樹里: ひとり殺され、士気も下がって 挙げ句の果てに囲まれちゃって
- 樹里: さくや、 アンタ絶対絶命じゃん…
- 樹里: ニヒッ
- 鈴鹿 さくや: ………
- (Player Choice): 与えられた時間まで耐える
- (Player Choice): まだ早いが中央に逃げる
- 鈴鹿 さくや: (結菜がらんかを中央に逃がして 私が樹里を中央に誘導できれば)
- 鈴鹿 さくや: (竜ケ崎を1ヶ所に纏められる)
- 鈴鹿 さくや: (そして相手を包囲しつつ 中央に残した遠距離チームで)
- 鈴鹿 さくや: (一掃するはずだった…)
- 鈴鹿 さくや: (だけどここで逃げれば、 意味がない…)
- 鈴鹿 さくや: (なんとしても、誘導する…!)
- 鈴鹿 さくや: (結菜がらんかを中央に逃がして 私が樹里を中央に誘導できれば)
- 鈴鹿 さくや: (竜ケ崎を1ヶ所に纏められる)
- 鈴鹿 さくや: (そして相手を包囲しつつ 中央に残した遠距離チームで)
- 鈴鹿 さくや: (一掃するはずだった…)
- 鈴鹿 さくや: (逃げれば順番が入れ替わって 互いを挟んだ混戦状態になる…)
- 鈴鹿 さくや: でも、今は逃げるしかない…!
- (Player Choice): 与えられた時間まで耐える
- (Player Choice): まだ早いが中央に逃げる
- FILENAME: text_507420-20_kwjKV.txt
- 鈴鹿 さくや: っ…あっ、く…
- …………
- …………
- 鈴鹿 さくや: …ッ!!
- 鈴鹿 さくや: クァッ…!
- 樹里: 立ち上がっても無理だって… 死んだフリをしときな…さくや…
- 樹里: 時間いっぱいまで 精一杯やったよ
- 樹里: それは敵ながら天晴れ ってやつだよな
- 鈴鹿 さくや: …………
- 樹里: 樹里サマは殺したくない だから、今は死んでてくれ…
- 鈴鹿 さくや: ふっ…くぅ…
- 樹里: コイツらのスマホを取り上げて、 結菜を叩くぞ
- はいっ
- 結菜: さくやは…どうしたの…
- 樹里: 死んでもらった… いや、死んだことにしてやった…
- ひかる: 他の人たちは どうしたんすか…
- 樹里: 考えない方がいい
- ひかる: …………
- 結菜: 樹里…
- 樹里: 18人と6人…
- 樹里: 数の上じゃ 勝ち目はないぞ姉さん…
- 樹里: ひとつだけ残ってるけどな…
- 結菜: はぁ…
- 結菜: あなたと 一騎打ちをしろってことねぇ…
- 樹里: そういうことだ
- 樹里: アオ!
- アオ: なんですか~…
- 樹里: お前は結菜の隣にいる ガキの相手をしろ
- アオ: ――っ!?
- ひかる: …………
- アオ: …………
- ひかる: (その前に…何よりも早く… ひかるが樹里を…)
- ひかる: (すみません、アオさん…)
- ひかる: ふっ…!!
- 樹里: ――っ!?
- 樹里: お前…!!
- ひかる: 先手必勝…! …ぐっ………す…!
- 智珠 らんか: 調子に乗らないで…
- ひかる: く…ぁ…結菜…さ…
- 結菜: ひかる!
- アオ: …………
- 樹里: 無駄な死体を増やさないでくれ…
- ひかる: …………
- “待つ”か“逃げるか”無理が祟れば戻れない みんなが生きていれば歯車は狂わなかった
- FILENAME: text_507421-21_kwjKV.txt
- ひかる: ふぅ…ふぅ…
- ひかる: こちらの追い込みは 順調っすけど…
- ひかる: さくやさんの方は なんて言ってたっすか…
- ひかる: 今の電話、 さくやさんっすよね?
- 結菜: ええ…
- 結菜: 思ったよりも樹里の勢いが 凄まじいそうよぉ…
- 結菜: ひとり殺されたって…
- ひかる: ――っ!?
- ひかる: そんな…
- 結菜: その場で耐えてたら、 多分、事態はもっと甚大だった
- 結菜: さくやが逃げたのは、 賢明だと思うわぁ…
- だけど、それだと こちらの作戦は失敗ですよ!
- 結菜: ええ…
- 結菜: このまま放っておけば、 逃げるらんかとさくやが衝突して
- 結菜: その後ろを 私と樹里が挟み込むわねぇ…
- ひかる: 虎屋町と竜ケ崎の ウエハース状態っすね…
- 結菜: 負けとはならなくても、 混戦の果てに被害も大きくなる…
- 結菜: 誰かが亡くなった悲しみなんて 吹き飛ぶぐらいにね…
- ひかる: …………
- ひかる: 結菜さん 考えがあるんすけど…
- 結菜: …言ってみて
- ひかる: 門前橋の方に 移動する方向を変えるんす
- 結菜: 門前橋…?
- 結菜: …なるほどねぇ 移動先を南にずらせば…
- ひかる: っす
- ひかる: さくやさんも、らんかさんも 合流して立て直したいはずっす
- ひかる: なので
- ひかる: 『向かう方向さえ調整できれば 両者とも合流することができるはずっす』
- ひかる: 『さらに門前橋の方には虎屋町が 仕掛けている遠距離チームがいるっすから 上手くいけば纏まった竜ケ崎を 叩けるかもしれないっすよ』
- 結菜: それなら元の囲い込む計画に 類似した結果を残せるわねぇ
- ひかる: …どうっすか?
- 結菜: その通りにしましょう さくやに連絡を取るわ
- FILENAME: text_507422-22_kwjKV.txt
- 智珠 らんか: 結菜の様子はどう!?
- 今のところ 距離は詰められてません!
- 智珠 らんか: このまま進めば樹里と合流 できるはずだけど
- 智珠 らんか: それより先に、 さくやの奴とぶつかる…
- 智珠 らんか: そもそも結菜のやつ、 アタシらから離れてる!?
- もしかしたら、 周り込もうとしてるんじゃ?
- 智珠 らんか: アタシらを素通りして、 樹里を側面から狙うつもり…?
- 智珠 らんか: まぁ、確かにそうなれば、 結菜と樹里がぶつかるし
- 智珠 らんか: アタシらとさくやが 出くわして戦うことになる
- 智珠 らんか: 向こうにとっちゃ、さくやを 挟撃されるのは避けられるのか…
- 智珠 らんか: さくやも 3人2チームでくるなら…
- 智珠 らんか: アタシらだけで、 勝てるかもしんないね
- 違う、さくやのチーム数は 3つだったはずだ
- 智珠 らんか: 結菜は2つだったけど…
- 智珠 らんか: あれ…合わせて5つ… ひとつチームが足りてない…
- らんか…!
- 智珠 らんか: わかってるよ! どこかに潜ませてる!
- 智珠 らんか: …出ろ!
- 智珠 らんか: …………早く出ろ!
- 樹里: どうした?
- 智珠 らんか: 結菜の奴、1チームだけ どこかに隠してるよ!
- 樹里: ――っ!?
- 樹里: へぇ…また汚い真似を しようって魂胆かよ
- 樹里: そっちの状況はどうなんだ?
- 智珠 らんか: 結菜が動きを変えて、 少しずつ距離が離れてるわ
- 智珠 らんか: もしかしたら、 樹里の方に周り込むかもしれない
- 樹里: ちょっと、 電話を切らずに待ってな
- 樹里: …………
- 樹里: なんだ? さくやの奴も方向を変えたな?
- 樹里: 門前橋の方か
- 樹里: 結菜の動きだけどさ、 門前橋の方だろ?
- 智珠 らんか: そうだけど…
- 樹里: さくやも門前橋方面に動いてる
- 智珠 らんか: …合流する気?
- 樹里: その可能性が 一番高いんじゃない?
- 樹里: 布陣としては樹里サマも結菜も 全員揃って対峙することになる
- 智珠 らんか: ただ、 アイツらの伏兵が気になるわ
- 樹里: どうせ背後でも突くつもりだろ
- 樹里: それならこっちも 布陣を変えるだけだっつーの
- 樹里: おい、お前ら!
- 樹里: こっから合流したら 布陣をガラッと変えるぞ
- 樹里: 各6人ずつ振り分けて 3つのチームで編成する
- 樹里: 両脇の2チームを先頭にして、 中央の1チームは背後を守れ!
- FILENAME: text_507423-23_kwjKV.txt
- アオ: (ひかるからのメッセージを 読む限りだと…)
- アオ: (虎屋町の奴らは門前橋方面に 向かって移動してる…)
- アオ: …………
- アオ: (虎屋町が仕込んだ伏兵も 考慮すると…)
- アオ: なるべく中央のチームに 加わるのは避けないとね~
- アオ: これは…
- アオ: ひかる?
- ひかる: やっぱりひかるたち、 けっこう近くにいるみたいっすね
- アオ: テレパシーが 通じるぐらいだからね~
- ひかる: 竜ケ崎の様子はどうっすか?
- アオ: そろそろ誰かが気付いて、 門前橋方面に移動すると思うよ~
- ひかる: みんな合流するだけで 混戦は避けられそうっすね…
- アオ: だね~
- アオ: 虎屋町と竜ケ崎もひとつになって 向い合うことになるよ~
- ひかる: くれぐれも中央には 行かないように注意っすよ
- アオ: もちっ
- アオ: で、虎屋町の伏兵はどこ?
- ひかる: 門前橋の前っす
- ひかる: 遠距離チームを使って、 中心の人を一気に蹴散らすっす
- アオ: その後は?
- ひかる: 散らばって 地の利を活かしたゲリラ戦っすね
- アオ: …なんか、結菜らしくないな~
- ひかる: 何か考えがあるのかも しれないっすけど
- ひかる: ひかるもそこまでは わからないっす…
- アオ: ただ、バラバラになって ぶつかり合うっていうなら
- アオ: 樹里は結菜との 一騎打ちに持ち込むと思うよ~
- アオ: 元の目的はそこだろうし
- ひかる: じゃあ、そこで アオさんの目的は終わるっすか?
- ひかる: 両者を討ちさえすれば…
- アオ: いや、他のメンバーも含めて 一網打尽にしないと意味がない
- アオ: 悪しき思想は潰えてくれないよ
- ひかる: そ、それはいくらなんでも 欲張りすぎっす!
- アオ: じゃあ、どうしろって~の…?
- ひかる: うーん…
- アオ: いや、まだやれるかな~
- ひかる: え?
- アオ: 新しいストラテジーがスタート このミッションはやれそ~
- ひかる: な、何なんすか…!
- アオ: ふふん…
- アオ: 一騎打ちの時の立ち回りで 結菜に樹里を追わせられたら
- アオ: 門前橋の開発地で ふたりを対峙させられるよね~
- アオ: それに合わせて両グループを 対面で待機させる事ができれば
- アオ: 蛇の宮の勝機になるよ~
- アオ: ラックのステータスが必要だけど ま、ノーマルモードっしょ
- FILENAME: text_507424-24_kwjKV.txt
- 樹里: やーっと会えたなぁ…結菜
- 結菜: そうねぇ、樹里
- 樹里: どれだけ作戦を考えたり したところで
- 樹里: 最後はこうして 真正面からぶつかりあうしかない
- 樹里: バカバカしい話だっつーの なぁ?
- 樹里: 小ずるい真似はやめにしてさ 正々堂々とやりあおうよ
- 樹里: アンタの牙が樹里サマを食らうか 樹里サマの炎がアンタを燃やすか
- 樹里: ここで決着を付けよう
- 樹里: みんなも、ここで虎屋町を潰すぞ
- 樹里: そうすれば、魔女が戻ろうが 戻って来なかろうが
- 樹里: 樹里サマたちが 食うに困ることはないんだからな
- 「ワーーーッ!!」
- 結菜: 語るほど追い詰められてるように 見えるわよぉ?
- 樹里: ハッ…そっちは さくやもボロボロだろうよ
- 結菜: だから、ここで 形勢を変えさせてもらうわぁ
- 結菜: 私はねぇ、アナタの嫌いな 小ずるい真似を諦めてない
- 樹里: 背後にチームを配置してるなら もう対策はしてるっつーの
- 結菜: なぜ、私たちが中心にチームを 配置していないのか考えなさい
- 樹里: ――っ!?
- 結菜: 愚かねぇ
- 樹里: お前ら!
- 結菜: 「やりなさい!!」
- 全身全霊をかけて、 最大の一撃を放つわよ!!
- はい!!
- つらぬけーーーーーー!!
- 樹里: 避けろぉ!!
- 「キャーーーーッ!!」 「ウァアアアッ!!」 「ッ…アグッ!!」
- 結菜: 形勢逆転ね
- 結菜: こういう時に対処できないから 人の固め過ぎは良くないのよぉ
- 結菜: 昔、教えたわよねぇ、樹里
- 樹里: …許せねえ
- 樹里: 確かに樹里サマの勝手に 付き合わされた奴らだけどさぁ
- 樹里: これでもちゃんと 仲間として想ってるんだよ
- 結菜: それを殺す戦いを始めたのは あなた自身じゃない樹里
- 結菜: 私は引き返そうって言ったわぁ
- 結菜: でも、それをしなかった…
- 結菜: クソみたいな私怨に 付き合わされて可哀相に…
- 樹里: 私怨だけじゃない
- 結菜: 間引かれたのはそっちね
- 樹里: ここからだ…!
- 樹里: お前ら、虎屋町の連中を 狩り尽くせ!!
- 結菜: 全員散開!
- 結菜: 各自周辺に散って、 戦闘にあたるようにしなさい!
- 分かりました!
- 結菜: 気をつけて…
- ありがとうございます…
- 樹里: どういうつもりだ…
- 結菜: 私と戦いたいんでしょう?
- 結菜: だから ふたりきりにさせてもらったわぁ
- 樹里: 覚悟はできてるってことか…
- 結菜: 付いてきなさい
- 樹里: …燃やし尽くしてやる
- ひかる: …………
- アオ: …………
- FILENAME: text_507425-25_kwjKV.txt
- 「っ、ぁああッ!!」
- 「誰か…ァアッ!!」
- 「せやぁあっ!」
- 「グッ…」
- アオ: (地の利も何も関係無い…)
- アオ: (ゲリラ戦でも何でもない… こんなのただの殺戮だよ…)
- 見つけたわよ! 竜ケ崎!!
- アオ: っ、わあああっ!!
- ッウウ…!!
- アオ: (せめて、樹里と結菜を… じゃないと止まらない…!!)
- 樹里: 最初からこうなることは 計算済みだってことか…?
- 結菜: そんなわけないでしょぅ…
- アオ: (見つけた…)
- …………
- アオ: このまま放置できない…
- アオ: 想定外だけど、 一緒に樹里と結菜を同時に消す…
- …わかりました 私も、そのつもりで来たので…
- アオ: 精一杯気配を消して近付いて… ふたりで一気に…
- はい…
- 結菜: 竜ケ崎が想定していたよりも、 こちらの動きを把握している
- 結菜: そのせいで混戦しているのよ
- 樹里: やるだろ、アイツら
- 結菜: おかげで両者が 血で血を洗う展開に…
- 樹里: なら、さっさと降参しな
- 結菜: そっちがね
- 結菜: 私が
- 樹里: 樹里サマが
- 結菜&樹里: あなた(お前の)の首を取る!
- 樹里: 「…グッ!?」
- 結菜: 「カッ…アッ…」
- 樹里: …………
- 結菜: …………
- ハァ…ハァ…ハァ…
- アオ: 良くやったね~
- これで、止まるかな
- アオ: うん、きっと
- アオ: アッ…ゥ
- 既に竜ケ崎にバレていた石の使い道 配置を“変える”か“そのままにする”かで 運命の歯車の動きは大きく変わったはず
- FILENAME: text_507426-26_kwjKV.txt
- おかしい、なんだこれ…
- 実際の人数より多いですよ!
- 虎屋町の奴ら どこに潜みやがった!
- 智珠 らんか: そっち…!?
- 智珠 らんか: ッ!
- 智珠 らんか: 影からコソコソと…
- こうなったら ひとつひとつ当たっていこう!
- 智珠 らんか: 今数えてるだけでも 30人はいることになってる!
- 智珠 らんか: 現実的じゃないって!
- アオ: らんかさん、これは一体… 虎屋町にこれだけの人数は…
- 智珠 らんか: “橋に置いてた石”… あれを移動させたんじゃん…?
- 智珠 らんか: こんな攪乱に 使ってくるだなんて…
- 智珠 らんか: こっちが見つけるより先に 狙い撃ちされる
- アオ: (これじゃあ、樹里を 見つけることもできない…)
- アオ: (誘導もできずに決着がつけば、 目的が果たせない…!!)
- アオ: (少なくとも、こんなところで 一緒にゲームオーバーはやだ)
- アオ: べ~…
- アオ: ひかる、今どこにいるの?
- アオ: あんな仕掛けがあるなんて
- ひかる: ひかるも、石の話は 聞かされてなかったんすよ
- ひかる: 多分、戦いが始まる前に、 急遽決めて動いたと思うっす…
- ひかる: ちなみに、今はちゃんと 結菜さんを付けてるっすよ!
- アオ: 場所を教えて!
- ひかる: ただ、これから虎屋町は 樹里さんを包囲するつもりっす
- ひかる: 下手に出てくると、 アオさんまでやられるっすよ
- アオ: それ以前に、アイツだけ やられても意味がないの~…
- ひかる: …っすよね
- ひかる: わかったっす 後で追ってくるっすよ
- アオ: ひかるが居る場所…
- アオ: これは…門前橋で 理想の形が作れるチャンスかも
- アオ: らんかが乗ってくれたら… 多分いける…
- アオ: (利用された分は使ってから 潰してやるんだ…)
- 樹里: さ、仲間の分もアンタを 焼いてやる…
- 樹里: ウェルダンになるのを覚悟しな
- 結菜: ええ、かかってきなさぁい
- 樹里: ハァアッ!!
- 樹里: チッ
- 結菜: 間合いを詰めれば、 火炎放射器も扱い辛いでしょ?
- 樹里: なめんなっ!
- 結菜: ぐっ
- 樹里: 鈍器ぐらいにはなってくれるさ
- 樹里: それに退けば、 いくらでも距離は取れるってね
- 樹里: もーーーえーーーろーーー!!
- 樹里: ガッ!
- 樹里: く…どっから攻撃…!
- 結菜: 私以外に誰がいるのよぉ…
- 樹里: 対象変更を使ったな…
- 結菜: そう、 私が殴ったのはタイヤ
- 結菜: だけどその衝撃はアナタに 振り下ろされたはずよぉ
- 樹里: ほんと、小細工でできたような 人間だよ、アンタはさぁっ!
- 樹里: そんで人が良すぎる
- 樹里: 余裕持って 間合い詰めてんなよ!
- 結菜: っくぅ…!
- 樹里: 弱火ぐらいで表情を歪めるな…
- 結菜: ふっ
- 樹里: 何がおかしい
- 結菜: 終わりだからよ
- 樹里: ――っ!?
- 樹里: 樹里サマを 罠にかけたってことかよ…
- 樹里: いいよ、構わないっつーの
- 樹里: ここで樹里サマが死ぬまで、 何カウント殺せるか勝負だ
- 樹里: 最後はお前ももらうぞ、結菜!
- 結菜: いいのね?
- ひかるの声: だめっす!
- 結菜: ひかる…!
- ひかる: 確かに樹里さんがいなくなれば 竜ケ崎は瓦解するっすけど
- ひかる: 今はまだだめっす!
- ひかる: 捕獲してから様子をみても
- 樹里: ガキがナマイキ言わないで 欲しいんだけど
- アオ: それに、これは樹里さんが望む 一騎打ちとは違うじゃ~ん
- 樹里: アオ…
- アオ: 門前橋まで逃げれば、 らんかさんたちと合流できる
- アオ: そうすれば、 正真正銘の一騎打ちができるよ~
- アオ: 不完全燃焼じゃない…?
- 樹里: …信じるぞ?
- アオ: もち、信じていい らんかさんに許可はとったから
- 樹里: わかった、行くぞ、アオ!
- アオ: はいっ!
- 結菜: 何を考えてるのか…
- 結菜: みんな門前橋に向かって!
- FILENAME: text_507427-27_kwjKV.txt
- 樹里: おい、 らんか!らんか!
- 智珠 らんか: うるっさいな、もう! 聞こえてる!聞こえてる!
- 樹里: 完全に結菜にはめられた お前、今どこにいるんだ
- 樹里: テレパシーも繋がらないなんて
- 智珠 らんか: 罠に掛けられた可能性も全部 アオから聞いて知ってるよ
- 智珠 らんか: 生きてるってことは なんとか脱したみたいじゃん
- 樹里: アイツに説得されてなかったら 全部燃やしてやってたところだ
- 智珠 らんか: どーだか
- 智珠 らんか: 取りあえずアタシたちは、 先に門前橋に向かうようにしてる
- 智珠 らんか: 相手とぶつからないように、 東扇橋と西扇橋に分かれてるから
- 智珠 らんか: ちょうど、樹里が着くころに かち合うかもしれないね
- 樹里: わかった、頼むぞ
- 樹里: アイツとサシでやりあえる 最後のチャンスかもしれない
- 智珠 らんか: 気をつけて
- 樹里: お前もな
- アオ: ふぅ…ふぅ…
- 樹里: アオ、いけるか?
- アオ: はい
- 樹里: 樹里サマの仲間を殺した 遠距離のアマたちを
- 樹里: ぶっ潰していくぞ!
- 鈴鹿 さくや: さっきやられた分の借りは 必ず返さないと…
- 結菜: さくや、 不要な追い込みは不要よ
- 鈴鹿 さくや: でも、向こうで揃えば また激しい争いになるよ
- 結菜: 大丈夫、解決策はあるわぁ
- 鈴鹿 さくや: …………?
- 結菜: ――っ!?
- 結菜: あの子たち、どうして
- 結菜: 遠距離チームの役割は終わりよ 避けて、こっちに合流して!
- いえ、ここで食い止めます!
- 結菜: バカッ!!
- 当たれえええっ!
- アオ: っ!
- アオ: 弱い…?
- 樹里: さっきの一撃で 使い切ったんだろうよ
- 樹里: アオッ、そのオモチャみたいな バトルアックスでやってやれ!
- アオ: っ…
- 樹里: 灰になれぇえええっ!
- あっ…
- 樹里: 「樹里サマが溜め込んでる炎は… こんなもんじゃ、まだまだ収まらない…」
- 結菜: また、命が消えた…
- 結菜: どうして…こんなこと…
- 鈴鹿 さくや: …無駄死にだなんて 言わないでやって…
- 結菜: …あたり前じゃなぃ
- ひかる: …………
- ひかる: 門前橋が近いっすね… 結菜さん、どうするっすか…
- ひかる: この選択次第で、 皆の命を左右するっすよ
- 結菜: そうねぇ…
- (Player Choice): 一部の魔法少女たちを残す
- (Player Choice): 全員を連れていく
- 結菜: ここから先は最後に争う場所 最も危険な場所
- 結菜: 未来のある若い魔法少女は 私に付いて来ず
- 結菜: 橋の手前で止まるように…
- 結菜: ただあなたは必要よ、ひかる
- 結菜: 確かに私は皆の命を預かってる…
- 結菜: だけど、付いてきた人にとって ここで残されることは悲しいこと
- 結菜: 大きな心残りに苛まれる
- 結菜: なら、私はみんなを連れて行くわ
- ひかる: それでいいんすね?
- 結菜: 私の背中を見て納得してるなら きっと、大丈夫よぉ
- (Player Choice): 一部の魔法少女たちを残す
- (Player Choice): 全員を連れていく
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- 樹里: …………
- 結菜: …………
- 樹里: お前ら! 手出しをしたら焼き殺すからな!
- 樹里: 結菜、お前も 小細工抜きだと約束しろ…
- 結菜: ええ、私が仕掛けたものは 全部なくなってしまったわぁ…
- アオ: …………
- アオ: (リーダーが前で対峙して、 後ろにメンバーがいる…)
- アオ: (完璧…完璧な状況…)
- 結菜: あとは、そうね戦うしかない… 互いに仲間まで失ったもの
- 結菜: ここで退けば顔向けできないわぁ
- 樹里: その面構え、 ようやく本気になったか…!
- 結菜: ふたりで争って決着がつくなら、 喜んで相手をするわぁ
- 樹里: そう、なるべく犠牲者を 出したくないっていう
- 樹里: アンタの主義にもあってる
- 樹里: 武器を構えろ…
- 結菜: そっちもね…
- アオ: …………
- アオ: みんな準備を… 機会は今しかない…!
- アオ: ミッションクリアーまで あと少し
- アオ: この最低なゲームを終わらせて、 新しい時代が築ける…
- アオ: その一瞬を逃さないで…
- 樹里: ウェルダンに仕上げてやる
- 樹里: 食卓に上がるのを 楽しみにしてな
- 結菜: なら私はあなたの首を 犬の餌にでもするわ
- 結菜: …………
- 結菜: ふっ…!
- 樹里: ゼロ距離でぶっ放す…!
- アオ: っ!
- アオ: やれーーーーー!
- FILENAME: text_507429-29_kwjKV.txt
- 「ッアアアア!!」
- 結菜: ――っ!?
- 樹里: なんだ…!?
- ふっ!
- ぐっ!
- やぁっ!
- あっ…!
- 竜と虎は 私たち毒が制するよ!!
- 「キャアアッ!」
- 「や、やめてっ!」
- 「結菜さん…背後か、アッ…」
- 樹里: なんだよ、 何が起きてんだこれはーー!!
- 結菜: やはり残すべきだった… 私は信用しすぎた…!
- 樹里: 姉さん… あんた知ってたんだな…
- 結菜: ええ… ただ本当にやるだなんて…
- 樹里: これは、なんなんだ
- 結菜: 蛇の宮…
- 樹里: 蛇の宮…?
- 結菜: 笠音アオが率いる 影のグループ
- 樹里: アオ…!?
- アオ: そういう訳ですよ~
- アオ: だから、ここで終わりです 樹里さん
- 樹里: やめろ、アオ!
- アオ: うっりゃああああッッ!!
- 樹里: グッ!?…アアアッ!
- アオ: はぁ…はぁ…
- ひかる: 結菜さんこっちへ!
- ひかる: 生きてる人たちを連れて、 虎屋町に避難するっすよ!
- 結菜: ごめんなさい わたしのせいで…!!
- ひかる: いえ…ひかるも… 甘く見過ぎてたんすよ…
- アオ: みんな! ふたりを行かせないで!
- アオ: そのまま捕らえて!
- アオ: …………
- アオ: ひかる… まさか裏切るだなんて…
- ひかる: 仕方ないんすよ… ひかるは…ひかるは…!
- ひかる: 自分の信念を 貫く必要があったんす…
- アオ: 虎屋町も竜ケ崎も ここで終わりだよ~
- 竜ケ崎と虎屋町に潜んでいた少女たち “残す”か“残さない”かで 勝負を決める歯車は大きく動きを変える
- FILENAME: text_507430-30_kwjKV.txt
- 「ッアアアア!!」
- 結菜: ――っ!?
- 樹里: なんだ…!?
- ふっ!
- ぐっ!
- やぁっ!
- あっ…!
- 時代はもらったからね
- 「キャアアッ!」
- 「や、やめてっ!」
- 樹里: なんだよ、 何が起きてんだこれはーー!!
- 樹里: アオ、大丈夫か!?
- アオ: わたしたちは蛇の宮…
- アオ: お前たち搾取する側の時代を ここで終わらせる!
- 樹里: ――っ!?
- アオ: うっりゃああああッッ!!
- 樹里: グッ!?…アアアッ!
- アオ: はぁ…はぁ…
- アオ: (終われる、これで怖い奴らは どこにも居なくなる…!)
- アオ: (虎屋町の方はひかるが…)
- アオ: ひかる!!
- ひかる: …………
- アオ: え…
- …………
- アオ: ひかる、どういうこと…
- ひかる: ごめんなさい、アオさん…
- 結菜: 蛇の宮の存在はね 既に知っていたのよぉ…
- ひかる: ひかるは、その内偵に入って 蛇の宮の動きを伝えてたんす…
- アオ: 裏切ったの…
- ひかる: 元から虎屋町の人間っす…
- ひかる: 願いと共に手に入れた方のために 彼女の理想を叶える手助けをする
- ひかる: そのために影の軍勢を率いて戦い 馬として駆け回るのが
- ひかる: 煌里ひかるっす
- アオ: ひかるが“虎屋町の馬”…
- 結菜: きっと、 これが最後の戦いになる
- 結菜: だから私は隠してきた彼女を 表に出す事にしたのよぉ
- アオ: っ…
- アオ: 他の蛇の宮のみんなは… 殺したの…?
- ひかる: それは、 ひかるが止めたっす
- ひかる: だから、橋の向こうで 待ってもらってるっすよ
- ひかる: 情けでもなんでもないっす
- ひかる: 蛇の宮の気持ちもわかるっすから 叶えたいと思ったんす
- ひかる: それでも、結菜さんは ひかるの絶対的な存在だから
- ひかる: 蛇の宮の理想は、 虎屋町が叶えるっす
- 結菜: そうさせてくれないかしらぁ?
- アオ: 最後の最後でピンチ…
- アオ: こういうゲームもありだよね~
- アオ: みんな…ラスボスを倒そう!
- 「はぁあああっ!」
- ひかる: すごい罪悪感っすけど 無理矢理引き継ぐしかないっすね
- ひかる: アオさんの目的は 必ず果たすっすよ
- ひかる: だから… 今はやられてもらうっす
- ひかる: 煌里ひかるは 紅晴結菜の最強の矛であり盾!
- ひかる: その実力をもってして この場を収めるっす!
- ひかる: いくっすよ、ひかる軍団!
- ひかる: 蛇の宮を一気に飲み込むっす!!
- FILENAME: text_507431-31_kwjKV.txt
- アオ: ―アオ― ケホッ…
- アオ: ―アオ― 本当に殺さないんだね…
- ひかる: ―ひかる― 言ったじゃないっすか…
- ひかる: ―ひかる― ひかるはアオさんの願いも 叶えたいんす…
- アオ: ―アオ― けど、わたしはここで ゲームオーバーだよ~
- ひかる: ―ひかる― ゲームなんかで例えて 良いことじゃないっすよ…
- アオ: ―アオ― …………
- ひかる: ―ひかる― まぁでも…例えるなら アオさんはプレイヤーじゃない
- アオ: ―アオ― じゃあ何…?
- ひかる: ―ひかる― プレイヤーは結菜さん
- ひかる: ―ひかる― そして今はアオさんが 仲間になるイベントっすね
- アオ: ―アオ― こっちも犠牲が出てるのに そんな簡単に言わないでよ…
- アオ: ―アオ― でも、少なくとも わたしはもう負けた…
- アオ: ―アオ― だから、抵抗する気はないよ
- アオ: ―アオ― 虎屋町の好きにしな~
- ひかる: ―ひかる― っす…
- 樹里: ッガアアッ!!
- 結菜: そんな当てずっぽうに放っても 当たるわけないでしょぉ
- 結菜: 回復には時間も魔力も必要 無駄なことはしない方がいいわぁ
- 樹里: ザケルナ…!!
- 樹里: 約束、したじゃん!
- 樹里: 受け止めて、くれんだろ…! 樹里サマのこと…!!
- 結菜: 私はあなたの私怨のために 生きているわけじゃないのよぉ
- 結菜: 本音を言えば、 受け止めてあげたいわぁ
- 結菜: でもね、抱えている人がいる それを危険にはさらせないのよぉ
- 樹里: だから、て…
- 樹里: ハナから、蛇の宮、使って… こうなるの、狙ってた、だろ…!
- 結菜: …………
- 結菜: …ええ
- 樹里: ァアアアアッ!!
- 結菜: …………
- 智珠 らんか: 樹里、落ち着きなって
- 樹里: ッ…
- 智珠 らんか: 背負うよ…
- 樹里: グッ…クゥ…
- 結菜: 樹里…
- 樹里: …………
- 結菜: 門扉は常に開いておくから、 いつでも虎屋町にいらっしゃい…
- 樹里: 閉じて、おけ…
- 樹里: 樹里サマは、その扉をこじ開けて お前を引きずり出す…
- 結菜: 恨みに狩られて 魔女にならないようにね
- 樹里: なるとしたら、 お前を倒した後だよ…
- 樹里: それが、樹里サマの、希望だ…
- 結菜: …………
- 鈴鹿 さくや: 行かせていいの…?
- 結菜: 竜ケ崎は樹里の力と恐怖で 成り立っていたようなものよぉ
- 結菜: 大義名分があろうとも、 力への信頼を失ったとすれば
- 結菜: あとは、脆く崩れていくわぁ
- 鈴鹿 さくや: 恐怖ってそんなもんかな…
- 結菜: そんなものよぉ…
- ひかる: 結菜さん、蛇の宮の人たちを 運んでもいいっすか…
- 結菜: 橋の向こうに 待たせている子もいるし
- 結菜: 一度、うちの拠点に 運びましょうかぁ
- ひかる: さくやさん、 手伝ってくれないっすか?
- 鈴鹿 さくや: ん、いいよ
- ひかる: あ…
- 鈴鹿 さくや: ん?
- ひかる: パトカーの音っす…
- アオ: …………
- 結菜: …………
- 結菜: 何を示してる音なのか知ってるから 目頭が熱くなってくる…
- 結菜: サイレンを聞いて実感が湧いてくるなんて 私は酷い人間だ…
- FILENAME: text_507451-51_8AaOe.txt
- ひかる: 風が気持ち良いっすねー
- 結菜: そうねぇ
- 結菜: だけど私には、 虚しく感じられて仕方ないわぁ…
- ひかる: っすね…
- ひかる: まだ、この間の余韻が 残ったままっす…
- ひかる: 魔女が魔法少女だって言っても、 それを倒すのに抵抗はないっす
- ひかる: けど、魔法少女同士で争うのは、 いつまでも慣れないっすね
- 結菜: 心を殺さないとね…
- ひかる: アオさんと同じっす
- 結菜: あの子は根が純粋だから、 余計に辛いでしょうねぇ…
- 結菜: …蛇の宮の子たちは平気?
- ひかる: っす
- ひかる: アオさんが説得してくれたのも 良かったんすけど
- ひかる: 虎屋町に潜伏してた人もいるので こちらの信頼は得やすかったっす
- ひかる: なんだかんだ、ずっと 行動を共にしてたっすから
- 結菜: ただ、説得してくれた張本人は、 顔を出してくれないわねぇ…
- ひかる: じっとしてるってことは ないと思うんすけど
- 結菜: どこかで見かけたら 声をかけてあげてぇ
- 結菜: 来てくれるのを待ってるって
- ひかる: っす!
- ひかる: あとは竜ケ崎っすね
- 結菜: 向こうはケガ人も出ているし、 樹里の信頼も失墜したはずよぉ
- 結菜: あとは彼女たちと話し合って 抱き込んでいくのが重要ねぇ…
- ひかる: そんな簡単に来るっすか…
- 結菜: あの時、放っておけば 魔女になった子たちだっている…
- 「キャアアッ!」
- 「やめてっ!」
- 樹里: なんだよ、 何が起きてんだこれはーー!!
- 結菜: グリーフシードを与えて、 恩を売ってあるわぁ
- 結菜: あとは、どう安心感を与えるか
- ひかる: 安心感っすか?
- 結菜: 魔女が戻ってきてることは、 みんな理解してるはずなのよぉ
- 結菜: だけど、凄惨な時間が長すぎて、 再び涸渇するのが怖いの
- 結菜: ひかるは、ずっと私といるから わからないかもしれないけどねぇ
- ひかる: でも、魔女を見つける以外に 安心できる方法なんてないっす…
- 結菜: あるわぁ
- 結菜: “消えた理由”が判明すれば、 私たちは次に備えられる
- ひかる: もしも、ひかるたちじゃ どうしようもない理由だったら?
- 結菜: その時は、私たちの考えを 改めるしかないわねぇ…
- ひかる: 賭けっすね
- 結菜: 事実を知らないよりマシよ
- ひかる: あっ、結菜さん そろそろみんな集まるっすよ
- 結菜: 戻りましょうか…
- ひかる: 『ちなみに樹里さんはどうするんすか あれから何も連絡が来ないっすけど』
- 結菜: 「放っておきましょう 最後のひとりになっても彼女は 私と戦うために来るはずだから」
- 鈴鹿 さくや: 結菜!
- 結菜: ――っ!?
- 結菜: さくや、どうしたの慌てて
- 鈴鹿 さくや: うちのメンバーに、魔女を 追跡してもらってたでしょ!?
- 鈴鹿 さくや: その子の足取りが 掴めたかもしれないよ!
- 結菜: なんですってぇ…!?
- 結菜: どこで…
- 鈴鹿 さくや: 詳細はわからないけど、 見たって子がいたんだよ…!
- 結菜: …………
- 結菜: (信頼できる情報かしらぁ…)
- 結菜: (それに、戦いから間も無いのに さくやに抜けられるのは…)
- (Player Choice): 後を追って調べさせる
- (Player Choice): 調べるのはやめておく
- 結菜: (それでも、 説得材料が得られるなら…)
- 結菜: さくや
- 鈴鹿 さくや: うん
- 結菜: 後を追って調べてくれる?
- 鈴鹿 さくや: もちろん、そのつもりだよ
- 結菜: (タイミングが悪いわ…)
- 結菜: まだ、落ち着かない中で、 主力が減るのは虎屋町も痛手よ…
- 結菜: もう少し様子をみて、 今回は諦めましょう…
- 鈴鹿 さくや: そっか…
- 鈴鹿 さくや: うん、わかった
- (Player Choice): 後を追って調べさせる
- (Player Choice): 調べるのはやめておく
- FILENAME: text_507452-52_8AaOe.txt
- ツンッ
- 樹里: ってーーーーーー!!
- 樹里: てめ、らんか! 傷口さわんなよバカ!
- 智珠 らんか: どれぐらい治ったかなーって 試してみただけじゃん
- 樹里: あんだけ思いっきり 振り抜かれたんだ
- 樹里: 簡単に治るわけねーだろ!
- 樹里: ってて…
- 智珠 らんか: にしても、本当に 誰も来なくなったね
- 樹里: 信頼できるのが力なら、 こうなるのはわかってたっつーの
- 智珠 らんか: あら、驚いた なんか達観してるじゃん
- 樹里: 自分のことが 理解できてるってことだよ
- 智珠 らんか: それなら、もう少し 変わることもできたんじゃない?
- 樹里: 無理
- 樹里: 親父も樹里サマも 尽くせる手はもう尽くしたよ
- 樹里: “失敗した”けどさ…
- 智珠 らんか: そう…
- 智珠 らんか: けど、どうすんの アンタ、孤立するかもよ…?
- 樹里: じゃあどうしろって? また結菜の下につけって?
- 樹里: それなら御免だ
- 樹里: 樹里サマは 結菜のところには戻らない
- 樹里: この衝動を止められる奴は アイツしかいないんだからさ
- 智珠 らんか: メンドくさい人だわ
- 樹里: なら、お前も離れりゃいいだろ 樹里サマに付き合わなくてもいい
- 智珠 らんか: それはないよ
- 樹里: なんで?
- 智珠 らんか: “門前橋の蝙蝠”から 救ってくれたのはアンタだからね
- 樹里: もう死んだ奴の話だろ 樹里サマも死んだようなもんだ
- 樹里: らんかは超フリーだぞ ほら、出てった出てった
- 智珠 らんか: 出てかない
- 智珠 らんか: あの時のアタシは 蝙蝠の言われるがままに動いて
- 智珠 らんか: やりたくないこともしてきた…
- 智珠 らんか: 力のある奴の所にいないと 生きていけないと思ったから…
- 智珠 らんか: でも、アンタに助けられて、 もう力には媚びないって決めた…
- 智珠 らんか: それに、まだ恩を返せてない
- 樹里: …そこまで言うなら 樹里サマは何も言わないよ
- 樹里: 好きにしな
- 智珠 らんか: わかった、 好きにさせてもらう
- FILENAME: text_507453-53_8AaOe.txt
- アオ: (結局、蛇の宮だけで 理想を叶えられなかった…)
- アオ: ―アオ― ケホッ…
- アオ: ―アオ― 本当に殺さないんだね…
- ひかる: ―ひかる― 言ったじゃないっすか…
- ひかる: ―ひかる― ひかるはアオさんの願いも 叶えたいんす…
- アオ: (確かに入ってみれば、 虎屋町は悪いところじゃない…)
- アオ: (紅晴結菜やひかるが蛇の宮に 気を遣ってくれるのもわかる…)
- アオ: ただ、やっぱり、 簡単には信用できないよね~…
- アオ: (それに、最低でも アイツだけは倒さないと…)
- アオ: …………
- アオ: ――っ!?
- アオ: 智珠らんか… 門前橋の副リーダー…
- アオ: (ひとりみたいだし、 チャンスは今かな…)
- アオ: お前の搾取は忘れてないよ…
- ひかるの声: アオさーん!
- アオ: ――っ!?
- ひかる: むー…!
- ひかる: ぷはっ、 な、何するんすか…!
- アオ: らんかに 見つかるとこだったよ~
- ひかる: 別に今は見つかったところで 何も起きないっすよ
- ひかる: 相手はボロボロっすから
- アオ: 関係な~い わたしはアイツを消したいの
- ひかる: 消す…ええ!?
- アオ: アイツは元々 門前橋の副リーダー
- アオ: せめてアイツだけは消さないと 恨みは解消できないの
- アオ: おーけー?
- ひかる: それで、こっちにもあまり 顔を出さなかったんすね…
- ひかる: 蛇の宮の人は来てるっすよ? それに結菜さんも待ってるっす!
- アオ: 他の子はどうか知らないけど、 わたしはまだ信用してないから~
- ひかる: でも、アオさんの言う 搾取のない町にはするっすよ
- ひかる: それはひかるが約束するっす!
- アオ: でも、ひかるは結菜の手足
- アオ: 今の結菜がそう思っていても、 意見を翻したらどうするの~?
- ひかる: それは… 結菜さんに付いていくっすね…
- アオ: どんな意見でも?
- ひかる: あの人が言えば黒も白っす
- アオ: 空っぽなんだね、ひかるは…
- ひかる: っす
- ひかる: ひかるは自分がないっす あるのは結菜さんだけなんす
- アオ: フッ、説得しようとしてる人の 台詞じゃない
- アオ: 変なの~
- ひかる: あー… そうかもしれないっす…
- アオ: でも安心してい~よ
- アオ: わたしを仲間にする イベントが発生した時点で
- アオ: こっちは 虎屋町を裏切る気はないから
- アオ: ただ、ひとつだけ こだわらせて欲しいんだよ~
- ひかる: それが、らんかさんっすか
- アオ: アイツだけは消さないと 昔の仲間が浮かばれないからね~
- ひかる: …わかったっす
- ひかる: でも、今はひかるも アオさんのために頑張るっすよ!
- ひかる: それは信じて欲しいっす
- アオ: うん、信じるよ 今のひかるはね~
- FILENAME: text_507454-54_8AaOe.txt
- 結菜: アオは来てる?
- ひかる: いえ、まだ見てないっすね
- 結菜: そう、今日も来てないのね…
- 結菜: らんかを狙って、 今日も動いてるってことかしらぁ
- ひかる: 気付いてたんすか
- 結菜: 門前橋で見た顔だったから 蝙蝠の手駒だったんでしょぉ?
- ひかる: っすね…
- ひかる: あまり無茶は して欲しくないっす…
- 結菜: あの子にはあの子の事情がある
- 結菜: 私怨だから私も 首を突っ込む気はないけれど
- 結菜: 今は好きにさせてあげた方が、 気持ちも整理がつくと思うわぁ
- ひかる: っすかねぇ…
- ひかる: でも必要ならひかるが 捜してくるっすよ?
- 結菜: お願いしても良いかしらぁ
- 結菜: 竜ケ崎の魔法少女を説得するのに 彼女から話を聞きたくてぇ
- ひかる: アオさんは、向こうの情報を いっぱい持ってるっすからね
- 結菜: そういうことよぉ
- 結菜: ふん…
- ひかる: どうしたっすか?
- 結菜: 蛇の宮の拠点に行ってみて
- 結菜: 今日は誰も来てないから、 きっと集まってると思うわぁ
- ひかる: あの、いまさら裏切るなんて ないと思うっすよ!?
- 結菜: ふふっ、 そんな心配はしてないわぁ
- 蛇の宮はもう、 本当に動かないの?
- アオ: それが聞きたくて呼んだの~?
- アオさんが虎屋町に来ないから、 みんなで話してたんですよ…
- 納得してないんじゃないかって…
- アオ: してるしてる 納得はぜ~んぜんしてるよ~
- アオ: わたしたちは負けて ゲームオーバーになったからね~
- アオ: それに、再決起して死ぬのも みんな嫌だと思うし
- アオ: ようやく パワーバランスが崩れたんだよ?
- アオ: 話し合いで終わるなら その成り行きを見守ろうよ~
- でも、それって何ていうか 状況で納得してるっていうか…
- 気持ちが入ってない そんな気がするよ
- アオ: 気のせいだよ
- アオ: これでも今のところは 虎屋町とひかるを信じてるよ~
- じゃあ、 どうして来ないんですか
- アオ: 智珠らんかを殺すため
- ――っ!?
- アオ: 唯一の心残りはそれだけ
- アオ: アイツにわたしはどれだけ 搾取されて死にかけたことか
- アオ: だから、それだけは 果たさせて欲しいんだよね~
- アオ: わたしのためにも、 みんなのためにもね~
- そういうこと、ですか…
- アオ: 虎屋町はわたしたちの気持ちを 継いでくれたから大丈夫
- アオ: 話合いが進むと思うからさ 茶々は入れないであげてね~
- わかりました
- ひかる: ちょうど、良い話を してるっすね!
- アオ: ひかる
- ひかる: なんか、蛇の宮に呼ばれないと、 ちょっぴり寂しいっすね…
- アオ: 根っからの虎屋町のクセに 何を言ってるんだかね~
- ひかる: あはは…
- アオ: それで良い話って?
- ひかる: 話合いのことっす
- ひかる: 竜ケ崎を説得するのに アオさんに来て欲しいみたいっす
- アオ: わたしに?
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- アオ: 本当にわたしなんて 連れてきて良かったの~?
- アオ: 裏切り者だーって 向こうの逆鱗に触れるかもよ~?
- 結菜: 蛇の宮が虎屋町に ついたということはね
- 結菜: 竜ケ崎の勢力を 大きく削いだことになるのよぉ
- 結菜: それを証明するには、 あなたが居るのが一番よぉ
- ひかる: そうっす いるだけで百人力っすよ
- アオ: そうかな~…
- 結菜: それに、竜ケ崎の魔法少女たちが どこに居るのか知りたかったしね
- アオ: あれ、そっちが本音?
- 今の状況で虎屋町に反発するのは さすがにバカだと思う
- 悔しいし協力に抵抗もあるけど 手出しはしないよ
- 結菜: ありがとう、助かるわぁ
- ワザワザ蛇の宮を見せつけて グループの力を誇示しに来たの?
- 嫌な趣味…
- ひかる: 別に潰すつもりはないんす
- ひかる: この機会に二木は ひとつになるべきなんすよ
- 魔女が戻ってきたとしても また消えるかもしれない
- 絵空事に付き合って 苦しむなんて、私は嫌よ
- 結菜: それまでの間だけでもいい
- 結菜: 少なくとも今は 手を組んでも良いはずよぉ
- …そう、かもね
- あっはは いいよ、付いてやるよ
- どうせ樹里は落ち目だし 私はお前を気に入ってるからな
- アオ: わたし~?
- アオの豪胆な作戦は、 半端な覚悟と牽引力じゃできない
- その蛇の宮が虎屋町につくなら 私も喜んで力になるよ
- 浮気性だなんて言うなよ?
- アオ: ありがと~
- でも、条件がひとつ
- 結菜: 何かしらぁ
- 虎屋町の根拠を示して欲しい
- 魔女が消えた理由と 魔女が戻ってきた理由を…
- 結菜: ――っ!?
- 結菜さんのことも 尊敬してるつもりだけど
- 一番大事な信じる根拠がない
- それがハッキリするまでは、 敵でいさせてもらうよ
- 結菜: …………
- 結菜: そう、わかったわ…
- 結菜: 思ったより状況は厳しいわねぇ
- アオ: 基本的には 中立って感じだったけどね~
- ひかる: 驚いたのは、意外と樹里さんを 信用してる人が多いことっす
- 結菜: 私怨が最優先になっても 仲間は大切にするし、筋は通す
- 結菜: なんか変な子だから樹里も…
- 結菜: 私が思っていたより、力だけの 繋がりではなかったようねぇ
- アオ: それでも、 時間の問題で崩れるよ~
- アオ: っと
- ズゾゾゾ…
- アオ: ここからわたしは 単独で行動させてもらうよ~
- ひかる: どこに行くんすか?
- アオ: 竜ケ崎の拠点
- ひかる: ――っ!?
- アオ: ここまで回って らんかを見なかったってことは
- アオ: たぶんアイツ、 竜ケ崎の拠点にいるはずなんだよ
- 結菜: ひとりで行けば ただじゃ済まないわよ…
- アオ: わたしのバトルアックスで 相手もまだボロボロでしょ~?
- アオ: 手負いの竜が1匹いても わたしは大丈夫~
- ひかる: ひ、ひかるも行くっす 心配っすよ!
- ひかる: アオさんも護るって 約束したっすから!
- アオ: 邪魔しないで、ひかる これは、わたしの戦いだから
- FILENAME: text_507456-56_8AaOe.txt
- 虎屋町の根拠を用意して欲しい
- 魔女が消えた理由と 魔女が戻ってきた理由を…
- ●△▼◇ー!!
- ひかる: ただ暴れてるだけじゃ 当たらないっすよ!
- ひかる: 微塵になるっす!
- ○■◎!?
- ひかる: 結菜さん!
- 結菜: あなたの命、大切に使うわねぇ
- ×◎◇★!?!?
- ひかる: 思ったよりも 早く見つかったっすね
- 結菜: 1日かけて調査したけど まずまずといったところねぇ
- ひかる: 他の人にも聞いてみるっすよ
- 結菜: そうね、 集合しましょうかぁ
- こちらも調査してみましたが、 思った以上に見つかりましたよ
- 魔法少女が争ってた間に 増えただけかもしれないぞ
- それでも確かに 魔女は以前よりも増えてる…
- 結菜: 私たちで調査した数も 合わせてみたけれど
- 結菜: これは、血の惨劇が起きる前と 同じかそれ以上の水準よぉ…
- 問題は魔法少女の人数と グリーフシードのバランスだ
- 結菜: ひとつにつき、2回か3回が 使用できる回数だとすると
- 結菜: 平穏に過ごすには 少し足りないぐらいかしら…
- 結菜: 多少のやりくりは必要ねぇ
- ひかる: んー、二木はキュゥべえを 見つけたら殺す文化っすから
- ひかる: それをやめたら、 自然と増えるんじゃないっすか?
- 結菜: それは魔法少女という運命に 人を巻き込むということよぉ?
- 結菜: 魔女の数と 魔法少女の犠牲者は比例する
- 結菜: あまり好ましくないわねぇ…
- ひかる: あぁ…っすね…
- ただ、戻り始めだと思えば 幸先はいいかもしれないです
- 結菜: …そうね
- 多少なりとも こちらは譲歩できそうだな
- 結菜: ありがとう
- そこでこちらから提案が
- 結菜: 言ってみて
- 私と同じように、そちらの提案を 聞いてる竜ケ崎の連中がいるはず
- その魔法少女たちを集めて、 取り決めをしたいんだが
- 結菜: そうね、後で言った言わないの 応酬になるぐらいなら
- 結菜: 早めに動いておきましょうかぁ
- 結菜: その提案、受け入れるわぁ
- FILENAME: text_507457-57_8AaOe.txt
- 竜ケ崎から集まる魔法少女は これで以上かと
- 全員に声をかけて回ったが みんなを揃えられなかった
- 悪いね
- 結菜: 10人も集まれば十分よ むしろ動いてくれて感謝するわぁ
- ひかる: …ひかるは 行かなくてもいいんすか…
- 結菜: それよりもアオが心配よぉ
- 結菜: どこか危ない橋を 渡ってるような気がするのよねぇ
- 結菜: だから、 そっちに付いてあげて
- 結菜: それに明日は馬のあなたを 連れて行かない方がいいわぁ…
- ひかる: …わかったっす
- ひかる: くれぐれも 気を付けて欲しいっす
- 結菜: (今は損得じゃなくて、 姿勢を示す時だから…)
- あれから魔女について、 何か進展はあったの?
- 結菜: 魔女が消えた理由については、 目下、調査中よぉ
- 聞いた話によると、その人物が 戻らないらしいじゃない…
- 結菜: …ええ
- 今後どうなるかの 予測だってつかないよね
- 結菜: それも、できないわ…
- つまり、今後の生き死にをかけて 人を間引こうとしていた私たちに
- あなたは、現状戻ってるから、 それで納得しろって
- そう言いたいのよね?
- 結菜: 共に原因を調べられるし、 少なくとも今は手を結べるわぁ
- ここまでこじれた関係を、 白紙に戻せっていうのも
- 虫が良すぎると思うんだけど…
- 結菜: …これは、私を詰問するために 用意された場所だったかしらぁ?
- 結菜: 私は言いたいことは 言ってるわぁ
- 結菜: それで納得できるからこそ、 取り決めをするための場でしょう
- 結菜: 議論から始まるのなら、 意味のない集まりよぉ?
- 悪いね
- ただ彼女たちの気持ちも 察してあげて欲しい
- 長く敵対していた相手と 手を結ぼうとしているんだから
- 警戒のひとつでもするよ
- 結菜: …そう、そうね
- 結菜: じゃあ、この議論は置いて、 取り決めたいことを教えて
- 結菜: あなたの提案よねぇ?
- 私たちに対する保証について 話をさせて欲しい
- 結菜: 保証?
- 長い争いの中で個人の テリトリー意識が希薄になってる
- そちらと手を取るにしても、 各自のテリトリーを決めたいんだ
- 結菜: ――っ!?
- 結菜: それは…どういうこと…?
- 結菜: 私にはこう聞こえたけど
- 結菜: 争いはしないけど、 竜ケ崎には踏み入れさせない…
- 結菜: 深読みかしらぁ…?
- あなたに提案をもらってから 色々と考えたわ
- 言いたいことは理解できる けど、腑に落とすのは難しいの
- これからお互いに 手を出すのはヤメにしても
- 虎屋町に帰属する意識は どうしても芽生えなかったわ
- 結菜: …………
- それに、今までの犠牲者や 争いを振り返ってみた
- そう、キュゥべえの 排除を始めた時も…
- 魔法少女が魔女になる話が 二木に広がった時も…
- そこにはいつもあなたがいたな 紅晴結菜
- 結菜: …………
- 結菜: これは、何の集まり…?
- FILENAME: text_507458-58_8AaOe.txt
- 結菜: これは、何の集まり…?
- 結菜さん…!
- みんな、構えろ
- 結菜: ――っ!?
- 結菜: 罠にかけたっていうこと…?
- 樹里さんは私怨で動いてる それでも付いていくの?
- 今の彼女の力じゃ、 みんなを抑えられない…!
- 魔女が戻って来たことだって 理解していたじゃない…!
- 結菜: 譲歩… あの言葉はどういう意味…?
- 醜い争いを起こさない代わりに、 ここで片付ける
- 最低限の間引きだ
- このまま手を取ったところで、 待ってるのは心の餓え
- 結菜: 間引いたところで、 待ち受けてるのは同じよぉ
- 結菜: それなら限界まで粘って、 対策を進めるべきだわぁ
- そして残った人数で 新たな争いを始めることになる
- 魔女が消えた理由もわからずに、 対策なんて笑わせないで!
- そう、こちらの条件を 果たせなかったのはそっちだ
- 結菜: っ…
- 結菜さん…
- 結菜: こっちは…
- 結菜: ごめんなさい、みんな… 私は信用しすぎた…
- やれぇ!!
- 結菜ぁああッ!!
- 結菜: くっ… 足元が甘い…
- うぁっ!
- 結菜: ッアアアア!!
- カッ…ア…
- 結菜: まずひとり…
- 結菜: (だけど、 戦ってる場合じゃない…!)
- 結菜: みんな、集まって!! 逃げるわよ…!
- 「くぁアアアッ!!」
- 結菜: ――っ!?
- まずひとり…
- 結菜さ…
- 結菜: …………
- 逃げ道はどこにもない 3人でどこまでもつかな
- 私の覚悟はできてます…
- こちらも… 可能な限り暴れよう…!
- 結菜: そんな覚悟は捨てなさい…
- え…
- 結菜: 死ぬのは許さないわぁ
- 結菜: グリーフシードのために、 人を間引き続ける社会なんて
- 結菜: 私は許さない…
- でも…
- グッ…
- あ…
- 雑談ならあの世でもできる 今はこっちに集中しろ
- 結菜: …………
- 結菜: 憎まず、嫉まず、利己的にならず
- 結菜: 何よりも誰かのためであり 世の平和と心の安寧を願い続ける
- 結菜: 最後はせめて話し合いをと… 先輩…私のしたことは…
- 結菜: 考えたことは… 間違いだったんでしょうか…
- 「あなたは約束どおり 先の戦いを最後にしようと奮闘した それは間違いじゃない こうして話をしようとしたことも」
- 結菜: でも…このままだと…
- 「あなたの傍にはいつも 共に駆けてくれる人がいるはずよ 信じなさい」
- 結菜: ひかる…
- FILENAME: text_507459-59_8AaOe.txt
- アオ: ふぅ…
- アオ: (多分、アイツは… らんかはここに潜んでいる…)
- アオ: (樹里と一緒に…)
- アオ: やれる…やれる…殺れる…
- アオ: …………
- アオ: (ミッション… 智珠らんかの殺害…)
- アオ: (報酬は心の安らぎ…)
- アオ: (プレイヤーは笠音アオ)
- アオ: (イージーモード)
- アオ: イージーゲーム…
- アオ: (周りに人の気配はない…)
- アオ: (らんかの気配がない…?)
- アオ: でも、可能性はある…
- カツ…カツ…カツ…
- アオ: …………
- アオ: (誰もいない…)
- アオ: ッ!!
- 樹里: 間一髪ってところだな ハハッ
- アオ: 樹里…!
- 樹里: もはや“さん”付けはなしかよ ま、元々は敵だもんなー
- アオ: らんかはどこかな~?
- 樹里: 1時間ぐらい前に 出て行ったよ
- アオ: っ…
- 樹里: 裏切った相手の拠点に 単身で乗り込むだなんて
- 樹里: その度胸は褒めてやるよ
- アオ: ここでやる気~?
- 樹里: やる気で来たんじゃねーの?
- アオ: ケガをしてるアナタじゃ やられてバッドエンドだよ~?
- 樹里: それはどうかな…?
- 樹里: ひと思いにやってみな 虎屋町への手土産になるだろ
- アオ: ふ~ん
- アオ: じゃぁ、お言葉に甘えて 報酬はゲットさせてもらうよ~
- 樹里: これはゲームじゃねー!!
- アオ: ――っ!?
- 樹里: 振り上げた武器、どうすんだ?
- 樹里: 樹里サマの武器が火を吹くのと どっちが先だと思う…?
- 樹里: 焼けたら熱いぞ、痛いぞ…
- 樹里: いいか
- 樹里: 今ここで樹里サマたちが やってるのはフェイクじゃない
- 樹里: 現実の戦いで モード選択も何もない
- 樹里: 痛くて苦しい殺し合いだ!!
- 樹里: 現実を誤魔化して見るなよ…
- アオ: ハァ…ハァ…
- 樹里: らぁっ!
- アオ: くぁっ!
- 樹里: 竜ケ崎に居たときから、お前が 自分を誤魔化してたのは知ってる
- 樹里: じゃねーと やってられなかったんだろ?
- アオ: …………
- 樹里: お前はそういうところが甘い だが、優しくて樹里サマは好きだ
- 樹里: スレたフリして純粋でいやがる
- 樹里: 樹里サマが生きてるのが お前は本気になれてない証拠だ
- 樹里: もうやめときな
- アオ: 何を…
- 樹里: らんかへの復讐だよ
- 樹里: アイツも変わったんだからさ 竜ケ崎で見ててわかっただろ?
- 樹里: そんなことよりも今は、 自分の心配した方が良いぞ
- 樹里: 虎屋町の甘い言葉に 誤魔化されてる
- アオ: ――っ!?
- アオ: 違う、虎屋町は約束してくれた 搾取のない心の安寧を…!
- アオ: 蛇の宮もみんな信じてる!
- 樹里: 魔女がいる保証もないまま 今の数で争いを中断させてみな
- アオ: …………
- 樹里: 結菜の見立ては甘い
- 樹里: 生存競争はすぐに始まる… 生存競争が始まればどうなる…
- 樹里: 自分がされたことを思い出せ…
- アオ: ハァッ…ハァ…
- アオ: イヤだ…
- 樹里: 可哀相だな、アオは…
- 樹里: だから樹里サマたちが助けてやる 一緒にもう少し潰そう
- 樹里: 平和に生きるにはまだ、 頭数が多すぎる
- アオ: わたしは…わたしは…
- (Player Choice): 手を組む
- (Player Choice): 手を組まない
- アオ: いくら平和になっても、 元に戻る…
- 樹里: そう、収まる鞘の名前は 狂気って言うんだぞ?
- 樹里: この町で生きていける 魔法少女の数は決まってる
- 樹里: そのためには…
- アオ: 減らさないといけないんだ…
- 樹里: そうだな…
- アオ: それでも、わたしは信じる… 前みたいな争いはもう嫌だ…!
- アオ: 望むのはただ、アイツだけ らんかの命だけだよ!
- 樹里: チッ…
- アオ: ハァ…ハァ…
- 樹里: ホンットに ああいう奴が一番可哀相だよな…
- 樹里: この町で生きていくのに 向いてない…
- (Player Choice): 手を組む
- (Player Choice): 手を組まない
- FILENAME: text_507460-60_8AaOe.txt
- 樹里: っつつ…
- 樹里: (傷は塞がってきたって言っても やっぱり無茶はできねーかな…)
- 智珠 らんか: でも、アンタに助けられて、 もう力には媚びないって決めた…
- 智珠 らんか: それに、まだ恩を返せてない
- 樹里: (悪いな、らんか… でも、こうなったらヤケなんだ)
- 樹里: (溜め込んだモン全部 アイツにぶっ放して死んでやる)
- 樹里: …ふぅ
- 智珠 らんか: ちょっと、 どこ行くつもり…?
- 樹里: …………
- 樹里: どこも何も 橋を渡るってことはひとつじゃん
- 智珠 らんか: 虎屋町に行って どうするつもりだって聞いてんの
- 樹里: 潔く散ってやるよ
- 智珠 らんか: はぁ…
- 智珠 らんか: 拠点にいないと思ったら、 そんなことを考えてたのね…
- 樹里: そんなことってなんだよ…!
- 樹里: 樹里サマにとったら 大切なことだろ
- 智珠 らんか: その樹里の命も大事だっての
- 智珠 らんか: そんなツマラナイ死に方で 満足なわけ?
- 智珠 らんか: 樹里の目的はどう足掻いても 達成できないよ
- 樹里: そう、どう足掻いても 達成できねーよ
- 樹里: アイツには虎屋町も蛇の宮も ついてるとなれば
- 樹里: 下っ端が出てきて終わりだ
- 樹里: 一騎打ちなんて二度と叶わない
- 智珠 らんか: だから突撃って極端すぎ
- 樹里: …あんまり難癖つけてると お前を燃やすぞ、らんか
- 智珠 らんか: いいから大人しく帰って
- 樹里: なんで!
- 智珠 らんか: 樹里が思ってるよりも 竜ケ崎の心は離れてないよ
- 樹里: …何を根拠に
- 智珠 らんか: やっぱり虎屋町の奴らは 色々話を持ちかけてるみたい
- 智珠 らんか: だけどさ、そこまで素直に 頭を下げる奴は竜ケ崎にいない
- 智珠 らんか: 樹里が思っているよりも 樹里は慕われている
- 樹里: …チャンスは
- 智珠 らんか: ある
- 樹里: んじゃ、戻るか
- 智珠 らんか: ちょっと、そんなあっさり!
- 智珠 らんか: それに、そんな簡単に信じる?
- 樹里: お前を信じなかったら 誰も信じられないっつーの
- 智珠 らんか: それは、どうも
- 樹里: ただ、らんかも気をつけろよな
- 智珠 らんか: …アオのこと?
- 樹里: 本意でしてきたことじゃ なかったとしても
- 樹里: 門前橋の副リーダーという 昔の肩書きがある限り
- 樹里: 恨みは付いて回るぞ
- 智珠 らんか: 知ってるよ
- FILENAME: text_507461-61_8AaOe.txt
- 樹里: くっそ、アオのやつ…
- 樹里: (ちょっと傷口開いたかな…)
- 樹里: これ以上、親父を悲しませるのは 御免なんだけどなぁ…
- 樹里: チッ…
- 樹里: …………
- 樹里: (さって、次のターゲットは 門前橋の蝙蝠か…)
- 樹里: (ワザワザ橋の周辺を抑えて 邪魔なんだっつーの…)
- 樹里: (姉さんのところに いけねーじゃねーかよ…)
- 樹里: …………
- ???: ッアアッ!
- 樹里: (…向こうに集まってる…?)
- 樹里: (1・2・3…………7人か…)
- 樹里: (思ったより数がいるな…)
- 樹里: ――っ!?
- アオ: カハッ…!
- ほら、グリーフシードを 早くこっちに渡しなさい
- アオ: やだ、これは わたしが手に入れたのに…
- そう、だから渡すのよ
- いつも守ってあげている 私たちにねっ!
- アオ: グッ…!
- 幼くて弱いあなたに必要なことを 私たちがしてあげている
- それに対する対価もないなんて おかしいと思わない?
- ねえ…らんか…
- 智珠 らんか: まーそうだよね
- 智珠 らんか: こっちは他のチームとの バランスをとったりして
- 智珠 らんか: アンタたちが傷つかないように してあげてるんだから
- 智珠 らんか: 政治してる奴に対して 納めるもんってのがあんじゃん?
- アオ: …………
- やりなさい…らんか…
- 智珠 らんか: ――っ!?
- 早く教育してあげて
- 智珠 らんか: …はい
- アオ: クッ!
- 智珠 らんか: …………
- アオ: アァアアッ!
- 智珠 らんか: …………
- アオ: フゥッ…やめて… わかった、からぁ…
- 智珠 らんか: これでいい…?
- ええ、 教育って大切よねぇ
- どこに行くの?
- 智珠 らんか: …トイレ
- 樹里: (樹里サマは なにを見せられてんだ…?)
- 樹里: いっそ、今燃やしてやるか…
- 樹里: ――っ!?
- 智珠 らんか: ――っ!?
- 樹里: しまった…
- 智珠 らんか: アンタ、竜ケ崎の…
- 樹里: …泣いてんのか
- 智珠 らんか: …………
- 智珠 らんか: 助けて…お願い… 何でもするから助けてあげて…!
- 樹里: あんなことされてりゃ、 アオの恨みも人一倍だろうし…
- 樹里: メンドクサ…
- 樹里: (…まぁ樹里サマが 結菜に執着してるのも同じか…)
- 樹里: (恨みの先に希望があると、 簡単には晴れないんだろーな…)
- 樹里: 樹里サマはどう動くか…
- 智珠 らんか: 樹里が思ってるよりも 竜ケ崎の心は離れてないよ
- 樹里: …何を根拠に
- 智珠 らんか: やっぱり虎屋町の奴らは 色々話を持ちかけてるみたい
- 智珠 らんか: だけどさ、そこまで素直に 頭を下げる奴は竜ケ崎にいない
- 智珠 らんか: 樹里が思っているよりも 樹里は慕われている
- 樹里: あの言葉を信じるなら ちょっと揺さぶってみるか…
- FILENAME: text_507462-62_8AaOe.txt
- 樹里: 「前の戦いから時間も経って 少しずつだが樹里サマの傷も治ってきてる」
- 樹里: 「まだ樹里サマは結菜に勝つことを諦めてない 虎屋町に牛耳られるのも良しとしていない」
- 樹里: 「みんながまだ、虎屋町か竜ケ崎の どちらを選ぶか決めきれていないなら 最後に話をさせてくれ」
- 樹里: 「ここでみんなを片付ける真似はしない そもそも、そこまで回復してないから 安心して来て欲しい」
- みんな、樹里さんから 連絡があったみたいね…
- 虎屋町からみんなに アプローチはあったと思うけど
- どうするの…?
- そういうデリケートな話は、 ここではやめておこう
- 居るのはみんな、揺れているか 樹里にまだ従うつもりの奴だよ
- …………
- 行こう
- うん
- 樹里: 多いな…驚いた…
- 自分でメッセージを送って 呼んだんじゃないですか…
- 樹里: そりゃ、そうだけど お前らは見限ってるもんだと
- だったら来てないわ
- 自分で書いたんじゃない
- “決めきれていないのなら、 最後に話をさせてくれ”って…
- で、その話ってのはなんだ?
- 頑固にならず、 虎屋町に行けって話か?
- 智珠 らんか: ほら、樹里 言った通りっしょ?
- 樹里: そうだな
- 何の話だ
- 樹里: いや、 率直に言うと簡単な話だよ
- 樹里: もう一度、竜ケ崎として 虎屋町にひと泡吹かせよう
- ――っ!?
- 本気で言ってるの…?
- まんまとやられたのに そんな口が叩けるだなんて
- 智珠 らんか: それでも、アンタたちだって 迷いがあるから来たんでしょ?
- 智珠 らんか: 虎屋町か竜ケ崎か…
- 智珠 らんか: 正直、結菜がアンタたちに 気を許している今がチャンス
- 樹里: そう、起死回生を狙える
- 樹里: また結菜のヤツを 樹里サマの前に引きずりだせる
- 樹里: そして、お前たちにとっては、 奪い合うヤツを減らす機会だ…
- 魔女は戻ってきてることを 虎屋町は証明してくれたぞ
- 合同の調査で判明したのは事実で 前と同じぐらいの水準だ
- 多少は譲歩してでも手を取れると 私は思ってるんだが
- 智珠 らんか: それで、減った原因はどうなの?
- 調査中だ
- 智珠 らんか: 意味ないじゃん
- 智珠 らんか: また同じ現象が起きれば、 アタシらはまた殺し合うわけ?
- …それまでの平穏はあるかも
- 樹里: その平穏のあとで来るのは、 お前の死かもしれねえぞ?
- っ…
- 樹里: 今ならやれる
- 樹里: コチラの被害も最小限で 状況を覆せる
- 今度、結菜と協力する上での 取り決めをするの…
- 会合なら、私も提案した
- 樹里: …………
- 樹里: 好きなやり方じゃないが…
- 樹里: 結菜ともう一戦できるなら、 今は目を瞑るか…
- 樹里: 「間引くだけでいい くれぐれも結菜は消さないでくれよ」
- 樹里: さ、あとは結果を待ちつつ、 樹里サマは傷を癒やすとするかな
- 智珠 らんか: 現場にアオが来る その可能性あるよね…?
- 樹里: それを止められるのは らんかだけだ
- 樹里: あとは、言いたいことを アイツに伝えてやりな
- FILENAME: text_507463-63_8AaOe.txt
- 結菜: ねぇ、アオ
- アオ: ちょっと~ 今、声をかけないでよね~
- 結菜: ごめんなさい
- 結菜: でもね、こうして虎屋町に 来てくれるのは嬉しいんだけどぉ
- アオ: うしっ、きたよ~
- アオ: わたしのバトルアックスの 餌食になりな~!
- 結菜: まさかゲーム機持参で テレビを貸してって言われて
- 「ブレイクヘッドスラッシュ!!」
- アオ: 報酬いただき~
- 結菜: こんな自由に遊ぶだなんて 思ってなかったのよぉ
- 結菜: 私は明日の会合の準備もあるし、 せめて音量を下げてもらえると…
- アオ: テヘッ
- アオ: 大丈夫、もう終わったから
- 結菜: そうなのぉ?
- アオ: この時間にしか出ない ボスがいるんだけど
- アオ: 両親ともゲームに厳しくって 逃げて来ちゃった~
- ひかる: よく見たらこのキャラクターの 武器って、アオさんのと同じっす
- アオ: むしろ、 わたしが合わせたんだよ~
- アオ: 戦うわたしの分身だからね~
- ピロン
- ひかる: 何の音っすか?
- アオ: ゲームのメッセージ
- アオ: 他のユーザーと やりとりできるんだよ~
- 結菜: オープンな チャットみたいなものかしらぁ?
- アオ: ん~これは ダイレクトメッセージだから
- アオ: 誰にも見えないやつだね~
- アオ: ――っ!?
- アオ: randios…
- 結菜: ゲームの中の敵…?
- アオ: リアルな敵、 コイツは智珠らんかだよ…
- 結菜: ――っ!?
- アオ: この時間のボスを相手にすれば 必ず現れる
- アオ: だから、わたしの方から 連絡をしようと思ってたのに
- アオ: 向こうから来るなんて
- ひかる: それで、ワザワザ ここでゲームしてたんすか!
- アオ: そういうこと…
- 智珠 らんか: randios アンタがアタシを狙ってるなら 必ずこの時間に来ると思ってたよ
- アオ: blue_axe 姿は見てもなかなか捕まらなかったからね この世界だとプレイヤーネームさえわかれば いくらでもコンタクトが取れる
- 智珠 らんか: randios ブロックしてなかったことを感謝しな アンタがブロックしてなかったことにも 驚きだけど
- アオ: blue_axe 殺したい相手と連絡を取る方法を 自ら閉じるわけないでしょ
- アオ: blue_axe それで、そっちから連絡を取ってきた理由は? わたしを嘲笑って挑発するため? それともわたしに殺されるため?
- 智珠 らんか: randios むしろ後者だろうね ちゃんと一度会って話がしたい
- アオ: blue_axe わたしからすると願ったり叶ったり
- 智珠 らんか: randios 決まりだね 明日の夜、蛇の宮の拠点で待ち合わせ こっちは味方を率いてくるわけじゃないけど 味方を連れてきたいなら好きにしな
- アオ: …………
- ひかる: アオさん、 ひとりで行くんすか?
- 結菜: さすがに相手も何か意図がある ひとりじゃ危険よぉ
- ひかる: 蛇の宮のみんなを 連れて行くっすか…?
- アオ: ううん、私怨が半分だし わたしひとりで行ってくるよ~
- ひかる: えええ!?
- アオ: ハードモードだね~
- ひかる: そんなこと 言ってる場合じゃないっすよ…!
- アオ: じゃあ、ひかるが付いてきて
- アオ: あなたがひとりいれば、 それで十分だから
- ひかる: でも、ひかる 明日は結菜さんの会合が…
- アオ: ちょっと、外の空気吸って、 気持ちを入れてくるよ~
- 結菜: …付いてあげなさい、ひかる
- ひかる: …ひかるは 行かなくてもいいんすか…
- 結菜: それよりもアオが心配よぉ
- 結菜: どこか危ない橋を 渡ってるような気がするのよねぇ
- 結菜: だから、 そっちに付いてあげて
- 結菜: それに明日は馬のあなたを 連れて行かない方がいいわぁ…
- ひかる: …わかったっす
- ひかる: くれぐれも 気を付けて欲しいっす
- FILENAME: text_507464-64_8AaOe.txt
- 樹里: 結菜の見立ては甘い
- 樹里: 生存競争はすぐに始まる… 生存競争が始まればどうなる…
- 樹里: 自分がされたことを思い出せ…
- ひかる: アオさん大丈夫っすか
- アオ: 全然へ~き~
- アオ: むしろ高揚してるよ ようやく終わらせられるから
- 樹里: 可哀相だな、アオは…
- 樹里: だから樹里サマたちが助けてやる 一緒にもう少し潰そう
- 樹里: 平和に生きるにはまだ、 頭数が多すぎる
- ひかる: アオさんの恨みも 結菜さんが求める平和も
- ひかる: 全部、上手く 解決するといいっすね
- アオ: だね~…
- アオ: いくら平和になっても、 元に戻る…
- 樹里: そう、収まる鞘の名前は 狂気って言うんだぞ?
- 樹里: この町で生きていける 魔法少女の数は決まってる
- 樹里: そのためには…
- アオ: 減らさないといけないんだ…
- 智珠 らんか: randios 私を殺すつもりで呼んだんじゃないの? 樹里から話は聞いたけど ちょっと拍子抜けしちゃったじゃん
- アオ: blue_axe その前にやることが… 見つかったかもしれないから…
- アオ: らんか…
- 智珠 らんか: ようこそ、アオ
- 智珠 らんか: アタシが門前橋の副リーダー 智珠らんかだよ
- 智珠 らんか: そっちの顔は最近初めて見た ムカツクやつじゃん
- ひかる: 失礼っすね
- ひかる: そっちが虎屋町の作戦に やられただけじゃないっすか
- ひかる: それに、ひかるは 煌里ひかるって名前があるっすよ
- 智珠 らんか: それじゃあ、 その名前の通りになってもらお
- ひかる: …どういうことっすか?
- 智珠 らんか: お星様になってもらうってこと
- ひかる: ふっ…
- ひかる: これでも虎屋町の馬っす そう簡単に這いつくばるわけには
- ひかる: グッ…ク…
- ひかる: え…アオ、さ?
- アオ: これが…こうすることが… わたしにとって…
- アオ: ごめ…ひかる…
- 智珠 らんか: すぐにご主人様も 連れて行ってあげるからね
- アオの心の弱さがふたりの少女の死を招いた 樹里と手を“結ぶ”か“結ばない”か それ次第で運命の歯車は大きく変わる
- FILENAME: text_507465-65_8AaOe.txt
- ひかる: アオさん大丈夫っすか
- アオ: 全然へ~き~
- アオ: むしろ高揚してるよ ようやく終わらせられるから
- ひかる: アオさんの恨みも 結菜さんが求める平和も
- ひかる: 全部、上手く 解決するといいっすね
- アオ: だね~…
- アオ: らんか…
- 智珠 らんか: ようこそ、アオ
- 智珠 らんか: アタシが門前橋の副リーダー 智珠らんかだよ
- アオ: そんなこと知ってるよ~
- 智珠 らんか: 後悔してるっしょ?
- 智珠 らんか: 恨んでるヤツがいる竜ケ崎に ワザワザ忍び込んで
- 智珠 らんか: 殺しもせずに 仲良くやってきたことをさ
- アオ: ま、そ~だね~
- アオ: でも、あの時に手を出せば 蛇の宮の計画は無駄になる
- アオ: それこそ ミッション失敗だからね~
- アオ: もしも、悔やんでることが あるとするなら
- アオ: この間の戦いであなたを 仕留められなかったことだよね~
- 智珠 らんか: 素直でけっこー
- アオ: そりゃあ今日も あなたを殺しに来たんだから~
- アオ: そのために来たんでしょ…
- アオ: らんか!!
- 智珠 らんか: いきなりかよっ!
- ひかる: アオさん!
- アオ: ひかる、あなたは見守ってて わたしがコイツを殺るのを…!!
- 智珠 らんか: ふっ、アタシに足蹴にされて 泣いてたのに強くなったじゃん
- アオ: 蹴られた数だけ… 奪われた数だけ…
- アオ: わたしは強くならざるを 得なかったんだ…!!
- 智珠 らんか: くっ…!
- 智珠 らんか: どうせ殺す覚悟もないくせに…!
- アオ: あなただけは別だ!
- ひかる: ひかるはほんとに、 見てるだけでいいんすか…
- ひかる: アオさん…
- ひかる: え…
- ひかる: アオさん!
- アオ: くぁっ…!!
- 智珠 らんか: どけぇ!
- アオ: ぁああっ!!
- ひかる: 卑怯っす…! サシで勝負じゃないんすか…!
- 智珠 らんか: アタシ、そんなこと ひとことでも言ったっけ?
- 笠音アオ…前に監禁された分は ここで返させてもらう…!
- アオ: ――っ!?
- はぁああっ!!
- アオ: やっ!!
- チッ!
- ひかる: さすがにひかるも参戦っす!
- ひかる: アオさん、この卑怯者たちを ふたりで潰すっすよ!
- ひかる: じゃないとひかるの 腹の虫もおさまらないっす!
- 智珠 らんか: 怒るだけ怒ればいいじゃん
- 智珠 らんか: でもね、今回監禁されるのは、 アンタたちだからね
- アオ: らんか…!!
- アオ: はっあああ!
- 智珠 らんか: 怒りで動きが読みやすく なってるっての
- 智珠 らんか: いつものゲームモードになって 戦った方がいいんじゃない?
- アオ: あなたは素のわたしで 倒さないと意味がない!
- 智珠 らんか: くっ…
- 虎屋町の馬、お前はこんな所で アオと一緒に戦っていいのか?
- ひかる: いいっす
- ひかる: ひかるはアオさんも守るって 蛇の宮で約束したんすから!
- あとで後悔して泣きながら 魔女になる姿が目に浮かぶよ
- ハッハハハ!
- ひかる: っ…どういうことっすか…
- 智珠 らんか: もう遅い 結菜は会合で死ぬ
- 智珠 らんか: 10人の竜ケ崎に囲まれてね
- アオ: あなたってヤツは…
- ひかる: でも、みんなは虎屋町が 説得してきたっす!
- 智珠 らんか: 表ばっか見てちゃ駄目じゃん 裏で動いてるもんもあるんだよ
- アオ: …行って、ひかる わたしのことはいいから!
- ひかる: でも、ひかるは アオさんのことも護らないと
- アオ: それよりも先に 誓いを交した人がピンチでしょ
- アオ: わたしはらんかと刺し違えて 一緒に地獄に落ちたっていい
- アオ: それでみんなの恨みを晴らして わたしの想いも果たせる…!
- ひかる: アオさん…
- アオ: あの人は あなたの命なんでしょ!?
- アオ: いけーーーーー!
- ひかる: …………
- ひかる: …必ず、結菜さんを助けるっす だから、生き延びて
- アオ: 保証はできないよ
- 智珠 らんか: こっちは監禁するとは言ったけど 殺すなんて言ってないのに
- でも、そっちがその覚悟なら 手違いで死んでも仕方無いよな
- アオ: …………
- FILENAME: text_507466-66_8AaOe.txt
- 結菜: こんな四面楚歌にされるなんて…
- 大丈夫です… ギリギリまで私が護ります…
- 結菜: いえ、生きることを 最優先に考えて…
- みんなやれ!今だ!
- 樹里の声: 待った!!
- ――っ!?
- 樹里: ここからは手を出すな
- 結菜: 樹里…!
- 樹里: アンタが竜ケ崎の奴らと、 会ってるのは知ってたけどさ
- 樹里: 樹里サマが思っていた以上に みんな現実思考みたいだな
- 樹里: 世の中を甘く見ちゃいない
- 樹里: どうせ逃げ道もないなら もう一度サシでやろうよ
- 樹里: 姉さん…
- 結菜: …………
- 結菜: わかったわ それで救われるならね…
- 樹里: なんだよ…このソウルジェム…
- 樹里: こっちは 万全で挑んだってのに…
- 結菜: 元々、私は この場で戦う気はなかったのよ
- 結菜: 誤算ねぇ、お互いに…
- 樹里: …アンタを魔女にはさせない
- 結菜: じゃあ殺しなさい…
- 樹里: っ…
- 結菜: ただ、ひとつだけお願い…
- 樹里: 何だ…?
- 結菜: ひかるだけは助けてあげて
- 結菜: あの子はまだ、 自分のために生きたことがない…
- 樹里: …それはな、 できない相談だと思う
- 樹里: もう、アオとらんかが アイツを殺してるはずだ
- 結菜: ――っ!?
- 結菜: そう…アオも…
- 樹里: 悪く思わないでくれ
- 樹里: 思い残すことは…
- 結菜: あるわ…
- 樹里: じゃあ、魔女になる前に 終わらせる…
- 結菜: ありがとう…
- 樹里: 皮肉だな
- アオの心の弱さがふたりの少女の死を招いた 樹里と手を“結ぶ”か“結ばない”か それ次第で運命の歯車は大きく変わる
- FILENAME: text_507467-67_8AaOe.txt
- 今度、結菜と協力する上での 取り決めをするの…
- 会合なら、私も提案した
- 樹里: …………
- 樹里: 好きなやり方じゃないが…
- 樹里: 結菜ともう一戦できるなら、 今は目を瞑るか…
- 樹里: (あとは、アイツらを どこまで信用できるかだな…)
- 樹里: (これで結菜と結託してたら 樹里サマはここでオシマイだ…)
- 樹里: (ただ、そうでなければ、 ここでアイツと戦える…)
- 樹里: 虎屋町の最後… 竜ケ崎の勝利だ…
- 樹里: …………
- 樹里: どうやら樹里サマに 追い風は吹いてるみたいだな
- 隙を見せたな… みんなやれ!今だ!
- 結菜: 危ない!!
- っ…まにあわな…
- くらぇえええ!!
- グッ…ウ… すみま…せん…
- 残りは…紅晴結菜…
- 結菜: …………
- 樹里の声: ここからは手を出すな
- 結菜: 樹里…!
- 樹里: アンタが竜ケ崎の奴らと、 会ってるのは知ってたけどさ
- 樹里: 樹里サマが思っていた以上に みんな現実思考みたいだな
- 樹里: 世の中を甘く見ちゃいない
- 結菜: …っ
- 結菜: それで、会合の場で 間引こうとしたわけ…?
- 結菜: あなたの主義に反するわね… 真正面からぶつかる主義なのに…
- 樹里: 単身突っ込もうともしたけど 色々あって会合の話を知った
- 樹里: もう一度サシでやりあえる チャンスがあったから
- 樹里: それを選択したんだよ
- 結菜: 間引きもできるし…?
- 樹里: おかげで理想的な人数に なってきただろ?
- 樹里: あとは、結菜 アンタを片付ければ終わりだ
- 樹里: 樹里サマの炎を受け止める約束 ここで果たしてもらうぞ
- 結菜: あなたのやり方はその場限り 未来を見据えてはいないわよぉ…
- 樹里: 調査とやらも樹里サマが 引き継いでやるから安心しな
- 結菜: …わかったわ
- 結菜: 無駄な会話になれば タダの戯れ言
- 結菜: かかってきなさい…!
- 樹里: いいじゃん ベリーウェルダンにしてやるよ
- FILENAME: text_507468-68_8AaOe.txt
- ひかる: (会合の場所はこっち…)
- ひかる: …近道っす!
- ひかる: 間に合え…間に合え…!!
- 智珠 らんか: ふぅっ… 恨んでるなら、もっと来い…!
- 智珠 らんか: 素のアンタで挑むんでしょ!? ためらわずに来なさいよ!
- アオ: ぅぅぅ…アアッ!!
- 智珠 らんか: グゥッ!
- 智珠 らんか: …ゲホッ、いいじゃん
- 智珠 らんか: その調子だよ…
- 智珠 らんか: その調子で、もっとアオの恨みを アタシに感じさせてよ
- …意味がわからない
- ウラァッ!
- アオ: くあああッ!!
- 本当に何を考えてんだ、らんか 今、わざと受け止めただろう…
- 智珠 らんか: それでアタシとしてはいいの
- …今さらイイヤツぶるな…
- お前がそんな調子なら コイツは私がもらう
- アオ: …う、フゥ…ぅ
- 立て…
- 私がまだ遊んでやる その後はまた下僕行きだ…
- アオ: …………
- な、なんだ!?
- アオさん…!!
- アオ: …みんな
- 過去の恨みはみんなの恨み それをひとりで晴らさないで…!
- 蛇の宮はみんなで心の安寧を掴む そうでしょ!?
- アオ: …うん、ありがとう…
- 樹里: まだ、手え抜いてるんじゃ ねえだろうなぁーーーっ!!
- 結菜: あたり、まえ、でしょう!!
- 樹里: やっぱり姉さんだ…
- 樹里: ッハハ
- 樹里: 姉さんとやり合ってる時がさ 樹里サマは一番楽しい
- 樹里: 一番、衝動を発散できる!!
- 結菜: ぐっ…!
- 結菜: 人を猫の爪とぎみたいに 言わないでくれるぅ…?
- 結菜: 私はあなたのために 存在してるわけじゃないのよぉ…
- 樹里: わかるだろ、我慢のできない 樹里サマにとっては大切なんだ
- 樹里: よっ!
- 結菜: グッ!
- 樹里: さぁ、距離はとった…
- 樹里: 燃えろーーーーーー!!
- 結菜: …………
- 樹里: …………
- 樹里: はっ? ちょっと冗談だろ…!!
- 樹里: おい、姉さん!
- 樹里: これぐらいでやられるような 奴じゃないだろ!
- 樹里: 死んだふりなんてやめろよ…
- 結菜: …く
- 樹里: ――っ!?
- 樹里: なんだよこのソウルジェム
- 結菜: 私だけが…グリーフシードを… 使う訳にいかないでしょぅ…
- 樹里: こっちは 万全で挑んだってのに…
- 結菜: 元々、私は この場で戦う気はなかったのよ
- 結菜: 誤算ねぇ、お互いに…
- 樹里: …アンタを魔女にはさせない
- 結菜: じゃあ殺しなさい…
- 樹里: っ…
- ひかる: 「行け!!ひかる軍団!!」
- 樹里: ケホッケホッ… ひかる軍団だと…!?
- ひかる: ―ひかる― そう、自分は結菜さんの最強の矛にして盾 ここは命にかえても守らせてもらうっす!!
- 結菜: ―結菜― ひかる…
- 樹里: ―樹里― まさか邪魔が入るとは思わなかったよ…
- 樹里: ―樹里― つーか最強の矛と盾って 矛盾してんじゃない?
- ひかる: ―ひかる― 敵同士なら矛盾するっすけど ひとりが持てば最強×最強で究極なんす!
- 樹里: ―樹里― ハッ、なんだその理屈 虎屋町の牙も馬も面白いな…
- 樹里: ―樹里― いいよ、やってみな まだ樹里サマの炎は尽きちゃいない!
- FILENAME: text_507469-69_8AaOe.txt
- くっ…こんな所で…
- らあああっ!!
- ふん… 残念だけど、もう後はないから…
- 搾り取られてたやつらが… くそっ…
- これで、終わりだよ!
- クッ…ぐぅ…
- 私たちは忘れない… あなたへの恨みを…
- あなたたちへの恨みを…
- せめて反省でもしてくれてたら…
- …弱肉強食だったろ 今さら、できる…か…
- …っ!
- カッ…ぁ…
- 智珠 らんか: はぁ…はぁ…はぁ… 万事休すじゃん…ははっ…
- アオ: 何か言い残すことはある~?
- 智珠 らんか: …まだ、言うには足りない!
- アオ: くっ…
- アオ: その体、借りるよ
- はいっ…!
- どうぞ…!
- 智珠 らんか: はっああああっ!!
- 智珠 らんか: グッ…
- アオ: …………
- 智珠 らんか: まさか仲間の体を操って 背後からなんて…ね…
- アオ: プレイヤーとして操るのが、 能力だからね…
- アオ: 許可は必要だけど…
- 智珠 らんか: さ、殺しな… アタシがゲームオーバーだから…
- アオ: …はぁあっ!!
- 智珠 らんか: …………
- 智珠 らんか: なんで…こんな時になって… 日和ってんだよ…
- 智珠 らんか: ほんと、アンタは ここぞと言う時にやれないね…
- 智珠 らんか: なんでそう、いられるのかな… そんなキレイで汚れずにさ…
- アオ: そんなの、わからない…
- 智珠 らんか: アタシなんて嫌でも苦しくても 自分から汚れにいったのに
- 智珠 らんか: 苦しめて搾取して、 それで生き延びようとした…
- 智珠 らんか: じゃないと、痛い目に遭うのは 自分なのはわかるじゃん…
- 智珠 らんか: でも、アンタは違うんだね…
- アオ: ここで、過去を全て消すのが、 わたしたちにとっての希望
- アオ: リセットするのが希望
- アオ: だけど… わたしにもわからない…
- 智珠 らんか: アオ…
- アオ: …………
- 智珠 らんか: ごめんね…ごめんなさい…
- アオ: っ…
- アオ: ずっと、 それだけが欲しかった…
- ひかる: はっ…はぁ…はぁ…
- 樹里: くっ…ふぅ…
- 樹里: 樹里サマ相手によくやるよ… そればかりか…
- はぁ…っ…
- …っ、く
- 樹里: わざわざ、 他の連中まで相手にするなんて
- 樹里: 馬の熱中の力、侮ってたよ…
- 樹里: ただその分、スタミナ切れも 早いみたいだけどな…
- 樹里: 結菜
- ひかる: …っ やめろぉ…!
- 樹里: また、会おうな
- 結菜: ――っ!?
- 樹里: 多分、この町の魔法少女の数は ちょうど良いぐらいになった
- 樹里: 他の奴らにとっちゃ 争う理由なんてないだろうけど
- 樹里: 樹里サマはまだ 本調子のアンタと戦ってない
- 結菜: …で?
- 樹里: ただ、放っておけば 竜は虎を飲み込む
- 結菜: まだ、戦うつもり…
- 樹里: アンタが出て来ないならな
- 樹里: 馬、連れて行ってやりな 虎屋町に駆けて行け
- ひかる: っ… 結菜さん…
- 結菜: ごめんなさい…
- FILENAME: text_507470-70_8AaOe.txt
- 結菜: …回復には時間がかかるわねぇ
- ひかる: 生きてるだけ良かったっす…
- ひかる: ただ、すみません…ひかるが…
- 結菜: 判断を下したのは私よぉ あなたが気に病むことじゃない
- 結菜: アオは…?
- ひかる: 河川敷に着く前に、 蛇の宮の人に会ったので
- ひかる: 下手を打たないかぎりは 大丈夫だと思うっす…
- 結菜: そう、よかった…
- 結菜: ひかる…
- ひかる: っす…
- 結菜: あの子は万全になった私と、 戦いたがってるわぁ…
- 結菜: きっとグループ同士でぶつかれば みんなひどいことになる…
- ひかる: 結菜さん…?
- 結菜: 私はもう、死を悼むだけの心が 擦り切れてしまったわぁ…
- 結菜: これ以上の命は背負えない…
- アオ: 終わってる…
- 樹里: 竜ケ崎の勝利でな
- アオ: 樹里…
- 樹里: らんかは殺したか? それとも仲直りしたか?
- アオ: …別に
- 樹里: ニヒッ
- 樹里: まぁ、あそこまでしないと 素直に謝れないっつーの
- 樹里: 背中を押して良かった
- アオ: 結菜さんは…?
- 樹里: 馬が連れて帰ったよ
- 樹里: ってか 樹里サマに礼はなし?
- アオ: やり方が乱暴すぎ…
- 樹里: 一生かかっても治らない 性分なんだよ
- アオ: そう…
- 樹里: アオ 虎屋町に行くなら伝えてくれ
- アオ: …何を?
- 樹里: 1週間経っても竜ケ崎に来ない 虎屋町の魔法少女は敵とみなす
- 樹里: 仲間になるのであれば、 決して傷付けない
- 樹里: ただし、その中から 紅晴結菜だけは除くってね
- アオ: わかった…
- FILENAME: text_507471-71_8AaOe.txt
- 結菜: 竜ケ崎に 与えられた時間は迫ってる…
- 結菜: 早く選びなさい…
- 結菜: あと残っているのは、 あなたたちふたりなんだから…
- 鈴鹿 さくや: …ごめんね結菜…
- 鈴鹿 さくや: いつか私たち虎屋町のみんなで 描いた未来を実現するから…
- 鈴鹿 さくや: 結菜が願った未来を…
- 結菜: この目で見られないのが残念 だけど、楽しみにしてるわぁ
- 鈴鹿 さくや: うん… それじゃ…
- 結菜: またね…
- 鈴鹿 さくや: また…
- ひかる: いよいよ、 ひかると結菜さんだけっすね
- 結菜: あなたも竜ケ崎に行きなさい その方が良いわよぉ
- ひかる: 無理っす…
- ひかる: そうすればひかるは、 一番大切なものを失うっすから
- 結菜: それは、 命より大切なものなの?
- ひかる: …………
- ひかる: 命なんすよ、 ひかるが手に入れたのは…
- ひかる: だから…結菜さんは… ひかるの命なんす…
- 結菜: 嬉しいけど冷酷…
- 結菜: あなたを失って 悲しむ人は沢山いるのに…
- ひかる: どうせ、結菜さんが死ねば ひかるは魔女になるんすから
- ひかる: 死なば諸共 共に地獄に参るっす
- 結菜: わかった…
- 結菜: そこまで言われたら 仕方ないわねぇ…
- 結菜: 一緒に 黄泉比良坂にいきましょうか
- ひかる: どこっすかそれ…
- 結菜: 黄泉への道よぉ
- アオ: それから何もなく時は経ち 結菜は心労から樹里に惨敗して魔女となり それを討ったひかるはその場で魔女になった
- アオ: 不完全燃焼のまま この二木市には不穏な空気が流れたままだ
- アオ: 魔女が消えた理由も分からず 魔法少女が間引かれた町の中で 戦う相手を失った竜ケ崎は 細々と生きている
- アオ: それは、わたしたち蛇の宮も同じだ…
- アオ: 間引かれたって安心はない…
- アオ: 原因がわからない限り わたしたちは怯えて生きるんだ…
- アオ: いずれ、搾取されるかもしれない 未来を想いながら…
- アオ: ひかる…結菜さん…
- この町の魔法少女にとって謎のままになったもの 魔女の失踪理由を“調べる”か“調べない”か それは話を進ませる大切な歯車になる
- FILENAME: text_507472-72_8AaOe.txt
- ひかる: 大丈夫っすか…結菜さん…
- 結菜: ええ…
- 結菜: 寂しいわねぇ…
- 結菜: 私の部屋にみんなが 入るようになるだなんてぇ…
- …………
- 結菜: ごめんなさい 答えづらいわよねぇ…
- それで、呼んだ理由は…?
- 結菜: わかってるでしょう あと3日よぉ?
- 結菜: そろそろ みんな竜ケ崎に行きなさぃ
- ここまで一緒に 戦ってきたのに、無理ですよ…
- そうよ、私たちは あなたと一緒に二木を平和にって
- 結菜: それはもう果たせない
- …………
- 結菜: 私たちの目的は手をとりあって 魔女の消滅を究明すること…
- 結菜: そして、その対策を練ること…
- 結菜: 竜ケ崎に勝って、 二木市を支配することじゃない…
- それは、わかってる…でも…
- 結菜: 竜ケ崎に行きなさい 私の最後のお願いよぉ…
- 結菜: 樹里はただ回復した私と 戦いたいだけなんだからぁ…
- 竜ケ崎が全てを支配したら、 私たちはどうなると思う?
- 結菜: 樹里たちの目的は果たされた
- 結菜: 目的を果たした二木で 平和に過ごすことになるわぁ
- 魔女が消えた理由は…
- 結菜: いずれ継いでくれる
- …私には信じられない
- 結菜: 意固地になって 捨てなくていい命を捨てないで
- …っ
- 結菜: 家族がいるでしょ?
- 結菜: 未来のことを考えたって、 今は戦う時じゃない
- …すみません 本当に…ごめんなさい…
- でも、私は結菜さんへの気持ちが 離れたわけじゃありません
- 結菜…最後までごめんね… 今まで、ありがとう…
- 結菜: またね…
- ひかる: みんな 行っちゃったっすね…
- 結菜: あなたもよ、ひかる
- ひかる: 何を言ってるんすか 嫌っすよ
- 結菜: 今の話を聞いてなかったのぉ?
- ひかる: 勘違いしないで欲しいっす
- ひかる: ひかるは結菜さんを “手に入れた”立場なんすよ
- ひかる: だから手放すかどうかは、 結菜さんの問題じゃなくて
- ひかる: ひかるの問題なんす
- 結菜: じゃあ、私を捨てて
- ひかる: 嫌っすねぇ
- 結菜: それは冷酷よぉ 私にも家族にも全てに対して…
- ひかる: わかってるっす…
- ひかる: それでも、ひかるが死んだら、 地獄で結菜さんを待つっす
- ひかる: 結菜さんが死んだら 一緒に地獄に行くつもりっすよ
- 結菜: どちらにしても地獄なのね
- ひかる: 二木の魔法少女は みんな地獄行きっすよ
- 結菜: じゃあ、一緒に 黄泉比良坂にいきましょうか
- ひかる: どこっすかそれ…
- 結菜: 黄泉への道よぉ
- FILENAME: text_507473-73_8AaOe.txt
- ひかる: じゃあ、あれから 蛇の宮の方は落ち着いてるんすね
- アオ: みんなが欲しがってた 謝罪はもらえたし
- アオ: 反省の色がないヤツは 消えてくれたからね~
- アオ: そっちは…大変だよね~
- ひかる: みんないなくなったっす
- ひかる: 虎屋町の拠点は、 ひかると結菜さんだけの城っすよ
- アオ: な~んで、 喜々としてるかな~
- ひかる: あ、あとはさくやさんが戻れば 3人っすけどね
- アオ: あれ、今のわたしって どういう扱いになってるの~?
- ひかる: アオさんは 竜ケ崎じゃないんすか?
- アオ: 普通に虎屋町についた つもりだったんだけどな~
- アオ: 今は微妙だけど
- ひかる: ええ…
- アオ: だってひかるは、黒でも白にする 究極のイエスマンだからね~
- アオ: この状態でイエスって言われても 前向きには考えられないよ~
- ひかる: あー、まぁそうかもっすね
- ひかる: ただ、結菜さんはみんなの 竜ケ崎行きを望んでるっすから
- ひかる: ひかるも それを支持するっすよ
- アオ: ほんと空っぽだね~ひかるは
- ひかる: 結菜さんで いっぱいなだけっす
- アオ: あっそ~
- ひかる: これからどうするんすか?
- アオ: 蛇の宮のみんなは 竜ケ崎についたけど
- アオ: わたしはちょっと 踏ん切りが付かない…
- アオ: 多分、前の戦いで負けた時、 軽く尊敬しちゃったんだと思う
- アオ: 結菜さんを
- ひかる: じゃあ、虎屋町っすか?
- アオ: わかんな~い
- ひかる: なんすかそれ!!
- アオ: わたしは最後まで悩むよ~
- アオ: ゲームのオチはわからないし 期限があるのは虎屋町だから
- ひかる: ズルいっすね…
- ~~♪~~♪
- アオ: 誰?
- ひかる: これ…さくやさんからっす!!
- ひかる: さくやさん! どこにいるんすか!!
- 鈴鹿 さくや: わっ!えっ!? 結菜から聞いてない!?
- ひかる: どこかの町に泊まり込んで 聞き込みしてるって
- 鈴鹿 さくや: そうそう、結菜には だいぶお金を使わせてもらった
- 鈴鹿 さくや: って、違う違う、 そうじゃないよ!
- 鈴鹿 さくや: 結局情報があった町に行っても 見つからなかったからさ
- 鈴鹿 さくや: 最後に連絡が途絶えた町まで 移動してみたんだよ
- ひかる: それで、見つかったんすか…
- 鈴鹿 さくや: 結局みつからなかった
- ひかる: 失敗じゃないすか!
- 鈴鹿 さくや: の、はずだったんだけど 帰りになってようやく見つけた
- ひかる: 成功っすね!
- 鈴鹿 さくや: それで今、近くに居るから 結菜を連れてきてくれる?
- 鈴鹿 さくや: できればグリーフシードも
- ひかる: …………
- 鈴鹿 さくや: 分かった!?
- ひかる: え、おお?
- ひかる: っす!
- 鈴鹿 さくや: 伝えなくちゃいけないことが あるからさ…
- アオ: なんて言ってたの?
- ひかる: 魔女を追わせていた 虎屋町の人が見つかったっす
- アオ: え…
- ひかる: どうも、緊急事態っぽい 雰囲気だったっすよ
- [No 74-74 file]
- FILENAME: text_507475-75_8AaOe.txt
- 鈴鹿 さくや: これで、大丈夫…?
- うん、ありがとう…助かった…
- 結菜: っ…良く戻って来たわね… ありがとう…
- 結菜さんも、 随分痛手を負ったとか…
- 結菜: ええ…
- 結菜: 虎屋町も今となっては ここに居る人たちだけよ
- アオ: わたしは蛇の宮だけどね~
- …………
- ひかる: それで、どうして 急いで呼んだんすか?
- 鈴鹿 さくや: このまま家に帰したら 騒ぎになるのはわかってるし
- 鈴鹿 さくや: そのまま入院になるのは 目に見えてるからさ
- 鈴鹿 さくや: 先に話したいって言われて…
- 結菜: これまでは何を…?
- スマホは壊れるし、 お金は尽きるし
- 交番もお金は貸してくれないし 知らない人は怖いしで
- 色々と大変だったわ…
- いっそニュースになれば パトカーに乗れるとか考えたり
- ただ、そんな話はいいです… ちゃんと本題があります…
- 結菜: つまり…判明したのねぇ…
- はい…
- まずは、これを…
- 結菜: 何…その衣装は…
- 私が辿り着いたのは、 神浜という町だった
- 結菜: 最近災害があったとかいう 新興都市よねぇ…
- ええ…
- そこにあったマギウスの翼 という組織の衣装よ…
- 結菜: 組織…?
- 魔法少女の…
- 結菜: ――っ!?
- 結菜: その組織で何があったのぉ…?
- 「彼女たちが目的にしていたのは魔法少女の解放 つまり、魔法少女が魔女になる宿命から 魔法少女を救うことにあったの」
- 「そこでは謎のうわさを守ることと 魔女を捕らえることが役目とされていた」
- 「みんなグリーフシードは使わない」
- 「でも魔女になる代わりに それに似たドッペルという存在を 出すようになっていたわ」
- 「正に魔法少女にとってはこの世の天国 戦わずして魔女になることもないんだから」
- 「私は組織の中で下っ端の黒羽根だったから その仕組みを知らされることはなく 完全な解放を目指す駒として動いていた」
- 「あの災害の原因となるイブの暴走と ワルプルギスの夜の襲来があるまでは…」
- 「そして、マギウスの翼が解散して これまでの情報が下ろされてくる中で 私は全てを知ったわ…」
- アイツらは解放のために 各地から魔女を集めてた!
- 結菜: ――っ!?
- 他の地域の魔法少女が どうなるかなんて考えず
- ただ自分たちのために 魔女を集めていたのよ!
- アオ: …それで他の魔法少女は 納得してたの…?
- 真実は最後まで伏せられていたし 集まってたのは弱い子たちばかり
- 救われたいという気持ちが 先行してたと思う…
- それに、解放が成功すれば 魔女化を回避する力は広がる
- 自分たちが町に帰っても 問題はなかったはずだから…
- ひかる: じゃあ、今はどうなんすか…
- ひかる: この町も、二木市でも 今は魔女化しなくなったんすか…
- 何十万人もの犠牲を払うことと 凶悪な魔女が生まれるリスク
- それを知った他の魔法少女に 完全な解放は阻止されたわ…
- 鈴鹿 さくや: そんなに犠牲を… それじゃ虐殺だよ…
- ひかる: 仕方ないんすかね…
- でも、今も魔女化を避ける システムは、神浜にある
- 外で犠牲を払った私たちには なんの恩恵もない!
- 町を壊して、人を犠牲にして 魔法少女を犠牲にして!
- 得をしたのはアイツらだけよ!
- 結菜…!
- 私はやるせない… あまりにもやるせない…!!
- ――っ!?
- 鈴鹿 さくや: ちょっと、どうしたの…
- 結菜: これが殺意なのねぇ…
- ひかる: 結菜さん…
- 結菜: ひかるぅ…
- ひかる: は、はいっす…
- 結菜: 樹里を門前橋に呼びなさぁぃ…
- ひかる: で、でも結菜さん…
- 結菜: 早く!!
- ひかる: っす!
- 結菜: アオ…
- 結菜: 裏付けが欲しいわぁ
- 結菜: あなたはキュゥべえを 探して連れてきなさいぃ
- 結菜: 前はわからないって 言ってたけど
- 結菜: 今なら知ってるはずよぉ
- アオ: ちょっと… わたしは蛇の宮なんだけど~
- 結菜: アオ…
- アオ: っ…わ、わかったよ~
- 結菜: それで、他にも 詳しく教えてもらうわよぉ
- 結菜: 神浜の魔法少女たちは…?
- 計画を潰した方もマギウスも 今は手を組むようになった
- 結菜: 仲良く 浄化されていましょうってぇ?
- “自動浄化システム”を 世界中に広げたいって聞いたわ
- 結菜: とても良い理想ねぇ
- 鈴鹿 さくや: 結菜… 彼女たちに協力する…?
- まさか…
- 鈴鹿 さくや: ――っ!?
- 結菜: 「頭の中に響いてるのよ 今まで散っていった子たちの声が…」
- FILENAME: text_507476-76_8AaOe.txt
- 結菜: 先輩…先輩…
- 結菜: 抑えきれない感情が 私の中に溢れています
- 結菜: 道を外れそうになっています… もう、戻れないかもしれない…
- 結菜: 助けてください…
- 結菜: …………
- 結菜: …………
- 結菜: 聞こえない…聞こえるのは…
- 「キャアアアアッ!!」
- 「グッ…ア…ぅ」
- 「やだ…いや…だぁ…」
- 「助けて…あげ…て」
- 「結菜さん…!!」
- 結菜: あなたの声を消すほどの 命が消える時の声…
- 結菜: 先輩…ごめんなさい…
- 結菜: 私は…
- 結菜: 「鬼になります…」
- 結菜: …………
- 樹里: ずいぶんとせっかちだな 姉さん
- 樹里: そっちはまだ全快じゃないだろ? 無理は禁物だっつーの
- 結菜: …………
- 樹里: …なんか言えよ
- 樹里: まぁ、それもそうか
- 樹里: かつての仲間はみんな こっちに居るんだからな
- ひかる: それは、結菜さんが みんなを説得したからっすよ
- 樹里: 馬はすっこんでろ
- ひかる: っ…!
- 鈴鹿 さくや: ひかる、 今は見守っていよう…
- 樹里: 覚悟を決めたのはいいけど 全快じゃないアンタに興味はない
- 樹里: またの機会にしないか?
- 結菜: いや、今よ
- 樹里: 手負いの姉さんと戦っても 本気が出せないんだよ
- 結菜: それはどうかしらねぇ…?
- 樹里: なっ…
- 結菜: 負ける覚悟なんて 誰もしてきてないわぁ
- 樹里: アンタ…そんな殺気を 放てるヤツだったか…?
- 結菜: こっちから行くわよぉ
- 樹里: …不足はないってことか
- 結菜: ただ、勝負を決める前に ひとつだけ約束してもらうわぁ
- 樹里: なんだ、仲間を返せって…?
- 結菜: 樹里…あなた 私のものになってもらうわぁ…
- 樹里: おぉ…
- 樹里: ちょっと ゾクッとしたじゃねーか
- 樹里: いいよ、勝ったら あんたのもんになってやる
- 結菜: 二言はないわね
- 樹里: そういうタイプじゃない
- 結菜&樹里: お前ら!(あなたたち!)
- 樹里: この戦いに手は出すな!
- 結菜: 手を出した人は自分の血を 噛み締めることになるわよ!
- FILENAME: text_507477-77_8AaOe.txt
- 樹里: 燃えろっ!!
- 結菜: ふっ… 噴射までに時間をかけすぎよぉ
- 樹里: っ!
- 樹里: ほんと、どこから そんな体力が出てくるんだよ…
- 結菜: 今まで長かったわねぇ
- 結菜: 先輩が魔女になったのも ここだった…
- 「大丈夫…私たちの半年は濃かったわ… あなたの中に息づくぐらいにね…」
- 「だから思い出して… 私が必要な時は答えるわ… ちゃんと、あなたの心の中から…ね…」
- 結菜: …………っ!
- 「ぐっ…く…」
- 結菜: 先輩!!
- 「気をつけて、結菜… 私の死が きっとこの二木市(ふたつぎし)を赤く染め…」
- 「く、うぁああああっ!!」
- 結菜: 私の魔法少女としての人生は、 言われた通り真っ赤になったわぁ
- 結菜: そしてあの人から受け継いだ 優しい遺志は
- 結菜: もう受け継げなくなった…
- 樹里: ゴチャゴチャと!
- 結菜: せやぁっ!!
- 結菜: 確かに始まりはあなたを 私の傘の下に入れた時から…
- 結菜: 威勢良く暴れ回ってた割には 残念な結果になったわねぇ
- 樹里: くそっ…ポッと出の 腰巾着が偉そうにしやがって…
- 樹里: これでも樹里サマはな、 1年もコイツらを纏めてきた…!
- 結菜: 力と恐怖で押さえ付けていた それだけのことでしょう
- 結菜: これからは先輩の遺志を継いで、 私がみんなに安寧を与える
- 樹里: なのに力で屈服させないと できないってのは皮肉だなぁ
- 結菜: じゃないとあなたは 付いてこないでしょぉ?
- 樹里: …ニヒッ…まぁそうだな わかった、降参してやるよ
- 樹里: けどな、生かしてたことを 後悔するぞ、お前…
- 樹里: 樹里サマの炎は我慢をするほど 溜まっていくのが特徴だ…
- 樹里: お前とまたやり合えるって わかったとき
- 樹里: それまでに溜めてきた衝動で お前をウェルダンにするからな
- 結菜: あれから二木市のみんなで キュゥべえを排除した
- 樹里: グッ…
- 樹里: へへっ、懐かしいじゃん
- 樹里: なぁっ!
- 結菜: ッ!
- 樹里: けど、結局のところ キュゥべえが消えて魔女は減った
- 樹里: 魔法少女が減ったら そりゃあ魔女も減るからな
- 結菜: そして、あなたは 私の下から消えていった!
- 樹里: 平和に一緒に飢え死になんて 御免だってだけだろ!
- 結菜: くぁあっ!
- 樹里: ハッハハ、熱いだろ… もっと燃えてもらうからなぁ!
- 結菜: …そして、 私たちの町から魔女が消えた…!
- 樹里: あぁ血の惨劇の始まりだ
- 樹里: そして、今日がその終わりだ!
- 結菜: …………
- 樹里: マジかッ!!
- 結菜: 血の惨劇の原因 それが何か知ってるぅ?
- 樹里: 魔女が消えたことだろ
- 結菜: っ…
- 結菜: そう、それなら なぜ魔女が消えたのか!
- 樹里: お前だって わからねーことだろ!
- 結菜: …………
- 樹里: なんで立ってんだ… なんで平気で近付いてくる…!
- 結菜: 神浜に恨みを 返したいからよ!!
- 結菜: ハァ…ハァ…
- 樹里: 神浜…?
- 結菜: 魔女を奪っていたのは そいつらよ…
- 結菜: 私たちの争いを生み、 仲間の命を奪ったのは
- 結菜: そいつらよ!
- 樹里: そうかよ… 殺意はそいつらに対してか…
- 結菜: だから、 私のものになりなさい
- 結菜: この恨みを晴らすために…
- 樹里: ケッ…
- 樹里: 言ってる間に お前は恨みで魔女になる…!
- 樹里: その前に… 焼き殺してやるよ!!
- 樹里: 1年分溜めた炎で、 盛大になぁーーーーーッッ!!
- FILENAME: text_507478-78_8AaOe.txt
- 結菜さん…
- これで…終わった…
- 樹里: ハァ…ッ…ハァ…ッ
- 樹里: くそ…なんて 後味の悪い使い方だ…
- 鈴鹿 さくや: 違うよ…
- ひかる: うん、まだっす…
- 結菜の声: 勝手に殺さないでくれるかしらぁ
- 樹里: ――っ!?
- 樹里: ―樹里― 誰だ…お前…
- 結菜: ―結菜― よく知ってるでしょぉ… 紅晴結菜…
- 結菜: ―結菜― 虎屋町のグループのリーダー
- 結菜: ―結菜― いえ、これからは 二木を率いて神浜に恨みを返す鬼よぉ
- 樹里: ―樹里― その殺意が…恨みが… お前を魔女にするぞ…落ち着け…
- 樹里: ―樹里― そもそも信憑性があるかどうかも わからない話だろ!
- 結菜: ―結菜― これから聞けばいいわぁ… それまでに私が全てを纏め上げる
- 樹里: ―樹里― 無茶苦茶だ…
- 結菜: 調べに出ていた虎屋町の子が 戻って来たのよぉ
- 結菜: 話によれば、神浜には 魔女化を防ぐシステムがある…
- 樹里: なんだ…それ…
- 結菜: 私たちの魔女を奪い… 私たちに血の惨劇を味わわせて
- 結菜: それで得たシステムよ
- 樹里: …本気で言ってるのか
- 結菜: だからねぇ 恨みも怒りも殺意も希望よぉ
- 結菜: 私たちに血を流させただけ そいつらに血を流させるのぉ
- 結菜: そして、私たちの血の対価を 彼女たちには払ってもらう
- 結菜: 魔女化を防ぐ力を…
- 結菜: 自動浄化システムを 奪うことで!!
- 結菜: だから手伝いなさい樹里
- 結菜: もう、あなたの負けよ
- 樹里: 今の…今のアンタに 樹里サマは付いていけない…
- 結菜: あなたの頭には聞こえてこない?
- 「キャアアアアッ!!」
- 「グッ…ア…ぅ」
- 「やだ…いや…だぁ…」
- 「助けて…あげ…て」
- 「結菜さん…!!」
- 結菜: みんなの断末魔が…!
- 樹里: 猛ってんじゃねーっての…
- 樹里: 今度はその衝動 樹里サマが止めてやるよ…
- 樹里: さっさと竜に食われな…!
- 樹里: ガッ…結菜…?
- 結菜: あなたの首に食らい付いたのは 私よぉ、樹里…
- 結菜: 私のものにならないなら このまま首を食いちぎるわぁ…
- 樹里: お前、本気か…
- 結菜: クッ…
- 樹里: あっぶね… 今の…誰だ…?
- 結菜: ひかるぅ…
- ひかる: ダメっすよ…
- 結菜: 今なら、あなただとしても 容赦はしないわぁ
- FILENAME: text_507479-79_8AaOe.txt
- ひかる: ひかるは忠実な馬っすけど 一度は抗わせてもらうっすよ
- 結菜: 本当にやる気なのねぇ…?
- ひかる: 身を張って意見するのも 役目だと思ってるっすから
- 結菜: 逆にあなたをしつけてあげる
- ひかる: 要らないっすよ
- ひかる: 結菜さんもひかるも、 聞こえてるものは同じっすから
- 結菜: 声…
- ひかる: 声…
- FILENAME: text_507480-80_8AaOe.txt
- ギュッ…
- 結菜: ――っ!?
- ひかる: ひかるはずっと 結菜さんといたからわかるっす…
- ひかる: ひかるの小さな頭の中にも みんなの声が響いてるっすから…
- 結菜: 離しなさい…
- ひかる: ダメっす 樹里さんは必要な人っす…
- ひかる: どうしてもって言うなら 黒でも白のひかるっすから
- ひかる: 結菜さんに付いていくっす
- ひかる: でも、目的を果たすため ちょっとクールダウンっすよ
- 結菜: …………
- ひかる: いつもの結菜さんの方が、 みんなが付いてきてくれるっす
- 結菜: っ…ひかる…
- ひかる: 馬は人の気持ちがわかるっす 悲しいっすよね…
- 結菜: っ…………
- ひかる: よしよしっす…
- 結菜: ~~~~っ!!
- ひかる: 樹里さんを呼びに行ったとき、 アイスクリームも買ってきたっす
- ひかる: もう溶けてるっすけどね
- 結菜: …ごめんなさい
- 樹里: なんだよそれ…
- 樹里: こっちはまだ 混乱してるっつーのに…
- アオ: おーい…!
- アオ: キュゥべえ 連れてきたよー!
- FILENAME: text_507481-81_8AaOe.txt
- キュゥべえ: そうだね
- キュゥべえ: 今、キミたちから聞いた話は 全て真実と言っていいと思うよ
- 結菜: じゃあ、本当に神浜には 自動浄化システムがある…?
- キュゥべえ: 魔女からできたものだから 姿は見えないけど、確かにある
- キュゥべえ: 神浜の魔法少女たちは それでドッペルを出して
- キュゥべえ: 実際に魔女になることを 回避しているからね
- 樹里: で、そもそも、そんなものを 奪う方法なんてあるのか?
- キュゥべえ: 確証はないけど 仮説ぐらいなら立てられる
- キュゥべえ: もしかしてキミたちは 神浜市に行くつもりかい?
- ひかる: そのつもりっす
- 結菜: 彼女たちから対価を もらわないといけないからねぇ
- キュゥべえ: ただ、この町からだと遠いし 現実的ではないと思う
- アオ: そんなのわかってるよ~
- キュゥべえ: だから、良ければボクが 簡単に行く方法を教えるよ
- アオ: そんな裏技が…!?
- キュゥべえ: 代わりにボクへの 攻撃はやめてもらうけどね
- キュゥべえ: ボクも数が 無限にあるわけじゃない
- キュゥべえ: いちいち個体を潰されるのは 困るんだ
- 結菜: …背に腹はかえられない
- 結菜: いいわぁ しばらく休戦にしましょう…
- 結菜: ただ、 それは別に後でも構わない
- 鈴鹿 さくや: 他に聞きたいことがあるからね
- キュゥべえ: なんだい?
- 結菜: 彼女たちに悪意は あったのかしらぁ…?
- キュゥべえ: ボクには感情がないから それに答えるのは難しいね
- キュゥべえ: ボクが観測した結果だと ただ目的のために行動しただけ
- キュゥべえ: 周囲に対してのフォローとかは 考えてなかったと思うよ
- 智珠 らんか: ハッ、その方がタチ悪いじゃん
- キュゥべえ: そうなのかい?
- 結菜: ええ、あなたと同じだもの
- 結菜: ありがとう、 今日のところは消えていいわぁ
- 結菜: また、色々と 聞かせてちょうだい
- キュゥべえ: 都合よく使われているような 気もするけど
- キュゥべえ: ボクにとっても 悪い話じゃないからね
- アオ: え、怖いこと言うね~
- ひかる: っすね…
- キュゥべえ: 気をつけた方がいいよ 神浜には他の魔法少女もいる
- キュゥべえ: キミたちのように 外から来た魔法少女がね
- 結菜: 忠告ありがとう
- 結菜: 「…………」
- 結菜: 「はぁ…」
- 結菜: 「キュゥべえは嘘をつかない これは周知の事実のはず」
- 結菜: 「それなら、私のするべきことは 決まっている」
- 結菜: っ…!!
- 結菜: あなたたちの気持ち、 ここで聞かせてもらうわ!!
- 結菜: どう、樹里 あなたは付いてきてくれる?
- 樹里: あぁ…さっき負けた時点で 樹里サマは姉さんのもんだ
- 樹里: それに、今みたいに 冷静であれば付いていくよ
- 樹里: 新しい敵も恨みもある 燃やしがいがありそーじゃん
- 結菜: アオ、あなたはどうする?
- アオ: え~わたし~?
- 結菜: 年の低い子を統率していた あなたも希有な存在
- 結菜: これから必要だと思ってるわ
- アオ: そんなに度胸はないけど~?
- 結菜: 知ってるわ…
- アオ: ま~元をたどると、 神浜のせいだもんね~
- アオ: それに自動浄化システム… 無敵になれるアイテム…
- アオ: いいよ~ わたしも付き合う
- 結菜: らんかは?
- 智珠 らんか: アタシは樹里についていく
- 結菜: さくやは?
- 鈴鹿 さくや: このまま結菜と一緒に
- 結菜: ひかる
- ひかる: 聞くのが野暮っすよ
- 結菜: ふっ、そうね
- 結菜: みんな! 私たちの答えはここに出た!
- 結菜: ひとりひとりに 尋ねるつもりはないわ!
- 結菜: もしも、私たちと共に 戦うつもりのある人がいれば
- 結菜: その武器を鳴らしてちょうだい!
- 結菜: 力強く!
- 結菜: その鉄骨を!盛大に!
- …………
- ガンッ
- ガンッ
- ガンッ
- 結菜: …………
- 樹里: …………
- アオ: …………
- ひかる: みんなの声っす
- 鈴鹿 さくや: だね
- 智珠 らんか: 大変になりそー
- 結菜: 「今、私たちはひとつになった」
- FILENAME: text_507482-82_8AaOe.txt
- 結菜: 1輪、もらっても良いかしらぁ
- ひかる: 最初はここでの 争いだったっすよね
- 結菜: 樹里が離反して はじめて大勢のケガ人がでた…
- 樹里: ここは樹里サマが 手向けるのが筋だろ…
- 樹里: やられたのは樹里サマのダチだ 1輪もらうよ…
- ひかる: っす
- 樹里: …………ふぅ
- 樹里: もう生き死にを賭けて 争いが起きないようにするからさ
- 樹里: 期待して待っててくれ…
- アオ: ここは元々、門前橋のみんなが 仕置きされてた所なんだ~
- 結菜: 何人やられたのぉ?
- アオ: 3人…
- アオ: 今も鮮明に覚えてるよ 片付けたのはわたしだったから…
- ひかる: じゃあ3輪の花を手向けるっす
- アオ: うん…
- アオ: みんな…
- アオ: 安心できるまで まだちょっと時間はかかるかも
- アオ: でも、わたし頑張るから 安心して眠っててね…
- 結菜: ここでは私たちの仲間が…
- ひかる: そうっすね
- ひかる: 3輪、一緒に手向けるっす
- 結菜: ええ…
- ひかる: ひかるたちが目指した 争いのない魔法少女の社会…
- ひかる: それを実現しにいってくるっす…
- 結菜: みんなが流した血を 無駄にはしない
- 結菜: 必ず報われるようにするから 今までのことを許して…
- 結菜: 「1輪…1輪…また1輪…」
- 樹里: 「自分たちの命を守るために命を賭けた」
- アオ: 「かつての仲間たちを弔っていく」
- ひかる: 「二木市の魔法少女は地獄行き」
- 4人: 「断った肉の感触は指に残り 消えた仲間の声は耳に残り 重ねた罪は魂に刻まれて 消えることなくうずき続ける」
- 4人: 「だけどこれから私たちは 罪の元凶から全てを奪い 清算させる」
- 結菜: ―結菜― 私たちは神浜への恨みを晴らすことを望む 散った仲間と流した血に誓いましょう
- 樹里: ―樹里― これで裏切ることは許されない 義姉妹の誕生っつーこと?
- アオ: ―アオ― わたしも逃げられなくなっちゃったな~
- アオ: ―アオ― ひかるは本当にそれでいいの?
- ひかる: ―ひかる― いいっす
- ひかる: ―ひかる― ひかるは誰かの上に立たず 3人の元で今まで通り馬として仕える
- ひかる: ―ひかる― それが性にあってるっすから このサーベルに誓うっす
- ひかる: ―ひかる― ひかるは3人を裏切らないと…
- 樹里: ―樹里― じゃあ、樹里サマたちは 互いの血に誓おう
- アオ: ―アオ― もう争いを起こさないためにね~
- 結菜: ―結菜― では、互いの血をすすりましょぅ
- 結菜: ―結菜― 血の約束を交わす私たちは プロミストブラッド
- 結菜: ―結菜― 私は長女、紅晴結菜として
- 樹里: ―樹里― 樹里サマは次女、大庭樹里として
- アオ: ―アオ― わたしは三女、笠音アオとして
- 3人: ―3人― 共に戦うことを誓う
- 結菜: 「この味を忘れてはいけないわよぉ」
- 樹里: それじゃ、さっそく キュゥべえを呼ぶか?
- アオ: たぶん、もう二木市には 戻って来てるはずだよ~
- 結菜: 魔法少女にする勧誘だけは やめて欲しいんだけど…
- ひかる: それも魔女にならない力を 手に入れたら問題ないっす
- 結菜: そうね
- アオ: それじゃあ呼ぶよ
- 4人: キュゥべえーーーー!
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