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Karin & Alina (Halloween ver.) MSS JP Text

Oct 29th, 2021 (edited)
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  1. FILENAME: text_311121-1.txt
  2. 御園 かりん: きっかけは、アリナ先輩と一緒に 入院していたときに見た
  3. 御園 かりん: 悪い夢だったの…
  4. ももこ: 退院おめでとう! かりんちゃん!
  5. みんな: おめでと~!
  6. 御園 かりん: みんな、ありがとうなの!
  7. 御園 かりん: アリナ先輩も一緒に退院できて とっても嬉しいの!
  8. アリナ: …………
  9. かえで: うん、うん よかったねぇ~
  10. かえで: ところでかりんちゃん…
  11. かえで: 実は、前からすっごく 気になってたことがあるの
  12. 御園 かりん: ん? わたしのこと?
  13. かえで: うん…あのね とっても言いにくいんだけど…
  14. かえで: かりんちゃんって あんまりハロウィン感ないよね
  15. 御園 かりん: ――っ!?
  16. ガーン
  17. 御園 かりん: わたしに…ハロウィン感がない? そんなはずがないの!
  18. 御園 かりん: だってわたしは… ハロウィンが生んだ魔法少女なの!
  19. かえで: あ、ごめんね! 悪い意味じゃないんだよ!?
  20. 御園 かりん: わ…わ…
  21. 御園 かりん: 悪い意味にしか聞こえないの!
  22. ももこ: 今のはNGだぞ、かえで かりんちゃんに謝らないと
  23. レナ: そうよ
  24. レナ: 本人にホントのこと言ったら ダメなこともあるでしょ
  25. ももこ: うぉい、レナ!
  26. 御園 かりん: わたしにはハロウィン感がない… 本当はみんなそう思ってたの?
  27. 御園 かりん: なのに、ハロウィンが生んだ魔法少女だなんて ひとりで浮かれて…
  28. 御園 かりん: ………… …………
  29. バッ
  30. 御園 かりん: …?
  31. 御園 かりん: …夢だったの?
  32. 御園 かりん: (前にかえでちゃんに言われた ショックなひとことを)
  33. 御園 かりん: (夢で思い出してたの…)
  34. 御園 かりん: (夢だから 細かいところは違ってたけど…)
  35. アリナ: モーニン フールガール
  36. アリナ: ようやくお目覚めなワケ?
  37. 御園 かりん: …先輩?
  38. 御園 かりん: (ふたりとも、まだ 入院中だったの…)
  39. アリナ: なんだかうなされてたヨネ
  40. アリナ: ナースが朝食運んできても 全然目を覚まさないし
  41. 御園 かりん: そうだったの…?
  42. アリナ: 今日の飲み物は イチゴ牛乳なんですケド
  43. アリナ: 食欲がないなら アリナが飲んでアゲル
  44. 御園 かりん: ちょ、ちょっと待つの…!
  45.  
  46. FILENAME: text_311121-2.txt
  47. みふゆ: …そんな悪夢を 見てしまったんですね
  48. 御園 かりん: そうなの…
  49. 御園 かりん: その日は1日 落ち込んでしまったの
  50. みふゆ: でも、かりんさんって
  51. みふゆ: ハロウィン関係のイベントには 積極的に関わってますし
  52. みふゆ: ハロウィン感なら 充分にあると思いますよ?
  53. 御園 かりん: ありがとうなの!
  54. 御園 かりん: わたし、かえでちゃんに言われた あのひとことが
  55. 御園 かりん: 結構ショックだったから
  56. 御園 かりん: 最高にハロウィン感のある 魔法少女になろうと思って
  57. 御園 かりん: 今までがんばってきたの
  58. 御園 かりん: 自信だって、取り戻したつもり… だったんだけど
  59. 御園 かりん: …………
  60. みふゆ: (かえでさんのその言葉が よっぽど効いていたんですね…)
  61. 御園 かりん: SAKAEハロウィンフェスタの お手伝いができなくなったのも
  62. 御園 かりん: ちょっとショックだったのかも
  63. みふゆ: ハロウィンフェスタ?
  64. 御園 かりん: 栄総合学園主催のイベントなの
  65. 御園 かりん: 実行委員に選ばれて すごくはりきってたんだけど…
  66. 御園 かりん: 入院で参加できなくなっちゃって
  67. みふゆ: ………… …………
  68. アリナ: …ちょっとしたことで
  69. アリナ: 今でもナイトメアに うなされるってことは
  70. アリナ: 結局、克服したつもりが
  71. アリナ: 克服できてなかったって ことだヨネ
  72. みふゆ: ――っ!? ちょっと、アリナ!
  73. アリナ: ワッツ? 何か違う?
  74. みふゆ: …………
  75. みふゆ: …アリナの 言う通りなのかもしれませんね
  76. みふゆ: (自分で思っていたより ずっと深く傷ついていた…と)
  77. 御園 かりん: わたしもそう思ったの
  78. 御園 かりん: だからもう一度 本気で向き合うことにしたの
  79. アリナ: 何に?
  80. 御園 かりん: もちろんハロウィン感に、なの!
  81. アリナ: 果てしなくどうでもいいヨネ…
  82. 御園 かりん: どうでもよくないの!
  83. 御園 かりん: ハロウィンが生んだ 魔法少女として
  84. 御園 かりん: わたしのプライドが許さないの!
  85. みふゆ: でも…向き合うって 何をするつもりなんですか?
  86. 御園 かりん: よくぞ聞いてくれましたなの!
  87. 御園 かりん: もうすぐハロウィンだし…
  88. 御園 かりん: ハロウィン感をテーマにした 漫画を描くことにしたの!
  89. 御園 かりん: わたしは漫画家志望だから 創作を通じて
  90. 御園 かりん: 「ハロウィン感とは何か」という 永遠のテーマの答えに
  91. 御園 かりん: 近づくことができると思うの
  92. みふゆ: 「ハロウィン感とは何か」…?
  93. アリナ: 美術史上、稀に見る くだらないテーマだと思うワケ
  94. 御園 かりん: くだらなくてもいいの!
  95. 御園 かりん: 最高にハロウィン感のある 漫画を描いて
  96. 御園 かりん: 今度こそかえでちゃんを見返すの
  97. みふゆ: いいですね、その意気です!
  98. アリナ: ハァ…
  99. みふゆ: それに、かりんさんも 退院間近ですし
  100. みふゆ: 以前のように漫画を描いて それを見てもらって…
  101. みふゆ: 元の生活に 近いことをして過ごすのは
  102. みふゆ: 悪くないと思います
  103. 御園 かりん: 退院… そう言えばそうだったの
  104. 御園 かりん: 退院祝いの夢を見たのも もうすぐ退院だからなの
  105. みふゆ: アリナもかりんさんを 優しく指導してあげてくださいね
  106.  
  107. FILENAME: text_311121-3.txt
  108. <翌日…>
  109. 御園 かりん: …………
  110. アリナ: さっきから何してるワケ?
  111. 御園 かりん: ハロウィン感についての 資料を読んでいるの
  112. みふゆ: 「怪盗少女マジカルきりん」…?
  113. アリナ: 好きな漫画を 読み返してるだけだヨネ?
  114. 御園 かりん: 違うの!
  115. 御園 かりん: 「トリックアンドトリート 奇跡の悪魔祓い」…
  116. 御園 かりん: この第30話はわたしが 魔法少女になったときに
  117. 御園 かりん: ものすごく 影響を受けたお話なの!
  118. アリナ: つまりフールガールが 設定をパクった回?
  119. 御園 かりん: 先輩、ミもフタもないの…
  120. 御園 かりん: とにかくこのお話に
  121. 御園 かりん: わたしの考えるハロウィン感の すべてが詰まっているの
  122. 御園 かりん: これを参考にして描けば 最高のハロウィン感が出せて
  123. 御園 かりん: きっと、かえでちゃんを ぎゃふんと言わせられるの!
  124. みふゆ: 今日も元気ですね 安心しました
  125. アリナ: プア、アート
  126. 御園 かりん: …!
  127. 御園 かりん: …よくわからないけど バカにされた気がするの!
  128. アリナ: フールガールは 本当にフーリッシュだヨネ…
  129. みふゆ: ダメですよ、アリナ!
  130. みふゆ: これは退院に向けた リハビリでもあるんですから
  131. みふゆ: むやみに見下すんじゃなく きちんと助言してあげてください
  132. アリナ: ノー、アイキャント
  133. アリナ: アリナは他人を見返すための 画法なんて知らないワケ
  134. アリナ: ギャラリーに評価されたいなら アリナに頼るより
  135. アリナ: ギャラリーの意見でも 聞けばいいと思うケド?
  136. 御園 かりん: ――っ!?
  137. 御園 かりん: …それは考えてなかったの
  138. 御園 かりん: わたし、自分が最高に
  139. 御園 かりん: ハロウィン感があると思う 漫画を描けば
  140. 御園 かりん: みんなも同じように 感じてくれると思い込んでたの…
  141. 御園 かりん: だから、原点に帰るために マジきりを読み返していたの
  142. みふゆ: …確かに、その成果を見て 他の人がどう思うかは
  143. みふゆ: 見せてみないとわかりませんよね
  144. 御園 かりん: そうなの!
  145. 御園 かりん: 自分と他人の感じ方は違う… とても大切なことなの!
  146. 御園 かりん: かえでちゃんを見返せるくらい ハロウィン感を出したかったら
  147. 御園 かりん: もっと読者に 歩み寄らないといけなかったの!
  148. アリナ: …………
  149. 御園 かりん: アドバイスありがとうなの アリナ先輩!
  150. アリナ: …ワッツ?
  151. アリナ: アドバイスなんて したつもりないんですケド?
  152. 御園 かりん: えへへ… ちょっと懐かしいの
  153. 御園 かりん: 記憶をなくす前の先輩も そんな感じで
  154. 御園 かりん: ツンツンしながら 的確に指導してくれたの…
  155. みふゆ: ちょうどよかったですね
  156. みふゆ: 今日はかえでさんたち3人が お見舞いに来るそうですから
  157. 御園 かりん: グッドタイミングなの!
  158. 御園 かりん: かえでちゃんたちから
  159. 御園 かりん: ハロウィン感についての意見を 直接聞き出すチャンスなの!
  160. みふゆ: グッドタイミング…
  161. みふゆ: ももこさんに言ってあげたら きっと喜びますよ
  162.  
  163. FILENAME: text_311121-4.txt
  164. ガチャ…
  165. かえで: お邪魔しま~す…
  166. レナ: もうすぐ退院って聞いたけど?
  167. 御園 かりん: そうなの お見舞いありがとうなの!
  168. 御園 かりん: 実は、3人を待ってたの
  169. ももこ: ん、アタシらを?
  170. 御園 かりん: そうなの! 最高のタイミングだったの
  171. レナ: ももこと一緒にいて その言葉を聞くなんて…
  172. ももこ: アタシもびっくりだよ
  173. 御園 かりん: わたしからお願いがあるの
  174. 御園 かりん: 3人が一番 ハロウィンを感じるものを
  175. 御園 かりん: 教えてほしいの!
  176. ももこ: え…? どうして?
  177. 御園 かりん: えっと、その… 話せば長くなるんだけど…
  178. ももこ: ハロウィン感を極めたいから 意見を聞きたい…?
  179. かえで: …ごめんね、かりんちゃん
  180. かえで: 私、ホントにひどいこと 言っちゃったんだね…
  181. 御園 かりん: ううん、かえでちゃんは 悪くないの!
  182. 御園 かりん: 揺るぎない自信が わたしの中にあれば
  183. 御園 かりん: かえでちゃんのひとことに 動揺することもなかったの
  184. アリナ: …でも、仕返しに ぎゃふんと言わせたいんだヨネ?
  185. 御園 かりん: そ、それは…
  186. 御園 かりん: かえでちゃんが驚くぐらい ハロウィン感を極めたいっていう
  187. 御園 かりん: 決意表明なの!
  188. レナ: 要はハロウィン感がないって かえでに言われたのが悔しいから
  189. レナ: 見返したいってことよね?
  190. ももこ: …って かえでのせいにしてるけど
  191. ももこ: レナも結構 ひどいこと言ってたよな?
  192. レナ: 本人にホントのこと言ったら ダメなこともあるでしょ
  193. ももこ: うぉい、レナ!
  194. レナ: うっ… わ、悪かったわよ!
  195. かえで: …私も本当にごめんね
  196. かえで: かりんちゃんが 自信を取り戻すためなら
  197. かえで: なんでも協力するから…!
  198. 御園 かりん: ありがとうなの!
  199. 御園 かりん: でも、いま欲しいのは お詫びの言葉じゃないの
  200. 御園 かりん: かえでちゃんたちが一番 ハロウィンを感じるものは
  201. 御園 かりん: 何かを知りたいの!
  202. ももこ: ハロウィンを感じるもの… ハロウィン感かぁ…
  203. 御園 かりん: あっ、あまり考えないで 直感でお願いするの
  204. 御園 かりん: その方が真のハロウィン感に 迫れると思うの!
  205. ももこ: そうだな…アタシは
  206. ももこ: 「トリックオアトリート!」の かけ声かな!
  207. レナ: レナは…仮装?
  208. 御園 かりん: ふむ、ふむ…
  209. ももこ: おっ、仮装と言えば
  210. ももこ: LinkSのりっちゃん… 今度のハロウィンコス可愛いよな
  211. レナ: ちょっと、推し変? さぁちゃん一筋じゃなかったの?
  212. ももこ: いやいや、衣装の話だよ
  213. 御園 かりん: えっと… かえでちゃんは?
  214. 御園 かりん: どんなモノに ハロウィンを感じるの?
  215. かえで: えっと…私は… かぼちゃ、かな?
  216. かえで: …毎年、家族でね 家庭菜園で採れたかぼちゃを
  217. かえで: 顔のかたちにくり抜いて 飾りつけるんだけど…
  218. みふゆ: へえ…自家製の ジャック・オー・ランタンですね
  219. かえで: うん、それ かぼちゃのランタン
  220. かえで: かぼちゃを部屋に飾りつけると ハロウィンだなって感じがする…
  221. 御園 かりん: …なるほど
  222. 御園 かりん: かぼちゃ…仮装… トリックオアトリート…
  223. かえで: あ、あの…こんな答えで 役に立てたの…かな?
  224. 御園 かりん: もちろんなの! 3人とも、ありがとうなの!
  225. 御園 かりん: こんなことがあって、わたしは
  226. 御園 かりん: 「ハロウィン感とは何か」… その答えを見つけるために 新作漫画を描き始めたの
  227. 御園 かりん: やっぱりアリナ先輩は アリナ先輩なの!
  228.  
  229. FILENAME: text_311122-1.txt
  230. カリカリカリ…
  231. 御園 かりん: うぅ~ん… これじゃないの
  232. アリナ: 何が?
  233. 御園 かりん: かえでちゃんたちの意見を聞いて さっそく漫画を描いたんだけど…
  234. 御園 かりん: 自分でもちょっと違う気がするの
  235. アリナ: フーン
  236. 御園 かりん: アリナ先輩にも見てほしいの
  237. アリナ: …すぐに燃やしたいんですケド
  238. 御園 かりん: だめなの! 病院が火事になるの!
  239. 御園 かりん: …でも確かに、出来はよくないの
  240. 御園 かりん: かえでちゃんたちの意見を聞いて
  241. 御園 かりん: 背景にかぼちゃを置いて 主人公に仮装させて
  242. 御園 かりん: キャンディをばらまきながら
  243. 御園 かりん: 「トリックアンドトリート」って 決めゼリフを言わせたんだけど…
  244. 御園 かりん: なんていうか、登場キャラに ハロウィン感が全然ないの!
  245. アリナ: そもそもハロウィンのお決まりは トリックオアトリートだケド?
  246. アリナ: 変なアレンジ入れてる時点で 他人の意見聞く気ないヨネ?
  247. 御園 かりん: これはマジカルきりんちゃんの 名言中の名言なの!
  248. 御園 かりん: 生粋のマジきらーとして そこは譲れないの!
  249. アリナ: 別にいいケド…
  250. 御園 かりん: …かえでちゃんたちの意見も あんまり参考にならなかったの
  251. 御園 かりん: かぼちゃを置いて仮装して
  252. 御園 かりん: トリックオアトリートって言えば ハロウィンっぽいなんて
  253. 御園 かりん: 絵を描かない子の意見って 普通すぎると思ったの…
  254. アリナ: …シット
  255. 御園 かりん: 小声で罵倒しないでほしいの!
  256. アリナ: だってイラつくカラ
  257. アリナ: その漫画を描いてるのは この間の子を見返すためだヨネ
  258. 御園 かりん: そうなの! かえでちゃんを見返したいの!
  259. アリナ: だったら評価するのは アナタじゃなくてその子なワケ
  260. アリナ: たとえ素人でも、その子が ハロウィンっぽいと言えば
  261. アリナ: それが正解なワケ
  262. アリナ: ギャラリーが全員素人でも
  263. アリナ: そいつらがみんな揃って ハロウィンっぽいと言えば
  264. アリナ: それがハロウィン感なんだカラ
  265. アリナ: フールガールの意見なんて 知ったコトじゃないワケ
  266. 御園 かりん: ――っ!?
  267. 御園 かりん: じゃあ、かえでちゃんを ぎゃふんと言わせるような…
  268. 御園 かりん: ううん、もっとでっかく
  269. 御園 かりん: 誰もが「これぞハロウィン」って 認めてくれるような
  270. 御園 かりん: そんな漫画を描くには…?
  271. アリナ: アリナはそんなコトに興味ないし その方法も知らないワケ
  272. アリナ: アリナの意見を聞くくらいなら 適当にギャラリーを集めて
  273. アリナ: 多数決でもした方がマシだヨネ?
  274. 御園 かりん: …!
  275. 御園 かりん: わかったの… わたし、本気度が足りなかったの
  276. アリナ: ワッツ? …本気度?
  277. 御園 かりん: もっとハロウィン感のある キャラを創造して
  278. 御園 かりん: 最高のハロウィン漫画にするには
  279. 御園 かりん: もっともっと、たくさんの人の 意見を聞くべきだったの
  280. アリナ: …………
  281. 御園 かりん: 漫画雑誌だって 読者アンケートの結果を
  282. 御園 かりん: とっても大事にするって 聞いたことがあるの
  283. 御園 かりん: 退院したら いろんな友だちをつかまえて
  284. 御園 かりん: みんなの意見を たくさん聞いてみようと思うの!
  285. アリナ: 退院までは何するワケ?
  286. 御園 かりん: 他にも描きたい漫画があるから そのネームを描くつもりなの
  287. 御園 かりん: できあがったらそれも アリナ先輩に見てもらいたいの!
  288. アリナ: 意欲だけはホントに旺盛だヨネ…
  289. 御園 かりん: アリナ先輩のおかげで 道が開けたからなの!
  290. 御園 かりん: アドバイスありがとうなの!
  291. アリナ: アドバイス…? アリナは別に…
  292. 御園 かりん: それからしばらく経って… わたしは退院の日を迎えたの
  293.  
  294. FILENAME: text_311122-2.txt
  295. みたま: ハッピーハロウィン!
  296. みたま: 退院おめでとう かりんちゃん!
  297. 御園 かりん: ありがとうなの!
  298. みたま: もうすぐハロウィン…
  299. みたま: かりんちゃんが 主役のシーズンね♪
  300. 御園 かりん: 実はそのことで 少し相談があるの
  301. みたま: それって… ハロウィンに関係あるってこと?
  302. みたま: いったい何かしら?
  303. 御園 かりん: 調整屋さんに来るお客さんに アンケートをお願いしたいの
  304. 御園 かりん: ハロウィン感をテーマにした漫画を描いてみて 浮かび上がった問題点…それは 登場キャラにハロウィン感が足りないこと!
  305. 御園 かりん: 最高にハロウィン感のあるキャラを生み出すには もっといろんな人の意見を 聞かなきゃいけないと思ったの!
  306. みたま: なるほどねぇ でも、どうしてアンケートを?
  307. 御園 かりん: えへへ…
  308. 御園 かりん: それは、アリナ先輩が アドバイスしてくれたからなの!
  309. 御園 かりん: 読者にハロウィン感を アピールしたかったら
  310. 御園 かりん: たくさんの人を集めて 意見を聞くのがいいって
  311. みたま: アリナが…? ちょっと意外ね
  312. みたま: (アリナって、他人の意見に 耳を貸す人だったかしら…?)
  313. カラン
  314. 木崎 衣美里: はろはろー!!!! みたまっちょ!
  315. みたま: あら、衣美里ちゃんたち 相変わらずハイテンションね♪
  316. 五十鈴 れん: …こんにちは…
  317. みたま: いらっしゃい ハッピーハロウィン♪
  318. みたま: ちょうどよかったわ お客さんがいっぱい来てくれて
  319. みたま: かりんちゃんからみんなに お願いがあるんですって
  320. 木崎 衣美里: …うん、だいたいわかった!
  321. 都 ひなの: 本当か…?
  322. 木崎 衣美里: 要はどういうキャラを描けば ハロウィン感マシマシに見えるか
  323. 木崎 衣美里: 多数決で決めたいって コトっしょ?
  324. 綾野 梨花: そのためのアンケートかー 面白そうだね、れんちゃん!
  325. 五十鈴 れん: …ぅん…
  326. 木崎 衣美里: でもどーせなら、アンケートより コンテストのが楽しくね??
  327. 御園 かりん: …コンテスト?
  328. 木崎 衣美里: そー、ハロウィン感コンテスト!
  329. 木崎 衣美里: みんなに変身してもらって ハロウィン感をみんなで採点!
  330. 木崎 衣美里: 合計ポイントが上位の3人は
  331. 木崎 衣美里: ハロウィン漫画に登場させて もらえる!…みたいな?
  332. 御園 かりん: 確かに、上位の子たちを モデルにすれば
  333. 御園 かりん: ハロウィン感のあるキャラを 描けるかもなの…!
  334. 綾野 梨花: それに、描いてるうちに
  335. 綾野 梨花: もっと面白いキャラを 思いつくかもしれないもんね!
  336. みたま: ハロウィン感コンテスト…
  337. みたま: 優勝候補はやっぱり かりんちゃん本人かしらぁ?
  338. 都 ひなの: …いや、でも 大丈夫なのか?
  339. 都 ひなの: かりんの話だと、今ちょっと 自分のハロウィン感に
  340. 都 ひなの: 自信喪失ぎみだって 話だったような…?
  341. 都 ひなの: もしも、意外な対抗馬が 現れたりしたら…
  342. 御園 かりん: 問題ないの!
  343. 御園 かりん: どんな結果になっても 事実を受け止める覚悟なの!
  344. 綾野 梨花: おー、本気っぷりヤバい!
  345. 木崎 衣美里: それじゃ、さっそく始めよー! ハロウィン感コンテスト!
  346. カラン
  347. みたま: あら? またお客さん?
  348. 空穂 夏希: こんにちはー! トリックオアトリート!
  349. みんな: ――っ!?
  350. 木崎 衣美里: なに、その ハロウィン感あふれるコス!
  351. 空穂 夏希: あはは…仮装イベントに 呼ばれちゃって、その帰りなの
  352. みたま: 仮装もコンテストの 審査対象になるのかしらぁ?
  353. 綾野 梨花: 何も問題なくない?
  354. 御園 かりん: 優勝候補登場なの~!
  355.  
  356. FILENAME: text_311122-3.txt
  357. みたま: ハロウィン感コンテスト ここまでの暫定順位よぉ!
  358. みたま: 現在の1位はぁ~ オバケ衣装の夏希ちゃん!
  359. みたま: そして2位は…
  360. みたま: ハロウィンが生んだ魔法少女こと かりんちゃん!
  361. みたま: それから同率2位の大健闘! 小悪魔系魔法少女の衣美里ちゃん
  362. みたま: 4位に入ったのはぁ
  363. みたま: ユーレイっぽさが評価された れんちゃんでしたぁ!
  364. みたま: …………
  365. 都 ひなの: おい、5位以下は?
  366. みたま: わたしたち3人は ハロウィン感とは無縁みたいねぇ
  367. 綾野 梨花: コスプレ感はあるけどね…
  368. 綾野 梨花: でも…あの3人が並ぶと まじハロウィン感あるよね!
  369. 御園 かりん: …2位は悔しいけど でも、納得なの!
  370. 御園 かりん: 空穂先輩のオバケの方が ハロウィン感あると思うの!
  371. 空穂 夏希: あはは、そもそも私のは ハロウィン用の仮装だからね
  372. みたま: まだまだ勝負はこれからよぉ? 強力な助っ人を呼んだんだから
  373. 五十鈴 れん: …助っ人…?
  374. 綾野 梨花: 誰のことだろ…?
  375. カラン
  376. 保澄 雫: こんにちは
  377. 木崎 衣美里: なんかー、すごいの来たし!!!
  378. 毬子 あやか: …みたまさんから お笑い仮装コンテストって聞いて
  379. 御園 かりん: お笑いじゃないの ハロウィン感コンテストなの!
  380. みたま: はぁい、エントリー追加ね
  381. みたま: 赤ずきんちゃんとぉ… 道化っぽい衣装?…みたいな?
  382. 都 ひなの: 混戦になってきたな…
  383. 都 ひなの: …そもそもハロウィンというのは
  384. 都 ひなの: この世とあの世の境界が 曖昧になるとされる日らしい
  385. 都 ひなの: だから、死者の霊に混じって 悪霊が現れて悪さをする
  386. 綾野 梨花: じゃ、仮装やお菓子の意味は?
  387. 都 ひなの: 悪霊に仲間だと思わせて 襲われないようにしたり
  388. 都 ひなの: お菓子を渡して見逃してもらう… まあ、一種の魔除けだな
  389. みたま: それで幽霊や魔物っぽい子は ハロウィン感ある気がするのねぇ
  390. 御園 かりん: …都先輩 すごく詳しいの!
  391. 都 ひなの: ネットで調べただけだ どこまで本当かわからないぞ
  392. 御園 かりん: きりんちゃんみたいな とんがり帽子の魔法使いは
  393. 御園 かりん: ハロウィンとどう関係あるの?
  394. 空穂 夏希: 悪霊を呼び出したりするから ハロウィンっぽいのかな?
  395. 御園 かりん: マジカルきりんちゃんは 悪魔を祓ったりもするけど
  396. 御園 かりん: 確かにちょっと、ダークサイドな 感じの力を使いこなすの!
  397. 御園 かりん: ハロウィン感がどういうものか 少しつかめてきた気がするの…!
  398. みたま: …でも、まだ何か 足りない気がするのよね
  399. カラン
  400. みたま: あら、今度は誰かしら?
  401. 入名 クシュ: …えっと…?
  402. みたま: いらっしゃい クシュちゃん!
  403. みたま: そうそう! 誰か忘れてると思ってたのよぉ
  404. 都 ひなの: …?
  405. みたま: さっそくだけどクシュちゃん ちょっと変身してみて?
  406. 入名 クシュ: え? あ…はい…
  407. みんな: ――っ!?
  408. 御園 かりん: すごいハロウィン感なの!
  409. 木崎 衣美里: これもう優勝っしょ!?
  410. 御園 かりん: コウモリたちを従えた 死者の王たる吸血鬼…
  411. 御園 かりん: これぞハロウィンって感じなの!
  412. 入名 クシュ: えっと…? よくわからないんだけど…
  413. みたま: 調整屋さんでは今 ハロウィン感コンテスト中なの
  414. みたま: 最後の大物が エントリーしたところで
  415. みたま: いよいよ本戦を始めるわよぉ
  416. 毬子 あやか: 今までのって、予選だったの?
  417. 保澄 雫: そんなところだと思ってた…
  418. 御園 かりん: そんな感じで大いに盛り上がった 「ハロウィン感コンテスト」の最終結果は…
  419. みたま: 3位はぁ…ハロウィンの申し子 かりんちゃん!
  420. みたま: 2位はぁ…神浜の可愛いオバケ! 夏希ちゃん!
  421. みたま: そして優勝はぁ…
  422. みたま: ハロウィンの街が いちばん似合いそうな魔法少女
  423. みたまの声: クシュちゃんでした~!
  424. パチパチパチ…!
  425. 御園 かりん: ふぅ… なんとか3位に入れたの
  426. みたま: それじゃ 3人の記念写真を撮るわね!
  427. カシャッ
  428. 御園 かりん: 写真に飾り付けが入ってるの!
  429. みたま: バーチャル背景よ
  430. みたま: かりんちゃんのスマホでも できるはずよぉ?
  431. 御園 かりん: そうなの…? あっ…本当なの!
  432. 五十鈴 れん: …衣美里さん… 4位だった…ね…
  433. 綾野 梨花: 惜しかったね、えみりん!
  434. 御園 かりん: エミリーちゃんも 記念写真を撮るの!
  435. 木崎 衣美里: でもあーし、4位だよ?
  436. 御園 かりん: 確かに、上位3人をモデルに キャラを描くって話をしたけど
  437. 御園 かりん: わたしがわたしを描いたら
  438. 御園 かりん: きりんちゃんみたいに なっちゃいそうだし…
  439. 綾野 梨花: それもそうだね!
  440. 御園 かりん: 3人の写真はわたしが撮るの!
  441. カシャッ
  442. 御園 かりん: この写真を参考にして 漫画を描けば
  443. 御園 かりん: すごくハロウィンらしいキャラが 生み出せそうな気がするの!
  444. みたま: お役に立ててよかったわぁ
  445. 御園 かりん: みんな、ありがとうなの!
  446. カリカリカリ…
  447. 御園 かりん: 今日はネームがはかどるの
  448. カシャッ
  449. 御園 かりん: 本当にハロウィン感のある 写真なの
  450. 御園 かりん: あ…
  451. 御園 かりん: わたしがいなくても すごくハロウィン風なの…
  452.  
  453. FILENAME: text_311122-4.txt
  454. カリカリ…カリ…
  455. 御園 かりん: …………
  456. …カリ…
  457. 御園 かりん: …はぁ…
  458. アリナ: CO2をムダに排出するだけなら 出ていってほしいんですケド
  459. 御園 かりん: ご、ごめんなさいなの…
  460. アリナ: ハロウィン漫画の ネームに詰まったワケ?
  461. 御園 かりん: そうじゃないの…
  462. アリナ: …コンテストをやって
  463. アリナ: ハロウィン感のある子たちの 写真を見てたら
  464. アリナ: 自分がいらないような 気がしてきた…?
  465. 御園 かりん: そうなの…
  466. 御園 かりん: 勝手に落ち込んじゃって 情けないの
  467. 御園 かりん: せっかくアリナ先輩に アドバイスをもらって
  468. 御園 かりん: ハロウィン感について知るために みんなに協力してもらったのに…
  469. アリナ: アリナはアドバイスなんて してないんですケド?
  470. 御園 かりん: えっ…でも
  471. 御園 かりん: ギャラリーに評価されたいなら ギャラリーの意見を聞けって…
  472. アリナ: それは言ったケド?
  473. 御園 かりん: みんなに認めてもらいたいなら 多数決で決めろって…
  474. アリナ: アナタのギャラリーは誰なワケ?
  475. 御園 かりん: えっ
  476. アリナ: 最初はバカにした子を 見返したいとか言ってたのに
  477. アリナ: みんなに認めてもらいたいとか 勝手に盛り上がって
  478. アリナ: 対象読者を広げてたヨネ?
  479. 御園 かりん: あ…
  480. 御園 かりん: じゃあ、かえでちゃんを ぎゃふんと言わせるような…
  481. 御園 かりん: ううん、もっとでっかく
  482. 御園 かりん: 誰もが「これぞハロウィン」って 認めてくれるような
  483. 御園 かりん: そんな漫画を描くには…?
  484. アリナ: アリナはそんなコトに興味ないし その方法も知らないワケ
  485. アリナ: アリナの意見を聞くくらいなら 適当にギャラリーを集めて
  486. アリナ: 多数決でもした方がマシだヨネ?
  487. アリナ: アリナ的には アドバイスなんてできないから
  488. アリナ: 多数決の方がマシって 言っただけなんですケド?
  489. 御園 かりん: …!
  490. 御園 かりん: わたし、最初の志を忘れてたの!
  491. アリナ: ワッツ? …志?
  492. 御園 かりん: そうなの!
  493. 御園 かりん: ハロウィン漫画の目的は
  494. 御園 かりん: かえでちゃんを 見返すことなんだから…
  495. 御園 かりん: 対象読者をかえでちゃんに絞って 意見を聞くべきだったの!
  496. 御園 かりん: (かえでちゃんは確か…)
  497. かえで: …毎年、家族でね 家庭菜園で採れたかぼちゃを
  498. かえで: 顔のかたちにくり抜いて 飾りつけるんだけど…
  499. みふゆ: へえ…自家製の ジャック・オー・ランタンですね
  500. かえで: うん、それ かぼちゃのランタン
  501. かえで: かぼちゃを部屋に飾りつけると ハロウィンだなって感じがする…
  502. 御園 かりん: そうなの! キーワードはかぼちゃなの!
  503. アリナ: …ワッツ?
  504. 御園 かりん: わたしのハロウィン漫画に 足りなかったもの…
  505. 御園 かりん: それは ジャック・オー・ランタン!
  506. 御園 かりん: 勝利への鍵は かぼちゃのランタンだったの!
  507. アリナ: 話についていけないんですケド…
  508. 御園 かりん: ありがとう、先輩! それじゃ、失礼しますなの!
  509. アリナ: どこ行くワケ?
  510. 御園 かりん: 調べものなの!
  511. 御園 かりん: かぼちゃのランタンの由来になった 「ジャック・オー・ランタン」という人は
  512. 御園 かりん: 悪魔を言いくるめて 魂を取らない約束をさせたから 死んでも地獄には行けず…
  513. 御園 かりん: でも、生前は悪人だったので 天国の扉もくぐれなくて
  514. 御園 かりん: 不気味なランタンを片手に 煉獄をさまよい続ける、永遠の罪人なの
  515. 御園 かりん: (マジきりにも出てきたから どんなお話かは知ってたけど)
  516. 御園 かりん: (とても悲しい物語なの)
  517. 御園 かりん: (犯した罪は消えない…)
  518. 御園 かりん: (おばあちゃん… アリナ先輩…)
  519. 御園 かりん: …………
  520. 御園 かりん: (ううん… 拭えない罪なんてないの!)
  521. 御園 かりん: (今から悔い改めれば きっと先輩だって)
  522. 御園 かりん: (地獄じゃなくて 天国の方に行けるの!)
  523. 御園 かりん: あっ…
  524. 御園 かりん: (わかったの! 何を描けばいいか)
  525. 御園 かりん: (ジャック・オー・ランタンの 伝説をもとにして)
  526. 御園 かりん: (オリジナルの主人公を 創造するの!)
  527. 御園 かりん: ふっふっふ… ついに完成なの!
  528. アリナ: ハロウィン? アリナには関係ないんですケド
  529.  
  530. FILENAME: text_311123-1.txt
  531. 御園 かりん: そして生み出されたのは…
  532. 御園 かりん: 煉獄をさまよう無数の魂が 過去に犯した罪をすべてその身に背負う
  533. 御園 かりん: 心優しきかぼちゃの王様 ジャック・オー・ランタンと幽霊従者の物語!
  534. 御園 かりん: 煉獄を統べるかぼちゃの王として 最後の審判の日まで 死せる者の祝祭 「ハロウィン」を守る使命を課された ジャック・オー・ランタンと…
  535. 御園 かりん: 生前に犯した99の罪をすべて償うことを条件に 現世に戻ることを許された幽霊従者
  536. 御園 かりん: そんなふたりが繰り広げる ちょっぴりダークな 贖罪の旅のお話なの!
  537. みんな: …………
  538. 御園 かりん: …どう? わたしの新作漫画
  539. かえで: すごい!! すっごく面白いよ!
  540. 御園 かりん: あの…ハロウィン感は ちゃんと出てたの?
  541. かえで: うん、とっても!
  542. かえで: だって、かぼちゃの王様が 主人公なんだし!
  543. レナ: 途中に出てきたオバケや吸血鬼も ハロウィンっぽかったわよね
  544. ももこ: いいキャラしてるよな! 本当にいそうな感じで
  545. 御園 かりん: (コンテストに協力してくれた みんなのおかげなの)
  546. 御園 かりん: (実在のモデルがいたから すごく描きやすかったの…!)
  547. かえで: きりんちゃんみたいな女の子は 今回は出てこないんだね
  548. ももこ: きりんちゃんって 「怪盗少女マジカルきりん」の?
  549. かえで: うん、そう… かりんちゃんの漫画っていつも
  550. かえで: きりんちゃんに似た女の子が 主人公なイメージだったから…
  551. ももこ: 今回は完全にオリジナルなわけ?
  552. 御園 かりん: 煉獄とかかぼちゃの王様の設定は
  553. 御園 かりん: マジきりにも ちょこっとだけ出てくるけど
  554. 御園 かりん: それをヒントにして 膨らませてみたの
  555. ももこ: じゃあ、ほぼオリジナルだな!
  556. レナ: 確かにいつもと違うパターンで 新鮮だったわね
  557. レナ: それに、この方が ハロウィンっぽいわよ
  558. 御園 かりん: じゃあ、100点満点で ハロウィン感を採点したら…?
  559. レナ: 100点じゃない?
  560. ももこ: 異論なしだな!
  561. かえで: 私は…120点かも!
  562. 御園 かりん: ――っ!?
  563. 御園 かりん: (かえでちゃんが 心から認めてくれたの…!)
  564. 御園 かりん: …………
  565. 御園 かりん: (本当に感激なの…!)
  566. ももこ: これ、ハッピーエンドなのも いい感じだよな
  567. かえで: うん…最初は ちょっと怖い話かと思ったけど
  568. かえで: 最後は天国への道が開いて よかったぁ…って思った
  569. レナ: かえでは怖がりだもんね
  570. 御園 かりん: (ハッピーエンドにして 正解だったの…!)
  571. 御園 かりん: (かえでちゃんを意識して 描いたのがよかったの)
  572. 御園 かりん: そうなの! かえでちゃんを見返したいの!
  573. アリナ: だったら評価するのは アナタじゃなくてその子なワケ
  574. アリナ: たとえ素人でも、その子が ハロウィンっぽいと言えば
  575. アリナ: それが正解なワケ
  576. 御園 かりん: (ありがとう、アリナ先輩)
  577. 御園 かりん: (先輩が わたしを導いてくれたの…!)
  578. トン
  579. 御園 かりん: …あれっ、これは?
  580. 胡桃 まなか: ウォールナッツ特製 季節限定のパンプキンパイです!
  581. ももこ: …誰か頼んだっけ?
  582. レナ: レナじゃないわよ
  583. 胡桃 まなか: お代はいりませんので 試食の感想をいただけますか?
  584. 胡桃 まなか: 若い子向けのメニューなので 率直な意見を聞きたいんです
  585. かえで: わぁ…おいしそう!
  586. 御園 かりん: ありがとうなの!
  587. 御園 かりん: (相手が誰かを考えて作る… 料理も漫画も同じなの!)
  588. ピロン♪
  589. 胡桃 まなか: …メッセージですか?
  590. 御園 かりん: そうみたいなの…
  591. 御園 かりん: …………
  592. 御園 かりん: 「SAKAEハロウィンフェスタ 実行委員会より」…?
  593.  
  594. FILENAME: text_311123-2.txt
  595. 御園 かりん: SAKAEハロウィンフェスタは 栄総合学園が主催する地域貢献イベントなの
  596. 御園 かりん: 実行委員になれて、はりきってたのに 入院で参加を辞退しなきゃいけなくなって がっかりしてたんだけど…
  597. 御園 かりん: 実行委員長さんから 「退院したのなら、また一緒にやらない?」って 声をかけてもらえたの!
  598. 御園 かりん: と、いうわけで…
  599. みたま: …ハロウィン用の衣装に 調整してほしい?
  600. 御園 かりん: お願いするの 調整屋さん!
  601. みたま: でも、かりんちゃんは普段から ハロウィン感あるじゃない?
  602. 御園 かりん: それとは別に
  603. 御園 かりん: ハロウィンフェスタで着る 衣装が欲しいの!
  604. みたま: ハロウィンフェスタ…?
  605. みたま: …そういうわけなのねぇ
  606. 御園 かりん: すごく思い入れのある祭典だから 絶対に成功させたいの
  607. 御園 かりん: だから自分に 気合を入れるためにも
  608. 御園 かりん: 特別な衣装で臨みたいんだけど
  609. 御園 かりん: いつもの魔法少女の格好で 仮装と言い張るのは
  610. 御園 かりん: ちょっとやりたくないの…
  611. みたま: 本当は仮装じゃないものねぇ
  612. みたま: …それで、どんな 衣装がいいのかしら?
  613. みたま: 吸血鬼?…オバケ? それとも小悪魔?
  614. みたま: 思いっきりハロウィン感のある 衣装にしてあげる!
  615. 御園 かりん: かぼちゃの王様でお願いするの
  616. みたま: …かぼちゃの王様?
  617. 御園 かりん: そうなの!
  618. 御園 かりん: ハロウィンを守護する 心優しきかぼちゃの王様なの!
  619. みたま: かぼちゃの王様… 何かイメージがあるのかしら?
  620. みたま: ランタンを持ってるとか かぼちゃパンツをはいてるとか…
  621. 御園 かりん: この漫画のイメージで お願いするの!
  622. みたま: タイトルは… 「かぼちゃの王様と幽霊従者」?
  623. みたま: あっ、これ…
  624. みたま: 前にかりんちゃんが 描いてるって言ってた
  625. みたま: ハロウィン感を テーマにした漫画ね?
  626. 御園 かりん: その通りなの! 読んでみてほしいの
  627. パラ…
  628. みたま: すごいわ! 最高にハロウィン感あるじゃない
  629. 御園 かりん: ありがとうなの!
  630. みたま: 約束通り
  631. みたま: クシュちゃんたちをモデルにした キャラもちゃんと出てるし
  632. みたま: コンテストを開催した甲斐が あったわぁ♪
  633. みたま: …それじゃ、じっくり読んで イメージを固めてから
  634. みたま: 調整を始めるわね
  635. みたま: どうかしらぁ…?
  636. 御園 かりん: すごいの! イメージ通りなの!
  637. みたま: ふふっ、よかったぁ!
  638. みたま: 王様らしく
  639. みたま: ハロウィンを“支配”して 守るイメージを込めたのよぉ
  640. みたま: よく似合っているわ
  641. 御園 かりん: えへへ… ありがとうございますなの!
  642. みたま: …それにしても、この漫画 本当によくできてるわね
  643. みたま: ハロウィン感もあって それに、読みやすくて面白いし
  644. 御園 かりん: 誰に読んでもらうかを 考えて描いたのがよかったの
  645. 御園 かりん: アリナ先輩のアドバイスで そのことに気づけたの
  646. みたま: アリナがねぇ…
  647. 御園 かりん: 先輩は口は悪いし 悪いこともしたかもしれないけど
  648. 御園 かりん: やっぱり本当は優しい心を 持っているんだと思うの…!
  649.  
  650. FILENAME: text_311123-3.txt
  651. 御園 かりん: そしていよいよ SAKAEハロウィンフェスタの 準備が始まったの…!
  652. 御園 かりん: イベントの顔役にアリナ先輩を推薦したら なんと、先輩が引き受けてくれたっていう 連絡が来て…
  653. 御園 かりん: ふふ~んーなの~♪
  654. 御園 かりん: (ダメもとだったから 嬉しいの!)
  655. 御園 かりん: (まずはわたしがやる気だって ところを見せなきゃ…)
  656. 御園 かりん: …えっと…誰もいないの
  657. 御園 かりん: よしっ!
  658. アリナ: …………
  659. かりんの声: アリナ先輩!
  660. ガラッ
  661. 御園 かりん: さっそくハロウィンフェスタの 準備にとりかかるの!
  662. アリナ: …ハァッ?ハロウィン? いきなりなんなワケ?
  663. アリナ: っていうか… その格好は…?
  664. 御園 かりん: これは…
  665. 御園 かりん: …というわけで調整屋さんに 調整してもらったの!
  666. アリナ: ふーん…
  667. 御園 かりん: …聞いた割には 興味なさそうなの
  668. アリナ: イエス、興味ないカラ
  669. 御園 かりん: むぅ… そんなこと言わないで
  670. 御園 かりん: 『アリナ先輩も ハロウィンらしい格好をするの!』
  671. ~~♪~~♪
  672. 御園 かりん: あっ、スマホはバッグの中なの… ちょっと取ってくるの
  673. アリナ: なんなワケ…
  674. アリナ: …………ハァ!?
  675. アリナ: ワッツ!?なんでこんな格好に? 意味わかんないんですケド!?
  676. 御園 かりん: あれ…?
  677. 御園 かりん: アリナ先輩 さっそく着替えてくれたの?
  678. 御園 かりん: しかも幽霊従者さんの仮装なの! やる気満々なの…!
  679. アリナ: アリナは別に着替えたワケじゃ…
  680. 御園 かりん: 実行委員長さんから
  681. 御園 かりん: イベントの顔役をアリナ先輩が 引き受けてくれた
  682. 御園 かりん: …って聞いたときは、 ちょっと信じられなかったけど…
  683. 御園 かりん: ホントにやる気みたいで 嬉しいの!
  684. 御園 かりん: アリナ先輩 なんだかんだって言いながら
  685. 御園 かりん: ハロウィンの仮装までして すごく気合入ってたの…!
  686. 実行委員長: そう、安心しました
  687. 実行委員長: 孤高の芸術家という感じで ちょっと近寄りがたい…
  688. 実行委員長: そんなイメージを 持っている生徒もいますけど
  689. 実行委員長: 他人のために 一生懸命になってくれる…
  690. 実行委員長: そんな側面もお持ちなんですね
  691. 御園 かりん: …!
  692. 御園 かりん: そのとき、わたしは思ったの
  693. 御園 かりん: 「かぼちゃの王様と幽霊従者」の 贖罪の旅みたいに
  694. 御園 かりん: アリナ先輩もいつか、すべての罪を償って ハッピーエンドを迎える日が 来るんじゃないかって
  695. 御園 かりん: …………
  696. 御園 かりん: (先輩にアドバイスを もらいながら)
  697. 御園 かりん: (「かぼちゃの王様と幽霊従者」 を描いたおかげで)
  698. 御園 かりん: (わたしのハロウィン感も アップした気がするし)
  699. 御園 かりん: (本当によかったの!)
  700. 御園 かりん: (あれっ?…でも アリナ先輩はまだ)
  701. 御園 かりん: (あの漫画を 読んでないはずじゃ…?)
  702. 御園 かりん: (…美術部の部室に置いたまま まだ、見せてないはずなの)
  703. 御園 かりん: (なのに先輩は、どうして 幽霊従者の格好に…?)
  704. 御園 かりん: (ハロウィンらしい格好を お願いしたら)
  705. 御園 かりん: (珍しく、わたしの言う通りに してくれたし…)
  706. 御園 かりん: 『アリナ先輩も ハロウィンらしい格好をするの!』
  707. 御園 かりん: ………… …………
  708. 御園 かりん: (きっと、目ざとく見つけて 漫画を読んでくれてたからなの)
  709. 御園 かりん: やっぱり先輩はわたしのこと
  710. 御園 かりん: ちゃんと 気にかけてくれてるの…!
  711. みたま: …………
  712. みたま: (魔法少女姿を調整すると 能力が変わったりするけれど)
  713. みたま: (新しい衣装のかりんちゃんも)
  714. みたま: (新しい魔法を使えるように なっていたりするのかしら?)
  715. みたま: (見た目優先で 深く考えずに調整したんだけど)
  716. みたま: …………
  717. みたま: 王様らしく
  718. みたま: ハロウィンを“支配”して 守るイメージを込めたのよぉ
  719. みたま: ハロウィンを支配する かぼちゃの王様の力…
  720. みたま: それって…?
  721. みたま: ハロウィンの季節だけ みんなに命令できる…とか?
  722.  
  723. FILENAME: text_311123-4.txt
  724. <翌日…>
  725. みふゆ: す、すごいですね…
  726. アリナ: 部外者は 立ち入り禁止なんですケド
  727. みふゆ: ちゃんと見学の許可は もらってますよ
  728. みふゆ: …………
  729. ガチャ…
  730. アリナ: ふぅ…今日の仕事が やっと終わったワケ
  731. アリナ: …みふゆ、ここにいたワケ?
  732. みふゆ: 許可をもらったとは言っても
  733. みふゆ: あまり校内をうろうろしてると 怪しまれますし…
  734. みふゆ: かりんさんの漫画があったので 読ませてもらっていました
  735. アリナ: フールガールの漫画?
  736. みふゆ: 「かぼちゃの王様と幽霊従者」… テーブルの上に置かれてたんです
  737. みふゆ: これ、入院中に言っていた
  738. みふゆ: ハロウィン感をテーマにした 漫画ですよね?
  739. アリナ: そうなの? 初めて見たんだケド?
  740. みふゆ: そのはずですよ
  741. みふゆ: 完成したというメッセージを かりんさんからもらって
  742. みふゆ: タイトルも聞いていたので…
  743. みふゆ: でも、アリナにはまだ 見せていなかったんですね
  744. アリナ: イエス
  745. みふゆ: あ、それじゃ その幽霊従者の仮装は
  746. みふゆ: アリナじゃなく かりんさんが選んだんですね
  747. アリナ: …この格好のゴーストが その本に出てくるワケ?
  748. アリナ: ちょっと見せて
  749. みふゆ: はい、どうぞ
  750. みふゆ: ハロウィン感もばっちりで とっても面白いですよ
  751. アリナ: …シット 一段とひどくなってるヨネ
  752. みふゆ: えええっ!? そんなことないです!
  753. みふゆ: 絵の方はその… そんなにお上手じゃないですけど
  754. みふゆ: テーマであるハロウィン感は すごく出てますし…
  755. アリナ: 他人の意見を聞いて そのまま描いただけだヨネ?
  756. みふゆ: でも、みんなが喜びそうな ハッピーエンドで…
  757. アリナ: たぶん、見返したい相手の 好みに合わせただけだヨネ?
  758. アリナ: だいたい罪人が 煉獄から解放されたら
  759. アリナ: ハロウィンは終了なワケ
  760. アリナ: これはどう見ても
  761. アリナ: フールガールが納得して描いた エンディングじゃない…
  762. アリナ: 自分にウソついて、読者に 媚びてるのが丸わかりだヨネ
  763. みふゆ: えっ、だって…!
  764. みふゆ: 読者の意見を聞くべきだって 助言したのはアリナですよ?
  765. アリナ: フールガールも同じようなコト 言ってたケド…
  766. アリナ: アリナはアドバイスなんて してないカラ
  767. みふゆ: ――っ!?
  768. アリナ: …誰かを見返したいとか そんな動機で描かれた作品なんて
  769. アリナ: アリナは興味ないワケ
  770. アリナ: アリナはアリナの描きたいものを ただ描くだけ
  771. アリナ: 誰かに評価されるための ノウハウなんて知らないし
  772. アリナ: メモリーだって ロストしてるんですケド?
  773. アリナ: アリナは他人を見返すための 画法なんて知らないワケ
  774. アリナ: ギャラリーに評価されたいなら アリナに頼るより
  775. アリナ: ギャラリーの意見でも 聞けばいいと思うケド?
  776. みふゆ: …!
  777. みふゆ: (あれは、アドバイスじゃ なかったんですか…?)
  778. みふゆ: (わからないから自分に聞くな… そう言いたかっただけ…?)
  779. みふゆ: で、でも… 前より表現力も豊かになって
  780. みふゆ: みんなの意見を聞いた意味は あったと思いますけど…
  781. アリナ: 上手いゴミか下手なゴミかの 違いでしかないヨネ
  782. みふゆ: それになんていうか…以前より オリジナリティも出てきてますし
  783. アリナ: ハァ…
  784. アリナ: アリナが興味あるのは 内発的なアート…
  785. アリナ: 作り手の内側から湧き出てくる そんな作品なワケ
  786. アリナ: マジきりを真似しただけの 漫画の方が
  787. アリナ: 自分でもなぜ 模倣したいのかわからない
  788. アリナ: 衝動がにじみ出ていて マシだったヨネ
  789. アリナ: この漫画には、アリナは なんの輝きも見出せないワケ
  790. みふゆ: (ああ…思い出しました)
  791. みふゆ: (やっちゃんが かりんさんのことを)
  792. みふゆ: (いい子だけど、でも)
  793. みふゆ: (間違いもたくさんする子だって 言っていたのを)
  794. みふゆ: (ワタシには、芸術の良し悪しは よくわかりませんし…)
  795. みふゆ: (みんなの話をよく聞いて 素敵な作品を描き上げることが)
  796. みふゆ: (間違いだなんて とても思えませんけれど…)
  797. みふゆ: (でも、アリナという 天才芸術家の目には)
  798. みふゆ: (今回のかりんさんの作品は)
  799. みふゆ: (自分を見失って、迷走している …ただそう映っているんですね)
  800. みふゆ: …………
  801. みふゆ: (わかりません…ワタシには…)
  802. みふゆ: (何が正しくて… 何が間違いなのか)
  803. みふゆ: あの…もしアリナが この漫画を採点するとしたら
  804. みふゆ: 100点満点で何点なんでしょう
  805. アリナ: …………
  806. アリナ: 0点
  807. アリナ: 早く元の姿に 戻してほしいんですケド…
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