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Nayuta & Mikage (Christmas ver.) MSS JP text

Dec 20th, 2021 (edited)
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  2. 那由他: …………
  3. シャンシャンシャン… シャンシャンシャン…
  4. 那由他: …むにゃ…なんですの…この音… すごく心地が…いいですの…
  5. みかげの声: なーーゆーーたーーん!!
  6. 那由他: ――っ!?
  7. 那由他: なっ、なんですの!?
  8. 那由他: …………朝…? それもけっこう明るい…
  9. ラビ: ふぅ… やっと起きましたか
  10. 那由他: ラビさん… …その手に持ってる物は…?
  11. ラビ: これはスレイベルという楽器です
  12. シャンシャンシャン… シャンシャンシャン…
  13. 那由他: わ、クリスマスっぽい音ですの
  14. ラビ: はい、今日は12月25日なので
  15. ラビ: クリスマスにちなんで この楽器を目覚ましに選びました
  16. 那由他: 乙な目覚めですの
  17. ラビ: しかし、全然起きてくれないので 腕が筋肉疲労を起こしています
  18. ラビ: …もう2度と目覚ましとして 使うことはないでしょう
  19. 那由他: それは… 心地よかったので残念…
  20. みかげの声: なーーゆーーたーーん!!
  21. ラビ: いけません、みかげさんが 外で待ってます
  22. ラビ: 早く顔を洗って 歯を磨いてください
  23. 那由他: は、はいですの…
  24. ラビ: 今日はいつもより ずいぶん早いですね
  25. ラビ: まだ午前のおやつの時間でも ありませんよ
  26. みかげ: だって、イブの日は 一緒に遊べなかったでしょ?
  27. みかげ: だから今日は、朝ごはんを食べて すぐ遊びにきたんだ
  28. ラビ: そういうことでしたか
  29. 那由他: それで、何をして遊ぶんですの? 冬休みの宿題なら見てあげますの
  30. みかげ: もう、なゆたん そんなことしてる場合じゃないよ
  31. みかげ: なゆたん、変身してみて
  32. 那由他: …? はいですの
  33. みかげ: ほら、今ミィたち この格好でしょ?
  34. 那由他: はい、ヨヅルさんと月出里さんに 変えてもらった
  35. 那由他: クリスマスの魔法使い ベファーナの姿ですの
  36. みかげ: これね今日で戻っちゃうんだって すーたんが言ってた
  37. みかげ: 普段使うには ちょっと不便だからそうしたって
  38. 那由他: あら、そうなんですの?
  39. みかげ: このままだともったいないよ! なんでもいいから何かしよう!
  40. みかげ: ベファーナっぽいことがしたい!
  41. 那由他: …みかげさんは限定って付くと 欲しくなるタイプですの?
  42. 那由他: まあいいですの みかげさんに協力して
  43. 那由他: 一緒にベファーナっぽいことを しますの
  44. みかげ: ありがと、なゆたん!
  45. 那由他: しかし、ベファーナっぽいとは なんでしょうか…
  46. ラビ: それなら固有魔法を活かせば いいんじゃないですか?
  47. ラビ: プレゼントを贈った方の想いや 過去を辿れるのであれば
  48. ラビ: 使い方次第では 誰かの役に立つことも…
  49. 那由他: 確かにそういう能力ですけど 違いますの
  50. 那由他: この固有魔法はあくまで調整を 受けたときの意志によるもので…
  51. 那由他: 実際のベファーナっぽいこととは 関係なさそうですの
  52. ラビ: 確かにそうですね
  53. みかげ: ベファーナってどんなお話の キャラなんだっけ?
  54. ラビ: 一昨日も話しましたが お菓子を配る魔法使いですね
  55. ラビ: 「神の子を探すベファーナは 明るい光を道しるべに プレゼントである焼き菓子を 靴下に詰め込んで配っている…」
  56. ラビ: というのがザックリとした 伝承です
  57. みかげ: ありがと!
  58. みかげ: うーん… ここから「っぽい」ことかぁ
  59. 那由他: それならシンプルに お菓子を作って配るのは…?
  60. みかげ: …すごいっ!なゆたん天才! それだよっ!
  61. みかげ: お菓子をなゆたんと手作りして みんなにプレゼントしようっ!
  62. ラビ: まさか、今から作る気ですか? 材料の調達からしないと…
  63. 那由他: 大丈夫、私の計算では ギリギリ間に合いますの
  64. ラビ: 台所に立たない人の計算が 参考になるかどうか…
  65. 那由他: おやつまでには配り終えることが できるはずですの
  66. みかげ: これもミィがたまたま朝ごはんを 食べて、すぐ来たおかげだね
  67. 那由他: まるで運命ですの
  68. みかげ: まずは材料を買いに
  69. みかげ: ショッピングモールへ しゅっぱーつ!
  70.  
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  72. ラビ: さあ、時間もありませんし 急いで買いますよ
  73. みかげ: 今日のラビたん、 すっごく時間を気にしてるね…
  74. 那由他: もしかして、 別の予定がありましたの?
  75. ラビ: えっ?
  76. 那由他: それでしたら、 私たちにお買い物は任せて…
  77. ラビ: …任せられませんよ 失敗するのが目に見えてます
  78. 那由他: 信用ないんですの…
  79. みかげ: こうなったら、完璧なお買い物で ラビたんを見返そう!
  80. 那由他: ええ、そうですの! でも何から買えばいいのか…
  81. ラビ: やっぱり付いてきて 正解じゃないですか
  82. ラビ: それで、どれくらいの人数に 何を配るんですか?
  83. 那由他: せっかくのクリスマスなので ケーキにしたいんですけど
  84. 那由他: ただ、具体的な数は決めず 多めにしたいんですの
  85. ラビ: では… とりあえず使い道の多い
  86. ラビ: 小麦粉や薄力粉、バターなどを 予算の許す限り買いましょう
  87. ガサガサッ
  88. 那由他: 日持ちするので、余らせるくらい 買ってもよいのでは?
  89. ラビ: おっしゃる通り、これらは 今日使い切る必要はありません
  90. ラビ: 足りないくらいなら余る方が いいでしょう
  91. ラビ: しかし、予算という別問題が あります
  92. ラビ: それに卵や果物は 余らせるわけにはいきません
  93. 那由他: なるほど…
  94. みかげ: …………
  95. 那由他: みかげさん? 何を見てるんですの?
  96. みかげ: これ、ポスター 今からこのデパートで
  97. みかげ: クリスマスコスプレコンテストが あるんだって
  98. 那由他: わぁ、クリスマスって感じがして 楽しそうですの
  99. ラビ: そんなものに興味を移している 場合じゃありませんよ
  100. ラビ: ――っ!?
  101. ラビ: いえ、アリですね…
  102. 那由他: ラビさん?
  103. ラビ: ダブルス部門の優勝賞品… 見てください
  104. 那由他: …………あっ! 高級生卵1週間分!?
  105. みかげ: そんなピンポイントに!?
  106. ラビ: 名案を思いつきました
  107. ラビ: おふたりともベファーナになって 優勝してきてください
  108. 那由他: えっ!? 何を言ってるんですの!?
  109. みかげ: よーし、わかった!
  110. みかげ: これは優勝するしかないね なゆたん!
  111. 那由他: まさかのやる気ですの!? 恥ずかしいですの!!
  112. 那由他: こういう大会は のんびり鑑賞するのが
  113. 那由他: 身の丈に合ってるんですの…
  114. ラビ: 大丈夫です
  115. ラビ: 那由他様もみかげさんも 必ず優勝します
  116. 那由他: そ、それは…なぜ…?
  117. ラビ: 大丈夫です、優勝します なのでほら、早く
  118. 那由他: もしかしてラビさん… 怒ってるんですの?
  119. 那由他: 今朝からワガママばかり 私が言うから
  120. 那由他: 恥をかかせようと無茶振りを…
  121. ラビ: いえ、那由他様なら優勝する そう思ったからですよ
  122. ラビ: 恥をかかせようとか そんなつもりはありません
  123. 那由他: うう…わかりましたの…
  124. 那由他: ときどき、ラビさんの 考えることがわからないですの…
  125.  
  126. FILENAME: text_311371-3.txt
  127. ワーワー!
  128. 圧倒的でした! ダブルス部門の優勝は…
  129. 那由他&みかげペア!!
  130. みかげ: ―みかげ― イエーイ! みんなありがとー!ブイ!
  131. 那由他: ―那由他― 本当に優勝したんですの…
  132. おふたりには副賞として 高級生卵1週間分を贈呈します!
  133. 那由他: 生卵、大量にゲットですの!
  134. 那由他: 予算が大幅に浮いたので 他の材料にお金をかけますの!
  135. みかげ: コンテストも楽しかったし 出てよかったね!
  136. 那由他: …まあ、そのとおりですの 最初は渋々でしたが…
  137. 那由他: キッカケをくれたラビさんには お礼を言わないとですの
  138. ラビ: おふたりともお疲れ様でした
  139. ラビ: ふふ、私の言ったとおりに 優勝しましたね
  140. 那由他: うわ、なぜかラビさんが 自慢げですの
  141. 那由他: でも一応お礼を… ありがとうございました
  142. ラビ: ふふ
  143. みかげ: ラビたん写真撮ってたよね あとでちょーだい!
  144. ラビ: はい、元がいいので とっても可愛く撮れていますよ
  145. ラビ: 那由他様の分もあります
  146. 那由他: ありがとうですの
  147. ラビ: さ、思いのほか時間を使ったので 急いで帰りましょう
  148. 那由他: さて、ここに大量の材料が あるんですの
  149. みかげ: 午後のおやつまでには 配りたいよね
  150. みかげ: 何個くらい作れるかな
  151. 那由他: さぁ…ケーキ作りにかかる時間が わかりませんの…
  152. ラビ: 私の計算ではと豪語していたのは どこの誰でしたっけ…?
  153. 那由他: そ、そんな意地悪に 問い詰めないでほしいですの…
  154. ラビ: まあ、ケーキは手際がよければ 1ホール1時間程で作れますし
  155. ラビ: 今からでも いくつか作れますよ
  156. 那由他: へー、意外と早いですの 2・3ホール分は作れそうですの
  157. みかげ: でも、お菓子を配る伝承だし もう1種類欲しいかも
  158. 那由他: 確かに…このままでは ケーキを配る魔法使いですの
  159. ラビ: では、クッキーはいかがですか? ここにある材料で焼けますよ
  160. みかげ: クッキー…いいけど… 時間は大丈夫なの?
  161. みかげ: ミィ、だいぶ前に ママとクッキー作ったけど
  162. みかげ: 冷蔵庫で一晩冷やしたり… 結構時間かかったよ?
  163. ラビ: 本格的な作り方はそうですが 寝かせが必要ない手法もあります
  164. ラビ: ネットで調べれば きっと見つかりますよ
  165. 那由他: えっと… …ほんと、ありましたの!
  166. みかげ: へー! ラビたんものしりー!
  167. 那由他: ケーキのレシピも ネットにあったんですの
  168. みかげ: じゃあもう完璧だね!
  169. 那由他: ではみかげさん、 さっそく作りましょう
  170. 那由他: ラビさんはお疲れ様でした
  171. 那由他: ここからは ご自分の時間に充ててください
  172. ラビ: おふたりだけで 作るつもりですか…?
  173. 那由他: さすがに私たちの気まぐれに
  174. 那由他: ラビさんを縛り続けるわけには いかないんですの
  175. ラビ: お気遣いはありがたいのですが…
  176. ラビ: 量が量なのでかなりの 手際のよさが要求されます
  177. みかげ: 大丈夫だよ、ラビたん
  178. 那由他: 確かにピンチではありますが この程度なら
  179. 那由他: みかげ&那由他のチームワークで 簡単にくぐり抜けられますの
  180. みかげ: ダブルス部門の チャンピオンだしね
  181. ラビ: おふたりのお菓子作りは 無残な未来しか見えませんが…
  182. みかげ: あっ!バカにしてる!
  183. 那由他: ふーん、いいですの 今までの私たちとは違うんですの
  184. 那由他: 今に見てるんですの
  185.  
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  187. 那由他: いきますよ、みかげさん!
  188. 那由他: ネットによると始めに 下準備をするらしいですの!
  189. みかげ: 速攻で終わらせちゃおう!
  190.  
  191. FILENAME: text_311371-5.txt
  192. 那由他: あの、ラビさん…
  193. みかげ: お菓子作りが ミィたちをいじめる…
  194. ラビ: やれやれ…
  195. 那由他: レシピの言ってる日本語が わからないんですの
  196. みかげ: 道具の名前だけ書かれても どれがどれかわかんない
  197. ラビ: …ギブアップまでざっと10分 というところですね…
  198. ラビ: まあ、ギブアップが早い分 リカバリーも効きます
  199. ラビ: 締め切り直前になって できませんよりはいくらかマシ…
  200. 那由他: なんの話ですの?
  201. ラビ: こんなこともあろうかと おふたりがキッチンで唸ってる間
  202. ラビ: 調理器具の選定は 全て済ませておきました
  203. ラビ: この家にある物は 全て頭に入っているので
  204. みかげ: すごい!ラビたん神だね!
  205. ラビ: そしてネットのレシピでは 説明を省略している箇所も
  206. ラビ: 全てこちらのメモに まとめ終えたところです
  207. 那由他: 私たちのためにそこまで…
  208. ラビ: 親切なのはここまで さあ、ビシバシいきますよ
  209. 那由他: ありがとうですの! よろしくお願いしますの!
  210. みかげ: ラビたんサイコー!
  211. 那由他: ―那由他― このイチゴは…こうですの
  212. ラビ: ―ラビ― 違います
  213. みかげ: ―みかげ― このスポンジは…こうだねっ!
  214. ラビ: ―ラビ― 少し違いますね
  215. 那由他: ―那由他― たぶん…こうですの…!
  216. ラビ: ―ラビ― たぶんって言ってるじゃないですか 違います
  217. 那由他: ―那由他― あの、ラビさん… 私、きっと褒められて伸びる子なんですの…
  218. みかげ: ―みかげ― ミィも…
  219. ラビ: ―ラビ― 甘えたこと言わないでください
  220. 那由他: ―那由他― ごめんなさい…
  221. ラビ: ―ラビ― …いえ、私も厳し過ぎました
  222. みかげ: ―みかげ― このクリームはどうかな、ラビたん
  223. ラビ: ―ラビ― 非常にチャレンジングでいいですね しかし、これでは切り分けたとき…
  224. 那由他: ―那由他― あ、先に褒めてからの指摘…
  225. 那由他: ―那由他― ちょっと指導方針を 軌道修正してくれてるんですの
  226. 那由他: ―那由他― きっと楽しく完成できますの
  227. 那由他: ―那由他― あれ…? このイチゴの配置はうまくできましたの
  228. ラビ: ―ラビ― 本当ですね この配置は唯一バランスがよくキレイです
  229. ラビ: ―ラビ― これを受け取る方は 運がいいですね
  230. 那由他: ―那由他― ま、まぐれではないので 他のも同じくらい成功させるだけですの…!
  231. みかげ: い、いくよ…!
  232. 那由他: はいですの…!
  233. みかげ: てっぺんに、 最後のイチゴをのっけて…
  234. 那由他&みかげ: かんせーい!(ですの!)
  235. ラビ: おふたりとも、お疲れ様でした
  236. みかげ: ラビたんのおかげだよっ!
  237. 那由他: 何から何まで お世話になりましたの
  238. ラビ: 使用人として当然のことを したまでです
  239. 那由他: 使用人… でも、感謝は感謝ですの
  240. ラビ: ちょうどお昼過ぎです
  241. ラビ: 今から配れば おやつに間に合います
  242. みかげ: 行こう、なゆたん!
  243. 那由他: そうしますの ラビさんは…
  244. ラビ: さすがに遠慮しておきます 部屋の掃除もありますので
  245. 那由他: わかりました では、このお菓子を渡す際には
  246. 那由他: ラビさんも含めた3人からの プレゼントだと伝えますの
  247. ラビ: …そんな配慮はいりませんよ 早く行ってください
  248. 那由他: はいですの
  249. みかげ: そういえばベファーナって 靴下にお菓子を入れたんだよね
  250. みかげ: なゆたん、いらない靴下ある?
  251. 那由他: 恥ずかしいので 絶対いやですの
  252. 那由他: 普通に紙袋にいれて 配るんですの
  253. みかげ: さあ、みんなに幸せを配ろう!
  254.  
  255. FILENAME: text_311372-1.txt
  256. みかげ: 誰に配りに行くの? すーたんとこ?
  257. 那由他: はい、先日の件もあるので ピュエラケアには行く予定ですの
  258. みかげ: やった
  259. 那由他: あとは…みかづき荘のみなさんが いるところとか…
  260. みかげ: お友だちになったんだっけ …………あっ!
  261. みかげ: だったらなゆたん 先に姉ちゃのとこ行っていい?
  262. 那由他: おじゃましますの
  263. みかげ: おじゃまします! 姉ちゃ!
  264. みたま: あら、那由他ちゃんにミィまで いらっしゃ~い
  265. 由貴 真里愛: えっ…なんですか この可愛い魔女っ子さんたち…
  266. 由貴 真里愛: もしかしてみたまさんの 妹ちゃん…?
  267. みかげ: うん! ミィは姉ちゃの妹!
  268. 春名 このみ: あ、相談所のみんなから 話には聞いてるよ
  269. 春名 このみ: はじめましてだね
  270. みかげ: はじめまして!
  271. 由貴 真里愛: 元気な挨拶、いいわね
  272. みかげ: 元気な挨拶なんて常識だよ! 先生からも言われるし
  273. 由貴 真里愛: あら、先生の言いつけを守って ミィちゃんはいい子なのね
  274. みかげ: うん!ミィはいい子!
  275. 春名 このみ: すごい…真里愛さん… もう懐かれつつある…
  276. 由貴 真里愛: ふふっ ありがと、このみちゃん
  277. 由貴 真里愛: …えっと、それで… あなたは?
  278. 那由他: あ、私は里見那由他と申しまして
  279. 那由他: 宝崎市から 最近越してきたんですの
  280. 由貴 真里愛: あ、灯花ちゃんの従姉妹よね? 噂では聞いてたわよ
  281. 由貴 真里愛: ただ、いろはさんと同郷なのは 初耳だったけど
  282. 由貴 真里愛: これからよろしくね
  283. 那由他: はい、よろしくお願いしますの
  284. 春名 このみ: よろしく!
  285. 那由他: あと同居人で使用人のラビさんも 同じ魔法少女なので
  286. 那由他: もしも会った際は、 よろしくお願いしますの
  287. 春名 このみ: ラビさん…?
  288. 春名 このみ: もしかしてバイト先の おばさんが言ってた…
  289. 春名 このみ: 今、商店街周辺で話題になってる あの氷室ラビさん…?
  290. 那由他: あら、ご存知でしたの?
  291. みたま: なんだか盛り上がってるけど
  292. みたま: 大きな荷物を持ってるし…
  293. みたま: ただ挨拶や調整をしに来た わけじゃないんでしょう?
  294. みかげ: もちろんだよ
  295. みかげ: だってミィたちね 今、ベファーナやってるから!
  296. みたま: ベファーナ…?
  297. 由貴 真里愛: イタリアにある クリスマスの伝承ね
  298. 由貴 真里愛: いい子にしていれば魔法使いが お菓子をくれるっていう
  299. みかげ: そう! その魔法使いのベファーナ!
  300. みかげ: だからミィたち今 手作りお菓子を配ってるんだよ
  301. みかげ: はい、姉ちゃ!
  302. みたま: ふふ、ありがとう
  303. 那由他: このみさんと 真里愛さんたちもどうぞ
  304. 春名 このみ: えっ、私たちもいいの? 初対面だし…
  305. 由貴 真里愛: 私たちの分なんて 用意してないでしょう?
  306. 那由他: いいんですの
  307. 那由他: 誰に渡すかは決めずに、 色んな方に配るつもりだったので
  308. みかげ: だからたまたま出会った人にも あげるようにしてるんだ!
  309. みかげ: はい、プレゼント!
  310. 由貴 真里愛: じゃあ、喜んで
  311. みかげ: 姉ちゃ、おいしい?
  312. みたま: …ええ とってもおいしいわ
  313. 春名 このみ: (まさか調整屋で)
  314. 春名 このみ: (こんな普通においしい スイーツが食べられるなんて)
  315. 由貴 真里愛: これならお店にも出せそうね
  316. みかげ: ほんと!? やった!
  317. 春名 このみ: このチューリップみたいな クリームの盛り付けもいいね
  318. 那由他: こだわりポイントですの
  319. みたま: ミィ、いつの間に こんなスキルを?
  320. みたま: 簡単な料理しか作ったこと ないわよねぇ…?
  321. みかげ: ラビたんに色々 教えてもらったんだ!
  322. みたま: あら、そうなの?
  323. 那由他: 今日は急にお菓子を配ろうと 決めたのですが
  324. 那由他: 材料の選定からお菓子作りまで 色々とお世話になったんですの
  325. みかげ: ラビたんがいなかったら きっと完成しなかったよね!
  326. 春名 このみ: すごく優秀な 使用人さんなんですね
  327. 那由他: ええ、そうなんですの
  328. 那由他: 今日に限らず いつも助けられてますの
  329. 由貴 真里愛: それに、とても優しいのね…
  330. 那由他: ええ、そう…そうなんですの…?
  331. 那由他: 今日も結構な辱めを受けた 気がしますの…
  332. みかげ: でね、姉ちゃ、ここからが 本題なんだけど…
  333. みかげ: ユニオンの人たちに会って お菓子、配りに行っていい?
  334. みたま: …そういうことね まあ、頑張ったみたいだし
  335. みたま: 許してあげるしかないわね
  336. みかげ: やったぁ!
  337. 那由他: みかげさんは交渉上手ですの
  338. 由貴 真里愛: さて、本題も済んだみたいだし
  339. 春名 このみ: 改めてお菓子のお礼、言おっか
  340. みたま: そうね
  341. みんな: お菓子のプレゼント ありがとう!
  342. 那由他: はいっ、どうもですの
  343.  
  344. FILENAME: text_311372-2.txt
  345. いろは: わ、珍しいお客さん
  346. みかげ: お菓子を配りに来たよ!
  347. やちよ: なるほど、ベファーナとして お菓子配りを…
  348. 那由他: そうなんですの
  349. いろは: 灯花ちゃんも呼ぶ? 今、地下の部屋にいるけど…
  350. 那由他: い、忙しそうなので大丈夫ですの お菓子だけ置いておくんですの
  351. やちよ: それがいいわね
  352. みかげの声: わぁ、可愛い!
  353. みかげ: テラピチに載ってた オモチャのお化粧道具だ!
  354. うい: 昨日プレゼントで貰ったんだ ちょっと使ってみる?
  355. みかげ: いいの? ありがとう!
  356. フェリシア: おい、さな!
  357. フェリシア: オレの半魚人メジロと そのぬいぐるみでバトルだ!
  358. さな: えっ…ゴロゴロは バトルとかあんまりしなくて…
  359. うい: あれ?
  360. うい: でもメジロは魚の怪物で ゴロゴロはねこだから…
  361. みかげ: あっ!? 食べられちゃう!?
  362. さな: …………がぶっ!
  363. フェリシア: ぐあーっ! 卑怯だぞー!!
  364. 那由他: ふふ、とっても楽しそうですの
  365. 鶴乃: 仕事してるやちよとわたしで プレゼントを用意したんだよっ!
  366. やちよ: 気に入ってもらえたようで よかったわ
  367. 那由他: みなさんはいいクリスマスを 過ごせたようですの
  368. いろは: うん、そうだね
  369. いろは: みんな楽しい思い出に なったと思う
  370. 鶴乃: 最後にこんな素敵なお菓子も 貰えたしね!ふんふん!
  371. 那由他: 来てよかったですの
  372. いろは: 那由他ちゃんは クリスマス楽しかった?
  373. 那由他: え? 私のクリスマス…?
  374. 那由他: …………
  375. 那由他: …はい、ラビさんとふたりで 楽しく過ごしたんですの
  376. いろは: そっか、よかった
  377. 那由他: …………
  378. いろは: 氷室ラビさんかぁ
  379. いろは: あまり詳しくは知らないけど クールでミステリアスらしいから
  380. いろは: 出会った頃のやちよさんみたいな 感じなのかな?
  381. 鶴乃: 商店街では第2の七海やちよって 呼ばれてるらしいからね
  382. 鶴乃: そこんところ、どうですか? 第1の七海やちよとしてひと言!
  383. やちよ: 聞かれても困るし、 噂を聞いたときは怖かったわよ…
  384. やちよ: 急に知らない人と一緒にされて いったい何…ってなったわ
  385. やちよ: そもそも私は商店街の人から どう見られてたのかしら…
  386. 那由他: なんだか申し訳ないですの…
  387. やちよ: 謝る必要なんてないわ 誰が悪いって話じゃないから
  388. 那由他: それにしても、ラビさんの印象は ミステリアスですか…
  389. ラビ: いえ、那由他様なら優勝する そう思ったからですよ
  390. ラビ: 恥をかかせようとか そんなつもりはありません
  391. 那由他: 確かに何を考えてるか わからないことが多いですの…
  392. 那由他: 今日も…
  393. やちよ: まるで私が何を考えてるか わからないみたいね…
  394. みかげ: なゆたん、そろそろ時間…
  395. 那由他: 大変、他にも行くところが あるんですの
  396. 鶴乃: あ、もう帰るの?
  397. 鶴乃: じゃあ、みんなで並んで お礼を言おう!
  398. 鶴乃: いろはちゃん、かけ声お願い!
  399. いろは: それじゃあ、せーのっ
  400. みんな: お菓子のプレゼント ありがとー!
  401. みんなの声: ありがとー…
  402. いろは: あ、地下の部屋の子たちからも
  403. 那由他: はいっ、どうもですの
  404.  
  405. FILENAME: text_311372-3.txt
  406. みかげ: 次はどこに行くの?
  407. 那由他: 時女一族のみなさんがいる 水徳寺ですの
  408. みかげ: あのおっきなお寺だね!
  409. 那由他: 以前、ラビさんの誕生日を お祝いするにあたって
  410. 那由他: 時女のみなさんには 大変なお世話になったんですの
  411. 那由他: ただ、ひとつ心配なことが…
  412. 南津 涼子: は?
  413. 南津 涼子: うちの寺に、お菓子の クリスマスプレゼント…?
  414. 南津 涼子: いただくぞ、ありがとう!
  415. 那由他: あ、よかったですの
  416. ちはる: 普通にパーティーもやったしね
  417. 那由他: パーティーもしたんですの?
  418. 那由他: てっきりお寺とは宗教が違うので よくないと思ってましたが…
  419. 那由他: いらぬ心配でしたの
  420. すなお: みなさんが思ってる以上に 制限はなかったりするんですよ
  421. 静香: 私はよくわからなかったけど そういうものとして楽しんだわ!
  422. すなお: 柔軟です、静香
  423. みかげ: みんなは どんなパーティーしたの?
  424. 旭: …どんなって…普通でありますよ お食事を囲んで談笑し
  425. 青葉 ちか: その後はプレゼント交換を しましたね
  426. 那由他: プレゼント交換! 楽しそうですの!
  427. ちはる: 普段のみんなを観察して
  428. ちはる: みんなが喜びそうな プレゼントを選ぶ
  429. 静香: 一緒に住んでいるからこその 企画よね
  430. 那由他: 一緒に住んでいるからこそ… ちょっと羨ましいですの
  431. すなお: とはいえ、誰に渡すかは 当日までのお楽しみ
  432. すなお: その結果、みなさん思い思いの 推しを用意することになって…
  433. 南津 涼子: でも独りよがりにならず 割とうまくいったよな
  434. 南津 涼子: あたしはちはるから貰った 陰陽師が主人公のミステリー小説
  435. 南津 涼子: まだ読んでる途中だけど すっげえ楽しいぞ
  436. ちはる: ほんと!? よかった!続編もあるんだよ!
  437. ちはる: わたしも涼子ちゃんから貰った マッサージ無料券、使うの楽しみ
  438. 南津 涼子: おう すっげーほぐしてやる
  439. 青葉 ちか: 私が旭さんから貰った 迷彩柄の部屋着は
  440. 青葉 ちか: 山奥の生活で 大変重宝します!
  441. 旭: ちか殿からいただいた干し肉は
  442. 旭: チキンとはまた違った香りと 歯ごたえで、よかったであります
  443. 静香: でも、私のプレゼントは 喜んでもらえたのかしら…
  444. すなお: あの電車の写真集、 すごく良かったですよ
  445. すなお: 自然の風景やそこで生きる人々の 温かさも伝わりました
  446. 静香: そう、そうなのよ!
  447. 静香: 豊かな自然をあの鉄の塊が 駆け抜ける!すごいわ!
  448. すなお: それで、私の贈った Tシャツは…
  449. 静香: さっそく明日から着るわ!
  450. 静香: あれがイマドキ流行の キモかわいいなのね
  451. 静香: 勉強にもなったわ ありがとう!
  452. すなお: キモかわいいつもりは ありませんが
  453. すなお: 静香が喜んだなら なによりです!
  454. 那由他: (みなさん思い思いに プレゼントを贈って)
  455. 那由他: (それで喜び合っている… いい関係で羨ましいですの…)
  456. 那由他: (私たちはどうなのでしょう…)
  457. 那由他: …っていけません もうこんな時間
  458. 那由他: みかげさん、そろそろ…
  459. みかげ: あ、そうだね
  460. すなお: もうお帰りですか?
  461. ちはる: じゃあ最後にみんなでお礼を しないとね
  462. 静香: そうね! せーの
  463. みんな: お菓子のプレゼント ありがとっ!
  464. 那由他: はいっ、どうもですの
  465.  
  466. FILENAME: text_311372-4.txt
  467. リヴィア: へー、みんなにお菓子を 殊勝なことやなぁ
  468. ヨヅル: ありがとうございます おいしくいただきます
  469. 月出里: ふむんむー!
  470. ヨヅル: 今年はたくさんプレゼントを 貰ってしまいましたね…
  471. 那由他: あ、みなさんもプレゼント交換を したんですの?
  472. ヨヅル: いえ、交換ではなく 一方的に受け取ってしまいました
  473. 月出里: ふむむふんむ!
  474. みかげ: リヴィアさんの…サンタ?
  475. リヴィア: あーそれはな…
  476. リヴィア: 昨日の夜中にふたりが 寝静まった後
  477. リヴィア: 私が付けヒゲで サンタの格好をしてたんや
  478. 那由他: な、なぜですの…?
  479. リヴィア: こっそりプレゼントを 置くためや
  480. リヴィア: せやけど落ちてた生クリームに 足を滑らせてズッコケてな…
  481. リヴィア: 月出里を起こして 見られてもうたんや
  482. リヴィア: 夢を壊して…ごめんな
  483. 月出里: ふ?
  484. ヨヅル: は? と申しております
  485. リヴィア: いや、サンタさんの正体 バラしてもうたし…
  486. 月出里: ふっむむむ ふんむむんふーむん
  487. ヨヅル: サンタさんの正体は 知ってるとのことです
  488. リヴィア: へ? そうやったんか!?
  489. リヴィア: やったら普通に 渡せばよかったわぁ
  490. 那由他: 中々確認するのも難しいし 仕方ないですの
  491. みかげ: でも面白いね
  492. みかげ: ミィの姉ちゃも付けヒゲで サンタさんやってるよ
  493. みかげ: 調整屋さん同士、一緒だね
  494. ヨヅル: なんと、みたまさんも…? …なるほど…
  495. ヨヅル: 調整屋として独り立ちするには 必要なスキルなのですね…
  496. ヨヅル: 付けヒゲ、恐るべし… これはメモです…!
  497. リヴィア: せんでええ 紙のムダや
  498. みかげ: でも、ふたりにプレゼントを 贈ったのは、優しさだよね?
  499. リヴィア: 優しさか…
  500. リヴィア: 単純にふたりとも 親元を離れて頑張っとるからな
  501. リヴィア: おめでとうくらい してあげたかったんや
  502. 月出里: ふむむむん…
  503. ヨヅル: やはりメモには 残しておきましょう
  504. 那由他: 親元を離れて…
  505. 那由他: 私もですの… でも私以上に…ラビさんの方が
  506. 那由他: 住み込みで…親元を離れて 頑張ってくれているんですの
  507. 那由他: 私もラビさんも、 もっとクリスマスを…
  508. 那由他: …………
  509. 那由他: …そろそろ行きましょうか みかげさん
  510. みかげ: うん、そうだね じゃーね、すーたん
  511. 月出里: ふむっ!
  512. リヴィア: 最後にお礼言わんとな
  513. 月出里: ふーむ
  514. みんな: お菓子のプレゼント ありがとー!(ふむむーっ!)
  515. 那由他: はいっ、どうもですの
  516. みかげ: 次はどこに行くの?
  517. 那由他: もう帰ろうと思うんですの
  518. みかげ: え? だってまだ…
  519. 那由他: いいんですの
  520. 那由他: みんなの笑顔は嬉しいですの… でも…
  521.  
  522. FILENAME: text_311373-1.txt
  523. 那由他&みかげ: ただいまー(ですの)
  524. ラビ: おかえりなさいませ
  525. ラビ: みかげさんもこちらに 戻ってこられたのですね
  526. みかげ: うん まだ門限までちょっとあるし
  527. みかげ: こんな時間からは迷惑だった…?
  528. ラビ: いえ、全然 むしろ大歓迎です
  529. みかげ: わーい
  530. 那由他: ふぅ…歩き疲れたんですの ちょっとリラックスしますの
  531. みかげ: ミィも床でゴロゴロしよーっと
  532. ラビ: いいですけど… まだ掃除が終わってないので
  533. ラビ: 邪魔にならないように お願いします
  534. 那由他: あの匠のようなラビさんが まだ掃除を終えてないなんて
  535. 那由他: 珍しいこともあるんですの
  536. 那由他: ふぅ…
  537. 那由他: …………
  538. みんな: お菓子のプレゼント ありがとう!
  539. みんな: お菓子のプレゼント ありがとー!
  540. みんな: お菓子のプレゼント ありがとっ!
  541. みんな: お菓子のプレゼント ありがとー!(ふむむーっ!)
  542. 那由他: …………
  543. 那由他: (今日はたくさんの笑顔が 見られたんですの)
  544. 那由他: (お菓子のプレゼント 喜んでいただけたんですの)
  545. 那由他: (みなさんが楽しいクリスマスを 過ごせたと聞けて)
  546. 那由他: (とても嬉しかったんですの)
  547. 那由他: (でも…)
  548. ラビ: どうされましたか
  549. 那由他: え?
  550. ラビ: なにやら元気がないですが
  551. ラビ: 遊び疲れただけでは ないようにも見えます
  552. ラビ: お菓子配りが、 うまくいきませんでしたか?
  553. 那由他: いえ、みなさんの喜ぶ顔が見られ たくさんお話もできました
  554. 那由他: ただ今日… いろはさんとお話して…
  555. いろは: 那由他ちゃんは クリスマス楽しかった?
  556. 那由他: え? 私のクリスマス…?
  557. 那由他: …………
  558. 那由他: …はい、ラビさんとふたりで 楽しく過ごしたんですの
  559. 那由他: そのとき私は…
  560. 那由他: すぐに楽しかったと 答えられなかったんですの…
  561. ラビ: では…クリスマスが 楽しくなかったのですか?
  562. みかげ: えっ!?
  563. みかげ: そうなの? なゆたん…
  564. 那由他: そ、そんなことは… ないはずですの…
  565. ラビ: ですが…
  566. みかげ: やっぱりミィがパーティーに 行かなかったこと…
  567. 那由他: そ、それは仕方がないですし いいんですの
  568. 那由他: それに楽しくないことは 絶対ないはずで…
  569. 那由他: みなさんの笑顔が見れて 嬉しかったのは本当ですし…
  570. ラビ: ですが那由他様は 与えすぎたのかもしれません
  571. 那由他: え…?
  572. ラビ: ただでさえ親元を離れて ひとり頑張っているのに
  573. ラビ: 那由他様は今年のクリスマス 人のためにたくさん動きました
  574. ラビ: たくさん与えたのですから
  575. ラビ: もう少しだけ与えられても いいのかもしれません
  576. 那由他: 与えられる… あ、プレゼント…?
  577. 那由他: そうですの…
  578. 那由他: いつものクリスマスには パパが目の前にいて…
  579. 那由他: パパがたくさんの プレゼントをくれたんですの…
  580. ラビ: …………
  581. 那由他: で、でも、プレゼントが 貰えなくてもいいんですの
  582. 那由他: 今はパパも大変なとき… ワガママは言わないですの!
  583. ラビ: ハァ…
  584. 那由他: あ、ため息…
  585. ラビ: 今日は12月25日 夕方にはなってしまいましたが…
  586. ラビ: クリスマスはまだ 終わっていないですよ
  587. 那由他: え?
  588. ラビ: よく思い出してください 今朝からずっと私は
  589. ラビ: 時間を気にして 焦っていましたよね
  590. ラビ: その上、匠のような手際の私が なぜかまだ掃除を終えていません
  591. 那由他: ラビさん…?
  592.  
  593. FILENAME: text_311373-2.txt
  594. ドサッ…
  595. 那由他: その箱は…なんですの?
  596. みかげ: 2つあるけど…
  597. ラビ: はい、那由他様 あげます
  598. 那由他: ありがとうですの
  599. ラビ: こちらはみかげさんに
  600. みかげ: ミィの分もあるの!? ありがとー!
  601. 那由他: 開けていいですの?
  602. ラビ: どうぞ
  603. 那由他&みかげ: …………!
  604. みかげ: これは…!
  605. 那由他: マフラー!?
  606. みかげ: しかも なゆたんとおそろい!
  607. ラビ: はい、私からの クリスマスプレゼントです
  608. ラビ: ちなみにもう一本ここに 同じマフラーがあるのですが…
  609. ラビ: これは私のです
  610. ラビ: 捜索隊メンバー3人で おそろいです
  611. 那由他: …………
  612. 那由他: ラ、ラララ…ラビさ~~ん!!
  613. ラビ: な、なんですか… 押しつぶさないでください
  614. みかげ: ラビたんってクールだけど サイコーだよね!
  615. ラビ: ですが完成が遅れて寂しい思いを させてしまいました
  616. 那由他: えっ!? 手作りなんですの!?
  617. ラビ: はい、本当は24日の夕食までに 完成させるつもりでしたが
  618. みかげ: ミィのせいで色々あったし しょうがないよねー
  619. 那由他: オマケに今日も面倒なことに 巻き込んでしまいましたの
  620. ラビ: いいんですよ
  621. 那由他: あっ!! それにこのマフラーのデザイン…
  622. 那由他: パパがしているものと そっくりですの!
  623. ラビ: ふふ、さすがは那由他様 最こだわりポイントです
  624. みかげ: でも、ちゃんと女の子向けに 作ってあるね!
  625. ラビ: ふふ、さすがはみかげさん 真のこだわりポイントです
  626. 那由他: ふふっ… ふふふふ…
  627. みかげ: なゆたんがごきげんだ
  628. 那由他: ダメですの にやけてしまいますの
  629. 那由他: こらえきれませんの 踊りたい気分ですの
  630. ラビ: …こんなにプレゼントの 贈り甲斐がある人も珍しいですね
  631. ラビ: 子どもでもこんな喜び方 しませんよ
  632. みかげ: ラビたん、プレゼント貰っても 喜ばないの…?
  633. ラビ: はい、私は16歳です もうその次元ではありません
  634. みかげ: ふーん、だったらなゆたん…
  635. 那由他: ええ、そうですの
  636. ラビ: …? なんでしょうか
  637. 那由他: 本当は夕食後にでもと 思っていたのですが…
  638. 那由他: ラビさん
  639. みかげ: ラビたん
  640. 那由他&みかげ: メリークリスマス!
  641. ラビ: ――っ!?
  642. ラビ: …こ、これは… 手作りケーキとクッキー…?
  643. ラビ: 配ったはずでは?
  644. 那由他: ラビさんの分は 残しておいたんですの
  645. 那由他: むしろ今日のことも含めて
  646. 那由他: いつもお世話になってる 感謝の気持ちですの
  647. ラビ: …………
  648. ラビ: せっかく怒られながらも 作ったのに…
  649. ラビ: …しかもこれ、唯一私が褒めた 盛り付けの部分では…?
  650. 那由他: そうですの
  651. ラビ: …私はあくまで使用人として 当然のことをしたまでですが…
  652. ラビ: …相変わらず 変なご主人様です
  653. ラビ: ありがたく受け取ります
  654. 那由他: はいっ! どうぞですの!
  655. 那由他: 手作りマフラーを用意した ラビさんも、変な使用人ですの!
  656. ラビ: かもしれませんね ふふっ…
  657. みかげ: ラビたんもごきげんだ
  658. 那由他: 喜んでもらえたようで よかったですの
  659. みかげ: あ、お寺の子たちみたいに プレゼント交換になったね!
  660. 那由他: あ…!
  661. 那由他: 一緒に住んでいるからこそ… ちょっと羨ましいですの
  662. 那由他: もう、羨ましくはないですの
  663. ラビ: …ちょっと早いですが お夕飯にしましょうか
  664. ラビ: みかげさんもどうです?
  665. みかげ: うん、食べる!
  666. みかげ: …何してるの、なゆたん
  667. 那由他: …せっかくなので マフラーを着けて食事を…
  668. ラビ: 舞い上がりすぎでは…?
  669. みかげ: ミィもする! ラビたんもね!おそろい!
  670. ラビ: みかげさんに言われたら 仕方ありませんね
  671. ラビ: おそろいのマフラーをして食事… 変な家族になってしまいました
  672.  
  673. FILENAME: text_311373-3.txt
  674. みんな: 「ごちそうさまでした!」
  675. みかげ: もういっかい 床でゴロゴロしよーっと
  676. 那由他: おいしかったですの
  677. 那由他: ふぅ…
  678. 那由他: (ラビさんはすごいですの)
  679. 那由他: (料理や掃除が 得意なだけでなく)
  680. 那由他: (私がハッキリ わかっていなかったことも)
  681. 那由他: (事前に察知して 準備して…)
  682. 那由他: (私の考えることは 何もかもお見通しですの)
  683. 那由他: (ラビさんには敵いませんの…)
  684. 那由他: (私は…どうなんですの?)
  685. 那由他: (ラビさんのこと ちゃんとわかってるんですの?)
  686. ラビ: …………
  687. 那由他: (ちょっと眺めてても… 何もわかりませんの…)
  688. 那由他: (きっと私はラビさんのこと 何も掴めていませんの…)
  689. 那由他: (今日だって…)
  690. ラビ: はい、今日は12月25日なので
  691. ラビ: クリスマスにちなんで この楽器を目覚ましに選びました
  692. ラビ: そしてネットのレシピでは 説明を省略している箇所も
  693. ラビ: 全てこちらのメモに まとめ終えたところです
  694. 那由他: (プレゼントの件を含め)
  695. 那由他: (「私を想ってくれている…」)
  696. 那由他: (そう思える瞬間が たくさんあったんですの)
  697. 那由他: (でもその一方で…)
  698. ラビ: …任せられませんよ 失敗するのが目に見えてます
  699. ラビ: 名案を思いつきました
  700. ラビ: おふたりともベファーナになって 優勝してきてください
  701. ラビ: 大丈夫です、優勝します なのでほら、早く
  702. 那由他: もしかしてラビさん… 怒ってるんですの?
  703. ラビ: ふふ、私の言ったとおりに 優勝しましたね
  704. 那由他: うわ、なぜかラビさんが 自慢げですの
  705. ラビ: ふたりのお菓子作りは 無残な未来しか見えませんが…
  706. ラビ: ―ラビ― 違います
  707. 那由他: (ちょっと辛辣な会話も 多いですの…)
  708. 那由他: (というか、思い浮かんだ数は こっちの方が多いですの…)
  709. 那由他: (わかりませんの…)
  710. いろは: 氷室ラビさんかぁ
  711. いろは: あまり詳しくは知らないけど クールでミステリアスらしいから
  712. いろは: 出会った頃のやちよさんみたいな 感じなのかな?
  713. 那由他: (ミステリアス………… すぎるんですのっ!)
  714. 那由他: (考えれば考えるほど わかりませんの!)
  715. 那由他: (そもそもラビさん…)
  716. 那由他: (どうして私と一緒に いるんですの?)
  717. 那由他: (仕事だから…?)
  718. 那由他: (本当にそれだけですの…?)
  719. 那由他: (知りたい… ラビさんのことが知りたい…)
  720. 那由他: (ラビさんの本当の想いが…)
  721. 那由他: ――っ!?
  722. 那由他: 想い…
  723. 那由他: (わかるのでは…?)
  724. ラビ: プレゼントを贈った方の想いや 過去を辿れるのであれば
  725. 那由他: (想いなら、 今の私の固有魔法で…)
  726.  
  727. FILENAME: text_311373-4.txt
  728. ラビ: みかげさん 門限は大丈夫ですか?
  729. みかげ: ん~大丈夫じゃないけど あと10分ゴロゴロしたいなー
  730. ラビ: みかげさんがダメな大人 みたいなこと言ってますね…
  731. みかげ: 帰ってお風呂入って寝ちゃったら
  732. みかげ: もうこのベファーナとも お別れだなー
  733. ラビ: 名残惜しい…のですか?
  734. ラビ: 今日めいっぱい堪能したので いいじゃないですか
  735. みかげ: そーだね
  736. 那由他: (そうなんですの… 私とみかげさんは)
  737. 那由他: (今日までベファーナになれて… ふたりで力を合わせれば)
  738. 那由他: (固有魔法で、物に宿った想いを 知ることができるんですの)
  739. 那由他: (そして今、私の手元には…)
  740. 那由他: (ラビさんの…手作りマフラーが あるんですの…)
  741. 那由他: …………
  742. ドクン…
  743. 那由他: (知りたいことが 知れてしまう…)
  744. 那由他: (優しいラビさん 冷たいラビさん…)
  745. 那由他: (どれが本当のラビさんなのか… それに、何を考えてるのか…)
  746. ドクン…ドクン…ドクン…
  747. 那由他: (今のこの生活を 楽しんでくれているのか…)
  748. 那由他: …………
  749. みかげ: うわっ! もうこんな時間だっ!
  750. ラビ: だから聞いたんですよ ゴロゴロしすぎでしたね
  751. みかげ: ミィ、もう帰るね ふたりともありがと!
  752. ラビ: 待ってください 夜道は危険なので送っていきます
  753. ラビ: 一緒に行きましょう
  754. みかげ: ラビたんやさしー!
  755. ラビ: 那由他様はお留守番 お願いします
  756. 那由他: …………!
  757. 那由他: (今、ここでお留守番を ラビさんにお願いして…)
  758. 那由他: (代わりに私が みかげさんを送れば…)
  759. 那由他: (ラビさんのいないところで 固有魔法が使える…)
  760. 那由他: あ、あの…!
  761. 那由他: (そしてこれが… 恐らく最後のチャンス…!)
  762. ラビ: …どうされましたか?
  763. 那由他: ………… …………
  764. 那由他: ………… …………
  765. 那由他: 安全にみかげさんを 送り届けてほしいですの
  766. 那由他: 私はお腹がいっぱいで 歩けないので
  767. 那由他: よろしくお願いしますの
  768. ラビ: はい、承知しました ではいってきます
  769. 那由他: いってらっしゃいですの
  770. みかげ: おじゃましましたー!
  771. バタン…
  772. 那由他: …………
  773. 那由他: (これでラビさんの想いを辿る チャンスはなくなったんですの)
  774. 那由他: (でも…)
  775. 那由他: (これでいいんですの)
  776. 那由他: (魔法で知ってしまうのは なんだか…ですの)
  777. 那由他: …………
  778. 那由他: ふふ、いざチャンスを逃したら 気が軽くなったんですの
  779. 那由他: 外は寒いですし… 帰ってくるラビさんのために
  780. 那由他: あったかいお紅茶を 淹れておくんですの~!
  781. 那由他: 知らないことは、 怖いことじゃないですの
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