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- FILENAME: text_311371-1.txt
- 那由他: …………
- シャンシャンシャン… シャンシャンシャン…
- 那由他: …むにゃ…なんですの…この音… すごく心地が…いいですの…
- みかげの声: なーーゆーーたーーん!!
- 那由他: ――っ!?
- 那由他: なっ、なんですの!?
- 那由他: …………朝…? それもけっこう明るい…
- ラビ: ふぅ… やっと起きましたか
- 那由他: ラビさん… …その手に持ってる物は…?
- ラビ: これはスレイベルという楽器です
- シャンシャンシャン… シャンシャンシャン…
- 那由他: わ、クリスマスっぽい音ですの
- ラビ: はい、今日は12月25日なので
- ラビ: クリスマスにちなんで この楽器を目覚ましに選びました
- 那由他: 乙な目覚めですの
- ラビ: しかし、全然起きてくれないので 腕が筋肉疲労を起こしています
- ラビ: …もう2度と目覚ましとして 使うことはないでしょう
- 那由他: それは… 心地よかったので残念…
- みかげの声: なーーゆーーたーーん!!
- ラビ: いけません、みかげさんが 外で待ってます
- ラビ: 早く顔を洗って 歯を磨いてください
- 那由他: は、はいですの…
- ラビ: 今日はいつもより ずいぶん早いですね
- ラビ: まだ午前のおやつの時間でも ありませんよ
- みかげ: だって、イブの日は 一緒に遊べなかったでしょ?
- みかげ: だから今日は、朝ごはんを食べて すぐ遊びにきたんだ
- ラビ: そういうことでしたか
- 那由他: それで、何をして遊ぶんですの? 冬休みの宿題なら見てあげますの
- みかげ: もう、なゆたん そんなことしてる場合じゃないよ
- みかげ: なゆたん、変身してみて
- 那由他: …? はいですの
- みかげ: ほら、今ミィたち この格好でしょ?
- 那由他: はい、ヨヅルさんと月出里さんに 変えてもらった
- 那由他: クリスマスの魔法使い ベファーナの姿ですの
- みかげ: これね今日で戻っちゃうんだって すーたんが言ってた
- みかげ: 普段使うには ちょっと不便だからそうしたって
- 那由他: あら、そうなんですの?
- みかげ: このままだともったいないよ! なんでもいいから何かしよう!
- みかげ: ベファーナっぽいことがしたい!
- 那由他: …みかげさんは限定って付くと 欲しくなるタイプですの?
- 那由他: まあいいですの みかげさんに協力して
- 那由他: 一緒にベファーナっぽいことを しますの
- みかげ: ありがと、なゆたん!
- 那由他: しかし、ベファーナっぽいとは なんでしょうか…
- ラビ: それなら固有魔法を活かせば いいんじゃないですか?
- ラビ: プレゼントを贈った方の想いや 過去を辿れるのであれば
- ラビ: 使い方次第では 誰かの役に立つことも…
- 那由他: 確かにそういう能力ですけど 違いますの
- 那由他: この固有魔法はあくまで調整を 受けたときの意志によるもので…
- 那由他: 実際のベファーナっぽいこととは 関係なさそうですの
- ラビ: 確かにそうですね
- みかげ: ベファーナってどんなお話の キャラなんだっけ?
- ラビ: 一昨日も話しましたが お菓子を配る魔法使いですね
- ラビ: 「神の子を探すベファーナは 明るい光を道しるべに プレゼントである焼き菓子を 靴下に詰め込んで配っている…」
- ラビ: というのがザックリとした 伝承です
- みかげ: ありがと!
- みかげ: うーん… ここから「っぽい」ことかぁ
- 那由他: それならシンプルに お菓子を作って配るのは…?
- みかげ: …すごいっ!なゆたん天才! それだよっ!
- みかげ: お菓子をなゆたんと手作りして みんなにプレゼントしようっ!
- ラビ: まさか、今から作る気ですか? 材料の調達からしないと…
- 那由他: 大丈夫、私の計算では ギリギリ間に合いますの
- ラビ: 台所に立たない人の計算が 参考になるかどうか…
- 那由他: おやつまでには配り終えることが できるはずですの
- みかげ: これもミィがたまたま朝ごはんを 食べて、すぐ来たおかげだね
- 那由他: まるで運命ですの
- みかげ: まずは材料を買いに
- みかげ: ショッピングモールへ しゅっぱーつ!
- FILENAME: text_311371-2.txt
- ラビ: さあ、時間もありませんし 急いで買いますよ
- みかげ: 今日のラビたん、 すっごく時間を気にしてるね…
- 那由他: もしかして、 別の予定がありましたの?
- ラビ: えっ?
- 那由他: それでしたら、 私たちにお買い物は任せて…
- ラビ: …任せられませんよ 失敗するのが目に見えてます
- 那由他: 信用ないんですの…
- みかげ: こうなったら、完璧なお買い物で ラビたんを見返そう!
- 那由他: ええ、そうですの! でも何から買えばいいのか…
- ラビ: やっぱり付いてきて 正解じゃないですか
- ラビ: それで、どれくらいの人数に 何を配るんですか?
- 那由他: せっかくのクリスマスなので ケーキにしたいんですけど
- 那由他: ただ、具体的な数は決めず 多めにしたいんですの
- ラビ: では… とりあえず使い道の多い
- ラビ: 小麦粉や薄力粉、バターなどを 予算の許す限り買いましょう
- ガサガサッ
- 那由他: 日持ちするので、余らせるくらい 買ってもよいのでは?
- ラビ: おっしゃる通り、これらは 今日使い切る必要はありません
- ラビ: 足りないくらいなら余る方が いいでしょう
- ラビ: しかし、予算という別問題が あります
- ラビ: それに卵や果物は 余らせるわけにはいきません
- 那由他: なるほど…
- みかげ: …………
- 那由他: みかげさん? 何を見てるんですの?
- みかげ: これ、ポスター 今からこのデパートで
- みかげ: クリスマスコスプレコンテストが あるんだって
- 那由他: わぁ、クリスマスって感じがして 楽しそうですの
- ラビ: そんなものに興味を移している 場合じゃありませんよ
- ラビ: ――っ!?
- ラビ: いえ、アリですね…
- 那由他: ラビさん?
- ラビ: ダブルス部門の優勝賞品… 見てください
- 那由他: …………あっ! 高級生卵1週間分!?
- みかげ: そんなピンポイントに!?
- ラビ: 名案を思いつきました
- ラビ: おふたりともベファーナになって 優勝してきてください
- 那由他: えっ!? 何を言ってるんですの!?
- みかげ: よーし、わかった!
- みかげ: これは優勝するしかないね なゆたん!
- 那由他: まさかのやる気ですの!? 恥ずかしいですの!!
- 那由他: こういう大会は のんびり鑑賞するのが
- 那由他: 身の丈に合ってるんですの…
- ラビ: 大丈夫です
- ラビ: 那由他様もみかげさんも 必ず優勝します
- 那由他: そ、それは…なぜ…?
- ラビ: 大丈夫です、優勝します なのでほら、早く
- 那由他: もしかしてラビさん… 怒ってるんですの?
- 那由他: 今朝からワガママばかり 私が言うから
- 那由他: 恥をかかせようと無茶振りを…
- ラビ: いえ、那由他様なら優勝する そう思ったからですよ
- ラビ: 恥をかかせようとか そんなつもりはありません
- 那由他: うう…わかりましたの…
- 那由他: ときどき、ラビさんの 考えることがわからないですの…
- FILENAME: text_311371-3.txt
- ワーワー!
- 圧倒的でした! ダブルス部門の優勝は…
- 那由他&みかげペア!!
- みかげ: ―みかげ― イエーイ! みんなありがとー!ブイ!
- 那由他: ―那由他― 本当に優勝したんですの…
- おふたりには副賞として 高級生卵1週間分を贈呈します!
- 那由他: 生卵、大量にゲットですの!
- 那由他: 予算が大幅に浮いたので 他の材料にお金をかけますの!
- みかげ: コンテストも楽しかったし 出てよかったね!
- 那由他: …まあ、そのとおりですの 最初は渋々でしたが…
- 那由他: キッカケをくれたラビさんには お礼を言わないとですの
- ラビ: おふたりともお疲れ様でした
- ラビ: ふふ、私の言ったとおりに 優勝しましたね
- 那由他: うわ、なぜかラビさんが 自慢げですの
- 那由他: でも一応お礼を… ありがとうございました
- ラビ: ふふ
- みかげ: ラビたん写真撮ってたよね あとでちょーだい!
- ラビ: はい、元がいいので とっても可愛く撮れていますよ
- ラビ: 那由他様の分もあります
- 那由他: ありがとうですの
- ラビ: さ、思いのほか時間を使ったので 急いで帰りましょう
- 那由他: さて、ここに大量の材料が あるんですの
- みかげ: 午後のおやつまでには 配りたいよね
- みかげ: 何個くらい作れるかな
- 那由他: さぁ…ケーキ作りにかかる時間が わかりませんの…
- ラビ: 私の計算ではと豪語していたのは どこの誰でしたっけ…?
- 那由他: そ、そんな意地悪に 問い詰めないでほしいですの…
- ラビ: まあ、ケーキは手際がよければ 1ホール1時間程で作れますし
- ラビ: 今からでも いくつか作れますよ
- 那由他: へー、意外と早いですの 2・3ホール分は作れそうですの
- みかげ: でも、お菓子を配る伝承だし もう1種類欲しいかも
- 那由他: 確かに…このままでは ケーキを配る魔法使いですの
- ラビ: では、クッキーはいかがですか? ここにある材料で焼けますよ
- みかげ: クッキー…いいけど… 時間は大丈夫なの?
- みかげ: ミィ、だいぶ前に ママとクッキー作ったけど
- みかげ: 冷蔵庫で一晩冷やしたり… 結構時間かかったよ?
- ラビ: 本格的な作り方はそうですが 寝かせが必要ない手法もあります
- ラビ: ネットで調べれば きっと見つかりますよ
- 那由他: えっと… …ほんと、ありましたの!
- みかげ: へー! ラビたんものしりー!
- 那由他: ケーキのレシピも ネットにあったんですの
- みかげ: じゃあもう完璧だね!
- 那由他: ではみかげさん、 さっそく作りましょう
- 那由他: ラビさんはお疲れ様でした
- 那由他: ここからは ご自分の時間に充ててください
- ラビ: おふたりだけで 作るつもりですか…?
- 那由他: さすがに私たちの気まぐれに
- 那由他: ラビさんを縛り続けるわけには いかないんですの
- ラビ: お気遣いはありがたいのですが…
- ラビ: 量が量なのでかなりの 手際のよさが要求されます
- みかげ: 大丈夫だよ、ラビたん
- 那由他: 確かにピンチではありますが この程度なら
- 那由他: みかげ&那由他のチームワークで 簡単にくぐり抜けられますの
- みかげ: ダブルス部門の チャンピオンだしね
- ラビ: おふたりのお菓子作りは 無残な未来しか見えませんが…
- みかげ: あっ!バカにしてる!
- 那由他: ふーん、いいですの 今までの私たちとは違うんですの
- 那由他: 今に見てるんですの
- FILENAME: text_311371-4.txt
- 那由他: いきますよ、みかげさん!
- 那由他: ネットによると始めに 下準備をするらしいですの!
- みかげ: 速攻で終わらせちゃおう!
- FILENAME: text_311371-5.txt
- 那由他: あの、ラビさん…
- みかげ: お菓子作りが ミィたちをいじめる…
- ラビ: やれやれ…
- 那由他: レシピの言ってる日本語が わからないんですの
- みかげ: 道具の名前だけ書かれても どれがどれかわかんない
- ラビ: …ギブアップまでざっと10分 というところですね…
- ラビ: まあ、ギブアップが早い分 リカバリーも効きます
- ラビ: 締め切り直前になって できませんよりはいくらかマシ…
- 那由他: なんの話ですの?
- ラビ: こんなこともあろうかと おふたりがキッチンで唸ってる間
- ラビ: 調理器具の選定は 全て済ませておきました
- ラビ: この家にある物は 全て頭に入っているので
- みかげ: すごい!ラビたん神だね!
- ラビ: そしてネットのレシピでは 説明を省略している箇所も
- ラビ: 全てこちらのメモに まとめ終えたところです
- 那由他: 私たちのためにそこまで…
- ラビ: 親切なのはここまで さあ、ビシバシいきますよ
- 那由他: ありがとうですの! よろしくお願いしますの!
- みかげ: ラビたんサイコー!
- 那由他: ―那由他― このイチゴは…こうですの
- ラビ: ―ラビ― 違います
- みかげ: ―みかげ― このスポンジは…こうだねっ!
- ラビ: ―ラビ― 少し違いますね
- 那由他: ―那由他― たぶん…こうですの…!
- ラビ: ―ラビ― たぶんって言ってるじゃないですか 違います
- 那由他: ―那由他― あの、ラビさん… 私、きっと褒められて伸びる子なんですの…
- みかげ: ―みかげ― ミィも…
- ラビ: ―ラビ― 甘えたこと言わないでください
- 那由他: ―那由他― ごめんなさい…
- ラビ: ―ラビ― …いえ、私も厳し過ぎました
- みかげ: ―みかげ― このクリームはどうかな、ラビたん
- ラビ: ―ラビ― 非常にチャレンジングでいいですね しかし、これでは切り分けたとき…
- 那由他: ―那由他― あ、先に褒めてからの指摘…
- 那由他: ―那由他― ちょっと指導方針を 軌道修正してくれてるんですの
- 那由他: ―那由他― きっと楽しく完成できますの
- 那由他: ―那由他― あれ…? このイチゴの配置はうまくできましたの
- ラビ: ―ラビ― 本当ですね この配置は唯一バランスがよくキレイです
- ラビ: ―ラビ― これを受け取る方は 運がいいですね
- 那由他: ―那由他― ま、まぐれではないので 他のも同じくらい成功させるだけですの…!
- みかげ: い、いくよ…!
- 那由他: はいですの…!
- みかげ: てっぺんに、 最後のイチゴをのっけて…
- 那由他&みかげ: かんせーい!(ですの!)
- ラビ: おふたりとも、お疲れ様でした
- みかげ: ラビたんのおかげだよっ!
- 那由他: 何から何まで お世話になりましたの
- ラビ: 使用人として当然のことを したまでです
- 那由他: 使用人… でも、感謝は感謝ですの
- ラビ: ちょうどお昼過ぎです
- ラビ: 今から配れば おやつに間に合います
- みかげ: 行こう、なゆたん!
- 那由他: そうしますの ラビさんは…
- ラビ: さすがに遠慮しておきます 部屋の掃除もありますので
- 那由他: わかりました では、このお菓子を渡す際には
- 那由他: ラビさんも含めた3人からの プレゼントだと伝えますの
- ラビ: …そんな配慮はいりませんよ 早く行ってください
- 那由他: はいですの
- みかげ: そういえばベファーナって 靴下にお菓子を入れたんだよね
- みかげ: なゆたん、いらない靴下ある?
- 那由他: 恥ずかしいので 絶対いやですの
- 那由他: 普通に紙袋にいれて 配るんですの
- みかげ: さあ、みんなに幸せを配ろう!
- FILENAME: text_311372-1.txt
- みかげ: 誰に配りに行くの? すーたんとこ?
- 那由他: はい、先日の件もあるので ピュエラケアには行く予定ですの
- みかげ: やった
- 那由他: あとは…みかづき荘のみなさんが いるところとか…
- みかげ: お友だちになったんだっけ …………あっ!
- みかげ: だったらなゆたん 先に姉ちゃのとこ行っていい?
- 那由他: おじゃましますの
- みかげ: おじゃまします! 姉ちゃ!
- みたま: あら、那由他ちゃんにミィまで いらっしゃ~い
- 由貴 真里愛: えっ…なんですか この可愛い魔女っ子さんたち…
- 由貴 真里愛: もしかしてみたまさんの 妹ちゃん…?
- みかげ: うん! ミィは姉ちゃの妹!
- 春名 このみ: あ、相談所のみんなから 話には聞いてるよ
- 春名 このみ: はじめましてだね
- みかげ: はじめまして!
- 由貴 真里愛: 元気な挨拶、いいわね
- みかげ: 元気な挨拶なんて常識だよ! 先生からも言われるし
- 由貴 真里愛: あら、先生の言いつけを守って ミィちゃんはいい子なのね
- みかげ: うん!ミィはいい子!
- 春名 このみ: すごい…真里愛さん… もう懐かれつつある…
- 由貴 真里愛: ふふっ ありがと、このみちゃん
- 由貴 真里愛: …えっと、それで… あなたは?
- 那由他: あ、私は里見那由他と申しまして
- 那由他: 宝崎市から 最近越してきたんですの
- 由貴 真里愛: あ、灯花ちゃんの従姉妹よね? 噂では聞いてたわよ
- 由貴 真里愛: ただ、いろはさんと同郷なのは 初耳だったけど
- 由貴 真里愛: これからよろしくね
- 那由他: はい、よろしくお願いしますの
- 春名 このみ: よろしく!
- 那由他: あと同居人で使用人のラビさんも 同じ魔法少女なので
- 那由他: もしも会った際は、 よろしくお願いしますの
- 春名 このみ: ラビさん…?
- 春名 このみ: もしかしてバイト先の おばさんが言ってた…
- 春名 このみ: 今、商店街周辺で話題になってる あの氷室ラビさん…?
- 那由他: あら、ご存知でしたの?
- みたま: なんだか盛り上がってるけど
- みたま: 大きな荷物を持ってるし…
- みたま: ただ挨拶や調整をしに来た わけじゃないんでしょう?
- みかげ: もちろんだよ
- みかげ: だってミィたちね 今、ベファーナやってるから!
- みたま: ベファーナ…?
- 由貴 真里愛: イタリアにある クリスマスの伝承ね
- 由貴 真里愛: いい子にしていれば魔法使いが お菓子をくれるっていう
- みかげ: そう! その魔法使いのベファーナ!
- みかげ: だからミィたち今 手作りお菓子を配ってるんだよ
- みかげ: はい、姉ちゃ!
- みたま: ふふ、ありがとう
- 那由他: このみさんと 真里愛さんたちもどうぞ
- 春名 このみ: えっ、私たちもいいの? 初対面だし…
- 由貴 真里愛: 私たちの分なんて 用意してないでしょう?
- 那由他: いいんですの
- 那由他: 誰に渡すかは決めずに、 色んな方に配るつもりだったので
- みかげ: だからたまたま出会った人にも あげるようにしてるんだ!
- みかげ: はい、プレゼント!
- 由貴 真里愛: じゃあ、喜んで
- みかげ: 姉ちゃ、おいしい?
- みたま: …ええ とってもおいしいわ
- 春名 このみ: (まさか調整屋で)
- 春名 このみ: (こんな普通においしい スイーツが食べられるなんて)
- 由貴 真里愛: これならお店にも出せそうね
- みかげ: ほんと!? やった!
- 春名 このみ: このチューリップみたいな クリームの盛り付けもいいね
- 那由他: こだわりポイントですの
- みたま: ミィ、いつの間に こんなスキルを?
- みたま: 簡単な料理しか作ったこと ないわよねぇ…?
- みかげ: ラビたんに色々 教えてもらったんだ!
- みたま: あら、そうなの?
- 那由他: 今日は急にお菓子を配ろうと 決めたのですが
- 那由他: 材料の選定からお菓子作りまで 色々とお世話になったんですの
- みかげ: ラビたんがいなかったら きっと完成しなかったよね!
- 春名 このみ: すごく優秀な 使用人さんなんですね
- 那由他: ええ、そうなんですの
- 那由他: 今日に限らず いつも助けられてますの
- 由貴 真里愛: それに、とても優しいのね…
- 那由他: ええ、そう…そうなんですの…?
- 那由他: 今日も結構な辱めを受けた 気がしますの…
- みかげ: でね、姉ちゃ、ここからが 本題なんだけど…
- みかげ: ユニオンの人たちに会って お菓子、配りに行っていい?
- みたま: …そういうことね まあ、頑張ったみたいだし
- みたま: 許してあげるしかないわね
- みかげ: やったぁ!
- 那由他: みかげさんは交渉上手ですの
- 由貴 真里愛: さて、本題も済んだみたいだし
- 春名 このみ: 改めてお菓子のお礼、言おっか
- みたま: そうね
- みんな: お菓子のプレゼント ありがとう!
- 那由他: はいっ、どうもですの
- FILENAME: text_311372-2.txt
- いろは: わ、珍しいお客さん
- みかげ: お菓子を配りに来たよ!
- やちよ: なるほど、ベファーナとして お菓子配りを…
- 那由他: そうなんですの
- いろは: 灯花ちゃんも呼ぶ? 今、地下の部屋にいるけど…
- 那由他: い、忙しそうなので大丈夫ですの お菓子だけ置いておくんですの
- やちよ: それがいいわね
- みかげの声: わぁ、可愛い!
- みかげ: テラピチに載ってた オモチャのお化粧道具だ!
- うい: 昨日プレゼントで貰ったんだ ちょっと使ってみる?
- みかげ: いいの? ありがとう!
- フェリシア: おい、さな!
- フェリシア: オレの半魚人メジロと そのぬいぐるみでバトルだ!
- さな: えっ…ゴロゴロは バトルとかあんまりしなくて…
- うい: あれ?
- うい: でもメジロは魚の怪物で ゴロゴロはねこだから…
- みかげ: あっ!? 食べられちゃう!?
- さな: …………がぶっ!
- フェリシア: ぐあーっ! 卑怯だぞー!!
- 那由他: ふふ、とっても楽しそうですの
- 鶴乃: 仕事してるやちよとわたしで プレゼントを用意したんだよっ!
- やちよ: 気に入ってもらえたようで よかったわ
- 那由他: みなさんはいいクリスマスを 過ごせたようですの
- いろは: うん、そうだね
- いろは: みんな楽しい思い出に なったと思う
- 鶴乃: 最後にこんな素敵なお菓子も 貰えたしね!ふんふん!
- 那由他: 来てよかったですの
- いろは: 那由他ちゃんは クリスマス楽しかった?
- 那由他: え? 私のクリスマス…?
- 那由他: …………
- 那由他: …はい、ラビさんとふたりで 楽しく過ごしたんですの
- いろは: そっか、よかった
- 那由他: …………
- いろは: 氷室ラビさんかぁ
- いろは: あまり詳しくは知らないけど クールでミステリアスらしいから
- いろは: 出会った頃のやちよさんみたいな 感じなのかな?
- 鶴乃: 商店街では第2の七海やちよって 呼ばれてるらしいからね
- 鶴乃: そこんところ、どうですか? 第1の七海やちよとしてひと言!
- やちよ: 聞かれても困るし、 噂を聞いたときは怖かったわよ…
- やちよ: 急に知らない人と一緒にされて いったい何…ってなったわ
- やちよ: そもそも私は商店街の人から どう見られてたのかしら…
- 那由他: なんだか申し訳ないですの…
- やちよ: 謝る必要なんてないわ 誰が悪いって話じゃないから
- 那由他: それにしても、ラビさんの印象は ミステリアスですか…
- ラビ: いえ、那由他様なら優勝する そう思ったからですよ
- ラビ: 恥をかかせようとか そんなつもりはありません
- 那由他: 確かに何を考えてるか わからないことが多いですの…
- 那由他: 今日も…
- やちよ: まるで私が何を考えてるか わからないみたいね…
- みかげ: なゆたん、そろそろ時間…
- 那由他: 大変、他にも行くところが あるんですの
- 鶴乃: あ、もう帰るの?
- 鶴乃: じゃあ、みんなで並んで お礼を言おう!
- 鶴乃: いろはちゃん、かけ声お願い!
- いろは: それじゃあ、せーのっ
- みんな: お菓子のプレゼント ありがとー!
- みんなの声: ありがとー…
- いろは: あ、地下の部屋の子たちからも
- 那由他: はいっ、どうもですの
- FILENAME: text_311372-3.txt
- みかげ: 次はどこに行くの?
- 那由他: 時女一族のみなさんがいる 水徳寺ですの
- みかげ: あのおっきなお寺だね!
- 那由他: 以前、ラビさんの誕生日を お祝いするにあたって
- 那由他: 時女のみなさんには 大変なお世話になったんですの
- 那由他: ただ、ひとつ心配なことが…
- 南津 涼子: は?
- 南津 涼子: うちの寺に、お菓子の クリスマスプレゼント…?
- 南津 涼子: いただくぞ、ありがとう!
- 那由他: あ、よかったですの
- ちはる: 普通にパーティーもやったしね
- 那由他: パーティーもしたんですの?
- 那由他: てっきりお寺とは宗教が違うので よくないと思ってましたが…
- 那由他: いらぬ心配でしたの
- すなお: みなさんが思ってる以上に 制限はなかったりするんですよ
- 静香: 私はよくわからなかったけど そういうものとして楽しんだわ!
- すなお: 柔軟です、静香
- みかげ: みんなは どんなパーティーしたの?
- 旭: …どんなって…普通でありますよ お食事を囲んで談笑し
- 青葉 ちか: その後はプレゼント交換を しましたね
- 那由他: プレゼント交換! 楽しそうですの!
- ちはる: 普段のみんなを観察して
- ちはる: みんなが喜びそうな プレゼントを選ぶ
- 静香: 一緒に住んでいるからこその 企画よね
- 那由他: 一緒に住んでいるからこそ… ちょっと羨ましいですの
- すなお: とはいえ、誰に渡すかは 当日までのお楽しみ
- すなお: その結果、みなさん思い思いの 推しを用意することになって…
- 南津 涼子: でも独りよがりにならず 割とうまくいったよな
- 南津 涼子: あたしはちはるから貰った 陰陽師が主人公のミステリー小説
- 南津 涼子: まだ読んでる途中だけど すっげえ楽しいぞ
- ちはる: ほんと!? よかった!続編もあるんだよ!
- ちはる: わたしも涼子ちゃんから貰った マッサージ無料券、使うの楽しみ
- 南津 涼子: おう すっげーほぐしてやる
- 青葉 ちか: 私が旭さんから貰った 迷彩柄の部屋着は
- 青葉 ちか: 山奥の生活で 大変重宝します!
- 旭: ちか殿からいただいた干し肉は
- 旭: チキンとはまた違った香りと 歯ごたえで、よかったであります
- 静香: でも、私のプレゼントは 喜んでもらえたのかしら…
- すなお: あの電車の写真集、 すごく良かったですよ
- すなお: 自然の風景やそこで生きる人々の 温かさも伝わりました
- 静香: そう、そうなのよ!
- 静香: 豊かな自然をあの鉄の塊が 駆け抜ける!すごいわ!
- すなお: それで、私の贈った Tシャツは…
- 静香: さっそく明日から着るわ!
- 静香: あれがイマドキ流行の キモかわいいなのね
- 静香: 勉強にもなったわ ありがとう!
- すなお: キモかわいいつもりは ありませんが
- すなお: 静香が喜んだなら なによりです!
- 那由他: (みなさん思い思いに プレゼントを贈って)
- 那由他: (それで喜び合っている… いい関係で羨ましいですの…)
- 那由他: (私たちはどうなのでしょう…)
- 那由他: …っていけません もうこんな時間
- 那由他: みかげさん、そろそろ…
- みかげ: あ、そうだね
- すなお: もうお帰りですか?
- ちはる: じゃあ最後にみんなでお礼を しないとね
- 静香: そうね! せーの
- みんな: お菓子のプレゼント ありがとっ!
- 那由他: はいっ、どうもですの
- FILENAME: text_311372-4.txt
- リヴィア: へー、みんなにお菓子を 殊勝なことやなぁ
- ヨヅル: ありがとうございます おいしくいただきます
- 月出里: ふむんむー!
- ヨヅル: 今年はたくさんプレゼントを 貰ってしまいましたね…
- 那由他: あ、みなさんもプレゼント交換を したんですの?
- ヨヅル: いえ、交換ではなく 一方的に受け取ってしまいました
- 月出里: ふむむふんむ!
- みかげ: リヴィアさんの…サンタ?
- リヴィア: あーそれはな…
- リヴィア: 昨日の夜中にふたりが 寝静まった後
- リヴィア: 私が付けヒゲで サンタの格好をしてたんや
- 那由他: な、なぜですの…?
- リヴィア: こっそりプレゼントを 置くためや
- リヴィア: せやけど落ちてた生クリームに 足を滑らせてズッコケてな…
- リヴィア: 月出里を起こして 見られてもうたんや
- リヴィア: 夢を壊して…ごめんな
- 月出里: ふ?
- ヨヅル: は? と申しております
- リヴィア: いや、サンタさんの正体 バラしてもうたし…
- 月出里: ふっむむむ ふんむむんふーむん
- ヨヅル: サンタさんの正体は 知ってるとのことです
- リヴィア: へ? そうやったんか!?
- リヴィア: やったら普通に 渡せばよかったわぁ
- 那由他: 中々確認するのも難しいし 仕方ないですの
- みかげ: でも面白いね
- みかげ: ミィの姉ちゃも付けヒゲで サンタさんやってるよ
- みかげ: 調整屋さん同士、一緒だね
- ヨヅル: なんと、みたまさんも…? …なるほど…
- ヨヅル: 調整屋として独り立ちするには 必要なスキルなのですね…
- ヨヅル: 付けヒゲ、恐るべし… これはメモです…!
- リヴィア: せんでええ 紙のムダや
- みかげ: でも、ふたりにプレゼントを 贈ったのは、優しさだよね?
- リヴィア: 優しさか…
- リヴィア: 単純にふたりとも 親元を離れて頑張っとるからな
- リヴィア: おめでとうくらい してあげたかったんや
- 月出里: ふむむむん…
- ヨヅル: やはりメモには 残しておきましょう
- 那由他: 親元を離れて…
- 那由他: 私もですの… でも私以上に…ラビさんの方が
- 那由他: 住み込みで…親元を離れて 頑張ってくれているんですの
- 那由他: 私もラビさんも、 もっとクリスマスを…
- 那由他: …………
- 那由他: …そろそろ行きましょうか みかげさん
- みかげ: うん、そうだね じゃーね、すーたん
- 月出里: ふむっ!
- リヴィア: 最後にお礼言わんとな
- 月出里: ふーむ
- みんな: お菓子のプレゼント ありがとー!(ふむむーっ!)
- 那由他: はいっ、どうもですの
- みかげ: 次はどこに行くの?
- 那由他: もう帰ろうと思うんですの
- みかげ: え? だってまだ…
- 那由他: いいんですの
- 那由他: みんなの笑顔は嬉しいですの… でも…
- FILENAME: text_311373-1.txt
- 那由他&みかげ: ただいまー(ですの)
- ラビ: おかえりなさいませ
- ラビ: みかげさんもこちらに 戻ってこられたのですね
- みかげ: うん まだ門限までちょっとあるし
- みかげ: こんな時間からは迷惑だった…?
- ラビ: いえ、全然 むしろ大歓迎です
- みかげ: わーい
- 那由他: ふぅ…歩き疲れたんですの ちょっとリラックスしますの
- みかげ: ミィも床でゴロゴロしよーっと
- ラビ: いいですけど… まだ掃除が終わってないので
- ラビ: 邪魔にならないように お願いします
- 那由他: あの匠のようなラビさんが まだ掃除を終えてないなんて
- 那由他: 珍しいこともあるんですの
- 那由他: ふぅ…
- 那由他: …………
- みんな: お菓子のプレゼント ありがとう!
- みんな: お菓子のプレゼント ありがとー!
- みんな: お菓子のプレゼント ありがとっ!
- みんな: お菓子のプレゼント ありがとー!(ふむむーっ!)
- 那由他: …………
- 那由他: (今日はたくさんの笑顔が 見られたんですの)
- 那由他: (お菓子のプレゼント 喜んでいただけたんですの)
- 那由他: (みなさんが楽しいクリスマスを 過ごせたと聞けて)
- 那由他: (とても嬉しかったんですの)
- 那由他: (でも…)
- ラビ: どうされましたか
- 那由他: え?
- ラビ: なにやら元気がないですが
- ラビ: 遊び疲れただけでは ないようにも見えます
- ラビ: お菓子配りが、 うまくいきませんでしたか?
- 那由他: いえ、みなさんの喜ぶ顔が見られ たくさんお話もできました
- 那由他: ただ今日… いろはさんとお話して…
- いろは: 那由他ちゃんは クリスマス楽しかった?
- 那由他: え? 私のクリスマス…?
- 那由他: …………
- 那由他: …はい、ラビさんとふたりで 楽しく過ごしたんですの
- 那由他: そのとき私は…
- 那由他: すぐに楽しかったと 答えられなかったんですの…
- ラビ: では…クリスマスが 楽しくなかったのですか?
- みかげ: えっ!?
- みかげ: そうなの? なゆたん…
- 那由他: そ、そんなことは… ないはずですの…
- ラビ: ですが…
- みかげ: やっぱりミィがパーティーに 行かなかったこと…
- 那由他: そ、それは仕方がないですし いいんですの
- 那由他: それに楽しくないことは 絶対ないはずで…
- 那由他: みなさんの笑顔が見れて 嬉しかったのは本当ですし…
- ラビ: ですが那由他様は 与えすぎたのかもしれません
- 那由他: え…?
- ラビ: ただでさえ親元を離れて ひとり頑張っているのに
- ラビ: 那由他様は今年のクリスマス 人のためにたくさん動きました
- ラビ: たくさん与えたのですから
- ラビ: もう少しだけ与えられても いいのかもしれません
- 那由他: 与えられる… あ、プレゼント…?
- 那由他: そうですの…
- 那由他: いつものクリスマスには パパが目の前にいて…
- 那由他: パパがたくさんの プレゼントをくれたんですの…
- ラビ: …………
- 那由他: で、でも、プレゼントが 貰えなくてもいいんですの
- 那由他: 今はパパも大変なとき… ワガママは言わないですの!
- ラビ: ハァ…
- 那由他: あ、ため息…
- ラビ: 今日は12月25日 夕方にはなってしまいましたが…
- ラビ: クリスマスはまだ 終わっていないですよ
- 那由他: え?
- ラビ: よく思い出してください 今朝からずっと私は
- ラビ: 時間を気にして 焦っていましたよね
- ラビ: その上、匠のような手際の私が なぜかまだ掃除を終えていません
- 那由他: ラビさん…?
- FILENAME: text_311373-2.txt
- ドサッ…
- 那由他: その箱は…なんですの?
- みかげ: 2つあるけど…
- ラビ: はい、那由他様 あげます
- 那由他: ありがとうですの
- ラビ: こちらはみかげさんに
- みかげ: ミィの分もあるの!? ありがとー!
- 那由他: 開けていいですの?
- ラビ: どうぞ
- 那由他&みかげ: …………!
- みかげ: これは…!
- 那由他: マフラー!?
- みかげ: しかも なゆたんとおそろい!
- ラビ: はい、私からの クリスマスプレゼントです
- ラビ: ちなみにもう一本ここに 同じマフラーがあるのですが…
- ラビ: これは私のです
- ラビ: 捜索隊メンバー3人で おそろいです
- 那由他: …………
- 那由他: ラ、ラララ…ラビさ~~ん!!
- ラビ: な、なんですか… 押しつぶさないでください
- みかげ: ラビたんってクールだけど サイコーだよね!
- ラビ: ですが完成が遅れて寂しい思いを させてしまいました
- 那由他: えっ!? 手作りなんですの!?
- ラビ: はい、本当は24日の夕食までに 完成させるつもりでしたが
- みかげ: ミィのせいで色々あったし しょうがないよねー
- 那由他: オマケに今日も面倒なことに 巻き込んでしまいましたの
- ラビ: いいんですよ
- 那由他: あっ!! それにこのマフラーのデザイン…
- 那由他: パパがしているものと そっくりですの!
- ラビ: ふふ、さすがは那由他様 最こだわりポイントです
- みかげ: でも、ちゃんと女の子向けに 作ってあるね!
- ラビ: ふふ、さすがはみかげさん 真のこだわりポイントです
- 那由他: ふふっ… ふふふふ…
- みかげ: なゆたんがごきげんだ
- 那由他: ダメですの にやけてしまいますの
- 那由他: こらえきれませんの 踊りたい気分ですの
- ラビ: …こんなにプレゼントの 贈り甲斐がある人も珍しいですね
- ラビ: 子どもでもこんな喜び方 しませんよ
- みかげ: ラビたん、プレゼント貰っても 喜ばないの…?
- ラビ: はい、私は16歳です もうその次元ではありません
- みかげ: ふーん、だったらなゆたん…
- 那由他: ええ、そうですの
- ラビ: …? なんでしょうか
- 那由他: 本当は夕食後にでもと 思っていたのですが…
- 那由他: ラビさん
- みかげ: ラビたん
- 那由他&みかげ: メリークリスマス!
- ラビ: ――っ!?
- ラビ: …こ、これは… 手作りケーキとクッキー…?
- ラビ: 配ったはずでは?
- 那由他: ラビさんの分は 残しておいたんですの
- 那由他: むしろ今日のことも含めて
- 那由他: いつもお世話になってる 感謝の気持ちですの
- ラビ: …………
- ラビ: せっかく怒られながらも 作ったのに…
- ラビ: …しかもこれ、唯一私が褒めた 盛り付けの部分では…?
- 那由他: そうですの
- ラビ: …私はあくまで使用人として 当然のことをしたまでですが…
- ラビ: …相変わらず 変なご主人様です
- ラビ: ありがたく受け取ります
- 那由他: はいっ! どうぞですの!
- 那由他: 手作りマフラーを用意した ラビさんも、変な使用人ですの!
- ラビ: かもしれませんね ふふっ…
- みかげ: ラビたんもごきげんだ
- 那由他: 喜んでもらえたようで よかったですの
- みかげ: あ、お寺の子たちみたいに プレゼント交換になったね!
- 那由他: あ…!
- 那由他: 一緒に住んでいるからこそ… ちょっと羨ましいですの
- 那由他: もう、羨ましくはないですの
- ラビ: …ちょっと早いですが お夕飯にしましょうか
- ラビ: みかげさんもどうです?
- みかげ: うん、食べる!
- みかげ: …何してるの、なゆたん
- 那由他: …せっかくなので マフラーを着けて食事を…
- ラビ: 舞い上がりすぎでは…?
- みかげ: ミィもする! ラビたんもね!おそろい!
- ラビ: みかげさんに言われたら 仕方ありませんね
- ラビ: おそろいのマフラーをして食事… 変な家族になってしまいました
- FILENAME: text_311373-3.txt
- みんな: 「ごちそうさまでした!」
- みかげ: もういっかい 床でゴロゴロしよーっと
- 那由他: おいしかったですの
- 那由他: ふぅ…
- 那由他: (ラビさんはすごいですの)
- 那由他: (料理や掃除が 得意なだけでなく)
- 那由他: (私がハッキリ わかっていなかったことも)
- 那由他: (事前に察知して 準備して…)
- 那由他: (私の考えることは 何もかもお見通しですの)
- 那由他: (ラビさんには敵いませんの…)
- 那由他: (私は…どうなんですの?)
- 那由他: (ラビさんのこと ちゃんとわかってるんですの?)
- ラビ: …………
- 那由他: (ちょっと眺めてても… 何もわかりませんの…)
- 那由他: (きっと私はラビさんのこと 何も掴めていませんの…)
- 那由他: (今日だって…)
- ラビ: はい、今日は12月25日なので
- ラビ: クリスマスにちなんで この楽器を目覚ましに選びました
- ラビ: そしてネットのレシピでは 説明を省略している箇所も
- ラビ: 全てこちらのメモに まとめ終えたところです
- 那由他: (プレゼントの件を含め)
- 那由他: (「私を想ってくれている…」)
- 那由他: (そう思える瞬間が たくさんあったんですの)
- 那由他: (でもその一方で…)
- ラビ: …任せられませんよ 失敗するのが目に見えてます
- ラビ: 名案を思いつきました
- ラビ: おふたりともベファーナになって 優勝してきてください
- ラビ: 大丈夫です、優勝します なのでほら、早く
- 那由他: もしかしてラビさん… 怒ってるんですの?
- ラビ: ふふ、私の言ったとおりに 優勝しましたね
- 那由他: うわ、なぜかラビさんが 自慢げですの
- ラビ: ふたりのお菓子作りは 無残な未来しか見えませんが…
- ラビ: ―ラビ― 違います
- 那由他: (ちょっと辛辣な会話も 多いですの…)
- 那由他: (というか、思い浮かんだ数は こっちの方が多いですの…)
- 那由他: (わかりませんの…)
- いろは: 氷室ラビさんかぁ
- いろは: あまり詳しくは知らないけど クールでミステリアスらしいから
- いろは: 出会った頃のやちよさんみたいな 感じなのかな?
- 那由他: (ミステリアス………… すぎるんですのっ!)
- 那由他: (考えれば考えるほど わかりませんの!)
- 那由他: (そもそもラビさん…)
- 那由他: (どうして私と一緒に いるんですの?)
- 那由他: (仕事だから…?)
- 那由他: (本当にそれだけですの…?)
- 那由他: (知りたい… ラビさんのことが知りたい…)
- 那由他: (ラビさんの本当の想いが…)
- 那由他: ――っ!?
- 那由他: 想い…
- 那由他: (わかるのでは…?)
- ラビ: プレゼントを贈った方の想いや 過去を辿れるのであれば
- 那由他: (想いなら、 今の私の固有魔法で…)
- FILENAME: text_311373-4.txt
- ラビ: みかげさん 門限は大丈夫ですか?
- みかげ: ん~大丈夫じゃないけど あと10分ゴロゴロしたいなー
- ラビ: みかげさんがダメな大人 みたいなこと言ってますね…
- みかげ: 帰ってお風呂入って寝ちゃったら
- みかげ: もうこのベファーナとも お別れだなー
- ラビ: 名残惜しい…のですか?
- ラビ: 今日めいっぱい堪能したので いいじゃないですか
- みかげ: そーだね
- 那由他: (そうなんですの… 私とみかげさんは)
- 那由他: (今日までベファーナになれて… ふたりで力を合わせれば)
- 那由他: (固有魔法で、物に宿った想いを 知ることができるんですの)
- 那由他: (そして今、私の手元には…)
- 那由他: (ラビさんの…手作りマフラーが あるんですの…)
- 那由他: …………
- ドクン…
- 那由他: (知りたいことが 知れてしまう…)
- 那由他: (優しいラビさん 冷たいラビさん…)
- 那由他: (どれが本当のラビさんなのか… それに、何を考えてるのか…)
- ドクン…ドクン…ドクン…
- 那由他: (今のこの生活を 楽しんでくれているのか…)
- 那由他: …………
- みかげ: うわっ! もうこんな時間だっ!
- ラビ: だから聞いたんですよ ゴロゴロしすぎでしたね
- みかげ: ミィ、もう帰るね ふたりともありがと!
- ラビ: 待ってください 夜道は危険なので送っていきます
- ラビ: 一緒に行きましょう
- みかげ: ラビたんやさしー!
- ラビ: 那由他様はお留守番 お願いします
- 那由他: …………!
- 那由他: (今、ここでお留守番を ラビさんにお願いして…)
- 那由他: (代わりに私が みかげさんを送れば…)
- 那由他: (ラビさんのいないところで 固有魔法が使える…)
- 那由他: あ、あの…!
- 那由他: (そしてこれが… 恐らく最後のチャンス…!)
- ラビ: …どうされましたか?
- 那由他: ………… …………
- 那由他: ………… …………
- 那由他: 安全にみかげさんを 送り届けてほしいですの
- 那由他: 私はお腹がいっぱいで 歩けないので
- 那由他: よろしくお願いしますの
- ラビ: はい、承知しました ではいってきます
- 那由他: いってらっしゃいですの
- みかげ: おじゃましましたー!
- バタン…
- 那由他: …………
- 那由他: (これでラビさんの想いを辿る チャンスはなくなったんですの)
- 那由他: (でも…)
- 那由他: (これでいいんですの)
- 那由他: (魔法で知ってしまうのは なんだか…ですの)
- 那由他: …………
- 那由他: ふふ、いざチャンスを逃したら 気が軽くなったんですの
- 那由他: 外は寒いですし… 帰ってくるラビさんのために
- 那由他: あったかいお紅茶を 淹れておくんですの~!
- 那由他: 知らないことは、 怖いことじゃないですの
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