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Infinite Iroha MSS JP Text

Aug 22nd, 2022 (edited)
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  2. ピピピピッ、ピピピピッ♪
  3. いろは: …っ、ふぁ…?
  4. いろは: あ、もう朝… 朝ごはんの用意しないと…
  5. いろは: あれ…?
  6. いろは: やちよさん おはようございます
  7. やちよ: おはよう、いろは
  8. やちよ: まだ、時間が早いけど、 目が覚めちゃった?
  9. いろは: 今日の朝ごはんの準備、 私だと思って起きたんですけど…
  10. やちよ: ふふっ、それは昨日よ?
  11. いろは: えっ!?
  12. いろは: あ、そっか 今日って金曜日でしたっけ?
  13. いろは: ………はっ、いけない
  14. いろは: それなら、ユニオンのみんなと 話をする日でしたよね!?
  15. いろは: キモチの石は集まったけど、 次はどうするかって…
  16. やちよ: 本当、今日のいろはは、 おとぼけさんね
  17. いろは: へ?
  18. やちよ: 魔法少女同士が戦う日々は もう終わった
  19. やちよ: 今は自動浄化システムのおかげで 魔女になることもないから
  20. やちよ: 課題はどうやって魔法少女の話を 広めるかって状況でしょ?
  21. いろは: …そっか、そうでした
  22. やちよ: 魔法少女同士で 争っていた時の緊張感が
  23. やちよ: まだ抜けてないのかも しれないわね
  24. 鶴乃の声: ししょー!いろはちゃーん!
  25. 鶴乃の声: みかづき荘で唯一通いのメンバー 最強の由比鶴乃が登場だよー!
  26. ダッダッダッダッ!
  27. ガチャッ!
  28. 鶴乃: 今日もお邪魔しまっす! おっ、これは朝食の香りだね!?
  29. やちよ: そりゃ、いつもより 1時間近く早い登場だもの…
  30. やちよ: いろは、お茶でも淹れてあげて
  31. いろは: はい
  32. いろは: 鶴乃ちゃん お茶とコーヒーどっちにする?
  33. 鶴乃: じゃあ、久しぶりにコーヒーで! ありがとね!
  34. うい: さなさん 食べた食器持っていくよ
  35. さな: ありがとう、ういちゃん…
  36. フェリシア: あ~、やべぇ~
  37. フェリシア: 今日のフレンチトースト むっちゃうまかったぞ~
  38. やちよ: そんな恍惚とするほど…?
  39. フェリシア: おうっ、絶品ってやつだぞ! また作ってくれよな!
  40. やちよ: それなら今度、 一緒に作って覚えてみる?
  41. フェリシア: あー…それならいい…
  42. やちよ: ちょっと…
  43. いろは: ふふっ
  44. 「今日の獅子座の運勢は…ごめんなさい 残念だけど12位」
  45. 「過去に振り回される予感がするから気をつけて ラッキースポットはホテルだよ」
  46. 鶴乃: ありゃりゃ
  47. 鶴乃: いろはちゃんの運勢 今日はしょんぼりする感じだね
  48. いろは: ラッキースポットには行けないし 気をつけないといけないね
  49. 鶴乃: いっそ旅行に行っちゃう!?
  50. いろは: そ、それは急過ぎるよ さすがに学校はさぼれないから…
  51. 鶴乃: んだねー、えへへ
  52. ももこ: へぇー キモチの石って懐かしいな
  53. ももこ: 確かに、緊張感が 抜けてないのかもしれないけど
  54. ももこ: アタシはいろはちゃんの感覚、 なんとなくわかる気がするよ
  55. かえで: 私も…
  56. かえで: 今でも知らない魔法少女に 襲われる夢を見るぐらいだもん…
  57. レナ: かえでの場合は、 怖がりだから余計なんじゃない?
  58. かえで: うゆっ…そうだけど…
  59. かえで: レナちゃんだって夜中に 電話してきたでしょ?
  60. かえで: 突然、魔法少女に襲われて 死にかける夢を見たって…
  61. レナ: ちょ、かえで! それは言わない約束でしょ!?
  62. ももこ: はいはい、 朝から元気にケンカしない…
  63. ももこ: って、そうだ プロミストブラッドと言えば
  64. ももこ: いろはちゃんさ 今日の放課後って予定ある?
  65. いろは: 今日ですか? うーん…そうですね…
  66. いろは: ユニオンのみんなで集まる機会も 少なくなりましたし…
  67. いろは: スーパーに寄って帰る以外は 特に何もなかったような?
  68. いろは: あ、水徳寺に本を返しに行く 予定があるぐらいだと思います
  69. いろは: 何かあるんですか?
  70. ももこ: 今日、こっちにらんかちゃんが 来るみたいなんだけど
  71. ももこ: 他のメンバーも来ると思うから 会っていかないかなって
  72. レナ: クレーンゲームで バトろうって約束してんのよ
  73. かえで: せっかくだから いろはちゃんもおいでよ
  74. いろは: うーん それじゃあ、行ってみようかな
  75. いろは: 魔法少女同士でぶつかることもなく 魔女になることもない 私たちが望んでいた平和な日常が目の前にある
  76. いろは: 自動浄化システムが世界中に広がってから 何かあるんじゃないかって身構えていたけど 今のところは何もない
  77. いろは: もちろん魔女との命掛けの戦いは残ってるけど こうしてみんなの柔らかい表情を見てると 望んでいた未来になったんだなって思う
  78. いろは: 敵が現れる驚きも誰かが傷つく悲しみも要らない
  79. いろは: 周りが見ていたら とても面白くなくて飽き飽きしそうな時間が 私たちにとってはきっと かけがえのない最上の時間なんだと思う
  80.  
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  82. 枇々木 めぐる: 5対3… クレーンゲームバトルの勝者は…
  83. 枇々木 めぐる: 笠音アオ&智珠らんかペア!
  84. アオ: まあ、当然の結果だよね~
  85. アオ: テヘッ
  86. 智珠 らんか: クレーンゲームなら負けないとか あんだけ豪語してたのに
  87. 智珠 らんか: レナ、あんたさ マジでダサいってわかってる?
  88. アオ: 加えて罰ゲームで 飲み物のおごりも決定だね~
  89. 枇々木 めぐる: おっと、ここで二木市のふたりが 敗者のふたりを追い詰める!
  90. 枇々木 めぐる: ゲーマーとしてのプライドは どこにもありません!
  91. 枇々木 めぐる: 対して! 水波レナと秋野かえでの反応は!
  92. めぐるの声: 闘志のかけらもなく 涙を流すばかり!
  93. めぐるの声: おっと、いけません…!
  94. めぐるの声: めぐるが実況すると、 固有魔法の力で面倒になるので
  95. めぐるの声: このあたりで失礼します!
  96. ももこ: 何しに来たんだよ… おかげでバトルは白熱したけど…
  97. いろは: レナちゃんもかえでちゃんも いいところまでいったんだけどね
  98. レナ: 敗者に慰めの言葉はいらないわ
  99. かえで: でも、ふたりで特訓したし やっぱり悔しいねぇ…
  100. いろは: もう、そこまでして 二木市の人とは争わなくても…
  101. いろは: ほら、せっかく和解できたし…
  102. アオ: ん~?なんか勘違いしてない? 争いじゃなくてこれは遊びだよ~
  103. 智珠 らんか: そうそう、マジで受け取って 仲が悪いとか思わないでよ?
  104. 智珠 らんか: こうして悪口言うのも 愛嬌みたいなもんなんだから
  105. アオ: グループの垣根を越えて 遊べるだけでも幸せだもんね
  106. レナ: じゃあ今のセリフって 本気じゃないってことよね?
  107. 智珠 らんか: 本気じゃないけど、 飲み物はおごってもらうから
  108. レナ: え゙っ!?
  109. いろは: それじゃあ紅晴さんたちは、 生徒会で忙しいんだ
  110. アオ: ずっとプロミストブラッドを 優先してきたからね~
  111. アオ: 今はひかるとふたりで溜まった 仕事を片づけてるみたい
  112. 智珠 らんか: ひかるがさくやの代わりに なれてるとは思えないけどね…
  113. アオ: し、しっかり応援はしてるよ?
  114. いろは: そういえば、大庭さんは? 竜ケ崎の方で忙しいの?
  115. 智珠 らんか: んなわきゃないでしょ 自由きままにマンガ読んでるだけ
  116. ピロン♪
  117. 智珠 らんか: って、噂をしてたら樹里から…
  118. アオ: 姉ちゃんなんて?
  119. 智珠 らんか: なんで勝負事に樹里サマを よばねーんだ…って怒ってる
  120. アオ: うわぁ… あとでブチブチ言われそう…
  121. ももこ: ほら、みんな店に着いたから 並んで注文しちゃって
  122. レナ: 笠音とらんかには、敗者として レナとかえでが払うから
  123. かえで: え、私も!?
  124. レナ: は?
  125. レナ: ひとりで逃げようったって チームなんだから許さないわよ
  126. かえで: ふゆぅ…
  127. いろは: ん、あれって
  128. 燦: あら?
  129. ミユリ: これはこれは、かつての仇敵が 雁首を揃えて来ましたよ!
  130. ももこ: そりゃ、こっちの台詞だよ
  131. いろは: 羽根の方たちも一緒ですか? 神浜市にいるなんて珍しいですね
  132. ミユリ: それは偶然、姫様の用事が 神浜市であっただけですよ
  133. 燦: 加えて、魔女の反応を追ってたら 神浜市に入ってしまったのよ
  134. 燦: それで今は、魔女を倒せた羽根に ご褒美をあげてたところ
  135. ミユリ: 燦様のアメと鞭は最高の塩梅で なんとも幸せな時間ですぅ~
  136. レナ: ご褒美のネオマギウス… 罰ゲームのレナたち…
  137. かえで: 同じお店にいるのに、 私たちだけ鬱々としてるね…
  138. いろは: あはは…
  139.  
  140. FILENAME: text_316011-3.txt
  141. いろは: それじゃあ、私はそろそろ 水徳寺に行きますね
  142. ももこ: そう言えば、本を返しに行くって 話してたよね
  143. レナ: レナたちはせっかくだから もう少し居座って帰るわ
  144. かえで: ネオマギウスの人たちと話すのも 久しぶりだもんね
  145. ひめなの声: ただ、今から水徳寺に行っても ぶっちゃけ意味ないと思うけど?
  146. いろは: あ、藍家さん!
  147. ひめな: キャハッ★ いろりん、久しぶりー
  148. いろは: あ、お久しぶりです
  149. いろは: じゃなくて、意味がないって どういうことですか?
  150. ひめな: 実は私チャン、 さっきまで水徳寺に居たんだけど
  151. ひめな: 一族そろって調整屋に行くって 言ってたからね
  152. いろは: つまり、水徳寺に行っても 留守っていうことですか?
  153. ひめな: そういうことっ
  154. ミユリ: ちなみにちなみに、姫様は 水徳寺で何をしてたんですか?
  155. ひめな: んー…? 時女一族おめかしショー?
  156. 燦: なによ、それ…
  157. ひめな: とりま説明すると…
  158. ひめな: 「静香ちゃんってファッションに興味津々だけど 時女一族のメンツってぶっちゃけさ 他人のコーデができる人がいなさそうでしょ?」
  159. ひめな: 「だから私チャンが一肌脱いで 静香ちゃんたちと軽くショッピングして みんなで見せ合いっこをしてたってわけ」
  160. すなお: そろそろ静香も出番です
  161. ちはる: うん、着替えてこないと
  162. 静香: うー、緊張するわね…
  163. ガサッ
  164. ちはる: 何、その袋
  165. 静香: 藍家さんが私のために 用意したって言ってたわ
  166. すなお: あら、優しいですね
  167. 静香: ええ、取りあえず気合を入れて 着替えてくるわ
  168. ちはる: あ、すなおちゃん! 次は涼子ちゃんだよ!
  169. すなお: どう変わるのか楽しみですね
  170. ひめな: では、時女一族おめかしショー エントリーナンバー8番
  171. ひめな: 南津涼子!
  172. 南津 涼子: 「あー、すっごいむずがゆいなぁ… 普段しない格好だから変な感じがする」
  173. ちはる: せせっ、せっ、せっ、せ… 清楚系涼子ちゃんだーーー!
  174. すなお: 淡い白を基調としたフリル地 オフショルダーのワンピース…
  175. すなお: 加えて、髪もキレイに整えて サラサラのワンレンヘアに…
  176. ちはる: 涼子ちゃんの新規開拓だ!
  177. ちはる: 眠る美貌を呼び覚ます 涼子ちゃんゴールドラッシュ!
  178. 南津 涼子: 「おまえ、ちゃる覚えてろよこの野郎! 人の勇気をもてあそびやがって!」
  179. ちはる: ええっ!?ほめてるんだよぅ!
  180. 南津 涼子: 「ああ、もう耐えられないから戻る!」
  181. ひめな: じゃあ、次は大本命にして 時女一族の本家!
  182. ひめな: エントリーナンバー9番 時女静香
  183. 静香: 「もう、気合で緊張は吹っ飛ばしたわ どう?強い時女一族っていうのを“てーま”に “こーでぃねーと”してもらったのよ」
  184. ちはる: 静香ちゃん…
  185. すなお: 静香…!
  186. 静香: 「すばらしすぎて声も出ない?」
  187. ちはる: いやいや! なんで特攻服着てるの!?
  188. すなお: 何かの冗談…ですよね…?
  189. 静香: 「とっ…こう…?」
  190. 静香: 「えっ、えっ、これって何…? みんなから見ておかしいものなの…?」
  191. ちはる: 暴走する若者たちが着る なんか悪めな服だよぅ!
  192. 静香: 「わるめ!?」
  193. ひめな: どうせ殻を破るなら 静香ちゃんの真逆から攻めるのも
  194. ひめな: アリ寄りのアリかなーって 思ったけど、微妙だった?
  195. 静香: 「私をもてあそんだの…?」
  196. ひめな: そんな、私チャンは真剣に!
  197. ひめな: …っ、ぷひゅっ★
  198. 静香: 「笑ってるじゃない!」
  199. ひめな: で、ショーが強制終了して 私チャンは追い出されて終わり
  200. ひめな: 静香ちゃんは私チャンを倒すって 分家の子と調整屋に行っちゃった
  201. いろは: 静香ちゃん…
  202. 燦: あんまりオモチャにすると 可哀相よ…?
  203. ひめな: いやいや、大本命の服だって ちゃんと用意までしたんだから!
  204. いろは: そういう問題じゃないような…
  205. ひめな: 私チャンが悪者みたいじゃん…
  206. ひめな: まあ、イジりたくて イジってたところはあるけど
  207. ももこ: 認めるのかよ…
  208. ひめな: で、いろりんはどうすんの? 私チャンたちとお茶してく?
  209. いろは: んー… 私も調整屋に行きます
  210. いろは: かごめちゃんから来て欲しいって ちょうど連絡が来てたので
  211.  
  212. FILENAME: text_316011-4.txt
  213. かごめ: あ、いろはさん こっちです!
  214. いろは: 久しぶりだね、かごめちゃん あれから執筆は進んでる?
  215. かごめ: あ、はいっ
  216. かごめ: 少しずつ内容が固まってきたので 教授に見てもらう予定です
  217. いろは: そっか、良かった
  218. いろは: ただ、湯国市のこともあるから 広める時は気をつけないとね
  219. いろは: まずは魔法少女を信じてもらえる 土壌を作らないと…
  220. かごめ: その湯国市の人なんですけど
  221. いろは: 何かあったの?
  222. いろは: 調整屋に来て欲しいって 言ってたことと関係がある…?
  223. かごめ: そうなんです とりあえず来てください…!
  224. いろは: こ、これって…
  225. みたま: それでそれで? ふたりのなれそめってどうなの?
  226. ラビ: や、どうも何も 私は使用人として那由他様の家に
  227. 那由他: そうですの ただ家事をするためにお家に…
  228. みたま: 待って待って! それって押しかけじゃない!
  229. 十七夜: 大胆だな
  230. みたま: それで家事もやってのけて 住み着くなんて…
  231. 十七夜: うむ、高等テクニックだ 言葉にならん
  232. ラビ: 普通に仕事をしてるだけで…
  233. 那由他: ラビさんこれはいったい なんの尋問ですの…?
  234. ラビ: 知りませんよ…
  235. いろは: なんで、ふたりのなれそめを 聞かれてるの…?
  236. いろは: それに静香ちゃんたちは…?
  237. かごめ: ふたりへの尋問が始まって 巻き込まれる前に帰りました…
  238. いろは: えぇ…?
  239. 旭: ちなみにこれは…
  240. 旭: 新カップルさんいらっしゃい というコーナーであります
  241. いろは: コーナー?
  242. アレクサンドラ: それが、神浜市の学生会議内で カップルが誕生したみたいでして
  243. アレクサンドラ: 東西の枠を越えた男女なので メンバーみんなで祝いたいと
  244. アレクサンドラ: みたまさんが中心になって 企画を考えてたみたいなんです
  245. うらら: その企画の実験台として ラビさんは巻き込まれたんよ
  246. みかげ: なゆたんも一緒にねー
  247. いろは: …………
  248. みたま: 胃袋をつかみ掃除洗濯をこなし 生活サイクルを回す…
  249. みたま: そうして自分なしではいられない 状態に追い込むだなんて…
  250. みたま: とんだ押し掛け女房ねぇ…
  251. ラビ: なっ…
  252. 那由他: だから違うんですの!
  253. いろは: あれが…歓迎ですか…?
  254. 十七夜: 厳密には違うぞ環君
  255. いろは: あ、十七夜さん その…歓迎ではないんですか…?
  256. 十七夜: うむ…これは恋人のふたりから 色々と聞き出すためのものだ
  257. いろは: 東西のカップルだから… ですか…?
  258. 十七夜: いや、男の方が自分の弟だからだ
  259. 十七夜: ただの東西のカップルなら、 歓迎して終わりでも構わないが
  260. 十七夜: いざ、自分の姉弟ともなると、 やはり気になるだろう…
  261. 十七夜: しかも、弟にできた恋人のことで 妙にモヤついている自分もいる…
  262. みたま: というわけで、スッキリ解決する 方法を考えてたどりついたのが
  263. みたま: 新カップルさんいらっしゃいって インタビューをするコーナーよぉ
  264. みたま: うふふっ
  265. いろは: たぶん、あんな前のめりにいくと みんな疲れると思います…
  266. 那由他: あぁ… ようやく解放されましたの…
  267. みかげ: お疲れ、なゆたん! ラビたんもお疲れ様っ!
  268. ラビ: みかげさんの声を聞くだけで 元気が出てきますね…
  269. いろは: すみません…なんだか…
  270. ラビ: いえ…八雲みたまのキャラは 把握していたはずなのに
  271. ラビ: 対応できなかった 自分の落ち度だと思う…
  272. アレクサンドラ: ピュエラケアが去ったので 頼ろうと思いましたが
  273. アレクサンドラ: とんだ被害に遭いましたね
  274. いろは: 本当…重ね重ねすみません… でもおかげで安心しました
  275. アレクサンドラ: 安心?
  276. いろは: みたまさんたちが神浜市のことで 前を向いてるのが見られたから
  277. いろは: それに、湯国市の皆さんの表情も 穏やかそうで何よりです
  278. うらら: それは、当然なんよ
  279. うらら: 最近になって、やっとくららと 仲直りできたから
  280. うらら: 次はちゃんと湯国市から 魔法少女の話を発信できるように
  281. うらら: みんなで 一致団結して頑張ってるんよ
  282. いろは: 何だか少し馬鹿らしくなってしまうような 楽しい時間が過ぎていく
  283. いろは: これは私だけじゃない 他の魔法少女にとっても一緒
  284. いろは: ただ、ここには幸せだけが存在している気がして 忙しないけど離れがたい気がする
  285. いろは: これが、私たちの望んでいた未来
  286.  
  287. FILENAME: text_316012-1.txt
  288. やちよ: また、みたまは変な企画を…
  289. やちよ: あの子の人騒がせなところは 何をしても変わらないわね
  290. うい: 湯国市の人たちは、 その後どうなったの?
  291. うい: また新カップルさんっていうのに 巻き込まれたりしなかった?
  292. いろは: うん
  293. いろは: 調整屋にお客さんが増えてきて それどころじゃなくなったから
  294. 鶴乃: ピュエラケアのみんなが 他の町に行っちゃって
  295. 鶴乃: みたまの調整屋は 千客万来って感じだね
  296. さな: みたまさんにとっては 嬉しい悲鳴かもしれません
  297. フェリシア: この間行ったときは 疲れ果てて死にそうだったけどな
  298. うい: でも、みんな楽しそうで 良かったね
  299. いろは: うん
  300. いろは: こうした幸せな時間を過ごして 将来を夢みることができるのって
  301. いろは: 私が求めていたものだけど、 みんなの救いにもなると思う
  302. いろは: だから、バタバタしていても、 ホッとするような時間だったよ
  303. やちよ: ホッとすると言えば みふゆも一息ついたところよね?
  304. いろは: 何かあったんですか?
  305. みふゆ: そうなんです!
  306. みふゆ: 実はワタシ 模試でA判定を頂いたんです
  307. やちよ: これで里見さんに教えてもらった 勉強も役に立ちそうね
  308. みふゆ: ええ、約束通り薬学部に入って 自立した大人になれそうです
  309. みふゆ: ただ…
  310. やちよ: ん?どうかしたの?
  311. みふゆ: いえ、かなえさんやメルさんにも 直接報告したかったな…って
  312. やちよ: …そうね 生きていれば喜んでくれたはずよ
  313. みふゆ: 生きてたら…そうですよね…
  314. みふゆ: …なんだかワタシ ふたりのことを考えていると
  315. みふゆ: 今の幸せに罪悪感を覚えたり、 あの頃に戻りたくなるんです…
  316. みふゆ: やっちゃんにはありませんか?
  317. やちよ: 私やみふゆに限った話じゃなくて みんなにあると思うわ…
  318. やちよ: 先の戦いでは、 何人もの犠牲が出てるんだから…
  319. やちよ: …切ない気持ちにだってなるし、 過去にすがりたくなるのも当然よ
  320. やちよ: 鶴乃だってそうじゃない?
  321. 鶴乃: どうなんだろね…
  322. 鶴乃: 無理してた時期もあるから 一概には言えないけど
  323. 鶴乃: 昔のみかづき荘には、今とは違う 良さがあったのは当然だと思うよ
  324. 鶴乃: わたしだってメルが 一緒だった頃を思い出すからね
  325. やちよ: そう、そんなものよ
  326. やちよ: 私はお婆ちゃんがみかづき荘で 下宿を営んでた頃を思い出すもの
  327. みふゆ: ああ、いいですね
  328. みふゆ: 大学生のお姉さんたちに 可愛がってもらって
  329. みふゆ: お婆ちゃんのお祝いをして あの頃も幸せでしたね
  330. やちよ: ええ…
  331. フェリシア: そっか 今も昔も幸せってあんのかも
  332. フェリシア: オレも父ちゃんと母ちゃんと 暮らしてたことあるしなー
  333. さな: 私は良い思い出なんてないですし 今の方がすごく幸せですけど
  334. さな: まだ小さい頃は、 可愛がってもらってたと思います
  335. うい: わたしにとっては入院してた頃が 懐かしいものになるのかな?
  336. いろは: 幸せだった?
  337. うい: 病気でつらい時もあったけど 幸せだったよ
  338. うい: 灯花ちゃんもねむちゃんも お姉ちゃんもいたから
  339. うい: お姉ちゃんは?
  340. いろは: 私は学校で浮いてたからな…
  341. いろは: あの頃の日々の中で 心が陰ることもあったけど
  342. いろは: お見舞いに行って お父さんとお母さんと暮らして…
  343. いろは: ういたちと一緒に笑って…
  344. いろは: そうだね…
  345. いろは: 今のみかづき荘にはない 違った良さはあったのかも
  346. いろは: 過去は悲しいだけじゃない
  347. いろは: 少しずつ幸せが 散らばってるのかもしれないね
  348. うい: うんっ
  349. いろは: あ、もうこんな時間
  350. いろは: やちよさん そろそろ夕飯の準備をしないと
  351. いろは: …やちよさん?
  352. ういの声: お姉ちゃん…
  353. うい: なんかみんな… 急に止まっちゃったよ…
  354. いろは: 止まるって… そんな、冗談言わないでよ
  355. いろは: やちよさん…!鶴乃ちゃん…!
  356. やちよ&鶴乃: …………
  357. いろは: 本当に反応しない… 急に…どういうこと…
  358. いろは: …少なくとも時計は動いてる
  359.  
  360. FILENAME: text_316012-2.txt
  361. いろは: やっぱり 時間が止まったわけじゃないね…
  362. うい: うん… 止まってるのは人だけだと思う…
  363. いろは: 雲は動いてるし、 風で木も揺らめいてる…
  364. うい: さっき見た猫ちゃんも 普通に走って逃げちゃったよ…
  365. いろは: でも、人だけが止まってる…
  366. いろは: …静香ちゃんたちの様子も 見に行こう
  367. 静香: …………
  368. すなお: …………
  369. ちはる: …………
  370. いろは: やっぱりみんな同じみたい
  371. うい: どうやったら戻せるのかな… 魔女のせい…?
  372. いろは: そんな、結界の中でもないのに 起こりっこないと思う…
  373. いろは: そうだね…
  374. いろは: 魔女の魔力反応はないし 魔女の口づけも見当たらないよ…
  375. うい: そっか… ウワサのせいでもないよね…?
  376. いろは: 実体があるのは、桜子ちゃんと リィちゃんだけみたいだから
  377. いろは: 他に何かウワサが残ってない限り 選択肢から消えると思う…
  378. いろは: …原因も解決の糸口も 見当たらないし、どうしよう……
  379. ???の声: モッキュイ!
  380. いろは: え?
  381. うい: 今の声って
  382. userName: プイッキュ!
  383. うい: あ、よかったぁ! userNameも無事だった!
  384. いろは: 人じゃないから 無事だったのかもしれないね
  385. いろは: ねえ、userName この状況について何かしらない?
  386. userName: モキュッキュ!
  387. いろは: え、付いて行けばいいの?
  388. userName: モッキュ!
  389. userName: モキュ!
  390. いろは: 本屋さん…?
  391. userName: キュイ!
  392. うい: あ、お姉ちゃん!
  393. うい: この雑誌 ねむちゃんの記事があるよ!
  394. うい: 「ネットで衆目を集め続ける謎の人気作家との メッセージを通した取材記録を公開…」
  395. うい: 「どこの出版社にも許諾を出さない 伝説のウェブ作家の素顔に迫る中で見えたのは 執筆に対する姿勢だった」
  396. うい: 「私にとって物語を書くということは ただの自己表現の場ではない 大切な人に喜んでもらうために行う 愛情表現でもあった」
  397. うい: 「また、体の不自由な私は 他の人と比べると自分の足跡を残すことが難しく どれだけ未来へ進もうとしても 中々みんなと同じようにはいかない」
  398. うい: 「だから私は書くという行為によって 自分の文字を足跡として留めるのではなく 未来を手繰る歩みにしたかったのかもしれない」
  399. うい: 「果たしてそれが真実か否かは 己の無意識に問いかけて答えを貰うしかないが 自分に四肢があり目が前に付いてることを思えば そう捉えることもできるだろう」
  400. うい: 「書く事は未来への歩みなのだ」
  401. うい: 何か難しいこと書いてある…
  402. いろは: うん…
  403. いろは: ねぇuserName これがみんなを戻すヒントなの?
  404. userName: モギュゥ…
  405. いろは: 違うの…?
  406. userName: モッキュイ
  407. うい: 次は占いの本…?
  408. いろは: ねむちゃんと…占い…?
  409. userName: モキュ!モキュ!
  410. いろは: …今日の占い
  411. 「今日の獅子座の運勢は…ごめんなさい 残念だけど12位」
  412. 「過去に振り回される予感がするから気をつけて ラッキースポットはホテルだよ」
  413. いろは: あ、ねむちゃんとホテル…!
  414. いろは: ホテルフェントホープ! そこに行けばいいの!?
  415. userName: モッキュイ!
  416. いろは: さっそく行こう、うい!
  417. うい: うん!
  418.  
  419. FILENAME: text_316012-3.txt
  420. いろは: はっはっ…はぁ…
  421. うい: はぁ…はぁ…
  422. うい: ねえ、お姉ちゃん ウワサだったら平気かな…?
  423. うい: 桜子ちゃんは、 普通にいるかもしれないよ
  424. いろは: うん、話しかけてみよう
  425. いろは: 桜子ちゃーん
  426. …………
  427. うい: …やっぱりダメそう?
  428. 万年桜のウワサ: |いろは、うい|
  429. うい: あ、桜子ちゃんだ!
  430. いろは: 良かった やっぱりウワサは無事なんだ!
  431. 万年桜のウワサ: |ねむが動けるから 私もこうして動けるだけ|
  432. 万年桜のウワサ: |ホテルフェントホープで 待ってるはずだから|
  433. 万年桜のウワサ: |ふたりとも会いに行って|
  434. いろは: そっか、ねむちゃんも 無事なんだね
  435. うい: みんな動かなくなったんだけど その理由ってわかる…?
  436. 万年桜のウワサ: |私にはわからない… ねむはヒントを知ってるかも?|
  437. うい: じゃあ、とりあえず ねむちゃんに話を聞いてみるね
  438. 万年桜のウワサ: |うん|
  439. いろは: ありがとう、桜子ちゃん
  440. いろは: 壊したはずだから 少し疑ってたんだけど…
  441. いろは: まだ、残ってる…
  442. うい: ねむちゃんが居そうなところって わかる…?
  443. いろは: うん、たぶんだけど、 地下に居るような気がする…
  444. いろは: 魔力を感じる…
  445. うい: あれ、でもひとりじゃない?
  446. いろは: この反応ってねむちゃんと それに…!
  447. 灯花の声: わたくしもいるよー
  448. うい: やっぱり、灯花ちゃんだ!
  449. いろは: それだけじゃない…
  450. アリナ: ―アリナー そ、アリナもいるカラ
  451. いろは: ―いろはー どうして3人が揃ってるの…?
  452. いろは: ―いろはー マギウスの翼がなくなってからは 一緒に話すことなんてなかったはずなのに…
  453. うい: ―ういー もしかして、みんなが動かなくなったのって ねむちゃんたちが何かしたの…?
  454. ねむ: ―ねむー 勘違いされると困るよ、うい
  455. ねむ: ―ねむー 僕達はただ天才が3人揃えば何ができるのか それを話し合っていただけだからね
  456. 灯花: ―灯花ー そーいうこと!
  457. 灯花: ―灯花ー わたくしたちが3人集まれば なんでもできちゃいそうだからねー
  458. 灯花: ―灯花ー こうやって話し合いながら 宇宙をビックリさせるような計画を立てるのが
  459. 灯花: ―灯花ー わたくしの夢だったんだよー
  460. ねむ: ―ねむー アリナの記憶が失われて叶わなかったから ようやく念願が叶ったというところだね
  461. ねむ: ただ、当のアリナは 全くやる気がないみたいだけど…
  462. アリナ: アリナは、イブとひとつになって ルーズした時点でエンド
  463. アリナ: 人類を滅ぼすような テンションにもならないカラ
  464. アリナ: アートを作るような気持ちには ならないんだヨネ
  465. 灯花: 人類を変えられるような 才能を持ってるのに
  466. 灯花: もったいないにゃー
  467. いろは: えっと、つまり… こうして3人がそろってる様子は
  468. いろは: 灯花ちゃんとねむちゃんが 叶えたかった未来の景色…?
  469. ねむ: 主に灯花と言った方がいいね
  470. いろは: それなら、アリナさん自身は 未来に何を望んでいたの…?
  471. いろは: 灯花ちゃんたちと何かをする気は 特にないんだよね…?
  472. アリナ: アリナはアナタたちと トークしたかっただけなんだヨネ
  473. いろは: 私と…うい…?
  474. アリナ: シュア
  475. アリナ: 自分を貫く頑固な性格も
  476. アリナ: 灯花とねむをコントロールできる 精神性も
  477. アリナ: ジーニアスがそろったところで 実現するのは無理なワケ
  478. アリナ: それもひとつの才能 生まれながらのアビリティだカラ
  479. アリナ: それでアナタたち環姉妹と 少し話してみたかったんだヨネ
  480. うい: じゃあ、ここにいるみんなは 一応未来を見てるんだ…
  481. アリナ: だけど、今のアナタたちは 慌てるばかりで物足りないヨネ
  482. アリナ: これならまだ、過去の滅びに 目を向けてる方が幸せなワケ
  483. うい: そんなこと言われても…
  484. userName: モッキュモキュイ!
  485. いろは: あ、そう! みんなに聞きたいことがあるの!
  486. ねむ: userNameの言葉は 僕達にはわからない
  487. ねむ: だけど何か慌てるような出来事が 起きているのは知ってるよ
  488. ねむ: userNameが僕達の前で ウロチョロしていたからね
  489. 灯花: ただ、わたくしたちは ここから動く気がなかったから
  490. 灯花: お姉さまたちを見つけて 連れてきてもらったんだよねー
  491. ねむ: その通りだよ、灯花 それで何があったのかな?
  492. いろは: …実はね
  493. いろは: 急にみんなが止まって 動かなくなっちゃったの…!
  494.  
  495. FILENAME: text_316012-4.txt
  496. 灯花: 急に動かなくなった?
  497. ねむ: それは至極当然かもしれないね
  498. うい: どうして…?
  499. ねむ: 今のアリナを見ればわかるよ
  500. いろはの声: まさか…止まってる…?
  501. ねむ: この状況がお姉さんたちが 見てきた状況と同じであれば
  502. ねむ: 何か察する要因に なるんじゃないかな?
  503. いろは: …………
  504. いろは: …アリナさんは過去の滅びに 目を向けるって言ってた
  505. うい: やちよさんたちもみんな 過去を懐かしそうに思い出してた
  506. いろは: それが…答え…?
  507. いろは: でも過去を振り返るのは普通だよ それで止まるなんておかしい…
  508. 灯花: んー、本当にそう思う?
  509. 灯花: 理論上では過去に戻ることって できるかもしれないけど
  510. 灯花: 宇宙は誕生してから今まで、 ずっと変化し続けてるんだよねー
  511. 灯花: どこかでループするような形で、 同じ状態をたどったとしても
  512. 灯花: それは前に進んだ結果であって 過去に戻ったわけじゃない
  513. 灯花: つまり、進み続けるというのが わかりやすい自然の摂理なんだよ
  514. ねむ: 人も同じだよ 生きようとして前に進む
  515. ねむ: 死んで停滞したとしても 腐敗という形で前に進む
  516. ねむ: 決して過去に戻ることはないんだ
  517. ねむ: 僕達の手足は生存して進むために 大きな役割を果たし
  518. ねむ: 前に付いた目は栄養となる獲物を 見つける生存の役割を果たす
  519. ねむ: 過去を糧にすることは進むこと
  520. ねむ: 過去を羨むことは止まること
  521. ねむ: 未来は作れずあるのは無のみ
  522. 灯花: お姉さまとういも 後ろを…過去を見てみなよ
  523. うい: う…うん…
  524. いろは: 何も…見えない…
  525. 灯花: 「過去を懐かしむだけだと未来はないからねー」
  526. ねむ: 「そう、僕達は過去に囚われてしまう生き物」
  527. ねむ: 「だから生きるという前に進み続ける行為は 人間にとっては難しい」
  528. ねむ: 「だけど、その理屈を逆手に取れば 僕達が生きているということは それだけで十分尊いし偉いことなんだよ」
  529. ねむ: 取りあえず僕達に言えることは ここまでかな
  530. 灯花: お姉さまとういには たくさん勇気をもらってきたから
  531. 灯花: これでひとつ 恩返しはだいせーこーだねー
  532. いろは: 理由はわかったけど どうすれば解決できるの?
  533. うい: うん、灯花ちゃんねむちゃん 最後に教えて!
  534. 灯花&ねむ: …………
  535. うい: ふたりの時間も止まっちゃった…
  536. いろは: でも、灯花ちゃんとねむちゃんの 私たちを助けたかった想いに
  537. いろは: 救われたのかもしれないね
  538. うい: うん…
  539. いろは: 私たちは 過去を追っちゃいけないんだよ
  540.  
  541. FILENAME: text_316013-1.txt
  542. いろは: 未来ではなく過去を見るようになったから みんなの時間は止まってしまった
  543. うい: 理由は教えてくれたけど 戻し方はわからなかったね…
  544. いろは: そもそも、灯花ちゃんと ねむちゃんが言ってることでも
  545. いろは: 私はちょっと納得できてない…
  546. いろは: 過去を振り返ることなんて いくらでもあったはずなのに
  547. いろは: 今回だけみんなが止まるなんて 何か原因があるはずだよ…
  548. うい: そうだよね…
  549. うい: userNameにも 原因ってわからないよね…?
  550. userName: モキュゥ…
  551. うい: どうしてわたしたちだけが 動けてるのかもわからないし…
  552. いろは: 考え方とか物の見方じゃなくて、 第三者が関わってる気がする…
  553. うい: あ…
  554. いろは: どうしたの…?
  555. うい: お姉ちゃん… 風がやんでるよ…
  556. いろは: …………
  557. いろは: よく見たら雲の動きも スマホの時計も…止まってる
  558. うい: 全部止まっちゃった…
  559. いろは: 世界そのものが止まった…
  560. うい: 何もかも、なくなっちゃった…
  561. userName: キュゥ…
  562. いろは: それでも私たちは生きてる… どうして…?
  563. いろは: キモチのみんな…
  564. いろは: 自動浄化システムを広げるために 力を貸してもらったのに…
  565. いろは: もういないはずなのに、 どうしてこんなところに…
  566. いろは: ウッ…
  567. やちよ: 魔法少女同士が戦う日々は もう終わった
  568. やちよ: 今は自動浄化システムのおかげで 魔女になることもないから
  569. 智珠 らんか: こうして悪口言うのも 愛嬌みたいなもんなんだから
  570. アオ: グループの垣根を越えて 遊べるだけでも幸せだもんね
  571. 燦: それで今は、魔女を倒せた羽根に ご褒美をあげてたところ
  572. ミユリ: 燦様のアメと鞭は最高の塩梅で なんとも幸せな時間ですぅ~
  573. 静香: 藍家さんが私のために 用意したって言ってたわ
  574. すなお: あら、優しいですね
  575. 静香: ええ、取りあえず気合を入れて 着替えてくるわ
  576. アレクサンドラ: それが、神浜市の学生会議内で カップルが誕生したみたいでして
  577. アレクサンドラ: 東西の枠を越えた男女なので メンバーみんなで祝いたいと
  578. アレクサンドラ: みたまさんが中心になって 企画を考えてたみたいなんです
  579. うらら: その企画の実験台として ラビさんは巻き込まれたんよ
  580. みかげ: なゆたんも一緒にねー
  581. いろは: そっ…か…
  582. いろは: 「私は、ういとuserNameと手を合わせて キモチのみんなをすべて 受け止めようとしていたんだっけ…」
  583. いろは: 「だから、いま私たちがいるのは “私とういとuserNameの世界”で」
  584. いろは: 「こうして見ていたのは キモチの力と一緒に流れ込んで来た 魔法少女たちが抱える幸せへの想い…」
  585. いろは: 中にはみんなが想う幸せな未来が たくさん詰まっていたけど
  586. いろは: 幸せですがりたくなる過去も たくさん含まれていた…
  587. いろは: それだけじゃない…
  588. いろは: 他にもいろんな幸せの可能性を 私は見てた気がする…
  589. うい: お姉ちゃん… わたしも思い出したよ、全部…
  590. うい: わたしたちって 未来のために動いてるから
  591. うい: みんなが想う未来の幸せは 見ることができたけど
  592. うい: 過去は真逆に動くことだから 見ることができなかったのかな?
  593. いろは: 私は違うような気がする
  594. いろは: きっとね 私たちが立ち止まったんだと思う
  595.  
  596. FILENAME: text_316013-2.txt
  597. いろは: きっとね 私たちが立ち止まったんだと思う
  598. うい: わたしたちが立ち止まった…?
  599. いろは: そう
  600. いろは: 灯花ちゃんとねむちゃんが 言ってた通り
  601. いろは: 過去を振り返っても 未来は動かない
  602. いろは: だからみんなは 止まってしまったのかもしれない
  603. いろは: だけど、世界そのものが こうして消えちゃったのは
  604. いろは: 私たちのせいだと思うの
  605. うい: うん…?
  606. いろは: たぶんね
  607. いろは: みんなの思い描いていた未来が 心地良すぎてね
  608. いろは: 私たち自身がこの世界に ずっと居たくなったんだと思う
  609. うい: あ、そう言われるとそうかも
  610. うい: みんなの未来が楽しくって 満足しちゃってたと思う
  611. うい: 立ち止まってたら未来は見えない
  612. いろは: いずれ過ぎ去っていって 今いる無の中で生きることになる
  613. いろは: 時間は私たちの意思に関係なく 進んでいくからね
  614. うい: 生きるって大変だね…
  615. うい: でも、そっか… ねむちゃんも言ってたもんね…
  616. うい: 「僕達が生きているということは それだけで十分尊いし偉いことなんだよって」
  617. いろは: ―いろは― その生きる時間を作り出すために… 魔法少女の未来を作るために…
  618. いろは: ―いろは― 私たちはひとつになったんだから 歩みを止めちゃいけない
  619. いろは: ―いろは― 私たちがここで留まることを選んでしまうと みんなの時間は止まってしまうから
  620. うい: ―うい― わたしたちで未来に繋がるように 進まないといけないね
  621. いろは: ―いろは― そう、みんなが止まったとしても 私たちが未来を作らないといけない
  622. いろは: ―いろは― だから、うい、userName 一緒に進もう!
  623. うい: ―うい― うんっ、未来への歯車を動かそう!
  624. userName: ―userName― モッキュイ!
  625. いろは: ふぁっ…あぁ… おはよう、うい…
  626. うい: おはよう…お姉ちゃん…
  627. いろは: userNameもおはよう
  628. userName: モキューイ…
  629. いろはの母の声: いろはー、ういー 朝ご飯できたわよー
  630. うい: はーい
  631. いろは: ふふっ
  632. いろは: ここは私たちの心の中で 好きなものを見る世界なんだから
  633. うい: うん、こうして 好きな未来を見たっていいよね
  634. うい: お母さんとお父さんに会うの 久しぶりっ
  635. うい: 昨日の夜は1年分ぐらい いっぱい甘えちゃった
  636. いろは: お父さんとお母さん すっごくビックリしてたね
  637. うい: わたしだって 前まで病気だったんだもん
  638. うい: そんな娘を預けて 外国に行ってるんだから
  639. うい: それぐらいいいの
  640. うい: それに、お姉ちゃんだって おねだりしてたでしょ?
  641. いろは: 欲しい調理器具があったからね
  642. いろは: 今日のピクニックに持っていく 料理で使ってみるつもりだよ
  643. うい: そっか
  644. うい: 今日はみかづき荘のみんなと
  645. いろは: 万年桜のうわさで ピクニックをする日だよ
  646.  
  647. FILENAME: text_316013-3.txt
  648. うい: わっ、お母さんの料理 久しぶりに食べる
  649. いろはの母: そんな嬉しそうになるような ものは作ってないけど
  650. いろはの母: ほら、ただの フレンチトーストよ?
  651. うい: あ、この間 やちよさんも作ってた
  652. いろはの母: えっ、ウソ!?
  653. いろはの母: それなら違うメニューの方が 良かったかなぁ…
  654. いろはの母: 七海さんのお宅って 和食の方が多そうだったから
  655. いろはの母: 洋食にしようと思ったんだけど
  656. うい: ううん気にしなくていいよ
  657. うい: 七海家の味と環家の味の違いを 楽しむから
  658. いろはの母: そう言ってくれると嬉しいかな
  659. いろは: はい、お父さん コーヒー淹れてきたよ
  660. いろはの父: ありがとう、いろは
  661. いろはの父: …………
  662. いろはの父: ん、インスタントじゃなくて ドリップで淹れたのか?
  663. いろは: やちよさんの家だと 紅茶を飲んだりする機会が多くて
  664. いろは: コーヒーもたまに淹れるの
  665. いろはの父: そうか
  666. いろはの父: 私たちの知らないところで、 ちゃんと成長してるんだな
  667. いろは: それは味次第じゃないかな?
  668. いろはの父: …うん、美味しい
  669. いろは: 良かった 私も成長してたみたいだね
  670. いろはの母: どうだった、うい
  671. いろはの母: フレンチトーストの味に 違いはあった?
  672. うい: うんっ
  673. うい: やちよさんの方が しみしみで柔らかいけど
  674. うい: お母さんの方は染みてても サクッとした感じがするし
  675. うい: あんまり甘くないかも
  676. いろはの母: どっちの方が好み?
  677. うい: うーん… わたしはどっちも好きだよ?
  678. いろはの母: ふふ、ごめんね 答えづらいこと聞いちゃったね
  679. いろはの父: 本当なら 連れていきたいところだが
  680. いろはの父: 前より輪を掛けて いろはも頑固になったからな…
  681. いろは: ごめんなさい
  682. いろは: でも安心して
  683. いろは: これからもやちよさんの家で しっかりやるから
  684. いろはの父: 七海さんはしっかりされてるし 心配はまったくしてないよ
  685. いろはの父: それに親元で暮らす以上に、 学業以外の勉強もできてる
  686. いろはの父: 海外で得ることと 誰かと暮らして得ること
  687. いろはの父: 違いこそあっても かける時間は同じだ
  688. いろはの父: いろはのためになってるなら それで良いと思うよ
  689. いろは: ありがとう、お父さん
  690. いろはの父: 今日はういも入れて みんなでピクニックだったかな
  691. いろは: うん、そうだよ
  692. うい: これからお姉ちゃんと一緒に お料理を作ってもってくよ
  693. いろはの母: それで、昨日買った型抜きで 飾りつけをするんでしょ
  694. うい: うん、そうだよね?
  695. いろは: お弁当を可愛く彩るつもりだよ
  696. いろはの父: そうだ、せっかくだから これを足しにしなさい
  697. いろはの父: 臨時のお小遣いだ
  698. いろは: えっ、そんな…いいの…?
  699. いろはの父: いろはだけじゃなくて みかづき荘のみんなにね
  700. いろはの父: お世話になってるお礼だから みんなと楽しむために使いなさい
  701. いろは: ありがとう、お父さん
  702. いろはの母: じゃあ、私は 代わりに料理を手伝おっか
  703. いろは: ううん、大丈夫 これは私たちで作りたいから
  704. いろはの母: そっか、わかったわ
  705. いろはの母: ああ、子どもの成長って なんだか寂しいものね…
  706.  
  707. FILENAME: text_316013-4.txt
  708. ねむ: ふぅ…やっと着いたね…
  709. 灯花: 魔法少女として動いてる時は 気にならないのに
  710. 灯花: 普通に歩いてくると 疲れたような気がするー…
  711. ねむ: 人としての感覚が僕達にも 残ってる証拠かもしれないね
  712. やちよ: それじゃあ、みんな シートを広げてランチにしましょ
  713. 鶴乃: いろはちゃんのご両親の計らいで 食後のデザートだってあるし
  714. 鶴乃: 最高のピクニックだよ
  715. フェリシア: デカゴンボールデザートセットは オレのだかんな!?
  716. 鶴乃: 誰も食べないよ…
  717. さな: デザートとは言ってますけど、 食玩ばっかりですからね…
  718. ういの声: やちよさーん こっちにシートひくね!
  719. やちよ: ええ、お願い
  720. いろは: うい、そっちの端は持った?
  721. うい: うんっ
  722. いろは: それじゃあ、せーのっ
  723. 灯花: あー、ねむそれダメー!
  724. 灯花: パンダのピックが刺さってるのは わたくしのだからね!
  725. ねむ: 誰に所有権があるかなんて 決定も議論もされてないよ、灯花
  726. ねむ: 僕が灯花に似合う動物は 今ある中だとこれだと思うから
  727. ねむ: ゾウを譲ってあげるよ
  728. 灯花: いらにゃーーーい! わたくしはパンダがいいのー!
  729. うい: ちょっと、灯花ちゃん落ち着いて わたしのヒツジさんあげるから
  730. いろは: なんだか懐かしい光景
  731. やちよ: ネコにウシにウマにトリ 色々と揃えてきたのね
  732. いろは: はい、お父さんとお母さんに おねだりして
  733. いろは: 色々と買ってもらったんです
  734. フェリシア: ゆでた野菜も クッキーみたいでいいよな!
  735. さな: はい、いろんな型抜きを使って 野菜の宝石箱みたいです
  736. さな: フェリシアさんは、 どの野菜を食べました…?
  737. フェリシア: いや…オレは野菜とかさ そういうタイプじゃねーから…
  738. 鶴乃: のあっ!? 万々歳の唐揚げがほとんどない!
  739. 鶴乃: ちょっとフェリシア! バランスよく食べないとダメだよ
  740. やちよ: そうよ、ほら ちゃんと野菜も食べないと
  741. フェリシア: うぅ…ってこれパクチーじゃん! カメムシ食う趣味はねーぞ!
  742. フェリシア: せめて普通の野菜にしろよ!
  743. 鶴乃: おぉ、珍しくやちよがボケてる
  744. やちよ: ふふっ…
  745. ももこの声: おーい、みんなー!
  746. いろは: あっ、ももこさん!
  747. うい: レナさんとかえでさんもいる!
  748. かえで: 採れたてのお野菜 いっぱい持ってきたよー
  749. レナ: あーもう、食べられないし 動きたくもない
  750. レナ: あとはここでずーっと ダラーっとしてたいわー
  751. かえで: 食べてすぐに寝転がったら ウシさんになっちゃうよ?
  752. ももこ: でも、そうなっていいぐらい、 心地良い気候だよなー
  753. 万年桜のウワサ: |ここはうわさの中 だから気温も天気も変わらない|
  754. ねむ: 草木の香りはしても虫はいない ゆっくりするには最上の地だよ
  755. 灯花: だってここは、お姉さまが考えた うわさの中だからねー
  756. ねむ: うん、ういも含めた 僕達4人にとっては約束の地
  757. ねむ: 穏やかで心地良いのは当然だよ
  758. フェリシア: すー
  759. 鶴乃: かー
  760. さな: ふたりとも、もう寝ちゃった…
  761. いろは: ふふっ、本当だね
  762. やちよ: はぁ…
  763. やちよ: こんな毎日がこれからもずっと 続けばいいわね…
  764. いろは: 本当にそうですね…
  765. いろは: そう…同じ日々を 繰り返したいんじゃなくて
  766. いろは: 同じような日々を 続けていくのがいいんですよね
  767. やちよ: どうしたの、いろは?
  768. いろは: やちよさん、頑張りますね
  769. いろは: みんなが望む未来を止めずに 先の景色を紡いでいけるように
  770. うい: そろそろ行こうか お姉ちゃん
  771. いろは: うん
  772. やちよ: 行くってどこへ?
  773. いろは: こうした未来を作るための 現実へ
  774. ラビ: ―ラビ― 環さん、大丈夫?
  775. ラビ: ―ラビ― その姿って私と同じで キモチに影響されてるんじゃ…
  776. いろは: ―いろは― そうなんだけど、大丈夫だと思う
  777. いろは: ―いろは― キモチのみんなが 悪さをしてるわけじゃないから
  778. いろは: ―いろは― たぶん、キモチの力が流れてきて ういとuserNameも一緒だったから
  779. いろは: ―いろは― 一時的に力が溶け合った結果だと思う
  780. いろは: この理想が現実でありますように
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