Ubuntu Server 19.10がUSBにつないだSSDから使っても安定動作するようになったので
SDカード経由でSSDブートする方法を改めて書いておきます
(NOOBSは使わない場合です)

１．SSDにパーティションを作成する
(Raspbian用のパーティションとUbuntu用のパーティションを別に作ると
SDカードの内容をコピーするだけでRaspbianとUbuntuを切り替えられます)

fdiskでSSDに適当なパーティションを作ってください
SSDのデバイス名は/dev/sdaになると思います
私の場合は　　　　　　PartitionType
/dev/sda1　　　→　　Id c  W95FAT32 (LBA)
/dev/sda2　　　→　　Id 5  Extended
/dev/sda5　　　→　　Id 82 Linux swap / Solaris
/dev/sda6　　　→　　Id c  W95FAT32 (LBA)　　Raspbianの/bootにマウントするパーティション
/dev/sda7　　　→　　Id c  W95FAT32 (LBA)　　Ubuntuの/boot/firmwareにマウントするパーティション
/dev/sda8　　　→　　Id 83 Linux　　　　　　 Raspbianのルートパーティション
/dev/sda9　　　→　　Id 83 Linux　　　　　　 Ubuntuのルートパーティション
/dev/sda10     →    ID 83 Linux             共用のパーティション


２．作成したパーティションをフォーマットする
(/dev/sda7はUbuntuの/boot/firmwareにマウントするパーティション、
/dev/sda9はUbuntuのルートパーティションにマウントするパーティションです
適宜読み替えてください)

$ sudo mkfs -t vfat /dev/sda7
$ sudo mkfs -t ext4 /dev/sda9


３．/dev/mmcblk0p2のパーティションの内容をSSDのパーティションにコピー
(/dev/sda9はUbuntuのルートパーティションにマウントするパーティションです
適宜読み替えてください)

mkdir /tmp/usd /tmp/ssd
sudo mount /dev/mmcblk0p2 /tmp/usd
sudo mount /dev/sda9 /tmp/ssd
(cd /tmp/usd; sudo tar --backup -c *)|sudo tar -C /tmp/ssd -xv

４．btcmd.txtを変更
(ここでbbc81aaf-09はUbuntuのルートパーティションにマウントするパーティションです
適宜読み替えてください
$ ls -l /dev/disk/by-partuuid
で確認できます)

変更前
net.ifnames=0 dwc_otg.lpm_enable=0 console=tty1 root=LABEL=writable rootfstype=ext4 elevator=deadline rootwait
変更後
net.ifnames=0 dwc_otg.lpm_enable=0 console=tty1 root=PARTUUID=bbc81aaf-09 rootfstype=ext4 elevator=deadline rootwait

５．nobtcmd.txtを変更
変更前
net.ifnames=0 dwc_otg.lpm_enable=0 console=ttyAMA0,115200 console=tty1 root=LABEL=writable rootfstype=ext4 elevator=deadline rootwait
変更後
net.ifnames=0 dwc_otg.lpm_enable=0 console=ttyAMA0,115200 console=tty1 root=PARTUUID=bbc81aaf-09 rootfstype=ext4 elevator=deadline rootwait


６．/dev/mmcblk0p1のパーティションの内容を
　　Ubuntuの/boot/firmwareにマウントするパーティションにコピー
(/dev/sda7はUbuntuの/boot/firmwareにマウントするパーティションです
適宜読み替えてください)
mkdir /tmp/usd2  /tmp/ssd2
sudo mount /dev/mmcblk0p1 /tmp/usd2
sudo mount /dev/sda7 /tmp/ssd2
sudo cp -r /tmp/usd2/* /tmp/ssd2


７．SSDのubuntuのfstabを変更してルートパーティションをSSDのパーティションに変更する
(/dev/sda9はSSDのUbuntuのルートにマウントするパーティションです
自分の環境に合わせて適宜変更してください

$ sudo mount /dev/sda9 /tmp/ssd
（先ほどのUbuntuのルートの/dev/mmcblk0p2をSSDへのコピーでマウントしたままの人はそのままでいいです)
$ sudo vi /tmp/ssd/etc/fstab

これを#でコメントアウトして
LABEL=writable /        ext4   defaults        0 0

以下の内容に変更する
(bbc81aaf-09はSSDのUbuntuのルートパーティション
自分の環境にあわせて適宜変えてください）

PARTUUID=bbc81aaf-09    /       ext4    defaults        0       0


８．再起動する
$ sudo reboot


９．RaspbianとUbuntuをSDカードの内容を書き換えてbootを切り替える場合は
　　SSDブートのUbuntu側で/etc/fstabの/boot/firmwareにマウントするパーティションを
    Ubuntuの/boot/firmwareにマウントするパーティションに変更してください
$ sudo vi /etc/fstab

これを#でコメントアウトして
LABEL=system-boot       /boot/firmware  vfat    defaults        0       1

以下の内容に変更する
（PARTUUID=bbc81aaf-07はUbuntuの/boot/firmwareにマウントするパーティション
自分の環境にあわせて適宜変えてください）

PARTUUID=bbc81aaf-07     /boot/firmware  vfat    defaults       0       1

変更したら
$ sudo umount /boot/firmware
$ sudo mount -a
を実行してエラーがでないことを確認する
エラーが出たら編集しなおしてエラーがなくなるまでやってください


SSDにRaspbian用のSDカードの第一パーティションをSSDのどこかのパーティションに
コピーしてある場合、RaspbianとUbuntuをSDカードの入れ替えなしで切り替えることができます
私の場合、
/dev/sda6にSSDのRaspbianの/bootにマウントするパーティション
/dev/sda7にSSDのUbuntuの/boot/firmwareにマウントするパーティション
としてパーティションを確保して
ここにRaspbian、UbuntuのSDカードの第一パーティションの内容をコピーしておき、
Raspbianの/bootに/dev/sda6をマウント
Ubuntuの/boot/firmwareに/dev/sda7をマウントしてます


SSDにインストールしたRaspbianからSSDにインストールしたUbuntuに切り替える方法は
Raspbianから
/dev/mmcblk0p1の内容を消して
Ubuntuの/boot/firmwareにマウントするパーティションの内容を
SDカードの/dev/mmcblk0p1に書き込むだけです

UbuntuからRaspbianに切り替える場合は
/dev/mmcblk0p1の内容を消して
UbuntuからRaspbianの/bootにマウントするパーティションの内容を
SDカードの/dev/mmcblk0p1に書き込むだけです


この方法だと、OSを切り替える場合以外にも、
起動してるOSのカーネルやファームウエアの更新があった場合には
SDカードの第一パーティションを更新する必要があります

ようするにSDカードの第一パーティションの内容を書き換えるだけで
起動するOSを選択できるので
SSDから起動するために使うSDカードは容量の少ないSDカードでも十分です
また、SSDのRaspbian用、SSDのUbuntu用の第一パーティションのファイルを
別のSDカードにバックアップしておけば
もし、SDカードの第一パーティションの書き換えを間違えてしまっても
バックアップ用のSDカードに差し替えれば起動するので
定期的に別のSDカードにバックアップすることをオススメします
バックアップ用のSDカードは容量が小さいもので十分です

方法がよくわからない人は危険なのでSDカードを入れ替える方法でやってください
その方が安全です