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sanitysama

koe no katachi interview

Mar 5th, 2014
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  1. 女優
  2. 有村架純
  3. 「聲の形」対談
  4.  
  5. 昨年、朝の連続テレビ小説『あまちゃん』などで注目をあつめ、トラマ、映画、CMに引っ張りだこの有村架純さん。じつは大の「少年マンガ好き」。『聲の形』の感想をお聞きしたところ、ご自身の体験もからめて深く語ってくれました。大今良時先生とのスペシャル対談を届けします。
  6.  
  7. 今回の対談に先駆けて、有村さんには、「聲の形」の2巻も読んでいただきました。まずは「聲の形」全体の感想から聞かせてもらえますか
  8.  
  9. 有村さん(以下、有村): 正直に言ってもいいんですか?
  10. 大今先生(以下、大今): もちろんです。
  11. 有村: 心が痛かったです。いじめた側がいじめそれろようになり、机に落書きされ、ノートを放り投げられる。同級生も家族もそれぞれの立場があって、誰がいい、誰が悪いとも言えない来るしさのようなものが伝わってきました。
  12. 大今: ありがとうございます。すごく丁寧に読んでいただき、驚いています。
  13. 有村: 私なら、どう振る舞うだろうって、考えてしまいました。いじめとういほどじゃないかもしれませんけど、私の身の回りにもあったんです。
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  15. 「現実でも、ローテーションで、いじめの順番が回ってくる」(折村)
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  17. 大今: 有村さん自身にも?
  18. 有村: 小学校から中格好くらいにかけて、無視されたり、悪口を言われましたね。「調子乗ってんなよ」とか、男の人と話していると陰口を叩かれたりして。でもすっとではなくて、リーダー役みたいな人の意向にそってローテーションで…。
  19. 大今: 順番が回ってくる、と。
  20. 有村: そうなんです。「聲の形」を読んで気づいたのは、本当にありそうな場面がたくさん出てくること。自分ならどう振る舞うか、迷うようなシーンが多いんです。物語は、実体験をもとにしているんですか?
  21. 大今: はい。見聞きした”事実”が根っこにあります。その当時の雰囲気を思い出しながら、物語を膨らませています。作品では時に極端な方向に物語の枝を伸ばしますから、そのままというわけではありませんが。
  22. 有村: 見て見ねふりをしたり、自分の立場次第でいじめの標的を変えるクラスメート……。すごく真に迫っていたので、気になりました。
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  24. 「いじめのまわりにあった”気持ち”の変化を描ければ」(大今)
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  26. 大今: 作中に登場した人物で好きなキャラ、嫌いなキャラはいますか?
  27. 有村: 2巻で登場した、新しいお友達の永束君が好きですね。「友達の定儀って何かわかる?」とか素敵な言葉を残すんです。ああいう達観的な人がまわりに一人るだけで、すごく救われる気がします。
  28. 大今: 苦手なキャラクターは?
  29. 有村: 気になるのは、手のひらを返して石田くんをいじめてた昔の仲間たち。彼らがあのまま大きくなっていたらと思うと、ちょっとイヤかもしれません。
  30. 大今: そのうち、「いま」の彼らも描こうと思っています。ひとつのいじめのまわりにあった、いろいろな「気持ち」がどう変わっていくのかも描かなければ、と。
  31. 有村: 作中での硝子ちゃんは、何をされても怒りませんとね。ひどいことをされても、自分から歩み寄ろうとしている。その姿がム胸に痛くて……。
  32. 大今: 少し、謎めいていますよね。あの子。
  33. 有村: うふふ。そうですね。ミステリアスですね。堂々としていて、ムキにならないのがかっこいいですか、本当はどう思っているんだろう、想像してしまいます。勝手な希望としては、硝子ちゃんには軽々しく怒ってほしくないかなあ……。
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  35. 「硝子ちゃんのやさしさか表情から感じられるんです」(折村)
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  37. 有村: ただ、ふだん怒らないからこそ、いち怒ったときに、その真剣さが伝わる面はあるんでしょうね。
  38. 大今: コクリ(うなずく)
  39. 有村: あそこまでひどい目には遭っていないけど、経験者としては、やさしさか、まなざしや口角の角度ににじんでいて、すごく共感できるんです。「ああいう表情になるような気持ちってあるよね」って。いつか「西宮硝子」を演じてみたいな、と思いました。
  40. 大今: 本当にありがとうこざいます。そこまで読み込んでいただけると、かえって恥ずかしいですね(笑)。
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  42. ――そういえば、有村さんは今月スタートのマンガ原作のドラマ『失恋ショコラティエ』にも出演されています。
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  44. 折村: 原作つきの作品ということで、原作のテイストから外れないように演じようと心がけています。原作者の方はもちろん、その作品にもファンの方々がいるわけで、その期待を裏切りたくないんです。
  45. 大今: 原作モノならではの難しさはありますよね。どうしても比べられてしまいますし。
  46. 有村: 事前に脚本や原作に沿って演技プランを練り込んだとしても、現場に行くと想像と少し違うセットがあって、他の俳優さんの芝居も想像と地あったりすることがあります。そういうときは、なるべく現場の感覚を大切にするようにしています。
  47. 大今: かわる気がします。私もネームの段階とペン入れの段階で違和感があったら、その感覚に従って考え直したり、描き直すこともありますから。
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  49. ――『聲の形』も読み切りで掲載したものを一度リメイクした上で、連載時にもう一度描き直しています。
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  51. 大今: 難しい作業でしたが、今は、むしろ一番よい形で連載を始めさせてもらったと思っています。読み切りを支持してくれた読者の方々のおかげです。開き直って、自分の感じるままに好きなように描かせていただきました。
  52. 有村: 演技にしても、作品作りにしても、”いじめ”も含めた人件関係も、「感じろ心」がいちばん大切なのかもしれませんね。
  53.  
  54. 約1時間、たっぶりと語り合った有村さんと大今先生。
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