S4P1:03-01

<Rain:>
ニーニ。
帰れないってどういうことなんだ？


<ニーニ:>
どうもこうも
言葉通りの意味よ。


<Rain:>
また空間の歪みを通れば
いいんじゃないのか？

<ニーニ:>
それは無理なんだなー。

<ニーニ:>
レインがこっちにきたゲートは
自然発生的なものなんだけど……。

<ニーニ:>
あれって一方通行なの。

<Rain:>
え？

<ニーニ:>
リヴォーニアにくるだけみたいな。

<Rain:>
それじゃ、俺は……。
もうラピスには戻れないのか……。


<ニーニ:>
ああ、もう。
情けない顔しないで。


<ニーニ:>
ほら。
ハンカチ貸してあげる。
思い切り泣いていいわよ。


<Rain:>
泣いてないし。
っていうか、ハンカチ小さいし。


<ネイリッカ:>
ふふ。安心して。
あなたのいた世界に
帰る方法はちゃんとあるから。


<リュース:>
シェルナが管理している
ゲートを使うんだ。

<Rain:>
でも、ゲートは一方通行だって……。

<ニーニ:>
シェルナのゲートは
魔力で制御されているの。
だから、行き先は指定できるってわけ。

<ニーニ:>
こっちからどこかへ行くのも
向こうに発生させて、
こっちにくるのも自由自在！

<ニーニ:>
……ある程度は！

<Rain:>
確実じゃないのかよ……。
それはそれでおっかないな。

<ネイリッカ:>
ほぼ大丈夫よ。
私たちも異界から帰るのに使ったし。
事故もたまにしか起こらないわ。


<リュース:>
十回に一回くらいか。

<Rain:>
結構な頻度だな……。

<Rain:>
でも、まあ帰る方法があるなら
安心して冒険ができそうだ。


<リュース:>
冒険、冒険って。
まったくアホみたいに能天気な奴だ。

<ネイリッカ:>
全くね。
知的さの欠片も感じないわ。


<Rain:>
……ひどい言われようだな。

<リュース:>
考えてみろ。
シェルナが簡単に
ゲートを貸してくれると思うのか？


<Rain:>
それはそうだけど……。

<Rain:>
モンスターか。

<リュース:>
ネイリッカ。
一気にやるぞ。


<ネイリッカ:>
ええ。
わかってるわ。
レイン、あなたも。

<Rain:>
ああ！