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Jun 30th, 2015
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  1. MID_支援_カンナ男_マークス_親子_C:
  2. カンナ男: ねえ、お父さん。\nちょっと相談してもいい?
  3. マークス: カンナか。\nどうした?
  4. カンナ男: お母さんがね\nずっと僕のこと子供扱いするんだよ。
  5. マークス: それは当然だろう。お前はKamuiの\n子供なのだからな。
  6. カンナ男: そうじゃなくて!\n僕ももう大きくなったんだから\nお母さんの力にもっとなれるってことだよ。\nそれなのに、カンナは遊んでていいのよ\nって言われてばっかりなんだ…
  7. マークス: 要するに…お前は母親から\nもっと頼りにされたいと思っているのか?
  8. カンナ男: そう! 僕、お母さんのために\n何かしてあげたいんだ。\nどうやったらお母さんを\n喜ばせてあげられるのかな?
  9. マークス: ふむ。そうだな…\n私の場合、時間を見つけては\n剣の稽古をつけてやるがな。
  10. カンナ男: うーん、それでお母さんは喜ぶの?
  11. マークス: ああ。いつも嬉しそうにしてくれる。
  12. カンナ男: そ、そうなんだ…
  13. マークス: …何だ? 何か言いたそうだな。カンナ。
  14. カンナ男: 何か他にお母さんにすっごく喜んでもらえる\n方法があるんじゃないかな?
  15. マークス: すごく喜んでもらえる方法…か…
  16. カンナ男: あ、そうだ!\nお父さん、それなら僕と勝負してみない?
  17. マークス: 勝負だと…?
  18. カンナ男: うん。僕とお父さん、どっちがお母さんを\n喜ばせてあげられるか勝負するの。\n色々試してたら一番喜ぶ方法が\n見つかるかもしれないでしょ?\nお母さんからたくさん「ありがとう」って\n言われた方が勝ちだよ。
  19. マークス: ほう、この私に闘いを挑もうというのか…?\n面白い。受けて立とう。
  20. カンナ男: ホント? わーい!
  21. マークス: だが私はKamuiの夫だ。\n妻に関することで遅れはとらぬ。\n…たとえ相手が我が子と言えどな!
  22. カンナ男: うん、正々堂々と勝負だね!
  23. マークス: ああ。よろしく頼むぞ。カンナ。
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  26. MID_支援_カンナ男_マークス_親子_B:
  27. カンナ男: ねえ、お父さん。この間言ってた\nお母さんを喜ばせる勝負のことだけど、\nお父さんは今どのくらいお母さんに\nありがとうって言われたの?
  28. マークス: そうだな…\nあれから特別なことはしていないが\nKamuiからの礼なら結構もらっている。\n言われるたびに回数を書き留めておいた。\n一度数えてみるとしよう。
  29. カンナ男: わあ…たくさん!\nいつもと同じことしてるだけで、\nこんなに喜んでもらってるの?
  30. マークス: ふむ。今まで意識してなかったが\n数えてみると意外と言われているものだ。\nふふ…悪い気はしないな。
  31. カンナ男: むー…でも僕だって負けてないもん!\nほら、僕も数えておいたんだ!\n合計はええと…
  32. マークス: むう…!?\nお前も私と同数だと…?
  33. カンナ男: あっ、本当だ!\nえへへ、でもきっと追い抜かすよ!\n毎日ずっとお母さんの傍にいて\nいっぱいお手伝いしてるもん。
  34. マークス: そんなことをしていたのか。\nちなみに、何を手伝ったのだ?
  35. カンナ男: ええと、朝はお布団を干してー、\nお昼はご飯作ってるお母さんの横で\nお野菜を切ってー、\n夜はお風呂掃除をしてるんだよ!
  36. マークス: ほう。\nKamuiは喜んでくれたか?
  37. カンナ男: うん! いっぱいありがとうって\n言ってもらえたよ!
  38. マークス: ふふっ、それは良かったな。\nしかし…いつの間にかカンナも\nずいぶん成長していたものだ…
  39. カンナ男: えっ?
  40. マークス: 布団を干したり野菜を切ったりする姿など、\n少し前まで想像もできなかった…\nお前を子供扱いしていたのは、\n私も同じだったのかもしれん。
  41. カンナ男: えへへ! 僕、たくさん練習したんだよ。\nだからもう何でもできるんだ。
  42. マークス: そうか。そうやって努力している姿も\nKamuiは嬉しかったと思うぞ。
  43. カンナ男: あ、そういえば僕、\nありがとうって言われた数よりも\nすごいって褒められた数の方が\n多かったかも…
  44. マークス: ふふっ。やはりな。\n子の成長を喜ばぬ親などおらん…
  45. カンナ男: そっか…えへへ、じゃあ明日からも\nたくさんお手伝いしようっと!\nお父さんには負けないからね!
  46. マークス: むう…これは思ったよりも手強い相手だ…\nこっちも負けんぞ、カンナ!
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  49. MID_支援_カンナ男_マークス_親子_A:
  50. マークス: どうした、カンナ?
  51. カンナ男: あ、お父さん…
  52. マークス: 随分不機嫌そうな顔をしているが…\n何かあったのか?\n先日、私との勝負に勝ってからというもの\nずっと機嫌が良かったではないか?
  53. カンナ男: あのね、今日も僕、\nお母さんのお手伝いしてたの。\nそしたら、お手伝いは嬉しいんだけど、\nもっと甘えてほしいって言われて…\nまた子供扱いされちゃったんだ…\n僕、ちゃんとお手伝い\nできてなかったのかな?
  54. マークス: なるほど。そういうことか。\n落ち込む必要はない。\nお前に落ち度は無かったと思うぞ。
  55. カンナ男: でも、お母さんからは\nお手伝いよりも甘えてほしいって…
  56. マークス: そうではない。\n恐らくKamuiは…寂しかったのだ。
  57. カンナ男: 寂しかった…?
  58. マークス: ああ。親というのは勝手なものでな。\n子供の成長を喜ぶ一方で…\nその子が大きくなって頼られなくなると\n逆に寂しさを感じてしまうのだ。
  59. カンナ男: うーん、ちょっと僕には難しいかも…
  60. マークス: …お前も親になればわかるだろう。\nカンナ、ではこうするのはどうだ?\nまず、手伝いは今まで通り続けるんだ。\nその上で時折、夜一緒に寝て欲しいと\n頼んでみろ。\nそうすればKamuiは\nきっと喜んでくれる筈だ。
  61. カンナ男: で、でも…
  62. マークス: なんだ? お前はKamuiと\n一緒に寝たくないと言うのか?
  63. カンナ男: ううん! そんなことないよ!\nただ…お母さんと一緒に寝ると、\nずっと甘えたくなっちゃうんだ…
  64. マークス: …ふっ、そういうことか。\nそれで構わないではないか。\nお前は私たちの子供なのだから。
  65. カンナ男: お父さん…
  66. マークス: お前は日々、立派に\n成長していってくれている。\nだから少し甘えるくらいで丁度良い。\nもっと私たちに甘えろ。カンナ。
  67. カンナ男: うん…ありがとう、お父さん!\nこれからはそうするね!
  68. マークス: では、お前が今夜二人で寝たがっていたと\nKamuiに伝えておいてやろう。
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