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- Shinonome: 母さん、 屋台を見たか? ものすごいものが売られているんだ。
- Kagerou: ん? ものすごいものとは?
- Shinonome: なんて言えばいいんだろ… この世のものとは思えないようなまがまがしい絵とか…
- Kagerou: !
- Shinonome: どこから拾ってきたのかわからないような毒々しい花の生け花とか…
- Kagerou: !!
- Shinonome: 見たことのない色の茶とか…
- Kagerou: !?!?そ、 そうであったか… きっと、 嫌な気分になったことだろう…
- Shinonome: いや…それが違う。なんだかわからないけど、 ものすごく心惹かれた。
- Kagerou: な、 なんだと?
- Shinonome: 多分、 父さんに言ったら心配されるだろうな。下手したら怒られるかもしれない。だが俺は胸がザワザワして、いても立ってもいられなくなった。
- Kagerou: ………… シノノメ。今から言うことを、誰にも言わぬと約束できるか?
- Shinonome: えっ? なんだかわからないが… わかった、 約束する。
- Kagerou: お前が見たという絵も生け花も、 お茶も、 全て私の作品だ。
- Shinonome: ええっ?
- Kagerou: 往々にして、私の作品は人々から気持ち悪がられる。しかし、 どこかにわかってくれる人もいるかもしれぬ。そう思って、 屋台の片隅を間借りして、こっそり展示してみたのだ。…まさか。 お前が理解してくれるとは…
- Shinonome: 理解どころじゃない!すごい才能に打ちのめされた! 母さん岆才だ!
- Kagerou: …ほ、 本当か? からかっているのではあるまいな! ?
- Shinonome: 本当だ! 俺も母さんみたいな作品を作ってみたい!あれこそ真の芸術だ!
- Kagerou: シノノメ… 私は今猛烈に感動している。
- Shinonome: 母さん、 さっさと賊を倒して、真の芸術について語りあおう!
- Kagerou: ああ… 息子にこんなことを言われる日がくるとは。人生、 わからぬものだな…
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