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- MID_E034_TK_アクア_アンナ_1
- アクア:
- ユラリ ユルレリ…
- 泡沫 想い 廻る秤…
- 伝う水脈…
- その手が 拓く 未来は…
- アンナ:
- 素敵ね。
- アクア:
- …誰!?
- アンナ:
- あら、ごめんなさい。
- 邪魔するつもりはなかったの…
- 素敵な歌声だなって思って、
- つい聴き入っちゃった。
- 私は気にせず、続けて?
- アクア:
- …………
- やめておくわ。
- そんなに期待を込めた目で見られると、
- なんだか落ち着かないから。
- アンナ:
- そう…
- なんだか、申し訳ないわね…
- アクア:
- いいのよ、別に。
- ノスフェラトゥじゃないだけよかった。
- アンナ:
- ねえ、突然だけど…
- あなた、音楽祭に出てみない?
- アクア:
- えっ?
- アンナ:
- 近いうちに私が企画する。
- メインにはもちろんあなたを据えるわ。
- めんどくさい準備とかは、みんな私に任せて。
- そういうのは得意なの。
- アクア:
- …ど、どうして私が?
- アンナ:
- …私はいろんな国を渡り歩いて
- 商売してきたわ。
- でもあなたほど
- 歌のうまい人に出会ったのは初めてよ。
- 音楽祭は絶対に成功すると思う。
- どうかしら?
- アクア:
- …………
- …あまり乗り気じゃないわ。
- アンナ:
- どうして?
- あなたの歌声は、もっと多くの人に
- 聞いてもらうべきだわ。
- アクア:
- 正直に言うと…
- 大勢の人の前に立ちたくないの。
- アンナ:
- ああ、大きな舞台に立つのが不安なのね?
- だったら大丈夫。
- そういうのは一度経験してしまえば、
- きっと慣れてしまうから。
- アクア:
- …ごめんなさい。
- 本当に、いいの。
- アンナ:
- あらら、失敗しちゃったわね。
- でも私はあきらめないわ。
- 絶対に口説き落としてやるんだから!
- MID_E034_TK_アクア_アンナ_2
- アンナ:
- アクア様。
- 話の続きをしにきたわ。
- アクア:
- …またあなた。
- アンナ:
- ずばり、出演料ははずむわ!
- アクア:
- えっ?
- アンナ:
- 世界中に散らばる私の姉妹を動員して、
- 席は全て埋めるって約束する。
- あなたの歌の魅力を、
- 姉妹たち全員に宣伝してもらうわ。
- そうすれば、満員御礼間違いなしっ!
- アクア:
- …………
- …ごめんなさい、興味ないわ。
- アンナ:
- じゃあなんて言えば
- 頷いてくれるのよっ!
- わかった。私の取り分は無しでいい!
- その分をあなたの出演料にまわすわ!
- それでも興味なし!?
- アクア:
- …悪いけど、お金の問題じゃないの。
- 私の歌は大勢の人に
- 聴かせるようなものでもないし…
- アンナ:
- …ど、どういうこと?
- 何か、ワケありとか?
- アクア:
- …そうね。
- 当たらずとも遠からず。
- アンナ:
- …そうだったの。
- 事情も知らないで
- グイグイ行っちゃってごめんなさいね。
- …でも、私の気持ちは本物よ?
- 信じてくれないかもしれないけど、
- 私の目的はお金じゃないわ。
- 本心からあなたの歌に心惹かれて、
- 多くの人に聞いてもらいたいって思ったから…
- アクア:
- …それは信じるわ。
- あなたは自分の取り分は
- 無しでいいとまで言ってくれた。
- その気持ちはうれしかったわ。
- …あなたの話は、
- 戦いが落ち着いたら改めて考えさせて。
- アンナ:
- 戦いが落ち着いたらって…
- ここのノスフェラトゥを倒したらってこと?
- アクア:
- ふふ、違うわよ。
- わかっているでしょう。
- アンナ:
- そうよね。
- もしかしたら、と思って言ってみただけ。
- アクア:
- とにかく今は、気持ちだけ受け取っておくわ。
- ありがとう。
- アンナ:
- …………
- …なんか、いい返事がもらえそうって感じね。
- ワクワクしてきたわ。
- よし、とりあえず…
- 世界中の姉妹に報告しておこうっと。
- それから会場も抑えないとね。
- アクア様の移動には、護衛も付けて…っと。
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