乙女ストーム！ [第6話]未来の風は、いつだって…

$pname,(今日は｢乙女ｽﾄ-ﾑ!｣の2回目の全体練習だ｡前回はあまりうまくいかなくて､落ち込んでしまった子もいたが､今回はどうなるか…)";
七尾百合子,はぁっ､はぁっ…!…きゃっ!ご､ごめん杏奈ちゃん!ぶつかっちゃった…｡大丈夫?";
望月杏奈,杏奈は……大丈夫……｡……百合子さんとふたりでなら､ﾀﾞﾝｽ合わせられそう……だったけど､5人だと……､けっこう､難しい……ね……｡";
伊吹翼,5人だと､なんか緊張して失敗しちゃうんだよね～｡本番では､5人そろってる上に､お客さんまでいるのに､こんなんじゃ全然ﾀﾞﾒかも～!";
真壁瑞希,私も､完全に覚えられていない振り付けがあるようです｡みんなで合わせて､気づきました｡…家で自主練したのにな｡……………………しゅん｡";
七尾百合子,……私達､大丈夫なのかな｡｢ﾚｼﾞｪﾝﾄﾞﾃﾞｲｽﾞ｣の先輩達は､歌もﾀﾞﾝｽも完璧に仕上がってるのに､私達のせいで､ﾌﾟﾗﾁﾅｽﾀ-ﾗｲﾌﾞ失敗､なんてことになったら…｡";
望月杏奈,…………｡";
$pname,(ﾏｽﾞいな…｡練習が上手くいかないあせりから､みんなの心がﾊﾞﾗﾊﾞﾗになりかけている｡ここは俺が何とかすべきか…?)";
春日未来,ｽﾄ-ｯﾌﾟ!みんな､ｽﾄ-ｯﾌﾟ!";
春日未来,練習なんだから､失敗してもﾍ-ｷﾍ-ｷ♪…私は少し失敗しすぎかもだけど､でへへ…♪";
伊吹翼,でも､ﾗｲﾌﾞまで､もうあんまり時間がないよ～?今できてないのって､ちょっとﾏｽﾞｲかも…｡";
春日未来,だいじょーぶ!確かに､あんまり時間はないけど…｡きっと､なんとかなるよ!ほら､響さんもよく言うでしょ､なんくる……なんだっけ?";
真壁瑞希,なんくるないさー｡…きっと､なんとかなる｡…………………ｸﾞｯ｡";
春日未来,そうそう､それそれ!みんなで心をひとつにして頑張れば､なんとかなるなる!";
七尾百合子,心をひとつにして､かぁ……♪私､もう一度､立ち上がれそうな気がしてきました!";
春日未来,でしょ､でしょ?えへへー♪それでね､考えてみたんだけど､私達の掛け声を作ってみない?";
望月杏奈,乙女ｽﾄ-ﾑ､ﾌｧｲﾄっ♪……みたいなの……?";
春日未来,うーん｡それでもいいけど､私達らしさのあるかけ声の方が､もっと､もーっと心がひとつになれるって思うんだ♪";
春日未来,だからさ､みんなで考えようよ!とびきり私達らしい､乙女ｽﾄ-ﾑのかけ声を!";
七尾百合子,かけ声を作る…｡それなら､私も役に立てるかも…｡…あの､こういう言葉を入れてみるのはどうかな…?";
伊吹翼,それもいいけど､ここはもっとｵｼｬﾚな感じで……｡";
$pname,(未来､成長したな｡社長が未来をﾘ-ﾀﾞ-に選んだと聞いた時は､めまいがしたが…｡今では立派なﾘ-ﾀﾞ-だ｡安心して見ていられるな)";
春日未来,うーん､みんなのｱｲﾃﾞｨｱ､どれもいいから､全部採用しちゃおっか!";
七尾百合子,ええっ!でも､それじゃ､まとまりのない掛け声になっちゃうんじゃ…?";
春日未来,大丈夫大丈夫!私に任せて♪ここをこうして…｡";
$pname,(や､やっぱり､大丈夫か…?)";
春日未来,…よーし､できたー!それじゃあ､早速気合を入れるためにやってみよー♪";
春日未来,未来の風は､いつだって､私達に向かって吹いている!乙女ｽﾄ-ﾑ!いっくぞー♪";
全員,おー!";
$pname,(未来…それじゃあ向かい風だ!)";
$pname,(だが…)";
伊吹翼,わ～っ!なかなかいいね､未来!私､やる気出てきたかも～♪";
真壁瑞希,春日さんの心､みんなに伝わりました｡……大切なのは､言葉じゃなくて､気持ち｡";
七尾百合子,私､もう弱音ははかない!頑張ろう､未来!";
望月杏奈,……杏奈も……｡けっこう､気に入った……よ……｡……ﾚｯｽﾝ､頑張ろうね……｡";
$pname,(みんなの心はまとまったみたいだし…｡…うん､細かいところは､よしとしよう!)";
$pname,(その後…｡未来のかけ声が功を奏したのか､｢乙女ｽﾄ-ﾑ!｣のみんなは､別人のようにまとまりのある振り付けをするようになっていった…)";
$pname,(…これなら､100万人の前で披露してもまったく恥ずかしくない!むしろ､早く披露したいくらいだな…!)";