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- 漆黒の魔女と純白の退魔師
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- 夜の空に──丸い月が二つ、浮かんでいる。
- 一つは、淡い黄金の光に満ちた月。
- その表面の複雑な陰影が、見慣れた模様を作り出している。
- もう一つは、白蒼に輝く、やはり満ちた月。
- 冷たく凛とした光を、静かに発する。
- 青白い月光が、柔らかな山吹色のそれにもまして、地を照らす。
- 火星に二つの月があるように、木星に六十七の月があるように。
- この地球にも、二つの月がある。
- 今宵は──
- かぐや
- 輝夜
- だ。
- それは、彼が幼い頃から見慣れた風景。
- 馴染みの夜景。
- 夕方まで降っていた雨は止み、空気は澄み渡っている。
- 二つの月の光が冴え冴えしく、彼の瞳に届く。
- 気持ちの良い──夜だ。
- しかし――
- いま、その静寂は破られた。
- 一つ目は、二人の少女。
- 両の月の下で、彼女たちは対峙している。
- 一人は漆黒を身に纏い、もう一人は純白に身を包む。
- 年の頃は、ともに十代後半といったところか。
- 大人びた表情の中にも、どこかあどけなさを残している。
- 二つの月を空に見て、二人の少女が相対する。
- 彼女たちの背後、その奥には、高い高い塔が
- そび
- 聳
- え立つ。
- 蒼い月まで届くかと思えるほどに、その頂は見えない。
- 二つ目の初めては、その塔だ。
- 陽の光の下、或いはただ一つの黄金の月が出ている夜には、
- 決して、見えることのない高い、高い塔。
- この蒼い月の下でのみ、その姿を現す不思議な塔。
- それ自身は、幼い頃から
- かぐや
- 輝夜
- に馴染みのある彼には、
- 見覚えあるものだ。
- だが、今宵は少しばかり様子が違う。
- 異形の塔は、全身がほのかに蒼白い。
- 目の錯覚ではない。
- 蒼い月の灯りを受けて光っている──のでもない。
- 塔自身が、幽幻の如く、蒼い光を発している。
- 今宵、彼の目の前には、二つの異様が共存している。
- かぐや
- 輝夜
- の闇の中、蒼い月と同じに光る蒼い塔。
- そして、その青みを帯びた夜に映える、凛とした少女たち。
- 時季は晩秋。そろそろ、夜は肌寒さを覚える季節。
- 蒼い月の光の下、空気の鋭さはさらに増している。
- ???
- 「…何処かで?」
- 勘違いだろう。
- それよりも、目前の出来事に集中しなくてはいけない。
- 少女たちは言葉を交わしているようだが、聞き取ることができない。
- もう少し近づくべきか。
- どちらが“敵”であるかを見極めるならば、そうすべきだが――。
- 判断に迷っていた時間は、それほど長くはない。
- 彼が動くよりも先に、少女たちが動いた。
- 静から動へ。
- 闇から光へ。
- 沈黙が破られ、轟音が響き渡る。
- すぐに彼は悟る。
- 戦いの火蓋が切って、落とされたのだと。
- 漆黒の少女と、純白の少女のぶつかり合い。
- どちらが先に仕掛けたのか、きっかけが何であったのか、
- 彼には分からなかった。
- 見えるのは、真白い光と、蒼黒の炎のせめぎ合いだ。
- 花嫁を彷彿とさせる乙女の如き衣装に身を包む少女の手からは、
- 目も眩むような、稲光が。
- 闇夜を編み込んだ死神の如き衣装に身を包む少女の手からは、
- 蒼い月の夜に溶けていきそうな、蒼炎が。
- 放たれ──激突し、そして弾ける。
- ビリビリと空気が震え、草樹が揺れる。
- 閃光と爆音で、視覚と聴覚が痺れる。
- 土埃が舞い散り、視界が奪われる。
- 続けて聞こえてくるのは、連続的な金属音。
- 鈍くも、どこか澄んだ音が続く。
- 二人が何かを打ち付け合っている。
- 土埃が鎮まるのを待つのがもどかしい。
- だが、焦らないように心を落ち着けて、時が過ぎるのを待つ。
- じきに、視界が確保される。
- その頃には耳の奥の異音も、もう残っていない。
- 純白の少女
- 「早々にお会いできて、光栄です。
- しかし、如何な私でも、まさか初日からあなたに来て頂ける
- とは思ってもみませんでした」
- 白い少女が、右手と左手に持つ鎖を見せつけるように掲げる。
- 蒼い月の下で、二本のそれが清く銀色に輝く。
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- 漆黒の少女
- 「ミナセは、戦う意味を見出せない」
- 純白の少女
- 「漆黒の魔女の言葉とは思えませんね。
- 世界に呪詛を撒き散らす災厄の化身。
- あなたこそ、永遠の咎人だと言うのに」
- 純白の少女
- 「私は、あなたと戦い、そして討ち果たし、
- 武器を奪うことを望んでいます。
- 私にとって、戦う意味は十二分にあります」
- 純白の少女
- 「…もっとも、まだ目覚めたばかりで寝惚けているのかも
- しれませんが。
- そういうことならば、私が目を覚まして差し上げます」
- そう言って、白い少女が右手を鋭く振るう。
- 純白の少女
- 「
- カースス・カテーナ
- 右手の破壊連環
- !」
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- 漆黒の少女
- 「二本の銀の鎖…。
- これが
- ルナ・エクリプス
- 十支の武器
- であることを、ミナセは知っている」
- CG
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- 純白の少女
- 「それ以外に、思い出すことはありませんか?」
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- 漆黒の少女
- 「塔の蒼い光…。異変が始まる予兆を、ミナセは感じ取った」
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- 純白の少女
- 「それだけですか。いいでしょう、分かりました。
- やはり、記憶は簡単には取り出せないようですね」
- 純白の少女
- 「私の
- カースス・カテーナ
- 右手の破壊連環
- は、加速度的に威力を増します。
- 果たして、その細腕でどこまで耐えられますか?」
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- 漆黒の少女
- 「確かに速いと認める」
- 純白の少女
- 「その余裕、いつまで続くか楽しみです」
- 純白の少女は笑みを浮かべている。
- 未だ動く気配のない、彼女の左手の鎖が夜風に不気味に揺れる。
- 物陰に潜む彼に気づくことなく、白い少女の攻撃は続く。
- CG
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- 漆黒の少女
- 「…………っ」
- 純白の少女
- 「どうしましたか?
- そろそろ、苦しくなってきたんじゃないですか?
- 守るだけではなく、その力の一端を私に見せて下さいませんか」
- 漆黒の少女
- 「…!」
- 99_EF_add
- 99_EF_add
- 漆黒の少女
- 「天は地に還り、地は風を産み、風は火と踊る」
- …あれは、詠唱か!
- 99_EF_add
- 黒衣の少女が呪文を唱え始めると同時に、蒼い炎が、
- その鎌に渦を巻き始める。
- 漆黒の少女
- 「蒼龍の吐息が、人の子に一時の安息をもたらさんことを」
- 蒼い炎が純白の少女に襲い掛かる。
- 至近距離からの、魔炎の一撃!
- 白い少女が避ける暇など、あろうはずもない。
- …だが。
- 純白の少女
- 「
- アスピス・カテーナ
- 左手の絶対連環
- !」
- それまで微動だにしなかった左手の銀鎖が、少女を螺旋に守る。
- 99_EF_add
- 純白の少女
- 「私の防御は、絶対です」
- 一瞬の後、蒼い炎は掻き消え、跡形もない。
- 白衣の少女の余裕の笑みは、対照的に消えることはない。
- 純白の少女
- 「…やはり、まだ目覚めていないようですね。
- もしくは、本気になってこの程度なのですか?
- そうであれば、失望してしまいますが…」
- 99_EF_add
- 純白の少女
- 「お目覚めには、もう少し、強い一撃が必要でしょうか」
- 純白の少女
- 「さあ、ふたたび舞いなさい!
- カースス・カテーナ
- 右手の破壊連環
- !」
- その言葉を合図に、さらに速度を増した銀鎖が幾度となく、
- 黒衣の少女に牙を剥く。
- 手にしている鎌で辛うじて防いでいるが、劣勢は明らかだ。
- ???
- (…助けるべきか)
- 普段の彼ならば、迷わないだろう。
- だが、今だけは特別だ。
- どちらが自分の敵なのか、判断がつかない。
- もし、黒衣の少女が敵ならば、彼女を利する必要はない。
- 純白の少女
- 「さあ! さあ! さあ!」
- 純白の少女
- 「どうしましたか?
- その鎌はただの飾りですか?
- いつになったら、その力を見せて下さるんですか!」
- 純白の少女は悠然と構え、しかし対照的に攻撃は苛烈を極める。
- 右手の銀鎖は、少女が振るわずとも、激風の如く襲い掛かる。
- CG
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- 漆黒の少女
- 「………………っ」
- その勢いにじりじりと、黒衣の少女が後退していく。
- 今にも、その場に倒されてしまいそうだ。
- ???
- (…いや、違う!?)
- その瞳は、諦めていない。
- むしろ、機を狙っているものだ。
- 白衣の少女の尊大な振る舞いの、その死角を。
- 漆黒の少女
- 「風は火と踊り、火は水と競い、水は地を穿つ」
- 押されながらも、黒衣の少女がふたたび蒼炎を宿す。
- 純白の少女
- 「その魔法は私には効かないと、まだ分かりませんか!」
- いや、先ほどの繰り返し…ではない!
- 漆黒の少女
- 「蒼龍の息吹は、人の子の想いに寸暇の眠りを与えん」
- 豪炎が──見えない!
- 不発…。
- いや、下だ!
- 黒衣の少女の蒼炎は地を穿ち、白衣の少女の足元を狙っている!
- 確かに、あの
- アスピス・カテーナ
- 左手の絶対連環
- は真下に隙がある!
- 純白の少女
- 「お見事、と言いたいところですが」
- 99_EF_add
- 少女が、ふわり、と舞い上がる。
- さながら天女のように白衣を纏いながら。
- 蒼い炎が、地面から躍り出る!
- 天を舞う少女を目掛けて、噴き上がる!
- だが、炎龍はもはや純白の少女の敵ではなかった。
- 99_EF_add
- 純白の少女
- 「
- アスピス・カテーナ
- 左手の絶対連環
- !」
- 鎖は少女を護り抜き、またもや蒼い炎は掻き消える。
- しかし!
- 既に黒衣の少女も、宙を舞っていた。
- 月夜に踊る、人を惑わす妖精のように。
- 漆黒の少女が、大きな、大きな鎌を振るう。
- いや、妖精ではなく──死神だったか。
- 純白の少女
- 「――ッ!」
- そのまま、踊る二人の少女の影が空中で交錯した。
- 秋の終わりの、涼風が吹く夜。
- 空に並ぶは、蒼い月と黄金の月。
- 離れて見ゆる、淡く輝く天の塔。
- 純白の少女と漆黒の少女が宙で交錯する。
- だが、その時、彼はもう彼女たちを見ていなかった。
- 彼の瞳は、小さく輝くものが、落ちてきたのを見逃さない。
- どちらの少女が持っていたものか。
- 直前の交錯の際に、取り落としたのだろう。
- そんな経緯は、どうでもいい。
- 大切なことはただひとつ。
- 見間違うはずもない。
- 小さなそれこそが、彼の求めていたものだから。
- ???
- 「籠だ!」
- すぐに、取り返さなくては!
- そのために、彼はここまで来たのだから。
- だが、その数秒後に彼の思考は肉体ごと消滅する羽目になる。
- ???
- 「ヒャッハーッッッッ!!!
- 間抜け、発見だぜっっっっっ!!!」
- ???
- 「………ッ!?」
- その声は、頭上からだった。
- 見上げる間もなく、幾筋もの光が降り注ぐ。
- 迸る閃光が、彼の体を何度も容赦なく貫く。
- 右手が、左足が、脇腹が、右胸が、そして、後頭部が──。
- おそらくは、穴だらけになり──。
- 彼の視界は途切れる。
- 初めての戦闘
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- ???
- 「おっと…私としたことが、すこし興奮してしまったようです」
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- ???
- 「それにしても、呆気無いですね。これで終わりとは。
- 私にかかれば、ざっとこんなものです」
- 襲ってきたのは、まだ年若い男だった。
- 二人の少女に比べると、随分とさっぱりした格好をしている。
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- ???
- 「さて…」
- やつが次に定めた目標は…。
- 二人に視線を向ける漆黒の少女だった。
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- 漆黒の少女
- 「…もう一人の、敵」
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- ???
- 「そういうことです。
- あなたが仲間を潜ませていたのと同じように、
- 好機を伺っていたというわけです」
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- 漆黒の少女
- 「ミナセには仲間はいない」
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- ???
- 「ほぅ…? この彼が仲間ではないと?
- 不思議なことをいいますね。
- かぐや
- 輝夜
- の中で、巻き添えになったとでも言うのでしょうか」
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- ???
- 「まあ、いいでしょう。いずれにせよもう死にました。
- 私の手によって、ね。
- 続いてはあなたの番です」
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- ???
- 「安倍のお嬢さんも情けない。
- 苦戦しているようですが、私があっという間に
- 消し炭にしてみせましょう」
- そんな二人のやり取りを眺めながら、
- 純白の少女は小さくため息をつく。
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- 純白の少女
- 「…もう少し様子を見る予定だったはずです。
- 海勝さん、出てくるのが早すぎますよ」
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- 海勝
- 「最後には倒すのですから、同じこと。指図は受けません」
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- 純白の少女
- 「やれやれ…ですが、妙だと思いませんか?」
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- 海勝
- 「何が、です?」
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- 純白の少女
- 「いま、あなたが撃った跡を見て下さい」
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- 海勝
- 「…おや? 死体が…無い?
- 私の閃光で焼き尽くしてしまいましたか」
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- 純白の少女
- 「…いや、違いますね。
- 恐らく、元から人間ではない…。幻影だった…のでしょうか。
- いや、しかし、すると…これは…」
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- 海勝
- 「一人でぶつぶつ言ってないで、
- 私にも分かるような説明をする義務があるのでは?」
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- 純白の少女
- 「海勝さん、ちょっと黙っていてもらえませんか?
- 私は、いまとても大切な考え事をしているのです」
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- 海勝
- 「ちっ…なんだってんだ…いったい。
- …っと、言葉遣いが汚くなってしまいました。失礼」
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- 海勝
- 「仕方ありません。
- ひとまず、お嬢さんと遊ぶことにしましょう」
- そう言って、漆黒の少女を睨めつける。
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- 漆黒の少女
- 「遊ぶとはどういう意味か」
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- 海勝
- 「遊ぶと言ったら、もちろん楽しいことに決まってます。
- つまり、こういうことですよ!」
- やつの背後に、五つの珠が浮かび上がる。
- 海勝
- 「私の閃光をたっぷりと、味わいなさい!
- さっきの彼のように!」
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- 純白の少女
- 「海勝さん!」
- だが、少女の一喝に海勝はびくりと震える。
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- 海勝
- 「ちっ…さっきから何だ!
- 俺に指図するなと――!?」
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- 純白の少女
- 「同じ撃つなら、彼女ではなく、あの物陰を撃ってみて下さい。
- 面白いものが見られるかも知れませんよ」
- …察知されていたのか。
- やはり、あの白い少女は只者ではないようだ。
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- 海勝
- 「その顔…なにか考えがありそうですね。
- 素直に言うことを聞くのも癪に障りますが、いいでしょう」
- 言うが早いか、海勝がこちらを向く。
- 海勝
- 「
- さんらんだん
- 燦爛弾
- !」
- やつの叫び声とともに、背後に展開する五つの珠から、
- 一斉に鋭い光の筋が放たれる。
- 避ける暇はない。
- 打つ手はある。
- 頭で考えるよりも先に、体が動いていた。
- ???
- 「
- オープン
- 顕現
- !」
- 手首に巻いた数珠が、俺の呼びかけに応え、真の姿を現す。
- ???
- 「
- リフレクト
- 返照
- !」
- 俺の身を守るのは、大ぶりの銀鏡。
- 全てを反射する、魔法の鏡だ!
- 海勝
- 「なにっ!」
- 海勝の放った光刃は、その五筋全てが鏡に正面からぶつかり、
- そして、そのまま跳ね返る!
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- 海勝
- 「…ちぃぃっ!?
- し
- 疾
- っ」
- 海勝は反射的に飛び上がると、目にも留まらぬ速さで、
- 後退する。
- 反射された光の筋は、やつの頬を僅かに掠めただけだった。
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- 海勝
- 「……っ」
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- 純白の少女
- 「海勝さん。あなたが避けたら、私の方に飛んで来るのですが。
- もう少し、レディに対して気を使って欲しいものです」
- 海勝が避けた反射光は、純白の少女が振るう鎖で掻き消される。
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- 海勝
- 「…私の顔に傷が! 貴様ぁぁぁ!」
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- 純白の少女
- 「傷といっても、ほんのかすり傷じゃないですか。
- すぐに治りますよ」
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- 海勝
- 「…ふぅぅ、つい取り乱してしまいました。
- ですが、私の顔に僅かでも傷をつけるとは…
- 許せるはずがありません」
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- 純白の少女
- 「それよりも、そこのあなた。今のは鏡ではないですか?」
- 少女の声は、明らかに俺の方を向いている。
- やはり、分かってしまうか。
- とうこ
- 董子
- …悪い。言いつけは守れなかった。
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- 純白の少女
- 「先ほどの幻影で、もしかして、と思っていましたが。
- …やはり、そうですか。さすがの私も、興奮を隠し切れません」
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- 純白の少女
- 「よく顔を見せて下さいませんか?
- あなたは、不破の末裔なのでしょう?」
- 隠れていても、無駄のようだ。
- それに不破の末裔…とはどういう意味だ。
- ???
- 「…分かったよ」
- 俺は鏡を
- オープン
- 顕現
- させたまま、用心深く姿を現す。
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- 純白の少女
- 「それが、鏡ですか。
- 唯一、行方知れずになっていた、
- ルナ・エクリプス
- 十支の武器
- のひとつ…」
- 俺の目の前には、純白の少女と海勝という青年。
- そして、少し離れた場所で漆黒の少女が様子を窺っている。
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- 海勝
- 「鏡? まさか、この男が…?
- だが、こいつは私が殺したはずだ」
- 海勝は俺の顔を認め、首を捻る。
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- 純白の少女
- 「あれが鏡の能力の一つ、
- ミラージュ
- 幻影
- ですよ。
- 偵察や囮に、自分の分身を送り込むのです。
- 私も、家の文献で読んだことがあるだけですが」
- 000000
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- CG
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- 純白の少女
- 「そして、もう一つの能力が
- リフレクト
- 返照
- というわけですね。
- それでは、少し試してみましょうか」
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- 純白の少女
- 「
- カースス・カテーナ
- 右手の破壊連環
- !」
- 言うが早いか、少女の右の鎖が意志ある槍穂の如く、空を裂き、
- 俺に襲いかかってくる。
- だが、俺の鏡は狙い通りに銀の穂先を跳ね返す。
- 寸分違わず、少女の手元に向かって、飛んで行く!
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- 純白の少女
- 「…なるほど」
- だが、すぐに速度は落ちて、少女の手元に鎖は収まってしまう。
- 鎖の動作は自由自在というわけか。
- CG
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- 純白の少女
- 「海勝さんの珠では、相性が悪いようですね。
- あなたの攻撃は直線的ですから」
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- 海勝
- 「問題ありません。先程は少し油断しただけです。
- タネさえ分かれば、こんな子供には負けませんよ。
- 私の顔に傷をつけた借りは、千倍にして返して差し上げます」
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- 海勝
- 「キミ、名前はなんですか?
- これから死んでいく前に、それくらいは聞いてあげましょう」
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- 純白の少女
- 「海勝さん。…それ逆にやられる悪役の台詞ですよ」
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- 九十九
- 「俺は、九十九。
- 和泉九十九だ」
- 俺は名乗りを上げる。
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- 純白の少女
- 「和泉…? その名は確か、籠の…。
- しかし、鏡の継承者は不破家のはず…どういうことでしょう。
- 私の知らない何かが、まだあるようですね…」
- 先ほどから、じっと様子を見つめる黒衣の少女に視線を向ける。
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- 純白の少女
- 「先ほどあなたは、自分には仲間はいないと言った。
- 彼は、あなたを助けに来た訳ではないということですか?」
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- 漆黒の少女
- 「ミナセは、顔を確認する」
- 初めて、漆黒の少女の声を間近で聞く。
- 短い言葉は、夜風に揺れる風鈴のように、軽やかな音色だった。
- …ずきん、と頭の奥の奥が鈍く疼いた。
- いま聞いたその声が、その鈍痛を引き起こしたような。
- やはり、何処かで…。
- 自分の目で、直接視認すると、再びそんな錯覚を覚える。
- それを振り払うべく、俺は大きく息を吐き出す。
- ここは戦場だ。
- 意味の分からないことに気を取られる訳にはいかない。
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- 漆黒の少女
- 「今の質問には、改めて否と答える。
- ミナセは、この九十九という少年を知らない」
- 少女は一瞬、俺の顔を見た後で、首を振る。
- …そうだよな。
- 俺もこの娘も、お互いのことを知るはずがない。
- だが、一度否定したにも関わらず、彼女はまだ俺のことを
- 見つめていた。
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- 純白の少女
- 「…そうですか。まあ、いいでしょう。
- しかし、九十九さん…?
- あなたは私の味方、というわけでも無さそうですね」
- 今度は白い少女が、俺を見つめる。
- 射すくめるような視線は、文字通り俺の体を貫きそうだ。
- 九十九
- 「…当たり前だ」
- 俺の答えに満足したか分からないが、純白の少女は鷹揚に頷く。
- CG
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- 純白の少女
- 「ああ! 今夜は、なんと素敵な夜なのでしょう。
- 私が、長らく探していたものが、一挙に二つも見つかりました。
- 端緒が網に掛かれば儲け物、くらいに思っていましたが」
- CG
- M
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- 純白の少女
- 「あの光の効果は、想定以上でしたね。
- 予想外の収獲に、心躍ってしまいます」
- 塔の建つ方に僅かに顔を向け、楽しそうな笑みを浮かべる。
- CG
- M
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- 純白の少女
- 「…しかし、そろそろ時間切れのようです。
- 名残惜しいですが、今夜は、これくらいにしておきましょう。
- じきに蒼い月も沈む頃です」
- 九十九
- 「おい、ちょっと待て。俺は聞きたいことが山ほどある。
- さっきの、不破の末裔って、どういう意味だ!」
- だが、彼女は俺の問いかけには、耳を貸さなかった。
- CG
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- 純白の少女
- 「もう少し準備が必要のようです。海勝さん、退きますよ」
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- 海勝
- 「待って下さい。顔の傷の借りをまだ返していません!」
- CG
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- 純白の少女
- 「その機会は、いずれ訪れるでしょう。
- そう、遠くないうちに」
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- それから、彼女はもう一度俺たちを見据える。
- CG
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- 純白の少女
- 「これは、置き土産です」
- 九十九
- 「…? なんだ?」
- 地震か?
- …いや、震えているのは大気だ。
- CG
- M
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- 海勝
- 「えっ!? まさか、あれをやるのですか…。
- 私まで、巻き添えにっ!?」
- CG
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- 純白の少女
- 「この程度で死んでしまうなら、あなたも私には付いてこられない、
- ということになりますが」
- CG
- M
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- 海勝
- 「くそっ」
- …あの白い少女のとっておき、という訳か。
- ここは、素直に逃げるのが懸命だが…
- だが…純白の少女の足元には籠が落ちている。
- あれを回収しなければ、ここまで来た意味がない。
- 九十九
- 「
- とうこ
- 董子
- …」
- いまも病院のベッドの上で眠る、姉の姿が思い浮かぶ。
- どうしても、彼女の許にあれを持ち帰らなくては。
- 九十九
- 「…っ!」
- 俺は走る!
- 白い少女に向かって!
- CG
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- 海勝
- 「なっ…あいつ、馬鹿か!」
- CG
- M
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- 純白の少女
- 「これは、予想外の行動ですね…。驚きました。
- 私は俄然、あなたに興味が湧いてきました。
- ですが、手加減はしませんよ」
- 少女の両の手の間に、大気の震えが凝縮している。
- 圧縮されたそれは、瞬時のうちに莫大な
- スペクター
- 霊素
- を秘めた雷球となる!
- 純白の少女
- 「
- アルゲントゥム・フルグル
- 清澄なる銀の稲妻
- !」
- 九十九
- 「
- リフレクト
- 返照
- !」
- 右手を前に出し、銀の魔雷を受けようと構える。
- 九十九
- 「……くぅぅぅっ!?」
- 化け物じみた
- スペクター
- 霊素
- の奔流が襲いかかる。
- 九十九
- 「ぐ、ううぅぅぅううううっ…!?」
- スペクター
- 霊素
- の濁流に足を踏ん張るのが精一杯だ。
- 足を前に進めようとしても、その余裕が無い。
- 純白の少女まで、籠まで、あと少しだと言うのに。
- 九十九
- 「あああぁあああ…!?」
- 不味い!!
- このままでは…押し切られる!?
- 漆黒の少女
- 「ミナセは無謀だと忠告する」
- 俺の傍らに、黒い影が踊り出る。
- 九十九
- 「…お前は!?」
- 漆黒の少女
- 「火は土より熾り、火は風より湧き、火は水より芽吹き、
- 火は火より創られる」
- 漆黒の少女
- 「蒼龍の咆哮が、人の子に穏やかな眠りを」
- 詠唱を終えると同時に、双頭の蒼い炎が龍の如く、
- 白く染まった闇夜にうねり狂う!
- 雄叫びのような轟音を上げて、銀の稲妻に向かう!
- 銀雷と──蒼龍の──激突。
- 最初の激突も、これだったのか…。
- だが、ともに威力はその時とは桁違いだ!
- CG
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- 漆黒の少女
- 「ミナセと一緒に逃げる」
- その隙を逃さず、漆黒の少女が、俺の右手を引く。
- 思いがけない、強い力だ。
- 九十九
- 「待ってくれ! 籠が!」
- CG
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- 漆黒の少女
- 「ミナセは、その意見を拒絶する」
- だが、彼女は聞く耳を持たない。
- CG
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- 漆黒の少女
- 「ミナセと一緒に走る」
- どうして、振り解けないのか。
- 少女の細腕は、頑丈な鍵のようにがっしりと、俺の手を握り、
- 離そうとしない。
- ミナセとの約束
- 九十九
- 「…ふぅ」
- 気づけば、塔から離れ、辿り着いたのは街の外れだ。
- 衝突の時にできた擦り傷は、まだヒリヒリと痛む。
- 九十九
- 「いったい、何がどうなっているんだ…」
- CG
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- 漆黒の少女
- 「ミナセは、東の空を見ることを提案する」
- 顔を上気させる俺とは対照的に、彼女は汗一つかいていない。
- 少女の言葉のままに、俺は空を見上げた。
- 白白とした曙光が、夜明けを告げている。
- そして、暁天に鐘の音が静かに響く。
- “
- チェシャズ・チャイム
- 黒猫の鐘の音
- ”と
- とうこ
- 董子
- が呼ぶ、幻の鐘音だ。
- 繰り返される荘厳な音色は、
- かぐや
- 輝夜
- の終わる合図だ。
- 九十九
- 「…長い夜だったな」
- 実質的には一時間ほどのはずだが、途方もない時間に感じた。
- CG
- M
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- 漆黒の少女
- 「もう安全。
- ミナセは、ここで別れる」
- 九十九
- 「ちょっと待てくれ」
- 余韻に浸る暇すら与えず、少女が立ち去ろうとするのを、
- 慌てて手首を握り、引き止める。
- CG
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- 漆黒の少女
- 「ミナセには、特に用はない」
- 九十九
- 「まだお礼を言っていない。
- 助けてくれて、ありがとう」
- CG
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- 漆黒の少女
- 「………あ」
- 九十九
- 「それに、知りたいことが山ほどある。
- そっちも、俺に聞きたいことがあるんじゃないのか?」
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- 漆黒の少女
- 「ミナセは、その言葉を否定しない」
- 九十九
- 「だったらお互い様だな」
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- 漆黒の少女
- 「…その前に、ミナセの手を離して欲しい」
- ずっと手首を取ったままだったことに気づく。
- 九十九
- 「離した途端に、逃げないだろうな」
- 少女は、僅かに逡巡した様子を見せるが、微かに首を縦に振る。
- CG
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- 漆黒の少女
- 「ミナセは、夕方この場所に来ることを希望する」
- 九十九
- 「ここに?」
- こくり、と今度は首肯する。
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- 漆黒の少女
- 「その時、話をすることを、ミナセは約束する」
- 九十九
- 「分かった。必ず、来るよ。
- …えっと、名前は…ミナセでいいのか?」
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- 漆黒の少女
- 「ミナセは、ミナセ。
- …天舞ミナセ」
- 天舞ミナセ…。
- 改めて、その顔を見る。
- 九十九
- 「なあ…以前に何処かで会ったことがあるか?」
- 先ほど一瞬だけ襲った、あの感覚。
- また、鈍い痛みが、その郷愁を呼び起こす。
- CG
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- ミナセ
- 「ミナセには覚えのない顔だと、先程も言った。
- しかし、ミナセも昔のことは霞がかったように、
- 曖昧であることを否定しない」
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- ミナセ
- 「何処かで出会っている可能性は皆無ではないと、補足する」
- 九十九
- 「そう、なのか…。だったら…」
- 俺はもう一度、少女の顔を確認する。
- 闇を編みこんだような衣装に目を取られていたが、よく見れば、
- まだ幼さを残した、少年めいた顔立ちをしている。
- やはり、見覚えのない顔だった。しかし…。
- 九十九
- 「少しだけ、安心した」
- その時だけは妖精でも、死神でもなく、人に見えたからだ。
- 戦っているときに覚えた感覚。
- 人であるようで、同時に現世の者ではないような、危うい存在。
- そんなあやふやで、境界線にあるような──神秘的な少女。
- CG
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- ミナセ
- 「長く凝視されることに、ミナセは慣れていない」
- ふい、とそっぽを向いてしまう。
- 九十九
- 「…悪い」
- その顔に見惚れていた、とは言えなかった。
- 九十九
- 「俺は、和泉九十九だ」
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- ミナセ
- 「ミナセには既知の事実」
- 九十九
- 「ま、名乗るところを聞いていたもんな。
- でも、こういうのはちゃんとしなくちゃな」
- ミナセ
- 「………」
- 九十九
- 「なあ、ミナセ…」
- さらに呼び止めようとした、そのとき…
- ミナセの姿を不意に失う。
- 蝋燭の炎が突然消えたかの様に、後には静寂だけが残る。
- 九十九
- 「…待って」
- くれ、と続けようとした言葉は、口から漏れることはなかった。
- 九十九
- 「…夢、じゃないよな」
- そう言いたくなってしまうほど、長い夜だった。
- 聞きたいことはたくさんあった。
- 本当に、また会えるだろうか。
- 約束してくれたが、それでも不安になる。
- いったい、彼女は何者なのだろう。
- 改めて疑問に思う。
- そして敵か味方かも分からない少女に、
- もう一度会いたいと思っている自分に気づいた。
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