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Dec 14th, 2018
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  1. 17*
  2. 「何回見ても、テンション上がるなー!」
  3.  
  4. 『本当に凄いな……』
  5.  
  6.  
  7.  奈々さんと別れ、上陸して直ぐに大声で叫ぶ朋樹。その横で、自分も感心した。
  8.  
  9.  島一つ分の広大な土地を使った、遊園地。
  10.  
  11.  流石だな、マフィア。ドス黒く汚い金を積んだと言われるが、確かに全くそんな事を気にも留めず真っ白な心で堪能できそうだ。
  12.  
  13.  ふと顔を上に向けると、豪華なホテルのような建物の上空を、バルーンがいくつも浮遊していた。形はリボーンで、ようこそだとかいらっしゃいませ等の、歓迎する言葉の垂れ幕が下にくっついている。
  14.  
  15.  こちらもお金が掛かっていそうだ。
  16.  
  17.  
  18. 「姉ちゃん、サーカスショーやってるよ!見に行こう今すぐ行こう!!」
  19.  
  20. 『ん、ああ。それより先に、ロンシャンと合流しなくて良いのか?』
  21.  
  22. 「いーじゃんいーじゃん。アッチはアッチで仲良くやってるっしょ」
  23.  
  24.  
  25.  そう言って、自分の手を引っ張り走り出した弟に、仕方が無いなと着いていく。
  26.  
  27.  こんな所に来たのも、幼い頃以来で凄く久し振りだ。今日はもう弟に付き合い、思いっきり楽しもうと思う。
  28.  
  29.  
  30.  
  31.  ****
  32.  
  33.  
  34.  
  35.  素晴らしい。
  36.  
  37.  サーカスのショーを全て見終わり、抱いた感想はそれに限る。他にも色々と言葉は浮かぶが、最後に行き着くのはその一言だ。
  38.  
  39.  初めて見た、と言うのも、この感動に拍車を掛けている。
  40.  
  41.  
  42. 「スゲースゲースゲー!」
  43.  
  44.  
  45.  それは朋樹も同じなようで、瞳を爛々と輝かせて両の拳を高く掲げて感動していた。
  46.  
  47.  していた事と言えば、ナイフ投げや火の輪潜りや大仕掛けな手品等々。一般的と言えば一般的だが、それを生で見れたのは良い経験だ。今度、姫月を連れてきたら喜んでくれるだろうか。
  48.  
  49.  既に大分満足していたが、弟は次にジェットコースターに乗ろうと満面の笑みで誘ってくる。
  50.  
  51.  当初に決めていた通り、自分は今日一日弟に付き合うつもりなので、連れて行かれる方向へ歩を進めた。この調子だと、全てのアトラクションを制覇したいと言い出しそうだ。
  52.  
  53.  少し決心が崩れかけていると、背後から複数の土を蹴る音が聞こえてきた。そして、自分達の背後でその音が止む。
  54.  
  55.  自分が振り向くより先に、弟が振り向いた。
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  57.  
  58. 「ね、えちゃん」
  59.  
  60. 『どうかした、の……か』
  61.  
  62.  
  63.  固まる弟に続き後ろを振り返って、不覚にも驚きで自分も固まってしまった。
  64.  
  65.  数人の強面の警備員らしき人物が、更に怖い顔で自分達を見下ろしていた。否、弟は見下ろされてはいなかったけれど。
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  67.  
  68. 「トマゾファミリー、内藤ロンシャンの連れの方ですね?」
  69.  
  70.  
  71.  あの阿呆餓鬼。
  72.  
  73.  心の中で悪態を吐き、有無を言わせずズルズルと引き摺り連れて行かれたのは、地下鉄の入り口である。
  74.  
  75.  行き先は、言わずもがな、裏マフィアランドだ。
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  79. **
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