MID_支援_カンナ男_ブノワ_親子_Ｃ:
カンナ男: ねえ、お父さん。\nちょっと相談してもいい？
ブノワ: ああ、カンナか…どうした？
カンナ男: お母さんがね\nずっと僕のこと子供扱いするんだよ。
ブノワ: …当然だろう？\nお前はKamui様の子供なんだから。
カンナ男: そうじゃなくて！\n僕ももう大きくなったんだから\nお母さんの力にもっとなれるってことだよ。\nそれなのに、カンナは遊んでていいのよ\nって言われてばっかりなんだ…
ブノワ: つまり…お前は母親から\nもっと頼られたいのか…？
カンナ男: そう！　僕、お母さんのために\n何かしてあげたいんだ。\nどうやったらお母さんを\n喜ばせてあげられるのかな？
ブノワ: そうだな…\n俺の場合は、彼女が戦いに赴く前に\n良く手製のお守りを渡しているぞ。
カンナ男: うーん、それでお母さんは喜ぶの？
ブノワ: ああ。いつも嬉しそうにしてくれる。
カンナ男: そ、そうなんだ…
ブノワ: 何か言いたそうだな、カンナ。
カンナ男: 何か他にお母さんにすっごく喜んでもらえる\n方法があるんじゃないかな？
ブノワ: すごく喜んでもらう方法…？
カンナ男: あ、そうだ！\nお父さん、それなら僕と勝負してみない？
ブノワ: 勝負…？
カンナ男: うん。僕とお父さん、どっちがお母さんを\n喜ばせてあげられるか勝負するの。\n色々試してたら一番喜ぶ方法が\n見つかるかもしれないでしょ？\nお母さんからたくさん「ありがとう」って\n言われた方が勝ちだよ。
ブノワ: 親子で勝負か…\n面白い。その勝負、受けよう。
カンナ男: ホント？　わーい！
ブノワ: だが、俺もKamui様の夫…\n彼女のことを愛している。\nたとえ相手が我が子と言えど。\n負けるつもりはないぞ。
カンナ男: うん、正々堂々と勝負だね！
ブノワ: ああ、よろしく頼むぞ。カンナ…


MID_支援_カンナ男_ブノワ_親子_Ｂ:
カンナ男: ねえ、お父さん。この間言ってた\nお母さんを喜ばせる勝負のことだけど、\nお父さんは今どのくらいお母さんに\nありがとうって言われたの？
ブノワ: そうだな…\nあれから、いつも通りに過ごしているが\nKamui様から礼は結構もらっている…\nそら…これが言ってもらうたびに\n回数を記したメモだ…
カンナ男: わあ…たくさん！\nいつもと同じことしてるだけで、\nこんなに喜んでもらってるの？
ブノワ: ああ…今まで意識していなかったが。\n数えてみると意外と言われていたようだ。\nふふ…なんだか夫婦の絆の深さを\n表しているようで嬉しいものだ…
カンナ男: むー…でも僕だって負けてないもん！\nほら、僕も数えておいたんだ！\n合計はええと…
ブノワ: むぅ…！？\nお前も俺と同数か…！
カンナ男: あっ、本当だ！\nえへへ、でもきっと追い抜かすよ！\n毎日ずっとお母さんの傍にいて\nいっぱいお手伝いしてるもん。
ブノワ: …ほう。それは感心だな。\nどんな手伝いをしたんだ？
カンナ男: ええと、朝はお布団を干してー、\nお昼はご飯作ってるお母さんの横で\nお野菜を切ってー、\n夜はお風呂掃除をしてるんだよ！
ブノワ: そうか。それはKamui様も\n喜んでくれただろう？
カンナ男: うん！　いっぱいありがとうって\n言ってもらえたよ！
ブノワ: ふふっ、それは良かったな…\nしかし…いつの間にか\nお前も大きくなっていたんだな…
カンナ男: えっ？
ブノワ: 布団を干したり野菜を切ったりする姿など\n少し前まで想像もできなかった…\nお前を子供扱いしていたのは、\n俺も同じだったのかもしれん。
カンナ男: えへへ！　僕、たくさん練習したんだよ。\nだからもう何でもできるんだ。
ブノワ: そんな風に努力する姿も\nKamui様は喜んでくれただろう？
カンナ男: あ、そういえば僕、\nありがとうって言われた数よりも\nすごいって褒められた数の方が\n多かったかも…
ブノワ: やはりな…\n子の成長に感動しない親はいない。
カンナ男: そっか…えへへ、じゃあ明日からも\nたくさんお手伝いしようっと！\nお父さんには負けないからね！
ブノワ: むむ…これはうかうかしておられん…\nこっちも負けんぞ、カンナ！


MID_支援_カンナ男_ブノワ_親子_Ａ:
ブノワ: どうした…カンナ？
カンナ男: あ、お父さん…
ブノワ: 今日はずいぶん不機嫌そうだが…\n何かあったのか？\n\n先日俺との勝負に勝ってからというもの、\nずっと機嫌が良かったではないか…
カンナ男: あのね、今日も僕、\nお母さんのお手伝いしてたの。\nそしたら、お手伝いは嬉しいんだけど、\nもっと甘えてほしいって言われて…\nまた子供扱いされちゃったんだ…\n僕、ちゃんとお手伝い\nできてなかったのかな？
ブノワ: なるほど。そういうことか…\n落ち込まなくても大丈夫だ。\nお前に落ち度があったわけじゃない…
カンナ男: でも、お母さんからは\nお手伝いよりも甘えてほしいって…
ブノワ: 多分…そう言ったのは\nKamui様が寂しかったからだ。
カンナ男: 寂しかった…？
ブノワ: ああ。親というものは我が子の成長する姿を\n見るのが何よりうれしいものだ…\nだが、子が大きくなって手がかからなくなると、\n頼られなくなって、寂しさを感じてしまうのだ。
カンナ男: うーん、ちょっと僕には難しいかも…
ブノワ: ふふ…だろうな。\nだったらこうしてみろ。\nまず、手伝いは今まで通り続けるんだ…\nその上で、時々一緒に寝て欲しいと\n頼んでみるといい。\nそうすればKamui様はきっと\n喜んでくれる…
カンナ男: で、でも…
ブノワ: …カンナはKamui様と\n一緒に寝たくないのか？
カンナ男: ううん！　そんなことないよ！\nただ…お母さんと一緒に寝ると、\nずっと甘えたくなっちゃうんだ…
ブノワ: …それの何がいけない？\n甘えればいい…\nカンナは俺たちの子供なんだから。
カンナ男: お父さん…
ブノワ: 心配しなくても、お前は\n立派に成長してくれている。\nだから…少し甘えてくれるくらいで\nきっとちょうどいいんだ…
カンナ男: うん…ありがとう、お父さん！\nこれからはそうするね！
ブノワ: ああ。では今夜はお前が一緒に寝たがっていると\nKamui様に伝えておいてやろう。
カンナ男: あっ！\nそれならお父さんも一緒に寝ようよ！
ブノワ: な…なに！？　い、いや、俺は…
カンナ男: だって僕、お母さんだけじゃなくて、\nお父さんにも甘えたいもん！\n家族みんなで一緒に寝たいよ。ダメ？
ブノワ: ……ど、どうしてもそうしたいのなら…\n仕方ない…
カンナ男: わーい、やったー！
ブノワ: なんだか…おかしな話になってしまったな。\n…だが、悪い気分ではない。\nこんな幸せな日々を\nずっと守っていきたいものだ…